またぐちゃぐちゃにしてしまったと思う
理のきざしもない、お決まりの丁寧な優しい指を伝う豪雨、回転と発光にふらついて
気づくのは早いうさぎ、逃げるのは遅いあなた
と私は呼ぶ

正常に曲がる赤くない膝を滑らかに降る、大気圏に程遠い空、弱りつつある喧騒
こんなにしずかな部屋だから、本当はカーテンなんて欲しくなかった
窓はこんなに必要であると思うのに、夜にはあんなに必要であると思うのに

眩しかろうがなかろうが森も海も遠く自分の気に合わない、というのが現実だけど
うつろな姿をフィヨルドにしずめたい、睡眠をとる機械のそばでその夢を連想しながら、代わりに仮想へ詰めて
正気じゃないので正気じゃないと答えるけれど、両手はお留守で意識は上の空だった

また間に合わず汚してしまったと思う
教育の匂いがない、おきれいな純白を煙らせた手腕が墜ちる、まやかしにうろついて
気づくのは明日の正午、眠るのは朝焼けのあと
私は仰向く