後ろまえの記憶をかき集めてカペラ、スピカ、アンドロメダ
さようなら・ありがとうを言ったきり、そのまま動かない心の棲む家を探している
犠牲者になるのは私だけでいい、どうせ誰も遠くへはたどり着けないのだから
はるかの春から額を撫でて睫毛に降らす水分がやってくる、まるで雨のような

眠れない夜の昼の針を追いかけて、もう空も足も動かない
過ぎた予想は運命じゃない、リンゴは狐のためじゃない
いつから本当のことしか喋れなくなったの、鱗粉の貼りついた窓のなかで
ミント色の便箋を、揺りかごに寝かせ突き落とす

不格好にぬりたくった青は、あなたのこれまでとこれからを燃えつきさせた星彩
そんなにも憎いなら現実を壊してしまえばいい、いばら姫はとなりにいる
誰かを苦しめる棘を取りさって旗とあざみを抱えている

名前を読んでくれたら、また教えてあげます
科学、教科書、うたた寝、絵本、歴史、レシピ、あなたの脳、宇宙、ただひとつだけ残る姿とも言える
夜にも昼にも見えない星座は、あなただけを探している