だぶん
シチュエーション


鯖が焼けてきた、僕は釜戸から立ち上る炎に風を送り、一息つく。

「ふぅーー!ふぅーー!あちぃ‥‥ここなんで薪なんだろう。」

ご飯も、玄米から近所の精製機にて精米
なんとこの玄米、本家近隣の農家から、
年貢の慣習で献上されたそうな。

「無洗米だって売ってる御時世に。」

なぜ愚痴を言いながら料理を?それは無償だからかな。
子供の頃は親父が「阿武家を支えるのが我が家の喜び。」
などと言って、それに従っていた、でも正直この都会にお嬢様と二人で来て、
それは洗脳の類だったと、僕は確信した。
だが、確信したとしても、それをお嬢様に言う事はできない、
なぜなら‥‥‥

「おう!ター坊、今帰ったぞ〜飯はまだか!」

乱暴に戸を引き襖を両手で開け放つお嬢様、規則正しく切り揃えられた黒髪長髪はふわりと花開き、
それを彩る儚げな色の白い肌、ここぞとばかりに咲き誇る芍薬の様、
表情は飯が余程楽しみだったのだろう、満面の笑みで満たされていた。
しかし彼女以外を見れば嵐が通過したとしか思えない有様だった、
玄関に乱雑に脱ぎ散らかされた学校指定の革靴、
学校鞄と剣道着を入れたバックを廊下に投げ出し、
冬用コートは鞄の近くで無残にも脱ぎ捨てられている‥‥また皺になる。
スポーツのエリート高校の剣道部から帰ってきたこのお嬢様、
僕も同じ高校に通っているが、帰宅部として帰ってきて、
こうして衣食住の世話をすることとなっている。
約束を破れば、多分両親と僕はとんでもないことになるだろう。

「はい、ここに。」

武家、それもかなり名の知れた外様の腹心であった名残で山盛りご飯の茶碗、
鯖の開きを塩焼きしたものが一匹、沢庵は好物なので大きめに切り、
味噌汁の味噌はこれまた農家からの白味噌。

「おう、では‥‥頂く!」

そしてがつがつとまぁー、なんという食いっぷり、学校では文武両道の名家のお嬢様として

主に同姓から、熱烈な支持を得ている顔が一気に崩れる、
栗鼠みたいに頬張ったほっぺがひどく間抜けで、笑みがこぼれそうになるが、
笑うと冗談抜きで百叩きの刑なのでおくびにも出さない。

「フルぅ‥‥ぶふぅ!ハフハフがぶがぶ!」

そろそろ残念な美人過ぎて見ているこっちがつらい、情緒もへったくれもない、昔からこんな調子だった。
昔はお嬢様の父が咎めると直したが、中学生になると咎めた父を倒し黙らせて、
以来家族と僕の前以外では礼儀は捨てている。

「ふぅ‥‥馳走。」

軽く4人前はあったであろう、この間5分、早飯は才能とはいうがこれは大したものだ。

「風呂、沸いてますので、先にどうぞ。」

熱い風呂でないといやだというお嬢様たっての願いで1番風呂はお嬢様が入る。

「おう。」

とお嬢様が答えるともはや誰も日常ではやらない摺り足で風呂へと行く。

「本当に‥‥‥雅とか美しさとか投げ捨ててるなぁ」

気を取り直し皿洗いして、終わったら‥‥廊下と玄関を片付けないとな。
なぜ、年頃の男女二人を同じ屋根の下に置いておくかというと、
本家に居るお嬢様の父上が原因だ。
実の娘ではあるが、嫁入り前の娘に負けたこと、
これがあの方の計画を狂わせた。
だから二人で家を出る前にお嬢様の父上は僕に

「孫を作りお前と孫だけ帰って来い、あの我が儘娘は要らん。」

とか物騒なことを言われた、要は一番信頼されてる僕が
お嬢様と関係すること前提で送り出した格好だ。
恐れ多いなどと僕が返しても

「本当に我が娘を怖れているのは100も承知だ、
だが誰かが作らせなければ奴は確実に婚期を逃してしまう、
あの剣への執着では女としてではなく野武士として一生を終えかねん!
だから‥‥この通り、家系存続の為なのだ。
居間家の末裔として、この阿武家の頼みを聞いて欲しい。」

と念を押された。事情の知らない他人が聞けば悪い話ではないだろう。
お嬢様は周りでは容姿端麗かつ大和撫子として通してる、高校でラブレター(大半は♀)が
ロッカーから流れ出てくるほど届いた日もあるらしい。
だが、この状況を見たものにはとてもそうは思えない。

「ばばんばばんばーん♪あびばばぉーん♪」

ひどく調子はずれだが楽しげな歌が、風呂の方から聞こえてくる。

「古いなーお嬢様。」

ここからは聞こえない声でツッコミを入れ、僕は新しい薪を風呂の火に放り込む。

「ター坊、もういいぞぉー。」

その声を聞いて薪をくべる手を止める。

「はーい」

僕は冷水を足した残り湯でのぼせそうになるのに、
よくもまあこんな地獄風呂に毎回気持ちよさそうに入れるものだ。
さて、風呂から出た後のコーヒー牛乳を用意しなくちゃ。

「ん、んぐんぐ‥‥ぷはぁぁぁぁ!うーまーいーぞぉぉぉぉぉぉ!」
「近所どころか隣町まで響きますからこの辺でやめて下さい、
裏声使って僕が叫んでるという言い訳も限界です。」
「ふふふ、イイじゃないか、風呂上りはうまいんだからなぁ‥‥。」

意味深な笑みを浮かべたかと思うと、お嬢様は持っていた牛乳瓶を手から離した。

「あっ!!」

今思えば失敗だった、まさかこんな形で誘いをかけるなんて、
だがもう遅い、僕は倒れながら仰向けになり牛乳瓶を両手で受け止める
依然やった転倒時白刃取りの要領で、お嬢様の股間の真下に顔を向ける形になった。

「どうだ、絶景だろう。」

たしかにこれは、下着が見事にお嬢様の割れ目に食い込んでる様が一番解りやすい視点、
まさに絶景、などと冷静に見ている場合ではない。

「う、し、失礼し、ま、ま?、あいだがががが!」

お嬢様は両足のくるぶしで僕の側頭部をがっちり固定する、鍛えようが無い部分の痛みに思考を取られ
体が動かないことを良いことにお嬢様はどんどんしゃがんでいく。

「おお、早速反応してるな、愛い奴め!」

そして鼻先にお嬢様のパンツがぶつかると、僕のズボンのチャックに手をのばし、
半勃ちになった僕のものをいじり始めた。

「ははは、お馴染みの皮かむりっぷりだな、よし剥いてやる。
はぁーー!いつ見てもかわいい色してるじゃないか。」

息がかかる、正直な話、それだけで限界。

「あの、もうやめて「出せ早漏、美味しく頂いてやるぞ。」

お嬢様が言葉を遮り、僕の愚息を飲み込んだ直後、
頭が真っ白になった。

「ひいやぁぁぁあああああああぁぁぁ!」

飲み込まれた一瞬で達してしまった。正直怖かった、お嬢様の顔は、
極上の甘味を食べた乙女の様にうっとりと、夢見るように目を閉じ恍惚に浸っていた。
だが、その顔からは想像できないほどの肺活量でもって僕の精巣から
無慈悲に精子を抜き取るのだ、冗談抜きで「ゴクッ!ゴクッ!」と喉を鳴らして、
ぼくといえば情けなくひぃひぃと肩で息をしてその責めに耐えた。

永劫とも思える一方的な性の搾取は、お嬢様が目を見開き、僕の精巣が空になった頃合に終わった、
お嬢様は口を離してしばらく、舌で口内を舐めまわし、残った精子を嚥下した。

「ふむ、今日も中々のお手前だ、また明日も溜めておけ。」

正直真っ白になって反論も返事もできず、僕はお嬢様の声を聞き、
眠るように気を失ってしまった。






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