シチュエーション
動かない足。リハビリと言う名の苦痛。 何で私の足は動いてくれないのだろうか? 何で私はリハビリなんてキツイことをしているのだろうか? そんな風に絶望して、落ち込んで、何もしたくない時期があった。 ―――いや、生まれついてこの足の私にとってそんな時間が永遠だと思ってた。 動かないのなら諦めよう。リハビリはキツイからやる必要もない。 そんな風に諦めていた。 『昔はやっていたのに、なんでやめちまったんだ?』 けれどその一言が。 彼のそんな一言が私にまた勇気を与えてくれた。 優しさなんてなく、気遣いの言葉でもなく。 ただ疑問を不躾に聞いてきただけ。 だけど、ああ――― そんな彼の言葉は『わたし』を思い出させてくれた。 周りのみんなは楽しく遊んでいる。 いつもわたしの周りのみんなは走り回って遊んでいた。 わたしの足は動きもしない。 歩くこともできなければ、走ることなんて夢のまた夢だ。 だから走ってみたくてリハビリを始めた。 ―――そうだった。 夢のまた夢だったとしても、わたしには夢があった。 友人と、家族と、それこそ誰とでもいいから―――走ってみたいと。 だから諦めない。 私はわたしを思い出した。だから夢を叶えよう。 希望はずっと昔からあったんだから。 私は夢を叶える為に再びリハビリに取り組む。 ああ、けど夢はちょっと変わった、そう。 走るのは友人でも家族でも誰でも良かったけれど―――最初に走りたいのは、君なんだ。 そんな小さな夢を叶える為に、今日も私は頑張っている。 あなたの何気ない一言(保守)が誰か(スレ)を救います。 病弱少女のHなSS。 空気読めない保守ネタでごめんね! SS一覧に戻る メインページに戻る |