<仮面ライダー剣>
※激しくネタバレです※
平成仮面の中ではかなり人気がないシリーズですが私は萌えました。
主人公は、天涯孤独の身の上の剣崎青年(ライダーシステムを開発したボード、という研究所勤務)。
事件はボードでアンデッド(太古に戦って人間に負け封印された生き物たち)が何者かの手によって解放されてしまう。
剣崎の元に集まったのは剣崎の先輩の橘さん、研究職の広瀬さん(女)(一応ヒロイン)(強気かつ怒ると椅子を振り上げるということしか認識されていない)。剣崎は家賃滞納でアパートを追い出されて途方にくれていたところ、牛乳好きのライター虎太郎が(牛乳大好き)一緒に住もうと誘ってきて星空の下で友情を語ったりして、烏丸というボードの所長が敵かどうかというのが最初の争点で、始さんという虎太郎の姪のところに住み込んで働いている青年も敵のグラサンも人間じゃなくてでも始さんには葛藤があって、とりあえず橘さんが「俺はもう戦えない」とか言い出して苦悩して這いつくばってスーツなんです!
そして剣崎王子(スペード)とその先輩の橘さん(ダイヤ)(年上にありえなく弱く散々騙され利用され裏切られ)、ジョーカーでもある相川始(ハート)、内向的なような突っ走り攻高校生睦月(スペード)の四人のライダーがトランプの札の数だけいる敵アンデッドを倒してカードに封印していくという話です。
王子がかばうのは橘さんか始さんのみという間違った世界。
王子と橘さんが所属していたボードの理事長が暗躍している模様で、
「どうだ神よ」「神の声を」
を連発しており(所長はチベットに行ったまま最終話まで姿見せず)、王子は「始はもうジョーカーの本能をのりこえている」と言い、最初は敵とみなしていた始さんとどんどん惹かれあい(山奥の小屋で剣崎が始さんを看病したころから)、しかし、究極のライダーを作ることに心血をそそいでできた理事長の手の人造のライダーに始さんはカードを全て奪われてしまいジョーカーになるしかなく、始さんがジョーカー化すると王子もその影響を受けて発作を起こすという狙っているかつ意味不明なのにおいしい設定があり、
「そこへつれていってくれ……はじめに何かあったんだ。頼む!」と胸を押さえて王子は頼み、始さんは始さんで、「俺は相川始だ」と必死でジョーカーの本能を抑えようとし、結局は…壮大な愛の物語となって終わります(本気です)。
ジョーカーが最後に生き残れば世界は滅びてしまうので、本来ならライダーとして剣崎は始を封印せねばならないのですが、きっぱりとそれを拒む剣崎。そして剣崎を思い、封印されようとする始さんと、その始さんのために、躊躇なく人間であることさえ捨てる剣崎の愛の物語です。
ジョーカーとなった二人は、近づけば戦う本能を抑えられないので、離れるしかない。
そして、世界が終わっても、彼ら二人は生き続ける、しかし、絶対に近づくことはできない。
自分が生きているということだけで、彼も生きていることを知るだけ。
後日喫茶店で土いじりをしている始さん。おつかいを頼まれたのか、赤と白の花束を抱えて並木道を歩き、途中のベンチで微笑む王子を発見します。
「剣崎っ」
小さく叫んで走り寄るとその幻は消え、始さんは何ともいえない笑みを浮かべてまた歩き出す、という最終シーン。

とにかく、筋はややこしすぎるので、当時の日記より、萌えポイントを抜き出してみます。
・ライター虎太郎(以下コタ)は牛乳を飲み、橘さんは怯え這いずる。
・「臆病風に吹かれた俺はもう戦えない」「(ぼそっと)帰る…せ、世話になったな」というヘタレ橘さん。オプションスーツ。
・水の中の橘さん(全裸と思しき)。
「この身体を貫く悦び」「きみとは生き方が違ってしまった」相変わらず頭弱い子の橘さん。
・谷に落ちた始さんを小屋の中に運び入れて看病し手作り料理をふるまう剣崎
・剣崎が始さんを「君」呼び!
・帰ることを決意してでも入れず雨に打たれて笑う始さん!
・全開笑顔で「おまえっていいやつだな」なんて舌足らずに笑う喪服橘さん。
・橘さんのベルトを抱えて眠る剣崎と、その彼の始さんに向けた「おまえは獣だ!」と衝撃的なセリフ(何故なら彼らは昆虫だから)(ライダーは)
・木陰から剣崎が泣くコタを慰める、のを覗いている乙女始!
・橘さん味音痴の上大食い!
・「すべてが始まったこの場所で」
・「俺に封印されるつもりだったな」「それしか方法がない」(怒ったように言う剣崎と唇を噛む始さん)。
・緑色の血がたらたらと中指を伝って流れ落ちる。剣崎の中指には指輪。そして始さんも同じく手に怪我を負い緑色の血が。これまた中指に指輪。血を目にして血相を変える始さん。「おまえ……!?最初からそのつもりで……!?」(今にも泣き出さんばかりの瞳の潤みっぷり)(大注目)。
「俺たちは、二度と会うこともない。もう触れ合うこともない。近づいてはいけない」
・「始、おまえは人間の世界で生きてゆけ。……来るな!近づいたら戦ってしまう」
・白い鳥が飛んでゆくのをみて橘さんが腹の底から絶叫。「剣崎ィ〜」(彼はバカでした最後まで)(余談ですが、ブレイドを観ている友人とのメールに毎回「橘さんのバカ!」というフレーズがあることを発見)(この後は烏丸所長と睦月との間の三角関係で悩めばいい)。
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