シチュエーション
クラスの生徒会書記として僕が立候補したのはついこの間のことだ。 生徒会といえば、苦労や拘束時間の長さの割に、あまり自分への利益がない活動の代名詞だろう。 当然、クラスでは誰もやりたがる者がおらず、結局、気弱な僕が周囲の推薦に負けて立候補するハメになった。 選挙でも適当に僕に決まり、晴れて僕は生徒会役員として生徒会に出入りすることになったのだった。 「君が一年の新しい書記くんね?」 その日の放課後、僕は初めて生徒会室を訪れていた。 思ったよりも広い室内には、長机の他にも大きなソファなども完備されている。 そして、目の前には、生徒会長の中山亜矢子先輩が座っていた。 長い黒髪に柔和な笑みをたたえた、和風の美人だ。 生徒会の煩わしい仕事を想像していた僕だったが、彼女を見たときにその気持ちが和らいだのが救いだった。 「はい。一年の佐伯貴之です」 「そう、佐伯君、これからよろしくね」 「よろしくな。佐伯」 隣には、これまた整った顔立ちをした生徒会議長・川口彩名先輩。 彼女は中山会長と対照的に、髪をポニーに纏め、勝ち気そうな表情をした人だった。 どちらも美人で、二人並んでいるのを見るだけでも少し得した気持ちになれた。 (彼氏とかいるのかなぁ……?) 僕は少しだけドキドキしながらそんなことを考えた。 「よお、新入りか?」 すると、背後から野太い声。 振り返ると、いかにも体育会系といった体格の男の人が立っている。 生徒会副会長の斉藤勇也先輩だ。 少し怖いけど、頼れそうな感じの人だった。 よろしくな、と握手を求められ、僕は互いに同性の先輩後輩として笑顔で自己紹介を交わす。 「そうだわ、斉藤君。これから『歓迎会』を開こうと思っていたとこなの」 斉藤先輩がどっかとソファに座った所で、中山会長がそんなことを言った。 と、斉藤先輩が固まる。 「……や、やっぱ伝統だからやるのか?」 少し戸惑った様子で、彼はそう会長に聞き返す。 一体どうしたんだろうか? 歓迎会を開いてくれるのなら、とても嬉しいことだ。 (中山会長に川口先輩……どっちも美人だし) でも、伝統というのは何だろう? 一発芸でも強要されるのだろうか? 「ええ、そうよ。だから、そこの鍵かけて」 「お、おう」 鍵を閉める? ど、どういうことだろう? まさか、焼き入れとかそういう物騒なものじゃないだろうな? 「ふふ、怖がらなくてもいいわ。お互いに親睦を深めるイベントだから」 中山会長はそう微笑む。 それだけを見れば、まさに大和撫子といった顔だ。 が、隣の川口先輩が、頬を紅くして頭をポリポリとかいている。 「あー、その、何だ、ま、まあ、その内慣れると思うからさ……」 そう言いながら、僕に苦笑いする。 そんな川口先輩に、中山会長が尋ねた。 「ふふ、ねえ、彩名ちゃん、今日は安全日?」 え? 今、何と言ったの? あ、安全日? 「あー、悪ぃ、微妙だからゴムは要るんだわ……生はちょっと勘弁」 「あら、仕方ないわね。じゃあ、私が相手ね」 中山会長はおもむろに立ち上がると、僕の前にやってくる。 「そこのソファに座って」 「え、あ、あの、一体何を……?」 「ふふふ、いいから、緊張しないで」 僕は言われるがままにソファに座らされる。 すると、中山会長が何と制服を脱ぎ始めた。 「か、かかか会長!?」 「何してるの佐伯君。君も脱ぐの」 「え、ええええ!?」 僕は度肝を抜かれ、慌てて他の二人を見た。 何かドッキリ企画か何かなのだろうか? 僕は斉藤先輩と川口先輩がこちらを苦笑いしている様子を想像した。 が 「ん……ちゅ……斉藤くん」 「はぁ……はぁ……川口……」 二人は長机の上で重なり合いながら、互いの唇を貪り合っていた。 「ほら、佐伯君も……」 「んむぅ!?」 優しく、僕は中山会長にキスをされた。 生々しい会長の舌が僕の口の中へと侵入してくる。 僕は半ば本能的にそれを受け入れ、会長のリードに恐る恐る応じた。 何が何だか分からない。 でも、とろけるように気持ちが良かった…… 「んはぁ……佐伯君、初めて?」 「ふぁ……ひゃ、ひゃい……」 僕は会長に呂律が回らない程に蹂躙された後に、そう尋ねられた。 もちろん、冴えない僕に彼女なんていないし、初体験もまだ。 ファーストキスは、今し方…… 「ふふ、大丈夫よ、任せて」 先輩は純白のブラを外した。 ぷるん、と見ているだけでそんな音が感じられる美巨乳がまろび出る。 「あ……ああ」 僕は初めて見る女の人の生のおっぱいに感動すら覚えていた。 「会長のおっぱい、凄く綺麗……」 「んふふ、ありがとう。触っていいのよ?」 僕はそっと、手を這わせてみた。 温かで、柔らか。それでいて適度な弾力で押し返してくる、触る麻薬のような感触だった。 淡い色合いの二つの乳首は、さくらんぼのように硬く立っている。 「あん……いいわ、もっと強く揉んでみて……ああ、そうよ……んっ……あぁ」 先輩が僕が確かめるように胸をこねると、それに併せていやらしい声を漏らしている。 生徒会選挙の時、あんなに清楚で凛としていた中山会長の姿から、 誰がこんな艶めかしい光景を想像できるだろうか? 当然ながら、僕の男の子は、ズボンを押し上げて主張してしまっている。 「ほうら、だから早く脱げば良かったのに」 会長は僕のベルトを外すと、素早く脱がせてしまった。 僕は慌てて下着まで脱ぐ。 もう、そうすることが今は正しい事のように思えていた。 「あら、なかなかのものじゃない」 「あ、ありがとうございます」 恥ずかしかったが、中山会長の方は一切そんな様子もなく、 しげしげと僕のそそり立ったペニスを観察していた。 その白魚のように細く美しい指先で、勃起をなぞり、さすってくれる。 そして、僕の前に跪くと、そっと顔をうずめていった。 「……ぁむ」 「んあああ!?」 会長のいやらしいぬめった舌が、僕の亀頭に絡みついてきた。 それがフェラチオなのだと感触だけで理解できた。 「ちゅぱ……ちゅる……ちゅっちゅっ……」 「あ、ああ、す、凄いぃ」 僕は天井を仰いで快楽に震えた。 それくらい、性器への直接愛撫は気持ちが良かった。 「はぁ……これ以上しちゃうと出ちゃうわね」 銀色の唾液の橋を遺しながら、会長がペニスを口から開放する。 会長は片手で自分の股間を愛撫しながら、髪を掻き上げる。 そしてパンティを脱ぎ去り、その手入れされたアンダーヘアと美しい女性器を見せつける。 そこは、既にしっとりと愛液に光っていた。 「ちょうど濡れてきたし、いただいちゃおうかしら」 ギシ、とソファに膝を乗せ、僕に跨ってくる。 「川口……俺達も」 「うん、ゴム着けたら入れていいよ」 長机で川口先輩の秘所にクンニをしていた斉藤先輩が、 いったんその場を離れてデスクの引き出しへ向かう。 そして、そこから何かを取り出して戻ってくる。 きっと、僕と会長のように、斉藤先輩と川口先輩は別に恋人同士ではない。 安全のための、避妊だった。 斉藤先輩はコンドームの封を開け、川口先輩を安心させるためにきちんと彼女の前で装着した。 斉藤先輩の逞しい怒張が、薄いピンク色の膜が覆う。 それを確認した川口先輩が、無言のまま自分の花弁を指で押し開き、股を大きく拡げた。 僕に跨った会長と、股を開いた川口先輩。 二人が、囁いた。 「……いくわよ」 「……来て」 会長が腰を落とし、斉藤先輩が腰を打ち込んだ。 二人の雌の鳴き声が生徒会室に響いた。 「あうぅーっ!!」 「んはぁあーっ!?」 その瞬間、僕は初めて異性の性器の中を体験していた。 熱く、ぬめり、そして締め付けてくる。 この世にこんな快楽があったのかと思うような快感が僕の全身を駆けめぐっていた。 「はぁっ あはあっ んあんっ いいわっ」 「あっ あっ アアッ あひぃっ」 二人の女性の声が、脳の生殖欲求を刺激し、猛烈な射精感を与えてくる。 だが、もっと彼女の膣を感じていたい一心で、それを押さえ込む。 耐えている僕に、会長は腰を振りながら微笑みかけてくれる。 「ふふ、いいわよ、その調子。私がイクまで我慢してね……あんっ!」 彼女が腰を振る度に、グチュグチュといやらしい音が股間で起こる。 会長の愛液とペニスが絡み合う音だった。 (ああ、僕は僕は……) 上下運動に併せて大きく揺れる会長の乳房。 何て綺麗なんだろう。 (僕は、この女性の中にいるんだ) 衝撃的過ぎる初体験だったが、最高の初体験でもあった。 きっと、普通に恋愛して、普通にセックスしたのでは、ここまでの快楽はなかったのではないか。 そんな気持ちにさせてくれるセックスだった。 「あっ あはぁっ! い、良いわっ! そろそろイキそう……」 「んぅん!? 斉藤くん、あ、アタシもイクぅーっ!」 激しく交わり合う僕ら四人は、同時に絶頂を迎えることができそうだった。 僕は最後とばかりに会長の胸を揉みし抱き、斉藤先輩は打ち込む腰にラストスパートをかける。 「おっおお!? 川口っ」 「くっ!? うああぁ! か、会長ーっ!」 それぞれのパートナーを抱きしめ、僕と斉藤先輩が射精した。 同時に、膣壁が収縮し、その絶頂を受け入れる。 会長も達したのだった。 その熱き膣の中で、マグマのように身体の奥底から迸る、今までで最高の絶頂感を味わう。 ドクドクと絶え間なく会長の中へと送り込みながら、僕はまるで会長と全て分かち合ったような満足感を得ていた。 「んはああああ! 奥に、熱いのが……」 「んっ んっ んっ くふぅ……超、出てる……」 会長は僕に抱きつき、川口先輩は両脚を斉藤先輩の腰に絡みつけて射精を楽しんでいた。 ・ ・・ ・・・ しばらく余韻を楽しんだ後、僕らは後始末に入った。 「ティッシュ取ってくれるかしら?」 「ほらよ」 膣から僕のペニスを抜くと、先輩は垂れてくる精液を手で押さえた。 指の隙間からコポコポと僕の精液と会長の愛液が混じり合った粘液が溢れている。 「あ、あの」 「ん? 何かしら」 「ぼ、僕は着けなくて良かったんですか?」 ちらりと、斉藤先輩が今外して結び目を作っている避妊具を見やる。 「……仕方ないのよ、生徒会の伝統で、新入生とする時は避妊しちゃダメなんだから」 「ええ!?」 「だから、万が一の時は覚悟していてちょうだいね?」 僕は顔面蒼白になった。 と、取り返しのつかないことをしてしまった! 「おいおい、俺の後輩イジメんなよ。佐伯、心配すんな。会長はピル飲んでっから」 「もう、斉藤くん、ネタばらし早すぎよー」 「可愛い顔して悪趣味なんだから会長……」 三人の先輩はそう言って笑い合う。 学校の生徒会室で交わり合うという、背徳的な行為とは裏腹な、とても心地良い笑顔だった。 「で、どーだったんだ?」 川口先輩が裸のまま尋ねてくる。 「え?」 「歓迎会だよ。気持ち良かっただろ?」 にいっと屈託無い笑い。 僕は正直に答えていた。 「……はい、最高でした」 「だってさ、会長」 「それは良かったわぁ」 会長はすっくと立ち上がると、こちらを覗き込んでくる。 そして、にっこりと微笑むと、手を差し出してきた。 「生徒会、色々大変だけど、この通りお楽しみもあるから。だから、これからよろしくね、佐伯くん」 「会長……」 僕は、気恥ずかしいながらも、しっかりとその手を握り返した。 みんなが拍手をして、僕の生徒会入りと、初体験を歓迎してくれたのだった。 SS一覧に戻る メインページに戻る |