シチュエーション
![]() 正午を過ぎ、晩春の陽射しは熱を振るう。 執事は黒いスーツを焙られながら、ひたと芝生の一点に見入っていた。 (:○_ゝ-) レイ'・'リ。ヾ 芝生にうずまった、小さな小さなエリカ――。 遥か頭上の執事を見上げ、ちんまりとした手を懸命に振っている。 レイ'・'リ。 ホッ(見つけてくれたみたい…) レイ'・`リ 「あのね…エリカ縮んじゃったの」 (:○_ゝ-) 「…………………っ」 (:○_ゝ-)ベリッ 「…そのようでございますね」 幾拍かの沈黙の後、執事は上顎に張り付いた舌をやっとで引き剥がした。 しかしそれきり言葉が継げない。 何故お嬢様が小さくなられたのか。何故何も身に付けていらっしゃらないのか。 数々の異変を一息に飲み込めるほど執事は老成していない。 エリカに見苦しい狼狽を晒さぬよう、感情を抑え込むだけで精一杯だった。 :(:○_ゝ-): 「……」 (:○_ゝ-)" ハッ カサカサ ...。 その時、土を這う天道虫が視界に入った。 虫はエリカの小さな裸にそろそろと近付いてゆく。 カサ γハヽ コソ レイ'・'リ ? ...。 ゚しJ゚ (:○_ゝ-) ガバッ「危ない!虫が!」 。ζ レイ'・'リζ ビクッ ブビビビ〜〜゚ ≡レイ'・`リ「うわぁーん」 急に動いた執事に弾かれ天道虫が飛び立った。 すばしこく草間を飛び、逃げるエリカを追い回す。 ビブビビブ〜レイ'・`リ〜゚ <ウエーン (:○_ゝ-)つヾ あわわわわ 阿鼻叫喚である。 執事は慌ててエリカを手で掬い、城へと駆け出した。 フラフラ…(:○_ゝ-)つ□ ζソ 'о`レ 「おかえりなさい。…お嬢様は墓地にもいらっしゃらなかったの?」 (:○_ゝ-)つ□「いえ、お嬢様は…こちらに…」 ζソ '‐'レ 「何?その包み。…ポケットチーフ?」 ζソ 'о'レ 「――あっ!」 ┌―――┐ │γハヽ │ │レイ-.-リ│くた… │ ゚しJ゚ │ └〜―〜┘ ζソ 'о'レ :ζソ*゚ヮ゚レ:「……か、可愛いっ!ちょっと、寄越しなさいよ!」 ガシッ ζソ*'ヮ'レつ□⊂(○<_ - ) キャッキャッ 彡ζソ*'ヮ'レつ□ (:○_ゝ-)つ「………」 ( ΦwΦ ) =3 ゲプー ζソ 'ヮ'レ 「湯加減はいかがですか?」 γハヽ 「ぽかぽかだよ」 レイ'・'リ 「 ̄ ̄ ̄|ヽ。 チャプン… \ /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 数分後、エリカはお盆の上で湯浴みをしていた。 バスタブに使用しているのは白い陶磁器のシュガーボウル。手頃なティーセットからメイドが用意したものだ。 ζソ*'ヮ`レ おままごとみたーい♪ ボウルから上る湯気が二人きりのサロンに溶けていく。 ようやく訪れた長閑な時間にエリカの心身も解れていった。 湿気に膨れるアイボリーの髪を撫で、湯舟にゆっくりと身を沈めた。 レイ'・'リ チャプン「ふー…、いいきもち」 レイ'・'リ" ん? 水面からのぞく膝頭にほんのりと痣が浮いている。 影から吐き出された時に怪我をしたのか、ぴたぴたとばた足を打つと僅かに痛んだ。 しかしこの程度の怪我で済んだのは幸運だった。 あのまま影に飲まれていれば、エリカは二度と日の下へ戻れなかったろう。 レイ'・'リ … 思わず辺りを見回したが、瀟洒なサロンは隅々まで外光に照らされ闇の一片も見当たらなかった。 コンコン"⊂( ^c_^ ) 「もしもーし、ミニミニランチをお持ちしましたよ」 [ヽ´⊇`] 「僕は遊びに来ましたよ」 <はあい、ちょっと待ってね ノックの音にメイドが応じる。メイドを待つ僅かな間、ドアの外でコックと庭師は顔を見合わせた。 [ヽ´⊇`] 「どうしたんだろうね。いきなり体が小さくなるだなんて……」 ( ^c_^ ) 「ねえ、そんな魔法みたいな事があるのかしら」 実際にエリカを目にしていない二人にはいまいち現実味がわかなかった。 暢気に首を傾げていると、ややあってドアが薄く開かれる。隙間からメイドの悪戯っぽい瞳が覗いていた。 ( ^c_^ ; ) 「ちょっと……遊んでないで早く開けて。お嬢様はどこ?」 ζソ 'ヮ'レ 「お嬢様は今入浴中だから殿方は面会できません」 ( ^c_^ ; ) えっ!? [ヽ´⊇`] ぶー「もう、お風呂より先にすることがあるでしょうに!」 ζソ 'ε'レ ぶー「だって裸んぼうだったんですもの。お風呂で温まりたいに決まってるわ」 ζソ 'ヮ'レつ 「それよりほら、ランチをこちらにちょうだい」 仕方なくコックが皿を差し出した。皿には一口大のアルミカップが二つ。 一つのカップは細かく刻んだサンドイッチを盛ったランチプレート。 もう一つはペパーミントを浮かべたアイスティーだ。 ζソ*'ヮ`レつ皿 「きゃあ、ちいさーい!お人形さんのご飯みたい」 ζソ 'ヮ'レノシ 「じゃあご苦労様でした。また後でね」 二人の前で扉は無下に閉められた。 呆然とする男達を置いて部屋からはメイドの楽しそうな声があがった。 ζソ*'ヮ`レ さあお食事にしましょうねー うふふ… [ヽ;´⊇`] お嬢様を独占しようとしてる! ( ^c_^ ; ) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |