なんちゃって連載 その2

 彼は目を覚ますといつもと違った所にいた。面白いと思った。

「…あれ?」
 目を覚ませばいつものベッドの上…のはずが、どこか違和感を覚えて十代は首を傾げる。
 置いてある物に変わりはないように見える。ただ、やたらと薄暗い。夜だったのかと思ったが、カーテンが閉まっているのを見て原因に気づく。
「ここってレッド寮…だよな?翔ー、隼人ー、いないのかー?」
 呼びかけてみるも返事はない。というか、むしろ人の気配がなかった。そんな中、
『十代…』
「誰だ?」
 どこからともなく声が聞こえて、十代はあたりを見回した。カードの精霊だと分かるものの、その姿を見極めるのは精霊が見えて間もない彼には少し難しい。
『十代…ここだよ』
「お前か?オレを呼んでたのは」
『そうだよ、可愛い十代』
 十代が見たのは嬉しそうに微笑む精霊の姿。初めて会うはずなのに、どこか覚えがあった。
「誰だ…?」
『ボクの名はユベル。久しぶりだね。…もっともキミは覚えてないだろうけど』
「ユベル…?」
 記憶の中にその名があった気がして、必死に思い出そうとする。でも、急に頭に痛みが走る。思い出してはいけないと、脳が警告するように。
『大丈夫?』
「ああ。…悪い」
『ごめん、困らせるつもりじゃなかったんだけど』
 首を振ってそれに答え、十代はユベルに向き直る。
「それで、ここはレッド寮…なんだよな」
『そうだよ。そしてキミは過去から来たんだ』
 唐突に告げられた言葉にも衝撃はない。むしろ納得したくらいだ。でも、
「なんで、そんな事が分かるんだ?」
 もっともな疑問にユベルは自信満々に胸をそらせて答えた。
『当然だよ。ボクは十代の事ならなんだって分かるんだから!』
「…へえー」
 未来の事などさっぱり分からない十代は、その言葉に素直に感心するだけだった。






というわけで四期(?)サイド。何故魂が超融合したはずの二十代さんとゆべるんが別れているかというと、私が一期の頃の十代とゆべるんを会わせたかったからだ!← 一応、原因もあるのです。取ってつけたのが。
で、次は一期サイド…という感じで進むはずですが。実は全くこの先考えてません(待)まあ、なんとかなるでしょう。

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