シチュエーション
最近は毎日喧嘩してる。泣くのはあたしだけ。あいつは次の日になると普通の顔して、普通に抱っこしてきて… そんなこんなで堪えてた怒りが、昨日、あいつの行動で押さえられなくなっちゃった。 もう嫌だ、もう別れる。 今日はそんな話をした。…っていっても、目の前にして言える自信はないから… あいつがシャワーを浴びてる間に、何も言わないで家を出た。実家に帰って、メールで。 もうこれ以上傷つけられるのは嫌、こんなんじゃ続かないよ… 結構キツいセリフも吐いた。だけど…あいつは全然引かなかった。 そんな熱意に押されて、もう一回会って話そうっていうのにも承諾してあげた。 あたしが会いに行くのはただの情だよ、そう自分に言い聞かせながら待ち合わせの場所に行った。 あいつは時間通りに来てた。いつものように、コーヒーとタバコを手にして。…いつもの事だ、いつもあたしが遅れて行ってもあいつは何も言わないで… 「おう」 いつものように笑いかける。そんな事、いつもなのに… 別れよう、と思ってた心がちくっと痛んだ。 「どこで話す?」 「…どこでもいい」 わざとそっけなく答えた。あいつの微笑みにこの気持ちが揺らがないように。 ふらふら二人で歩いていたら、公園があったので、そこで話そう、と促された。 ふぅ、とベンチに座る。 「飲む?」 飲みかけのコーヒーを差し出し、あいつは言った。 「いい」 関節キス。そんなのは嫌だ。もうあたしの決意を揺らがせないで… 「もうあたし、あんたの事、好きじゃない」 自分の意思が揺らぐ前に、あたしは切り出した。 「俺は好きだよ」 さらりと言い返す、本当にそう思ってんの? 「あたしはもう限界。傷つけられてばっかりで…もう嫌だ…」 わざと言われたら嫌な言葉を口にした。もうほっといて、そう言った後に、しばしの沈黙。 次に来る言葉に、私は構えた。 「じゃあ、俺頑張るから。」 意表を突いた言葉に、あたしはちょっとの間絶句した。 「頑張るって…何を?」 「サナを愛する事」 言ってて恥ずかしくないのかな…でもこいつ、顔が真剣だ…本気で言ってるのが伝わってくる。 「愛する事って…頑張る事なの?」 そう聞くあたしに、こいつは、いや、と首を振り、 「サナを愛してるから…もっと優しくできるように、頑張る」 と、優しく言った。 「で、でも、そしたらあたしは?あたしはあんたを好きじゃないよ…」 慌てた。そんな事、いうと思ってなかったから…実際、いつもいつも、こいつはあたしに優しくしてくれてたから…でも口を割って出た言葉は、こんな言葉だった。 好きじゃない…どうして言っちゃったをだろう。あたしはこいつがいなきゃ… 「俺を、愛してくれ」 あたしと目を合わせてから、こいつは言った。目は、本当に真剣そのもので、あたしは… 「だって、あたし、すぐ不安になっちゃうし…あんたの事大好きなのに…大好きだから、一言一言ですぐ傷ついたりしちゃうし…嫌だぁ…」 もう想いを全部言ってしまった。 あたしが何するにも、こいつが側にいてくれて、笑っててくれて、大切にしてくれて…分かってるのに… 別れたいって言ったのも、こいつなら、あたしを追ってくれるっていう自信があったからだった… もう涙が溢れた。 結局、あたしはこいつがいなきゃダメなんだ…それを思い知った。別れようなんて言った自分が馬鹿だと思った。 そんなあたしに、こいつは…ジンはキスをした。 不意打ち、もう涙で顔もぼろぼろなのに…恥ずかしくなり、ジンを押し退けると、ジンはいつもみたいに笑って 「じゃあ、帰ろっか」 と言い、手を握った。 あたしは泣きながら手を握りかえした。そのまま手を引かれ、家まで歩く。 「おいおい~、俺が泣かせたみたいじゃんかぁ~」 ジンが、冗談口調で言う。 分かってる、あたしを笑わせようとして言ってくれてるって事。 「ジンが泣かせたんでしょ」 いつものように強気で言い返すと、ジンは小さく笑った。 家に入って、ベッドに腰をおろすと、いきなりジンがあたしを抱き寄せた。 「どこにも行くな」 そう言ったジンの表情は、きつく抱かれてるあたしに見えなかったけど、その腕の強さがあたしを本当に好きでいてくれてるんだ、と実感させてくれた。 強くてあったかい腕。やっぱりあたし、ジンがすごい好きだ。 「サナ」 名前を呼ばれ、顔を上げたあたしに、ジンは、 「してもいい?」 と聞いた。 あたしは微笑んで、頷いた。 ジンはあたしに強いキスをする。唇を重ねるだけのキスから、あたしの口内を舌でまさぐるキスまで。あたしがジンの舌に舌を重ねると、ジンはより激しくあたしの頭を引き寄せた。 唇を放すと服をゆっくり脱がしていく。ブラを脱がそうと、ホックに手をかけた所で、あたしは待ったをかけた。 「電気、消して」 いつも電気を消してもらってる。だから気になった。それに…全部見られたら恥ずかしい。 「今日はつけてていいじゃん、サナを全部見たい。」 ジンの手は止まらず、ブラを外してしまった。抵抗しようかとも思ったけど、やめた。 ジンには全部みてもらいたかったから、あたしの全部を見て、全部を好きになってもらいたい。 ジンはあっという間にあたしを全裸にした。 そしてまた激しいキス。もう既に頭がぽーっとしてくる。 右の乳首を優しくつねられて、あたしは思わず声を出した。 「もう俺から離れるな。」 そう言い、ジンはもう片方の乳首を舐めた。 「あ…あん…ジンもぅ…好きでいて…ふぅ…放さないでぇ…」 喘ぎながらあたしは言った。 ジンは答える代わりにキスをした。 ジンの左手が下半身に移動していくのが分かった。 早くしてほしい、その気持ちを分かってるかのように。 女性器に触れられ指を軽く差し込まれ、あたしは気持ち良さでのけ反った。 ジンは、わざと愛液の音をたてる。 「聞こえる?この音。サナのアソコ、もう凄い濡れてる。」 意地悪に言うジン。あたしは首を振り否定する。 ジンはその濡れた指で、あたしの敏感な所を触る。 「んっ…はぁぁっ」 あたしは気持ち良さに声をあげた。 その指を徐々に早くする。 「あっあぁぁっダメっいやあぁっ」 あたしが、あまりの気持ち良さに叫ぶと、ジンは、 「ん?嫌なの?やめる?」 と聞いた。 分かってるくせに。あたしがいやって言う時は気持ち良い時だって事。いつもそう意地悪する、あたしが言葉に弱いの知ってるから。でも今のあたしにはそんなの考える余裕はない。 「あぁぁっ…やぁぁっダメっやめないでぇぇっ…あぁぁっ」 それを聞いたジンの指が早くなる。クリトリスを思いきり擦り、乳首を抓る。 「あぁぁぁんっ…あぁっ…いやっ!ダメぇぇっ!はぁんっ」 もうイキそうだった。あたしがそんな状態だって知ってるのか、ジンは 「もうサナ、イクね。イッていいよ、サナのイク顔みてるから。」 と言い、あたしの乳首を思いきり摘みながらコリコリと擦り、クリトリスを擦っていた指を早めた。 「はぁぁっ!ふぁぁっああぁっん!いやっもうダメぇっイクっイッちゃうぅぅぅぅぅっ!!」 ジンに顔を見られたまま、あたしはイッてしまった。 息を荒くしてるあたしに、ジンは小さく笑い、抱きしめながら頭を撫でると、 「可愛いな」 と漏らした。 そんな一言があたしを嬉しくさせる。 息を整えると、ジンがあたしの顔を下半身へと促した。何をしてほしいのかは分かってる。 パンツからジン自身を出すと、もうそれは大きくそそり立っていた。 あたしは躊躇しながらも、手で擦った。いつ見てもペニスには慣れない。 恐る恐る唇をつけ、口内に入れる。やっぱりおっきい。口だけではペニス全てを含む事は出来なかったので、根元に手をそえ、顔と同じペースで上下に動かした。 「気持ちいよ。」 余裕たっぷりの声でジンが言う。本当に気持ち良いのかなぁ… 舌で裏筋を舐めながらフェラをしたら、ジンが声を漏らした。舌を絡め、そのままスピードをあげていくと、 「もういいよ」 とジンが言った。 「そんなに激しくされたら出ちゃうし」 ジンはコンドームを取り出しながら言った。なんか微笑ましくなっちゃうあたし。ちゃんとゴムつけてくれる所にまたジンの優しさを感じた。 「サナ、おいで」 言われた通り、あたしはジンにまたがった。騎乗位、苦手だったんだけど…腰の動かし方とか分からなくて…でも今はジンがあたしの腰を動かしてくれるから、気持ちいいのを感じられる。 体をゆっくり沈めると、ジンのペニスがどんどん入って… 「ふぁ…んん…」 と声を漏らしてしまう。 全部入ったと同時に、ジンが下から突き上げてきた。 「ふぁっああぁんっ!」 いきなり激しい突き上げにおかしくなってしまう。 「あぁっ!やだっいやぁぁっ!ゆっくりぃっ…してぇぇっ」 あたしは必死に訴えた。おかしくなって、飛んでしまいそうな理性を保つために。 ジンは動きをとめた。視線が交わった。 いつもは真っ暗で、何も見えないから、セックス中のジンの顔を見た事なかったから… 初めて見る表情はすごい色っぽくて…女のあたしがこんな風に思うのは、ちょっと言葉が違うのかも知れないけど、そうとしか言い様がない。 そしてとっても優しい表情。 「…大好き…」 思わず言葉が出た。 あたしからこんな事言うのはほとんどなかったから、ジンはちょっと驚いた顔をした。 しょうがないじゃん、大好きなんだから… 「俺もだ」 一言言うと、ジンはあたしを抱きよせた。背中を包む腕があったかい。ジンの胸があったかい。 あたしがジンの頭に腕を回すと、再び突き上げを始める。 ゆっくり、あたしの中に入ってるのを確かめるように。 「あんっ…ジンがぁっふぅあぁ…」 声を漏らすあたしの唇を塞ぎ、ジンはいきなり激しく突き出した。 「あぁっやっああぁぁぁっ!」 ジンと唇を合わせたまま、口内に声をぶつけるように喘いでしまうあたし。 ジンの激しい突きにおかしくなっちゃう。 と、いきなりジンの指が、あたしのアナルに触れる。 「やっ?!あっそこはぁっ…ダメぇっ…汚いよぉっ」 触れられたのは初めてだった。 逃げようとするあたしのお尻をがっちり掴み、ジンはあたしの愛液を中指に付け、アナルに入れた。 「いやぁっ!やぁだぁぁっ」 ぬぷっと侵入してきた指に、そう言いながらも、よがってしまうあたし… あたしがMなの知ってるな、こいつ… 「やだっやだぁぁっ」 ジンが指を入れたまま、激しく突く。 「いやっダメだってばぁぁっ!いやっはぁぁっ…あうっんんっはぁぁっあぁっあっいやぁぁぁぁぁ!!」 ピン、と背中がのけ反った。ジンがゆっくり動きをとめ、アナルに入ってた指を抜くと、あたしはジンに倒れかかった。力が抜けた。 「サナのアソコ、ピクピクしてる…イッちゃった?」 分かってるくせになんで聞くかな~っ! 強がって首を振ると、ジンがなでなでしてくる。 気持ちい… 見透かしてる… なんかちょっと悔しい。あたし、あんまイク事なんてなかったのに… 「ジンのせいだよっ!こんな、イクようになっちゃったのはぁ…」 力なく怒鳴ると、 「いいじゃん、気持ち良いでしょ?」 と言い返され、反論できなくなる。 確かに物凄く気持ち良いんだけど、こんなえっちになっちゃったのは嫌。というか恥ずかしい… 「俺しかいないんだし、俺には見せてよ。いっぱいイカせてやるから」 そう言うと、あたしの身体を持ち上げ、ペニスを入れたまま上下を反転させた。 あたしが正常位一番好きだからって、いつもこの格好にしてくれる。ジンが一番好きなのは騎乗位なのに、あたしを気持ち良くしてくれようってしてくれる。優しいな… ジンがあたしの足を開いた。そして激しく突く。 「いやっ!あぁっ!あんっ!あぁっあっああぁっ!」 奥まで突く。激しくジン自身が前後して、気持ち良過ぎてあたしの腰も勝手に動いちゃう。 「あっ…いやぁ…そんなっ激しくしたら…おかしくなっちゃうよぉぉっ!」 あたしの訴えなんて聞かずに、ジンは激しく突く事をやめない。 あたしが乳首弱いの分かってるから、乳首を摘みながら、激しく突く。 子宮にペニスがあたってるような感覚。 その気持ち良さがあたしをどんどんおかしくしてく。 「もうっ気持ちいよぉっあぁっもうダメっはぁんっくふぁぁ」 もうダメだ、何も考えらんない。ただ物凄く気持ち良くって、気持ち良さに支配されてしまいそうになる。 「すごい、サナから液いっぱい出てきてるよ」 ジンが言う。 あたしの愛液が潤滑油になって、滑るように優しく、激しく、緩急をつけてジンが動く。乳首を摘んでクリクリと捏ね回す。 もう、限界… 「サナ…俺もうイッて良い?」 ジンが聞く。 「うんっはぁっああぁぁあっあたしもぉぉっあああぁっ」 あたしの言葉を聞くと、ジンは今までより一番激しく、奥まで突いた。乳首も伸ばすよう引っ張りながら思い切りつねる。 「ああぁぁぁあっ奥はいやぁぁっダメ、もうダメぇえぇっイッちゃう、イッちゃううぅぅぅううぅぅ!!!」 大きな声を出し、手足をピンと伸ばし、身体をのけ反らせ、あたしは今日一番激しくイッてしまった。 同時にジンが子宮まで突くように奥で果てた。 お互いの性器が波打つ。 あたしの胸に顔を沈めているジンの頭を抱き締め、お互いの余韻を感じていると、なんかおかしくなってきちゃって、あたしはへろへろになりながら力なく笑った。 そんなあたしの顔をみて、ジンは優しくキスをした。 「いっぱいイッてたね」 …終わって第一声がそれですか、と怒りを込めた溜め息をつくと、 「イッてる顔も、可愛かった」 って言ってくれたから嬉しくなる。 もう、ジンの一言一言があたしの感情をつくってるみたいだ… あたしからキスをしたら、ぎゅっとして、 「愛してる…から、どこにも行くな」 って言ってくれた… 絶対離れられないよ。あたしもジンが大好きだもん。 そうして、抱き合いながら、いつもみたいにジンに腕枕をしてもらいながら、二人で眠った。 SS一覧に戻る メインページに戻る |