戦争と恋と氷菓子の行方を探している
トラウマに潜りこんでいる神さまの化生が、いつのまにか、この中身にまで見えかくれしている
乱暴になってしまった世界には、優しさを間違えている三日月の目尻は必要でないのでした
ルビー色の僕の中身にどれだけの青が閉じこめられていたのか、ふと僕の目線に浮上したマボロシにばかり気を取られていた
どうか、もう方法なんて探さないでください、死んだ星はたしかに肌を伝うけれど
ぐずぐずと疼いてばかりいるタマシイの場所を、両足の底にある湖のそばに求めないでください
真ん丸な両目、子供の視野、幼い踵、それらを引きずりながら原始の海を見つめ続ける、そんな生き方をしていました
残り時間をどうやって写真に収めよう、いつまで僕の夏を溶かさないでいよう
ちいさいピータイルの破片をひろったので、ただひたすらにあなたの敵を待った
ひりひりとして、最後には青ざめた甲の上を何種類もの鳥が過ぎていったけれど、浴槽に沈んだ欠片を食べにくるものは居なかった
六秒、まばたきの後に僕の童話が失敗したことを感じる
五秒、あなたが行ってしまった場所への道すじを知る術がない
これを涙と言ったなら、海なんてものはどこにもないはずだろう
出てきてください、連れ出してください、四秒、三秒、二秒、一秒