淫乱娘の純愛
シチュエーション


彼と初めてデートしたの。
お節介な友達がセッティングした、学校帰りじゃなくて、あたしらしい、上品で可愛らしい
ワンピースで待ち合わせして、図書館でレポート書いて、マックに入って、そんな、ありふれたデート。
帰りの電車、彼は反対方向なのに駅のホームまで送っていく、って一緒について来てくれた。
そんな時間でもないのに電車は混んでいて、彼はあたしを壁際に立たせて、
壁に両手をついて人混みから守ってくれた。
やだどうしよう、どんどん好きになっちゃう。
だから余計、近づきがたい感情に苛まれる。
好き。好き。でも、お願い、これ以上近づかないで。
あたし、君のこと、エッチのおかずにしてるなんて知られたくないの。
君と初めて言葉を交わしたその夜に、抱き合う夢を見たなんて。
おっぱいの先っぽの感度があがったなんて。
唇で、大事な場所を探られるのを想像して、自分を弄んでるなんて。
こっそり携帯でエッチな漫画を読んで、男の人が悦ぶ事、沢山覚えたなんて。

なのに、更に混みはじめた車内は、あたしと彼の距離を一気に縮めて。
彼の身体が密着する。
うなじのあたりに吐息がかかる。
それだけで、身体の力が一気に抜けて、彼に縋り付いてしまう。

やっ……そこ、やばい。ゾクゾクしちゃう。
変な声出ちゃう……っ。

こんな公共の場で、そう分かっているのに身体は妄想なんかよりずっと生々しい現実にすっかりたがが外れて。
鼻の奥に感じる、ちょっと汗っぽいいい匂い。
頭がクラクラする。
君って、こんな匂いなんだ。
ずっと嗅いでいたい。
髪も、以外とふわふわしてる?
耳の後ろの辺り、肌理細かいんだ。
気づかれないように、おっぱいの先を自分から彼の胸板に擦り付けた。
自分でするより、感じちゃう……もうだめ、アソコ熱い。我慢出来ないっ。
彼の膝を挟んで腰を沈めた。
腿が当たるだけで、溢れる。
すごく、濡れてる。
今なら挿れても平気かも?
このまま、行きたい。
君と、したい。
でも、初デートで初エッチなんて……。
理性と共に遠くに追いやった筈の現実が引き潮のように戻って来る。
あたし……あたし……君が、そしてみんながイメージしてる、
物静かな、清潔な女の子でいなくちゃ。
お願い、今のあたしを見ないで……。

彼の身体でナニしてるのを気づかれないよう、耳まで真っ赤にして縮こまる
あたしの首筋に、何の前触れもなく、彼の唇が触れた。
それだけで、堪えていた喘ぎ声が、零れた。
彼と密着してる全ての場所がジンと痺れて、あたしは公共の場で、彼の目の前で、高みに上り詰めた。
ああ……こんな……。
ごめんなさい、君のジーンズに、変な染みつけちゃった……きっと嫌われちゃうよ………。
羞恥と歓喜と後悔のないまぜの余韻の中で、スカートがめくられて、あたしの腰に、熱い掌が触れた。
ゆっくりパンツと皮膚の隙間に指が差し入れられて、お尻が丸出しになった。
密着する腰。
クリを突いて、奥を目指して、腿の間を行き来する。
彼が、したがってる。
初めて、彼に牡を感じて。
今度こそ本当に理性が飛んだ。
自分から彼に触れた。
熱いのを導いた。
ずる、と、なんの抵抗もなく、一気に彼が入ってきた。
でも、渋滞だから、動けない。
ただ、繋がって。
じりじりと、焼けつく快楽の中で彼を感じるだけ。
これって、ポリネシアンセックス、って言うんだっけ。
なんて、熔けそうな拷問。
車内のアナウンスが、遠くに聞こえる。
不意に、彼が、離れた。

ど……して……。

降りる筈の駅はまだ先。
まだ、繋がっていたい。
頭を振って、彼のシャツを握る。

「行こう」

彼が囁いた。
車体が、ゆっくりホームに滑り込む。
彼はあたしの手をとってホームに降りた。
行き先は、分かってる。
あたしも、同じ気持ちだから。
そっと、彼の手を握り返した。






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