01. ハンドルネームと今日の日付を教えてください。
沈丁花です。2015年6月30日です。
02. ファン暦はどれぐらいですか?
コミックスの一巻が発売される前からなので、もう15年程になります。清水玲子さんのファン歴だともう少し長くなります。
03. 「秘密」にはまったきっかけは何ですか?
友達の家で「WILD CAT」に収録されていた「秘密1999」を読んだのがきっかけでした。ものすごく面白かったんですけど、清水玲子だから当然だとか思ってました。
なんも分かってねえな、当時の私。
04. コミックス派ですか、それとも雑誌派ですか?
本編はコミックス派でした。今は雑誌を読んでいます。でも半々です。内容が難しくて完結してから一気読みしないと理解が追いつけないんで、
事件パートは読み飛ばしているありさまです。
05. 「秘密」以外に好きな清水作品はありますか?
「月の子」です。高校生の時に読んで泣きました。
今後どんな名作が生まれてもこれ以上の作品はあるまいと思っていたのですが……
常人の想像を軽々と飛び越えるのが清水玲子さんです。
06. 特に好きな表紙や口絵はありますか?
好きなのがありすぎて、どれを選べばいいのやら……。8巻表紙の猫を抱いている薪さんの美しさは格別ですね。
6巻のオフィーリア風イラストは清水玲子さんにしか描けないと思います。
7巻挿絵のコーヒー被った岡部や、11巻中表紙の牛乳飲んでる薪さんのように
日常風景描いてるのもいいし、
5巻のカラーの薪さんの笑顔は不意打ちものでした。
(誰に微笑みかけているのか気になります!)
笑顔と言えば、8巻中表紙の薪さんが青木と電話しているイラスト、
きっと周りに誰もいない時にだけ、薪さんああしてこっそりと微笑んでるんだろうなあ。
12巻のカラー見開きは「どうして二人だけマグカップなの! どういうシチュ!?」
ってすごく気になりました。
でも一番これって思うのはやっぱり12巻の結婚式イラストです。
雪子さんの幸せと共に、青木と薪さんの幸せも予兆させて……。
あと8巻のお巡りさんの挿絵は、なんというか、無駄にエロい。
07. 一番心に残った事件はどれですか?
読んでいて面白かったのはやはり、7巻の大臣の娘誘拐事件です。名シーンがいくつもあったし、何より罪のない被害者がちゃんと救われたのが
清水作品にしては珍しく後味が良かったです。
08. 容赦ないことで知られる清水作品ですが、特にやるせないと思う事件はどれですか?
3巻のチャッピー事件、5巻のコンビニ店員虐殺事件が飛びぬけて悲惨だったし、読んでいて心が痛かったです。
09. MRI捜査の特性を最も描けている事件はどれだと思いますか?
やはり1巻の大統領暗殺事件ではないでしょうか。同じシーンが見る人によってまざまざと変わるということが、深く印象付けられました。
10. 思わず涙したシーンがあれば教えてください。
4巻の「電車内無差別テロ事件」のくじらのシーンですかね。犯人の無念さに共感してしまいました。
11. その後が気になる事件があれば教えてください。
3巻の「チャッピー事件」で、被害者から加害者に回ってしまった家族には強く生きてほしいと願います。
12. 一番好きなキャラは誰ですか?
薪さん、青木、岡部。この三者は好きすぎて甲乙つけられません。
13. お気に入りのコンビはありますか?
薪さんと岡部の管理職コンビが好きです。あまり他人と慣れ合わない薪さんですが、岡部にだけは心を許してますよね。
一緒に飲みにも行ってるようですし。
あと曽我と小池のモテないコンビは可愛くて癒されます。
管区が離れても、時々連絡取り合ってたりしたらいいなー。
「室長の気苦労あるある」で、盛り上がってたりして。
法一の女医コンビもいいですよね。
遠慮のない会話が本当に仲いいんだなって分かります。
スガちゃんはしっかり者で、意外に性格可愛いのが雪子さんの方なんですよね。
よい凸凹コンビ。
14. 犯人サイドでお気に入りのキャラはいますか?
滝沢です。最初は嫌いで嫌いで仕方なかったんですけど、
彼なりに意地を通した生き様があったんだと思うと憎めなくなりました。
貝沼は良くも悪くもキャラが立ってますね。(良くはないか……)
あとEND GAME等で散々殺しまくったハゲ。
半端なく悪いやつですが悪役としては格好いいと思います。
15. 一緒に働きたいキャラは誰ですか? 立場(上司・部下・同僚)も併せてお答えください。
青木の同期になって、先輩の岡部に仕事を教えてもらいながら、一歩離れた所から美しすぎる上司を見つめていたいです。
……とまあ、冗談はさておいて、普通に薪さんの下に就きたいです。
だって有能で人柄の誠実な上司なんて、真面目に値千金ですよ。
その上あれだけ見目麗しいと来たなら、どれだけ怒られてもおつりが来ます。
同僚なら曽我がいいなあ。
癒されるし、彼を見ていると「自分もまだまだ大丈夫」って思えそう……。
いやいや、彼もちゃんと東大出の超エリートなんだって。
16. MRI捜査についてどう思いますか?
必要なことだと思うけど、やっぱり自分や家族が関わってくるとなると勘弁してくださいってなるだろうと思います。
モニタールームで捜査員に普段見ているあれそれが見られるわけでしょう?
エリートな捜査員達の中に腐男子がいると思えないし……ううう。
でも、もし死なずに自分で見られるとしたらありかも。
だって脳内の妄想も映像化できるじゃないですか。
頭の中にある清水絵の薪さんや青木を映像にして好きに動かせるなんて……最高じゃないか!
17. あなたは法医第九研究室に勤めたいですか?
上司に薪さんがいるなら。もしいないのなら気力が持ちそうにない……。
でも仕事内容は面白そうですよね。目が悪くなりそうだけど。
18. 鈴木とよく間違われる青木ですが、二人はどのぐらい似ていると思いますか?
目鼻立ちがどうこうというわけじゃなくて、全体的な雰囲気とか体格とかじゃないでしょうか。あとオーラ。普通の家庭でぬくぬくと愛されて育った人間のオーラが
薪さんの目を引き付けて止まないのでしょう。
19. 恋人の有無が判明しているのは今井、青木、小池、曽我の四人ですが、その他のキャラについてはどう思いますか?
まあ岡部はいませんよね。薪さんには大人のお付き合いをするご友人がいますが、恋人かというと違うと思います。
宇野辺りは普通にいそうです。
でも仕事が忙しすぎて、連載途中で自然消滅になってたりして。
山本もいなさそうだけど、案外見合いとかですでに結婚しててもおかしくないですよね。
司法試験に受かったインテリなら、引く手あまたのはず!
20. 薪さんは射撃の名手ですが、その他のキャラの射撃や武道の腕前についてどう思いますか?
3巻で現場の突入時に青木が銃を構えて薪さんの護衛に回っていたので、それなりに腕に覚えがあるのではないでしょうか。
雪子さん曰く、筋肉はついていないので武道の嗜みはないのかも。
体格に恵まれているのにもったいないなあ。
岡部さんは下手じゃないでしょうけど、あの大きな手で小さな銃は扱いづらいだろうなあ。
彼の場合素手で戦った方が強そうです。腕力半端ないし。
あと絶対柔道やってると思う!
今井は何でも卒なくこなしそうだなあ。くそ、今井め。
小池、曽我、宇野は平均値じゃないでしょうか。可もなく不可もなく。
曽我も柔道やってる感が半端ないですよね。
彼のあの坊主頭は学生時代の部活動の名残じゃないでしょうか。
山本は運動系全般だめでしょう。
21. もし薪さんが貝沼を警察に突き出していたら、その後の運命は変わっていたと思いますか?
はい。でも薪さんのしたことって言わば、知らずに火薬庫に足を踏み入れたようなもんじゃないですか。
倉庫の中に入っている火薬の量自体は変わってないと思うんですよ。
だから薪さんとの遭遇がなかったとしても、
いずれ違った形で貝沼の殺人衝動は爆発していたんだと思います。
被害者の顔ぶれが変わるだけで(薪さん似ではなくなるとか)
貝沼の殺戮は避けられないものだったのではないでしょうか。
22. 薪さんは雪子さんの想いに気づいていたと思いますか?
気付いていないと思います。本来は心の機微に敏い人だと思うのですが
雪子さんに対しては「鈴木の恋人」という印象が先に立っちゃうので
そんな人が、鈴木を殺した自分に思いを寄せるなんて想像もしていないと思います。
まあ知ったら知ったで、余計に自分の周りから排除しようとするでしょうが。
だから5巻の喧嘩シーンが気になってます。
あれほど明確に敵意を向けていたのは、雪子さんからの好意を知っていて
自分から遠ざけようとしていたのかなあ、と。
薪さんにとって彼女は鈴木の忘れ形見であり、ゆえに「絶対に幸せにしなければいけない人」。
自分のように周囲を不幸にする人間には近づいてほしくないと、
薪さんなら考えるだろうと思います。
23. なぜ青木と雪子さんは復縁しなかったんだと思いますか?
元々清水先生に二人をくっつけるつもりがなかったから。……と、メタな回答はさておいて。
最初、雪子さんの「やり直しましょう」を文字通りの意味で捉えていたんですが
エピローグの結婚式の招待状を見て、あれは別れの台詞だったんだなあと思いました。
お互いが薪さんへの対抗意識から婚約に踏み切った、歪な関係だったので
最後に正直な気持ちを打ち明けて、全てリセットしたかったんじゃないでしょうか。
青木のことが好きになったと言ったのも、「だからよりを戻そう」ではなく
これが今の私の気持ちなんだと伝えるために。
なので、あれは「次に進むための綺麗な別れの言葉」だったんだと思います。
24. ファンの間で物議を醸した4巻の目隠しシーンですが、相手はどんな人だと思いますか?
あの目隠しの布を持っている手が相手の人なんだとしたら女性でしょうね。薪さん警察官だから風俗は呼べないし、
かといって結婚を考えるような人との交際も許されていないし
セフレ程度のお付き合いしている人がいるんじゃないでしょうか。
恋人に「見たくない」って言ったらはっ倒されますよ、普通。
薪さんと同じく、昼は堅いお勤めをしているバリキャリの女性ってイメージです。
25. 8巻で薪さんがプライベートで会う約束をしていた相手は誰だと思いますか?
ラフな格好で会えて、メール一本でドタキャンを許してもらえる相手。薪さんはかなり心気安く思っているようです。
でも敬語を使っているから、目上の人ですよね。
目下の最有力容疑者はシーズンゼロに出てきたプレミアムのおじいさんじゃないでしょうか。
子供の頃から知っている相手だし、薪さんの複雑な生い立ちを理解しているから
あれから後見役になってくれたのかもしれません。
26. 12巻で薪さんが青木に「待っているから」と言った真意は何だと思いますか?
青木はひたすら「薪さんと一緒に働けなくなる」ことに固執していましたが薪さんはもっと大きな目で、先のことを見据えていたんだと思います。
たとえ一時的に離れても、いつかまた再会できるだろうと。
その「再会」は物理的な意味だけじゃなくて、
薪さんが伝えた第九の精神を青木が受け継ぐといった意味もあっただろうし、
そもそもあの言葉には
「いつか一緒に事件を捜査するようになった時、僕が頼れるようになるぐらい成長していろよ」
というエールも込められていただろうし……。
とにかく「これは別れではない」と理解していたんだと思います。
27. キャラに言いたいことがあればどうぞ。
最終巻で薪さんが流した涙、あの瞬間薪さんは「自分が人を愛してもいいのだ」と認めたんだと思います。
そしたら次は「自分が人から愛されてもいいのだ」と知る番ですよね。
それを薪さんに教えてあげるのは……
まあ言わなくても分かってるだろうからあえて言いませんが、
お前だよ、お前。
しっかりやれよ! 簡単に諦めるんじゃないぞ!
あと岡部さん、私と結婚してください。
28. 恐れ多いことながら、清水先生に物申したいことがあればどうぞ。
これからもずっとずっと秘密を読み続けたいです。小池や曽我の室長、いいと思います。ぜひ描いてほしいです。
あと薪さんのこと、どうぞよろしくお願いします。
幸せにしてあげてください。
くれぐれも「そろそろ殺しちゃおっかな」とか「なんか最近不幸成分足りないなあ」みたいな
お茶目な気まぐれを起こされませんよう、伏してお願い申し上げます…!
29. 出版社に対して要望があればどうぞ。
年表、第九研究室のフロアマップ、職員のプロフィール(フルネーム、血液型、誕生日、趣味、休日の過ごし方、家族構成、部屋の間取りetc.)
等内容てんこ盛りのファンブックを出してください。
清水先生のサイン会を関西でもやってくれたら嬉しいな。
映画化に合わせてグッズも出してほしい。もちろん清水絵でよろしく。
あとアニメ、前のはなかったことにしてもう一回やり直してください。
今度はちゃんと作品を愛している監督さんに依頼してくださいね。
お願いしまーす。
30. 最後に「秘密」の魅力について語ってください。
作中で描かれている薪さんの苦しみは、人生の苦しみなんだと思います。お伽噺のようにどこかをゴールだと設定することができない、
人は何度も自分の選択を悔み、振り返り、立ち止まってはまた歩いていく、
まさに人生そのものを描いた作品だと思います。
お疲れ様でした!<お粗末様です。