成人向表現があります。
18歳未満の方は本当にいませんね?
読んでから怒られてもどうしようもないので、自己責任でスクロール願います。






































































































「ただいま、そっちも早かったんだね」
急に背後から声を掛けられて、思わずびくりと肩が跳ねたのは失敗だった。
案の定他人の事ばかり気にする王子様は、「どうしたの?」と言って近寄ってきてしまった。
あのいつもの心配性な顔を想像して、「なんでもないから」と振り向かずに手を振る。
今振り向く訳には行かない。絶対にだ。勿論近付かれる訳にもいかない。
そんな俺の思いを察したのか、単に納得したのか。
マルスはあっさりと頷いて、風呂に行くと出て行った。
一緒に行かないかと誘われたが、風邪気味だと断った。
 
『禁じられた遊び』
 
ドアの閉まる音を聞いてすぐ、罪悪感に襲われて大きくため息をつく。
咄嗟の事とは云え、悪気無く接してくる相手に嘘をつくのは、あまり心地良い物ではなかった。
風邪気味だったのは本当だった。
だからいつもなら最後まで続ける乱闘も、早めに切り上げて。
緑の二番手(ちょっと違ったかも知れないが思い出せない)に貰った薬を飲んで、部屋で大人しくしていたのだ。
だが、今アイツの誘いを断った理由は、そんな事ではなかった。
熱を持った身体。それが風邪のせいなどではない事を、誰よりアイク自身が一番良く知っていた。
廊下の物音に耳をそばだて、通る者のない事に安堵する。
そして躊躇いがちながらも、中断していた行為を再開した。
「…っふ…ぅ……んん…」
大きく開いた胸元。そこから見えるのは形の良い膨らみと、桃色に色づいた突起だ。
本来持つはずの無い柔かさと硬さを、アイクは自分の手でそっと触れ、つまんだりなで上げたりする。
そのたびにえもいわれぬ快感がこみ上げて、必死に噛み締めた唇からは切ない吐息が漏れ出す。
 
最初はただの好奇心だった。いや、今もそうかもしれない。
緑の彼がくれた薬は、どうやら失敗作だったらしい。
そんなものをくれるのも、正直どうかと思う。
だが、すぐに部屋を訪ねて謝りに来た相手を強く責める事も出来ず、問題ないとだけ伝えておいた。
命に関わる事はないが、効果は不安定で一体何が起こるのか保障出来ない。
そういわれた時はいささか嫌な気分にもなったが、命に別状がないならと放置した。
だが、或る意味命にも関わるような変化がアイクを襲ったのは、それからすぐの事だった。
ベッドに座った途端物凄い目眩に襲われ、そのまま倒れるようにベッドに横になる。
頭にもやが張る様な感覚のあと、急に目の前がすっきりとした。
「なんだ、治ったのか…?」
確かに身体はこれまでにないほど軽い。風邪の症状も治まったようだ。
そう思って安心して、はたと気付く。
体が、やけに軽かった。
妙な予感を感じて恐る恐る手を当てる。
滑らかな質感の頬。
いつもならそろそろ髭の気配も出てくる時間のはずなのに、手に吸い付くようなもちもちとした感触だけがあった。
そっと手を滑らせる。
細い首。特化して鍛えた覚えも無いが、筋肉はそれなりについていた筈である。
薄くなった肩を通って胸へ。
そこでアイクの動きは、完全に止まった。
硬く鍛え上げた胸筋が跡形も無く消え、そこにはふっくらとした乳房が取って代わっている。
ショックの余り動かなくなった頭を無理矢理にフル回転させ、なんとか手を動かして、他の部位も探ってみる。
腕も腰も、脚までもが細い。
薄くなった肩に乗り切れず、鎧がぐらりと揺れてベッドに落ちた。
慌てて立ち上がる。するとかなり背丈も変わっているのか、ぶかぶかになった服がずり下がりそうになり、慌ててズボンを抑えた。
恐る恐る愛剣に手を伸ばすが、筋力の落ちた腕では両手を使ってもラグネルを持ち上げる事は叶わない。
一気に血の気が引いた。
流石に今まで通り片手で扱えはすまいと思ったが、まさか両手でも持ち上がらないとは思わなかった。
コレでは乱闘に参加する事は出来ない。
「おちつけ…きっとすぐ戻る…」
そう自分に言い聞かすが不安はどうしても拭えなかった。
気を紛らわそうと改めて自分の身体に目をやる。
背丈や足のサイズ、掌にいたるまでことごとく縮んでしまっている。
それからふと思い立って、恐る恐る下着の中を覗く。
当然といえば当然なのだが、股間の分身は跡形も無く消えており、薄い肌色の双丘が産毛のようになった下の毛に覆われていた。
或る意味予想通りの結果にも関わらず目を背けてしまったのは、アイクがまだ女性の身体をきちんと見たことが無かったからだ。
傭兵などという血生臭い仕事をしている、大して見た目が良いわけでもない男。
そんな自分とそういった行為に至ろうという女性は、今までいたためしが無い。
これからもきっと居ないだろう。そうアイクは思っていた。
勿論それはフラグクラッシャーの異名を持つ自分自身が原因なのだが、当のアイクはソレを知らない。
どうなっているんだろう。
それは初めて訪れた場所を歩き回るような、当たり前の好奇心だった。
だが、流石にいきなり下へ手を伸ばすのは、さしものアイクも抵抗がある。
結局彼は適度に膨らんだ胸に、手を伸ばす。
そっと触れた胸は今まで触れた事もない様な柔かさで、小さくなったアイクの手を吸いつけた。
 
そうしてそのまま止まれなくなってしまった。
小さな刺激を与える度に、それが大きな快楽の波になってアイクを襲う。
途中でマルスが帰って来た時はどれ程止めようかと思ったか知れない。
だが、この快感に逆らう力は、享楽に溺れたアイクにはなかった。
「…っは……もっ…と…」
下腹部からは男の時には感じた事のない締め付けられる様な感覚がある。
直接触れたらどれだけ気持ちいいだろうか。
好奇心はいつの間にか強い欲望となって、震える指を導いていく。
そっと下に伸ばされた手を掴んだのは、自分より少しだけ色の白い、いつもなら自分より少し小さいはずの手だった。
「楽しそうだね」
その言葉に答える暇もなく後ろから抱きすくめられる。
一ヶ月近く共同生活をして居る相手だ、声を聞いただけで誰だか位解る。
だがまだ彼が出て行ってから僅か数分だ。風呂から戻るには早すぎる。
思ったよりも強いその力に戸惑いながら、居るはずの無い相手の名を呼ぶ。
「マ、マルス……なんで…?」
「ん?様子がおかしかったから戻ってきたんだけど…まさかこんな事してると思わなかったからびっくりしたよ」
ほんのり染まった頬で苦笑気味に言われて、慌てて自分が今までしてきた行為を思い出した。
胸元は完全にはだけ、ズボンのチャックは下ろして、声を殺して浅ましく自分の身体を貪っていた。
それだけでも思い出すだに恥ずかしくなるというのに、更にその現場を押さえられてしまったのだ。
身体が溶けそうな程の恥じらいを感じて、アイクの顔はかぁっと赤く染まった。
「は…放せ!!」
そう叫んで手を振りほどこうとするが、マルスも綺麗な顔に似合わずそれなりの腕力の持ち主だ。
あっさりと両手を捕まえられ、更に抱きしめる腕には力が込められた。
「ちょ、お前、落ち着け!!」
「なにいってるの、こんなになってる君に云われたくないな」
このままじゃ辛いだろう?
そういってマルスはアイクの下着の中に手を入れる。
クチュ…という初めて聞いた者でも恥ずかしさを覚えるほど解りやすい音が響いて、思わずアイクは「嫌だ!」と脚を閉じた。
「怖い?」
「い、いや…そんなことは…」
「無理はさせたくないんだけど…大丈夫?」
女と見まごうような可愛い顔でそんな事を言われては、意地っ張りなアイクにはこれ以上逃げる事など出来なかった。
はぁっとため息を一つついて、くるりとマルスに向き合う。
その空のように澄んだ目を真っ直ぐに見据えて覚悟を決めた様に言う。
「解った、お手柔らかに頼む」
「…その言い方も変わってると思うけど…」
「いいからとっととしろ!一応俺にも恥というものがあるんだ!」
逆切れするように叫んでマルスの手を引っつかんで胸に押し当てる。
と、戸惑いながらもようやく了承のキスが落とされた。
「あんまり保障は出来ないけれど、駄目そうなら言ってくれ。止められる様努力するから」
「駄目なんかじゃないから早くしろって!!」
いかにも彼らしい前置きに少しだけ気持ちをほぐされ、アイクは笑ってキスをした。
今度は自分から。
 
男が女の感じる快感や産みの痛みを経験すると、耐えられず死んでしまうという話を聞いたことがある。
その時は『馬鹿な。』と思ったが、今なら信じられる気がした。
マルスの攻め手は、決して手馴れているとは云いがたいが、それでも的確で心地よかった。
丁寧に敏感な箇所をなぞられ、自然と背が仰け反った。
男としてのそういった経験はない。いわんや女としてなど。
だからどうしたらこの優しい手の持ち主に、自分が感じる快感を返してやれるだろうか。
それが解らずに聞いてみたら、「そんな事気にしなくていい」と笑われた。
最初に聞いたときあんなに恥ずかしかった濡れた音も、絶え間なく鳴らされて気にするどころではなくなった。
指や舌を使って丁寧に慣らされた場所はもう、早く彼が欲しいとばかりにヒクヒクと震える。
ソレを見たマルスは漸く自分の服を脱ぎ始めた。
「大丈夫…?」
「大丈夫だってば!」
気遣い屋の言葉を遮ってぎゅっと抱きつくと、改めて自分が縮んだと実感できる。
同じ位の背丈だった筈の彼は、とても大きく思えた。勿論こんな場面だったからそう感じたのかも知れないが。
ゆっくり押し寄せる破瓜の痛みに思わず声を上げそうになる。
が、そんな事をすればきっとこの優しい王子は行為をやめてしまおうとするだろう。
それは困るとばかりにぐっと声を堪えると、すっかりお見通しの様にまたキスを落とされた。
まだ入れられて感じるには至れない。
快感よりも痛みの方が強い。
だがこの行為が快感に変わる時があるのだ。
そう思うとこのままこの困った身体でいるのも、悪いばかりではないような気がした。
 
男のままでは知りえない感覚に疲れたのか、翌日は驚くほど寝坊をしていた。
飛び起きた俺の身体はいつもの通り男性のもので、マルスは微塵も残念そうな顔などせずに「無事に戻れて良かった」といった。
副作用を心配していた緑の彼の元を訪れて、結果の報告くらいはしてやろう。
そして。
出来ればまた少しばかりもらってきても良いかも知れない。
俺が飲むか、彼が飲むかは。
まぁその時次第で構わないだろう。
そう思って、高く上った太陽の下、アイクは部屋のドアを開けた。


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某所で書き散らしたにょたアイクのエロでした。

なんかもう全体的にスミマセンでした。
何あっさりヤっちゃってるんだよ王子!!
何ヤらせてんだよ団長!!
何書いてんだよ自分!!(ほんとにな

まああれです。最後はさ。
アイクは大らかつうか細かいこと気にし無そうなので、『気持ちよければいいか』みたいなノリかなーと。
ネーヨ。