元のスレッド

男装少女萌え【3】

1 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/24(水) 14:32:38 ID:SN/3bjPF
第3弾。

2 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/24(水) 14:33:07 ID:SN/3bjPF
男装してる美少女にハァハァするスレ
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1020794488/

男装してる美少女にハァハァするスレ Part2
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1103457853/

男装少女萌え
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1114770971/

男装少女萌え【2】(前スレ)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1123336678/

*****

男装少女萌え仮倉庫
ttp://dansou.atspace.com/

2chエロパロ板SS保管庫
ttp://sslibrary.arings2.com/

3 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/24(水) 15:07:34 ID:lK5lzOse
新スレ立て乙です!
まれに見る良スレだった前スレにもおとらぬスレになりますよう……
南無南無。

4 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/24(水) 16:19:31 ID:3w6HicZ2
4げっつ
>>1乙様です〜
今スレ中に自分も何か投下できるといいなぁ…無南無南

5 名前:司0 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/24(水) 21:06:24 ID:oZmGFIFH
>>1
乙です!

一番乗りで悪いがさっそく投下させていただきます。
司君初めて物語前半です。
このスレ初めての方は>>2の男装少女萌え仮倉庫の登場人物紹介をドゾー

* * * * *

手帳に、彼の名前は意外と少ない。
司の手元には、日記代わりにその日何をしたのかをつけている手帳がある。
誰と遊びに行った、何を買った、体調が悪かったなど、日によってはびっしりと書き込まれ、
また日によってはほとんど空欄の場合もある。
つけ始めたのは高校に入ってからだ。
男としての生活は楽しかったが、同時に緊張するものでもあった。
慣れないうちは、毎日ため息とともに一日を終えていた。
べたべたした友人関係を好まない司は、内心のもやもやをこの手帳に書きとどめることで消化してきたのだ。
「六月……」
それでも二ヶ月もすると、流石にだいぶ慣れてきた。
友人とカラオケに行ったとか、夏服でもバレなくてほっとしたとか、そんなことが書いてある。
ここでちらちらと名前が出てくるのが、司の親友の田宮健だ。
『6月×日 健と昼飯を食っていたら知らない女の子に声をかけられた。これで二回目だ。散々からかわれた。
 6月△日 健の家に遊びに行く。犬が可愛い。マジやばい。』
「…くだらねーこと書いてるな、俺」
知らず苦笑する。
もともと席が近かったことから話すようになったのだが、
お互いが会話のかみ合う楽しい奴だとわかるのに時間はかからなかった。
ズケズケとものを言える間柄というのは、心地よい。
それが一種の油断になってしまったのは、大きな誤算だったが。

+++++

「は?誕生日?」
やきそばパンをほおばりながら、司が健に聞き返す。
「あぁ。この歳にもなって家族に祝ってもらうのもなんだしな。かといって…」
コーヒー牛乳をすする健に、容赦のないツッコミ。
「祝ってくれる彼女もいねーしな」
「うるせー。……まぁそんなわけだから、誰かと暇潰そうと思ってよ。空いてるか?」
健が言っているのはちょうど今週の週末の話だ。司にこれといった予定はない。
どうせ暇ならうまいものを食って騒いだ方が楽しいのは当たり前。

6 名前:司0 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/24(水) 21:06:57 ID:oZmGFIFH
「空いてるけど、何するんだ?誕生日パーティー?」
「うん。てゆーかその取り合わせはないだろ。」
やきそばパンに苺牛乳という司のメニューにつっこみつつ、健は少々考え込む。
「そーだな……うちならとりあえず何か食うもん作ってくれるし。金かかんないだろ」
「それもそーか…他には誰か来るのか?」
実を言えば、司にはコレが一番問題なのだ。いい奴であってもやたらと体を触りたがる奴がいると気が抜けない。
逆に言うと、嫌な奴でも距離さえ保ってくれれば安心できる。
「あぁ、声はかけてみる。マサとカズやんあたりかな」
健の出した名前はいつもつるんでいる友人だ。まぁ大丈夫だろう、と司は苺牛乳を流し込む。
「ところでよ」
「うん?」
健が苺牛乳のパッケージを指差す。
「このコチニール色素って虫でできてるらしいぜ」
「マジで?」

+++++

「…こんなことまで良く覚えてるな、俺」
苦笑しつつ手帳をめくる。この次の週から、健の名前は少なくなる。いや、全体に主語が書かれなくなっている。
『6月××日 ゲーセンで半日潰す。
 6月×○日 泊まりに行く。酒はなし。』
「……」

+++++
 
「健の誕生日なんだからいいだろ?」
コンビニに集まった友人がカゴに酒を入れているのを見て、思わず聞いた司への返答がこれだった。
「ま、いいけどさ。お前ら今日中に帰るんだろ?」
友人二人はそれぞれ翌日の部活と家の事情で途中で帰ることになっている。
司だけが泊まることになったのだが、健の家族が在宅ということもあって、たいした危機感は抱いていなかった。
「へーきへーき。俺んち近いし」
「俺飲まないし」
「……飲まないやつが買うなよ。金ねーんだから」
ごちる司も缶をカゴに放り込む。まともに酒を飲むのは初めてだ。
どうみても成人というかオッサンな友人がいなければこうはいかなかっただろう。
そんな友人とともに、高校生らしく自転車で健の家に向かい、お菓子で隠した酒を持ち込んだ。
「よ。何持ってきた?」

7 名前:司0 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/24(水) 21:07:30 ID:oZmGFIFH
「色々。とりあえず酒な。あとケーキ」
健の部屋にあがって飲み食いし、ケーキ(駄菓子屋で30円+いやがらせのようなロウソク16本)を食べ、
酒を飲んだり騒いだりすること三時間。
「さて。俺らはそろそろ行くな。ほれカズやん立てって」
オヤジ顔のカズやんは顔に似合わず酒に弱いらしく、ゴミの散らかる床に寝そべっている。
「カズやん起きてるかー?」
司がぺちぺちと頬を叩くと、がしっと腕を掴まれる。
「うぉ!?」
「司〜……なんで俺はモテないんだ〜」
「知るかよ!」
一刀両断。ごつんと額を殴る司の突っ込みを、健は笑ってみている。
「ほんっと司は容赦ねーよな。カズやん、こういう男はダメだ。モテてもダメだ」
「そーだぞカズやん、男は顔じゃない。中身だ、中身で勝負だ!」
健とマサのやたらと熱いトークに、カズやんも涙を流して同意する。
「そうだよな、そうだよな!」
「吠えてなさい負け犬ども。男の嫉妬は醜いな」
そしてまた一刀両断。酒の入った司の毒舌はとどまるところを知らない。
「くー、ほんっとなんでこんな奴がモテるんだろーな…やっぱ顔か?」
「マサ、それを言ったらお終いだ」
「顔なのか!?男はしょせん顔なのか!?」
オヤジ顔で暑苦しく泣くカズやんを立たせ、マサは一番飲んだにも関わらず涼しい顔で部屋を出る。
「じゃーな、カズやんはしっかり送ってくから安心して飲んだくれろ」
「おう。じゃーな」
「またな〜」
「顔なのか〜!」
最後まで暑苦しく管を巻いたカズやんを送っていくマサの背中は男気が溢れているかもしれない。
思わず司が呟く。
「……でもマサは男前だよな。中身が」
「ん?珍しいな、司が人を褒めるなんて」
下戸と酒豪を見送った二人は、ちょうどいい感じに酔っている。
散らかった床に並んで腰を下ろし、四本目の缶に口をつける。
「失礼な。俺だって他人のいいとこくらい認めるさ……実際、お前らに彼女がいないのが不思議だよ、俺は」
「それをカズやんに言ってやれ……お前が言っても厭味に聞こえるけどな」
照れたように視線を泳がせた健の余計な一言に、思わず言い返す。
「うっせ。本心で言ってんのにそう取るほうがひねくれてんだよ」
「はは。そりゃどーも。お前こそモテるのに彼女いねーよな。なんだ、ソッチの気でもあんのか?」
一瞬ぎくりとするが、ごまかすように缶を空ける。

8 名前:司0 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/24(水) 21:08:00 ID:oZmGFIFH
「ねーって。あったらお前がマズイぞ、この状況」
「それもそーか。やばいな俺、貞操の危機だ」
笑う健に言い返そうと顔を向ける。
「だからそういう趣味はねーって言って……」
言葉途中で、ぐらりと頭の中が揺れた。前のめりに倒れそうになった体を、健が支える。
「おっと。なんだ、もう酔ったのか?」
熱い肌が触れ合って、心臓が忙しく活動し始める。
「…あ、あぁ……」
「しっかりしてくれよ。祝ってもらうのは俺なんだから……と」
司の体を押し返そうとした健の体が、そのまま倒れこむ。司の胸に手をついて。
「悪い。俺も酔ったみたい……だ?」
起き上がろうとした健の手が司の胸の感触に違和感を覚える。
「…い、いや、いいから早くどけって……」
声がうわずる。心臓の音がうるさい。酒のせいだけではない、床についた背の熱さが恥ずかしい。
首を上げようとして、健の動作に固まる。
「なんだ?お前中になんか着てんのか?」
なんの遠慮もなく、健の手は司のシャツをまくりあげる。
「や、やめ―!」
ろ、という前に、シャツは胸の上までまくり上げられた。
健の視線は男らしからぬ細い腰から上に移動する。肋骨のあたりから、白い布が巻かれていた。
その布に、胸が押しつぶされている。
「……サラシ?……胸……?」
健の呟きが聞こえて、司は顔を背ける。見ていられなかった。声もでなかった。
顔が熱くて、できることならこのまま消えてしまいたかった。
「司……お前、まさか……」
それでも聞かれれば答えないわけにはいかない。意外と早かったな、と頭のどこかで冷静に考える。
「……女なんだ、俺。ごめん、黙ってて」
健の顔を見る勇気はなかった。これでこの関係も終りだろう。
体が離れたのを感じて、上体を起こす。
「マジかよ……お前が女なんて……なんでだ?なんで男のかっこなんてしてんだよ?」
健の声から酔いは完全にぬけている。それはそうだろう。司はいたたまれない思いで口を開く。
「……別に何でってわけじゃない……女の子やってるより、こっちのほうが自分に合ってるからさ」
「男になりたい、ってことか?」
そうなんだろうか。いや。きっと違う。司には、自分が女として生きていく勇気がないだけだとわかっている。
けれどそれを口にすることはできない。
「いや……なんて言ったらいいのか、俺にもよくわかんないけど…女の子らしく生きるのが嫌だから、
 楽な方を選んだらこうなった……って感じかな」

9 名前:司0 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/24(水) 21:08:34 ID:oZmGFIFH
そんな理由で欺かれていたと知ったら、きっと悲しむだろう。怒るだろう。司は健の表情を伺う。
「じゃあ…男が嫌いでそんな格好してるんじゃないんだな?」
健は真剣だった。そこに怒りや落胆の色は見えない。安堵のため息を漏らす。
「あぁ。そういうんじゃない。女の子を好きになったことはないよ」
司の返答を聞き、健がじっと司の目を見つめる。
「…お前さ、自分のこと中途半端だって思ってないか?」
その一言が、胸に刺さる。そうだ。今の自分はとても中途半端だ。
酔いのせいだろうか。気弱な言葉が口をつく。
「そうかもしれない…女としての自分に自信ないし……」
言って、胸に熱いものがこみ上げてくるのに気付いて、慌てて話題を変える。
「なぁ、やっぱ……今までどおり付き合うことって出来ない…よな」
「……」
健は黙り込む。返答を待つのが怖い。
「……正直、無理だと、思う。」
当然の返答だが、それがひどく辛い。そっか、と声を絞り出そうとした司より先に、健が言葉を続ける。
「お前が女だってわかった瞬間……お前のこと、可愛いって思っちまったんだぜ、俺はよ」
司は目を大きく見開く。
「かわ、いいって……ほんとに?」
「バッカ野郎、嘘いってどうすんだよ。お前は充分可愛いよ。そりゃ口は悪いけど、それだってお前だろうしよ」
言ってデコピンをかまして、自分の台詞に照れて頭を抱える。
健に女として褒められたことが、不思議なほど嬉しい。それが声ににじむ。
「ばかって……いや……なんかすげー、嬉しい……ありがと……」
「お、お前から礼を言われるなんてな……」
そっぽを向いた健の耳が赤い。
こいつなら、と司の中である感情が湧き上がる。それをゆっくりと口にする。
「あ、あの……さ……俺と……」
「ん?まだなんかあるのか?」
「俺のこと、可愛いって思ってくれるんなら、さ……」
言ったら引き返せない。それでも、今目の前にいる男に言いたい。
「抱いて、くんない?」
固い決意を秘めた司の台詞に、健は目を見開く。
「お、お前…」
言葉が続かない。ごくりと唾を飲んで、横に座る司の肩に手を置いて、確かめる。
「その、いいのか?俺で……」
見詰め合った司の目が、恥ずかしそうに逃げる。
「……俺だって相手ぐらい選ぶさ……」
「そっか……なんか、お前にそういわれると嬉しいな……その、どうなっても知らないぞ?」

10 名前:司0 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/24(水) 21:09:09 ID:oZmGFIFH
健が頷いてくれただけでよかった。これが恋愛感情ではなく、ただの性的な衝動でも。
女として受け入れてくれるだけで、気が楽になる。
「………」
何を言っていいのかわからないまま、目を閉じて唇を重ねる。
お互いに酒の匂いばかりが鼻をついて、心の中で苦笑する。
ふと、健の唇が動く。下唇を何度か食んで、そっと司の歯を舌がつつく。
「ん……ん……」
戸惑いながらも司も口を開いて、舌を迎える。ぎこちない舌が口内を這いずり回ると、思わず健にしがみつく。
しがみついて、そっと舌を動かしてみる。舌が絡み合うと、健の腕がしっかりと司を抱きしめた。
そのまま、舌を絡めあい、唾液を交換する。つたない動作でも次第に快感が走り力が抜ける。
「んはっ……は、その、司……お前も……」
「ん、はぁっ……は……何?」
薄く口を開いたまま息を整える司の表情に、健は息を飲む。
その顔で見上げられると、嫌でも司が女だと実感する。恥ずかしさに顔を反らし、ぼそぼそと呟く。
「いや…お前も、初めてなのかって……」
「……うん……」
俯いた司の口から漏れた答えに、言い知れぬ喜びが湧き上がる。
司の耳元に顔を寄せる。口をついて出てきた言葉は、健自身予想していなかった。
「あのよ……好きだぜ、司……」
抱きしめた司の体がわずかに震える。
「うん……俺も……」
俯いていた司の頬に唇が触れ、顔を上げるとそのまま深く唇を重ねる。
健の手が背中をなで、おしつぶされた胸をさらしの上から撫でる。
「ん……んぅっ……」
口の中でくぐもった声をあげる司は、しっかりと健の背に手を回している。
「んは……その……ほんとに、して…いいのか?」
「……二回も言わせんな」
赤い頬を隠すように肩口に押し付ける。口調はいつもと変らないのに、どうしようもなく恥ずかしい。
「……だな。うん。……じゃあ……」
健の腕が膝の裏に回る。何を、と言いかけた司の体が揺れる。
「…お………重くない?」
他に言いようがなかった。生まれてのお姫様だっこに、耳まで熱くなる。恥ずかしい。
「うっせー。ンなこと聞くな」
照れくさそうに返す健の顔も赤い。
散らかった床よりはだいぶ綺麗なベッドに体を横たえる。
「……いくぜ……」
ごく、と唾を飲む音が聞こえるような、緊張した表情が目の前にある。

11 名前:司0 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/24(水) 21:10:23 ID:oZmGFIFH
「うん……」
小さな返事を待ってシャツを脱がせる。見ればやはりうなじから鎖骨にかけての滑らかな線や、肋骨の浮く細い
胴がくびれて、多分男物のジーパンの中でまた丸みを帯びているのだろう体は、女のものだ。
しかし興奮と緊張と、ひょっとしたら酒のせいで、その後の手順まで考えていなかった。
「あのよ、これ……どうやって脱がすんだ?」
我ながら間抜けな質問だとは思いつつ、ブラを外したこともない健には荷が重すぎた。
司も思わず間の抜けた声を出す。
「あー、そう、だよな。うん……自分で脱ぐ、から……」
「あ、そうか?」
わかりやすく安堵の声をもらした健は、そのまま司の上に覆いかぶさっている。
「……向こう向いて……お前も脱げよ」
「あ、わ、悪い」
慌てて体を起こした健の下から抜け出して、背を向けてさらしを解く。
ジーパンを脱いで、このあとはどうしようと悩んでいる背に視線を感じて振り返る。
パンツ一枚になった健が、惚けたように司の肌を見つめている。
「ちょ……あんま、見るなって……」
思わず布団をひきよせて、体を隠す。羞恥で肌はほんのり色付いて、それ以上に顔は赤い。
「いや……だってよ……こんな綺麗だなんて……」
声の調子が、それが嘘ではないことを知らせる。それでも、羞恥をぬぐうことはできない。
「う……き、綺麗、とか言うな……」
「いや、ほんとのことだし……隠すなよ、もったいない……」
近寄ってくる健を避ける理由はどこにもない。それでも少し緊張して体を強張らせた司の唇が塞がれる。
「ちょ……んんっ……」
唇を柔らかく食んで舌を絡めると、力が抜ける。その隙に、司の体を隠していた布団を剥ぎ取る。
ピタリと体を寄せて抱きしめて、触れ合う肌の感触に体が熱くなる。

* * * * *

倉庫管理人さんにはとっても収録しづらい話で申し訳ない…
後半はきっと今週中には。

12 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/24(水) 21:49:58 ID:BWdK4qXN
>>11
GJ

ところで仮倉庫が見れないんだけど俺だけですか?

13 名前: ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/24(水) 21:52:44 ID:oZmGFIFH
>>12
残念ながらあなただけのようです。
すんごく初歩的なアレないですよね、まさか。h抜けとか。

14 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/24(水) 22:27:53 ID:7Bu2hwYf
あ、俺もつながんないや

15 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/24(水) 22:30:03 ID:h8On44fe
んじゃ俺も繋がらん。

16 名前:姦理人 投稿日:2005/08/24(水) 23:56:40 ID:88VrQ+8N
申し訳ありません。23日未明からサーバーが落ちているようです。
海外サーバーでは半月ほど不調が続くのもめずらしくないので
気長にお待ち下さい。
・・・と言っても、半月あればこのスレが終わり間近になっている予感。

現在、他の無広告ホスティングサービスも当たっています。

>13
遅くなりましたがメル有難うございました。
早とちりさんめ プニュ( ´∀`)σ)Д`)

17 名前: ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/25(木) 00:01:40 ID:oZmGFIFH
>16
ぎゃあ赤っ恥。申し訳ナサスor2


18 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/25(木) 03:09:05 ID:6d/ibnqP
仮倉庫、昨日も今も読める。なんでだろう?

19 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/25(木) 04:15:58 ID:P/1pdOyy
俺もだ
俺も読めるんだが

20 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/25(木) 04:17:07 ID:P/1pdOyy
俺も読めるよ
どうなってるんだろう

21 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/25(木) 04:19:54 ID:P/1pdOyy
エラーw
二重してしもーた

>5
いつもエロ可愛い司をありがとう
ということは今回は処女?
後編期待。

22 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/25(木) 05:39:06 ID:wMOnM6za
司の人>
話としては面白いしハァハァできた。

でもなんで自分が好きで男装しているのに女だって意識されただけで
処女を与えてもいいと思ったのかが理解できない。
しかもこの男のことをすごく好きだというわけでもないのにその後セフレになるんだよな?

なんつーか先生のことが好きな司には萌えるんだが「優しくしてくれる男なら誰にでも
股開くのかよ」という気がしないでもない。

23 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/25(木) 08:09:03 ID:LLQRTAcT
>>22
つ【酒】

24 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/25(木) 08:36:46 ID:G2TXLFuO
神々に感化されたのでSS投下。

とはいってもSS自体そんなに書いてないですし、エロSS書くの初めてなんであんま期待しないで下さい。

厳しい意見とか批判とか罵倒とかよろ。

ではいきまつ。

25 名前:1/11 投稿日:2005/08/25(木) 08:38:08 ID:G2TXLFuO
「あーキツかった」
プリンスリーグAブロック第5節終了後のロッカールームで圭はそう呟いた。
まあ、6月とはいえ気温は30℃を越える炎天下の中90分走り回ったらそりゃグロッキーにもなるが。
試合は0-0のスコアレスドロー。
なんとか3位で後期の上位リーグに滑り込むことができた。
圭のポジションはDF。3バックのストッパー。レギュラーとはいえかなり地味めなポジションであり。
当然のごとく女の子の人気は前線の連中に集まるわけで。

「はい、圭、お疲れお疲れ」
そう言って学生服をまとった小柄な少年が圭を出迎える。
「結局俺のお出迎えはいつも真琴な訳な」
そういいながら出迎えた―真琴と呼ばれた少年―に溜息混じりで返す。
「なんだよ、ボクじゃ不満があるっていうの?」
「前見てみ、前」
いわゆる前線の、背番号で言えば9、10、11番あたりをつけた前線の選手に女の子が群がっては、
やれ残念だっただの、あのシュート惜しかっただの、次はゴール決めてだのわいわいやっていて。
で、選手は選手で疲れた顔も見せずに笑って返している。
「あれが羨ましくなかったら、俺男じゃないって」
「あー……まあね」
実際、このチームは攻撃のチームとされている。
そんなチームの攻撃の中心でルックスもよければそりゃもてるというものだ。
「まあ、あいつらがもうちょっと前線からプレスかけてれば失点減って引き分けも減るんだが」
前期リーグの成績、2勝3分勝ち点9。得点14、失点12。相手を0に抑えたのはこの試合が初めて。ぶっちゃけザル。
「でも、圭だって相手のFWよく抑えただろ?日本代表候補だっけ」
「U-18のな。といっても細かいファールはあって審判に注意されたあげくにイエロー貰ったからな」
「ま、それでも抑えきったのならすごいと思うけどね」
そう言って黙った二人の間をやたらぬるい風が吹き。
「しかしお前も大変だよな、応援団だっけ、にしてもこんな暑い中かりだされて」
「まあ、好きでやってることだしな」
と、ここで圭を呼びたてる声が聞こえてくる。

26 名前:2/11 投稿日:2005/08/25(木) 08:38:47 ID:G2TXLFuO
「んじゃ俺は今から学校帰ってミーティングだから」
「わかった、んじゃまた」
「おう」
――こうして、圭は選手バスに乗って行った。

試合中。
真琴は応援そっちのけで圭のことを見ていた。
相手はプロチームのユース。学校と一体でプロのコーチとプロの設備でトレーニング。
全国最強の名を欲しいままにした去年のチームを引き継いで、今年も優勝候補に挙げられるチーム。
そんなチームのエースストライカー相手に必死で体を張って食い止める圭の姿。
どんな相手でも圭はそうやって相手を食い止めてきた。
ザルといわれながらも、圭が対応する相手に点を与えてはいない。
どの試合でも圭を見ていたのだからそれは知っている。
最初は暑苦しいスタイルだと思ったが、必死さと真剣さを見るにつけ、その想いはどんどん変わっていった。
気づけば圭の事が気になってしょうがなかった。
普段は自制しているけれど。
圭の「たまには女の子に出迎えられたい」という台詞が胸に刺さる。
もし、自分の本当の姿を知ってくれていたら、と思わなかったことは無い。
だけど、それをしてしまったら今の生活は、どうなってしまうのだろう。
圭と笑って話し合えるこの関係は、どうなってしまうのだろう。
それを考えると、どうしても一歩が踏み出せなかった。
――だって、ボクは「男子高校生」だもの……。

27 名前:3/11 投稿日:2005/08/25(木) 08:39:32 ID:G2TXLFuO
翌日、月曜日。
圭の周りはいつも通りというか、結局男連中で固まり、試合の話になって。
「相変わらず泥臭いよな、お前のスタイル」
「いーじゃねえか、それで相手を抑えてるんなら」
「ほざいてろ。あ、真琴見に行ったんだろ?どうよ、こいつ」
「相手が化け物ユースだから仕方ないけど、やっぱもうちょっと優雅さが欲しいよな」
「……」
こういったゆるい会話も清涼剤の一種でございますよ。
そうやって暑くぐったりしながら授業を受けきった放課後。
「あ、圭。今日は休養日だろ?一緒に帰ろ」
「おう、ここまで女っ気無いと泣きなくなってくるがな」
「……悪かったね」
何気ない圭の台詞が胸に刺さり、愛想悪く返した真琴。

一緒に帰るといっても、せいぜいゲーセンに寄るしかなかったりするのだが。
どこでやったんだと突っ込むくらい真琴はやたら格闘ゲームに強い。
そのため、ほとんど圭は真琴を待っていることになる。
案の定――
「お前、いつまで待たせる気だよ」
「そんなに言うなら、ボクを負かせばいいじゃん」
等という不毛な会話が出てくるわけで。
40分後。
「あー楽しかった」
真琴はニコニコ顔。
「お前と絡むといつもこれだよ……」
圭は待ち疲れた顔をしながら、真琴に裏手突っ込み。
――刹那。

28 名前:4/11 投稿日:2005/08/25(木) 08:40:12 ID:G2TXLFuO
「きゃっ!」
手の甲が直接胸に当たる。当たった感触が何か違う。
そして上がる真琴の悲鳴。
「あ、すまん」
反射的に謝って、そして気づく。
「て、なんで俺が謝らなきゃいけないんだ?真琴お前男……」
と言いかけて真琴を見ると、そこにあるのは真っ赤になってこっちを睨む姿。
「おい……」
と圭がいいかけた所で、
「帰る。一人で帰らせて」
真琴はそう言って駆け出していた。

知られてはいけないことを知られたかもしれなかった。
一緒に帰るのはお互いに休みならいつものことだったはずだ。
ゲーセンに寄るのも―他に寄るところも無いから―いつものことだった。
自分が格ゲーをやっている間、圭が退屈そうに画面を眺めているのもいつもの光景。
なんでこうなったんだろう。
なんであそこで悲鳴を上げたんだろう。当たったのは手の甲なのに。
理由はわかっている。相手が圭だから。
自分が隠していたことがあっさりバレたかもしれない。
圭との関係が崩れるかもしれない。
それが怖くなった。
だから一気に駆け出した。

――が。
次の瞬間、圭に腕を掴まれていた。
圭自身も反射的に手を出した。
(なんで俺は真琴を引きとめようとしているんだ)
理由はわからなかったが、手だけが先に出た。
ただ、真相は知りたかったのかもしれない。

29 名前:5/11 投稿日:2005/08/25(木) 08:41:09 ID:G2TXLFuO
「真琴」
「離せよ」
圭の呟きに対し、全力で拒否する真琴。
「真琴、今日これから時間あるか」
強い口調で訊く。
「……」
「答えないなら時間あると取るぞ」
「……」
その台詞にも真琴はうつむいたままだった。
「俺の家に行くからな」
そう断言すると、圭は真琴を連れてバス停に向かっていった。

圭の家は、山の中腹といった感じの新興住宅街にあった。
「で、どういう事だよ」
圭はもう苛立った口調になっていた。
ついてきてくれはするものの、何も言わない真琴に。
そして、その真琴に何も出来ない自分に。
「ごめん……なさい」
ようやく、真琴が絞り出せた声だった。
「いや、俺が聞きたいのはそうじゃなくてな」
自分が聞きたかったものと違う答えにさらに声を荒げてしまう。
「ごめん……今まで黙ってて」
「真琴?」
真琴が涙ぐむのを見て思わず思考が停止する圭。

30 名前:6/11 投稿日:2005/08/25(木) 08:41:48 ID:G2TXLFuO
「ボク本当は女なの」
真琴は泣きじゃくりながら一気に畳み掛ける。
「ずっとね、圭の事を見てきた。圭が好きになってた。もう圭以外のことは見てられなくなってた」
「でもね、圭は男同士の関係だと思ってる。もし女とわかったら今までの関係は崩れるだろうって」
「ひょっとしたら圭とはもう今までのように話せなくなるだろうって」
「もう会えなくなるだろうって」
そこまでいって真琴はまた口をつぐんだ。
(言っちゃった……全部言っちゃった……)
二人の間に流れる沈黙。

それを途切れさせたのは圭の抱擁。そして――
「あー、もうダメ。お前可愛すぎ」
「え?」
真琴は思わず顔を上げる。
「そこまで言われて、そんな顔されて、今までの事思い返して」
圭の言葉も止まらない。
「それで、お前を見捨てるっていったら、どんだけ非情な人間だよ、俺」
「圭……」
真琴の体が不意に強張る。
「それって同情?」
それを聞いた瞬間、圭の抱きしめる力が強くなる。
「バカ。同情だったらここまで抱きしめるかよ。お前が欲しい。」
そして、体の密着度を上げようとする。
「圭……よかった……」
瞬間、真琴は圭に唇を重ねた。

31 名前:7/11 投稿日:2005/08/25(木) 08:42:47 ID:G2TXLFuO
「ん……んぅ」
「はむ……ん……ん」
2人はもう2人の世界に浸っていた。
ここには2人の姿しかなくて。
2人が唇をついばみあう音しかしなくて。
唇が離れると、お互いに睦言を繰り返して。
「真琴、服脱がしていいか」
耐えられなくなったように圭が耳元で呟く。
「脱がす……の」
真琴の顔はもう真っ赤になっていた。
「いや、恥ずかしいなら自分で脱いでくれてもいいけど」
圭も思わず声がどもってしまう。
「圭が、脱がしたいなら、脱がして、いいよ」
途切れ途切れながら圭の顔を見てそう応える。
「真琴、俺は今日どうなるかわからんぞ」
「うん、圭の好きにしてくれて……いいよ」
その一言で、圭の思考が止まった。
シャツを脱がして、さらしを取り、真琴の上半身が全て晒される。
「おまえ、本当に女だったんだな」
「だから言ってるじゃんか……」
圭のことが好きでも、やっぱり恥ずかしいと付け加えながら真琴が返す。
「でも、ボク胸ちっちゃいし、女の子としての魅力があんまり……」
俯きながら、自信なさげにそう呟く。
「それ以上言うなって。俺はお前の体も含めて好きになるんだ」
「そっか……えへへ」
真琴は納得して、圭に甘えるように自分の体をこすりつける。
「おい、ちょっと、真琴……」
「大好きだよ、圭」
圭がうろたえるのにもかまわず、べたべた甘える真琴。
挙句の果てには……
「圭は、ボクが脱がしてあげるね」
「いや、ちょっと待てって」
「圭が脱がしてくれたんだから、ボクも……ね」

32 名前:8/11 投稿日:2005/08/25(木) 08:44:35 ID:G2TXLFuO
2人裸になって、ベッドに隣り合って腰掛けて。
「真琴の胸、やわらかいな」
圭はもう真琴の胸に夢中になっていた。
「そんなに胸ばっかいじっちゃやぁ……ひゃうっ」
不意に圭が真琴の耳も甘噛みしはじめる
「ひゃん……耳……みみぃ……気持ちいいよぅ」
真琴の反応に気をよくした圭はさらに行為をエスカレートさせていく。
「あう……だめだよぅ……耳も胸もそんなにいじらないでよう……けぃ、ひどいよぅ」
「あーもう、そんな声出すなって。止められなくなっちまう」
真琴にはもう余裕がなくなってきていた。一方の圭もそれは同じだったが。
二人の行為はもうとどまる事が出来なくなっていた。
「はぁ……ひゃう……あはぁ……ん……けぃ……すきらよう」
「ああ、真琴、俺もだ」
そして、圭は指を真琴の秘所に持っていく。
「真琴、もう濡れてる……」
「だって……らって……圭に触られると思ったらそれだけで感じちゃうよぉ」
真琴は声を潜めようとすることなく叫ぶ。
「ひゃう……けい、そこ、きもちいいよぉ」
瞳はもう快楽のためかトロンとなってきている。
「けぃ、けいはきもちよく……ない?」
「ああ、お前に触ってるだけで気持ちいいよ」
「嘘……ボク圭に何もしてあげてない」
そういって、真琴は圭の肉棒に視線を寄せる。
「すごい、これが……けいの……」
そういって、おずおずと肉棒に手を伸ばす。
「真琴……うわ……すごい」
圭もいきなりの快感にいきなりのけぞる。
「うわぁ、圭も感じてくれてるんだぁ」
真琴は喜びながら手の動きをエスカレートさせる。
「ちょっとやめろ、このままじゃ出ちまうっ……」
「うん……じゃ、しよ?圭……」

33 名前:9/11 投稿日:2005/08/25(木) 08:45:09 ID:G2TXLFuO
圭に組み敷かれている。それだけで真琴は幸せだった。
「圭、いいよ、来て」
「真琴、お前初めて……」
さすがに真琴を気遣うが、
「うん。だけど圭だったら、圭だから、全部あげるよ……」
その健気な一言に圭も覚悟を決める。
「じゃ、行くぞ、真琴」
「ん……大丈夫……だからぁ……きて、けい」
焦る思いを抑えながら、秘所と肉棒を重ね合わせて。
「じゃあ、入れるからな」
その台詞とともにずぶっ……という音がした気がして、そして抵抗を感じる。
真琴の初めての証。自分がそれを奪おうとしている。
その高揚感で堪らなくなって。
「真琴、お前の初めてを俺が奪うからな!」
高らかに宣言する。
「うん、もらって、ボクの処女もらってぇ!」
そして、一気に貫いた。
「真琴、全部入ったよ」
「うん、圭のモノ、ボクの中で感じるよぉ」
痛さを我慢しながら笑顔でそう応える。
「真琴、その……痛くはないのか」
圭がいたわる様に囁きかける。
「痛いけど、圭とつながれただけで幸せだから……大丈夫」
さらに続けて
「けいは……動いたほうが気持ちいいんでしょ……大丈夫だから動いていいよ……」
実際は違った。
真琴の中に入れているだけでイキそうだった。
入れているだけで真琴の肉壁が締め付けてきた。
「お前が落ち着くまで、大丈夫だから。」
そうやって、自分を落ち着かせるので精一杯だった。
「うん、ありがとう」
真琴は涙ながらにそう答えた。

34 名前:10/11 投稿日:2005/08/25(木) 08:45:39 ID:G2TXLFuO
「あのね、圭、キスして。そうしたらね、落ち着くから」
真琴が不意にキスをせがんできた。
圭もそれに応えて行動で返す。
「ん……んふ……んむぅ……はぁ」
「はぁ、はむ……あむ……んふ」
唇をついばみながら、舌を絡めながら、2人はどんどん一体化していく。
「圭……ボクもう大丈夫だから……動くね」
そういって、ぎこちないながら真琴は腰を動かしだす。
「うわ、真琴、今動かされるとヤバイっ……」
と、真琴を見れば、目尻に涙がたまっている。
真琴も痛みをこらえながら、圭のために動いている。
ただでさえ、真琴の中の感触だけで気持ちいいのに。
真琴の暖かくて柔らかいものに包まれているだけで気持ちいいのに。
そんなことをされたら動くわけには行かなくなって。
「ごめん、圭。俺もう抑えられない」
「抑えなくていいから、ね、けいっ!」
どう動いていいのかわからなかった。とにかくがむしゃらに動いた。
真琴が俺のことをこんなに想ってくれていることがこんなにも自分を突き動かすとは。
真琴の中は感じたことのない快感。
「真琴……まことっ」
もう名前を呼ぶくらいしかしてやれなかった。名前を呼ぶことでまた高まる射精感。
「ね、けい……はぁ……あぅ……気持ちいい、気持ちいい?」
真琴のそんな呼びかけで、圭はもう限界に達しようとしていた。
「ああ、気持ちいい、ごめん、そろそろ、俺……」
「うん、ボクもっ……そろそろだから、いっしょに、ねっ」
2人はどんどん一つになっていって。
「うっ……イクっ……!」
「あああああああああーっ……」
同時に絶頂に達し、お互いの思いをぶつけ合って。
そして、2人は深いまどろみに落ちていった……。

35 名前:11/11 投稿日:2005/08/25(木) 08:46:48 ID:G2TXLFuO
「ところで、今日家に連れてきてよかったの?」
目覚めた真琴が圭に聞いてくる。
「ああ、俺の親試合がある日以外は中々仕事が忙しいみたいだからな。つか、今日は2人とも出張のはず。」
もう慣れた、という表情で返す。
「そっか。ねぇ、ボクに何かして欲しいことって、ある?」
「そうだな、女の子の格好した真琴を見てみたい」
「じゃあ、次の試合でボクのために点を取ってくれたら……ね」
「……うへぇ」
生粋のDFである圭が真琴の女の子姿を見ることになるのはいつのことやら……。

36 名前:24 投稿日:2005/08/25(木) 08:47:45 ID:G2TXLFuO
以上です。

お目汚しスマソ。

それでは回線切って吊ってきます。

37 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/25(木) 09:34:07 ID:IZ3Ozq4I
>>36
ゐ`
構成と展開にじゃっかん難はあるが、そこら辺を
ゐきて修練しる。

38 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/25(木) 11:02:31 ID:EwBdnktr
>>36
初エロ乙!
えーと、自分はスポーツ詳しくないんで解らない単語が多かった…
とゆうか、圭が何の選手なのか説明欲しかった。サッカー?
何はともあれ、真琴たんがハァハァ

39 名前: ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/25(木) 11:18:10 ID:lzajnFOB
>18-20
同じく読める。なんなんだろう…

>22
後半でそのへんは回収いたします。
大丈夫。きっと大丈夫…

>36
GJ!
王道展開ゴチです。

40 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/25(木) 12:01:42 ID:7NVSMEuY
仮倉庫、いまは読めるんですが昨日ずっと読めなかったです。
なんだかよくわからないですね。
ともかく仕事の速い管理人さんいつもありがとうございます。
シンプルで読みやすいレイアウトでイイですよ!

DF(ディフェンダー?)とあるのでサッカーではないかと思ってたんですが

男装少女が女とばれた瞬間って
まさに進退窮まってるわけで
男としてこれ以上やっていけない&女として認めてほしい
+ばれた相手のことが好きだったりする
=抱いて

ってことなのかと自分としては脳内補完してる。
たしかに展開としては若干唐突な気がしなくもなかったのだけど
(作者様生意気スンマソン)
実際どうかって考えたらありえなさそうで実はかなりありえる展開だとオモタ。
当人にしたら男装って命がけなんだろーと。

>司
どんどん話が大きく広がってきましたねー!
もはや萌えだけでは語れないっすよ!
>36
真琴タソかわええー。
いじらしいっ
初書きGJです!

41 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/25(木) 13:21:36 ID:GuCAg2ph
ゴッドファーザーズの職人さん
なぜ来ない、どうしたんだ…

>36
死ぬな
今後もがんばってくれ

42 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/25(木) 13:26:33 ID:5SgiZGOM
なぜあげる?

43 名前:司0 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/25(木) 15:19:01 ID:lzajnFOB
なんだか不穏な疑いを持たせてしまったままでは後味悪いので急造。
>>5-11の続きです。

* * * * *

「ん……んっ……」
お互いの激しすぎる心臓の音が聞こえる。健の指が耳をくすぐると、ぴくんと司の体が跳ねる。
その反応に手ごたえを感じた健は、強弱をつけて耳を弄ってゆく。
「んは……司……」
顔中にキスをして、唇を首筋に落とす。
「は……ふ、あ……んっ……」
漏れる声を恥ずかしがって飲み込む司の首筋に吸い付いて、痕を舐める。
同時に耳たぶや耳の穴の周辺を丁寧に愛撫すると、体が小刻みに震え、高い声が漏れる。
「ひゃ…や、あっ……あっ……」
司の腕が健の頭を抱く。
「……可愛い声だぜ……司……」
健の声に、手に、下半身が疼く。耳や首筋に与えられる快感はぞくぞくと全身に波及してゆく。
「かわ、いいとかっ……やぁっ…だめっ……」
「ほんとのことだから……しょうがないだろ……な、もっと聞かせてくれよ……」
首筋を責め続け、手をそっと体の間に差し込み、小さな胸を揉み始める。
柔らかく弾力のある胸をなで回し、持ち上げるように揉むうちに、乳首がその存在を主張し始める。
「でもっ…恥ずかしい、からっ……あっ……んんっ」
さっきまで悪口をたれていた男、いや女の声とは思えない。息を乱し始めた司の腕から抜け出し、耳元で囁く。
「……恥ずかしがるなよ……今の司の声、すごくエッチなんだからよ……だからもっと…な」
「バカ……っん……や、だめ、だってばっ……」
耳たぶを甘噛みし、舌を伸ばして耳を舐める。手は硬くとがった乳首をこね、つまむ。
「やっぱ女だな……こんな固くして……」
「や……言う、なよぉっ……そんな、あっ……」
拒絶の言葉が弱弱しい。
本気で嫌がっているのなら手も止まるのだが、かえって色っぽい声を出されるとそうもいかない。
「やだよ……言われて感じてるんだろ?乳首さっきより硬くなってるぞ」
「そんな、ことっ……あ、やぁっ……」
ひどく弱弱しく受け身だった司の目が、きっと健の目を捉える。
怒らせたかと身構える健の首に、やわらかな感触が。
「うぁっ!?」
押し当てられた唇はそのままにきつく吸い付かれ、思わず声をあげる。
「…は……お前も出るじゃん……可愛い声」
しまった。いくら可愛い声で喘ごうが無抵抗だろうが司は司だった。にやりと笑う顔に返す言葉が見つからない。
耳まで真っ赤にした健の口からようやく出てきた言葉は、反撃の予告。
「うっせ…首筋は弱いんだよ……証拠見せてやる」
言うなり司の首筋に吸い付いて、痕を舐める。
「ひゃ、あっ……あっ!」

44 名前:司0 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/25(木) 15:19:33 ID:lzajnFOB
ついでに悪戯半分に乳首を抓ると、びくり、と背が跳ねる。
「…ぁっ……健……」
「ん?何だ?」
すがるような声に満足げな表情を浮べて、司を抱きしめる。
「その……もう、いいよ……」
健が固まる。もういいよ、という言葉の意味が否定的に取れてしまったのだ。
「……へ?……それって……気持ちよくなかったってことか?」
顔を覗き込んで、落胆の色をにじませた声で問いかけると、司の赤い顔がそっぽを向く。
「じゃなくて……その……気持ちよかった、から……もう……」
「……もう?何だ……え、まさか」
ようやく健もわかりかけたのだが、それより先に司が動いた。ふいに健の手を取って、自分の股間に触らせる。
「え?いきなり……あ……」
下着の上からでも、そこが濡れていることはわかった。指を動かすと、ぬるりとした感触。柔らかな花弁。
確かめるようにそっと手を動かすと漏れる、ため息。
「…司……お前……」
「………」
答えられない司を見つめていると、素直ではないこの反応も可愛く思える。
そして生まれて初めて女の秘部に触れた興奮が、体を熱くする。
「なぁ…直接触っていいか?その…司の……」
それでも、相手が相手だからなのか、若いせいか、恥ずかしさを隠すように耳元で卑猥な単語を囁く。
その空気の振動に首をすくませて、司は首を縦に振る。
「ん…うん……」
ごくりと唾を飲み込んで、下着の中に手を伸ばす。頭の中では善良な自分が優しくしろよと言っている。
しとどに濡れた秘所に指を這わせると、愛液が指に絡んでもっと、と誘う。
「うわ……」
思わず声に出して、ゆっくりと愛撫を続ける。強張った司の体からも力が抜ける。
「ん、は、う……んんっ」
鼻にかかった高い息が漏れる。
視線は健の表情と室内の間をさまよっていたが、ふと下を向くと下着を押し上げている健の股間が見えた。
その視線に気付いた健が、少し言いよどむ。
「……あ、いや……」
それを羞恥と受け取った司は慌てて視線を戻したのだが、健は司の手を取って自分の股間を触らせる。
「……司……」
「……う……あ……」
さきほど自分がした行為をそのまま返されたら、このあとすることももちろん決まっている。
戸惑いを隠しきれない司の表情を見ると健は少し不安になったが、すぐに期待通りの快感が走った。
司の手がぎこちなく動いて、先走りを生む。

45 名前:司0 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/25(木) 15:20:05 ID:lzajnFOB
「……う……ぁ……」
同じ手なのに、自分でするのとはあまりにも違う快感に、声が漏れる。
自分の手を動かすことを忘れていた健に、司の声がかかる。
「…な、気持ちいい?」
「…き、聞くなよ……んなこと……」
そっぽを向いた健の口から、また小さなうめき声が上がる。気を良くした司の手は止まらない。
このままではまずい、と感じた健は司の下着に手をかける。
「…脱がすぞ……」
「…うん」
ようやく司の手が離れ、体を支えて腰を浮かす。
下着を脱がすと恥毛と濡れた秘部が露になって、思わずじっと見入ってしまう。
「……あんま……見るなって……」
閉じようとする司の脚の間に体を挟み、耳元で囁く。
「隠すなよ……見せてくれよ、司の……」
「やっ…やだ、ってばっ……」
くすぐったさと羞恥に首をすくめた司が、また健の股間を責め始め、首筋に舌を這わせる。
「おい、や、やめろって……」
体を離しそうになった健が、司の背を抱いて押し倒す。
「わっ!?」
ぎゅ、と強く竿を握られて一瞬震えた健の手が、司の秘部を探る。
「止めないなら…こうだ!」
くちゅ、という水音とともに、指が押し込まれる。予想以上の狭さに驚き、少し不安になりながらも指を進める。
「…っあ……は、あっ……」
司の表情を確かめる。苦しげに眉を寄せてはいるが、声は甘い。ほっとして指を曲げて動かしてみる。
「熱くて…すごいぜ……」
「や、そんなんっ…言う、なよっ……」
痛い、という言葉が聞こえないからきっと大丈夫だ。
「恥ずかしがるなよ……さっきから濡れてるじゃんか……」
耳元で囁き舌を差し入れると、びくびくと震える。
「やぁ…ひゃっ……でも……やだぁ……」
やだぁ、とか言われると、そろそろ自制が利かなくなってくる。
「…司、その……いいか?」
じっと目を見つめて言うと、一瞬司の体が強張った。それでもしっかりと見つめ返して、頷く。
「うん……いいよ……」
ゆっくりと指を引き抜いて下着を脱ぎ捨てると、完全に勃起したペニスが震えている。
緊張と興奮で、頭の中が真っ白になりそうだ。
「……あのよ、できるだけ優しくするように、するからな……」

46 名前:司0 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/25(木) 15:20:36 ID:lzajnFOB
「ん、うん……」
抱きしめると、改めて頼りない体をしているなと感じる。その細い体が強張っている。
「だから、力抜いて、楽にしてくれよ……」
「……努力する……」
普段は見せないような優しい笑顔を浮べて、健は唇を重ね、膣口に先端を押し当てる。
「……っ……!」
びく、と司の体が緊張したのがわかる。そもそもあの狭いところに本当に入るものなのか。
「っく……」
思わず息を飲んだが、このままではいけない。少しでも力を抜こうと、口付けをしながら耳や首筋を責める。
「ちゅ…ん…んむ……」
「ん、んっ……」
ぴくぴくと身じろぐ司の中に、自分を押し込む。せまい膣口を押し広げねじこむと、背に回された腕に力が入る。
「っ…!」
お互いに、止まったらダメだ、と思う。夢中で口付けて、舌を吸い、唾液を交換する。
「ちゅ、むぅっ…んっ…」
「んんっ…んはっ…」
必死で口付けに答えながら、司は力を抜こうと努めていた。少しでも入りやすいようにと、脚を開く。
それでもカリが膣口を押し開く痛みには耐え切れず、健の背に爪を立ててしまう。
「っく……」
何とか頭を押し込めて、唇を離して息をつく。司の目に浮かんだ涙を見ると、よほど痛いのだろう。
「は…あと少し…だからな……」
「は、うん……うんっ……」
深く息をして力を抜こうとする司の奥へと、すこしずつ腰を進める。
奥まったところにある障害に気付き、思わず呟く。
「……悪い……」
苦しげな息を漏らしていた司の首が横に振られる。
そのまま強く腰を押し付け、障害をつきやぶる。
「ひ、―――――っ!!」
声にならない悲鳴が喉の奥から漏れ、まなじりから涙がこぼれる。
しっかりとしがみついた腕の力を緩めて、息をつく。
「はぁっ、は、はっ………」
痛みを逃がすように息をしながら、ぼんやりと実感する。
―あぁ、俺、女になったんだ……
長かった気がする。あれから半年しか経っているのに。いや、この日は来ないかもしれないと思っていたのに。
一度女を捨てようとさえしたのに…今ようやく女になれた。
司の感慨に気付かぬ健が、恐る恐る声をかける。

47 名前:司0 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/25(木) 15:21:09 ID:lzajnFOB
「……つ、司、平気か……?その、めちゃくちゃ痛いって聞くからよ……」
少し余裕の生まれた司は、笑ってみせる。
「平気じゃねーよ、めちゃくちゃ痛い」
「そ、そうか…その、悪いっていうか…」
すまなそうな健の気遣いは嬉しい。
「でもまぁ、わりとへーき……でもちょっと、このままだと嬉しい」
最後の甘えが本心なんじゃないだろうか。そう思うと、健気さが愛しく感じられる。
「……あのよ……我慢すんじゃねーぞ……ま、まぁ、このままでも気持ちよかったりするからよ」
健が頭を撫でると、気持ち良さそうに目を細める。
「…俺が言い出したことだからいいんだよ。……その、お前も我慢すんなよ」
「バーカ、俺は男だからな、これくらいは我慢しねーとよ」
お互い強がって言いはしたが、正直これで動いたらどうなるのかと思うと不安にもなる。
「……でも俺は……抱いてくれって、言ったんだから……」
動けよ、と言外に言う司は、どう考えても無理をしているのだろう。
それでも確かに、動かないわけには行かない。
「…じゃあ、ゆっくり動くから……痛かったら言えよな。加減なんてわからねぇんだからよ」
「うん、まぁ…期待してないし?」
いつもの口調に、思わず呟く。
「…鳴かすぞ、コイツ」
言って腰を引くと、ぬるりと膣壁が絡みつく。
「くっ!はっ…すげ…司の中……キツイけど、気持いい……」
「…ゃっ、あっ…はっ…ぅ……」
結合部に目をやると、愛液と鮮血の混じったものが見える。
罪悪感に似たものが健を襲うが、それ以上に快感が強い。
「くぅっ……ぅ…はぁ……」
前後運動をしながら、司を抱きしめて、背や腰を撫でる。
「くぅ、んっ…は、はぁっ……んんっ……」
苦しげな吐息を漏らす口に唇を重ねて、舌を絡ませる。
「司…ちゅっ……んっ……」
痛い。痛くて痛くて、逃げ出したい。それでも逃げたくはない。苦しげな声を出すよりは、と口付けに答える。
「んっ……んは……」
健の動きが変る。前後運動だけをくりかえしていたが、僅かに腰を回転させるようにして膣内をえぐる。
熱く絡み付く膣内は今までに感じたことのない快感を与えてくれるが、司はどうだろう。
「んむっ…ふあ……んんっ……」
口付けを交わし赤く色付いた司の耳を弄びながら、ふと不安になって顔を上げる。
「んは…司……お前、気持ちよくないか……?」
「…よく、わかんないっ…けど」

48 名前:司0 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/25(木) 15:21:44 ID:lzajnFOB
涙で潤んだ目が健を見つめる。苦しげに喘ぐ口からは、せつない声があがる。
「やめ、ないでっ……」
意を決したように、健は腰を打ち付ける。
「……わかった……それだけで充分だ……」
それでも少しでも司の快感を高めようと、耳を弄り、首筋をなぞり、口付けを繰り返す。
「ひゃ…あぅっ……は……」
漏れる声が可愛らしくて、その声も飲み込もうと何度も口をつける。
「んっ…は、はぁ……んっ……」
なんとか自分の気持だけでも伝えようと、健は耳に顔を寄せる。
「…司……んっ…き、気持いいからな、俺は……お前の…が、俺の…をすごく締め付けて……」
「んぅ、やぁ、そんなんっ…言わないでっ……」
恥ずかしがっていやいやと首を振る姿が、そそる。奥まで突きたてようとする腰の動きは止まらない。
「…お前も……気持ちよく、なってくれよ……」
「ん……うんっ……」
司も、痛みの中に快感がないわけではない。それを拾おうと必死になって、腰が揺れ始める。
「うっ……司…悪い…そろそろ……」
健の表情が歪む。
「だ、だから…思いっきりいってもいいか……?」
「ふ、はぁ…うん……」
こくりと首が縦に動くのを確かめて、つばを飲む。
「じゃ、じゃあ……いくぞ……!」
思い切り腰を突きたて、激しく抜き差しして膣内を犯す。
快感があっという間に限界に達し、凄まじい射精間に襲われる。
「司…司っ……!」
「ひあ、あっ…あぁっ……!」
鋭い痛みが走る。それでも司はそれを口にはせずに、僅かな快感だけをたよりに健にしがみつく。
「健っ……健っ……!」
「うおぉっ……!」
臨海に達した肉棒が最奥に突き立てられ、熱く滾った精液が勢いよく放たれる。
「っ、ひあ―――!」
びくびくと体を震わせた司の最奥には、どくどくと精液が注がれ続けている。
「は、はぁっ、はぁっ、はぁ……」
肩で息をしながら、健はしっかりと司を抱きしめる。
真っ白になった頭の中に、少しずつ現実が戻ってくる。
「はぁ…司……その……良かったぞ……お前を抱けて、すげー嬉しい……」
腕の中で同じように息をしていた司の肩が震える。
しばらくそのまま息を整えていたが、ふと司が健の目を見据えて口を開いた。

49 名前:司0 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/25(木) 15:22:48 ID:lzajnFOB
「健…話、聞いてくれるか?」
健は、声の調子からそれがとても重いものだと気付いた。
繋がったままだった肉棒を引き抜いて、じっと司の言葉を待つ。
「…………」
その口から出てきたのは、司にとってはとても辛い思い出だった。
一年前、司は男の格好をしていなかったこと。付き合っていた男がいたこと。
その男と―セックスをしようとして、できなかったこと。
「…でもよ、それは…相手も緊張してたからだろ?お前のせいじゃ…」
司は首を振る。
「わかってる。きっとそうなんだろうって思ってたし…でも、それでも俺は…」
自分に女としての魅力がないからだと、心のどこかで思っていた。
自分を抱いてくれる男はいないんじゃないだろうか。一生誰からも愛されずに終るんじゃないだろうか。
暗い水の底に沈んでいくようだった自分を、男として生活することで繋ぎとめようとした。
「…男らしく生きたいだけじゃない。女として生きる自信がなかったんだ…」
けれど真実は、弱い自分が楽な方に逃げただけだった。これ以上傷つかないように。
健は言葉が出ない。男友達だと思っていた司を抱いて、その口からこんな話を聞いて。
「…怖かったんだ…俺、ずっとセックスできないかもって……誰かと愛し合ったり、できないかもって…
 だから、誰でも良かったのかもしれない。俺を抱いてくれる人なら」
健にこのことを伝えるのも怖かった。客観的に見て、自分はただ彼を利用したに過ぎないのだから。
けれど健を―友人として―好きだからこそ、黙っていたくはなかった。これで切れるなら、それはそれでいい。
そこまで覚悟して司は言ったのだ。
「……でも、俺を選んでくれたんだろ?」
健の声は怒ってはいなかった。ほっとして、司は言葉を続ける。
「……健だったら、少なくとも俺を傷つけたりしないだろうし……ダメでも、男同士の友達でいられるかなって」
その理由は、健には嬉しい。と同時に、少し寂しい。
司は自分のトラウマを乗り越える相手として自分を選んでくれたのだ。
今思うと、ものすごい荒療治というか、危険な賭けだったような気もするが。
「なんつーか…いや、俺も勢いでってとこはあったけどよ……その、ほんとに俺でよかったのか?」
思わず顔を覗き込むと、辛そうだった司の表情が僅かに緩む。
「うん……それは、間違ってなかったと思う」
視線が逃げる。ただし頬は、赤い。
「…だって今…すごく、嬉しいし……」
嬉しい。その気持に間違いはない。
こんな告白をしても、その腕に自分を抱き続けてくれているのが健だということが、嬉しい。
ただしそれを口にするのは恥ずかしい。いつも悪ふざけばかりしている相手だから―
「……お前……そういうの、すげー可愛い……」
思わず顔を上げようとて、頬に口付けられる。

50 名前:司0 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/25(木) 15:23:56 ID:lzajnFOB
「っ、か、かわいいとか言うな、馬鹿っ…!」
にらんでも、裸で抱き合ったままではすごみがない。
「いや、可愛いぞー、司ちゃん」
「ちゃんって…いい加減にしろ!」

+++++

健とはそのまま、友人でいられた。
体を重ねることも合ったし、ドキドキと胸が高鳴ることもあった。
ただ、それが恋だったかと聞かれると、首を傾げてしまう。
恋人同士というにはあまりにもふざけた友人の関係が心地よすぎて、結局それ以上には進まなかった。
お互いを好きだと思う気持が、愛しいという感情にまで発展しなかったのだろう。
健が好きだったのは"男友達としての司"と"女としての司"で、その二つは別々のものだった。
「……ごめんね、ありがとう」
口に出してみる。健と、男と女の関係はやめようと言ったときの言葉。
最後まで、自分は健に甘えて、利用していたのかもしれない。
居心地の良かった数ヶ月に別れを言って、自分は次に行くことが出来た。
健はどうなんだろう、とときどき思う。
それでも二人は何も言わずに、男友達を続けている。
『8月××日 健、マサ、カズやんと宿題、のちカラオケ』
最近、また健の名前が手帳に増えた。

隆也の名前は、最初から最後まで一度も出てこない。

* * * * *

えー。軽い女疑惑はぬぐえましたが悪い女疑惑が浮上しそうでしょうか。
いや、辛かったんだよきっと…と弁護してみる。ではではノシ

51 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/25(木) 19:31:15 ID:1tLAhXIS
相変わらず仮保管庫見れねー!!

それはそれとして
>>50
GJ

52 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/25(木) 19:41:34 ID:BTq8HKAH
なんだかんだで健は惚れてた様な気がする!
身を引いた気がする!
この悪女!

GJ!!

53 名前:24 投稿日:2005/08/25(木) 20:44:38 ID:G2TXLFuO
>>司様
やっぱ先達の神様は凄いっす。

>>37-40
40氏の言う通り、題材はサッカーです。というか明記し忘れてた俺逝ってよし。
普段国内サカ板の住人なんでこういうところ無頓着になるんだよなぁ。
……一番書き手として失格じゃねーか……。
あ、一応プリンスリーグって言うのは実在する大会です。

展開が唐突とか、>>40氏に脳内保管してもらってるのとかって結局描写不足なんですかねぇ。
一度書いた以上は初書きとか関係ないですし。
それでも可愛いとかハァハァしてくれるだけありがたいです。

あーでもエロテキスト書き慣れねぇ。

この2人に関しては、何個かネタ考え付いてるんですが、ちゃんとテキストに出来るかな。
続きとかまた書いてみていいっすか?

54 名前: ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/25(木) 21:29:21 ID:lzajnFOB
やっぱり悪女疑惑浮上w

>>53
ありがとうございます。しかし謙遜でもなんでもなく、自分は神の域にはまだまだ遠いです…
褒めてもらえるとやる気でるけどな!w

むしろ脳内補完してもらってるのは自分の作品の方ではないかと…と思いつつ
やっぱり処女喪失に至る前の描写は丁寧な方が説得力があるんじゃないでしょうか。

しかし真琴タソは可愛いし充分美味しゅうございました。
是非是非また投下してください。楽しみにしてますよノ

55 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/25(木) 21:37:13 ID:H2nqXp6A
>>36
遅ればせながらGJ!
初書きだって言うけど十分楽しめた。
ただ、気になる点もいくつかあって、
処女喪失のシーンは、ちょっとあっさりし過ぎだと感じた。
痛みから来る呻き声みたいなのを入れて、
ワンクッションおいた方が、緩急もついて効果的だと思う。

偉そうなことを言ったけど、これからにも期待してるので、頑張ってくれ。

56 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/08/25(木) 21:49:59 ID:p9cue7B3
オ゙ア―――――――――――!!!!!!!!!!!!
キサマラ俺ガ合宿デ指ノ豆ツブシテシゴカレテタ時ニオマイラハ―――――!!!!
コンナGJナ作品見テ、アゲクノハテニ次スレマデ立テテヤガッテ―――――!!!!!!
ムキャ――――――――――――!!!!!!!!

57 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/25(木) 21:52:00 ID:EwBdnktr
>>53
>38ですがやっぱ、サッカーだったんすね〜。
チラシの裏だが自分もここの神々に触発されて、エロに挑戦しようと思ってる。
だから、なんか先越された気がして悔しいw
次回作、待ってるよー!

>>54
相変わらずのGJでした!悪女こそいい女のステータスかとww
司たん、キャラとして愛されてますね。
これからも小悪魔司を期待してます。

58 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/25(木) 21:57:49 ID:EwBdnktr
連投ごめんなさい。

>>56
姿が見えないと思ったら合宿でしたか…
なんだ

羨 ま し い か

ならば!その欝憤をSSで!!
お待ち申し上げますよ。

59 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/08/25(木) 21:58:28 ID:p9cue7B3
>>57
ドンドン来てドンドン!!!!
みたむらくんのおかげでM性感開発したから欝も快感だし
さぁ!! さぁ!!

60 名前:姦理人 投稿日:2005/08/25(木) 23:22:26 ID:K6ZOyght
まとめサイトですが、自分のバイダが蹴られていた模様です。
昼間串差したら見れました。
>16で司タンに言いがかりつけてごめんねごめんね。
鞭でしばくなり♥木馬に乗せるなり♥好きにしてくれい!!
覚悟は出来てるぜ!! さあこーーーい!!!

ところで今は、串を刺しても見られません。垢デリか?
とりあえず突貫工事の引っ越し前提オーストリア鯖。
ttp://home.austrosearch.at/dansou/menu.html
オーストリアって何語?
「現在オーストリア語に翻訳中だから待ってくれ」って
オーストリア語でindexページに書いておきたいんだけど、さて?

まとめサイトですが2週間待ってください。
いいところが見つからなければ、さくらで手を打ちます。

61 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/25(木) 23:47:18 ID:7NVSMEuY
オーストリアはドイツ語ですよー

62 名前:白雀 ◆T2r0Kg7rmQ 投稿日:2005/08/25(木) 23:56:52 ID:RHCn6H/K
こんばんは。前回はたくさんの感想ありがとうございます。それと新スレおめでとうございます。
>>1氏、スレ立てお疲れ様です。

>>司氏
前後編合わせて読ませていただきました。
はじめての司ちゃんも非常に可愛いです。

>>24
作品も悪く無かったですし、SSに挑戦するそのチャレンジ精神、そして作品投下してくれることが何よりのGJです。
またぜひ書いてください。


では、空いてる時間ほとんど使って一気に書き上げた後編投下します。たぶんこんな短期間でこれだけの文章書いたのはじめてかも。
昔普通のSS書いてたころはあまり書くモチベーションが上がらず、一ヶ月で一話とかザラでしたから。

ちょっと長いですがこれでこの話は完結予定。しばし場をお借りします。

63 名前:萌拳演義後編1 投稿日:2005/08/25(木) 23:58:47 ID:RHCn6H/K
 口の中で乳首を転がしたまま、空いている片方の腕を下半身へと伸ばす。
 顔はレンの胸元にあったため下半身の様子はよく分からない。そのため手探りでファンはレンの下半身を攻め始める。
「んっ、ま、待ってよぅ」
 下半身をまさぐる大きな手の感触で初めてレンも次に何をされるのかに気がつく。弱弱しい声で哀願するが、今度はへそから下へと伝っていくファンの手は止まらない。
「ひっ、くっ、はあっ」
 腹の上をつたっていくくすぐったさと胸を愛撫される刺激が同時に襲い掛かり、レンは下半身をよじらせながらその感覚に一生懸命耐える。
 
 ファンの右手が下半身へと達した。まだ脱がされていないズボンの上から、ファンはとりあえず指先を股間のあたりにもぐりこませる。
 しかしレンが恥ずかしそうに足をぴったりと閉じているのと、道着の生地が厚いせいか、ズボンの上からの刺激にはあまりレンは反応していないようだった。
 しばし考えた後、ファンは一度右手を止める。同時に下で乳首への愛撫を止めると、最後に仕上げとばかりに大きく口でレンの乳首を咥え、強く引っ張った。
「んん――っ!」
 先の乳首ごと餅のように伸びるレンの薄い胸。思わず大きな声を漏らすレン。ファンが口を離すと、硬く尖った乳首以外は元の平らな胸に戻る。乳首の先端が唾液で濡れていた。
「な、何するんだっ」
「いや、安心しろ。胸から他のとこに変えるだけだから」
 他のとこって……と尋ねようとする前に、腰の横あたりに座ったファンが両手をズボンにかけるのを見てその意図を悟るレン。
「ちょ、ちょっとまっ」
 慌てて下半身に力を入れて抵抗するが、もう遅い。
 よっ、という気合の入っていない掛け声とともに、一瞬でレンのズボンは膝元まで下ろされる。
 しかしレンは腰を浮かせてはいなかったからズボンは脱がしやすくはなかっただろうに、どうやったのだろうかこの男は。
 そのまま投げ出されていた両足をかるく持ち上げ、するすると足先からズボンを抜き取る。
(〜〜〜〜!!)
 とたんに羞恥心で顔を真っ赤にするレン。
「……」
 ファンも、予想外のモノを見たかのように固まっていた。
「お前、その、なんだ……下着は?」
 ズボンを脱がせば、下半身を保護するズロースか褌のような下着(※現代のパンツのような下着はまだなかった)が顔を出すと思っていたファンだったが、何とレンは下着を着けていなかった。
 レンの下半身、まだ一本の毛も生えていない綺麗な割れ目が隠すものなくあらわにされていた。
「だ、だって……はかないほうが動きやすいんだもん」
 心なしか涙声が混じっていそうな小声で答える。心の準備なしに見られたほうも見たほうも、共に恥ずかしさでどうしていいか分からなくなっていた。


64 名前:萌拳演義後編2 投稿日:2005/08/26(金) 00:00:44 ID:RHCn6H/K
「あー、その、何て言うか……」
 いきなり全裸にさせるつもりはなかったらしく、気まずそうにレンと目を合わせるファン。まずは下着の上からゆっくりと、と思っていたらいきなりつるつるの割れ目とこんにちは、ではまあ無理も無い。
「綺麗だと思うぞ、俺は」
「ばか……」
 褒めてるのかどうかよく分からない言葉を、頬を指で掻きながらかけるファンから目を逸らすレン。まだ産毛すら生えてない股間をレン自身いちおうちょっとは気にしていた。
「ま、まあいつかは脱がすんだしあまり気にすんな。じゃあ、とりあえず行くぞ」
「え? ん……ああっ!?」
 ファンの指がレンの股間へと伸びる。
 無毛の割れ目の上をなぞるように、人差し指が奥へと向かう。割れ目の双璧に挟まれるように、ファンの指が少しずつレンの下半身に埋まっていく。

「やめ……てよ……」
 身をよじって抵抗するレンの口調もずいぶんと弱々しい。足を閉じ、太腿を挟めて指を止めようとするが、既に適度に滲んでいたレンの愛液がファンの指に絡み、指の滑りを良くしていた。
 そのぷにぷにとした上等の饅頭のような感触を楽しむように、ファンは指を割れ目の先端から奥へと何度も何度も線に沿って往復させる。
 小陰茎も秘所もまだ責めてはおらず、純粋にレンの性器の外側のみを攻めているだけだが、ファンの指が行ったりきたりするたびにレンは下半身に味わったことの無いむず痒い感覚が襲い来るのを感じていた。
 声を上げないようにと必死に口を閉じて耐える。だが口元に意識を集中させると下半身がおろそかになる。僅かに緩んだ隙をつかれ、ファンの五指によってレンの足が拳一つ分開かれる。
「っあっ!?」
 今度は使う指を中指に変更し、下から上へと這うようにして下半身への攻めを続けるファン。二、三度往復して中指にもレンの愛液が絡みついた頃、伸ばしきった中指の先がレンのまだ未発達な小陰茎に触れた。
「ひゃんっ!」
 とたんにレンに電撃が走る。
「自分でいじったこと無いのか?」
「……ない」
 いちおう、レンもそういうことをするとなんとなく気持がいい、くらいの知識はある。
 しかし性に対してそれほど興味が無かったレンは自分で触ってもそれほど気持いいものだとは思っていなかった。
 それが、自分以外の、しかも男性に触られるだけでどうしてこうも違うのか。
 自分で自分をくすぐってもあまり笑えないのと同様、レンは他人に小陰茎を触られることで初めてそこが女にとってもっとも感じやすいところであることを知った。
 指の腹の部分でこね回すように愛撫は続く。その間にも開いているファンの左手は再び胸へと伸び、小さいながらも一人前に自己主張している乳首をその指先で責め始める。
「っはっ! んっ!」
 下半身と上半身の敏感な場所が、同じタイミングで攻められる。白い肌には赤が射し、口から漏れる切なそうな吐息もだんだんと荒いものへと変わりつつあった。
 強張っていた全身に力が入らなくなっていく。閉じようとしていた両足はさらに広がり、貝のように硬く合わさっていた幼い秘所が外気に晒される。
 既に透明な愛液で濡れていた粘膜が山の清涼な空気に触れ、ひんやりとした感触に一瞬レンが身を震わせる。
 しかしすぐに、閉じていた秘所へとファンの熱を帯びた指が近付けられる。既に十分に濡れていたファンの指は、レンの未成熟な肉を少しかき分けるだけで簡単に中へと侵入を成功させる。


65 名前:萌拳演義後編3 投稿日:2005/08/26(金) 00:03:10 ID:RHCn6H/K
「や、やだっ」
 自分でも指を中まで入れたことの無いところに、初めて男の指が侵入される。その未知の感覚と、これからのことへの不安が入り混じり、レンは思わず少女のような口調でファンの侵入を拒む。 
「ダメだよ……入れちゃやだ……」
 だがファンは指を抜こうとはせず、ゆっくりと開拓していくように中からレンの閉じた秘所をほぐして行く。
 入り口を広げながら、少しずつ奥へ奥へと。胎内に異物が挿入される違和感がだんだんと強くなり、同時に入り口をかき回され広げられるなんとも言えない感触も襲い掛かり、レンは自分の下半身がどうなってしまっているのか分からない。
 初めてのレンになるべく痛みを感じさせないよう、少しずつ、上辺を擦るように。
 そうされるとレンの身体は無意識に、侵入してくる異物を押し戻そうとする。
 その襞の動きが指をキツく絡めとり、指に触れる内壁の面積が増え、擦れる刺激はいっそう増して行く。
「くぅっ、あうっ」
 奥からにじみ出る愛液がさらに量を増し、侵入を拒むように閉まっていた入り口付近はどんどんと指の侵入を許していく。
 入り口はもういいだろう、とファンはもう少しだけ指を奥まで侵入させる。第一関節までしか入っていなかった指が、レンの中に第二関節のあたりまで飲み込まれた。
「や、入って……ひゃあぁぁっ!?」
 今度はそこをこじ開けるように、前後だけに動かしていた指を円を描くように膣内でこねくり回す。回転しながら内部をかき回す感触に、思わずレンは腰を浮かせる。
 徐々に我慢しきれなくなっていく自分の理性を必死に保とうと、レンは必死に歯を食いしばる。
 しかしいまだ誰にも触られたことの無い膣内に初めて与えられる刺激は、経験したことの無い快楽となって下半身から全身へと駆け巡る。
 どんなに我慢しようとしても、耐え切れない声が可愛らしい喘ぎとなって口から漏れ出す。
 ここぞとばかりに、空いていたファンの左手がレンの右足を大きく開かせる。レンが驚く間もなく、今度は左足が同じように開かれる。
 鍛錬によって柔軟な身体を作っていたレンの身体は同年代の少女と比べても遥かに柔らかい。両足はほぼ180度開かれ、レンの最も恥ずかしい部分は完全に丸見えになる。
 そこへすかさずファンが場所を移動する。レンにのしかかるような態勢から、開かれた両足の間に割ってはいるような立ち位置に変えると、レンの秘部の正面にちょうどファンの体がある形になった。
(やだ、こんな……ボクの恥ずかしいところ、全部……見られてるよ……)
 しかし膣内への攻めに必死に耐え続けていたレンに、開かれた両足を戻すほどの余力は残ってなかった。
 両足が大きく開脚されたことで、力が抜かれ余裕の出来た膣内はさらに指の侵入を容易にしていく。だがさすがにレンの膣内はまだ狭く小さい。第二関節を越えたあたりで、快感と同時に感じた痛みに一瞬レンが顔をしかめたのをファンは見逃さなかった。
「悪い、痛かったか」
「べ、別に……」
 気にしなくていいのに、とレンは思う。
 そもそもボクたちは愛し合っている男女じゃないんだから、ボクのことなんか気にしないで好きなようにしていいのに。
 ボクが望んだことだから、どんなにひどいことされたってボクは我慢できるのに。
 そんな疑問を抱かせるほど、ファンのさりげない優しさがレンの心に染み渡った。
 ファンもそれ以上奥への侵入はやめ、少し指を引いて再び入り口から間もない所を重点的に攻める。そして人差し指を前後左右に動かしながら、さらに親指の腹で小陰茎を同時に擦る。
「ひっ……やん、はんっ!」
 中をかき回されながら、敏感な小陰茎を同時に責められ、悲鳴に近い声をレンが上げる。
 もしレンが何度か自慰の経験があるならば、その強烈な刺激で既に達していただろう。
 しかし何もかもが初めてなレンにとって、この刺激は強すぎた。まだ達することを覚えていない体はその快楽を受け入れず、耐えようとする。達して楽になりたくても楽になれず、溶けそうな下半身を持て余しながらレンは何度も苦しそうに身を捩じらせる。


66 名前:萌拳演義後編4 投稿日:2005/08/26(金) 00:06:31 ID:42gwGnWd
 もういいだろう、とファンが指を抜く。
 レンの胎内の温もりが残る指には、透明な愛液がねっとりと糸を引いて絡み付いていた。
 ようやく異物が引き抜かれた膣口は、これからさらに大きな異物を入れられる準備を整えるかのようにひくひくと収縮しながらその入り口を小さく開けていた。
 達しかけてぼんやりとした意識のレンが、展開の変化にゆっくりと視線を前に向ける。
 その視線の先では、ファンがためらいがちに衣服を下だけ脱いでる姿があった。やがてファンの膝元あたりまでズボンが下ろされると、そこから待ち構えていたように準備の整ったファンの陰茎が顔を出す。
(っっっ!!??)
 もちろん、勃起した状態の男性器を見るなど初めてのレン。
 混濁していた意識は一瞬で正常なものに戻り、身体は蛇に睨まれたカエルのようにかちんこちんと硬直する。それでも視線はその大きく天を仰ぐようにそびえ立つファンのモノから逸らすことができなかった。
(うわ、うわ、うわー) 
 どう反応すればいいのか分からず内心パニックになるレン。しかしもちろん、手は縛られているし足は間にファンの体が割り込まれたままだし、どうしようもない。

 ずりずりとファンが膝立ちの状態でレンに近づく。そのまま腰を下ろすと、ちょうど互いの性器がお見合いをするかのように間近にある体勢になった。
 ぴとっ。
「きゃあっ」
 手で大きくなった自分のモノを掴んだファンが、それをレンの秘所へと当てる。性器同士が触れ合う感触よりも、その行為に驚きレンは少女らしい悲鳴を上げる。
 まだほんの入り口に触れただけだというのに、ファンの陰茎はすぐにでも射精しそうなほどに大きく脈打っていた。
 硬く、大きく反り立ったファンの陰茎が、レンの湿った割れ目を上下に擦る。
「んっ、んんっ、……」
 指よりも太く、しかも遥かに熱いモノが敏感になった入口を擦り、まだ半分皮の被った小陰茎を刺激する。
 その度にレンは体が痺れそうな感覚に、押し殺しきれない声を挙げる。
 その声を聞きながら性器を触れ合わせているだけでファンはくらくらと感じる射精感を抑えきれなくなる。
 入れたい。最初はさすがに躊躇いがちに始めた行為ではあったが、今となってはこの少女と繋がりたい、とファンも雄としての本能が覚醒していた。
「……本当に、いいんだな?」
 限界まで勃起したファンのモノは、レンの花芯から溢れる愛液を十分に絡ませており、最後の仕上げの準備は完璧に整っていた。
(入れる……んだよね、アレを……あんな大きなの……ボクの中に)
 想像以上の大きさの男性器を入れられてしまったら、自分はいったいどうなってしまうのか。
 あれこれ想像しては期待と恐怖に体がこわばる。
「うん……」
 もしここで拒んだなら、この人はきっと自分を気遣って止めてくれていただろう。それはこれまでの愛撫の仕方からレンにも分かっていた。でも、だからこそ彼の優しさに甘えてはいけないな、と彼女は思う。
 確かに最後までされるのは怖い。けど最後までされないと、ボクは自分のこともこの人のことも分からないままで終わってしまう。それじゃあボクは立ち止まったまま進めない。
 その優しさを受け入れれば、どんなことがあってもきっと大丈夫だろう、とレンはその身と心を、目の前で緊張気味に待っている男に完全に委ねる決意はとうに出来ていた。
「いいよ、入れても」
 目を逸らすことなく、口元に微笑を浮かべながら言う。その可愛さにファンの鼓動が一瞬早まる。
 それでも極力はやる気持ちを押さえ、仰向けのままのレンの両足を大きく開かせると十分にほぐれた入口に陰茎の先端を当てる。
 手で先端を固定すると、ゆっくりと腰を前に押し出した。
「あ……」
 愛液と愛撫で十分にほぐれていた入口は、狭いながらもファンの侵入を思ったより容易に受け入れた。亀頭の部分がレンの中へと埋没する。


67 名前:萌拳演義後編5 投稿日:2005/08/26(金) 00:11:29 ID:42gwGnWd
 だが、あっさり行けたのもそこまで。
 まだ成長しきっていないレンの膣腔は、その先は狭く固く、他者の侵入を拒んでいた。
 容易には進めないところまで入ったところで、ファンの腰の動きも止まる。
「力抜いてろ。行くぞ」
 強引にファンが侵入を再開する。
「…………っ!!」
 その途端、覚悟していた以上の痛みがレンの下腹部に走った。
 肺の空気を全部出し尽くすように、声にならない声が出る。体が新しい空気を求めるが、口は必死に悲鳴を堪えようと硬く閉じられているがため、息苦しさが増していく。
「馬鹿、我慢すんな。痛いなら痛いって言え」
「う……あ……だ……大丈夫、だってば……」
 肉体の痛みなら、三年間の血のにじむような稽古で何度も向き合ってきた。だが、破瓜の痛みはそれとは次元が違った。
 体内を突き破り、無理やり狭い体内を推し広げようとされる痛みと圧迫感。
 まだ未成熟な少女の身体には、それはあまりにも大きく感じられた。
「……んっ! あぅ……」
 これ以上弱いところは見せられないと、レンは目に大粒の涙を浮かべながら必死に耐える。
 そんな幼い少女の表情に罪悪感を感じながらも、ファン自身も初めて味わう少女の中の感触のせいでレンを気遣う余裕がほとんど無くなっていく。
 少しずつ奥へ奥へと、さらに硬さを増した陰茎が侵入していく。 レンの膣が痛いほどにファンのモノを締め付ける。
「や、やばっ……くっ!!」
 それまで味わったことのない、陰茎全体を刺激する強い締め付けにファンは早くも限界を向かえてしまう。
 どうするかと判断する間もなく、ドクン、と一際大きく脈動するファンの陰茎。
 まだ最奥部に到達していないファンのモノから、久しぶりに放出される熱い精液が大量にレンの中へとほとばしる。
(ん……熱……)
 痛みに耐えるのに精一杯のレンは、体内に熱い精が放出されたのにはなんとなく気がついたが、それにまで気を回す余裕はなかった。
 しかしお腹の内側から全身にゆっくりと広がっていく温もりが、少しだけレンを落ち着かせる。
 一方でまだファン自身をくわえたままの膣内は、ファンが達した後もキツくそれを締め付ける。
 達したばかりで敏感になっていた陰茎にそれまで以上の締め付けをくらい、ここしばらく射精していなかったファンのモノは再び硬さを取り戻す。
「ま、また?」
 一度収まった圧迫感が再び強くなり、レンはファンのがまた大きくなったことを知る。
「ああ……また行くから、しっかりつかまってろ」
 またすぐ出してしまわないように下半身に力を入れながら、ファンは手を伸ばしレンの両手を縛ってした帯をほどく。
 痛みに耐えるために爪が食い込むほど強く握られていた両手が自由になった。
「……?」
「やっぱ、こういうのは性にあわねぇ。こういうのは本来想い合ってる男女がするもんだからよ、その、こういう無理やりみたいなのはやっぱダメだ。普通にしたほうがいいに決まってるだろ。ほら、苦しければ俺にしがみついていいから」
 手をレンの背中に回す。そのままレンを持ち上げるように起こすと、まだ奥まで進みきっていなかった陰茎を一気に奥まで突き上げる。


68 名前:萌拳演義後編6 投稿日:2005/08/26(金) 00:14:47 ID:42gwGnWd
「っあああぁぁっ!?」
 いきなりの衝撃に、思わず高い声で鳴くレン。自由になった両手が、振り落とされないようにとファンの両肩へと伸ばされる。
 それまでの正常位と呼ばれる体位から、二人は寝具の上に座るファンに、正面からレンの小さな体が抱きつく座位のような体位になった。
「……っ! あうっ!」
 完全に奥までたどり着いたファンのモノがゆっくりと引かれ、抜く寸前でまたレンの膣内へと戻っていく。
 まだ慣れていないレンのために、ゆっくりと、ゆっくりと。
 一度射精して余裕のできたファンは、動着を脱がされて今や完全に一人の少女として抱かれているレンを優しく抱き締めながら腰を動かしていく。
 レンの破瓜の証と溢れ出る愛液、それに先程放出された大量の精液が混じりあい、互いの性器を淫らに濡らしながら絡まっていく。
 そのため先程よりもスムーズに、そしてより膣内に密着した形でファンのモノがレンの中を動いていく。
「あっ……は……んんっ!」
 大きなモノが体の中を突き上げるのは、まだ痛い。それでも膣内をぬるりとした陰茎が擦り上げる感触は確かに痛み以外の何かを感じさせていく。
 また密着した肌で感じるファンの温もりと自分を抱く大きな両の腕の感触が、どうにかってしまいそうなレンを繋ぎ止めてくれる確かな安心を与えてくれる。
 出すことを我慢していた声も次第に限界に達し、その口からは自然と喘ぎ声が漏れていく。
 木製の寝具がギシギシと音を立てる上で、繋がった二人の動きは加速していく。
 寝具の軋む音より大きく、二人の声と絡み合う水音が閑静な室内に響く。
 ファンは思い出したようにレンの唇を貪り、桃のように柔らかい尻の双丘を揉みしだき、硬く充血した乳首を擦りながら次第に速度を上げていく。
「や、んんっ! やあぁっ!」
 ファンの熱い指先が体に触れるたび、レンはもう抑えの効かない喚声を上げる。
 まだそれは快楽よりも未知の刺激への生理的な反応が色濃いものだったが、明らかに痛みに耐えるものだけではなくなっていた。
 その分、頭は真っ白になっていく。全身の意識が下半身に集まっていくと同時に理性は吹き飛んでいき、レンは何も考えられず強くファンにしがみ付く。
 六分の痛みと四分の快楽の渦の中で、レンは自分が険しい滝を登って龍になる鯉になったような気になった。
 下から突き上げられ、どこか遥かな高みに飛んでいって自分が自分でなくなってしまいそうな、そんな気がした。
 不安と恐怖と混乱と期待。自分がどうなってしまうのかとさまざまな感情が混じった声を上げながら、レンは安心を求めて必死にファンにしがみつく。
「ふぁ……ファン……ファンん……ぎゅって……ボクのこと、離さないで……」
「んっ、ああ……!!」
 ファンにも二度目の限界が訪れようとしていた。両の腕でレンを強く抱きしめながら、快楽を求めて下半身はさらに動きが激しさを増す。何度も何度も狭い膣内を激しく突き上げられ、大きな刺激の奔流がレンの体内で荒れ狂う。
「くあっ! レンっっっ!!」
「ファンっー! ふああああ――――っ!!」
 レンの最深部まで届かんばかりに勢いよく精が放出される。ファンは抱きしめたレンの身体を最後まで離すことなく、長い長い射精の快楽の余波に震えていた。
 熱い精を体の奥まで叩きつけられたのがトドメとなり、レンは射精を続けるファンのモノをきつく締め付けながら達した。
 電撃が体中を駆け巡り、体内の気があらかた放出され尽くした感覚を味わいながら、痛みと快楽と緊張が限界に来たのかレンはファンの胸の中でゆっくりと気を失っていった。



69 名前:萌拳演義後編7 投稿日:2005/08/26(金) 00:18:46 ID:42gwGnWd
 新たに昇った太陽は燦々と輝き、生い茂る幾多の葉の間からも山の隅々にまで優しく降り注ぐ。
 薄靄の中で朝露が朝日を反射し、山の朝はあたり一面に幻想的な輝きが余すことなく満ち溢れていた。
 一晩が明け、愛用の動着を身に纏ったレンはもう活発な拳法家少年へと戻っていた。
「帰るのか」
「うん。一晩帰らなかったから、さすがに父様も心配してるだろうしね」
「……どうすんだ、これから?」
 勢いで体を重ねてしまったとはいえ、相手はまだ嫁入り前の少女。多少気まずさを覚えながらファンは帰路に立つレンに尋ねる。
「修行を続けるよ。一時は諦めかけたけど、ファンのおかげでまた新しい目標ができたしね」
 レンが朝日のように明るく笑う。
「目標?」
「うん。ボクをお嫁に行けない体にしたやつを、ぜったいにいつかギャフンと言わせる、って目標」
「ぶ――――っ!?」
 予想外の言葉にファンは思わず吹き出す。
 お嫁に行けない体にしたってのはやっぱりアレか、あのことなのかっ!? などと彼にしては珍しくうろたえながら。
「おおおお前、まさか最初からそれが目的で!?」
 少し恥ずかしそうな顔でレンは首を横に振った。
「最初は本当に、半ばヤケになってだったけど……でも、優しくしてもらったおかげで、あれでファンに勇気をもらえたから」
 だから、また頑張ろうって気になれたんだよ、とレンは少年のような顔いっぱいに微笑みを浮かべながら言った。
 いつの間にか目の前の青年のことを「お前」から「ファン」へと呼び方を変えていることには気付いていないようだったが。
「分かったんだ。流派とか父様とかにこだわってたらダメなんだって。ボクは世界一強い父様の娘だけど、それ以前にボクは虎蓮っていうボク自身だから。
 だからボクは、もっともっと強くなって、いつかファンに勝つ。それをボク自身の目標にするんだ」
「ああ、それなら大歓迎だ」
 楽しそうにファンも笑う。
「また強くなったら来るからさ……」
「おう、いつでも勝負は受けてやる」
「うん。それでさ、ありえないと思うけど、その、」
 レンが少し恥ずかしそうに口篭るのを見て小首を傾げるファン。
「ボ、ボクがもし負けたらまた……あんなことするのも忘れないでね」
「ぶ――――っ!?」
 ファン、本日二度目の大打撃。
「か、勘違いしないでよっ。ファンにまたあんな恥ずかしいことされたら、また今度こそ倒してやるっていう闘志が沸いてくるからなんだからっ」
 絶対に、ボクがファンにしてもらいたいからじゃないんだから……とレンは言い訳のように付け加えたが、その部分はあまりに早口だったため上手く口から出なかった。
 どう反応していいか分からず頭をかかえるファンを振り返りながら、レンは駆け足で朝日の射す山道を走っていく。
「じゃあね、ファンっ」
 町へと続く三叉路の前で、レンは元気に手を振った。
「ああ、またな、レン」
 まったくあのガキは、と苦笑いしながらファンも小さく手を振り返す。
 町への坂道を駆け足で下っていくレンを見送るファンの前髪を、森の匂いをいっぱいに含んだ爽やかな風がいたずらっぽく揺らした。


70 名前:白雀 ◆T2r0Kg7rmQ 投稿日:2005/08/26(金) 00:25:49 ID:42gwGnWd
おまけというかあとがき

レン「こんばんわっ。今夜も行くよっ喰いタンドラ3特別コーナー♪」
ファン「おー、お疲れ。しかし終わっちまったなぁ」
レン「終わっちゃったね」
ファン「もうお前の幼児体系を味わうことはないんだなぁ……(しみじみ)」
レン「しみじみと失礼なこと言うなっ!(ゲシッ)」
ファン「ぐおっ! す……脛はマジ痛いんだけど」
レン「確かにボクの初めての経験のお話は終わったけど、これで終わりだとさびしいじゃない。だから、作者さんに頼んで続き書いてもらわない?」
ファン「またお前と付き合わなくちゃならんのかよ……めんど」
レン「そんなこと言っていいのかなー? せっかく中華風の世界が舞台なんだから、今度は男なら誰でも大好き、チャイナ服でファンを悩殺したりする話だってある(書かせる)かもしれないよ」
ファン「おー、またお前の体系に一番似合わなそうな服を選んだな」
レン「せいっ!(ドスッ)」
ファン「み……鳩尾に……」
レン「なんだよっ、ファンはボクのチャイナ服とか見たくないの?」
ファン「見たくないわけじゃないが、その服とかだと大きな問題があるぞ」
レン「問題?」
ファン「このスレは『男装』少女に萌えるスレだ。だがチャイナ服は明らかに女の服で、ぜんぜん男装になってねぇだろ」
レン「あ……そっか、それってこのスレ的にどうなんだろうね」
ファン「まあこのスレの住人たちはいい人ばっかだから無理やり投下できなくはないだろうけど、あまりスレの趣旨に反するのもアレだからな」
レン「難しいところだね。それじゃあ今回はこの辺で。みんな、読んでくれてありがとー」


というわけで、適当につけたタイトルですが今はそれなりに愛着のある萌拳演義、これにて完結です。
舞台は昔の中華風の世界、ということであまり横文字を使うのは控えたり(ズボンとか一部は漢字で書けなかったのでやむをえなく横文字にしましたが)
昔の女性下着ってどうなってるのかと調べてもなかなか出なかったり(本当にパンツみたいな下着が昔は無かったのかは実はよく分かりませんでした)と、意外と大変でした。

おまけで二人に言わせてますが、これで終わらせるのはちょっともっちあないので機会があれば短編でちょっと書いてみたいです。
ただ、レンたんにチャイナ服とか着せたいなと思ってるけどそれだと男装にならんよなぁ、というのはマジな悩みどころでして……このスレ的にはどうなんでしょうね?

それでは最後まで読んでくださった皆さん、本当にありがとうございました。


71 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/26(金) 00:27:28 ID:42gwGnWd
もっちあない→もったいない

どうして私は最後の最後でタイプミスするかなぁ……orz

72 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/26(金) 03:03:50 ID:PMGPgy0f
ナタリーさんの話また来ないカナ・・・。

73 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/26(金) 03:19:27 ID:UcUnSHl1
>>70
ロリでエロなんて…と思っていたのに…
どっちかってーと年上のお姉さま萌だったのに…


萌えちまったよ…


可愛いチャイナカップルGJでした!
チャイナドレスでファンのとこに乗り込むけど、途中
トラブルに巻き込まれ戦う事に→結局男装→ファンもトラブル乱入
→男装のまま再会
みたいのどうでしょ。ドレス、ビリビリになっちゃって…とか。
可愛いかっこを見せられなくて落ち込むレン…とか。

や、別に、チラリズム好きなオッサンじゃあないですよ?ワタクシ。

74 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/08/26(金) 07:04:09 ID:NDvSMTju
>>73
オマエ 頭良いな

75 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/26(金) 07:51:00 ID:EKrxwG9O
>>70
GJ!
怒涛の甘甘展開に普通に泣けてきた。
チャイナドレスの件については、別にいいと思う。とりあえず俺は見たいし。
むしろ、男装少女が女の格好をして、普段とのギャップを描くのは、
定石と言っていいほど、定番のシチュエーションだし。

76 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/26(金) 10:46:13 ID:bOFaBewA
…チャイナドレスでも下にパンツははかないんだろうか…

77 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/26(金) 13:54:02 ID:UcUnSHl1
>>77
現代の話だが、スリットが深〜いのだと、パンツが見えないように
ハイレグだったりノーパンだったりするらしい。

78 名前:姦理人 投稿日:2005/08/27(土) 00:29:19 ID:XK9ScJ3S
まとめサイトですが、この度usamimi.infoさんの審査を通り、
スペースをお借りできることになりました。
ttp://www.usamimi.info/~dansou/

皆様にはご迷惑をおかけしましたが、ここが終の棲家になるはずです。
>>61 thx!
>>60のアドレスは次スレが立つまで引っ越し通知を出しておきます。


79 名前: ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/27(土) 01:17:18 ID:8pYpAvsN
>姦理人タソ
乙!
そのがんがりに免じて許してやろう。

ところでゴッドファーザーズマダー?

80 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/08/27(土) 01:49:58 ID:f2xA8pg1
かーはっはっはっはっ!!
ベースの修理とネットカフェの代金で餓死寸前だぜコノヤロウ投下ァ!!!!

さて、着きますた楽器店
しっかし小さい店だなここは、ドンキの圧縮陳列でも真似たか?
「さてユウちゃん、確かリコーダーしかやったこと無いのよね!!?」
昌姉ぇの声が大きいのは店の中でハピマテ大音量でかかってると脳内妄想してくだちい
「え!!? 聞こえない」
ユウタンよぉ、いくらハピマテ明日菜の声がデカイからって耳塞ぐな
昌姉ぇ仕方がなくユウの耳のそばでさっきのセリフを叫ぶ
「そうだけど!!?」
「ピアノは出来ないの!!?」
「あんなの無理!!」
耳を近づけて大音量で叫ぶ女二人(心は女も換算)
すっかり蚊帳の外ですな真と淳一、暇持てあましてギターとか見てるよ
「ちょっとマコちゃん!!! ユウちゃんにギター選んであげなさいよ!!!」
昌姉ぇに首ねっこ掴まれて無駄な抵抗をする真、目的忘れてます
「るっせぇなぁ!!
いつユウがギターになったんだよ!!?」
あ、真まだ顔赤い。ギター見ながら顔隠してやがったか
「ほら、ユウちゃんの手を見てごらんなさい」

81 名前:秀穂ゴッドファーザーズ ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/08/27(土) 07:52:46 ID:f2xA8pg1
うわ、ユウの指長っ!! これで良く男だって言って生きてこれたな
ある意味スゲーヤツ
「わかったよ
で、どんなんがいいんだ!?」
再び顔が赤く染まってくる真はユウから目をそらすために横を向く
まったく、どうしたんだ今日の真は。カナーリキョドっててよ
今までユウの方見るだけでキョドってみたり目を背けたりなんてことして

82 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/08/27(土) 07:53:41 ID:f2xA8pg1
久しぶりの投下は辛い、ここで中断

83 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/27(土) 08:59:36 ID:IoK7inuS
ゴッドファーザーズ待ってたぜ!
このスレにはやっぱこれがなきゃ

真…しみじみ愛いやつよのう

84 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/08/27(土) 16:46:49 ID:f2xA8pg1
感想もらえるって素敵だなぁ(つДT)

85 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/27(土) 17:31:03 ID:Wozlz/Vj
>秀穂ゴッドブラザーズ
まとめサイトさんのところで一気に読ませていただきましたよー
いやいいねこのノリ。
たまらんぜよ

86 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/27(土) 17:56:59 ID:Wozlz/Vj
>>70

チャイナドレスでもきものでもなんでも
下着の線が見えるのはかっこ悪いんで
場合によってはぱんつははきませんよー
レンはぱんつはかないことに慣れてるみたいだし?
んふ。

87 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/08/27(土) 18:13:48 ID:f2xA8pg1
>>85
マジでアリガトン
>>86
(*´Д`)ハァハァ

88 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/27(土) 18:25:47 ID:a/icdwQj
>◆z1nMDKRu0s氏
感想文苦手だから基本ロムラーだけど、いつも心でGJを送ってる。
他の神共々にこれからもマターリ降臨を待ってるよ!

>>86
良いこと言った!
>>70氏にワクテカw

89 名前: ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/27(土) 18:26:14 ID:8pYpAvsN
>>ゴッドファーザー氏
待ってたYO!
このノリにやみつきですとも。


こっそりと着物ネタをやろうと思っていたりする。
できるかどうかはテンション次第…

90 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/27(土) 20:14:26 ID:Wozlz/Vj
まとめサイトさんのところでナサ神サマの作品を読み直す……

ひ ょ っ と し て

サディアスがエデュの連隊長にっていうのは
イヴァンのさしがねなんだろうか。

ナタリーの話もおもしろいし
クロードの話もえかった。
「衛兵長動揺する」のクロードが急激に女の子に戻っていく描写が
すごいとおもう。
最初のキスシーンがめちゃめちゃツボです。

91 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/27(土) 21:59:41 ID:QRkdjK87
これだけ神が降臨してるのに・・、これだけ神が降臨してるのに・・・・、




いまだに和風もの(吉良ークイーン除く)の投下がないのはなぜだー!!?
それにしても休み挟んだもんだから見てる暇なくて未読の小説がたまってるなぁ。
嬉しい苦労ってカンジ。新スレまで立ってたとは。500満たない内に容量オーバーって
すげぇ。エロパロ板に通うようになって結構経つけど初めてかも。

92 名前:ナサの中の人 投稿日:2005/08/27(土) 23:25:56 ID:IoK7inuS
>>72 ささやかだけどこれをfor you

>>90 たぶん、実害がないと奴は動きませんw

93 名前:独占欲1 投稿日:2005/08/27(土) 23:26:29 ID:IoK7inuS
肩や腿に痛いほど当たっていた枝先や葉がすっかり消え失せ、身軽になったところでナタリーは手綱を引いた。
森の隙間に差し込んだ日溜まりはいかにも明るく、見上げた空は円蓋のようにぽっかりと頭上を小さく覆っている。
ここはどこだろう。
遠乗りも遠乗り、館からずいぶん離れたところまできてしまった事だけはわかる。
ナタリーは手綱を握った拳を鞍におろし、馬の好きに前進させながら、イヴァンが早々に追いついてくるかどうかちらりと背後を確認した。
ナタリーの馬は騎手にあわせて小柄だから倒木が乱雑に隙間を生んだ地帯でずいぶん有利だったわけだが、抜け駆けされた彼が後で盛んに悔しがることだろうと思うと、とても楽しい。

なにごとであれ、彼女がイヴァンに勝つのは珍しい。
今日は乗馬用ドレスでではなく、イヴァンにねだって(彼女だってそれくらいの駆け引きはできる)遠駆け用に誂えた男と同じ服装なのだが、それが功を奏したのかもしれない。
おっとりとした横がけでなく、思い切りよく跨いで馬を駆るのはやはり気分が爽快だ。
ナタリーはわけあって昔から男のような乗り方で練習をしてきたので、そちらのほうが得意でもある。
だが、実際イヴァンは相当の馬術の名手である事だし、今日のささやかな勝利は僥倖だったと思っていたほうが良いだろう。



だらだらとしばらく森を抜けているうちに、ふいに薄暗い木々の壁は途切れた。
出た場所は昼も間近な陽の溢れかえるなだらかな丘陵地帯であり、黄金に色づきかけた小麦やこれから盛りにかかる豆の畑が延々と風に吹かれている。
はるか向こうの小高い丘に、小さな教会と城を頂いた村が見えた。
ナタリーはふと褐色の目を細めた。
どこにでもありそうな凡庸なこの景色に、なぜか見覚えがある。
森を出たナタリーは村への細い街道に踏み込んだ。
イヴァンはまだ来ないし、今日は二人だけだから従者を気にする必要もない。
久々の完全なる自由行動の楽しさに、ナタリーはかたちのいい唇を綻ばせた。

王の後継者の愛人としての生活は、楽に見えても楽ではない。
愛人といってもただの囲われ者ではなく、正式な婚約に先立っての彼女の旧家との養子縁組は終了している。
にしても実家が反乱軍の一羽であった事は変わらぬし、まだ堂々と人前で紹介される立場にはない。
髪もなんとか正式に結えるほどまで伸びたけれども、正式に議会の承認を受けるまであと一・二ヶ月は待たねばならない。
こういう曖昧な立場というのはそこにいるというだけで結構なストレスになる。
常に身を潜めていなければならないような、理不尽な感覚を受けざるを得ない。

94 名前:独占欲2 投稿日:2005/08/27(土) 23:27:02 ID:IoK7inuS

田舎道をこうやって、五月の青空の下に胸を張り、風に髪をなびかせて馬に乗っていると非常に愉快だった。
畑沿いの長い下り道を降りながら、再びナタリーはどうもこの風景は見たことがあるという既視感を覚えた。
亡き父の領地ではない。そうたびたびではないが連れて歩いてもらったことがあるから大体の場所はわかっている。
ここがどこらへんになるかはわからぬが、イヴァンの領地の付近には実家のそれは確かになかった。
ではどこで見たのだろう。
この、もどかしい感覚は最近の記憶ではない。

かなり昔。
忘れかけているような、ほんの小さな頃の記憶…?

眉をひそめて馬に揺られていたナタリーは、前方の丘から馬が二騎下りてくることに気がついた。
かなり森から離れてしまっていることに気づき、後ろを振り返る。
まだイヴァンの馬の気配はなかった。
もしかしたら、倒木地帯を突っ切るのは諦めて大きく迂回をしているのかもしれない。



顔を戻すと、みるみる近づいた先頭の馬の足取りがすこしゆるんでいるところだった。
半分かた農道のような狭い道なので、どちらかが譲らねばこの速度でもすれ違うのは難しかろう。
ナタリーはたまたま近くに迫っていた掘っ建て小屋の手前の空き地に入って馬を止めた。
相手は会釈をし、足を速めて行き過ぎようとして……、急に立ち止まった。
先頭の騎手がじっとこちらを窺っている。
ぶしつけなその視線に居心地の悪さを感じ、ナタリーは気づいた。

今日は髪をまとめていない。
イヴァンと二人だけの森の遠駆けだと言うことで、油断をしていた。
男のような服を着ているのに髪だけは長い女の髪。
それは、見る者は、さぞかし奇異の念を持つだろう。
ナタリーは恥ずかしくなって顔を伏せた。

95 名前:独占欲3 投稿日:2005/08/27(土) 23:28:06 ID:IoK7inuS

早くすれ違って、行ってくれればいいのに。

だがその騎手は、手綱を置くとなんと馬から降りた。
後ろの騎手…おそらく従者…がとまどっている。
近づいてきた男は、のみならず、少々自信なげに彼女に呼びかけた。

「………ナタリー?」

知り合いだろうか?
ナタリーは顔をあげ、じっとその男の顔を見た。
彼女より五・六歳年上らしいその男は、小さな口髭を生やしていた。
灰色の目にこれといって特徴のない平凡な顔がつばの巻上がった帽子の下から見上げてくる。
覚えがない。
困惑が表情に出たらしく、その男はますます自信なげな口振りで繰り返した。
「もしも違っておりましたら失礼。……コルトス伯爵家のナタリー嬢では?」
いきなり実家の名を出されたナタリーは目を見張った。
今では叛乱荷担により実際には爵位は格下げになっているのだが、家名を知っているということは確実に知り合いのはずである。
…だが、見覚えはない。
ナタリーは仕方なく口を開いた。
「ごめんなさい。私は確かにコルトスのナタリーだけれど、あなたを思い出せませんの」
「無理もない」
男は帽子をとった。
「最後にお会いしたのはあなたが八つにも満たぬ頃だった。モロー家のフィリップと言えばおわかりか?」

途端、彼女の頭の中でその名と凡庸な風景が見事に一致した。
「フィリップ!」
ナタリーは叫んでまじまじと男の顔を眺めた。
「でもフィリップは可愛い子で、そんな口髭を生やしてはいなかったわ」
「それは、子供だったから」
フィリップは笑った。
「あなたのその髪は昔と変わらず豪華だね。それで気づいたのだが」
金褐色に波打つ髪を眺め、彼は不思議そうに尋ねた。
「そういえば、どうして未だにそんな格好をしているんだい?ナタリー」

96 名前:独占欲4 投稿日:2005/08/27(土) 23:28:44 ID:IoK7inuS


フィリップは、父の旧友であるモロー男爵の一人息子だった。
ナタリーより確か六つくらい年上で、幼い頃よく父に、兄と共に遠く離れた領地に遊びに連れていってもらった事を彼女は思い出した。
見覚えがあるも当然、この景色は彼女の幼い頃の記憶と同じだったのだ。
「跡を継いだんだよ。先々月に父が亡くなったもので」
指摘された口髭を撫でながら、フィリップは言った。
口調が、幼馴染みらしくすっかり柔らかいものになっている。
これから従者を連れて村周辺の畑の様子を見に、領地を一巡してくるのだという。
「知らなかったわ。ごめんなさい」
ナタリーが謝ると、彼は苦笑した。
「こちらこそ。昨年の時にも何もできなかった」
叛乱時の事である。
モロー男爵家は国王側についた。ゆえに現在も安泰の模様だ。
兄の暴走がなければ当然彼女の実家もそうだったはずで、現在も伯爵のままだったろうがまさしく明暗さまざまである。
フィリップは残念そうに続けた。
「父も忠告したんだけれど、アンリは聞いてくれなくて」
ナタリーの兄の名だ。
「いいのよ。終わった事ですもの」

ナタリーが首を振ると、フィリップはじっと彼女の見事な栗毛の馬を見た。
小柄だが、いい馬であることは誰にもわかる。
フィリップは昔から馬が好きだった事を彼女は思いだした。

「今、どうしているんだい?実家にはいないって聞いたけど」
ナタリーは悟られぬように小さくため息をついた。
「……説明しかねるわ」
どこをどう、しかもどういう案配に話せば今彼女の置かれている状況をうまく彼に説明できるのか、ナタリーには自信がなかった。
フィリップは馬から目を離し、鞍上の彼女をやや眩しげに見上げた。
「ナタリー、その格好でもやっぱり綺麗に見えるよ。大きくなったんだなぁ」
「……そ、そう?ありがとう」
いつも綺麗だ美人だと煩く誉める男が身近にいる癖に、過去の風景からひょっこりと現れたフィリップに褒められると妙に気恥ずかしかった。
「昔は髪以外はすっかり男の子みたいだったのに。勉強も運動もよくできて、アンリや僕をよく馬鹿にしてたよね」
「してません」
ナタリーは口を尖らせた。
フィリップは笑った。
「あんまりいろいろできる女の子が傍にいるとね、男の子は意味もなくいじめられてるような気になるんだよ」

ふと視界に動くものを感じてナタリーは森に目をやった。
森から逞しい葦毛馬が現れ、足を止めた。
騎手の顔は遠くて見えないが、イヴァンである事は彼女にはわかっている。
フィリップに言った。
「連れが来たようだわ」
彼は森を見上げ、短い口笛を吹いた。
「大きくて立派な馬だな。お連れは一体どこの貴族なんだい?」
「……秘密」
ナタリーは曖昧に微笑して答えなかった。
どうせいつかは公然とバレるにしても、自分がこの国の王子の愛人兼婚約者だなどという話を、実家の状況を知っている幼馴染みにこんな道端で話すのも気が引けた。
「まあ、無事でなによりだよ」
フィリップは鷹揚に頷いた。
「あえて嬉しかった」
「私も」


97 名前:独占欲5 投稿日:2005/08/27(土) 23:29:19 ID:IoK7inuS

イヴァンの馬が動き出した。
風に小麦の波打つ斜面を駆け降りてくる。

「ご主人様」
フィリップの従者が控えめに促した。
「そろそろ参りませんと、全部周り切れません」
「そうだな」
ナタリーの幼馴染みは頷き、彼女を見上げた。
「久しぶりなのに、残念だがもう行かなければならないんだ。またこのへんに来たらぜひ城まで遊びに寄って欲しい。歓迎するよ」
「わかったわ」
フィリップは栗毛馬に近づくと手綱を握ったままのナタリーの指をとって接吻し、馬の見事な毛並みも楽しそうにひと撫でしてから踵を返した。
自分の馬にまたがり、従者に合図するとナタリーに挨拶を投げた。
「では。ナタリー、元気で」
「あなたもね、フィリップ」

フィリップと従者の馬が走り出す。
ナタリーはちょっとためらったが、声をあげた。
「お願い!…お兄さまとお母さまにも、どうかお元気でと、伝えてくださる?」
フィリップは前を向いたまま片手をあげた。
そのさりげない仕草に、何事かの事情を彼が察してくれているらしい様子が窺えた。
才気はほどほどだが、人の気持ちを大事にする優しい男の子だったとナタリーは遠く思い出した。

小屋を行きすぎたあたりのさらに狭い道、その両側から背の高い小麦の穂が垂れている中に、彼らの馬はするすると消えていった。
細かな農道がまだいくらも隠れているらしい。



その後ろ姿を眺めていると、疾走してきた大きな葦毛の馬が土埃をあげて空き地に到着した。
つい今遠い森の縁に居たというのに、恐るべき速度である。

「ナタリー!」
怒鳴りながらイヴァンが馬の背から飛び降りた。
手綱を空き地の柵に巻き付けて、栗毛馬に大股で近づいてくる。
「今の男はどこに行った!」
「フィリップですか?」
ナタリーは小麦畑を眺めた。二騎の馬は影もかたちもなかった。
「もう行ってしまいました」
「フィリップ?」
イヴァンが陰険な表情でその名を繰り返した。
「会ったばかりでもう名前を知っているのか」

98 名前:独占欲6 投稿日:2005/08/27(土) 23:29:50 ID:IoK7inuS

彼女はまじまじと目の前の男を眺めた。
イヴァンは眉をよせ、神経を尖らせた顔つきで彼女を見上げている。
彼の目はもともと明るい色なのに、いつにも似ず今は妙に暗めだった。
ナタリーは首を振った。
「会ったばかりではありませんわ。フィリップは…」
「とにかく馬から降りろ」
イヴァンに促され、慌てて馬の背から滑り降りる。
彼は自分の馬と並べてその手綱をくくりつけると、ナタリーに向き直った。
なぜか居心地が悪く、彼女は身を竦めるようにしてその前にかしこまった。

イヴァンが怒っているような気がする。
なぜだろう。

「では」
イヴァンがゆっくりと腕を組んだ。
「そのフィリップとやらの事をオレに教えろ。細大漏らさずな」
ナタリーは思わず顔をあげた。
ねちっこい口ぶりはこれまで、まあ何度も耳にしたが、イヴァンがよりによって男に興味を持つところなど見た事も聞いた事もない。
あり得ない。

「なんだ、その顔は」
イヴァンの眉間に深い筋が彫り込まれた。
「隠し立てするつもりだな」
「違います」
ナタリーは慌てた。
イヴァンはひどくイライラしているらしい。
「フィリップは私の幼馴染みです」
「なに」
イヴァンが身を乗り出した。
いきなり安堵した口振りになる。
「そうか。それなら……」
が、ふと、また声が暗くなった。
「…あいつはお前の手に接吻をしていた」
「普通の挨拶でしょう?」
「男の格好をしているお前にか」
「彼は私が女という事はちゃんと知っていますわ」
「…………どうやって?」
イヴァンの声がますます暗くなった。

ばかばかしさにナタリーは思わず声を荒げた。
「当たり前でしょう?髪はこの通りだし、それに幼馴染みなんですもの」
「どの程度の幼馴染みかが問題だ」
イヴァンは顎に掌を当てて物思わしげに綺麗な愛人を眺めた。
「許嫁だったとかいう事はないのか」
「そんな事。あるはず…」

99 名前:独占欲7 投稿日:2005/08/27(土) 23:30:22 ID:IoK7inuS

その途端ナタリーの記憶に、自分でも忘れかけていた情景がぽかりと浮かんできた。
大きな椅子に座ったフィリップの父がナタリーを膝に乗せ、大きくなって綺麗になったら息子の嫁になってくれないかとからかっている。
ナタリーはからかわれるのが気にいらず、降りようとしてむくれている。
どうやら冗談のようだったが、傍らで笑っていた父は嫌がってはいなかった。
爵位に違いはあるが、愛妾の娘を旧友が一人息子の嫁にとほしがるのに悪い気はしなかったらしい。
正式な約束などは聞いたこともないが、もしかしたら、あのまま父が生きてさえいればそうなったのかもしれない。
いつの日か。

ごくわずかのナタリーのためらいに、イヴァンは敏感に反応した。
「そういう話があったんだな」
「でも」
ナタリーはすこし赤くなった顔をあげた。
「親同士のたわいもない冗談ですもの。私も忘れていたくらいよ」
イヴァンはぐいと顔を寄せた。
ナタリーが頬を染めたのが気に入らない様子だ。
「相手が覚えていたらどうする」
「まさか」
ナタリーは一笑に付した。
「さっきもそんな事、言ってませんでした」
「だが、あの男は楽しそうだったぞ」
さすがに呆れて、彼女はイヴァンの目を見返した。
「あんな遠目で何が見えるの?」

「……………」
イヴァンは口元をぐっとひき結ぶと、ナタリーの腕を掴んだ。
引っ張りながら歩き出す。
掘っ建て小屋の扉を蹴りつけて、イヴァンは中に彼女を連れ込んだ。

鍵がかかっていないはずである。
中に何もない。
壁もあちこち隙間だらけで、ところどころから外の小麦の穂が揺れている様が細く見える。
農具やくず藁を収納するだけが目的の小屋らしい。
イヴァンは片手でナタリーを掴んだまま刺し叉や鋤の放り込まれた重い木の箱を移動させ、扉の前に置いた。
彼女を連れて小屋の隅に向かう。
乾燥した古い藁が不格好に重ねられている傍らで、彼はナタリーの躰を強く引き寄せた。
「忘れるな」
イヴァンは低く囁いた。
「おまえはオレの女なんだ」



100 名前:独占欲8 投稿日:2005/08/27(土) 23:30:57 ID:IoK7inuS


何を言い返す暇も与えられず、ナタリーは口を塞がれた。
イヴァンの指が鷲掴みにナタリーの顎と頬を捕え、たまらず開けた口腔に舌が踊りこんでくる。
最初から煽るのと絡み合うのが目的のキスで、すぐにイヴァンは彼女の舌を捕まえた。
吸い寄せる力に舌先が痺れ、必死で背を仰け反らせて呼吸を貪ろうとするがうまくいかない。
イヴァンの胸に両掌をつきその強引さを押し返そうとするが、圧倒的な力と意思に負けてしまった。
ナタリーの抵抗が弱まり、イヴァンはわずかに唇を離した。
明るい色の視線がじっとナタリーに注がれている。
彼女は濡れた唇を半ば開けたままでイヴァンを見返した。
イヴァンを嫌いではない。
…きっと、好きだ。
いや、正直に言うと今では確かに好きになっている事を彼女は知っているし、それをイヴァンも知っている。
イヴァンとするキスも好きだし、それ以上の事も───好きだ。
嘘をついても仕方がない。
多分これからイヴァンがしようとしていることは、もうナタリーにとっては忌まわしいことでも奪われるだけのものでもない。

イヴァンの瞼が閉じ、彼は再び顔を近づけた。
四枚の唇が絡み合い、柔らかな水音をたてる。
舌が、唇が、内壁が、歯の先が、互いのそれを求め合って擦り合う。
唾液で潤滑された熱さと滑らかさが動きの性急さを一層増し、廻した腕に力が籠っていく。
舐め回していた──舐め回された?──もの、から解放され、あるいは解放して、ナタリーは仰向けた喉から、そのまま燃えてしまいそうなほどに熱い塊を吐き出した。
イヴァンの片腕がそのしなやかな背を支えている。
彼はナタリーの喉元に顔を埋め、マントの留め金のピンを噛みしめると勢い良く首をあげた。
先留めの金具がその勢いでどこかに飛んでいってしまったが、ナタリーもイヴァンも気付きもしない。
長いピンを吐き捨て、滑り落ちていこうとするマントをイヴァンは行儀悪く乗馬靴を履いたままのつま先にひっかけた。
藁に被せて落とす。
「オレのも外せ」
染まった耳朶に命じられて、ナタリーは掌をイヴァンの肩にあげた。
イヴァンのマントは彼女のものとは違ってかたい襟首のたてられた、止め帯で合わせる方式のものだ。
かすかに震えている彼女の指先はもたもたとして、帯をとめてある固めのボタンをなかなか巧く外せなかった。
自分で命じておいて、イヴァンは作業しにくくなることを百も承知だろうにナタリーを強く抱きしめた。
また唇を貪りはじめる。
焦らしもせずに自分が満足するまで舌で嬲る。
なんとかイヴァンのマントが彼女のマントの上に重なり落ちる頃には、二人とも息があがりかけていた。



掴まれている躯を捻って離れると、ナタリーはイヴァンを見つめた。
潤んだ明るい色の目が傲慢と欲望と懇願とを滲ませている。
きっと自分も同じような目をしているに違いない。それは予想ではなく確信だ。
イヴァンがまた彼女に覆い被さった。
とは言ってもまだ二人ともさっきまでの位置と寸分狂わぬ場所で、しかも絡み合って立ったままである。
きっと、イヴァンは押し倒すのも忘れているのだろうと彼女はどこか遠くで思った。
貪っているはずなのに、相手を煽ろうとしているはずなのに、イヴァンの舌は柔らかく、ナタリーの口腔は熱かった。
溺れこんでいくうちに、だんだん舌と口腔と唇との境が消えていく。
互いの内側を共有しているような、とてつもなく原始的な感覚だった。
ほとんど性交に似ていたが、息遣いが直接伝わり、相手の漏らす声そのものが粘膜に響くところが決定的に違う。

101 名前:独占欲9 投稿日:2005/08/27(土) 23:31:36 ID:IoK7inuS

イヴァンはやっと彼女から顔を離した。
相当の思い切りが必要だったようで、彼のこめかみには薄く汗が滲んでいる。
彼女も体中が熱く汗ばんでいた。イヴァンの熱が離れると、ひどく寂しかった。
「…もっと」
自分が囁いた言葉にナタリーは頬を染めた。
はしたない懇願だった事に気付いたが、それを受けたイヴァンの顔が白く細い首すじに落ち、彼女は声もなく喘いだ。
熱い肌に、自分でない熱が触れる心地よさ。
仰け反ると金褐色の髪が斜めに流れて、彼に負担をかけている事にやっと気付いた。
ナタリーは彼の胸に押し当てていた掌を滑らせ逞しい腕を掴むと、なんとか体勢を立て直す。
その合間にもキスは続いていて、耳から露になっている首すじまでがイヴァンの唾液でぬるぬるしはじめた。
濡れて潤った肌に滑る舌も唇もひどく滑らかで、ただキスを落とされ、吸われることの何倍も彼女を煽る。
キスというより、唇と舌で彼女を食べているようだ。

どうして今日に限ってイヴァンはこんな行為をするのだろう。
……どうやら、彼はああ見えて普段はかなり遠慮しているらしい、と喘ぎながら彼女は思った。
どうにも声にならない声が喉から漏れ、意味をなさないその喘ぎを彼女はイヴァンの耳にあげ続けている。
もしかしたらナタリーが恥ずかしがったり怖がったりするので、いつもはもっと洗練された方法、彼女に許容されそうなやり方を選択して自分の欲望をも消化しているのだろうか。
いつも散々好き放題しているように見えた。
これだけ自分勝手な男はないと思っていたのだが。

突然細い腰を引っ張られ、ベルトを引き抜かれる摩擦を感じた。
上着を掴んだ掌がそのまま潜って肌に触れた。
背中を熱い掌が這い始め、もう片手も滑らかな脇腹を掴む。
さすがに同時に首すじを攻めるのは諦めたらしく、彼は顔をあげた。
ナタリーが自分を見ている事に気付き、さっとその頬に赤みがさした。
顎をぐいとあげ、彼女から離れようとした彼に、ナタリーは縋り付いた。
「やめちゃ、いや」
イヴァンの瞳が瞬いた。
「好きにしていいから、続けて」
「できない」
イヴァンが喉に絡まった声で吐き捨てた。
「最初、好きにした挙げ句──おまえに嫌われた」
ナタリーは叫んだ。
「今は違うわ」
イヴァンの躯にすり寄って、明るい瞳を必死の勢いで見つめる。
「あなたを愛してるわ。違うのよ、まだ、あなたを全部はわからないけれど──」
イヴァンが低い声で遮った。
「愛してる?」

102 名前:独占欲10 投稿日:2005/08/27(土) 23:32:17 ID:IoK7inuS

彼の躯に腕をまわし、ナタリーは全力を振り絞って身を捻った。
背の高い躯は揺るがなかったが意図は伝わったらしく、イヴァンは彼女の顔を見つめたままゆっくりと膝を折った。
落とされたマント越しに、乾燥した麦わらがかさかさと鳴った。
その上に膝でたち、ナタリーはイヴァンの胸に額をあてて距離をわずかにあけた。
金褐色の豊かな髪に彼が鼻先を埋めた。
ふい、と彼女の躯から腕を外し、掌がナタリーの耳元をかすめ、指先でイヴァンは、木の葉の一部を摘みとった。
森で馬を走らせていた時に絡まったのだろう。
ぽいと捨ててもう片方の腕もあげた。両手の指先を綺麗な髪に突っ込んだ。
まだわずかに半端な肩を覆うあたりまでに伸びた巻き毛をほぐし、波打つ滑らかな流れを指に絡めると改めてぐしゃぐしゃにし始めた。
ナタリーはイヴァンの上着のボタンを外しながらかすかに微笑した。
彼のその癖が妙に好きだった。
イヴァンの上着を広い肩から腕まで落とし、彼女は次にシャツに取りかかった。
彼は止めなかった。髪から指を抜くと腕を交差するようにして、自分も彼女の上着のボタンに手をかけた。
黙々と、互いの衣服をひたすら取り去る時間が過ぎた。
饒舌なイヴァンが黙っているというのは珍しい事で、いつも閨でもなんのかのと彼女を苛めたりからかったり遊んだりしているのに、沈黙している彼の真剣な顔を見ているのはナタリーにとっても新鮮だった。

ズボンを尻の曲線に沿って落とし、くびれた腰に腕を廻してイヴァンはやっと口を開いた。
「あいつはおまえに触れた」
半裸のナタリーは瞬きをしてイヴァンを見た。
咄嗟に誰の事を言っているのかを理解できなかった。
「……フィリップのこと?」
「そうだ。手にキスをして──」
イヴァンは彼女の柔らかな手を掴むと唇に押しあて、顔を彼女の肩に落としながら掌を躯に沿って滑らせた。
太腿に熱い掌を感じて、ナタリーは目を閉じた。
「──馴れ馴れしく膝も触っていた。オレは見た」
「……………」
我慢できなくて彼女はくすくすと笑い出した。
イヴァンの頭がさっとあがり、彼は憤怒を押し殺した視線を彼女に強くあてた。
「あなたが見たのは、あの人が私の馬を撫でていたところよ。フィリップは昔から馬が大好き──」
「ナタリー」
イヴァンが遮った。
「黙れ」
「……はい」
ナタリーは小さく囁いた。
逆らわないほうがいい、ような気がした。

彼がぐいと体重をかけた。
腕で背を支えてくれたが、それでもあまりに急激な動きだったのでナタリーはほとんどひっくり返るようにして後ろに倒れた。そっと腰を浮かせて膝を伸ばし、痛みをやり過ごす。
イヴァンが顔を近づけてきた。
「──オレのだ」
左の鎖骨に吸い付かれた。
骨の細さを探るように舌を滑らせ、イヴァンは強く吸ってきた。
ドレスを着ると襟ぐりから見えてしまう場所に、普段の彼は決して痕がつくような真似をした事はなかった。

103 名前:独占欲11 投稿日:2005/08/27(土) 23:32:56 ID:IoK7inuS

──少し、おかしい。

ナタリーはやっとその事に気付いた。
わざと痛くしたり、喘がせるよう嬲ったり、そんな事はよくやる男だがこんな嫌がらせはした事がない。
身じろぎをしようとしたが彼の脚に挟まれていて動けない。
ナタリーは短く息をついた。
力を抜き、マントに覆われた麦藁に身を沈め、イヴァンの肩に脇の下から掌を預けた。
イヴァンが何を考えているとしても、彼女にはどうしようもない。
次に彼はナタリーの肩に顔を伏せた。
口を開き、まろみを帯びた細いその曲線に斜めに歯をあててゆっくりと沈めた。
「…………」
ナタリーは唇をぎゅっと噤んで、耐えた。
しっとりと柔らかな肌は鋭い犬歯を弾力の限界まで受け止め、彼女が苦痛の声をあげる直前、イヴァンは口を離した。
すぐに舌を這わせて舐め始める。
労っているのだということが本能的にナタリーに伝わる仕草だった。

やがてイヴァンは静かに躯を起こし、自分のつけた痕を眺めた。
眉をひそめ、口元をかすかに歪めている。
嬉しそうではなかった。

「イヴァン様」
ナタリーが小さく声をかけると、彼は目を瞬かせた。
「ああ──」
呟いて、彼はナタリーの背に廻していた腕に力をこめた。
「───痛かったか」
その口調は、多少落ち着き過ぎていることを除くと彼女が知っているいつものもので、ナタリーは安堵した。
「いいえ」
甘えるように囁くと、イヴァンは彼女の瞳に、明るい色の視線を向けた。
「なあ」
無言の瞳で問い返すと、彼は言った。
「オレを愛していると言ったな」
勝手に頬が赤らむのがわかったが、それでも視線を逸らさず彼女は頷いた。
イヴァンの目に淡く微笑が浮かんだ。
身を屈め、彼は囁いた。
「信じさせてくれ」



104 名前:独占欲12 投稿日:2005/08/27(土) 23:33:43 ID:IoK7inuS


細い躯に腕を絡め、イヴァンは大きく口を開けて甘やかにふくらんだ果実を頬張った。
腕と肩に彼女の指がひっかかっているが力は入っていない。
指にも増して力の入らない喘ぎが不規則に漏れ、ナタリーはまた細く啼いた。
最初の頃は敏感な先端への愛撫を痛がってあまり反応しなかった彼女だったが、何度も何度も抱いているうちにそこが気持ちいい事を知ったらしい。
乳房の下から先端に向かって優しく大きく舐め上げられる愛撫にも彼女は弱い。
放射状に、幾筋もイヴァンの舌が這うと、そのたびごとに啼き声があがり、震えはじめた。
最後にぱくっと、硬く尖った小さな実を銜えて、とどめのように吸い上げる。
抱かれたナタリーの背がのけぞり、ひきしまった腹が波打った。
小さな声と共にくたりと沈みこもうとする彼女を揺すり上げ、イヴァンはとろりと光る唾液の糸をもう一方の乳房の頂きまで張った。
同時に掌を背中から前に動かしてゆく。

「…あ…ちょっと…待って……」
声は弱い。
本気で止めたいわけではなく、少し休ませて欲しいというだけの牽制だ。
イヴァンはまだ柔らかなもう一方の先端をすっぽりと口に含んだ。
心地よげに彼女の脇腹から腰へと指を踊らせている。
「そ──そこ、触らないで──」
ナタリーはじっとしておられず、躯をくねらせ、彼の髪に吐息を絡めながら訴えた。
「気持ち…良すぎて……あ」
脚の付け根から一気に手を滑らせて、イヴァンは顔を彼女の乳房から離した。
曲線を余さずなで下ろしながら両方の足首を掴み、引き上げる。
赤ちゃんのような姿にされたナタリーが呆然と、紅潮した顔のまま硬直した。
両脚は大きく開き、曲げられた腹部は隠れてしまっているが太腿の間の悩ましい場所は丸見えだ。

何か言いかけて、ナタリーはひくんと喉が詰まったように声を途切れさせた。
歪めても──たぶんそれで余計にめりはりが美しいとわかる躯をイヴァンは抑えつけた。
彼女の膝の間に顔を入れて、ナタリーの目をじっと見つめている。
かたちのいい乳房は両方とも彼がたっぷりと絡ませた唾液で濡れ、その下の鼓動を伝えて先端の紅がふるふるとかすかに震えていた。
イヴァンはしばらく太腿の裏を撫でていたが、ぐいと掴むとその狭間に右の掌を寄せた。
ナタリーは身悶えし、肩を竦めた。
指が、彼女の花びらに潜り込んできた。
他の指が広げられて彼女の尻を掴んだので、親指だと知れた。
そのあからさまに他の指と違う太さは、まといつく花びらを分けながら芯の奥にぬめりこんだ。
ナタリーは喘ぎを押し殺した。
潤っていることに気付かされるのもだが、なによりもイヴァンが反応を観察している事が恥ずかしかった。

105 名前:独占欲13 投稿日:2005/08/27(土) 23:34:34 ID:IoK7inuS

彼の声が聞こえた。
「──目を開けてこっちを見ろ」
ナタリーは思わず閉じてしまった目を開けた。
唇をわななかせ、真っ赤になって頷いた。
イヴァンは指をそれ以上進めず、動かさなかった。狭い場所に挿れたまま、じっと彼女を見つめている。
やがてイヴァンは首を傾け、握っている彼女の右の足首をさらにあげた。
ふくらはぎにキスをして、彼は舌を這わせ始めた。膝へ。そしてその上の腿へ、さらにその奥へ。
親指が、それ以上なにもせぬままゆっくりと引き抜かれた。
段々彼の重みがかかってきて、両脚を限界に近いくらい大きく押さえ込まれた。
身を起こしたイヴァンが腰を押し付けてきた。
ナタリーがさきほど脱がせた彼の下半身はきちんと彼女に密着しなかった。
邪魔物の先端を彼は無造作に彼女の花びらで覆われた入り口におしあて、すくいあげるようにして侵入させた。
あっという間にそれは深々とその先の奥まった狭い洞を埋めてゆき、これ以上ないほどイヴァンを彼女に密着させた。
彼はナタリーの腰を抱いてさらに強く引き寄せた。

「愛している」

イヴァンが呟いた。
低く、興奮を露にしたその声はナタリーの背を刺激するような不穏を備えている。
不穏はすぐに現実になった。

ずるりと彼は腰を退き、全て引き抜くことはなくすぐにまた押し入ってきた。
動きは強く圧倒的で、これが始まるとナタリーはいつも息が少し難しくなる。
彼がこれを途中でやめる事は滅多にない。
最後まで、加熱していくばかりの、もしかしたら終わらないのではないかとすら思える責め苦──たしか、最初の頃はそうだった。
今では責め苦ではない。
彼が退くごとにナタリーは悲しさで喘ぎ、攻め入ってくるたびに歓喜で呻いてしまう。
到底抑えられず、それどころかもっと気持ちよくなろうと腰が勝手に動きはじめて、どんどん思考が真っ白になっていく。
一切他の事は考えられず、ただ、イヴァンの動きと声と熱さ、そして躯を抉られ内側が蕩ける感覚に酔いが昂っていくばかりだ。
もう、何を自分が叫んでいるのかわからない。
彼の髪に指を絡め、首に爪をたて、躯を挟んだ膝で彼の脇腹を挟もうとしているが、イヴァンの動きはとても強くておとなしく挟まれてはくれない。
汗ばんだ彼の躯が太腿を擦り、濡れきった音をたてて躯がぶつかり合い、ナタリーは背をしならせて大きく喘ぐ。
イヴァンがしっかり抱いていてくれなければ恐ろしいことになる予感が体中を貫いて、彼女は必死で彼の躯に縋り付く。
その力を奪いながら、馴染みの快楽がイヴァンから彼女をひき攫い、ナタリーは高みから崩れ落ちた。



106 名前:独占欲14 投稿日:2005/08/27(土) 23:35:58 ID:IoK7inuS
「ナタリー」

イヴァンに名を呼ばれ、彼女は弛緩した力を励ましてゆるやかにまぶたを開ける。
汗まみれのイヴァンが顎をあげて呻き、それから彼女を見下ろした。
その明るい色の目はただ明るいだけの空っぽだ。
この瞬間、彼はたぶん自分すら目に入ってないのではないかと彼女は思う。
繋がっている場所から伝わってくる、射精のリズムにナタリーは集中した。
きっと、すっかり蕩けている彼女の内側をさらに肥沃に潤わせている、彼の欲望の果て。

強い収縮がやがて穏やかで間遠になり、しばらくして彼は太い吐息をついた。
瞬いて彼女を見たその視線には、もう普段通りの意思の力が戻ってきている。
ナタリーは無言でイヴァンを引き寄せた。
イヴァンの腕に穏やかな力が籠り、彼も自分を抱きしめてくれている事を感じて、彼女は深く満足する。

「………ナタリー…」

名を呼ばれる事が快楽だと教えてくれたのもこの男だ。
彼はナタリーからなかなか躯を離そうとしなかった。



熱さの残るイヴァンの重みを感じながら、ナタリーは壁の隙間から伝わってくる、麦の穂を時折揺する風の音を聞いていた。
余韻を味わい尽くしたあときっとイヴァンはあっさり起き上がってフィリップについてなんのかのと喋り始めることだろうが、それまではほんの少し、この淫らな雰囲気を楽しみたかった。

彼の彼女への独占欲と彼女の彼へのそれが交錯できるわずかな時間。
ナタリーはのびやかな吐息を落とし、幸せそうに瞼を降ろした。








おわり

107 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/08/27(土) 23:53:23 ID:f2xA8pg1
アンタって人は〜〜〜
またエロエロなモンを投下しおって〜〜〜
GJ!!

108 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/28(日) 11:05:51 ID:u2rw6U6i
うお―――!
彗星がッ、ハレー彗星がキタッ!
GJGJGJ!

109 名前:24 ◆Tk1SBFXx3w 投稿日:2005/08/29(月) 08:13:59 ID:nNMeTIqv
トリップつけてみました。

>>93-106
GJっていうか凄い。自分の至らなさが……。
早くここまでの域にたどり着きたいっす。

で、神作品のあとに投下するのはちょいと気が引ける上に。
怒りのテンションで書いたゆえに(?)真琴話の続きで何故か足コキ本番なしというものを書いてしまいました。
で、このスレ的にどうかなとおもったので、ちょいとお伺いを立てたいと思います。
足コキのみなんてイラネという方が多かったらヌルーの方向で。
そもそもあんな試合したあのチームとあのチームが悪いんだw

で、投下していいですか?

110 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/29(月) 08:41:30 ID:HgzT55Wv
漏れは本番なしでもまったく問題ないとオモ。
スレのタイトルも男装少女「萌え」だし
萌え要素が入ってればいいんジャマイカ。

ワクテカ*


111 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/29(月) 14:34:57 ID:/LYdNKLP
>>109
カモカモカモーン!!!!

112 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/08/29(月) 17:46:30 ID:iMPcADl7
>>109
カモカモカモカモーン!!!!

113 名前:8838 投稿日:2005/08/29(月) 18:56:32 ID:2PamJGFa
仕事がきつくて音沙汰無かった自分が一足お先に失礼いたします…
GJな作品にGJすらできない自分がにくい…
あと今回エロが冒頭にしかないです。すいません。

114 名前:8838 投稿日:2005/08/29(月) 19:09:09 ID:2PamJGFa
 彼女の弱い部分は知り尽くしていた。身体を重ねたのは何度目か、もう覚えていない。しかし龍
司の指は無意識に、それとは微妙に違う部分をなぞっていった。
「は、あん……!違う、っ……んう」
 女はまるで泣いているような声を上げ、指に内壁を擦り付けるようにして腰を動かした。もどか
しくてたまらないといった様子で身悶えする。緩やかに波打った豪奢な髪が彼女の肌に絡みつき、
汗を吸ってきらめいていた。完全に勃起した乳首は紅色に染まり、豊かな乳房の頂点でもっと愛撫
が欲しいとねだっている。
「そこじゃない……違うのぉ……ねえっ、イかせてえっ……!」
「――」
 切羽詰った声にふっとわれに返る。涙目で見上げてくる彼女を認識し、龍司はようやく自分が今
何をしていたかを思い出した。指に力を込め始めると、彼女はようやく満足げに声を上げ始めた。
「はっ、あっ、あん、いい、いいのっ」
 甘ったるい声を響かせて快楽を享受する女を龍司は見つめた。
 いつ見てもいい女だと思う。大きな胸と正反対にくびれた胴。尻はなだらかに上がっていて張り
がある。長い髪は金茶に染めているがまるで本当の髪の色のようにその秀麗な輪郭になじんでいた。
背が高く、長身の龍司とも遜色ない体つきをしている。
 そしてそれでも、龍司は今の目の前の行為に集中できていなかった。何か、自分でもわけのわか
らないものを振り払うかのように、龍司は一心に愛撫を続けた。女は慣れた反応でそれを受けた。
「あ、ふぁ、あっ、あっ」
 彼女の中が強く収縮し、龍司の指を締め付けた。同時に大量の愛液が溢れ出す。
「っ、あ」
 彼女は一度ベッドに沈み込み軽くまどろむような表情を見せたが、身体が疼いたのか、すぐにそ
の脚を広げて誘ってきた。
「ね……も、来て……」
「――ああ」
 答え終わるか終わらないかのうちに、ゴムを付けた自身を彼女の奥へ滑り込ませる。
「ああんっ……!」
 最奥まで突き通すと、彼女は悦びの吐息を漏らして身を捩った。
 龍司はすぐに動き始めた。貫いた肉棒を擦り合わせるように動かすと、彼女はすぐにその快楽に
飛び込んできた。
「あんっ、はん、ひゃあんっ」
 肉感的な身体を隠そうともせず仰け反り彼女は喘いだ。脚を龍司の腰に絡ませ、もっと深くと
言わんばかりに引き寄せる。応えるように動きを早くすると、それにつられて喘ぎ声もだんだんと
高くなっていった。
「っは、ぅん!あ、ひう、あっ、はぁん」
 彼女は腰を叩きつけられるたびに嬌声を上げ、胸を揺らして悶えてみせた。艶かしい動きで腰を
振る。それも高みへ押し上げられると余裕をなくし、龍司に突き上げられるがままになっていった。
 大きくびくんと身体をしならせると、彼女はその顔に蕩けた笑みを刻んだ。
「あ、ダメ、イっちゃうっ――」
「じゃ、一足先にイってくれ」
「あ、あ、はあんっ――――――――!」
 ひときわ強く身体を打ち付けると彼女はあっというまに達した。彼女は自分の高い鳴き声を抑え
ようとはしなかった。声は長く尾を引いてやがて消えたが、すぐに新たな嬌声を発し始めた。龍司
が彼女の絶頂にまったく構わず動き続けていたからだ。
「はああっ、あっ、やん」
 変わらない速度に驚き、それでも再び快感を受け入れ始める。ただ達した直後でもあり、その声
には甘さとともに事態に窮する響きも混じっていた。
「ん、あ、そんなに動いちゃ駄目ぇっ……」
「悪い、俺も、もう少しだから」
「あっ、でも、ぅんっ」
 逃げるように身体を捻るが、龍司はその腰を両手でしっかりと押さえつけた。怪我をした右手はまだ完全に痛みを失っておらず彼女の動きに鈍痛を訴えたが、龍司は気にしなかった。
「やっ、激しっ……!ちょっとおっ」
 非難の声が飛ぶが気にしない。彼女にとってはいつになく強引であろう自分のやりかたに自らも
わずかな疑問を感じながら、彼は止まらなくなっていた。やりにくいながらも抜き差ししている部
分の、すぐ上のクリトリスに指で触れる。彼女はたちまち鳴き声を上げた。
「きゃ、あう、は、反則っ……!っあ」
「俺がイく前にもう一回イってくれそうだな」
「あっ、あ、そんなことしたら当たり前っ……やぁあっ」
 二度目の絶頂は一度目よりはるかに早かった。


115 名前:8838 投稿日:2005/08/29(月) 19:09:44 ID:2PamJGFa

「ひっどー」
 彼女はぶーたれた。
「散々焦らしたかと思ったら次はイかせまくってくれて……腰に来た、久々に」
「悪かったよ」
 龍司は吸っていた煙草を口から離すと謝罪の言葉を述べたが、彼女の心の琴線には全く触れなか
ったようだった。いい年をした女は少女のような拗ねた表情で上掛けの下から顔を出した。
「悪いって顔してないじゃん」
 口だけは元気よく、のそのそとベッドから這い出した彼女は「あー、体痛い」とぼやきながら髪
をかきあげた。
「タバコ」
「ほら」
 龍司が自分のストックのうち一本を目の前まで指し出してやると、彼女はうつぶせのままそれを
咥えて上半身だけを起こし、身を乗り出した。「火をくれ」というジェスチャーである。仕方なく龍
司が自分の煙草を口に咥えたまま顔を近づける。彼女は更に身を乗り出し、背を反らした格好のま
ま器用に煙草の先をくっつけた。ジジ、と音がして、自分の煙草に火が灯ると、彼女は枕の上で頬
杖を付いて隣の龍司を見上げた。
「手、大丈夫?」
 いまだに生々しい傷の残っている右手を指で差される。
「どしたの、それ。犬にでも噛まれたの?」
「……まあ、そんなもんだ」
 龍司の表情をじっと見ていた彼女はふと黙り込み、やがて口を開いた。
「ねえ、リュージ」
 すーっと煙草の煙を吐き出して、彼女は言った。
「好きな子できた?」
「はぁ?」
 龍司は素っ頓狂な声を出した。
「んなわけないだろ」
 即答すると彼女は半眼でこちらを見た。
「ふーん」
 じろじろとこちらを観察するとにやりと笑って、
「良かったじゃん」
 と言った。
「……」
 龍司はこれ見よがしに、お前人の話聞いてるのか、といった顔をしてみせたが、彼女にはまった
く通用しなかった。彼女は上を向くと口先を丸めてぽっと息を吹き出し、中空に見事な輪っかを作
り出した。興味深そうな瞳でじっとこちらを見る。何となくいたたまれなくなって顔を背けると、
彼女が続けた。
「で、どんな子?」
「お前人の話聞いてるのか」
 表情で言っても伝わらなかったようなので直接言うと、彼女は「うん、聞いてるよ」とどこまで
本当なのかわからない表情で返事をした。
「可愛い子?それともボーイッシュ?ショート?ロング?スレンダー?グラマー?リュージはどん
なんが好みだったっけ」
「……だからなあ」
「隠すこと無いじゃん」
 苦々しく訂正しようとすると彼女は再び頬を膨らませた。駄々っ子のようにじたばたと手足を振
り回し、
「知りたい。知りたい知りたい知ーりーたーいー」
「だー、うるせ」
 龍司はついに音を上げた。
「マジでオンナなんかできないって。知ってるだろ?俺の性格」
「うん、タチ悪いのは知ってる」
 彼女は実にあっさりそう言うと「あ、それとも」と意地悪く微笑んだ。
「認めたくないのかなー?リュージくんはお姉さんと逢瀬できなくなるのが恐いんだー、だからだ。
ねっ」
 なにが「ね」だ。龍司は髪を逆立てた。
「なわけがあるかっ!」
 叫ぶ。
 とは言え、ひとつ年上の彼女とは長い付き合いになる。そういう意味での愛着もあるが、何より

116 名前:8838 投稿日:2005/08/29(月) 19:10:45 ID:2PamJGFa
ほぼ唯一、彼が腹を割って話せるのが彼女だった。彼女の言ったことは当たっていると言って差し
支えない。肉体的にだけではなく精神的に、龍司は彼女に依存している部分があった。
 その彼女は煙草をふかして引き下がった。
「ま、いーけどね」
 言うと紫煙を吐き出す。ただ、と彼女は付け加えた。
「オンナとしては、相手のオトコが他の子思い浮かべながらヤってるのはあんま気分良くないかな

「――」
 それを聞いた龍司の煙草を吸う手が一瞬止まった。
 具体的に誰かを思い浮かべていたわけではない。しかし途中まで、自分の指の動きは明らかにこ
の女を意識してのものではなかった。そのことに言われて初めて気付いたのだ。ならば自分はいっ
たい誰を意識していたのだろうか――
「えへへ」
 龍司の表情を見た女は会心の笑みを浮かべた。
「で、どんな子ー?」
「やかましいっ。他の話題は無いのか、他の話題は」
「じゃあさ」
 彼女はふと真面目な顔になった。
「まだおかあさんと一緒に住んでんの?」
「――」
 残り少ない煙草の灰が落ちた。
 肺腑を抉られた表情で龍司は振り向いた。彼女はその表情だけで納得したようだった。
「そうか。まだ住んでんだ」
 彼女は瞳を細めた。たったそれだけの仕草に、龍司は目を伏せた。直視できなかったのだ。彼女
は「子供ねー」と感想を述べ、煙草を灰皿に置いた。
「さっさと追い出したらどうよ。でなきゃ、あんたが出てきたら?」
「……そういうわけにもいかないだろ」
「言い訳じゃん?それって」
「そうかもな。でも」
 龍司はやっとのことで苦笑をつくった。
「あれでも親だからな。一応」
「だから、それが言い訳なの」
 彼女はそう断言して、龍司にもう一本煙草を要求した。



 瑞希が思わずといった様子で身を引くのがわかった。
 鍵を開け、ドアを開けて、靴を脱ぎ、畳の部屋へ上がって、瑞希と顔を付き合わせる。少女の顔
を見た瞬間、龍司は動きを止めていた。
 少女の態度が先週までと幾分違う。
 彼女はぎゅっと拳を握り締めていた。こちらへしっかりと顔を向け、以前と同じようにこちらを
睨んでじっと沈黙に耐えていた。
 しかしその瞳はわずかだがゆっくりと揺らいでいるように見えた。こちらが一歩踏み出すと、彼
女はほんの少し、注意してみなければわからないほどだったが、すくんだような表情を見せた。
 それは先週の事後にも気になったことだった。彼はずかずかと近づいた。すると今度ははっきり
とした反応が返ってきた。明らかに彼女は怯えた表情を見せた。
「――」
 龍司は眉をひそめた。良くない傾向だ。
 彼女を男だと思っていたころ、龍司は瑞樹が大嫌いだった。その目つきが嫌いだった。その気の
強さや頑固さが嫌いだった。親戚だの財産だのといった理由よりそちらの方がはるかに癇に障った。
それは同じタイプの人間である龍司にとって同類嫌悪とも言える感情で、しかも相手を叩き潰さな
いことには消えない感情だった。
 瑞樹が女だと知ったとき、龍司は彼女を抱いた。最初はことのほか綺麗だった彼女の肌に惹かれ
て、次は単純に興味本位で、そして最終的にはやはりその同類嫌悪が凶行を後押しした。女ならば、
暴力に勝る屈辱を与えてやることができる――そういった感情があった。
 ところが彼女は折れなかった。そしてそれが意外にも、龍司にとって面白いものと感じられた。
これまで嫌っていた気の強さが一転して魅力的なものに思えた。
 龍司がわざわざ鍵まで奪ってここに入り浸る理由がそれだった。瑞希はこの関係の継続も彼女を
貶めるためのもの、あるいは単純に性欲のはけ口であると思っているのかもしれないが、龍司にと
ってはそうではなかった。これまで自分に近づいてきた女は媚びる類の女が多くて辟易していたと

117 名前:8838 投稿日:2005/08/29(月) 19:11:31 ID:2PamJGFa
いうこともあるし、自分が彼女の秘密を知ったことでこんな妙な関係になってしまった危うさに惹
かれたという部分もある。恐らく瑞樹が思っているよりもずっと、自分にとってこの環境は手放し
がたいものへ成長しているのだろう――龍司は朧気ながらも、今ではこの一連の出来事にそんな奇
妙な感想を持っていた。
 だから今回の彼女のこの反応は、龍司にとってはあまりよくない傾向だった。
 それは前回や前々回にも兆候はあった――瑞希は自分にイかされることに激しい自己嫌悪を示す。
理由は容易に想像がつく。嫌いな男に気持ちよくさせられるのはまるで自分が犯されることを悦ん
でいるような感覚を引き起こすのだろう。確かに彼女は人一倍感じやすい傾向にあるようだ。痛み
に対する慣れも早い。龍司にとってはむしろ良いことの筈なのだが、だからといって単純に喜ぶわ
けにはいかなかった。自分は瑞希の反抗的な部分に魅力を感じているのであり、どういう形でも、
折れてしまわれては意味がないのだ――
 目の前まで歩いていくと、瑞希はついにぎゅっと目を瞑った。肩が震えている。自分のプライド
を傷つけた男に対しての怒り、嫌悪、何より恐怖が彼女を支配している。それが目に見えるようだ
った。
 龍司は右手を上げて彼女の頬へと持っていった。瑞樹がびくりと震えて目を開ける。龍司の右手
は一週間経って普通に動くようになっていたものの、傷跡は残っている。瑞希はそれを酷く動揺し
た様子で間近に見ていた。視線が揺れている。龍司はそれをあえて無視し(わずかながらも彼女に
同情している自分のほうにむしろ驚いた)、彼女の頬を撫ぜた。
「恐いか?」
「……」
 答えが戻ってくるまでにかなりの間があった。瑞希はこちらの顔を見上げ、不安げに瞬きをして、
唇を引き結び、それからようやく口を開いた。
「恐くなんかない……」
 彼女の答えはささやかだった。それを聞いて龍司は彼女から――この場合は言葉通りの意味で―
―手を引いた。
「……あー、つまんねえな」
 本音を吐くと彼はくるりと方向転換した。板の間に行くと小さなガスコンロと申し訳程度の調理
器具があった。小さく古い型ながら冷蔵庫もあった。それらを視線で指して、彼は言った。
「今日はいいや。それより飯喰わせてくれよ。腹減った」
「……」
 その台詞に瑞希が呆然とたたずんだ。
「駄目か?」
「駄目……とかじゃなくて……」
 瑞樹が言葉をつむぐ。戸惑いがありありと聞き取れた。龍司はにやりと笑った。
「俺に食わせるもんは無いってか?こんな貧乏暮らしじゃな」
 言うと勝手に冷蔵庫の散策を始める。すかすかの冷蔵庫の中のキュウリと大根を品定めし始めた
ところでようやく瑞樹がリアクションを起こした。
「ちょ、ちょっと!」
 冷蔵庫まで駆け寄り扉を閉める。勢いづいていたため、龍司は危うく手をはさみそうになった。
「何勝手なことしてるんですか!」
「喰えるものがないか探してただけさ」
「この最低男っ」
 肩で息をして瑞希は毒づいた。そこに先ほどの弱弱しさは無い。龍司はなおも冷蔵庫を開けよう
としたが瑞希に断固阻止された。
「腹減ってるんだよ。ちょっとくらい時間食ってもいいからさ、何か作ってくれないか?」
「ろくなものありませんよ!?」
「わかってるさ。不肖この我妻龍司、どんなに不味い料理でも完食してやろう」
「……!」
 彼女は怒りのあまり修羅の形相になっていたが、散々考えた末やがてこの注文に抵抗するのも馬
鹿らしいと思ったか、
「……いいですよ。でも量は少ないですからねっ」
 そう言い置いて龍司を板の間から追い出した。脇の棚から畳まれたエプロンを取り出し、ぱっと
広げると首にかけて腰の後ろで結ぶ。その後改めて、彼女は自分で冷蔵庫を開けた。龍司は熱心に
それを観察し、声をかけた。
「何か買ってきてやろうか?金使わせるのは可哀想だから、俺が奢ってやる」
「貴方のお金で買ってきたものなんて要りません!」
「ほら、一飯の恩義ってことになるわけだし、別にいいだろう」
「嫌ですっ」
 相変わらず強情な娘だ。が、龍司は楽しくなり、彼女の後ろで頭越しに料理の一部始終を見てい
ることにした。瑞希がたびたびうるさそうにこちらを睨みつけてくるがどこ吹く風である。

118 名前:8838 投稿日:2005/08/29(月) 19:14:10 ID:2PamJGFa
 が、ところどころ、彼としてはありえないだろう的な光景に出くわし絶句することになった。彼
女が棚から取り出したジャガイモに、彼はあろうことか腰が引けた。
「……それ、喰えるのか?」
 芽が出てジャガイモの三分の一ほどを覆ってしまったまるで種芋のような有様のそれを彼は見た。
「食べられます。収穫の時鍬で切ってしまったものをもらってきたやつですから時々腐ったりもし
ますけど、大丈夫なところは大丈夫です」
 表面を見ただけで相当古いものとわかったが、瑞希は平然とした顔で調理を始めた。まず手で外
側の芽を取り払い、水で洗って皮を剥く。皮の下も、ところどころ紫色になっているのがなんとも
気味が悪い。
「うわ、キモ」
「黙っててください、邪魔です」
 彼女は包丁で紫色の部分を取り除き、更に芋の内部に侵入していた芽も綺麗に取り除いた。これ
でやっと終了である。いつもこんなものを調理しているのか、瑞希の手際はスムーズだった。綺麗
な皮は取り除いた(次の日料理に使うらしい)にしても、ジャガイモの実に半分以上がゴミ箱行き
になった。日本が残飯大国であることを龍司はふと思い出したが、それら全てが食えない部分では
誰も彼女を責めることはできまい。
 そのほかの野菜も大抵同じようなものだった――もともとそれほど種類があるわけではなかった
が。龍司の知らない種類でさやが細く丸い棒状の表面がざらざらした豆類は明らかにしなびすぎて
痩せていたし、大根は明らかにすが立っていたが、彼女は殆ど頓着しなかった。次々に鍋に放り込
んでいく。
「……」
 龍司は眉間にしわを寄せた。頭痛でもするかのようにこめかみに片手を当てる。
「……俺、ちょっとだけ喰いたくなくなってきた……」
「贅沢は敵です」
 瑞希のその台詞は彼を罵る時よりも更に冷徹だった。

 ガスコンロが一台しかないため多少時間が掛かったものの、かくして一連の料理が卓袱台に並べ
られた。
 メニューは白米、味噌汁、具がジャガイモのみの煮物、パック納豆の四種だった。「これだけ?」
と問いかけたところ、「煮物がある分だけいつもより豪華です」と言い切られ、彼は口をつぐむこと
になった。
 向かい合って座り、黙々と味噌汁を啜る。其れには例の怪しげな豆類(ささげというらしい)と
薄切りにした大根(薄切りなのは『す』対策と思われた)が少しずつ入っていて、あとはひたすら
薄い汁が九割を占めていた。具はしなびていた所為か、なんだか食感が微妙だった。
「海苔無いか?」
 納豆には海苔という固定観念を持つ龍司が食卓に海苔がないことに不満を覚えて尋ねると、瑞希
は白い目を向けてきた。
「海苔の値段知ってます?」
「さあ」
 ろくに考えずに即答すると、瑞希はこめかみを引きつらせて手にした箸を卓袱台へと叩きつけた。
「味付けだと一箱で三百円以上です!そんなもの常備できませんっ」
 いやそのくらいならそんなに高いもんじゃないだろう、というツッコミが危うく喉まで出掛かっ
たが、彼は鉄の精神でそれを飲み込んだ。金銭感覚に関しては彼女のレベルまで下げて話をする自
信が無かった。彼の箸は箸休めを求めて一瞬ジャガイモの煮物に向いたが、わずかに空を彷徨って
結局白米に戻っていった。後一歩勇気を出さなければいずれ屈辱的な前言撤回をしなければならな
くなるだろう。
「ヒートアップするなよ、料理が不味くなる」
「いいじゃありませんか、どうせもともと美味しくもない料理なんだしっ」
 ぷいとそっぽを向いて瑞希は言った。その拗ねた様子がまた、龍司を惹きつけた。瞬間的に襲い
たくなる衝動を抑えて彼は言った。
「そんな服しか持ってないのか?」
 瑞希は毎回変わりばえのしない男物の服装をしていた。今回はシャツにチノパンといういでたち
で、今回はその上に地味なモノクロカラーのエプロンをしている。容姿とあいまってどこから見て
もおとなしげな少年といった風情だ。

119 名前:8838 投稿日:2005/08/29(月) 19:14:52 ID:2PamJGFa
「私、男ですから」
 刺々しい口調で応じる。そういえば、と龍司は思った。先週まではちょくちょく女言葉も出てい
たのに、今週は流石に慣れてきたのか、一貫して丁寧語だ。このままでは私が俺になってしまう日
もそう遠くはあるまい。 
 とてもつまらない。龍司はそう感想を持った。さりとてそう簡単に手を出すこともできなくなっ
てしまった。彼は渋い顔をした。彼女を自分の望む『彼女』にするには一体どうしたらいいのだろ
う。
 考えた末、彼は言った。
「なあ、瑞希」
「何です」
「お前、女に戻る気は無いか」
 瑞希は茶碗を取り落としそうになり、それを金の無い貧しい人間しか出しえない速度で箸を持っ
た右手を出して支え、落下から守った。
「……どういう意味ですか」
「深い意味は無いさ。ただ、お前には女のほうが似合ってると思っただけだ」
 その言葉を聞いた瑞希が明らかに機嫌を損ねたのが龍司にはわかった。
「何ですか、それ」
 言葉尻のトーンが一段跳ね上がる。無視して龍司は言った。
「墓と土地なら俺がどうとでもしてやる。だから女に戻る気は無いか」
「――」
 間があった。
 瑞希は突然こんな事を言い出した龍司の意図を計り損ねた様子だった。酷く戸惑った表情を見せ
る。彼女はその表情のまま、それでもはっきりと言った。
「嫌です。貴方に頼るなんて嫌」
「そう言うと思ったよ」
 龍司は肩をすくめた。目の前のジャガイモに目をやり、ついに箸を伸ばしてひとつ取り上げる。
だが力を入れすぎて一瞬痛みが走り、挟んだジャガイモがするりと逃げた。
 芋はそのまま卓袱台の上に落ちる。
「……」
 沈黙が落ちた。そろりと瑞希のほうを窺うと、瑞希は盛大にため息をついた。
「……もうっ」
 彼女はあきれた様子でそう言い、龍司の落とした芋を直接手で拾い上げて流しへと持っていった。
三角コーナーに捨てると手を洗い、戻りぎわに布巾を持ってきて卓袱台を拭く。
「悪いな」
「別にいいですよ」 
 そこにはそれまでの刺々しさはまだ残っていたものの、幾分か柔らかい口調が混じっていた。そ
れがただ単に世話好きだからなのか、それとも少し女の部分が出たからなのか、龍司にはまだ判断
はつかなかった。


120 名前:8838 投稿日:2005/08/29(月) 19:15:30 ID:2PamJGFa

 一時間後。
「……本当に……」
 玄関先で、瑞希はぽかんとして立っていた。
「何もなかった……」
 安堵のためか、それとも気が抜けたためか、彼女は座り込んだ。
「何だ」
 独り言を聞きつけ、龍司はここぞとばかりに身を乗り出す。
「何かして欲しかったのか」
 靴はすでに履いていたが背丈の違いで覆いかぶさるような格好になった。瑞希は慌てて立ち上が
るとさっと後ろに下がった。
「い、いいえっ!早く帰ってくださいっ」
「つれないな」
 龍司はつまらなそうに身を引いた。
「そうだ。予定」
 龍司は思い出したように言った。
「来週は朝から一日空けとけよ」
「ど、どうして!」
 彼女は狼狽して「嫌ですっ」と叫んだが龍司は頓着しなかった。
「俺の予定がとれたから。お前、土曜は休みなんだろう?」
「仕事が入る時だってありますっ」
「じゃあ休み取っとけ」
「――」
 彼女はどうしていいかわからないといった表情をした。
「何をするの?」
 彼女は硬く脆そうな声で尋ねた。気丈に立っていたが、その表情は見ていて痛々しいものだった。
龍司は咄嗟に視線を引き剥がした。以前ならこんな顔をされても何とも思わなかったのに、今は違
った。それを龍司は自覚していた。
「安心しろ。別に一日中玩具にしようってわけじゃない」
 はぐらかすように龍司は言った。先週までのように彼女の秘密をネタに脅迫すればいいはずが、
何故かできなかった。



 悪循環だと龍司は思った。
 どうすれば、彼女は彼女を保ったままで、俺のものになるだろうか?
 彼は夜空を見上げた。見当も付かない。それは自分の思考では辿り着けないところにあるような
気がして、龍司は憂鬱な気分になった。ただわかるのは、今回お預けだった分、来週の自分がいっ
たいどこまでするのか、自分でもわからないということだけだ。
「ヤバイな……俺」
 龍司はうんざりと呟いた。
 あの女の言は当たっている。龍司は苦々しく認めた。自分は瑞希に確実にハマってきている――
信じがたいことに。まさかたった三週間でここまでになってしまうとは思いもしなかった。今では
最初の土曜日は彼の後悔の種になり始めていた。無理に身体を奪ったりしなければもう少しやりよ
うもあったかもしれない。
 あるいはこの状況を打破すれば、いいほうであれ悪いほうであれ状況が進展するかもしれない。
しかし龍司にはその決断ができなかった。
 龍司は奥歯を噛み締めた。
(ガキだな。俺は)
 後々まで針のむしろに座ることを予感していても尚そうしてしまうことがある。問題の先送りだ
とわかっていながらどうすることもできない。言い訳をしながらそのままそこに座り続ける。
 家には戻りたくなかった。龍司の足は自然に病院へ向いた。




121 名前:8838 投稿日:2005/08/29(月) 19:17:38 ID:2PamJGFa
なんか短っ。すいません。

前回の改行がなんかさらに読みにくかったので以前の方法をもう少し改良しました。
自分にはこれが限界です。

122 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/29(月) 19:22:56 ID:zG2lNUWe
心からGJ
この二人好きだー(・∀・)

123 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/29(月) 20:50:59 ID:mnIlKw7u
待ってた!
なんかこう独特の湿度が好きなんだよなぁ

124 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/29(月) 20:58:43 ID:Pj+DSpKM
ずっと待ってた!
読みにくくなんかないですよ。GJです!
個人的に「問題の先送り」という言葉にズキッとした・・・
丁寧な心理描写、まさに神ですな。

125 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/29(月) 21:08:44 ID:/LYdNKLP
>>113
GJ!しっとりでも無く、じめじめでも無く…
霧の中を彷徨い行く様な雰囲気がしてカッコイイ!
てか、貧乏食がリアル…w

一つだけ我儘よいですか?
自分、携帯厨なので、一レス分の区切りを文節か句読点(できれば。で)
切って頂けると読みやすいです。

126 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/08/29(月) 21:50:46 ID:iMPcADl7
この悪人でもなく
かといって善人でもないこの男に惚れたぜ
GJ!!

127 名前:24 ◆Tk1SBFXx3w 投稿日:2005/08/29(月) 22:22:42 ID:nNMeTIqv
とりあえず、反対意見見られなかったので投下行きます。

先に言っておきますが勢いで書いた度合いが大きめですゆえ、欠点の度合いが増大しているかもしれませんが。
あと、やっぱり短いです。

では、行きます。

あと、管理人さん、タイトルは圭×真琴で行きますんで、次の更新で修正お願いします。

128 名前:圭×真琴2 1/9 投稿日:2005/08/29(月) 22:24:02 ID:nNMeTIqv
プリンスリーグ・上位リーグ第1節、前半ロスタイム。
『ピィーーーッ!』
ホイッスルの音が響く。
ディフェンダーから相手フォワードへのバックチャージ。
ボールを拾って独走する相手フォワードに対し後ろからのスライディングタックルで止めに行き、そして足首を削った。
下手をすれば、大怪我になる危険なプレー。
当然のようにディフェンダーにはレッドカードが提示される。
抗議もせず、ただうな垂れてグラウンドを去るその姿が、覚悟の上のファウルであったことを明確に表していた。

「だっせぇ」
真琴はうなだれてスタジアムを出てくる圭相手に容赦ない言葉を浴びせかけてくる。
「結構高い位置まで上がってたみたいだけどさ、なんでそんなことしてたのさ」
「……」
問い詰めるように捲し立てる真琴に対して、一言も返すことが出来なかった。
――ゴールを決めたかった。
――真琴が女の子の姿を見せてくれると言ったから。
――それより、好きな女の子の前でかっこいい姿を見せたいじゃないか。
だから上がりめになって、ゴールする機会を窺って。
その代償が外してはいけないマークを外して、結果はご覧の通り。
……なんて口が裂けてもいえなかった。
チームメイトに対する負い目もあるし、真琴のためと思っていながらのオチがこれだから。
情けないやら、恥ずかしいやらでどんどん気は重くなっていくのだった。
真琴が話しかけてきてくれる言葉が何も頭に入らない。
頭の中にあるのは、ただ後悔の念ばかり。
「せっかく圭のことが大好きな女の子が出迎えてあげてるのに、その反応酷すぎ」
バスに乗り込む前に真琴が囁いたその台詞にも、
「……すまん」
心に鈍い一撃を受けたような気がして、そう返すのが精一杯だった。

129 名前:圭×真琴2 2/9 投稿日:2005/08/29(月) 22:24:35 ID:nNMeTIqv
翌日。
やはりというかなんというか、圭の学校へと向かう足取りは重かった。
監督は、あの場面では仕方なかったし、まあいい勉強になっただろう、お前も、みんなもと流してくれた。マークを外したことは怒られたが。
両親は、あえて試合のことには触れないでくれた。
――あのレッドこそ俺のエゴなんだけどな。
そんな思いがまだ圭を苦しめていた。

教室に入るとやたらニヤニヤした顔で出迎える悪友たち。
「おはよう、レッド男」
「よ、カードコレクター。」
欲しかった悪態のおかげでいくらか気分もマシになる。
ま、当人たちは意識してはいない、というかいつもの調子なんだろうが。
「うるせぇなこの野郎、それに俺はカードコレクターじゃ……」
「2試合連続でもらってるよな、お前。」
余計なお世話だ。
「で、これで出場停止何試合目だ?」
「……これが初めてだって言っとろうに。」
あのカードがイエローでも次の試合は累積警告で出場停止でした、とは言わない。
悪意ある(?)会話はとどまる事を知らず。
「おー、真琴、お前も何か言ってやれよ」
「一発レッドなんかでマジへこみするんだったら、サッカーやめれば?」
昨日の事があるとはいえそこまで言いますか。
「うわ、ひどっ!」
冷淡にばっさり切る姿にまた周りで大爆笑。
圭もいい加減にしやがれと突っ込み返したところで予鈴。
ウジウジ考えていたことが一気にアホらしくなってきた圭だった。

130 名前:圭×真琴2 3/9 投稿日:2005/08/29(月) 22:25:06 ID:nNMeTIqv
放課後、というか帰り道。
結ばれてからというもの、練習がない日の帰り道はいつも背を並べて帰っていた。
とはいっても、まだ2週間しかたっておらず、これが5回目だったりするのだが。
「もうちょっとボクに構ってくれたっていいじゃん、ていうか構え」
その道すがらで真琴が不満たらたらな口調で話しかける。
「せっかく一緒になれたのにさ、なんか淡白に感じちゃうんだよね」
言葉はとどまる事をしらず。
「昨日だってそうだよ、初めて本当のボクで出迎えてあげたのに素っ気なかったし。どう考えてんのさ」
お出迎えの件がよっぽど気に入らなかったらしかった。
「それは悪かったけどな、でも頼むから人のいるところでそんな話しないでくれ。誤解される」
こんなおおっぴらな場所で、とつけ加えて。
「誤解って何さ……ボクたちがホモかもしれないって事?」
だからそういうことを人に聞かれるかもしれない場所で言うなって言ってるんだろうに。
「それだったら問題ないって。ボクたちが繋がったのは事実なんだし、何より悪い虫がつかなくなるし」
「悪い虫って、お前なぁ……」
「だって、普段こんなカッコしてるからさ、ボクちゃんと圭の気を引けてるかなって……」
不安げに上目遣いで圭を見上げる。ちょっと目を潤ませながら。
「大丈夫だって、今の俺にはお前しかいないからよ」
そこまでされたらかなわんといった感じで真琴の肩をたたきながら、落ち着かせようとする圭。
「えへへ、そっか。ならよかった。じゃあ構え」
泣いたカラス、いや泣いてないんだけど、はどこへやら。
その豹変っぷりに思わず、
「お前、もしかして今の演技かよ」
などと突っ込んでしまう。
「さぁ、どうでしょう」
と軽く流す。と、いきなり真剣な目になって。
「ただね、圭のことを想ってる気持ちは誰にも負けないからね」
いきなりの言葉に、目を丸くする圭。
「あー、じゃあまぁ俺ん家行くか」
照れを隠すように真琴を引っ張っていった。
……ところでお二人さん、周りの人間がわざと間を空けてるの、気づいてる?

131 名前:圭×真琴2 4/9 投稿日:2005/08/29(月) 22:25:39 ID:nNMeTIqv
「さいってー」
――ボクのことを想ってくれたことはとてもうれしいんだけど――とフォローは入れてもらったが。
圭の家についてから、結局レッドの顛末について尋問のように根掘り葉掘り聞かれ、結局全部真琴に吐いた後の第一声がそれ。
「そうだよな、やっぱな」
圭は反論する気力もなく、全肯定するのみ。
「うん、チームプレー忘れて欲望に走っちゃダメだって、やっぱり」
自分の発言を棚に上げて、一人納得したように言い放つ真琴。
「欲望に走るって……煽ったのはお前だぞ」
圭は思わず弱々しくだが返してしまった。
だが、そんなことで口が減る真琴ではなく。
「あっさりとそれを忘れて自己中心に走る人がいけないんだー」
そんなことを言って、腰掛けていたベッドにそのまま寝そべる。が、ふと起き上がり、
「そういえば圭さ、そんなにボクの女の子姿見たかったの?」
と、尋ねる。
「いや、だってあの時あんなに可愛らしかった真琴が普通のカッコしたときにどんだけ可愛くなるかを考えると、な」
反撃とばかりに真顔でそう答える圭。
「あ、あの時って……ちょ……バカッ」
『あの時』の意味がわかったのか、急に真っ赤になる真琴。
が、そこから急に満足した笑みを浮かべる。
「そっか、圭はちゃんと……そう見てくれてたんだ〜……エヘヘ」
その笑みを訝しげに見る圭だが、その反応は真琴の行動でかき消されることになる。
「やっぱり、圭大好き……ちゅっ」
と、圭のところによっていって、キス。
が、これだけでは終わらなかった。
「これは、圭が好きな女の子の分」
「はい?」
「でもね、チームプレー乱したあげく退場になっちゃうような奴には『お仕置き』が必要だよね」
こうなると真琴は止まらない。
「あのー……真琴、さん?」
少し青くなった圭の呼びかけにも応じず。
「やっちゃえーっ!」
「おいこらやめ……って何やってんだまことぉーっ」

132 名前:圭×真琴2 5/9 投稿日:2005/08/29(月) 22:26:39 ID:nNMeTIqv
圭はズボンから何から脱がされて下半身丸出して床に座らされていた。
脱がせられる途中で真琴になでられたりしたために、モノは半勃ち。
が、事情をいまだに把握し切れていない圭はしどろもどろ。
「で、真琴、お仕置きって何するんだよ」
「何って、足コキだけど」
一方の真琴の反応は至極あっさりしたもの。
「そういうこと一体どこから仕入れてくるんだよ」
恥じらいとかはないのかと言いたさげな素振りでいう圭。
「ボク普段は男子高校生だよ、いやでもそーいうこと耳に入るって」
仕方ないじゃんという口調で真琴が返す。
「じゃ、始めるね」
そう言って、真琴が両足で圭のモノを包み込む。
最初はマッサージするように上下にゆっくり動かす。
「うあっ……」
慣れない感触に思わず声をあげる圭。
しかし、足で押し上げられ、カリを優しく指でつままれ。
いつのまにか、頭の中は与えられる快感でいっぱいになり、肉棒も完全に勃っていた。
「あ、でも圭、気持ちよくなりすぎてもダメだからね」
そんな圭を見て真琴が冷や水を浴びせかけるように言う。足の動きは変えないが。
「はぁ……な……」
言葉の意味がわからない、といった面持ちで聞き返す圭。
「だってお仕置きだもん。気持ちよくなりすぎちゃ意味が無いでしょ」
身も蓋もなかった。

133 名前:圭×真琴2 6/9 投稿日:2005/08/29(月) 22:27:09 ID:nNMeTIqv
お互いの喘ぎ声と、靴下で擦るシュリ、シュリとした音が充満する。
だいぶ慣れだしたのか指でまさぐり、そのかたわら、かかとで袋の部分をいじる。
それも、痛みを与えないように柔らかく。
圭の息は絶え絶えで。
「圭、そんなに気持ちいいんだ」
真琴がそんなことを呟く。
「誰が……ハァ……そんなこと……」
恥ずかしさからか、または強がりか、否定の言葉を漏らす。
圭はもう真琴の顔が見られなかった。
「この前はよく分からなかったけど、圭の感じる顔ってかわいい」
調子に乗ってそんなことを言い出す真琴。
「ふざけ……くぅっ……」
言い返そうとしたところでまたカリに軽い衝撃。
そして……にちゅ……という新しい音。
「けいー、なんだか、お汁が出てきたんだけどー?」
なんだか楽しそうな真琴。
「だまっ……うあっ……はぁ……」
反撃しようと言い返し始めたところで嬲られて、そして言葉が止まる。
真琴の表情はニコニコ。
一方の圭はといえば、悔しい気持ちが3割。あとの7割は気持ちいいという感情。
このままでたまるか、というのと、このままイキたいというせめぎあい。
だが、考える間を真琴は置かせてくれなかった。
断続的に与えられる真琴の足の動き。それによる快感。
足で扱く音も、じゅっ、じゅっといった水含みの音になってきた。
「うあっ……くぅっ……」
圭は意味のある言葉を発せられなくなっていた。

134 名前:圭×真琴2 7/9 投稿日:2005/08/29(月) 22:27:54 ID:nNMeTIqv
圭の息がかなり荒くなりだした頃、真琴の足が止まった。
息を落ち着かせて、やっと真琴のほうを見ると、なんだか迷っている様子。
「もう、ソックスがぬるぬるで……ん……」
不意にそんなことを言い出す真琴。
「履いてられそうにないから、脱いじゃうね」
そういって、ソックスを脱ぎだす。
脱いだところでまた圭のモノに足を差し出し。
「じゃあ、今度は直にやってあげる」
「え……」
ボンヤリ長柄真琴の足首が見えた。綺麗にくびれ、それだけで女の子として感じられる。
が、圭には真意を理解しきれずに。
そこへ、真琴がその一物に素足でふれる。
「んぅ……やっぱり、けーの、固い……」
真琴の第一声。そこで、ようやく気づいた。
が、圭はもう一つ気づいたことがあった。
――真琴の声に、艶っぽい声が混じっている。
ハッとして、真琴を意識して見つめる。
そこには、自分で自分の胸をいじっている真琴の姿があった。
圭しか知らない、お世辞にも大きいとはいえないものの、しっかりと女の子であることを感じさせる。
その姿を見て、弄られている感覚が一瞬無くなる。そして、
「真琴、お前――」
感じてるのか、と聞こうとした所で目が合った。
それだけで意図は繋がったようだった。
「そうだよぉ、圭が感じてる顔を見て、圭が感じてるのが分かって、ハァ」
「……」
「圭を感じさせてあげられてるんだと思ったら、私まで感じてきちゃったんだよぅ……」
その言葉と同時に、真琴の素足が、その柔らかい感触が圭を包み込む。
「けーの……あぅ……熱くて、凄い、よぅ」
最初のいきさつを忘れ、圭のモノに没頭する真琴。
「真琴、それ、すげー気持ちいい……」
圭もようやく本音を真琴にぶつけた。

135 名前:圭×真琴2 8/9 投稿日:2005/08/29(月) 22:29:00 ID:nNMeTIqv
お互いが、お互いを感じあって、喘ぎ声も重なって。
「ハァ……けー……熱いよう……んくぅ……固いよぅ……」
「俺も……ぐっ……真琴の足が柔らかくて……気持ちいぃっ」
傍目から見ると、それは真琴の独りよがりかもしれないが、2人にとってはそうではなかった。
圭の快感は真琴から与えられ。真琴の快感は圭の存在無しでは発生せず。
お互いの存在こそがお互いの快感をもたらし、増幅しているのであった。
竿を弄っていた真琴の親指が、急に圭のカリに触れる。
そこでの圭の身じろぎで感じる圭の快感を、真琴がその身で圭の存在から与えられている。
だから。
「けー、だめだよぅ……はぅ……けーが感じてることがぜんぶかえってきちゃうよぅ」
「真琴……だめだっ……ちょ……気持ち……よすぎっ……」
そのまま、お互いが感じあって。そして溶け合っていく。
……
そして、圭の一物が大きく脈打ち始めたその時。
真琴が考えても見なかった一言を浴びせかける。
「でも、けー……さ、男の格好した奴に足でコかれていっちゃうの?」
「!!」
その台詞に息を呑む圭。
「だって、いちおー、おしおきなんだからさ……いっとかないと」
――でも、どうでもよくなっちゃった。と続けて。
「でも、大丈夫だよ。ボクの女の子の部分も、圭が感じてるのを感じて、やっぱ感じちゃってるんだからぁ!」
最後に日本語になっていない、ただ圭の事を想う言葉を発し。
「ああ、真琴、イクっ!」
そして、圭のモノが弾け。
「はぁぅ……圭の……感じ……るぅっ」
同時に、真琴も圭の暖かさを感じながら果てた。

136 名前:圭×真琴2 9/9 投稿日:2005/08/29(月) 22:29:34 ID:nNMeTIqv
圭の射精の後はお互いに呆けていた。
が、真琴が足の裏ベトベトで動けないということで、圭が真琴を洗面台まで運んでいた。
真琴の希望でいわゆる『お姫様抱っこ』というやつで。
「ね、圭、気持ちよかった?」
笑顔でそんなことを聞く真琴。
「まあな。でも……」
圭はちょっと憮然となりながら。でもやっぱり笑って。
「次はちゃんと真琴の体の温かさを感じたいかな」
言い終わった瞬間に、真琴の顔は一気に真っ赤に。
なんでそんな事真顔でいうかなぁ……と呟きながら。
「でも、次の試合はスタンドでいっしょに見られるよね?」
そして、笑いあった。
――真琴がこの言葉でちょっと後悔するのは、そう長くない先の話。

137 名前:24 ◆LU9qm1RWEc 投稿日:2005/08/29(月) 22:37:49 ID:nNMeTIqv
以上です。
トリップ変わってますが、IDで同一人物だと分かると思いますが……。
これ、コテハン履歴残らないんだ……。

覚えやすいのに変えたんで、今後こっちで統一します。紛らわしくてスマソ。
あと、SSの出来もいろいろスマソ。

138 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/29(月) 22:54:10 ID:mnIlKw7u
出来は気にならないんだが
足属性のない男の立場から言わせてもらうと
半日履いてた靴下で弄られるのがちと_| ̄|○

139 名前:姦理人 投稿日:2005/08/30(火) 00:08:04 ID:9dsCu9S7
おおお、土曜日氏も24氏もGJGJ!!!

>127=137
了解しました。更新しましたのでご確認下さい。
国内サカ板住人でしたら、ひょっとして名無しでお会いしているかもしれませんね。


140 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/30(火) 00:53:24 ID:CFZgaSLv
前スレのオール男装娘シチュ、もし小説で見れるとしたら学園、騎士団、時代劇どれがいいと思うか?
漏れはうーん、時代劇かなぁ。

141 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/30(火) 01:35:54 ID:UGVb/UOp
>>138
GJ!思わず、真琴サマ…と、膝間付きたくなりますたw

>>140
その選択肢だったら、時代劇かなぁ。
労働に男手を取られた過疎の村で、女だけの自警団(全員男装)を
結成…みたいなのしか思いつかん。

142 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/30(火) 05:07:56 ID:UGVb/UOp
連投失礼つかまつる。

>>140
スマン。今、過去スレ進んでたの気付いた。
アンタらの想像力に感服だーッ!
断然、時代物に一票!

143 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/30(火) 13:18:14 ID:ioW4Nf0X
男嫌いの王女様を守る女ばかりの騎士団もすてがたひ…

144 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/30(火) 13:45:46 ID:gG9HHMTz
それ男装しちゃだm(ry

145 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/30(火) 19:00:20 ID:rImTY3/K
本物の男は嫌いってことだろ。
で、その前に騎士の男が現れて最初は反発してたものの
結局は・・・という風な展開になったりとか。
そのまま騎士団の誰かと百合オチもいいけどね。

146 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/30(火) 19:42:20 ID:a74FhzAu
>>145
つまり、姫とか一部の人間は知っている男装騎士団に
なぜか本物の男(絶倫)が配属になっちゃって一騒動起こすということだな。
団員全員食っちゃうとか。

147 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/30(火) 19:58:58 ID:Dv/hBb7j
だんだん話かずれて行ってる気がするが・・

148 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/30(火) 20:15:57 ID:CFZgaSLv
つーかキャラ表の中に姫がいたりする・・。時代劇の方にもいるし。こっちは2人だけど。
ちなみに時代劇の2の姫は陵辱シチュが特に似合いそうな気がする。
1の姫を暗殺しようとしたけど情が移ったせいか失敗して捕まって牢で輪姦。
でも1の姫が助け出して本当の信頼関係が生まれるとか旅の最中運悪く敵に捕まり
1の姫が正体ばれて犯されそうになるのをかばうとか。キャラごとにシチュを考えられるのも
面白いかも。余談だけど前スレとうとう容量オーバーしたね。これまでお世話になりましたっと。

149 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/30(火) 23:30:44 ID:CFZgaSLv
前スレより下がってどうするよage


150 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/31(水) 01:21:40 ID:Neh55ahO
オール男装娘だと戦う娘が多いせいか陵辱シチュの方が考えやすいと思うのは自分だけ?

151 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/31(水) 18:21:18 ID:3LvccBK7
質問。ノシ
ここは男装少女が出てくるSSが前提な訳だが、途中まで誰が男装少女なのか
わからないSSって如何なもんでしょう。

そのせいで前半はエロも萌えも欠片も無い上にやたら長ったらしくなるんだが…

152 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/31(水) 18:44:12 ID:Neh55ahO
>>151
いや、面白そう。予想ネタは皆無だから斬新でいい。誰が男装少女か予想の投票するとか。
>>143
むしろ女装の王子様を守るとか面白いんじゃないかと思い付いてしまった。
間違いがない様男ばっかの騎士団を雇ったと思ったら実は全員女だったという。

投票といえばオール男装ヒロインネタ案外盛り上がらないな。小説のネタにもなりそうなのに。
てゆーか職人さんが来てくれない・・・。こっちにオール男装ネタ移そうかな。
もっと目を通してもらうために。てゆーか職人さん帰ってきてーーー!


153 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/08/31(水) 19:33:30 ID:8BwQ8uoY
なんかまた変なネタが浮かびそうだから離れてますた
明日あたり投下予定

154 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/31(水) 19:51:03 ID:54ViWIaV
私はまたちょっとパソコン使えない環境にあり、帰るのはもう少し先になりそうです。(携帯から書き込み)
>>73氏の考えられたような神がかった話はなかなか書けそうにないので、今度はちょっと短く読める話にしようかなと思います。


155 名前: ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/08/31(水) 20:18:11 ID:QP9zp7rs
ネタがないから書けないだけですよ…
毎日のぞいてますよ……
10月には修学旅行ネタ投下しますよ…
オール男装とか、やりはじめたらキリがなさそうで怖いですよ。むしろ誰かゲームつくっ(ry

一日二日投下がないだけで「職人が来ない」なんて言うなよ!贅沢だぞ!
一週間放置されてるスレなんてざらじゃないか……(思い出し泣き)

156 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/31(水) 20:35:04 ID:2h0/9R8i
>一日二日投下がないだけで「職人が来ない」なんて言うなよ!贅沢だぞ!
ごもっとも。
こんな現在進行形で神々の競演…饗宴を堪能出来るスレ他にないから
自分はこれ以上高望みできんっ。

オール男装は仮にやってもらえるなら美味しく頂くけど
小説だと相当難しそうですよ…。

157 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/31(水) 22:31:41 ID:6pZtZC7f
俺はネタが浮かび仕上げたが
シチュ違いなのでよそのスレに今投下してきたところ。

ここは激しい動きなので覗くの楽しみです。
がんがれーみんなー!

158 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/08/31(水) 22:54:56 ID:Y8IWIRSU
一週間投稿無し?HAHAHA、俺の常駐しているスレは一年間投稿無しだぜorz
雑談ばかりいくないよ…

159 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/01(木) 00:04:33 ID:Thl4AcoW
>>152
女装は却下、つまらん

160 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/01(木) 01:08:55 ID:HtsSgjQO
>>157
某スレの盗賊さんですが、懐妊祝いの宝物公開の際、王宮に忍び込んだ
不審者と同一人物なのでしょうか?
今度は隊長の愛妻弁当を盗んであげてください。
エロ関係無しにどたばたが面白そうw

161 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/01(木) 19:23:58 ID:qk4LuJuD
>>157
あなたはネ申だ。
いっそ他の姉妹も(ry

162 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/01(木) 22:49:46 ID:4hJ2+TO2
>>157
どこのスレですか?ヒントきぼん。

163 名前:秀穂ゴッドファーザーズ ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/01(木) 23:31:01 ID:zeA89toH
最近更新停滞気味orz投下

何とか心を冷静に保ち、ユウのギターを選ぶことができたな真よ
途中昌姉ぇが真を突き飛ばしてユウに急接近させて楽しんでたがな
にしてもユウが11600円のギター見て「かけうどん一ヶ月分……高い」
とかいう電波発言かましたり(秀穂高校のかけうどん一杯200円)
楽譜見ての第一声が「高い」だったり(バンドの楽譜は780円〜2500円の間)は驚いた
そのため、ユウは極度の貧乏性ということが判明いたしました
「バンドってやる前の準備だけでこんなに金かかるとは……」
おいおいユウタンよ、ちゃんとギターの値段見たのかい?
ギターやベースってのは100000円なんてザラですよ
今あんたが持ってる中古、傷有り、ケース、ピック、アンプ付きで18000円は赤字覚悟商品だぞ
その程度で高いとかわめくな
まけてくれた優しき店長に感謝汁

164 名前:秀穂ゴッドファーザーズ ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/02(金) 00:07:32 ID:aK3Kb7la
「で、何故ペルソナに来たのだ俺」
ペルソナ
新女神転性思い浮かべたアナタはオタでスネ?
ペルソナは昌姉ぇが働くオカマバーの名前だよ、ゲイバーも兼ねてるハイブリッドバーだ
…………
お願いだから八王子のカードゲーマーは元ネタさらさないでぇぇぇぇぇ!!!!
「いいじゃない、休憩と講習目的ならここ最高よ」
確かに元々ジャズバーだったから防音設備や質のいいバンド機材は揃っちゃいるが……
「ねぇユウちゃん
私たちの世界に興味はない?」
「ひゃっ! やめて下さい!!」
「首筋弱いの?
だめねぇ、男の子なのにこんなにかわいいの反則よぉ」
「わ、わかりましたからやめ……ひゃうぅ…」
「あれ…大丈夫か?」
確かにここのオカマさんのオモチャと化したユウタンはいろいろヤバいな
やましい意味も含めて
イヤ決シテ801路線デハアリマセンヨ
「バレたらバレたで構わないでしょ?
ここの人達口堅いから」
いやいや、ユウの穴の心配をしとるのだよ穴の
今ユウの首筋舐めたり耳たぶ甘噛みしてるシャルロットさんはもう狙い定めてるし
じゃなかったらTシャツの下でへそまさぐったりしない
「た、助けてぇ……」
顔真っ赤にして蚊の泣くような声で目に涙溜めて上目使いしても誰も助けちゃくれない

165 名前: ◆IcPob.Pf6A 投稿日:2005/09/02(金) 00:38:01 ID:aK3Kb7la
特に真は見て見ぬフリだ
薄情とか言うなよ
真は前にここでバンドの練習してたらシャルロットと友達のヒビキちゃんが絡み初め
それを真が見苦しいと言った瞬間ボコボコにされ裸にされ
しまいにゃケツにバイブ刺されてゴミと一緒に放り出されたことがあるんだ
「一色盲進」の二つ名を持つ真もこのときばかりは惨めだったなぁ
「アンタたちそう言えば何しに来たんだっけ?」
おぉヒビキちゃん(体は男)!!
頼む!! シャルロットを止めてくれぇ!!
「ん? バンドの練習のために貸して欲しいと真が言っとります」
真バイブ事件はさすがの淳一でも怖いのはわかるが
自分の意見を人になすりつけるのは辞めような
「この子あんたたちの新入り?
悪いけどいきなりは無理よ、ちゃんと演奏出来るようにしてからね」
「ってことはアレか?」
アレってなによ淳一
「そうアレ
簡単だから出来るでしょ
見たところその子ギターみたいだから真が手ほどきすればすぐよ」
「お、俺ぇ!!?」
「がんばってね♪」

166 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/02(金) 00:44:08 ID:aK3Kb7la
ここで中断
あとここの人に聞きたいのだが、ユウタンに歌わせる歌を激しく募集する
こんなん探してるのだが中々無いんですよ
・歌手は女
・若人らしいエネルギッシュなやつ
おながいしまつ

167 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/02(金) 01:04:32 ID:7o7RtMO6
相変わらずGJ!このノリ大好きだ。
で、曲なんだけど、ハイアンドマイティーカラー(スペル忘れた)の『PRIDE』なんかいいんじゃないか?
オタソンだが、疾走感があって、結構若人らしいと思う。
男と女のツインボーカルで、女がメインで男がラップ担当。
真とユウのツインボーカルなんてどうだろうか…?なんて言ってみる。

168 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/02(金) 01:20:19 ID:VbWapXb3
ゆ、ユウタソ可愛すぎる…!

で、ここはやはり今ちょうどCMで流れてる中島美嘉のGLAMOROUS SKYでどうかと

169 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/02(金) 05:57:57 ID:sTcI5CT8
>>166
あーたしさくらんぼー

170 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/02(金) 06:03:24 ID:eQ7YwyTm
中森明菜!


…若々しくないや…

171 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/02(金) 07:32:07 ID:aK3Kb7la
俺の知らない歌ばっかり……
1970年代ファンはつらいなぁ(つД`)
今日ネカフェでぐぐってくる
ちなみにまだ募集中
>真とユウのツインボーカル
カカカカカ、既に想定済みじゃあ!!

172 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/02(金) 10:37:18 ID:7JHbdJMf
>171
老爺心だがいいのが決まってもチョサクケンあるからうっかり使うなよ
ケツにバイブ ((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル
今後どう展開すんのか楽しみだぜ畜生!

>>160>>161
見てたのねバカン
>>162
恥ずかしいから秘密

173 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/02(金) 14:33:48 ID:eQ7YwyTm
>>172
実は俺も偶然見つけてました…w良かった!


結構皆、男装以外でも似たような趣味を持っているのだろうか。

よって、>>162氏は自分の好きなシチュスレを検索する事をお薦めしてみる。
盗賊に拘らずに。

174 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/02(金) 15:41:35 ID:8hhDikNL
八王子在住のカードゲーマーの漏れが来ましたよ

ニヤリ

175 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/02(金) 16:46:50 ID:aK3Kb7la
ビクリ
ペルソナの元ネタ知らないよね?(ビクビク)

176 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/02(金) 17:23:54 ID:ANmf72CU
スレ違い

177 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/02(金) 17:58:41 ID:aK3Kb7la
スンマセン

178 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/02(金) 18:12:57 ID:ANmf72CU
ところでオール男装ネタ一番人気は時代劇?

179 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/02(金) 18:15:59 ID:eQ7YwyTm
書いて頂けるの!?
なら、和風ネタが枯渇してるし、時代劇ネタ良いんじゃない?

180 名前:162 投稿日:2005/09/02(金) 19:13:35 ID:oO+he9B7
>>172-173
わからんかった…。おとなしく諦めます。

181 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/02(金) 19:31:24 ID:eQ7YwyTm
>>180
つ【主従】

182 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/02(金) 19:37:45 ID:ANmf72CU
だからスレ違いだっつーの

183 名前: ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/09/02(金) 20:30:08 ID:VbWapXb3
結局182は書くわけじゃないんだな?

和モノを考えているのでチョト気になったんだが…
いや、オール男装は無理ですが。

184 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/02(金) 21:04:06 ID:zxu6Okv6
>>181
ありがd
>>172
この恥ずかしがりやさんめっw
堪能させていただきました〜

185 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/03(土) 00:46:34 ID:/5azIkjv
>>183
カモンベイビー!

186 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/03(土) 08:17:16 ID:k+0IEogK
トゥザひまわーり♪

と続けたくなる…↑

何はともあれ

カモーンベイベ!>183

187 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/03(土) 19:11:09 ID:2VVO90Xf
>>166
相川七瀬とかどうよ?

188 名前:秀穂ゴッドファーザーズ ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/04(日) 00:26:14 ID:LDqEEoBv
誰もいないの〜投下!!

「ちょ、ちょ、ちょっと待った!!
なんで俺が教えなきゃならないんだよ!!」
赤面真再び
そんなんだからスレ住人に愛い奴なんて言われるのだぞ
「真アンタねぇ
アタシの手ほどき受けといて人一人教えられないの?
文句ある!?」
語弊がありそうなので注意
ヒビキちゃんはジャズギターやってます
さすがに手ほどき中に801展開は無いですヨ
「…………」
真クン気が動転しすぎてうまく頭が回ってないご様子
「なんか文句ある?」
「……アリマセン」
さすがヒビキちゃん
キッツイ目線とかにくぐり抜けた修羅場の数の多さを実感しますわ
ついでに手ほどきの厳しさも
「決まりね
さぁ真! ユウを助けてこい!!
男が女を助け無いでどうする!!」
「うぇ!!?
つかなんで知ってんのヒビキちゃん」
「ごめん、アタシがバラしちゃった」
バラしたのやっぱり昌姉ぇか
「ほぉら!! なにやってんだ!!
潔く逝ってこい!!」
ヒビキちゃんめ、オロオロする真の背中ぶったたいて支援
のつもりが……
アクシデントその1
まず背中ぶったたかれて真がバランス崩す
アクシデントその2
テーブルに足ぶつけてシャルロットとユウにダイブ
アクシデントその3
これが一番キッツイ

189 名前:秀穂ゴッドファーザーズ ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/04(日) 00:36:01 ID:LDqEEoBv
だって着地地点がシャルロットの股間だもん
しかもちょうど真の口の辺りに堅い棒の感触
「あら真ォ
驚いたわぁ、まさかアナタがこっちの世界だなんて
でもいきなりフェラはやめたほうが良いわよ
やっぱり最初のスキンシップは大切ね」
真、只今完全に硬直しとります
だってシャルロットのチンコが段々でかくなってきてるし
試しに見たシャルロットの目は完璧に真を濡れたインバイな目で見てる
さてさて、どうなることやら

190 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/04(日) 03:31:19 ID:YAEdzL5C

『昔は連れ込み宿って言ったらしい。』

「思ってたより広いね。」
「そうだな。」
俺は生まれて初めてラブホテルに入った。まぁ、相手がいなかったわけだし、
一人で入ったら、それはそれで・・・・・淋しいね。
「すごいよ狂介!!ホントに天井にミラーボールがある。」
「マジだ、今時のラブホにもあんだな。」
これ見よがしに回るミラーボール、丸見えのバスルーム。どうやら
この部屋を設計した人物は古風なスキモンなんだろう。
「とりあえず有紀、先に風呂入れ。」
「うん。」
有紀を促しバスルームへと送り出す。
「さて・・・どうしたものかねぇ〜。」
雰囲気を変えてラブホに来たのはいいが肝心の内容を考えていなかった。
いつもみたいにイチャイチャニャンニャンするだけなら自分ん家でも有紀の家でも
問題ナッシングだ。でも折角ラブホに来たんだから・・・
「あぁ!!早くしないと有紀が風呂から上がっちまう・・・・・・ん?風呂か・・・。」
善からぬ事を考えてる悪役みたいに俺の口が歪んだ笑みを作った。


191 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/04(日) 03:32:42 ID:YAEdzL5C
「きゃあ!!狂介なんで入ってきてるの!?」
前も隠さず堂々とバスルームに参上した俺に胸を隠して悲鳴を上げる有紀。
「オホォォ〜裸はいつも見てるけど濡れた身体もまた一興・・。」
「狂介聞いてるの!!」
「聞いてません!!」
有紀は顔を真っ赤にして訴える。しかし、そんなもん俺の息子さんの血行良くする
お手伝いにしかならないっつーの。
「狂介ってばいいかげ・・・んっ!!」
怒りをあらわにする有紀の唇をキスで塞ぐ。
不意打ちだったので簡単に舌を差し込めた。先にシャワーを浴びていた所為か
有紀の口の中は物凄く熱くなっていた。有紀の舌を自分に舌で絡めとり翻弄する。
その直後、有紀の身体から力が抜けるのを感じ口付けから開放した。
有紀の身体は軽く震えながら俺にもたれかかってきた。



192 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/04(日) 03:34:33 ID:YAEdzL5C
「はぁ、はぁ、はぁ・・・・狂介・・なんで・・・?」
上ずった声で有紀が尋ねてくる。
「風呂でヤるってのもありだろ?」
泡プレイ・・・それは男なら一度はやってみたい夢のプレイ。
「うぅ〜〜。いきなりなんてヒドイよぉ〜。」
不意打ちに気分を害したのか有紀の目じりに涙が溜まっていく。
「いっ、いや、今思いついたからさ・・・時間も勿体無いし。」
有紀を泣かせてしまった罪悪感から言い訳もドモってしまう。
「うぅ〜〜〜〜〜〜〜〜・・・・・。」
「ゴメン俺が悪かった!!この通り。なっ?」
有紀を抱きしめ、許しを請う。こんな事になるなら普通にベッドでヤればよかった。
「・・・・狂介。」
「な・・・・・なんでしょう?」
まさか、別れるとかじゃないだろうな。最悪の結末に俺の背筋は凍った。


193 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/04(日) 03:35:58 ID:YAEdzL5C

「下・・・あたってる。」
「へっ?」
有紀が何を言ってるのかわからず、とりあえず下を向いた。
「あっ!!!!」
見れば俺の反り起った逸物が有紀の腰部の密着していた。
「悪りぃ。」
抱きしめていた両腕を放し有紀を解放する。
「・・・・言えばやってあげたのに。」
「ん?」
「だから、言えばやってあげたよ!!」
有紀はこれ以上にないほどに顔を真っ赤にして叫んだ。
「・・・マジで?」
「マジで!!それなのに、狂介、イキナリ襲ってくるから・・・・。」
有紀はその場にへたり込んでしまった。
「有紀!!」
俺は再び有紀を抱きしめる。いくら俺は大丈夫とはいえ男に恐怖感を
持っている有紀が怯える様な真似をしてしまった事を後悔する。
考えてみればさっきの俺は”ただの変質者”と変わらなかった。

194 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/04(日) 03:37:51 ID:YAEdzL5C

「有紀・・・ゴメンな。」
「いいよ。でも僕・・・怖かった。」
「もうしないよ。」
「うん。」
「じゃあお詫びに・・・。」
今度は優しく有紀に口付けた。
どうやら、俺はサドっ気が多いようだ。これから有紀と付き合っていくうえで
改善をしていかないと今度こそ捨てられる・・・・・気をつけよ。


「あぁ〜。いいお湯。」
すっかり冷え切ってしまったお互いの身体を温めなおす為に
仲良く湯船に浸かり直した。
「気持ちいいな〜。」
機嫌も元に戻った有紀は湯船に浸かりながらウットリとした声を出す。
「そうか・・・良かった。」
来て早々に暴挙に及んでしまった所為か俺は完全に萎えていた。
「じゃあ始めるよ。」
そう言うと有紀は俺を湯船から連れ出し、バスマットに腰掛けさせた。


195 名前:実験屋 投稿日:2005/09/04(日) 03:41:35 ID:YAEdzL5C
どうもお久しぶりっす。
パソコンがイカれちまってリカバリーやメンテナンスで
投下するのが遅れました。すんません。
とりあえずここまでです。続きは急いで完成させますのでご賞味ください。

196 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/04(日) 07:05:22 ID:LDqEEoBv
有記タンキタ━━(゚∀゚)━━!!
相変わらずかーいいなぁ(*´Д`)ハァハァ
GJ!!

197 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/04(日) 08:59:05 ID:+Tzoj+rq
気をつけよ、がかわいい……
この二人、なんか一生懸命でいいな。
GJ!

198 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/04(日) 13:27:54 ID:4HKPjxoD
>ゴッド
シャルロット通常から堅いのネハァハァ

>狂介
ラブホハァハァ 有記タン奉仕してくれそハァハァ

199 名前:名無しのアヒル 投稿日:2005/09/04(日) 15:28:46 ID:QVmcOqcV
成幸は今上機嫌であった。彼は今その居城の離れにいた。そこは成幸のある目的の為に建てられたものだった。
一見すると普通の家で別荘か何かの様に見える。確かに成幸は時々そこに一人で寝泊りしたりすることはある。
今もしばらくそうするつもりだった。しかしそれも“ある目的”の為であった。そして成幸は地下へと向かった。
そこには牢があった。単なる別荘代わりの建物にその様なものは必要ない。そして今牢の中に1人の少年が監禁されていた。
少年は壁から伸びている鎖で手首を拘束され、足枷も付けられ身動きは取れない。ぼんやりとうなだれていた様だったが
成幸の姿を確認すると顔を挙げてきっと睨み付けた。年齢は16,7。成幸は18なので同じ年頃だろう。
一見すると女と見紛う程の美貌の持ち主だったが、その頭には人間のものとは違う角がついていた。

そう、少年は人間ではなく、これまで人間に戦いを挑んできた鬼族なのである。

成幸が上機嫌なのは鬼族との戦いに完全勝利し、鬼族の頭の巌は落城の末自害していたからである。
実は少年はその巌の子供なのである。少年は父親がいた城とは別の城を居地にしており、巌が自害した後
そこに軍を送り城を包囲した。少年は鬼族の民衆に危害を加えないことを条件に自ら降伏を申し出て今に至る。
成幸と少年がいる離れには彼ら以外誰もいない。成幸は生来明るい少年であるがある理由により鬼に対しては
激しい憎悪の感情を抱いていた。彼と少年が居る離れは捕縛した鬼を拷問する為に設けられたものなのである。
自分の非情な姿を見られたくないのか、鬼を拷問するときは誰も呼ばない。捕らえられた鬼は拷問の末必ず処刑された。
そしてその拷問を遂行している成幸の憎悪や嗜虐心は牢に拘束されている少年に向けられていた。

200 名前:名無しのアヒル 投稿日:2005/09/04(日) 15:45:33 ID:QVmcOqcV
「俺をどうするつもりだ!!」
少年が叫んだ。少年の年齢にしては高めの声。この状況でこの様な強気な態度を取れるなんて見た目によらず
気が強いみたいだと成幸は思った。
「わかりきったことを。降伏したとき自分のことは好きにしろって言っただろ。」
「・・・・・・。」
少年は拷問と処刑を頭に浮かべたのか口を閉ざした。しかしその目は気丈に睨みつけることをやめていない。
成幸は単なる拷問の対象として以外にもこの少年に興味を抱いていた。これまで捕らえ、処刑にした鬼は
ある程度年齢がいった兵のみだったので少年位の年齢の者を捕らえたのは初めてだった。民衆や女子供老人を捕らえるのは
父に反対されてたし鬼は根絶やしにしたい位憎いが成幸は本来結構情に厚い性格なので非情になりきれず父の意見に従っていた。
それでも捕らえた鬼には容赦しなかった。これまで捕らえた鬼達は兵士だったからか非情で戦を愉しんでる様な奴らだったから。
しかしその点でも目の前の少年は違っていた。あっさり降伏した上民衆を守る為自分を差し出す始末。正直拍子抜けした。
それも鬼の頭で少年の父である巌は冷酷非情で有名だった。人間は鬼=残虐非道という考えを抱いている。それは巌が
長年の人間との争いの間に培ってきたものといっても過言ではない。それぐらい恐ろしい男である。若くて美しいとはいえ
そんな男の息子、さぞかし残虐であろうと思いきや自分を投げ出して降伏。少年はあまりにもそれまで成幸が見てきた、
思い描いてきた鬼とはかけ離れていた。しかしだからといって何もせず釈放するつもりはない。その考えを少年への
当て付けの為に口にした。
「いくら降伏したとはいえ、鬼の頭の息子だからな、他に戦の先頭にいた奴は皆死んだから戦の責任の為に拷問して
処刑ってとこだろな。」

初SSです。下手ですみません。続きはなるべく早く書きたいです。


201 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/04(日) 16:29:10 ID:kUgUVuv0
おお、和もの!
初SSガンガレ。
続きを待っとるぜ!

202 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/04(日) 16:31:48 ID:LDqEEoBv
待ってたぜ和風SS
いやー楽しみwww

203 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/04(日) 18:38:10 ID:4BKY78V2
>アヒルタソ
GJ!続き楽しみに待ってます。
うるさいこと言うと読点をつけてくれたほうが読みやすい…

204 名前:名無しのアヒル 投稿日:2005/09/04(日) 19:11:41 ID:QVmcOqcV
応援嬉しいです。そういや何気に200getだ(笑)。読点・・ついてるんだけどな・・。漢字多いし見辛くないか心配はしてたけど・・。orz


「・・・・・・。」

少年は黙っている。しかし恐怖に屈してるわけではない。その目は怯えるどころかよりいっそう強く睨み付けている。

――面白い奴だ。愉しめそうだな。
成幸は内心ほくそ笑んだ。少年は口を開こうとはしない。それゆえ成幸から口を開いた。

「お前名前は?オレは成幸。」
名前を聞くついでに自分も名乗った。頑なに口を閉ざしていた少年がその重い口を開いた。

「・・・・・・瑞穂、瑞穂だ・・。」
成幸が自分から先に名乗ったのに答えたのか少年――瑞穂は意外と素直に名乗った。

「瑞穂か、いい名前だな。」
成幸は改めてまじまじと瑞穂を見つめた。

――ほんと女みたいに綺麗な奴だな。
しかも美しいだけではない。その目には絶対に屈しないという強い決意があった。
美しさと強さ、それを見事に併せ持っていた。成幸の中に今まで手に掛けてきた鬼に対してとは違う嗜虐心が芽生えた。
この美しい顔を屈辱で歪ませ、強気な顔を恐怖で満たしたい。成幸は瑞穂の顎を掴み顔を持ち上げた。

「さて、どうしてやろうかな。やっぱ鞭打ちか?傷つけがいのありそうな肌してるしな。それとも顔を狙った方がいいかな?」
瑞穂に当て付ける様に言い放った。

「・・・・・・。」
瑞穂は怯えることもなく更によりいっそう強きな目で睨みつけている。本当に面白い、と成幸は再び心の中でほくそ笑んだ。

「そうだ、とりあえず・・・、」
そう言いながら瑞穂の小袖の胸倉を掴んだ。

「!!?」
今まで強気な顔をしていた瑞穂の顔に驚きが生じた。

「拷問の為に服を脱がせてもらうぞ。」

ここで一旦切ります。その方がおいしい気がしたんで(笑)。なるべくすぐ書きます。



205 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/04(日) 20:42:50 ID:LDqEEoBv
成幸は真性のサドと見た
拷問と聞いてグロ展開想像したけど、嫌いな人もいるから注意入れてくれな
あー楽しみ
自分のペースでがんがってくれい

206 名前:白雀 ◆T2r0Kg7rmQ 投稿日:2005/09/05(月) 00:09:46 ID:dIKoznCV
皆様お久しぶりです。
続き書くかどうかでちょっと迷いましたが、この際ネタが浮かんだのなら出してしまえ、と決意し、戻ってから土日でちょっとだけ書きました。
正直今回はレンたんの男装シーンほとんどありませんがご容赦を。

>>アヒル氏
待ちに待った和風モノですか、頑張ってください。
個人的には人外(鬼族)というのもけっこうツボなので、非常に楽しみです。

>>有紀
風呂場プレイもいいですね。
よく、ゲームとかだと最初に男装がバレるのが風呂だったりするのですが、バレた後の風呂というのは意外と新鮮かもです。

では、萌拳演義続編といいますか、後日談的な小話で一つ。
「彼女が中華に着替えたら」よろしければお楽しみください。


207 名前:彼女が中華に着替えたら1 投稿日:2005/09/05(月) 00:13:10 ID:dIKoznCV
「たのもーっ」
 いかにも元気盛りの少年といった感じの快活な声に、風(ファン)は薪割りをしていた手を止め声をしたほうを振り返る。
 山奥にある粗末な家の裏手から、家の横を周り、滑りの悪い粗末な戸だけが構えている玄関へ。
 そこにはもう何度目になるのだろう、彼に挑戦しに来ている若き拳法家、蓮(レン)が威風堂々とした面持ちで立っていた。


 彼女が中華に着替えたら


「よぉ」
「あっ、イ尓好(ニーハオ)ファン〜」
 家の中からではなく、裏手からファンが現れたのを認めたレンが嬉しそうに手を振る。凛とした気構えながら、こういう仕草にはまだ幼さが残っている。 

 レンはいつものように、父親のお下がりの古めかしい武道着を着こなしている。厳しい鍛錬によってあちこちがほつれているその道着を見に纏うレンは、小さいながらも立派な拳法家に見える。
 短く整えられた髪と大きめの瞳は、まだレンが幼さが抜けきらない年頃であることを感じさせる。
 顔立ちといい服装といい、成長途中の活発な少年という印象を受けがちだが、レンはれっきとした少女である。
 しかし父親の跡を継ぐために父の道場で師範代を勤める彼女は、父親との約束のために拳法家である時は少女の姿を捨て、少年として拳を振るうことになっていた。

 さてこの二人、単なる友達でも親戚でもなく、実は拳のライバルである。(とはいってもレンが一方的にファンを目標にしているだけだが)
 最初にファンに負けて以来、レンは修行して強くなった手ごたえを感じては山の中に住んでいるファンの元へ挑戦しに訪れ、そのたびにコテンパンに負けてはまた意地になって修行する、というのを繰り返していた。 
 しかも最初の勝負の後、恋といえるのかよく分からない微妙な感情を初めて抱いたファンに、負けたら次頑張るために抱いてもらう、という約束をしたために、今ではレンの来訪は挑戦であり逢引であるようなものとなっていた。
 ちなみにこれまでのところ六戦してファンの六勝零敗。レン、拳に色恋にまだまだ修行中の身であった。

208 名前:彼女が中華に着替えたら2 投稿日:2005/09/05(月) 00:15:21 ID:dIKoznCV
「裏で何してたの?」
「ん? ああ、薪割ってた。今度町で市(いち)が立つから、それまでに売る分集めておかないとな」
「ごめんね、邪魔しちゃった?」
 初めて出会ったときはまるで親の敵であるかのようにファンに突っかかっていたレンだったが、元々は素直な性格の彼女。ちょっと申し訳なさげに上目遣いでファンを見る。
 幼い顔での上目遣いは、たとえレンが少女だろうが少年だろうが関係なく、見る者を一撃で萌え倒しそうな破壊力があった。
「いや、気にすんな。どうせもうすぐ終わるとこだったからな」

 それで、今度はどれだけ強くなったんだ、と問いながらファンは自宅の木製の戸を開く。設計がややいい加減だったのか、中心がゆがんでいて開くのに力を要する扉はごりごりという妙な音を立ててようやく開いた。
「ふっふっふっ。前までのボクと一緒にしちゃ駄目だよ。あれから父様にもっと鍛えてもらったし、今回は秘密兵器だってあるんだから」
「秘密兵器? ……それのことか?」
 初めて聞く単語に、ファンはレンが大事そうに持っている手元の荷物を指差す。
 いつもなら手ぶらで挑戦しに来ているレンが持っているには珍しい、布に包まれた何か大き目のものだった。丁寧に包まれていて中は見えない。
「うん。それでね、今回はちょっと手合わせの前に時間欲しいんだ。着替えるから」
「着替える? まあ、構わねぇけど……衣服なのかそれ」
「そうだよ。あ、じゃあちょっと家の中で着替えてくるね。ボクがいいって言うまで入ってきたらダメだよっ!」
 釘を刺すように一睨みして、軽快な足取りで粗末な造りの家の中へと入っていくレン。玄関を越えたところで戸を閉めようとしたが、閉め方のコツがまだ分からないのかしばらくその閉まりにくい戸に悪戦苦闘していた。
 やがて閉めるのを諦め、「覗かないでねっ」と一言注意してから家の中へと消えた。
(入るなって……いちおう、俺の家なんだけどな……ここ) 
 遮るもの無く、ただ風任せに自由に空を漂う雲を見上げながら、ちょっとだけ悲しそうに呟くファンであった。

 やがて家の奥からパタパタと跳ねるような足音が聞こえてくる。着替え終わったか、と思った瞬間にレンが開けっ放しの戸の向こうから姿を現した。
 しかし、さっきまで男物の古びた道着を着ていた少女の姿は、まるでこのボロい戸の向こうが不思議な国でしたとでも言わんばかりに大きく変わっていた。
 艶のある真紅の布地に、龍をあしらった刺繍。おまけに腰から下、生足が大胆に見える側部の切れ込み……その服を、人はこう呼ぶ。
「ウホッ、チャイナ服!?」
 どこの国の人間だお前は。

209 名前:彼女が中華に着替えたら3 投稿日:2005/09/05(月) 00:17:20 ID:dIKoznCV
〜チャイナ服〜
 拳法家たちが凌ぎを削り合っていた当時の中国では、真剣勝負である「血合い」と呼ばれる決闘は日常茶飯事であった。
 しかしその決闘の度に動着には決闘相手の返り血がかかって使い物にならなくなり、当時はまだ貴重な布で作られていた動着はいつも使い捨てだった。
 そこで、血で汚れても気にすることなく使えるようにと、最初から布地を赤く染めた服が産まれた。
 これが節約を心がける拳法家たちの間で空前の人気を呼び、さらに赤色により着る者の闘争心も刺激してくれるこの「血合那(ちあいな)服」は、当時は男女問わず決闘の際に着られていたという。
 なお、足を露出する大胆な切れ込みであるスリットとは、拳法家版巌流島の戦いとして有名な「州璃島(すりとう)の戦い」において、
 河白狼(ホウパイラン)が動きやすさを重視してあらかじめ血合那服に切れ込みを入れてきたことがそもそもの由来であるのは有名な逸話である。

 民明書房刊〜中華服文化論〜より。





「……どうしたんだその服」
「えへへ、父様からの贈り物。昨日はボクの誕生日だったんだよ」
 見せつけるようにくるくる回りながらレンが答える。
「へえ? よくそんなお前に似合わな……じゃなかった、女には拳法教えないっつーオッサンがよくそんなもんくれたな」
 思わず本音が出そうになったが、睨むようなレンの視線を察して慌てて言い直すファン。あと一歩遅れていたらレンの蹴りが鳩尾に入っていたところだろう。
 それはともかく、元々レンが男装するきっかけは、そもそも父親が女の弟子は取らないことにあった。
 それを知るだけに娘に女物の服を贈ったことを意外に思うのは無理なからぬことである。
 似合わない、とか言われかけてやや面白くなさそうな顔をしたレンだったが、とりあえず堪えて笑顔に戻る。
 なんだかんだで彼女自身、チャイナ服着てもぜんぜん色気が出ない自分の身体をいちおう気にしてはいるのである。主にぜんぜん膨らまない胸とか、あと伸びない身長とか。
「うん。父様が、『お前もそろそろ年頃なんだから、たまには女であることを思い出すのもいいだろう』って」
 それでも父からの贈り物をもらったことがよほど嬉しかったのか、えへへー、と弛みきった顔でコマのように回るレン。チャイナ服の下半身がひらひらと揺れる。
「で、お前まさかそのカッコでやる気か?」
 ぴた、と止まるレン。
「うん。せっかく父様が贈ってくれたんだ。だから一度この服で手合わせしてみたかったんだよ。さあ、勝負だよファン!」
 びしっ! とファンを指差し、萌え……もとい燃えるレン。
 バックには虎……ではなく子猫のオーラが「うなー」と鳴いていた。
 ま、しゃーねーなと一言呟くと、ファンも呑気な隠居暮らしの顔から武道家の顔へと一変する。


210 名前:彼女が中華に着替えたら4 投稿日:2005/09/05(月) 00:19:28 ID:dIKoznCV
 家の前にある開けた場所が普段の二人の手合わせの場所になっていた。
 広場での戦いは、以前のような森の中での遮蔽物だらけの戦いとは違い、身を隠すものはない。自然、正面からの技と技の応酬になる。
 自然と気配を一体化させ、相手の気配を読み、受け流すことに長けたファンのほうが不利だと最初はレンは思っていたが、今ではそんな考えは微塵も持っていない。
 師父のおかげか天性の才能かは知らないが、もともと強いのであるこのファンと言う男は。
 レンの実力は弱いどころか町でも1,2を争うまで成長しているにもかかわらず、ファンの前では見た目どおり大人と子供の差があった。
 しかしそれでも、攻撃が当たらないなら当たるようになるまで鍛え上げ、正面から戦うのがレンと言う少女のスタイルである。今回も、二人は小細工なしでぶつかり合っていた。

 相変わらずキレのあるスピードを生かし、突き、蹴り、手刀をくりだすレン。空を切るたびに心地いい風切り音が和音を奏でる。
 それを紙一重でかわしながらカウンターで掌底を狙うファン。普段はどちらかというと無愛想な感じの彼も、このときばかりは楽しそうな表情を隠そうともしていない。
 さらに、レンはその掌底を屈んでかわし、バランスを崩そうと懐に飛込むように体当たりをする。
 肩からの当身は寸分たがわず入る。だがファンの体勢は地に足が根付くかのように崩れない。
 逆にすかさず引こうとしたレンの服の裾を掴むと、軸足を回転させて上手から投げ飛ばす。
 しかしレンも慌てない。空中でくるくると猫のように回りながら、地面に叩き付けられないよう華麗に着地した。

「やるねっ」
 レンが構え直す。
「お前はスピードはあるけど、動きが単純なんだっての。
 直線的な動きばっかじゃ、次にどこ狙ってくるかバレバレだぞ」
「そんなの見極められるのはファンくらいだよー」
 ぷーと頬を膨らませながらレンが不満気に漏らす。
「まだまだ行くよっ」
 地を蹴り、レンが跳ぶ。背の高いファンの顔面を狙い、空中で左右の拳を叩き込む。
 それを回避し、反撃の回し蹴りを放つファン。だがそれはレンの予想通り。
 素早く両手を引っ込め、下から蹴り上げられるファンの足を両手で受け止める。
 その加速を利用し、受け止めた両手を作用点として、空中で静止していたレンは二段構えの跳躍を行う。
 ファンの頭上より高く上がると、レンは空中で横回転をかけながら必殺の後ろ回し蹴りを放つ。
 スピードと回転が二乗に乗った蹴りは目にも止まらぬ必殺必中の速さ。
 大気を揺るがす激しい衝撃音が起こる。
 だが、ファンの顔面を狙った一撃はかろうじてファンの左腕で防がれていた。それすらも事前に予想していたファンの防御が一瞬早かった。
 レンの足とファンの腕が共に激突の衝撃で痺れる。
 分かっていても回避しようのないはずの高速の一撃を簡単に防御され、悔しそうな表情のレン。
 一方で狐につままれたような顔のファン。
 その視線の先には、大きく身をよじって蹴りを放ったままの体勢のレン。
 そしてそのチャイナ服のスリットの奥に除く可愛い桃のような尻だった。

211 名前:彼女が中華に着替えたら5 投稿日:2005/09/05(月) 00:23:20 ID:dIKoznCV
「…………」
 ついその二つに割れた柔らかそうな尻を凝視してしまうファン。もうちょっと足が開いていればその奥も見えたのに残念とか思ったり思ってなかったり。
 最初はファンの表情に「???」なレンだったが、自分の体勢とファンの目線からようやく現状を知る。
 ほどなくして重力に負けたレンの体がすとーんと地に落ちる。着地には成功したが、レンは両手でチャイナ服の下半身を抑えながら大きく後ずさった。
「ふ、ファンのスケベっ!」
 顔を真っ赤にして噛みつくように言う。ちょっとだけ目の端に浮かんだ涙が逆に可愛らしさを引き立てている。
「いや、だってよ……お前、また下着……」 
「仕方ないだろっ。こんな服着て下着なんかはけないってばっ」
 確かにチャイナ服では下着を履いていてはスリットから見えてしまい、逆にみっともない。だから下着をはかないのはある意味無理のないことではあるのだが。
 まあ、そんな服で足大きく開いてとび蹴りしちゃったレンたんもうっかりしていたということで。

「うー、見られたー! ボクのお尻見られたー!」
「……下着をつけない方が悪い。つーかあんな見てくださいと言わんばかりの蹴りをするほうが悪い」
「そんなことないもん! ぜったいぜったいファンが悪いっ!
 こ、こうなったら、今日こそ絶対に倒してやるんだからっ!!」
 涙目になりながら牙……もとい八重歯を剥き出しにするレン。
 これまで以上の闘気を放ちながらまっすぐに突っ込んで行く。
(おいおい、気合入ってんな……)
 困ったような表情を浮かべながら構えるファン。
「てやあぁぁ――っ!」
 流星群のごとき無数の正拳の嵐が放たれる。ただの連激では足元にも及ばない速度を誇るは、命中を重視し手数で攻める奥技・銀牙。
 休むことなく続く拳の応酬はすさまじい。一撃必殺ほどの重さは無いが、それでも一発でもまともに食らったらダメージは免れない。
 その連打の悉くを、ファンはかろうじて両手で捌く。
 しかし一瞬、巧みに拳を捌いた後にレンが体勢を崩した。その隙を見逃さず、腹部めがけてファンの掌底が放たれる。踏み込んだ大地がその衝撃で抉れる。
(さすが――でもっ!)
 回避できる間合いではないけど、防御なら間に合わない間合いじゃない。
 レンはそう判断し、とっさに腕を交差させ気をそこに集中させる。
 これなら重い一撃でも防御できる自信はあった。

 だが、ファンの腕はレンのガードに当たる寸前で止まる。
(っ!?)
 掌底はファンのフェイントだった。
 レンがその気も意識も腹部の方に集中させている間に、滑るように体を落とし本命の足払いをかける。
(し、しまっ――)
 気付いたときには手遅れであった。レンに防ぐ余裕はない。あっさりと両足を刈られ、地面に転ばされる。
 即座に起き上がろうとするレンの眼前に突きつけられるファンの拳。既に倒れた身体の上にはファンが馬乗りになり動きを封じていた。
 勝負ありである。


212 名前:彼女が中華に着替えたら6 投稿日:2005/09/05(月) 00:26:31 ID:dIKoznCV
「うー、また負けた…」
「こういう引っかけにハマるようじゃまだまだだな。言ったろ、お前の動きは単純だって。これで俺の七勝零敗だな」
 ファンに馬乗りにされた体勢で悔しそうに唇を尖らせるレン。
「いいよ、次はあんな子供騙しになんか引っかからないからっ」
「その子供騙しに今回お前は引っかかったわけだけどな」
「つ、次はこうは行かないんだからっ!」
 子供のように(子供だが)バタバタと手足をバタつかせるレン。だが体格でふたまわりも勝るファンに馬乗りにされてはそれもむなしい抵抗であった。
 しかしいつまでたってもファンが降りようとしないので、レンは意図がつかめず頭上に疑問符を浮かべる。

「……ねえファン、ボクの負けだからそろそろ降りて欲しいんだけど……」
「ん――? そうだな、そのつもりだったけど気が変わった」
 わきわきと指を動かしながら、ニヤリと何か企むような満面の笑みを浮かべるファン。
「ふ、ファン? 手がいやらしい動きしてない?」
 嫌な予感を察して逃げようとするレンだが、もちろん抑えられた身体は一寸たりとも逃げられない。額に冷や汗が一筋流れる。
「フッフフ、さあ観念しろ子猫ちゃん――!」
「わ――っ!? ふぁ、ファンのケダモノ――――っ!!」

 過去六回は、いずれも室内の寝具の上で交わってきた二人。
 それだけに野外でする、というのはレンには予想外の展開だった。
「こ、こんなところで……するの?」
「ああ。その……そんな可愛い服を着てこられたら、なんか我慢できなくてな」
「え……」
 ファンの言葉に、レンの少女としての気持ちが素直に反応する。なんだかんだで可愛いといわれて悪い気はしないのか、抵抗しようともがいていた手足が止まる。
「ふ、ファンがしたいなら……その、いいけど……でも汚さないでねこの服」
 急にしおらしく、レンの体の力が抜ける。自信気な笑みを浮かべて頷くと、ファンはレンの体を持ち上げた。
「わわっ?」
 逆にファンが地面に横たわり、さらにレンを抱き寄せて体の上にレンを横たえる姿勢をとる。レンの平な胸がファンの胸元にチャイナ服越しに押し付けられる。
「これなら汚れないだろ?」
「あ……うん……んんっ」
 いきなり唇を奪われるレン。強く押し付けてくるファンの唇を、ほんのりとした桜色のレンの唇は柔らかく受け止める。


213 名前:彼女が中華に着替えたら7 投稿日:2005/09/05(月) 00:28:47 ID:dIKoznCV
「む〜、んっ」
 さらに服の上から、ファンの右手がレンの尻を撫で回す。
 餅をこねるように手が円を描くたび、小さく柔らかいレンのお尻がふにふにと形を変える。
 しばらくその感触を楽しむように触り続けるファン。レンは恥ずかしそうに声を出そうとするが、合わさった唇の間からはくぐもった声しか漏れてこない。
 やがて満足した右手は次なる標的を求め、スリットの横から服の中へと侵入する。
「んーんー!!」
 肌に、直に指が触れる。レンの尻はつきたての餅のように暖かく、柔らかく、そしてすべすべしていて非常に触り心地がよかった。
 そのまま割れ目にそって指を内側へと滑らせる。
 びくん、とレンの体が反応する。
 尻の肉をうまくかきわけて、指先が両足の間へと割って入る。
 一瞬くすぐったそうな表情をしたレンだったが、指先が股の間の秘所に触れるととたんに快感に耐える、切なそうな表情に変わった。
 そのまま指を曲げ、中指の先をレンの膣内へと侵入させる。
 本格的な愛撫はまだだったために愛液で濡れていたりはしなかったが、そこは微かに湿りながらファンの指を受け入れた。
 くにゅ、と肉襞をかきわけるように中指の先が侵入していく。
「ん―、む―、んっ……ぷはあぁっ!!」
 ある程度入ったところで中を前後に擦ると、レンは思わず唇を話して大きく息をはいた。
 長い時間の口付けのせいか快感のせいかは分からないが、息を荒げながら既にどこか夢見がちにぼーっとした表情のレン。
 それを見ていたずらっぽい笑みを浮かべたファンが、秘所から指を抜くと両手で再びレンの体を持ち上げた。
「ん……なに……?」
「場所変更。レン、ちょっと逆になれ」
 ぼんやりと言われたままに逆向きになるレン。レンの顔はファンの下半身に、ファンの顔はレンの下半身に向く体勢になった。
「ひゃうっ?」
 ぺろん、とファンはチャイナ服の裾を捲り上げる。
 元々露出の多かった下半身は最後に隠していた布も大きく捲り上げられ、レンの下半身は尻から秘所から割れ目から全部丸見えになってしまう。
「や、やだ。恥ずかしいよ」
「そーは言っても、こうしないと土ついて汚れちまうだろ」
 空いた両手でレンの腰をつかむと、ぐい、と顔に下半身を近付けるファン。
 顔のすぐ目の前に、レンの大きく開かれた下半身が持ってこられた。
「――――!!」
 大事な所を全部丸見えにされ、恥ずかしさで言葉にならないレン。さらに彼女の目の前で、ファンの下半身が大きく膨らみ始めたものだからもうどうしていいのやら。


214 名前:白雀 ◆T2r0Kg7rmQ 投稿日:2005/09/05(月) 00:32:16 ID:dIKoznCV
今回はここまでです。たぶん次回で完成予定。
なんとか来週には完成させたいです。
結局>>73氏のような面白い展開は書けず、あたりさわりのない展開に持っていってしまいましたがご容赦ください。
書けるものなら、この二人でもっと長い話とか書いてみたいんですけどね……私の文才と時間じゃこれが限界なのです。

他の職人の皆様にも期待しています。いつも参考にさせていただきながら楽しく読ませていただいていますので〜。


215 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/05(月) 00:42:16 ID:xOi4L9lg
相変わらずレンタンかわいいなぁ
ロリもイケるクチなのでじゃんじゃん投下してくらはい
大丈夫!! あんたなら出来る!!
GJ!!

216 名前:名無しのアヒル 投稿日:2005/09/05(月) 01:07:42 ID:JGOGorqY
>>205 ゴッドの作者さん
成幸が単なるサドかどうかはこれからを楽しみにしててください。・・・と言ってもしばらくは思いっきりサド野郎だけど(笑)。
拷問と言っても身体を直接傷つける描写はやらないんで御安心を。暴力やそれによる流血なんかはは好きじゃないんで。
ただ、陵辱描写が多いから苦手な方はスルーの方針で。でも途中から・・・。

>>206 白雀さん
自分自身待ちに待ちすぎてとうとう痺れをきらして書いちゃった和風ものです。応援ありがとうございます。
ほのぼの格闘な中華物いいですね〜。戦闘の描写とかなんでそんなに書けるんですか!?
格闘とか剣道とか好きだけど運動音痴なもんで知識も経験もないもんだから書きたいけど自信なし・・。orz
レン可愛いですね。萌え。

ほのぼのものの後なんですけど鬼娘陵辱です。苦手な方はスルーで。

217 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/05(月) 01:30:45 ID:xOi4L9lg
期待

218 名前:鬼道の末に1 投稿日:2005/09/05(月) 01:42:23 ID:JGOGorqY

「や、やめろ!!離せ!!!」
胸倉を掴まれた瑞穂は強気な中に明らかな動揺を示した。それを成幸は見逃さなかった。

「どうした?何しても構わないんだろ。女じゃあるまいし、服を脱がされた位で。」
その言葉に瑞穂は更に動揺した。成幸もそれに気付くがその理由を知るのはこの直後である。

動揺している瑞穂をからかう様に小袖を思いっきり押し広げたその時。

「あっ!!」
瑞穂はこれまでとは違う少し可愛らしい声を上げた。

「・・・・・・!?」
成幸は目の前の光景と瑞穂の声による驚きが重なった。露わになった瑞穂の上半身は思い描いていたものと明らかに違っていた。
華奢な方だろうとは思ったが、華奢すぎた。細い腕。くびれた腰。白く肌理細やかな肌。そして何よりさらしで覆われてはいたが・・・・
確かな膨らみを持った胸。その身体はどう見ても・・、

・・・・・・――――女!?
そう、紛うことなく女の身体であった。瑞穂の顔を見た。これまでの強気な顔から一変、恥ずかしさから目を瞑り、顔を赤らめうつむいている。
成幸はその様子を見て核心した。瑞穂が女であることを。

「そうか、女だったのか。だったら傷つける拷問はなしだな。鬼とはいえ女の子を傷つけるのは好きじゃないんでね。」
そう言いながらも愉しげな表情をしている。成幸の中で別の拷問が頭に浮かんだ。しかもむしろそっちの方が好みであった。
それを実行する為・・・・、成幸は瑞穂の胸のさらしを思いっきり掴む。

「!?な、何を!!?」

「鬼って奴は淫乱って話だからな。愉しませてもらうぜ。」

219 名前:鬼道の末に2 投稿日:2005/09/05(月) 02:16:05 ID:JGOGorqY

「嫌!!!離せ!!!」
小袖の胸倉を掴まれたとき以上の大声を上げるがその声は当初の勝気さの中に恥ずかしさ故に出た少女の声が混じっていた。

「おっと、その前に。」
そう言いながら一旦さらしから手を離すと1つに束ねていた瑞穂の髪を下ろした。さらっと美しい黒髪が拡がる。
その姿で彼女を男と思い込む者はいないであろう。

「・・・・・・。」
思いがけない成幸の行動に瑞穂は困惑している様だった。

「ふふっ、そうしてる方が可愛いぜ。下ろして正解だったな。さて、続き。」
そう言うと再び瑞穂のさらしを掴んだ。

「やっ!やだ!!離せ!!!離して!!!」
髪を下ろされ余計女性らしい姿にされたせいか瑞穂の声は更に女の声が強くなっていた。

「そんな声出してるけど・・ほんとはやりたくてたまんないんだろ。」

「・・・・・!?な、何を言う!!!」

「言っただろ。鬼は淫乱なんだろ。そんなカッコしてても内ではやりまくってたんだろ?」

「・・・・・!!」
瑞穂はその言い分に怒りを覚えた。人間が鬼族は淫乱と思ってることは知っていた。瑞穂は鬼が生来淫乱でないことはよく知っていた。
しかし“あの男”のせいで淫乱だと思われてることもよく知っていた。そして瑞穂はその男のせいで性行為にあまり良い感情を持っていない。
それゆえに淫乱扱いに怒りを覚えた。

「違う!!俺は女なんかでも淫乱なんかでもない!!!」
強い調子で否定の声を上げた。

「・・・・・。」
それを聞いた成幸は掴んでいたさらしを一気に乱暴に引きちぎる。

「い、いやぁ!!!」
思わず女の悲鳴を上げてしまった。さらしによりなんとか隠されていた豊満な乳房が露わになる。





220 名前:名無しのアヒル 投稿日:2005/09/05(月) 02:24:03 ID:JGOGorqY
なんかエロSSってじらしたくなってくる(笑)。今回はここで。SSって結構大変だ。タイトルは即興で付けました。

221 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/05(月) 02:53:52 ID:xOi4L9lg
非常に楽しめますた
やっぱりサドだな成幸www
これからどう持っていくのか気になる
GJ!!

222 名前:鬼道の末に3 投稿日:2005/09/05(月) 12:39:38 ID:JGOGorqY
ちょっと短めですけど続き。おっぱいを弄んでます。

「み、見ないで・・・。」
鎖で拘束されてる為露わにされた乳房を隠すことはできない。顔を赤らめ俯く瑞穂。その姿に最初の強気な様子はない。

「・・・・・・。」
成幸は別人の様にしおらしくなった瑞穂に当て付ける様にその乳房を鑑賞した。
さぞかし隠すのが大変であっただろう豊満な乳肉。それでいて型崩れもなく美しい形を誇っている。年齢や体格にかけ離れた大きさだが
その先端にある小さく淡い桃色の乳首と乳輪が年相応の可愛さを出していた。

「・・・男の振りなんかしてたし大きさはあんま期待してなかったんだけど・・、随分立派なおっぱいだな。どれだけ触らせてここまで育てたんだ?」
瑞穂をからかう様に言う。その言葉に瑞穂は怒った様に顔を上げる。

「違う!!誰にも見せたことなんかない!!」
顔を赤らめてはいたが当初の様な強気さが戻っていた。

「・・・処女だとでも言いたいのか。」

「・・・・・・・そう・・・だ。女であることは完全に隠してたし・・・。」

「・・・・・・・・・。」
成幸は瑞穂を少し見つめると思いったった様に彼女の豊満な乳房を揉み始めた。

「や、やぁ!!やめて!!」
恥ずかしさに悲鳴を上げる瑞穂。誰にも触らせたことなどないその乳房を見られ触られる恥辱。その表情は半泣きになってきている。

「柔らかくていい感触だな。こんな胸、色狂いの鬼どもがほっとくわけないだろ。」
そう言いながら乳房に顔を近づけ小振りな桃色の乳首を舐め始めた。

「嫌!!あ・・あん!!やめ・・・、ひゃう!!」
敏感な乳首を舐められ悲鳴と嬌声が入り混じった声を上げる。快感で目が潤んでいる。

「いい感度してるな。慣れてなきゃそんな声出せないぜ。」
またからかう様に言う。

「うう・・、違う・・・・。やめ、あ、あん!」
今まで否定のときは強気な態度を取り戻せていたのに乳房への愛撫による望めぬ快感ですっかり弱弱しくなっている。
それでも否定的なことが言えるなんてやっぱ根性あるな、と成幸は思った。彼はようやく瑞穂の乳房から手と舌を離した。

「そろそろ本番だな。下も見せてもらうぞ。」
そう言って瑞穂の袴に手を掛けた。

「いやだ!!そこだけは・・・。やめろ!・・やめて!!!」
乳房の愛撫が終わった安堵からか瑞穂の抵抗の声には少し強気さが戻っていた。

ここまでです。次は御開帳ですね。


223 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/05(月) 12:44:13 ID:nwztoGkk
ウホッ 喰ってた肉まん落としちまったゼ
次をワクテカして待ってますよ

224 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/05(月) 15:55:48 ID:xOi4L9lg
どこまで気丈に振る舞えるか見物ですな
ニヤニヤしながら続きキボン
自分のペースでがんばってください

225 名前:実験屋 投稿日:2005/09/05(月) 16:02:23 ID:3o0xfSS1
続き完成しました。よろしければ。

「有紀、お前何するのか知ってるのか?」
「失礼な!!僕だって勉強してるんだからね。」
頬を膨らませて怒る有紀。その顔を見た瞬間、萎んでいた俺の逸物が
再び鎌首をもたげはじめた。
「絶対にイイって言わせてやるんだから。」
そういいながら有紀は石鹸をあわ立て始めた。イイと言う点に関しては
今の時点でもう最高なんだが、ここは素直に従っておこう。
「いくよ〜。」
両腕や胸に満遍なく石鹸の泡を塗りたくった有紀は正面から身体を重ねてきた。
「んんっ・・・・どう?」
当たって来た有紀の胸は、俺の胸板から下腹部にかけてを滑りまわっていった。
動き自体はなんともぎこちなかったが、時折触れてくる有紀の乳首がなんとも
言えない快感を生み出した。
「もっと力強く、できればもっと捻って押し付けてくれるとうれしいかも・・・」
「わ・・わかった。んっ・・・・んぅ・・・うぅんん!!」




226 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/05(月) 16:03:21 ID:3o0xfSS1
有紀は両手で乳房をつかみ上げ、強く押し付けてきた。その動きに回転も加わりなんとも
言えない柔らかな感触が俺にも伝わってくる。
そして・・・・・
「有紀・・・もしかして乳首勃ってきてないか?」
「え・・・そんな・・・・」
「じゃあこれは?」
俺は正面から有紀の乳房に触れた。その先端が鋭く尖っているのが
目に見えて確認できる。
「うぅ〜〜〜。」
「擦ってるから自然と勃つんだよな?」
そう言いながら有紀の乳首を軽く摘む。
「あん!!」
力なんてほとんど掛かってないのに有紀は小さな悲鳴を上げた。このまま言葉責め
もいいかなと思ったが、既に痛い目にあっているので止めておこう。
その代わり・・・



227 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/05(月) 16:04:25 ID:3o0xfSS1
「でも俺としては感じて勃ってくれたほうが嬉しかったんだけどな〜。」
「そ・・・そうなの?」
有紀は恐る恐る俺を見上げてきた。
「俺と触れ合って感じてくれるなんて、男冥利につきるってもんさ。」
「そうなんだ・・・じゃあ。」
言うが早く有紀は行為を再開した。その動きに先ほど以上のキレや
やる気が感じられるのが目に見えてわかる。
「狂介気持ちいい?」
顔を上気させながら有紀が聞いてきた。
「ああ。すごく気持ちいいよ・・・最高だ。」
「僕も気持ちいいの・・・僕、もっとがんばる!!」
吸い付くようなキメ細かい有紀の肌が強く俺の体を這い回るたび
この世のモンとは思えない快楽が俺を襲う。
何も被虐的に責めることだけが絶対にいいって訳じゃない。まあ、ある種の
征服欲やS的な嗜好は満たされるだろうが、何も有紀を泣かせて楽しむなんて事
俺様出来ません!!
だから責めるのではなく、一緒に感じたり触れ合ったりするほうが
自分だけじゃなく有紀も満たされるかな、と思った。



228 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/05(月) 16:05:30 ID:3o0xfSS1
「んっ!!・・・うんん!!・・・ん・・・」
肩や脇腹、太ももまで有紀の胸が徘徊する。そして・・・。
「はぁ・・・はぁ・・ここも・・・・」
有紀は躊躇いながらも俺の息子さんに手を伸ばしてきた。
「うっ!!」
石鹸でぬめる有紀の手が俺のモノをつつみ上下させる。その感触に
えも言われぬ刺激が俺を襲った。
分かりやすく言うと”メチャメチャ気持ちいいんです”
「狂介・・・大きくなった。」
「言わんでいい、恥ずかしい。」
初めは手だけだった行為も次第に胸での行為も加わり動きも荒々しくなってきた。
両手で丹念にこね回し胸に挟んで搾り上げる。



そうです。パイズリです。


229 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/05(月) 16:06:24 ID:3o0xfSS1
(ヤバイなぁ・・・・)
このままではすぐに限界が来てしまう。このまま達しても良かったが
それじゃあモノたりないってのが男の性よ。
「有紀!!」
「え?・・・キャア!!」
俺はバスマットに有紀を押し倒した。
「お礼に今度は俺が有紀を気持ちよくしてやるよ。」
「あぁん・・でもこれじゃ・・・」
自分は押し倒され狂介は覆いかぶさろうとしている。そのままでは
何も出来ないと感じたのだろう。
「体を洗ってもらったからな・・・・俺は有紀の中を洗ってやる。」
「え!?」
股間にお湯をかけ泡を流しおとす。そして、泡の無くなった俺の逸物を
有紀の淫裂に押し当てる。


230 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/05(月) 16:07:12 ID:3o0xfSS1
「あん!!!」
有紀は可愛い声で喘ぎ始めた。有紀の奉仕で俺もかなり興奮したようで
そのピストン運動はいつもよりも激しかった。
「ん!!・・・ああ!!・・・んぅん!!」
俺の腰使いに有紀は大きく背中をのけぞらせ喘いだ。
「もっと声出してもいいんだぜ?」
「あん!!・・・でも・・・んっ!!」
「ここはホテルだ。ちょっとやそっとじゃ声は漏れないさ。」
「だ・・・だけど・・・。」
「ガマンするなよ。」
俺は有紀の頬にそっと口付けた。
「あっ・・・・」
それで吹っ切れたのか有紀は自らも腰を振り俺に応えてきた。
「あぁ!!・・・うんん!!・・あんぁん!!」
なんとも悩ましげな声を上げる有紀。クチャクチャとした音が
バスルームに鳴り響く。


231 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/05(月) 16:07:58 ID:3o0xfSS1
「ぁぁ・・きょうすけぇ・・・もぅ・・イッちゃう・・」
有紀に限界の色が見える。俺もそろそろ限界が近い。
「よし。じゃあラストスパート行くぜ!!」
俺は力の限り腰を動かした。
「うんん!!・・・あっ!!・・・いい!!」
有紀は腰を振りながらも、それを上回る俺からの刺激に
のた打ち回った。
「あっ!!・・・きょ・・狂介・・・好き・・・大好き!!・・・愛してるよぉ!!」
「俺もだ・・・有紀・・・イクぞ!!!!」
有紀の淫唇がキュッと絞まる。それにあわせて俺も有紀の中にすべてを解き放った。


232 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/05(月) 16:08:44 ID:3o0xfSS1
「すー・・・すー・・・」
すべてが終わった後、有紀は眠るように気を失った。体を清め、ベッドに連れて行き
今に至る。
「んん・・・・狂介ぇ・・・」
寝言で俺の名前を呟く有紀。夢でまで俺の事を考えてくれているというだけで
何にもかえ難い幸福感が俺をつつむ。
「有紀・・・」
寝ている有紀に俺は口付けた。
「うぅん・・・」
有紀は首をすくめながら俺に抱きついてきた。
(どうせ時間になったら連絡来るだろ・・・それなら。)
部屋は奮発して長めにとったし、自分にも睡魔が襲ってきた。
「オヤスミ・・・有紀。」
有紀の体を抱きしめ返して俺も夢の中へと落ちていった。


                               〜おしまい〜


233 名前:実験屋 投稿日:2005/09/05(月) 16:17:02 ID:3o0xfSS1
ここまでです。
いつの間にかたくさんの神が光臨されてて衝撃&感動でした。

現在、有紀視点で一本製作中です。完成したら投下しますので・・・。

234 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/05(月) 16:24:02 ID:ZUQF8xma
神々の怒濤の投下に着いていけて無い俺ガイル…

うわあぁん(ノДT)←嬉しい悲鳴

一先ず

>z1nMDKRu0s氏
ユウたん、真に加えシャルロットでキャンディーズ。
とか囁いてみる。

235 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/05(月) 17:37:53 ID:kJIoy9h8
>>233
 ∧_∧  +
 (0゜・∀・)   
 (0゜∪ ∪ +
 と__)__) +

正座しながらまってます

236 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/05(月) 18:03:03 ID:xOi4L9lg
>>234
シャルロットは真たちとは歌いませんよ
どこでクルかはお楽しみ

237 名前:鬼道の末に4 投稿日:2005/09/05(月) 19:34:53 ID:JGOGorqY
ほのぼのエチーの後にいいのか、これ。陵辱ものですので注意。

「やめろ!やめろぉ!!」
瑞穂が叫ぶ。成幸はその様子を袴を抑えながらにやにやと見つめる。なかなか袴を下ろそうとしない。

「・・・・・・・・。」
瑞穂の顔をまじまじと見つめる。余裕が出てきたのか最初の強気な顔だ。その顔を確認し終えたゆえと言わんばかりに思いっきり袴をずり下ろした。

「やっ!!いやあ!!!」
成幸がからかう様に時間を掛けててたゆえ瑞穂の中に出てきた余裕が一気が吹き飛んだ。再び半泣きになる。褌で大事な部分は隠されていたがすらりとした白い足が露わになる。

「・・・・・・。」
成幸はその太ももを軽く撫でる。

「ひっ!!!」
普段露出しない場所を艶かしく撫でられ驚いた様に声を上げる。成幸の手は足を撫でながら上に上がってゆき褌まで辿り着くと勢いよく掴む。

「後1枚、だな。」

「それだけはやめて!!いやぁ!!」
瑞穂が悲愴な声を上げる。ここまで来て勘弁してくれるはずはないとわかっていた。瑞穂の経験上いやって程理解していた。しかしこの恥辱は耐えがたかった。

「やめて、やめて・・・・。」
今にも泣きそうな顔になってたが、自分を辱める男の前で絶対泣くもんかという意志から涙だけは出さない様堪えた。その姿を見て成幸は初めて少し戸惑う様な顔をしたが
すぐ思い直した様に意地悪な笑顔に戻り、瑞穂の一番恥ずかしい所を隠す最後の砦ともいうべき褌を引き取った。

「いやあっ!み、見ないでぇ!!!ああ・・・・・・。」
とうとう一糸纏わぬ姿にされてしまった。恥ずかしさで消えてしまいたい、瑞穂は心底そう思った。その姿は最初の強気な少年の姿の面影の姿はなかった。
そこにいるのはいわれもない辱めに耐える脆弱な少女。その少女はせめてもの抵抗から足枷を付けられ不自由な足を必死で閉じ少しでも恥ずかしい部分を見られない様最後の抵抗をしている。
成幸はそんな瑞穂の最後の抵抗を嘲笑う様に足を掴み思いっきり拡げ、瑞穂がもっとも見られたくないその部分を露わにした。

「ああ・・・・・。」
もはや悲鳴を上げる気力すら失せていた。今にも泣きそうな顔だがそれでも涙だけは流さない。

「見ないで、見ないで・・・・。いや・・・。」
成幸はその声に逆らう様に瑞穂の恥部をまじまじと見つめた。薄い陰毛が申し訳程度に隠している女陰。色は淡く一目で未成熟であることがわかる。

「・・・・・・・・・・。」
泣くことすらできず耐える瑞穂の脳裏に過去の辛い光景がよぎった。


次回は瑞穂の過去話です。ところで>>223さん何故肉まん?(笑)

238 名前:名無しのアヒル 投稿日:2005/09/05(月) 20:02:24 ID:JGOGorqY
>>実験屋さん
ほのぼのエチーいいですねー。男装ものでラブホって新鮮でイイ!
“メチャメチャ気持ちいいんです”と「そうです。パイズリです。」に笑いました。
狂介、成幸とは大違いですねぇ。でも彼がただのサド野郎かどうか(以下略)。
同じ男装少女のエロでも片やラブホでラブラブエッチ、片や地下牢で陵辱、エライ違いですね・・。

>>ゴットの作者さん
嬉しい感想を貰うだけでは申し訳ないのでユウに歌わせる歌を・・・ってイマドキのポップスが嫌いってわけじゃないけど・・
自主的に聞かないからわかんねぇ!!!じゃあ自分が好きな曲をってZARD(負けないで、心を開いて)に
中島みゆき(地上の星、空と君との間には、銀の龍など)・・・。条件合わねえ!!>>168で上がってる中島美嘉は
CD聞いて気に入ったのあるからそれ・・・って気に入ったの「朧月夜」・・・。しっとりしすぎ!!
役立たなくてすんません。音楽は元気系よりしっとり系のが好きなんで・・。若者なんだけどな。自分。
余談ですけど姉(20代)は「朧月夜」が文部省認定の歌って知らなかったらしい。私は知ってたけど。
今の若人って「朧月夜」知らないんですかね?自分も若人だけど。

239 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/05(月) 20:52:18 ID:ZUQF8xma
やーっと流れに追い付いたぁーっ(゚∀゚)ノ
置き去りにされてた分、長文になります。ごめん…

>◆z1nMDKRu0s氏
そうですか…残念!(そんなにシャルたん好きか。俺w)
いつクルのか…ワクドキしてます!

>白雀氏
実は無茶言うた>>73でつ。
こちらは書き手の苦労も知らずに宣ってるだけなので、お気になさらず!
おっさん心を鷲掴みされましたヨ。ロリ属性覚醒しましたヨ。
ところで『血合那服』ネタ…。似たモノを2コ程見た事あるのですが、もしやアナタですか?ワクドキ

>実験屋氏
…ぱいずり…
萌えるし、笑えるし、狂助がなんか可愛いし…(アレ)
これからも楽しみにしてます!
…ぱいずり…

>あひる氏
これからがメチャ楽しみです。待っていた和モノ。しかも凌辱?
後には????
ウッホーッ!!!!!

240 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/05(月) 21:11:06 ID:uxI9vZI5
>白雀氏
民明書房フイタw
ロリのなんたるかを初めて目の当たりにした気分ですw
続きごっつ楽しみにしてます!

>実験屋氏
がんばっちゃう有紀タソハァハァ
ぱいずりってことは……きょ、きょぬぅ?
実はきょぬぅなのか!?
こっそり狂助も可愛くてイイヨー

241 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/05(月) 21:26:00 ID:mZq+blGR
>あひる氏 >>223でつ
 物産展で神戸の豚まんげっとしてお昼に喰ってたんでつがSSがあまりにツボだったのでおもわずぽろっと・・。

242 名前:白雀 ◆T2r0Kg7rmQ 投稿日:2005/09/05(月) 21:49:29 ID:tJZWqrDv
>> ◆z1nMDKRu0s 氏
ロリ系のエロ書くのはレンが初めてですが、なんとかやってみます。
今のところ一番のロリ作家(なのかな?)として、ご期待に添えられるよう頑張ります。

>>239
え゛え゛!? 既に使われていたネタだったのですか!?
チャイナ服の民明書房ネタ、私は使うのは初めてですので別人のはずです。
参ったな……「中華なら民明書房だろう!」ということで一生懸命考えたんですが……パクリだと思われなければいいのですが(汗)

>>240
ありがとうございます! 
さりげに男塾は全巻持ってたりします。すぐに完成できるほど私はペースが他の職人さんほど早くないのですが、後編も頑張ります!

>>実験屋氏
有紀ちゃんは意外と胸大きかったのですね……それはそれでいいですっ。
男装少女ネタでパイズリ拝めるとは思っていませんでした。男装=基本的に胸は小さめ、なイメージがあるので。うらやましいぞ狂介っ。

アヒル氏>
私も格闘経験はゼロです。いちおう、昔他のSSを読んだり書いたりした経験で何とか書いてる次第で…。
ネット上には私より遥かに格闘描写の上手い作家さんなんていくらでもいますから、参考にするのもいいと思いますよ。
私は陵辱を自分で書くのはちょっと苦手ですが、読む分には一向に構いません。
だんだん弱弱しい女の子になっていく瑞穂、ちょっとかわいそうだけど可愛いです。



243 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/05(月) 23:08:47 ID:ZUQF8xma
おう、民明書房というのがあるんですね。
その辺詳しく無いもので…orz
過去にゲーキャラ板等で、そのスレに関する用語を中国の逸話に見せ掛け、
真しやかに解説するレスを見まして。
こーゆー真面目な嘘ネタ大好きなんです。
一つのネタとして確立し、蔓延して欲しいくらいw

文体が非常に似てたのでつい(゚∀゚;失礼しました。


244 名前:240 投稿日:2005/09/06(火) 00:15:01 ID:U1ILb5fI
>243
横レス失礼。
民明書房は男塾ネタ。あのような文体でまことしやかに解説するのが常。
けっこう蔓延してるとオモw

245 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/06(火) 00:32:17 ID:RiQIujit
>>244
一番気になってたトコ解説ありがとん。

そうか…蔓延してるのか…。出会いが…足りない…

246 名前:姦理人 投稿日:2005/09/06(火) 00:47:17 ID:3LCtZyx5
>>245
民明書房刊 究極なる奥義のガイドライン
http://ex13.2ch.net/test/read.cgi/gline/1094861945/l50

アヒルさん、昨日と本日の更新なんですが、
昨日:>>199-200,204をひとくくりに、
今日:>>218-219でひとつ、>>222,237でひとつという区分けにしました。
数時間ほどの時間差投下分を一緒にまとめてしまったのですが、
問題があれば仰ってください。問題なければスルーでお願いします。

247 名前:名無しのアヒル 投稿日:2005/09/06(火) 00:56:19 ID:ELFLTuwX
いや、問題ないです。てゆーか保管庫にいれてもらえるなんてありがたやー、ありがたやーです!。

248 名前:名無しのアヒル 投稿日:2005/09/06(火) 02:32:28 ID:ELFLTuwX
>>白雀さん
有紀が巨乳なのは前のSS読んで覚えてた自分(笑)。自分は巨乳萌えなんで男装でも巨乳が基本だったり。
瑞穂も巨乳です。これから弄ばれるのでしょう。彼女の場合今の状況でパイズリは無理かな。
手が塞がってるから。こんな話しといて次は瑞穂が直接ヤラレルんじゃなかったり。

249 名前:鬼道の末に・零 投稿日:2005/09/06(火) 04:29:30 ID:ELFLTuwX
生まれたままの姿にされ、これ以上にない恥辱を味わっている瑞穂。しかし彼女はこれから裸にされる以上の辱めを更に受けるのである。
瑞穂はそれを理解していた。嫌って程に。今の自分の惨めな姿はその嫌な記憶を否が応でも思い出してしまう。

瑞穂はとにかく性行為に対していい感情を抱いていない。嫌悪すらある。性行為とは本来愛の為の行為。
知ってはいるけどそれを信じることができない。それは何故か。

瑞穂自身は成幸に言った通り処女である。彼女が女であることは父、巌以外知る者はいなかった。―――成幸に裸にされるまでは。
彼女が性行為に嫌な感情を抱く理由。それは父、巌が原因であった・・・。

瑞穂は巌の長子として17年前、生を受けた。巌はとにかく好色な男であった。常に妾や情婦を囲み、気に入った女性が入れば
その人の立場も年齢も鬼族か人間かも構わず連れ込んだ。相手の意思なんて一切関係ない。ただ自分がよければいい。
そんな巌は・・・・・陵辱行為を特に好んでいた。巌は好色な上残虐、そもそも鬼族と人間が争い、憎みあうのも実はこの男が原因だった。

巌の先代は残虐ではなく人間などとも友好な関係を築けていた。しかし巌の代になると一変する。人間を支配する為
ことあるごとに戦を仕掛け、多くの人間やその居城を葬ってきた。そうして鬼族に対しても恐怖で支配していた。
そして戦で行き場を失った哀れな女性を数多く己の城に連れ込み、そして・・・・・・。陵辱の対象は鬼も人間も関係なかった。

恐怖で支配する。それは実子である瑞穂も関係なかった。むしろ実子だからこそ人1倍苦しめられた。
巌は何人の女性を相手にしたかわからない程色狂いで特定の妻は持たない為、瑞穂は母の顔も名前も知らない。
それなのに巌の子供は瑞穂1人だった。それゆえ跡取りとして男子として育てられた。瑞穂はそんな父に常に反抗心を抱きながら育った。

正面上は従順にし、戦なども積極的に加わった。争いが好きなわけではない。人間が嫌いなわけでもない。
すべては巌に目を付けられない為だった。幸か不幸か瑞穂は文武両道で戦などの功績は上げられた。いつか父が力を失い
自分が跡をつげば人間との友好関係を取り戻し、鬼族にも慕われる君主になりたい。そう思って耐えていた。

しかし巌は瑞穂が自分に反抗心を抱いてることに気付いていた。巌にとって娘である瑞穂を男子として育てるのは非常に都合がよかった。
何故なら戦などに長け、跡取りとして優秀ならそれでいいし、もし役立たずなのなら性奴隷にしてしまえばいい。そう思っていたから。
普通、実娘を性奴隷にするなど考えられないことだが、巌は普通ではなかった。瑞穂も父のそんな性質をよく理解していた。
だから従順な態度に徹し、戦などで功績を上げる様に努めてた。

巌はそんな瑞穂の考えに付け込み彼女を恐怖で支配する方法を実行したのである。



250 名前:鬼道の末に・零 投稿日:2005/09/06(火) 06:00:38 ID:ELFLTuwX
それは瑞穂が13になった頃だった。

そのとき瑞穂は初陣を飾っていた。その段階で父への反抗心はすでに形成されていた。それが更に強くなることになる。
その戦で城を1つ陥落させ多くの捕虜を手に入れた。もちろんその中に多くの女性が混ざっていた。
これまで瑞穂は捕虜は見ない様にしていた。女性は特に。居ても役に立たないという理由でそれは許されていた。
しかし、そのときから状況が変わった。

―――その夜・・・・・

「父上、なんでしょうか。」
瑞穂は襖を開け、巌の部屋に入った・・。

「・・・・・・・・・!!!」
その光景を見た瑞穂は驚愕し、言葉を失った。

「よく来たのう、瑞穂。ほら見るんじゃ。これがあの城にいた女共じゃ。・・・いいぞ!そうじゃ!!。もっと腰を振るんじゃ!!!」
なんと捕虜の女性に対する陵辱劇が繰り広げられていた。女性達は全員一糸纏わぬ姿にされ、巌以外の数名の家臣達に犯されていた。
鬼は前にも言った通り残酷な性質ではない。しかし今哀れな捕虜の女性を犯している男達は巌を慕うだけあって非道な連中だった。

余談だが、後に成幸が拷問にかける鬼はすべてこの巌の家臣であった。そういう連中を見たゆえに
彼の鬼族に対する憎悪や偏見が増幅され、瑞穂への嗜虐心が募ったのだろう。

「ほら!!出すぞ!!ワシの精液をしっかり受け取るがいい!!!」
そう叫びながら30半ば位の女性の膣内にその汚らわしい精を放った。瑞穂は性に関する勉強は一通り受けていた。
自分はあの精から生まれたのかと思うと虫唾が走った。女性は顔を上げた。その視線の先には瑞穂と同じ位の少女がいた。
衣服を纏っていなかったがそれまで誰にも手をつけられていない様だった。少女は泣いていた。その愛嬌があり
将来さぞかし美しくなるであろうその顔は先程まで巌に犯されていた女性に瓜二つだった。

(・・・・・親子!!?)
なんと巌は幼い娘の目の前で母親を犯していたのである。女性は瑞穂の姿に気付くとそれまで何度も言ってきたであろう哀願を巌に言った。

「お願いです・・・。私は何されても構いません・・・。でも娘にだけは何もしないで下さい・・・。」
相手に自分の娘と同じ年頃の子供がいる。これまで絶望的だった願いが通るかもしれない。瑞穂は女性の痛ましい気持ちに気付いた。
巌も当然それに気付いていた。しかし巌が親子に対して抱いた感情は瑞穂とは正反対のものだった。

「瑞穂!その女の身体を押さえるのじゃ!!」
巌は瑞穂に命令した。

「!? ち、父上、何を!!?」
父の命に戸惑う瑞穂に巌は視線を送った。冷酷な恐ろしい視線。

――父の命が聞けぬと言うなら・・・、どうなるかわかっておろう・・・。
泣く泣く瑞穂は巌の命に従い女性の身体を取り押さえた。陵辱され心身ともに弱っているであろう女性の身体は
13歳の瑞穂でも簡単に押さえ込むことができた。

「お、お願い、放して、放して下さい!」
女性が悲痛な哀願をする。それを聞いた瑞穂は泣きたくなった。巌は少女――女性の娘の元へと近づいていった。

今までで一番長いのに肝心の瑞穂のエロじゃない上かなり痛々しい内容ですみません。苦手な方はスルーで・・、って最初に言えよ。

251 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/06(火) 12:45:14 ID:U1ILb5fI
>250
注意書きは最初に
本文と中の人コメントの区切りはわかりやすく

252 名前:名無しのアヒル 投稿日:2005/09/06(火) 12:56:54 ID:ELFLTuwX
>>251
すみません。orz こんな内容になるとは思わなかったもんで250書いてて注意が必要だなって思ったけど
もう249送った後だったんで仕方ない、最後に書こうってなっちゃたもんで・・。元々陵辱ものだから気をつけるべきでした。
確かに中の人コメント分かりづらい・・・。本文に区切りが多いのは最初のがかなり見辛かったし指摘されたんで
少しでも見やすくなるようにしたんですけど思いがけない弱点判明・・。次がらは別のレスで送るか
かっこをつけるよう心がけます。重ね重ねすみません。orz



253 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/06(火) 13:21:25 ID:Y9at05KG
だれだって最初は初心者さ〜
思ったんですが、保管庫に収める都合上
作者のコメントは別レスでするほうがいいんじゃないのかな?
>管理人様いつも乙です
話の内容はめちゃGJ!ですからがんばってください。

254 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/06(火) 14:31:53 ID:24jPPmf/
>>アヒル氏
最初にメモ帳とかにまとめて書いてからコピー&ペーストで投下すると楽かもですよ。
投下する前に再度読み返して、誤字脱字の推敲や、事前に注意書きが必要かどうかとか確認できますから。



255 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/06(火) 15:36:53 ID:eBLfqesL
『セーラー服を脱がさないで』


「ハイハイわろすわろす・・・・・っと。」
俺は本日も2ちゃんねるの巡回という高貴な嗜みを満喫中である。
最近は夏厨という勉強もしないであれよあれよとクソスレを立てる
季節限定の基地外も多少はナリを潜め、穏やかにパソコンにかじりつけるってモンだ。

ピンポーン!!

玄関のチャイムが鳴る。それはマウスがエロパロをダブルクリックする直前だった。
「ハイハーイ。・・・・チクショーいい所で邪魔しやがって・・・。」
これで訪問販売なら首根っこ摑まえて投げ飛ばしてやる。
玄関に着きドアをあける。誰か確認しないのは面倒がくさいからである。
「こんにちは〜。」
「なんだ有紀・・・えhwふぇいヴwfgくぃう!!!!」
俺はわが目を疑った・・・・有紀が・・・有紀が・・・・


           セーラー服を着ている!!!!!



256 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/06(火) 15:37:28 ID:eBLfqesL
「どうコレ?似合うかな〜?」
「・・・・どうしたの?その格好?」
「僕だって女の子だよ。・・・たまにはこういうのも・・・」
有紀はほんのりと頬を染めて俺を見つめた。
「似合わない?」
「・・・・・フォ・・・」
「フォ?」
「フォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーウ!!」
俺は感極まった。まさか有紀のセーラー服姿を拝めるなんて・・・生きてて良かった!!!
「ど・・どうしたの?なんでハードゲイ?」
「違う!!カプリコーン矢沢さんだ。」
「え?カプリコ・・・なにそれ?」
「そんなことはいいんだ。まぁ中に入りなさい。」
「う・・うん。お邪魔しま〜す。」
有紀を部屋の中に招き入れる。俺の頭の中では少年頭脳やオンディーが
キャンディー片手にハッスル×2していた。


257 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/06(火) 15:38:44 ID:eBLfqesL
「しかし、コレはまた・・・」
改めて有紀の姿を凝視する。
丈の短いスカートに黒いニーソックス・・・・モロに俺のストライクゾーンだ。
「うちの学校のだろ、コレ?」
「そうだよ。」
俺と有紀の通う学校の制服は男子がブレザーで女子がセーラー服である。しかし、有紀が
着ているセーラー服は校章や課章が付いてなかったので同じ制服でもまた違った
趣きが醸し出されていた。
「似合う。似合うぜ有紀。すっげー可愛いよ。」
これは素直な感想。襟から覗くうなじ、身体を間延びすれば覗けるであろうクビレ、
スカートから伸びニーソックスに包まれていくフ・ト・モ・モ!!!!!
すべてが俺に殺人級のパンチを喰らわせてくれる。しかも、そんな姿を
有紀がしているという現実が・・・・たまんねぇ!!
「ホントに・・・エヘヘ、狂介にそう言ってもらえてウレシイ。」
有紀は本当にうれしいのだろう、満面の笑みを浮かべた。


258 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/06(火) 15:40:04 ID:eBLfqesL
「しかし、何でまたそんなカッコしてんだ?」
「ホラ、僕一応卒業するまで男の子の格好するって言ったでしょ?」
「あぁ、そうだったな。」
「そうしたら制服なんてもう着る機会が無いじゃない。」
「まぁ・・・確かにな。」
”アッチ系”に進めば着ることも・・・なんて考えてしまった頭を切り替え
有紀の話を聞きなおす。
「それに・・・・」
「それに?」
「・・・・狂介に見てもらいたかったから。」
顔を赤くした有紀は、そういうと俯いてしまった。
「有紀!!」
俺は有紀を抱きしめた。ホントにも〜可愛い事言ってくれちゃって〜。
「最高だよマイハニ〜。」
「マ・マイハニーって・・」
有紀の顔がみるみるうちに真っ赤に染まっていく。


259 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/06(火) 15:40:43 ID:eBLfqesL
「じゃあ、俺からお礼って事で・・・」
そのまま、有紀を押し倒そうと思った、その時。
「あっ!!待って。」
有紀が俺の身体を押し返してきた。
「ん?」
「お礼を言うのは僕の方。・・たくさん褒めてもらったし。」
「有紀・・・」




「だから今日は僕が・・・・」


260 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/06(火) 15:41:18 ID:eBLfqesL
壁にもたれかかるように座り込んだ俺、有紀は俺の目の前に跪いて向かい合った。
「狂介・・・」
有紀はその手をそっと伸ばし、ズボン越しに俺の股間をさすった。直接ではないが
股間に感じる有紀の感触がとても気持ちいい。
「硬くなってきたね。」
「あぁ・・。」
もどかしさを感じた俺はズボンからベルトをはずし自分のモノを取り出した。
「狂介のって・・・大きい。」
「・・・しゃぶってくれ。」
「うん。」
有紀は俺のモノを手に取り、優しく包むように握った。
「はぅむ・・・」
正座した状態から俺の股間に顔をうずめ、肉棒をくわえ込む。
舌で亀頭をなめ回された瞬間、ゾクッとした快感が全身を駆け抜けていった。
「気持ちいい・・・?」
有紀は上目づかいで尋ねてきた。
「あぁ、スッゲェ気持ちいい。」
「・・・良かった。」
有紀は安堵の表情を浮かべ再び行為を再開した。


261 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/06(火) 15:42:42 ID:eBLfqesL

「んぅ・・・むっ・・・うぅむ・・・」
有紀は口いっぱいに俺の肉棒をくわえ込み、顔を上下させた。
有紀の口の中の熱が伝わり俺のモノを圧倒していく。
「狂介の・・・さっきより大きくなってる。」
「有紀が上手だからだ。」
「ホント?」
「あぁ。」
「じゃあ、もっと・・・」
「いや。」
「えっ?どうして?」
有紀が不安な顔を浮かべる。これで終わりとでも言われると思ったのか。
「入れたい。」
「え・・・」
「有紀の中に入りたい・・いいか?」
「あ・・うん。」
ホッとして頷く有紀。


262 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/06(火) 15:43:29 ID:eBLfqesL
俺は有紀を布団の上に押し倒し、スカートを捲り上げた。脱がすのもありかと思ったが
折角のセーラー服なので着たまま楽しむことにした。
「有紀、濡れてるぜ。」
「やぁぁん。そんな事言わないで・・・。」
有紀の下着は愛液にまみれ、その機能をもはや果たしてはいなかった。
「俺の咥えて感じてたんだな?」
「うぅ〜〜〜。」
「悪いことじゃないさ。有紀に感じてもらえるなんて嬉しいぜ。」
「・・・ホントに?」
「モチロン。」
先日、有紀をラブホで泣かせてしまった失敗からベソをかいた時の経験から
フォローは完璧だ。とにかく褒めて機嫌を直してもらう。これが一番だ。
「じゃあ、いくぜ。」
「狂介・・・きて。」
有紀の身体を持ち上げゆっくりと挿入する。



263 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/06(火) 15:44:13 ID:eBLfqesL
「あぅぅ!!」
挿入した瞬間、有紀は悩ましげな声を上げた。
「んん!!・・・・あっ!!・・」
俺が腰を使って貫いていくたびに有紀は足を絡ませ強くしがみ付いてくる。
「有紀・・・大丈夫か?」
「あぁん・・・う・・うん・・・平気・・だよ・・」
有紀は息を荒げながらも俺の動きに合わせて腰を振り始めた。
「お願い・・・もっと・・・もっときて・・・きゃぅぅ!!」
有紀の願いに答え、全力でピストン運動を行う。有紀はのたうちながらも
俺の動きに合わせ腰を動かす。
「あぁぁぁん!!・・こんなに・・なって・・・」
有紀がうわごとの様に喋りだす。
「エッチな子って・・思われちゃうよぉ・・・・嫌われちゃうよぉ・・・」
有紀の目からは涙が流れていた。
「有紀。」
有紀の頬にキスし、子供に言い聞かせるように語りかける。



264 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/06(火) 15:44:46 ID:eBLfqesL
「こんな事で嫌いになんてならないよ。」
「うぅん!!・・・でも・・・あん!!」
「俺の方がエッチさ。・・・有紀は可愛い、それだけ。」
「狂介・・・・・。」
有紀のしがみ付いてくる手の感触がいっそう強くなった。
「有紀・・・そろそろイクぞ。」
「うん・・・きて・・・狂介・・・きてぇぇ!!」
有紀の中が萎まる、限界に達したようだ。
それに呼応するように俺も限界に達しすべてをぶちまけた。


265 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/06(火) 15:45:22 ID:eBLfqesL
「汚したか?」
俺に腕枕されている有紀に尋ねる。
「大丈夫。洗濯すればいいし。」
「そうか・・・。」
「それに。」
「それに?」
「狂介にはこの服を汚してほしかったし・・・。」
「ぶっ!!ゴホッ・・・ゴホッ。」
嬉しいが何とも言えない発言をかましてくれる有紀に俺は咳き込んだ。
「何を言うんだお前は・・・ん。」
珍しく有紀から俺に口付けが来た。深く、そして強いキスだ。
「こんな僕を好きになってくれてアリガトウ。」
「自分を卑下するな。」
「愛してる・・・・ダーリン。」
「はぁーーーー・・・・・・俺もだハニ〜。」
未来の妻を抱きしめ、俺は思った。
セーラー服って恐ろしい凶器だということを・・・・・。

 
                             〜おしまい〜



266 名前:実験屋 投稿日:2005/09/06(火) 15:54:46 ID:eBLfqesL
スイマセン。有紀視点の方、諸事情でやり直すことになりました。
お詫びというではありませんが、こちらのでご勘弁を。

白雀様のチャイナを見て「ならセーラーもありだろ」と思い
触りだけだったセーラー物を投下しました。
有紀視点は急ぎ完成させます。

>>白雀様
勝手に張り合ってスイマセンでした

>>アヒル様
和物待ってました!!内容や展開に完全に
引き込まれとります。GJ!!!!!!

267 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/06(火) 16:53:35 ID:r3gQ1O4e
ごふっ
(吐血)→(悶絶)→(健やかな顔)→(悶死)

268 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/06(火) 17:56:24 ID:RiQIujit
>>246
いたれりつくせり…
まじで、有難うござります!


>実験屋氏
にーそっくすうぅぅっ!?
駄目、勘弁、もう悶え死ぬって!
血!鼻から血が大量出血でもう大…変…パタ

269 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/06(火) 19:16:12 ID:sxn03NP3
>>ナサの人
 諸氏の投下の直後に割り込んで申し訳ありませんが、ナサの中の人にちょっとした要請があります。
 実は小生、サディアスとクロード、イヴァンをお借りして二次創作を書きたいと構想しておりますが、これを
投下することを認可して頂けませんか?
お話の時間軸としてはサディアスとクロードが出会った直後。筋書きとしては、王国の東部から侵攻してくる敵
とサディアスとクロードが属する近衛部隊が戦い、イヴァン王子がそれら部隊を指揮する、というふうにしたい
と思います。
 また、極めて特異なお願いであることは承知していますが、舞台を現代に移すことを認可していただきたいの
です。
というのも、時間軸の関連上、恋模様などを盛り込むわけにはいきません。従ってもっぱら戦闘がメインになり
ますが、私は中世の武器戦術などに通じておりませんで、むしろ現代のそれのほうに――はるかに――詳しいの
ですね。ですから、現代を舞台として書くことを認可していただければ、よりお話にリアリティを持たせること
ができると確信する次第であり、この旨認可を頂ければ幸いです。

270 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/06(火) 19:44:24 ID:ELFLTuwX
>>269
それならオリジナルにした方がいいのでは?


271 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/06(火) 19:52:49 ID:nfSdbIxG
>>269
戦闘メイン過ぎてスレ違いになったりしなければ、読者としては
さまざまな作品が読めるのは嬉しい事ではありますが・・・
わたしもオリジナル作品の方が良いのではないかと思います。

わたしたちは きもちのよい にんげんたちを よみたい

272 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/06(火) 20:19:49 ID:sxn03NP3
では、ナサ氏の認可があれば、「コレコレの作品を原作としている」という注をつけて他スレに落とさせていただきます。
投下先は「エロくない作品」スレにします。
(何しろ、書きかけのお話は「戦闘メイン」そのものなので…)

273 名前:ナサ ◆QKZh6v4e9w 投稿日:2005/09/06(火) 20:34:55 ID:/Lgy2QNJ
(ついでですので、今後コテ記入の必要な際には
 ↑こちらのトリップをつけることにします。
 まとめ姦理人様、長らく暫定名で失礼しました)

>>269
まさにそのスレ違いになるのではないかという事がネックになり、許可しちゃってええのんかいなと一瞬悩みました。
ご配慮に感謝します。
そういうことでしたら、どうぞばんばん使ってやってください。
俺も見つけたら読みに行きたい。

274 名前:姦理人 投稿日:2005/09/07(水) 01:36:21 ID:Dam74Zbj
>>253
管理人の立場から言わせていただきますと、
連投規制もありますし、無理にコメントを別レスにしなくても大丈夫です。
ただ、時間が無くてSSを読まないままサイトにうpる場合も多いです。
誤ってコメント部分まで収録されてしまった場合、
作者さまの意図しない問題が発生した場合はお知らせ下さい。

>>273
了解しました。お名前直しておきましたのでご確認下さい。

275 名前:実験屋 投稿日:2005/09/07(水) 01:42:41 ID:VLM6nGFg
>>管理人様
どうもお疲れ様です。作品名ですけど最初の『』でくくってる部分が
それに当たりますんでよろしくお願いします。



276 名前:姦理人 投稿日:2005/09/07(水) 01:52:05 ID:Dam74Zbj
>>275
すみませんでした。
サブタイトルではなく、タイトル扱いで訂正しておきます。

277 名前:名無しのアヒル 投稿日:2005/09/07(水) 01:57:07 ID:rsz2P7I3
>>実験屋さん
男装少女のセーラー服エロ!!微笑ましくてイイ!有紀マジかわええなぁ。
てか冒頭の狂介マジ受けますね。2ちゃんねるの巡回という高貴な嗜み・・・。
客観的に見たらアホだけど最近の自分はほぼ同等、いやそれ以上のことやっててバカにできない・・・orz
「ダーリン」とか「ハニー」とか「未来の妻」とかクサイ(失礼)セリフがいいですねvvv。

「セーラー服って恐ろしい凶器だということを・・・・・。」は名台詞ですね。
有紀視点も頑張ってください!!

・・・で、自分も書いたんですけど・・・。あんなほのぼのものの直後にいいのかって程鬼畜・・・。
しかも男装少女(瑞穂)のエロじゃないし・・。まあ、瑞穂の出番がある分ましかなぁ・・。
サド男(by z1nMDKRu0sさん)成幸は今回名前すら出てきてないし。でもこれまで彼がしてきたことが
可愛く思えてくる位の内容です・・・。瑞穂、今までとは違う意味で可哀想だ・・。

陵辱が苦手な方はほんと注意してください。

278 名前:名無しのアヒル 投稿日:2005/09/07(水) 03:45:45 ID:rsz2P7I3
※ 鬼畜です。注意して下さい。しかもスレ違いかも・・。

279 名前:鬼道の末に・零 投稿日:2005/09/07(水) 03:49:13 ID:rsz2P7I3
だよお!!いやぁ!!お母様ぁ助けて!!助けてぇ!!!」
近寄ってくる巌を見て怯え泣き、母に助けを求める少女。未成熟な肢体を隠し、巌から逃れようと後ろに下がる。

「初音!!やめてぇ!!お願いです!!!放してください!!!」
瑞穂に抑えられた母なる女性は娘――初音を助けたいがゆえに自分を抑え付けてる瑞穂に哀願した。

「・・・・・。」
その哀願を聞き入れてやりたい。むしろ一緒に父の蛮行を制止したい。しかしその密かな願いは叶わない。
女性が声を上げるたび巌は瑞穂を睨み付けた。その女を放して邪魔をするならお前もこの親子も嬲り殺すぞ・・と。

必死で逃げようとする初音の抵抗は無駄なものだった。幼い少女への蛮行を愉しむ陵辱者―――巌は
容赦なく初音を乱暴に捕らえるとその身体を押し広げた。純粋無垢は身体がおぞまじい男の晒し者にされている。

「うう、ひくっ・・。お母様、おかあさまぁ・・・・・。」
13,4の少女が受けるにはあまりにも惨い仕打ち。そしてその母にとってもあまりにも残酷なものであった。

「初音・・・、初音・・・。お願い、です・・。あの子だけは・・。」
女性は瑞穂の腕の中で泣きながら娘の助けを求めて必死に嘆願している。それを聞いた瑞穂は泣きたくなった。
この親子を苦しめる行為に自分も加担してる。その苦しみが瑞穂の心を深くえぐった。

「うう・・・・・・。やめて、やめてよぉ・・。ひあんっ!」
巌は初音の微かな双丘を舐めている。その気持ち悪さにむせび泣く初音。

「お願いです・・・。初音だけは・・・。お願いです・・・・。」
泣きながらも初音を助けてほしいと哀願し続ける女性。母親を全くといってもいい程知らない瑞穂は
その女性の中に母親像を初めて見た。しかし母にとっても娘にとってもあまりにも残酷な光景。

(何でこんなこと・・・)
何故この親子は巌に辱められなきゃならないのか。何故自分がこの親子への蛮行の手助けをしなければならないのか。
何度も視線を逸らそうとしたり耳を塞ごうとした。女性の拘束を解こうとした。涙が溢れそうになった。
しかしそうしようとするたび巌はあの恐ろしい視線を瑞穂に送る。


280 名前:鬼道の末に・零 投稿日:2005/09/07(水) 03:49:49 ID:rsz2P7I3

巌は初音の足を開きその恥部を露わにした。毛も生えていないあまりにも幼い女陰。

「うう・・・、ひっく・・・。うえっ・・・。お・・かあ・・さま・・。うう・・。」
母を呼び号泣する初音。巌はその様子を愉しげに見つつ、彼女の恥部を瑞穂と女性に見せつける様にしている。

「初音・・・。初音・・・・・。うう・・・。」
娘に合わせる様に号泣する女性。巌は2人の涙を愉しむ反面、瑞穂には涙を流すことを一切許そうとはしない。

――ぺちゃ、ぺちゃ・・・
いやらしい水音が部屋の中で響く。巌は初音の幼い女陰を容赦なく舐めている。望まぬ快楽から出た愛液がいやらしい音をたてていた。

「・・・・・・。」
もはや声すら出せない初音。代わりに涙が絶え間なく溢れていた。巌は時々瑞穂と女性に当て付ける様に視線を送った。

「・・・・・・・・。」
「ひっく・・・。初音・・・。」
泣くことすらできない瑞穂とそれとは対照的に娘の為に泣き続ける女性。対照的な姿で悲しむ2人のを見た巌の気分は最高調だった。

「さてと。いただくとするか。」

―――!!!

「初音ぇ!!!!ああ・・・・・!」
2人の、初音が助かってほしいという願いもむなしく巌の禍々しい肉棒は初音の膣内に挿し込まれその純潔を奪い去った。

――永遠に・・。

「いやああああ!!!痛い!!!痛いよぉ!!!!裂けちゃうよぉ!!!お母様ぁ!!!!」
初音があまりにも悲痛な悲鳴を上げる。その声は瑞穂と女性が今まで味わったことのない悲しみや悔しさを味わう反面
初音の膣内(なか)を堪能する巌や親子以外の女性達を犯していた家臣達を愉しませていた。その悲痛すぎる悲鳴の中でも
母を呼んでいることが瑞穂に複雑な思いを抱かせた。

この親子の絆の深さ、そして自分がその絆を利用して苦しめる行為をしていること・・・。





281 名前:名無しのアヒル 投稿日:2005/09/07(水) 03:52:26 ID:rsz2P7I3
最初、→「や 加えておいてください。こんな内容なのに間違いまでしてすみませんorz

282 名前:実験屋 投稿日:2005/09/07(水) 19:47:08 ID:VLM6nGFg
>>アヒル様
GJ!!!!です。瑞穂のバックグラウンドがおぼろげながら
見えてきました。続きが待ち遠しいです。

現在6割は出来てるんですけど流れが破綻気味で
手直しに時間掛かってます。
明日には完成すると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

283 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/07(水) 20:58:08 ID:Ugcz47HE
>>269
人の生み出したキャラクターを背後設定変えてまで自作に使いたい理由があるわけ?
「中世ものが書けない」「現代舞台の戦闘ものが書きたい」「だからキャラクターだけ貸せ」って失礼じゃないか?


そういう理屈なら夢オチという理由でも付けて司が修学旅行でクラス全員の男にレイプされる話を投下してもいいということになるぞ。

284 名前:司8.6 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/09/07(水) 21:10:00 ID:cgc+nYWs
>>283
作者が良いと言った以上もういいじゃないか、とは言えないか?
その例えは流石に>>269氏も引くだろうが、そこまで失礼に当たるような内容かもまだわからないし…
とりあえずは終った話、あとは投下されたものを読んでからの判断でいいんじゃないだろうか。


とか言いつつ、コスプレ話の流れに乗りたくて急遽投下。
後半はないかもしれない。嘘。これから書くのでしばらく待って。

* * * * *

「…なんだ、それ」
新聞から目を上げた隆也は、間抜けな声をあげた。
というのも、いつものごとく訪ねてきた司の首に、艶かしい赤い首輪が巻かれていたからだ。
「何って…これのこと? 」
首輪を差した司の指にはシルバーのリングがはめられていて、服は上から下まで白と黒で統一されている。
髪はワックスで軽く固められて、腰にもチェーンが二本かかっている。一言で表すならロックな服装だ。
「それだ」
「首輪」
馬鹿な会話をしている、と思いつつも、つっこまずにはいられない。
「首輪はわかってるけど、なんだってそんなモン…」
「さっきまで友達のライブ行ってたから。…似合わない? 」
確かに司のシャツは汗にまみれていて、ライブ後というのはわかるのだが、隆也がつっこみたいのはそこではなくて、というか。
「いや…似合ってる」
細い首に赤い首輪は良く映えて、首から上だけ見ているとロックとは無関係なイメージが膨らむ。
「じゃ、いいじゃん。あ、シャワー貸してね、汗で気持悪くて」
「あ、あぁ……」
明るくさっぱりと言い切った司は、隆也に近寄りもせず風呂に直行する。
取り残された隆也はさっき湧きかけたイメージを採掘する。たしかあれによく合うものがあったはずだ。
「……あぁ! 」
思い出したものをひっぱりだそうと、隆也は押入れの奥を探索し始めた。

「お風呂ありがとーございました〜」
わしゃわしゃと髪をタオルで混ぜながら出てきた司は、アクセサリーの類はつけていない。
さっきの首輪もサラシや他のアクセサリーとまとめて抱えられている。
「どーいたしまして……ほい」
いいつつソファの片端によって、司の座る場所を空けてやる。そこにすんなり腰を下ろした司の腕の中から、首輪を拾う。
「しっかしこんなもん、どこに売ってるんだ? 」
「駅の近くにね、こーゆー服ばっか売ってるお店があるんだよ。そこで買った。オーダーメイドで服も作ってくれるみたい」
司の腕が動くたび、微かな飛沫が顔にかかる。
「ほー。司がこういうの好きだとはな」
「学校じゃ私服の趣味なんてわかんないもんね。っても、流石にライブでもなきゃこれはつけられないけど」
司の手が首輪に伸びる。大人しく返してやると、慣れた手つきでそれを首に巻いた。
「ね、ほんとに似合う? 」
じっとのぞきこんでくる司には、やっぱりアレが良く似合いそうだ。こっそりと後ろに隠していたものに手を伸ばし、司に笑いかける。
「うん。良く似合う。…で、ついでにな」
前と後ろを確かめて、それを司の頭に装着させる。

285 名前:司8.6 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/09/07(水) 21:11:01 ID:cgc+nYWs
「…何これ」
「猫耳」
黒くてふさふさとした、猫耳のカチューシャが司の頭に乗っている。予想通り、良く似合う。
「いや、猫耳はわかってるんだけど」
さっきとは逆の会話をしながら、隆也は司の顔を両手で包む。
「すっごい似合ってるぞ」
ちゅ、と軽く唇を重ねると、司の頬がほんのり染まる。
「……褒めてるの?」
「もちろん。食べたいほど可愛い」
言葉どおり柔らかな唇に食いついて、下唇を中心に愛撫を加える。
「んぅ…んむ……」
顔を包んでいた手を耳と首輪の周りに滑らせると、司の鼻にかかった息が漏れる。
「…ん、は……」
唇を離すと、閉じられていた目が間近でのぞきこんでくる。
二人の体の間についていた手が、隆也の肩に回る。
「…これは、先生の趣味? 」
「まさか。忘年会でもらったんだよ。未使用だ」
実際はその場でつけられ写真をとられたのが、そんなことを言ったら食いついてくるのはわかっている。
ちゅ、と首輪の下に口付けて舌を這わすと、微かなため息が漏れる。その間も手は耳の形をなぞり、鼻腔の周辺をくすぐる。
「ん、ふ……せん、せ……」
ぎゅう、と服をひっぱられる感覚に顔を上げ、司と目を合わせる。薄く開いたもの欲しげな唇が動く前に、笑って言う、
「司、Hしよう」
「……うん」

* * * * *

はい、これだけです。
続きは…今週中には。毎度前半はエロなしで申し訳ない。

286 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/07(水) 21:24:53 ID:n3keBfRB
(復活)→ごふっ→(吐血)→(あなたは赤い部屋が好きですか? 状態)→(晴れやかな顔)

287 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/07(水) 21:27:40 ID:n3keBfRB
司氏もアヒル氏と揃いも揃って
俺を(萌え及び残虐鬼で)殺す気かぁぁぁぁ!!!!

288 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/07(水) 23:50:06 ID:ykxV9lMK
>>285
  ∧_∧  +
 (0゜・∀・)   
 (0゜∪ ∪ +
 と__)__) +    



289 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/08(木) 00:06:40 ID:7YDBBeJi
だーかーらーコスプレはヤヴァイってーのコスプレはぁー!
あー、ティッシュが底ついた。鼻から血ぃ垂らしたまま、コンビニ
行かなきゃ。

うっ…パタリ
(ダイイングメッセージ→"コスプレ")

290 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/08(木) 00:43:51 ID:1wlNn9OM
(復活)→(ついでに>>289をこの世に引きずり戻す)→(ちょっと欝性感)→投下!!

「ウフフフフ
まずはねぇ真ちゃ〜ん
自分でどこが感じるのか覚える。これ大事よぉ」
シャルロットの標的からユウタンが外れたのはいいけど今度は真がねぶられる事に
「ヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!! 誤解です誤解です誤解です誤解です!!!!」
目に涙浮かべながら必死にもがく真はまるで浜に打ち上げられた魚の如く
「あわわわわわわわわ」
自分を助けた真がピンチになってるときにアワアワオロオロし始めるユウ
「さて、盛り上がってきたところでご飯食べにいかない?
お昼まだでしょ」
ヒビキちゃぁぁぁぁ〜〜〜ん!!!!
真を、真を助けてアゲテ――――――っ!!!!
ぎゃーぎゃーうるさくてたまらん
「ちょ、ちょっとみんな!!
誰か助けてあげろよ!!」
ユウタンはどうやらこいつらを説得して助けを求めるようですな
さすがにもっかい同じ目にあうのは嫌とみた
って当たり前か
「ガンバレユウちゃん」
「私たちは関係ないから」
「真〜 骨は拾ってやるからな」
薄情組、ニヤニヤしながらペルソナ退場、何がしたいんだこいつらは
あ、ユウと真で遊んでいるだけか
まぁ語り部が言えるのはこれだけだ
哀れ真、哀れユウ
おまいらは3時間ほど忘れないよ

291 名前:鬼道の末に・零 投稿日:2005/09/08(木) 01:07:03 ID:DxsxqD5f
【このスレではありえない位エグイ陵辱ものなんで受け入れてもらえるか心配してたけど皆様の寛大」な心に乾杯。
続きです。コスプレ、ギャグと明るくきたところに鬼畜。今回短い上あんま話進んでない。苦手な方は注意。】


「うう・・・。痛い・・・・・。痛いよぉ・・・。抜いて・・・。」
初音は弱弱しい声で哀願する。その醜悪な肉棒を挿し込まれた割れ目から痛々しい血が流れ太ももにつたっている。
処女の証であったそれは皮肉にも汚らわしい陵辱者の嗜虐心をそそり、その肉棒の動きに対する潤滑液になっていた。
家臣共もいたいけな少女の姿を自分達も女性を陵辱しながら堪能していた。この汚らわしい男達に慰み者にされている女性達は
ある者はすでに気絶し、ある者は正気を失い放心し、ある者は周りが見えない位の男に輪姦されている。そんな中例外の者が2人いた。

「・・・・・・・・。」

「初音・・・・・。初音・・・・・。どうして・・・・・・こんなこと・・・・・。」

1人は少年の扮装をした犯されてる少女と同年代の美少女。その頭には角がある。人間ではなく鬼・・・。
・・・少女を犯す陵辱鬼、巌の子供・・瑞穂。

もう1人は30代の美しい女性。・・・犯されている少女の母・・。彼女自身も娘の目の前で陵辱され、
全身精液で汚され、瑞穂が訪れた直後膣内射精された為、かつて娘を産んだ膣からも精液が溢れ出ていた。
しかし自分自身が陵辱されてたときより今の方が遥かに悲しみに暮れていた・・・。

「・・・・・・・・。」
瑞穂も女性のあまりにも悲痛な気持ちに気付いていた。母を知らない彼女でもわかる。母なる女性にとっては自分より
娘の陵辱の方が辛いということが。

(同じ親でもあの男とはなんて違うんだろう・・・・。)
娘の為なら陵辱されることもかまわないのに、目の前で娘を汚され泣く女性。
娘を性奴隷にしてもかまわないと思い、更に自分より娘を大事にする女性を苦しめて喜ぶ巌。・・・あまりにも違う。

「処女の、それも特に若いおなごのオマ○コは最高じゃな。母親みたいに慣れたものもいいがの。」
当て付ける様に言う。瑞穂も女性もそれに気付いた。

「・・・・・・・。」
女性は泣きながらも憎悪や侮蔑の表情をし始めた。自分ばかりか娘を犯して愉しむ巌に対してはもちろん、
巌の命を聞き、自分を抑え付ける瑞穂にも・・・・・。

「・・・・・・。」
瑞穂はそれに気付きまた悲しくなった。血がつながっているという事実が心底汚らわしい巌と同類に思われてること、
娘を想う優しい母親が憎悪に満ちた目をしていること・・・。



【これ書いてたらz1nMDKRu0sさんに先越されてて小説続きに。娘とは似ても似つかない残虐鬼の続きです。
その父とは全く似てない娘を辱めてる現サド男(成幸)はまだです。赤い部屋って血のことですか(今気付いた)。】

292 名前:秀穂ゴッドファーザーズ ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/08(木) 01:11:40 ID:1wlNn9OM
「どうしよ……」
どうしようもこうしようもねぇよユウ
ただ単純な問題だ
真 を 放 置 し て ニ ゲ ロ
楽しいことが起こるぞ
例えば真がケツ押さえて「汚れた……」とか泣いてる様は見てみたいと思わんカネ?
「あうう……」
真を助けたい、でも標的になるのは嫌だ
この間で激しく揺れるユウの心情、さぁどう出るユウタン!!!!
「えーいままよ!!」
まさかそうでるとはな
「真ちゃ〜〜〜ん、いい子ねぇすっかり大人しくなっちゃって」
白眼剥いてる真にキスする寸前、ユウの灰皿攻撃がシャルロットの頭に直撃!!
灰皿はガラス製だし火曜サ○ペンス劇場だったらこのまま殺人事件突入だ
「ああっ!!? なんだなんだ?」
灰皿の加速を得たシャルロットの頭突きで覚醒した真はまだ事態が飲み込めてない様子
「真!! 逃げるよ!!」
それが一番良い選択だ
「え? あ、あぁ……」
脇に倒れるシャルロットで状況を把握した真、すばやくギターを背負って逃走準備
ユウもギター背負って準備完了、さぁ逃げろや二人とも
早くしないと……
「ユウちゃ〜ん、嫉妬したの?
構わないけどこれはいただけないわねぇ」
不死身のタイラント(シャルロット)が追ってくるぞ
「「ぎぃゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」」

293 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/08(木) 01:14:29 ID:1wlNn9OM
これで中断ですんで遠慮なく続き投下してくだちい

294 名前:名無しのアヒル 投稿日:2005/09/08(木) 01:46:24 ID:DxsxqD5f
すみません、実はあれだけのつもりだったんです。そちらの投稿も終わったものだと思って・・。ほんとすみません。orz
次からわかる様にしますので。そちらこそ続きをどうぞ。それにしても笑える・・。ユウ怖い・・・・・・。
(残虐鬼書いてる奴が言うのも難だけど) 火○ス・・・。最後の「「ぎぁゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」」がイイ!

295 名前:鬼道の末に・零 投稿日:2005/09/08(木) 03:44:21 ID:DxsxqD5f
【すみません、↑みたいなこと書いたくせに続きができたんで投稿させてもらいます。z1nMDKRu0sさん本当に申し訳ありません。
今回ももちろん鬼畜です。残虐鬼注意!!苦手な方はスルーで。】


「もう、やだよ・・。ひああん!!おかあさまぁ!!!」
幼いせいか快楽はなく、痛みだけ。そんな初音を容赦なく犯していた巌にはもう限界が迫っていた。

「おお・・・!出すぞぉ!!」

「やめてぇぇぇ!!」
女性が両目を涙でいっぱいにさせながら叫ぶ。自分の身体に纏わりつく汚らわしい、巌の欲望。
そんなものが娘の膣内(なか)にそそがれるなど耐え難かった。しかし陵辱者に幼い少女への気遣いなどあるはずない。

―――ドプっ!!
無垢なそこには相応しくない汚らわしい欲望がぶちまけられた。

「・・・・・・・・・。」
初音はその不愉快な感触に生気を失っている。感情を閉ざした様な濁った目。幼く愛らしい容姿が痛々しさをあおっていた。

「・・・・・・・。」
女性はうなだれている。娘同様その目には生気が失せていた。

「ははははは!どうだ、瑞穂!!なかなかの趣向じゃったろ!!それにしてもこの親子は最高じゃったのう。
親子どんぶりで性奴隷になる為に生まれてきたのかもな!!」
その言葉を聴いた瑞穂の中に怒りを越えて殺意すら芽生えた。同時に自分が腹立たしかった。汚らわしい陵辱者に殺意を抱きながらも
何も出来ないどころかその愉しみに加担してしまった弱い自分。初音親子だけではなく瑞穂の心も激しく傷つけられた。

「その女を放すんじゃ、瑞穂。」
巌が命令する。その命の通り女性を放すが生気のない彼女は倒れそうになった為、再び身体を支え、そっと寝かせた。
死んだ様にぐったりと畳に倒れこむ親子。彼女らに纏わりつく精液が畳を汚した。

「さてと・・・、お前ら!この親子もう好きにしてよいぞ!!」
そう部下に呼び掛けた。

―――!!?
瑞穂は驚いた。まだ、初音親子を辱めるつもりだとは。

「マジですか!巌様!!あの城の城主の妻子ですよね!」

―――!!!

――どこともなく上品だと思ってはいたが城主の妻子・・・。
例の城の城主は奮戦の末、最期を遂げていた。もちろんこの親子もそれは知っていた。瑞穂は目を瞑り拳を握り締めた。
初音親子に降り掛かった残酷すぎる現実を思いながら・・・・・。


【今回も1レスのみで。いつ本編に戻れるのやら。成幸相変わらず出番なし(笑)。一応もう1人の主人公なのに。】

296 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/08(木) 04:02:46 ID:SsWMh/el
>>アヒル氏
ペース早いですね。
個人的に城主の妻子にはなんとか救いが欲しいところです…頑張れ成幸。

ただ一箇所だけ、仮にも舞台が戦国の世(江戸か室町かは分かりませんが)なのですから
「マジですか」は時代の雰囲気に合わない台詞のような。
いえ、ダメ出しとかじゃなくちょっと気になっただけなのですが。

297 名前:名無しのアヒル 投稿日:2005/09/08(木) 04:16:34 ID:DxsxqD5f
>>296さん
あの親子に関しては最初は後に処刑されて更に瑞穂を苦しめるって設定にしようかと思ったんですけど
話進めてて嫌になったのでやめました。最初考えてたのとは逆に瑞穂に救いをもたらせてくれる
展開にしようと思ったので御安心を。

言葉遣いですか。この小説の舞台は和風ファンタジーの設定なんですけど、確かに合わないですね。
下っ端っぽい軽さを出そうと思ったんですけど・・。以後気をつけます。

298 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/08(木) 07:11:13 ID:1wlNn9OM
初音タン親子に容赦ありませんな鬼クソ親父
微かに萌えてしまったママンも一緒に助けてやって下さい

299 名前: ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/09/08(木) 10:27:01 ID:GsZ+n0JH
>297
すいません、ちょっとキツイこと言いますがご勘弁を。

気になるのが、地の文にときどき口語が混じっている点。(という→っていう など) 重い作品だけに浮いてしまっているように感じます。
それと、作品投下が多いスレですので、読み手に読みやすいようもう少し書き溜めてからの投下がいいのではないでしょうか。
(あと、城主の妻子であれば舌噛み切るぐらいはしそうだよなぁという個人的意見)

全て私の感覚ですので全部直せというものではありません。
ただせっかく作品を書くのですから、簡単なミスで雰囲気を悪くしてしまったりするのはもったいないと思います。
本当に個人的な意見ですいません…


以上、人のこと言えない駄目職人でした…

300 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/08(木) 13:06:20 ID:nYuPDA1b
>266
ニ−ソックスゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!!!!!!
太股おおおぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!
可愛い有紀たんもだけど狂介って安定してていいね
好き俺このカップルエッチ話
ぜひにまた書いてくれ

>アヒル氏
これがサド男の復讐の所以なんだな。ひどければひどいほど納得いくし構成的にも必要な描写だろうけどそれにしてもああ瑞穂たん可哀想可哀想可哀想…どうかどうかいつの日かできることならば幸せにしてやってくれ。頼むお願いだ。
でもそれとは別にウマ−

>285
猫耳司…ぶしっ(鼻血)
やっべー首輪とそれつけたままプレイ?つけたまま?
ゃあんな感じ?ごぼっ(吐血)
…なんか目の前霞んできたよ俺喜びの涙と出血多量でw
こうなったら先生もほらこの狼耳つけて…

>292
タイラントーーーー!
バイオファンな俺のツボに…ほれ真、ロ○ットランチャー!
シャルロットってしゃれにならん●◎なのね。怖いわぁ
ユウたんの決死の優しさに胸がドキドキ。スキさこんな女の子。

ふう〜
怒濤の投下にやっと読むのが追い付いたぜ

301 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:01:42 ID:aEUIEo1O
『有紀の気持ち・狂介の気持ち』

sideY

「あ〜・・・つまんないな〜」
学校の帰り道、いつもなら狂介と二人で帰る道を今日は僕一人で
歩いていた。

------------------------------
事の起こりは三日前、文化祭の出し物を決めるに当たって。
「劇?」
「そう。何か研究して発表したりするより面白いだろ?」
と発言した委員長の提案でうちのクラスは劇をすることに、
題目はスターウォー・・・
「「「「スターウォー●!!!!????」」」」
クラスの誰もがわが耳を疑った。題目を決める際に決まった
実行委員達が言うには
「ホラ、見に行ってない人のためにさ〜」
「海賊版はいけないじゃん。」
「俺達で再現すれば問題ナッシング!!」
何でこんな人達を実行委員に選んだんだろ。すっごく頭が痛くなったよ。


302 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:02:23 ID:aEUIEo1O
「で、山崎には主役のア●キンをやってもらうんでヨロシク。」
「なぬ!?」
狂介は食べていたうまい棒めんたい味を吹き出した(←みんなは授業中に食べ物食べちゃダメだよ)
「なんで俺がそんなメンドイ事せにゃならんのだ?」
「ホラ、山崎は身長も190近くあるし、体格もガッシリしてるし・・・」
「ふざけるな・・・殺すぞ・・・」
狂介は実行委員の喉を片手で掴むとそのまま持ち上げる。
「グッ・・何より・・その怪力・・・グフ」
実行委員はそのままオチた。
そう、狂介は強い。高校に入学して間もない頃に
新入生いじめをしていた上級生を先輩の面目丸潰れにするほどに叩きのめしっちゃったの。
そのせいで不良グループが目をつけて20人がかりで狂介をリンチしようとした事が
あったんだけど狂介は
「・・・少ねぇな・・・」
言うや否や狂介はその20人をものの10分で負かしてちゃって・・・。
その後も何回かちょっかい出してくる人達を相手にしてたけど
結果はみんな同じ。


303 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:03:29 ID:aEUIEo1O
校内では狂介を怖がる人もいるけど同じクラスのみんなや
狂介を知っている人は狂介はいい奴だって知ってるから孤立してるわけでもない。
本人曰く「素晴らしき低たらくで退廃的な学校生活」なんだって。
その人柄でクラスの中心になる事も多い。しかもモテる・・・←これは気に食わない

「悪りぃな有紀。劇の練習するから先に帰っててくれ。」
「え〜。」
結局主役を引き受けた狂介は放課後にそっと耳打ちしてきた。
「怒るなよ。埋め合わせは帰ったら・・・・な?」
ナントカの騎士の格好をした狂介は申し訳なさそうな顔をして頭を下げた。
いつもと違う格好にときめいたりしたけど、やっぱり不服。・・・でも。
「うん・・・分かった。狂介の部屋にいるから。」
ここはガマン。ワガママ言って狂介に嫌われたくないもん。


304 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:04:19 ID:aEUIEo1O

-------------------------------


「でも、つまんない。」
僕は照明係でまだ舞台設営してないからしばらくはヒマ。
他のみんなに迷惑になるから残らないで帰ってるけど・・・・
「狂介・・・。」
女だって事を教えてから狂介はすごく優しくなった。前は優しく無かったって
言うわけじゃなくて、その・・・大切にしてくれて・・・。
たまに怖いくらいにイジメてくる時もあるけど、後で必ず謝るし、
ギュッて抱きしめてくれるし、いっぱいキスしてくれるし・・・。


・・・・気持ちよくしてくれるし。


305 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:05:13 ID:aEUIEo1O
最近僕は欲張りになったかもしれない。女の子はモチロン男の子が
狂介と話をしているのにも嫉妬するようになった。
教室にいなくても玄関や空いてる教室で待ってれば良かったのに
一人で帰るって事はそんな光景見たくないし、近くで感じたくないって
思ってるから・・・。
無論そんな気が狂介には無いことは分かってる。でも・・・・・

狂介には僕だけを見ていてほしい。

でも、そんなこと狂介が知ったら・・・
「・・・・軽蔑されるよね。」
ワガママ、自分勝手な女って思われると思う。そう思うと怖くなった
男だって騙してた僕を嫌わないでくれた。好きだって、愛してるって
言ってくれた。そんな優しい狂介に振り向いてもらえなくなったら・・・。
「はぁー・・・」
足取りに比例して僕の気持ちも重くなった。


306 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:05:47 ID:aEUIEo1O
「オイ南!!」
「え?」
急に誰かに呼び止められた。
考え事をしていたせいでそんなに近くまで接近されていたことに
気付かなかった。
「アンタは・・・・升沢さん?」
升沢啓。僕たちの2こ上で性格はかなり悪い。ウワサじゃ女の子に乱暴したり
クスリを売ってるなんてものもある。そのほとんどが90%本当っぽい。
「今一人か?」
「そうですけど・・・。」
升沢さんの手にはチタンの警棒が握られていた。
「山崎の野郎に、ダチが誰だかわかんねー位ボコられた姿を拝ませてやる。」
・・・そうだ!!この人は狂介を憎んでいる。狂介に負けて
その騒ぎの責任で退学になっていた。


307 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:06:23 ID:aEUIEo1O
「ヘッ。悪く思うなよ。これも全部山崎のせいだ。」
升沢さんは警棒を大きく振りかぶって殴りつけてきた。
「くっ・・・。」
それをよけて、回り込み脇腹を思い切り殴る。男の振りしてるんだもん。これくらいは・・・
「ぐぅ・・・このクソガキィ!!」
「あぁ!!」
僕のパンチはあまり効いていなかったらしい。体勢を立て直し回し蹴りをしてきた。
何とかガードしたものの衝撃は大きく、そのまま地面に倒れこんだ。
(やっぱり、男の子には勝てない・・。)
悔しかった・・・何も出来ない自分が。
「ふざけやがって!!」
升沢さんは僕の髪を鷲?みにすると近くの路地裏へと連れ込んだ。
「離せよ!!」
「うるせえ!!」
バキィィィ!!
顔を思い切り殴られ、僕は壁に叩き付けられた。


308 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:06:59 ID:aEUIEo1O
「うっ・・・。」
目眩と痛みで完全に力が抜けてしまった。立ち上がることも出来ない。
「ヘッ・・へへ・・手間かけさせやがって・・・」
下卑た笑いを浮かべながら近づいてくる升沢さん。
「ヒッ・・・・」
恐怖に身体が震えて動けない。
(もうダメ。怖いよぉ・・・助けて狂介!!)
「喰らえ!!」
自分に向けられる攻撃に目をつぶった

その時!!

「・・・・何してるんだ?」



309 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:09:39 ID:aEUIEo1O
sideK

「ワリィ、俺もう帰るわ。」
「え?オ、オイ山崎!!」
監督の静止も聞かずに教室を飛び出た。

・・・・いやな予感がする。

朝から妙な胸騒ぎがした。なんかすっげぇ良くないことが起こりそうで。
有紀にあってその胸騒ぎはもっと大きくなった。
(有紀になにか起こるかも・・・。)
昔から嫌な予感だけは外した事が無かった。誰かがケンカ売ってくるわ、
全員サービスの懸賞を貰えないわ・・・・今回も間違い無く何か起こる。


しかし、放課後まで何事も無かったので
(今日は気にしすぎたか?)
と、俺は緊張の糸を緩めてしまった。これが失敗だった。
とりあえず有紀を先に帰した。学校で何か起こると思っていたから
先に帰してしまえば安心と・・・。
しかし。
(狂介!!)
有紀が助けを求める声がした。聞き間違いじゃない。


310 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:19:15 ID:aEUIEo1O
「クソッ!!」
自分に悪態をつきながら学校を出る。先に帰すんじゃなかった。
終わるまで待っててもらえば・・・クソッ・・クソッ・・。


家が隣なので俺と有紀の帰宅路は同じだ。しかし、いくら走っても
有紀には追いつけない。もう追いついてもいいはずなのに・・・。

「・・・・あれは。」

道に何かが落ちていた。


311 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:19:54 ID:aEUIEo1O

「有紀のカバン・・・・有紀!!」
(何があったんだ!!何がいったい!!クソッ・・クソッ!!)
当り散らしたい衝動を抑え、有紀を探した。
「どこだ・・・どこだ・・・どこにいる。」



「へへへ。」
「!!」
汚い笑い声が聞こえた。この声には聞き覚えがあった。
「有紀!!」
俺はその声の先に向かった。



312 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:20:39 ID:aEUIEo1O

「・・・・何してるんだ?」
「や・・山崎!!」
最悪の光景だ・・・。アイツたしか、俺が退学に追い込んだ升沢だ。
あの野郎が有紀を傷つけて・・・・状況は一瞬で把握した。
「・・・どいてろ。」
俺は升沢を突き飛ばした。大して力入れてないのに、軟弱だな。
そんな事はどうでもいい。
「有紀・・・大丈夫か!?」
「き・・狂介?」
有紀の返事は弱々しかった。頭をぶつけたのか意識が朦朧としているようだった。
そして何より・・・。
「・・・殴られたのか。」
有紀の頬は軽く腫れ、口の端からは血が流れていた。
「・・・・ゴメンな・・・有紀。」
俺はハンカチを取り出し血をぬぐった。
「狂介・・・きてくれたんだ。」
「当たり前だ。・・・本当にゴメン。」
俺は有紀を抱きしめた。

(・・・・俺は有紀を泣かせることしか出来ないのか?)



313 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:21:24 ID:aEUIEo1O
自分の無力、そして有紀を傷つけたという罪悪感が襲い掛かる。
「へっ・・何ホモってやがる。」
升沢が起き上がり警棒片手に構えをとる。
ガッ!!!!
「な・・何!?」
俺は壁を殴りつける。拳はほぼ壁にめり込んでいた。
「狂介・・・?」
「すぐに終わるから・・・。」
有紀の頭を撫でる。それに安心したのか有紀の身体から
震えが消えていった。


314 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:22:20 ID:aEUIEo1O
「・・・お前・・・覚悟はいいな?」
「ケッ、素手で何が出来る?こっちには・・・」
言い切る前に升沢の身体は吹っ飛んでいた。
「ギャ!!」
醜い声を上げ倒れる升沢。だがこの程度で許す気は無い。
「お前にあるのは、この棒きれか?」
升沢の警棒を拾い上げる。
「何しやがる!!か・・返せ・・なっ!!」
力を込めて曲げてみる。簡単に四つ折までは曲げることが出来た。
チタンってのは柔らかい金属みたいだ。
「そ・・そん・・・な・・・・バ・・な」
「『そんなバナナ』に興味は無い。」
升沢の右腕を思い切り踏みつける。
「ギャァァァ!!」
”何か”が砕ける鈍い音と共に升沢が叫ぶ。・・・・下品な男だ。
次は・・・左腕。


315 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:35:17 ID:aEUIEo1O
・・・右足。
・・・左足。
四肢を踏みつけるだけで汚い声叫ぶ升沢。
骨?・・・あぁ、骨折れてるんだ・・・まぁ関係ないな。
「が・・は・・」
「・・・・トドメだ。」
俺は升沢の喉元を右手で掴み歩く。
「何を・・・する気だ・・はな・・離せ!!」
「すぐ離してやる・・・ちょっと待て。」
歩いて20秒もしない所にドブ川があった。水面まで10m・・・ココがいいだろ。
「離してほしいって言ってたよなぁ。」
「ヒッ・・・や・・やめ・・」
「オラァァァ!!!」
水面目掛け升沢を思い切り叩き付けた。
ザッパァァァン!!!!!!
升沢は水中に消えた・・・・・まぁ、いいか。


316 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:36:35 ID:aEUIEo1O
「有紀、終わったぞ。」
有紀を抱き上げ歩き始める。さっさと帰ろう。
こんな場所にいるのは有紀に良くない。
「狂介、アリガトウ・・・。」
「・・・・いや。悪いのは俺だ。」
そうだ全て俺の責任だ・・・。俺は・・・・・なんて事を。
「狂介・・・・・」
頭を打ったからか、有紀はそう呟くとそのまま眠ってしまった。

「俺は・・・・俺は・・・・。」

317 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:37:16 ID:aEUIEo1O
sideY
「ん・・・ここは?」
気が付くと僕の部屋にいた。そうか、あのまま気を失って・・・・そうだ!!
「狂介!?」
狂介を探そうと起き上がろうとしたら・・・。
「イタタタタ。」
頭に激痛が走った。どうやら打ったところがコブになっているみたい。
「・・・最悪。」
手元にあった鏡を見ると、殴られた場所が軽く腫れてるし。
(こんな顔じゃ狂介に見せれないじゃないか!!)
そのまま布団にもぐりこんで丸くなる。次第に目に涙が溜まっちゃう。もしかして、
(こんな顔だから呆れられちゃったの?どうしよう・・・・どうしよう・・・・。)
何を考えても出てくるのは悪いことばかり。大声で泣きたくなったその時。


318 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:38:23 ID:aEUIEo1O
「有紀。起きてるか・・・?」
狂介が来てくれた。とってもうれしい。
けど、泣き顔なんて見せたらまた狂介を心配させちゃう。
(ゴメンね狂介。)
僕はそのまま狸寝入りをした。
「・・・」
寝ているのを確認する様で狂介は僕の頭に触れてきた。
狂介の手から感じるぬくもりが気持ちよかった。このままずっと触れていてほしい。
「俺は最低だな・・・。」
(えっ!?)
狂介の告白に自分の耳を疑った。
「・・・俺はお前を泣かせてばかりだ・・・・」
(何言ってるの狂介?)
「俺はお前を不幸にしかしない・・・。」
(違う!!そんなこと無いよ。)
「俺は怪我しようが、死のうがいいんだ。・・・・でも有紀が傷つくのは・・・・」
(ダメ!!死んじゃやだよ。)

319 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:39:26 ID:aEUIEo1O
「もう・・会わない方が良いかもな・・・」
(そんな・・・)
「有紀・・・お前は俺なんかよりもっといい男と幸せになれ。」
狂介の手が僕から離れていく。そうしたら物凄く身体が寒くなった。
こんなの耐えられないよ。
「・・・じゃあな。」
狂介が出て行っちゃう。そうしたらもう狂介に見てもらえない、
触ってもらえない・・・・そんなのイヤ!!

320 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:40:16 ID:aEUIEo1O
「狂介!!」
狂介にしがみついた。
「!!・・・・有紀?」
狂介は驚いたように僕を見る。
「イヤだ・・・イヤだよぉ・・・」
もう泣くしか出来なかった。狂介がいなくなる位だったら
泣き落としでも何でもしてやる。
狂介が・・・
狂介が・・・
「ヒッ・・・・ヒック・・・・狂介ぇ!!」
「有紀・・・・。」
「イヤだ・・・イヤだ・・・行かないでよぉ狂介・・・」
「有紀・・でも俺は・・・」

「じゃあ僕死ぬ!!」


321 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:41:01 ID:aEUIEo1O
「な・・何言って・・・」
「狂介がいてくれないなら死んだほうがいい!!」
「バカ!!命は大切にしろ」
「じゃあ一緒にいて!!」
「有紀・・・・」
「狂介がいないと僕死じゃうんだよ?そのくらい僕にとって狂介は大切なの・・・」
これは僕の本当の気持ち。狂介がいてくれないと・・・・僕は・・・
「僕の事、こんなにしちゃたんだから・・・責任とってよ!!」
本当はこんな言い方はしたくなかった。でも、狂介を無くす事には代えられない。
悪女でも尻軽でも何とでも言われてやる。

「・・・・・」
狂介は僕に振り向いて何も言わない。
やっぱり僕に愛想尽かしたのかな?・・・・怖い。
「有紀。」
狂介が僕の肩に手を乗せてきた。
「俺は・・これからも・・・有紀を泣かせるかもしれない。」
「狂介・・・。」
「傷つけるかもしれないし、悲しませるかもしれない。」
「そんな事ないよ。」

「それでも良いなら・・・・俺と・・・付き合ってください。」

322 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/08(木) 14:42:04 ID:aEUIEo1O

時間が止まったような気がした。

「狂介。」
涙が溢れて止まらなかった。
「考えてみればさ、ちゃんと言ってなかったからな。付き合うって。」
「狂介!!」
僕は狂介に抱きついた。
「何があっても・・・俺は有紀を守るよ。」
そう言うと狂介は僕の目じりに溜まった涙を拭ってくれた。
そんな狂介の優しさに触れて僕は何で狂介を好きになったか
ちゃんと理解できた気がした。

323 名前:実験屋 投稿日:2005/09/08(木) 14:45:59 ID:aEUIEo1O
スイマセン。今はここまでです。
ここまで書いて、とんでもない長さになってる事に
気づいたので一回ここで切ります。

続きは後で必ず投下します。
引っ張って申し訳ないですが、どうかお付き合いください。

324 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/08(木) 14:53:56 ID:7YDBBeJi
>>323
仕事の休憩中にリアルで読めたー(゚∀゚)ノ
♪あ〜おーいさんm(ry
青い春ってえぇのお。狂助、名前の通りの強さっぷり!
続きはワクテカで待ってますよん。

325 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/08(木) 14:57:56 ID:7YDBBeJi
漢字間違えた…狂『介』くんですね…orz
まことに申し訳無い…

326 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/08(木) 16:36:25 ID:S9asuhzi
>>323

 ∧_∧  +たまらんです
 (0゜・∀・)   
 (0゜∪ ∪ +
 と__)__) + 続き! 続き!   


327 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/08(木) 16:42:49 ID:ZpxaPtJW
【両手両足を折って川に投入】
と、ところでこれは殺人ではないのか?(汗

328 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/08(木) 17:55:05 ID:1wlNn9OM
いやはや
狂介クンがここまで強いとは……
一度淳一と戦わせてみたいな
俺も女ができるとこんなクサいセリフ言えるのかねぇ……
GJ!!

329 名前:実験屋 投稿日:2005/09/08(木) 18:41:02 ID:aEUIEo1O
sideK

「狂介・・・・」
生まれたままの姿でベッドに横たわる有紀が瞳を潤ませながら
俺の名前を呼ぶ。
「有紀。」
俺はそれに答えるようにそっと身体を重ねていった。
「狂介・・・あの・・・」
「ん?」
「えっと・・・僕の事、好きにしていいから。」
「・・・有紀」
俺は呆れた様にため息をつく。
「あの・・・ホントに・・何してもいいから・・・」
俺のため息を拒絶と取ったのか、有紀は口早に喋る。
「だから・・お願い・・・きょうす・・んん!!」
俺は有紀に優しく口付けをした。
「そんなことはしません。」
「あ・・・・・」
俺は有紀の頬を挟む様に触れその瞳を見つめ、言い聞かせた。


330 名前:実験屋 投稿日:2005/09/08(木) 18:41:35 ID:aEUIEo1O
「わかった?」
「うん・・・・。」
「じゃあ・・・ご褒美。」
俺は恥ずかしげにうつむく有紀の顔に何度も口付けた。傷に触れないように
何度も・・・・何度も。
「あぁ〜・・・・狂介・・・」
次第に有紀はウットリとした表情を浮かべる。
俺は有紀の乳房に触れ、包み込むように、すくい上げるように揉んだ。
既に乳首は勃っており。柔らかな乳房と硬い乳首の感触を同時に楽しむ。
「あん・・・・んっ!!」
乳房にかかる快感に有紀はピクッと肩をすくめる。
俺はそんな有紀の乳房を口に含み、硬く、そして熱くなった有紀の乳首を
舌で転がして楽しんだ。
「はぁ・・・はぁ・・・あぅ!!・・・あん!!」
俺の舌が這い回るのに呼応して有紀は甘い声を漏らす。


331 名前:実験屋 投稿日:2005/09/08(木) 18:42:16 ID:aEUIEo1O
手持ち無沙汰になった手を有紀の股間へと伸ばす。
そこはまだ触れてもいないというのに愛液が溢れ始めていた。
「・・・濡れてる。」
「ああん・・・・言わないで・・・うぅん!!」
ポツリと呟いた一言だったが有紀には聞こえていたらしい。
そのまま狂介が指を動かすたびに湿ったイヤらしい音が聞こえる。
「気持ちいい?」
「ううん・・・そんな・・・こと・・・聞かないで・・」
両手で顔を覆いながら有紀はイヤイヤと顔を横に振る。
「ゴメン・・・やりすぎたね。」
俺は有紀の股間から指を引き抜いた。
「あぁ!!」
有紀はなぜか悲痛そうな顔を浮かべる。
「・・・有紀?」
「・・・・いで。」
「え?」
「やめないで!!・・・気持ちいいからぁ・・・」
有紀は顔を真っ赤にして訴えた。

332 名前:実験屋 投稿日:2005/09/08(木) 18:42:48 ID:aEUIEo1O
「でもさ・・・指でいいの?」
「え・・・?」
「俺としてはさ・・・・挿れたい。」
「・・・・・・」
俺の呼びかけにしばらく考えたもののその意味を理解し
有紀は「あっ」と声を上げた。
「うん・・・指より・・・ソッチの方が・・・」
有紀の了承が得られたので俺は有紀を仰向けにし、再び身体を重ねた。
十分に濡れたソコを確認すると俺は自分の肉棒を一気に根元まで挿入した。
「あぁ!!・・・くっ・・・・はぁぁぁ」
有紀は大きく息を吐いた
「痛かった?」
「ううん・・・違うの・・・気持ちいいの」
そういうと有紀は満面の笑みを浮かべ、自分から腰を動かし始めた。
徐々にどうすればいいのか理解してきたようで俺も自分もどうすれば気持ちよくなれるか
的確な場所をついてくる。
「俺も動くよ。」
「う・・うん。」


333 名前:実験屋 投稿日:2005/09/08(木) 18:43:22 ID:aEUIEo1O
有紀が返事を言い終わる前に俺は腰を動かし始めていた。
有紀のアソコは限界まで拡がって俺を受け入れている。無理でもしたら
壊れるのではと思ったが、有紀の表情を見る限りまだ余裕があるようだと感じた。
そこで、俺は腰の動きをさらに強くし、突き込んだ。
「あぁっ!!・・・んく・・・ん・・・あぁん」
突如として強烈になった俺の動きに有紀は俺の背中に回している手の力を強める。
「はぁ・・・あ!!・・・いい・・・気持ちいいよぉ!!」
その有紀の言葉に触発され俺は何度も有紀を貫く。叩きつけるような動きに
翻弄されベッドの上でのた打ち回る有紀。震える有紀の身体を優しく抱きしめ
俺は有紀を突き続けた。
「やぁぁ・・・・狂介・・・僕・・・もう・・あんっ」
「あぁ・・・一緒にイこう・・・有紀。」
俺はラストスパートをかける様に突き上げる。有紀もそれに呼応し
俺を抱きしめる力を強める。
「ああっ・・・狂介ぇ!!」
その瞬間、有紀の中が蠢き俺のものを取り込むかのように奥へと
引きずり込んでいく。
「有紀!!」
俺のモノが有紀の最深部に到達した瞬間、ギュッと有紀の中が締まった。
その締まりに限界を迎えた俺は自分の欲望を一気に有紀へと流し込んでいった。

334 名前:実験屋 投稿日:2005/09/08(木) 18:44:02 ID:aEUIEo1O
「あぁ・・・ん。」
身体の中に入り込んでくる精子を感じたのか、有紀は身体を振るわせる
「有紀。」
そんな有紀を抱きしめ、口付ける。有紀はそれに答えるように舌を動かして
俺の舌に絡めてくる。

今日は俺も疲れた・・・何だか・・・このまま・・・俺も・・・ZZZ

「・・・あれ?」
急に狂介が動かなくなったと思い見てみれば、狂介ったら寝てる。
「んん〜・・・有紀・・・ZZZ」
今日は狂介、僕のためにがんばってくれたもんね。
「ありがとう・・・狂介。」
狂介のホッペにキスすると狂介は僕に擦り寄ってきた。
(この人といつまでも一緒にいられますように・・・。)
そうお願いしながら僕も夢の中へと落ちていきました。


335 名前:実験屋 投稿日:2005/09/08(木) 18:45:19 ID:aEUIEo1O
次の日の朝
「おはよう山崎。南も。」
「オイッす。」
「おはよう。」
クラスメートが声をかけてくる。
「そういえば聞いたか?」
「何をだ?」
「退学になった升沢さん。全身の骨バラバラにされて堤防に引っ掛かってるトコを
 救出されたらしいぜ。」
「えっ!!」
有紀が心配そうに俺を見てくる。
「そうか・・・。日頃の行いが悪いから天罰が下ったんだな。」
「きょ・・狂介!?」
「しかし、全身の骨がバラバラか〜。世の中には残虐なことを平気でする奴もいるんだな〜(笑)」
 
              あ〜恐ろしや。恐ろしや。


                           〜おしまい〜



336 名前:実験屋 投稿日:2005/09/08(木) 18:52:46 ID:aEUIEo1O
以上です。長々と引っ張ってしまい申し訳ありませんでした。
脳内設定で狂介は、見た目アナキンでボブ・サップやシウバ以上の
怪力の持ち主ってことになってます。(なんじゃそりゃ)

有紀視点だとどうしても無理があるところを狂介視点で
埋め合わせたり、予告と食い違ってるかもしれませんがご勘弁を。
今後はネジのぶっ飛んだ新キャラや、有紀にトラウマ作ってくれやがった
オヤジを登場させようかなと考えています。・・・升沢は・・・気分で。
では、どうぞご賞味ください。

337 名前: ◆vr7MlHhdvc 投稿日:2005/09/08(木) 19:28:48 ID:qug+jMug
はじめまして
ここで男装少女萌えに目覚めたものです。
神々に触発されて、和風モノ書いてたら予想外に長くなりそうだったので、
先に学園モノ投下しまつ
15レスほどおつきあいください

ご注意!
長い上にエロは薄めです
エチー突入後も1人称は「俺」なのでホモっぽいかも


>>336
GJ!
美味しく読ませていただきました。
升沢生きてるんだ……

338 名前:1課外授業  ◆vr7MlHhdvc 投稿日:2005/09/08(木) 19:31:22 ID:qug+jMug

幼い頃の思い出は、隣に住んでいたお兄ちゃんのこと。
思い出の中のお兄ちゃんは優しくて、頭が良くて、スポーツ万能で、とにかくかっこよくて、
理想の人だと思ってた。
勝手に恋人のつもりになっていた。
当然のことながら大真面目に。子どもらしい思い込みで、相手のことなんて考えない横暴さで。
ある日、何の疑念も危機感も持たず訪れたお兄ちゃんの部屋で、私はいたずらされた。
お兄ちゃんは、俗に言うロリコンの人だった。それも、度を越えた。
服を脱がされて、いろんなところを触られて、写真も撮られたような気がする。
幼い私は、ただただ怖ろしくて、私の脳には恐怖が強く焼き付けられてしまった。

その後まもなく、お隣さんは引っ越して行った。今はもう年賀状のやり取りもなくなっている。
それ以来、私は男の人が怖い。
女の子として見られるのも怖くて、だから私は、男として生きることに決めた。
幸か不幸か私が中学校にあがる頃に、両親が離婚。
私は母とともに、行ったこともない母の実家に居候することになった。

私、いや俺の名前は藤 真尋(フジ マヒロ)。
突然だが、人生16年目にして俺は死にかけていた。

目覚めた場所はベッドの上。
しかし、自分の部屋の見慣れた天井ではない。消毒薬の匂い……頭上には点滴のパックが見えた。
一瞬状況が把握できずに、ここ最近の記憶を高速検索する。
おぼろげながら、救急車で運ばれた夜のことを思い出し、知らず強張っていた体から力を抜く。
どうやらここは病院のようだ。
ナースコールで駆けつけた医師と看護師によると原因不明の高熱が3日間続き、食事も受け付けず、一時は昏睡状態にまで陥ったらしい。

「あと1日意識が戻らなかったら、危なかったんですって」
とは、俺の母親の言だ。
ようやく固形物を食べられるようになった俺のリクエストで、りんごの皮を剥いてくれている。
「ごめん、母さん。仕事忙しいんだろ?」
「何言ってるの。仕事より真尋の方が大切っていつも言ってるでしょ」
と、キレイに切り分けられたりんごを口に入れられる。
「んっ……おいしい」
「良かった。ところで真尋」
しゃくしゃくとりんごを咀嚼しながら次の言葉を待つ。

「何で、病院でまで男の子の格好なの?」
「っ!?」
唐突な問いに口の中のりんごを吹きそうになり、無理やり飲み込むが激しくむせた。
母さんに背中をさすられて、何とか平静を取り戻す。
「けほっ、何でって?」
「だって……さすがにお医者様には嘘はつけないし、保険証も性別は女って書いてあるし、
わざわざする必要ないかなーって」
今、俺は男物のパジャマを着て、胸にはさらしを巻いている。
普通、病院内は男女で部屋がわかれているが、俺のいる個室はどちらかと言えば男性用エリアに近い。
「逆に落ち着かないんだよ。家じゃないところで女でいるのなんて」
男として生活を始めてもう4年になる。
意外とすくすく伸びた身長は170くらい。
女らしい丸みは殆どなくて、胸をさらしで潰してしまえば充分男で通るだろう。
家でだって女であることを忘れてるのに、不意の病気で入院したからって急に女に戻れるハズもない。
「もし、学校の誰かが見舞いに来たら言い訳できないだろ」
それはそうだけど……と頷くがあきらかに納得していない気配が濃厚だ。
「せっかく母さんに似て美人なのにもったいない」
ここはつっこみどころだろうか。
確かに母さんは、高校生の子供がいるバツイチには見えないぐらいの美人だ。
だが、俺には母さんのような艶というか、色気がない。
あっても困るけど。


339 名前:2課外授業  ◆vr7MlHhdvc 投稿日:2005/09/08(木) 19:32:25 ID:qug+jMug

コンコン──

言い訳を重ねようとしたところで、ノックの音がして、そちらに視線を向ける。
「はーい」
母がよそ行きの声で来客を出迎える。
開いたドアから入ってきた人物を見て、一瞬心臓が止まりそうになった。
そこにいたのは、花束を抱えた制服の少年。
「……春日?」
「お友達?」
母の目が観察者のそれに変わる。
そこに宿っているのは純粋な好奇心だ。興味があるのも当然だろう。
俺は、学校の友人を家に連れて帰ったことはない。
それなりに友人はいるが、親友なんて奴はいないし、狭く、浅い付き合いしかしていないからだ。
「あ、ああクラスは違うけど同じ学年の……」
「はじめまして、春日 伊織(カスガ イオリ)です」
春日は、母に向かって丁寧に挨拶をする。
イマドキの高校生とは思えないような折り目正しさだ。

恐らく180以上はあるだろう長身に、いかにも女の子受けしそうな優しげな整った容貌。
声にもどこか甘い響きがあった。
言うまでもなくかなりもてる。
確か彼女はいなかったはず。
何チェックしてる自分……。
自己嫌悪に陥りながら、学校にいる時の自分にスイッチを切り替える。

上機嫌な母は、春日が持参した花束を抱えて病室を出て行ってしまった。
個室に二人きりになり、気まずい沈黙が流れる。
「あ、これ先生から」
「どうも……」
手渡されたプリントに目を通すフリで間をもたせる。
内容なんて頭に入んねーよ。
何で春日が見舞いに来るのかがわからない。
そもそも、同じクラスの奴らだってまだ誰も来ていないのだ。
学校から出たプリントを持ってくるなら、担任かクラスメイトだろう。
それを何で、殆ど話したこともないような春日が……?
普段は聞こえもしない壁時計の秒針の音が、やけに大きく響く。
しかも、なんかすげぇ見られてるような気がする。
「何で俺が見舞いに、って思ってる?」
思っているが、口には出さない。
やっと口を開いたかと思えば答えづらいこと聞きやがって。
「俺の家、この近くなんだ」
なるほど単純明快だ。
「そうなんだ。わざわざありがとう」
「……それじゃ、次は学校で」
意外とあっさり帰った春日の背中を見送って、長く深いため息を吐き出す。
心臓に悪い……。

「あら、春日くんもう帰っちゃったの?」
花束を花瓶に活けて戻ってきた母は残念そうだ。
「長居されても困る……話したのなんて今日が初めてだよ」
「そうなの? かっこよくて、礼儀正しくて母さん好きだわあんな子」
「やだよ俺、同い年のお父さんなんて……」
俺の軽口に乙女のようにはしゃぐ母さんに呆れつつ、目を閉じる。
「なんか疲れた。寝る」
「じゃあ母さんも仕事に戻ろっかな」
「うん。ごめんね……」
「まだ言ってる。明日もくるから、おやすみ」
「おやすみ……」


340 名前:3課外授業  ◆vr7MlHhdvc 投稿日:2005/09/08(木) 19:33:20 ID:qug+jMug

結局、3日後に退院するまで学校関係者が見舞いに訪れることはなかった。
春日もあれ以来姿を見せていない。
そういえば、次は学校でとか言ってたような気がする。
なんとなく拍子抜けだが、バレるよりはずっといい。
やっぱり男装してて良かった。

退院してから、初めて学校に行く朝。久しぶりに袖を通した制服は夏服から冬服に替わっている。
何だかもうずっと学校に行ってなかったような気分だ。
ほんの一週間だというのに。
「行ってきます」
家から学校までは徒歩で10分ほど。
春は桜の回廊となる、ゆるやかな坂道を上っていくと、その先に高等部の校舎が見えてくる。
俺の通う学校は共学で、中高大と一貫教育の私立校だ。
校則らしきものはないに等しい。
良く言えば生徒の自立心を育て、悪く言えば何が起こっても面倒は見てくれない放任主義の学校だ。
そんな学校だから、俺も気兼ねなく男として学校生活を送ることができている。

授業ははっきり言ってわけがわからなかった。
特に数学、何その公式。
俺知らねーよ。
……一週間も休めば当たり前か。
仕方ない、誰かにノートを写させてもらおう。
とは言っても、誰に頼もうか……。

思案していると、ノートとプリントが目の前に現れた。
大げさでなくどさどさっと音がして、雪崩をおこしそうになっている。
見上げるとそこには俺のクラスの委員長がいた。
ストレートの黒髪に、黒いセルフレームの眼鏡が表情を隠しているが、実はかなりの美少女である。
眼鏡の奥から気の強そうな瞳がまっすぐ俺を見返していた。

「委員長?」
「藤くんが休んでた間のノートです」
硬質で、事務的な声が降ってくる。
「……1週間分?」
「ええ、全教科分あります。コピーですけど」
この分量なら、コピーをとるだけでも大変だったハズだ。
「授業に追いつくまで必要だと思って」
きっちりファイルされたノートには、委員長らしい生真面目な文字が整然と並んでいた。
「ありがとう。助かった」
本当に助かったので素直に礼を述べる。
「いえ……」
委員長は口の中で何かを呟いて行ってしまった。
面倒見いいな、さすが委員長。
男なら惚れてるとこだ。

放課後、俺は部活をパスして図書館に向かった。
学校の敷地内にある図書館は校舎とは別棟になっていて、渡り廊下で中等部、大学とも繋がっている。
市立図書館並みの蔵書と設備を誇るこの図書館には、完全防音で個室の自習室があるのだ。
事前に申請が必要だが、一人になりたい時にはうってつけの場所だった。
人気のまばらな館内をまっすぐ横切って自習室へと続くドアを開け、一番奥の個室を選ぶ。
中には簡素な机と椅子が2脚。
壁には時計。
窓はあるがはめ殺しのため開かない。
ここは角部屋で、校舎には面しておらず、窓から見えるのは雑木林だけだ。

「ふぅ……よし、やるか」
窓側の椅子に倒れこむように沈み、ため息をついてから委員長お手製のノートに取りかかった。
黙々と集中して文字を書き写す作業に没頭していた俺は、ドアの開く音で現実に引き戻された。


341 名前:4課外授業  ◆vr7MlHhdvc 投稿日:2005/09/08(木) 19:34:36 ID:qug+jMug

誰か来た?
目を向けると、そこにはやっぱり人がいた。
中にいた俺を見て驚いているその人物には見覚えがあった。
しかもごく最近。

「あ、ごめん。使用中になってなかったから」
そこにいたのは春日だった。
自習室は外から中が見えないため、ドアに「使用中」の札をかけることになっている。
俺はかけるのを忘れてしまっていたらしい。
春日はご丁寧にも札をかけてくれたようだ。
「悪い、ありがとう」
見ての通り使用中なのだから、他の部屋に行くのだろうと思って再びノートに目を落とす。
だが、ドアの閉まる様子がない。
そおっと伺い見ると春日も俺を見ていた。
うわっ、目あった。
でも男モード全開の俺は、頬を染めて目を逸らすなんてかわいらしいことはしない。
逆にまじまじと見つめてしまう。
ちっ……やっぱかっこいいわこいつ。

どれくらい無言でいたのか、ようやくどうして出て行かないのかと疑問に思い始めた頃、
春日は全く予想外の行動に出た。
ドアを閉めて俺と向かい合わせの席に座ったのだ。
「あ、あの……?」
戸惑う俺に春日はごく真剣な、けれど優しい目で言った。
「それ休んでた間のノート?」
「そうだけど……」
「先週の数学ってかなり厳しいトコやってたんじゃなかった?」
「ああ、そうみたいだな」
話が読めないまま頷く。
「もし、良かったらだけど……」
何だ?
「勉強、手伝おうか? 授業に追いつくまででも」

言われた瞬間、頭の中が真っ白になった。
「はぁ!?」
思わず、大きい声が出た。良かったここ防音で。
いや、そうじゃなくて──
「ノート丸写ししたって頭に入らないだろ?」
ぐぐっ……それは、確かに。
「迷惑か?」
そのとおりだ、と言ってやりたい。
だが、俺は学校生活でいらぬ波風を立てたくない。
どうすれば穏便に断れるかを思案している間にも春日は言葉を連ねている。
「俺さ、実は教員志望なんだ」
ほう、だからどうした。
「家庭教師のバイトするつもりなんだけど、予行演習ってことじゃダメか?」
そうきたか。
「でも、1人でやりたいから……」
ごめんと頭を下げる。
ヘタに言い訳して、後々面倒なことになっても困るし。
「そっか……」
納得したらさっさと出て行ってくれ。

「じゃあ、仕方ないな……こんなことはやりたくなかったんだけど」

はい?
真意を測りかねて顔を上げると悪そうな笑みを浮かべた春日がいた。
あの、何か人格変わってませんか?


342 名前:5課外授業  ◆vr7MlHhdvc 投稿日:2005/09/08(木) 19:37:00 ID:qug+jMug

「何で男の格好してるんだ?」

「何でって……男だからに決まってるだろ」
まさか、バレた──?
表面上は眉一つ動かすことはないが、内心は必死で言い訳を考えていた。
たまに、はっぱかけてくる奴もいたから、鉄面皮を貫く自信はあるが……嫌な予感がした。
頭の中で警鐘が鳴り響いている。

「本当に?」
「嘘ついてどうするんだよ」
こんな時は言葉を連ねるより、寡黙でいる方がいい。慌てたそぶりなど見せたら相手の思うツボだ。
「こないだ見舞いに行った時……俺、藤と藤のお母さんの話聞いたんだ」
致命的だ……。いや、ここで弱気になったら俺の負けだ。踏ん張れ俺!

「で?」
絶体絶命っていうのはこういうことだろうか。
しかし、俺は笑みすら浮かべて言った。
「俺と母さんの話聞いて、だから何?」
春日は「話を聞いた」と言っただけだ。内容にまで触れたわけじゃない。
「……結構冷静なんだ」
「冷静も何も男だからな」
「証明できるか?」
俺は胸ポケットから学生証を取り出し、春日に投げつける。
学生の俺には普段持ち歩ける身分証明書である学生証は必須アイテムだ。
もちろんそこには性別は男と記載されている。
「これが偽装でない証明は?」
「そんなの知るか……」
「こんなのよりもっと簡単な証明方法があるじゃないか」
服脱げってことか……ま、確実だな。
「身分証見せたんだから充分だろ」
「できないのか?」

「あのさぁ」
覚悟を決めて言葉を紡ぐ。こうなったら一か八かだ。賭けて、そして勝ってやる。
「もし仮に、俺が本当に女だったらどうするんだ?」
「だから……家庭教師」
そういえば事の発端ってカテキョか。
「普通、秘密を抱えてる奴が、それネタに脅されて要求を呑んだとして、いつ秘密をバラすかも
しれない奴と仲良くできると思うか?」
「誰にも話さない、秘密は守る」
「俺はそれをどうやって信じればいい?」
即答に即答で返した俺に、春日は二の句が継げなかった。よし、俺のペース。
「そもそも、服脱がして女だったら何するつもりだった?」
「えっ、何ってその……」
あーあー、耳まで真っ赤にして。
「……すけべ」
茹でダコ一丁あがり、か?
なんだかおかしくなって、俺は笑ってしまった。
一度笑ってしまうと、止まらなくなって、笑ってる内にまぁいっかと思ってしまった。
思ってしまったものは仕方ない。
「いーよ」
「え?」
「カテキョ。そのかわり、俺の性別については今後一切触れんな。俺は男だ」
「……了解」
「ん、拳出せ」
と、右手を握り拳を突き出す。
恐る恐る差し出された春日の拳に自分の拳をこつっとぶつけた。
「契約成立。破ったら俺の拳が物を言うから覚悟しとけよ」


343 名前:6課外授業  ◆vr7MlHhdvc 投稿日:2005/09/08(木) 19:38:39 ID:qug+jMug

そんなわけで、早速その日から俺は春日の授業を受けることになった。
彼の教え方は端的でわかりやすく、教員志望というのにもうなずける。
もしかしたら、先生よりもわかりやすいかも。
いい選択だったかな。
「けっこう進んだな、今日はここまでにしようか」
最初こそビクビクしていた春日だが、その内慣れたのか普通に喋れるようになった。
なんつーか、根本的にいい奴なんだろうな。悪い噂も聞かないし。

「そういえば、藤は部活行かなくていいのか?」
部活?
頭の切り替えがなかなかできなくて、答えるまでに少し間があいた。
俺はずっと美術部に入っていて、油絵を描いている。
芸術というよりは、リハビリに近いと思う。
「しばらくは行けないかな。コンクールは11月だからまだ平気」

「何回か藤の絵見たことあるよ。上手いよな」
俺の絵を?
「そんなに上手くないって」
「そうかなぁ、少なくとも俺は感動したよ。しばらく絵の前から動けなくなるくらい」
「……ありがとう。お世辞でも嬉しいよ」
真面目な顔して恥ずかしいこと言うな。……照れるだろ。
「そういえば、春日こそ部活いいのか?」
春日は1年でバスケ部のレギュラーになった超大型新人だ。
お前こそ俺に構ってないで部活行けよ。
「インハイも終わったし、しばらくヒマなんだ」
それでも部活がないわけじゃないだろう。というか普段こそ練習が必要じゃないのか……?

ちょっとクールダウンしたくて、外を見た。すっかり陽が落ちている。
「……外、もう暗いな」
「あ、もうこんな時間だったんだ。ごめん、家まで送るよ」
ピクッ
「それは何か? 俺の拳をくらう覚悟で言ってんのか?」
我ながら、低い声が出た。
春日の背がシャキーンと伸びて、ゼンマイで動く人形のようにぎぎぎ……と首をこちらへ向ける。
「メ、メッソーモゴザイマセン」
なぜカタコトか。
「春日の家、確か病院の近くだったな。じゃあ、途中まで帰り道一緒だな」
帰り支度をして、先に自習室を出る。振り向くと、春日はぽかんと口を開けて俺を見ていた。
くそう、かっこいい奴はマヌケ面も様になるのか。
「帰らないのか?」
声をかけると、ゼンマイ仕掛けの人形は人間に戻って俺の隣に並んだ。
俺も170くらいの身長があるのだが、春日はその更に上。
見上げると首が痛くなるほどの身長差に理不尽な怒りすら湧いてくる。

「退院したばっかりなのにこんなに遅くなったら、お母さん心配するんじゃないか?」
坂道を下りながら、春日は思い出したように言った。
そういえば俺、ついこないだ死にかけたんだよな。
意識したら、疲れたような気がしてきた。
「忙しい人だから、きっとまだ帰ってないと思う。部活してたらもっと遅くなることもあるし」
離婚してから、再婚もせずに女手一つで俺を育ててくれた母さんには、いくら感謝してもしきれない。
しかも、離婚でごたごたしている時に、俺は男になるなんて言い出すし、きっと大変だったろう。
よくノイローゼにならなかったものだ。
親孝行しないといけないな。
俺の家と病院へ続く道との分岐点で俺は立ち止まる。
「藤?」
「それじゃあ明日もよろしく、センセイ」
一方的に話を終わらせて俺は家路を急ぐ。
ちょっと家バレしたくない理由があるのだ。


344 名前:7課外授業  ◆vr7MlHhdvc 投稿日:2005/09/08(木) 19:40:00 ID:qug+jMug

「ただいまぁ」
「んふふー。おかえり真尋」
「わっ、母さん帰ってたんだ?」
なんだか怖い笑顔で出迎えてくれたのは、母さんだった。
「帰ってたのはヒドイんじゃない? 真尋が心配で早く帰ってきたのに」
「ごめん……。でも珍しいね」
異様な雰囲気に気圧され気味だ。
「珍しいといえばぁ、さっき一緒に歩いてた美少年、この間お見舞いに来てくれた子じゃないの?
春日くん、だったっけ?」
どこで見たんだよ……。千里眼?
仕事柄なのか、母さんは一度聞いた人の名前と顔は決して忘れない。
「何かいい雰囲気に見えたけど?」
「母さん忘れてない? 俺、学校では男なの、そして俺は男嫌いなの」
男性恐怖症だって知ってるクセに何でそういうことを期待するかな。
「じゃあ、何で一緒に帰ってきたの?」
「それは……たまたまだよ。休んでる間に遅れた勉強見てもらうことになったから……」
とても、今日のいきさつについて語る気にはなれない。
「ふぅん、たまたまねぇ。でもさぁ、彼氏でもないのにどうして家まで送ってくれたの?」
もう、しつこいな。
「それも偶然。帰り道が同じだったから、一緒に歩いてただけだよ」
家まで来てないし。
「なぁんだ、つまんない。奥手の真尋にもやっと春がきたのかと思ったのに」
奥手っていう問題じゃない。
春なんて来ない、来るはずがないのに。

自分の部屋に戻ってベッドに身を投げ出す。
あぁ、制服しわになる。
「はぁ……」
着替えて、飯食って、風呂に入って、ベッドに潜り込んだ。
久しぶりに夢を、見た。

翌朝、俺はいつもより早く家を出た。
家でやるより学校のほうがはかどるような気がする……から。根拠は特にない。
ほわぁ……と、欠伸をした時、ポンと肩をたたかれた。
「おはよう」
「か、春日!? お、おあよう」
欠伸してたの見られた?
しかも「おあよう」とか言ってるし俺!
かっこわりぃ……。
勝手に落ち込んでいる俺をよそに、春日は相変わらずきれいな顔で優しく微笑んでいる。
少し落ち着きを取り戻した。
「早いんだな」
「春日こそ」
自然と並んで歩き出す。
「イヤ、昨夜なかなか寝付けなくて、ようやく寝た後も何か一度目が醒めたら眠れなくなってさ。
いいや出ちゃえと思って来たら藤がいたから、これは声をかけねばと思ったしだいでアリマス」
わかったから、直立不動と敬礼はヤメレ。
「春日朝早いの平気なんだな。俺は低血圧だから朝はキツイ」
くすくすと笑ってから、自分が笑っていることに気がついた。
あれ? いつから? 俺、自然に笑えてる……?
「もしかしなくても、勉強しに来た?」
「ああ、うん……。家だと気分がのらなくて」
何気なく春日を見上げると、微かに笑っているようだった。
「何かいいコトでもあったのか?」
「えっ? あ、いや、藤って笑うとかわいっ……かはっ」
隣を歩く春日のわき腹に容赦のない突きをかます。
「ス、スミマセンデシタ……」
「……」


345 名前:8課外授業  ◆vr7MlHhdvc 投稿日:2005/09/08(木) 19:41:12 ID:qug+jMug

結局、遭遇したからという理由で、早朝勉強会となってしまった。
昨日の内に手配しておいたので、自習室が使える状態だったのも影響しているのだろうが、
俺は、自分の心境の変化が信じられなかった。
春日の存在に、安心してる?

いつもなら寝起きはボーっとしてるだけなのに、なぜだか今朝は妙に頭が冴えていて、8時半までみっちり数学を仕込まれると、何だかずいぶんとわかったような気がした。
この調子で進んだら、あっという間に終わりそうだ。終わる?
「藤?」
名前を呼ばれてはっと我に返る。俺今何考えてた?
「そろそろ教室行かないか」
もうすぐ予鈴が鳴る。
何だか、ずっとここにいたい。
春日と一緒に……?
俺……?
「そ、そうだな」
「でも、藤飲みこみ早いからあと少しで授業に追いつけるな」
────。
「やっぱりなんか変じゃないか? もしかして具合悪い? ゴメン、気づかなくて──」
「いや、大丈夫」
遮ってごまかそうとするけど、言葉に感情がこもらない。
何で俺こんなにショック受けてるんだ?
心臓の音がすごく大きく聞こえる。
春日に聞こえてしまうんじゃないかと思えるくらい。

「早く進むのは、春日の教え方がうまいからだろ」
何とか平静を装って話題を切り替えようと試みる。
「うわ、初めて褒められた……」
天気確認すんなこの野郎、シバくぞ。
オーラが伝わったのか、春日の肩がびくっと震える。
「じゃ、じゃあ、俺先に……」
「おう」
成功、かな。
先に自習室を出て行く春日の背中を見送って、俺も後を追う。
遅刻するのもアホらしい。

「あと少し、か」
いったいどうしたんだろう俺。
当たり前なのに、最初から授業に追いつくまでって契約だったんだから。
何で──。
はぁ、考えるのよそう。疲れてるんだ俺。

「で、あるからして──」
基礎ができてきたせいか、昨日ほど置いてけぼりにならずに済んだ。
そっか、春日はこのことを言ってたのか。
うーん、先を見越してる。

次の日──
浅い眠りのまどろみの中、遠くでかすかに鐘の音が聞こえたような気がした。
ここ数日の勉強疲れと、連日の早起きがきいたのか、襲いくる睡魔に抗えなかった。
「……っ。藤っ、予鈴なったぞ」
ん……よ、れ?
予鈴!?
一気に眠気がふっ飛んで、起き上がった俺の目の前には、にこやかな笑みを湛えた春日が座っていた。
「おはよう」
「お、おはよう……」
寝顔、見られた?
見られたよな。あーちくしょう。


346 名前:8課外授業  ◆vr7MlHhdvc 投稿日:2005/09/08(木) 19:42:42 ID:qug+jMug

春日には、変なところばかり見られているような気がする。
「やっぱり寝顔もか──」

ひゅおっ

俺の手刀が空を切った。
「ちっ──」
「……」
「ところで、予鈴鳴ったんだろ?」
しかし春日が慌てている様子は全く無い。
時計を確認すると、まだ8時を少しまわったばかり。
予鈴が鳴るのは8時25分だから、まだ余裕だ。
そもそも、自習室は防音だった。聞こえるハズがない。
「短いつきあいだったな」
「わぁ、もうしません、勘弁してください。お願いします」
「次はないと思え」
浮かせた腰を椅子に沈める。

「そう言えば藤って進路どうするんだ? 進学?」
勉強する気分でもなくなって、なんとなく雑談しているが、唐突すぎやしないか。
「一応進学。多分附属にだけど」
「藤の成績なら余裕だろ」
進学自体はな。
「春日は?」
「俺も附属」
「へぇ、春日は理数クラス?」
「いや、文理」
意外だった。絶対理数系だと思ったのに。
「じゃぁ、2年からは同じクラスになるかもな」
そこまで言ったところで時間切れ、俺は先に自習室を出たので春日の顔は見ていない。

放課後、荷物をまとめていると委員長に呼び止められた。
「藤くん」
「あ、委員長」
最近、委員長とよく話してるような気がする。
話してるといっても、挨拶に毛が生えた程度だが。
「藤くん最近顔色いいね、何かいいコトでもあった?」
「そ、そうかな」
いいコト……あんまり縁のない言葉だ。
「うん、休み明けの時はこの世の終わりみたいな顔してたよ」
そう言われてみると、そんな気もする。
実際、死にかけたわけだし。
「もしかして、もう授業に追いついたの?」
委員長に言われて、また変なもやもやが蘇ってきた。

授業に追いつけば、春日とのカテキョ契約も終了。
今のペースなら、明日にも終わりが来る。

つきっ──


何だろう?
胸が痛い。これ、何?
「藤くん?」
「いや、何でもない。じゃあ、俺行くトコあるから」
胸の痛みはなかなかおさまらなかった。
こんなことは初めてで対処の仕方がわからない。
靄は晴れないまま、俺は自習室に辿りついた。


347 名前:10課外授業  ◆vr7MlHhdvc 投稿日:2005/09/08(木) 19:43:28 ID:qug+jMug

春日には、変なところばかり見られているような気がする。
「やっぱり寝顔もか──」

ひゅおっ

俺の手刀が空を切った。
「ちっ──」
「……」
「ところで、予鈴鳴ったんだろ?」
しかし春日が慌てている様子は全く無い。
時計を確認すると、まだ8時を少しまわったばかり。
予鈴が鳴るのは8時25分だから、まだ余裕だ。
そもそも、自習室は防音だった。聞こえるハズがない。
「短いつきあいだったな」
「わぁ、もうしません、勘弁してください。お願いします」
「次はないと思え」
浮かせた腰を椅子に沈める。

「そう言えば藤って進路どうするんだ? 進学?」
勉強する気分でもなくなって、なんとなく雑談しているが、唐突すぎやしないか。
「一応進学。多分附属にだけど」
「藤の成績なら余裕だろ」
進学自体はな。
「春日は?」
「俺も附属」
「へぇ、春日は理数クラス?」
「いや、文理」
意外だった。絶対理数系だと思ったのに。
「じゃぁ、2年からは同じクラスになるかもな」
そこまで言ったところで時間切れ、俺は先に自習室を出たので春日の顔は見ていない。

放課後、荷物をまとめていると委員長に呼び止められた。
「藤くん」
「あ、委員長」
最近、委員長とよく話してるような気がする。
話してるといっても、挨拶に毛が生えた程度だが。
「藤くん最近顔色いいね、何かいいコトでもあった?」
「そ、そうかな」
いいコト……あんまり縁のない言葉だ。
「うん、休み明けの時はこの世の終わりみたいな顔してたよ」
そう言われてみると、そんな気もする。
実際、死にかけたわけだし。
「もしかして、もう授業に追いついたの?」
委員長に言われて、また変なもやもやが蘇ってきた。

授業に追いつけば、春日とのカテキョ契約も終了。
今のペースなら、明日にも終わりが来る。

つきっ──


何だろう?
胸が痛い。これ、何?
「藤くん?」
「いや、何でもない。じゃあ、俺行くトコあるから」
胸の痛みはなかなかおさまらなかった。
こんなことは初めてで対処の仕方がわからない。
靄は晴れないまま、俺は自習室に辿りついた。


348 名前:10課外授業  ◆vr7MlHhdvc 投稿日:2005/09/08(木) 19:45:03 ID:qug+jMug

何故だろう、後ろめたい気がする。
自習室のドアを開けるのにかなりの勇気が必要だった。
いっそのこと、帰ってしまおうか──。
だが、その選択肢はすぐに消えてしまった。
「遅かったな」
「あ、ああ……委員長と話してた」
ドアを開けて春日の顔を見た瞬間に理解した。
気がつかなければ、そのままでいられたかもしれないのに。
後悔はいつも後からやってくる、もう遅い。
「藤?」
俺、どうしてこんな……そんな……。
たった今しがた、気付いたばかりの感情が心の中に渦を巻いて、飲み込まれてしまいそうだ。

春日が好きだ。

俺が、男を好き……に?
そもそもこいつは、俺のこと脅したやつなんだぞ?
理屈じゃなかった。
春日で俺の中が一杯になりそうなほど。
俺……でも、どうしたらいい?
「藤、大丈夫か?」
「春日……」
こんな感情は初めてだった。
俺はいつの間に、こいつのことを好きになっていたんだろう。
気づかなければ良かった。知らずにいたら普通に接することができたのに。
こうなってしまったら、俺はどうしていいのかわからずに避けてしまう。
クラスは違うから滅多に会ったりしないけど……会いたい。
はは、ワガママだ。
今までが特別だったってわかってる。
わかってるけど……会えないとわかった途端会いたくてたまらなくらる。

「なぁ……」
「やだ」
「……俺が何言うか分かって言ってんのか?」
「カテキョやめろとか言うつもりだろ」
はあ?
「やめないから」
「まだ何も言ってねー……」
「言うつもりだったろ? 途中で放り出すなんて俺が嫌なんだ」
「お前、俺の話も少しは──」

「藤が好きだから」
言いやがった。
だから、人の話を聞けっていうのに……。

「ホモ」
「……せめて疑問系とかにしてみる気はないか?」
「ない」
はぁ、と春日がため息をつく。
ため息つきたいのはこっちの方だ。
「前にも言っただろ、藤の絵見て感動したって」
確かに聞いていたので、こくりと頷く。
「ずっと藤を探してたんだ。初めて見た時は衝撃的だったな」
「男だったから?」
遠い目をして回想していた春日は苦く笑った。
「逆、女だったから」
「男だって、何回俺に言わせる気だよ」
「俺は何回だって言うよ、藤は女だろ」


349 名前:11課外授業  ◆vr7MlHhdvc 投稿日:2005/09/08(木) 19:45:54 ID:qug+jMug

真正面から視線が交わる。
そんなつもりはなかったのに、口は勝手に動いていた。
「負けた、降参」
そしておもむろに、制服を脱ぎ始める。
ブレザーを椅子にかけて、シャツのボタンをはずし始めたところで、手首を掴まれて遮られた。
「藤!? いきなり何を……」
「最初に脱げって言ったのお前だろ。それに、これが一番確実で手っ取り早いことに間違いない」
「そんなの、何日前の話だよ」
制止を振り切って、俺は全てのボタンをはずしてしまった。
シャツのあわせの間から、さらしが覗く。
さすがにシャツを脱ぐのはためらわれたので、着たままさらしをゆるめる。
適当に巻き取って机の上に放り投げた。
「見てのとおり、たいして大きい胸でもないけど、男には見えないよな」
ブラジャーなんてものは持ってないので、自分のサイズは知らないが小さい部類に入るのだろう。
ああ、谷間なんて寄せて上げなきゃねぇよ。
「もう、わかったから……」
春日の手が伸びて、シャツのボタンが1つ、また1つとまたかけられていく。
想いが溢れる。
もう、どんな風に思われたっていい。この想いで体中を満たしてしまえ。
「俺、お前に言いたいことがある」
「何?」

「好き」

春日は少し目を見開いて俺を見ている。
「……夢みたいだ」
俺もそう思う。
一瞬の間の後だった。
目の前に春日の顔があった。
「春日……」
「しっ、黙って」
顎に指をかけられて、上向きにされる。
そのまま、春日の顔が徐々に近づいてきた。
「……こういう時は、普通目を閉じるもんだろ」
そういうもんか、と目をつむる。
いかんせん、そんな乙女思考持ち合わせてねぇんだ。

キスは、ちゅっと唇を合わせるだけの軽いものだった。
気配が離れていくのを感じ、目を開ける。

「それだけ?」
言った途端、激しく吸いつかれた。
角度を変えて何度もついばまれる内、呼吸が苦しくなって喘いでしまう。
唇がわずかに開いた隙に、舌が入ってきた。
別の生き物のような熱い舌が縦横に動き回り、口内を犯される。
「んっ……ふっ、ちゅっ」
口の端から涎が垂れた。
頭がぼーっとして、すぐそこの春日に焦点をあわせられない。

「……涎垂れてる」
「か、春日……ん、やぁっ」
顎まで伝っていた涎を春日に舐めとられる。
「藤、かわいい」
ぎゅうっと抱きしめられた。
春日の腕の中は、意外なほど居心地がよかった。
ずっとこのままでいられたら、なんてとりとめもないことを考えてしまう。
「震えてるのか?」
「──俺の話、聞いてくれる?」


350 名前:12課外授業  ◆vr7MlHhdvc 投稿日:2005/09/08(木) 19:46:39 ID:qug+jMug

ぎゅっと抱きしめる腕に力がこもった。
肯定と受け取って、俺は少しずつ話し始めた。
なぜ、男として生きてるのかその理由を……。
話している間、春日はずっと俺のことを抱きしめていてくれた。
お兄ちゃんにいたずらされたあたりを話した時は、力入りすぎてちょっと苦しかったけど。

「俺のことも怖いか?」
その問いには首を横に振る。
春日のことは怖くない。
体が勝手に震えてしまうだけだ。
「春日……」
「何?」
こういうのを優しさにつけこむっていうのだろうか。
そんなことを考えながら、ダメもとで言ってみた。
「俺の一番嫌な記憶、消すの手伝ってくれるか」
「いいけど……消すって、どうやって?」
「俺のこと抱いて」

たっぷり1分は間があった後、少しかすれた声で春日が言った。
「いいのか?」
「……春日がいい」
春日だから、春日じゃなきゃ、イヤだ。
恐る恐る春日の背中に腕を伸ばして抱きついてみる。
「今、ここで?」
「うん」
「本当にいいのか?」
「バカ、恥ずかしいからそんなに確認すんな」
顔を上げたら、キスが降ってきた。
「ん……」
やば、俺これ好きかも。
口の中に入ってきた春日の舌に、自分の舌を差し出す。
あっという間に絡めとられて、舐めねぶられる。
「ん、ふぅっ……ちゅっ、や、春日……」
「藤……ベルトはずすぞ」
「だから、んっ、確認……するな、バカ」
キスを続けながら、春日は器用にベルトをはずしてしまう。
重力に従って、ズボンが足元でくしゃくしゃになった。
「下着、トランクスなんだ」
「悪かったな、女ものなんて持ってない」
考えてみれば色気のない話だ。
「藤、机に座って」
脇の下に手を入れられて軽く持ち上げられる。
俺が机に落ち着くと、春日は床に跪き、足元にまとまっていたズボンと上靴を脱がしてしまった。
宙ぶらりんになった足元が心もとなくて、ついぷらぷらと揺らしてしまう。
春日は跪いたまま、なんとも言えない目で俺を見上げた。
何か企んでるような、そんな目で。
「春日……?」
左足を掴まれた。
そのままひざこぞうを春日の舌が……舐めた。
「ひぁっ、か、春日っ?」
「キレイだな……」
……お前、足フェチ?
思ったけど言えなかった。ちょっと、気持ちよかったのだ。
堪能したのか、春日は立ち上がり唇にキスしてくれた。
唇が離れたと思ったら、次は耳たぶを甘噛み。
「あっ」
自分じゃないみたいな声が出た。
こんな俺は知らない。


351 名前:13課外授業  ◆vr7MlHhdvc 投稿日:2005/09/08(木) 19:47:31 ID:qug+jMug

「藤、かわいい……もっとかわいい声聞かせて……」
「やぁ……」
いつの間にか、シャツのボタンがはずされていた。さっき、ちゃんと下までとめてくれたのに。
俺の胸は春日の手にすっぽり収まっていた。
そのままゆっくりと揉まれて、じんわりと快感が高まってくる。
「あ、はぁ、か、春日……」
「気持ちいい?」
答える前に揉まれて固くなった乳首をきゅっとつままれた。
「はあっ、んっ……」
「声、我慢しなくてもいいんだよ?」
「別に、あっ、我慢してる、ワケじゃ……ああっ」
濡れた感触に閉じていた目をあけると、春日が乳首に吸いついていた。
「や、ダメ……それ」
「気に入った?」
そんなの答えられるかバカ。
あと、内股なでんな。マジで足フェチか。
「そろそろ、こっちも感じてきた?」
内股を触っていた手が、トランクスの隙間から入ってくる。
「っ……」
くちゅっ
自分の体から発せられた音だとは思えなかった。
知識では、性感を感じるとそこが濡れることは知っていた。
でも、そんなところ、自分で触ったりしたことない……。
「濡れてる。そろそろトランクス脱ごうか」
「え?」
「ちょっと腰浮かせて」
言われるままに春日に寄りかかって腰を浮かせると、一気にトランクスを取られてしまった。
これで、身に着けているのは、殆ど意味をなしていないシャツとなぜか残されている靴下だけだ。
「手、後ろについて」
後ろ?
春日のシャツを握り締めていた手を離し、後ろにまわす。
一体何を?
問いを言葉にする前に、行動は起こされた。
春日は俺の膝裏に手を入れて、ぐいっと持ち上げたのだ。
バカっ、そんなことしたら……。
手で隠そうにも、しっかり体重ののった腕はなまなかなことでは動かせない。
「キラキラしてる」
「や、言うなっ……」
「トラウマなんて俺が消してやる」
春日には珍しく強い語調だった。
「だから……たくさん感じて、気持ちよくなって」
「うん、任せた……」
ちゅっ……
「ひやぁっ」
目の前で、信じられない光景が繰り広げられていた。
俺でさえ直に触れたことなどないそこに、春日は躊躇なく口をつける。
ちゅっ、じゅっ……ぴちゃ、ちゅぷ、ちゅ
「はぁっ、あ、あっあん、やぁっ春日……い……ああぁぁぁっ!!」
何、今の?
すごい、電気みたいビリビリって……。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
「藤のイキ顔かわいかったよ」
イキ顔……?
今のがイクってことなのか?
「わかんなかった?」
「ごめん……何か頭動いてないみたいだ」
「謝らなくていいよ。まだまだこれからだから」
にっ、と笑った春日は何だかとても楽しそうだった。


352 名前:14課外授業  ◆vr7MlHhdvc 投稿日:2005/09/08(木) 19:48:14 ID:qug+jMug

「も、ダメ……またイっちゃう、あっ……」
何度目だろう?
3回目以降は数えられなくなってしまった。
唇で、手で、休む間もなく愛撫を与えられた体の芯が、溶けそうなほど熱くなっている。
なのに、春日はまだ制服を着たままだ。
「か、春日……」
いつの間にか俺は机の上に横たえられていて、自由になった腕を春日へ伸ばした。
言葉には出さなかった要求を春日は理解してくれて、ぎゅうっと抱きしめてくれる。
その時、下腹部に何か硬いものがあたった。
あ、もしかして……春日の?
そっと、服の上からソコに触れる。
「春日……硬くなってる」
「うん、そろそろ限界」
そうなんだ……。
「あの、俺……充分気持ちよくしてもらったから、その、今度は春日が気持ちよくなって?」
「仰せのままに」
ベルトをゆるめる春日。
俺は、いつものように動かない手にまごつきながら、シャツのボタンをはずしていく。
そして現れたのは、なんていうか、その、凶器?
「コレ、入るの?」
「怖い?」
や、普通に怖いだろコレ。
とても入るとは思えないサイズだとは思う。
でも……。
「がんばる」
「おう、じゃ行くぞ」
「んぅ……」
「藤、力抜いて」
先端が入っただけで、ものすごい圧迫感だった。無意識に押し出そうとして力が入ってしまう。
俺は、細く長く息を吐いて意識して力が抜けるよう試みる。
「つぅ……は──全部……?」
「ああ、全部入った。ごめん、痛いよな」
謝らなくていいって言ったのお前だろ、だから、謝んな。
「あ」
あ?
妙に間の抜けた声。
「名前」
「っ……ふ、だ、誰の?」
「藤に決まってるだろ、下の名前で呼んでもいいか?」
「下? う、うん……」
「真尋……」
「はぁっ、あっ、ちょ、まだ待って」
名前を呼ばれて、キスされた。
足が高くかかげられて、俺は折りたたまれるような状態になっている。
「あぁっ! や、すご奥まで……」
奥まで春日ので一杯で、哀しくもないのに涙が出た。
「真尋、そろそろ動くぞ」
「うん──ひゃうっ、ふあっ……んんっ、や、んぅっ」
引いては寄せる波のように、春日が突き上げる度、痛みより快感が大きくなっていく。
「真尋……」
春日に名前を呼ばれる。
「俺が真尋って呼んだら、真尋の中すごい締めつける、ホラ、わかる?」
「んっ、知るかバカ……」
本当はわかってる。
名前を呼ばれることが、こんなに嬉しいだなんて知らなかった。
「春日ぁ……」
もっと呼んで。
もっとキスして。


353 名前:15課外授業  ◆vr7MlHhdvc 投稿日:2005/09/08(木) 19:49:16 ID:qug+jMug

「あああっ、やっ……んっ、春日、ダメ……もイクっ」
「俺も……真尋、一緒に……」
春日の腰の動きが激しくなって、水音と俺の喘ぎ声が自習室の中にこだまする。
快感だけを追い求めて、何も考えられなくなって、頭が真っ白に、なる──
ドクン
春日が、俺の中で震えて精を放った。
熱い。
熱くて、満たされる。
お互いに呼吸を整えながら、余韻の残る体を抱きしめあった。
「春日……ありがと。気持ち良かった」
「それは、光栄至極」
えーと……。
「あー、春日?」
「何?」
いや、何じゃない。
何かその、入ったままのがおっきくなったんですけど?
こんなに早く復活するもん?
「もしかして、このままもう1回……?」
「したいの?」
「お前がだろ!」

結局、次は椅子に座ってシた。
横になっている時とは違うところにあたって、また大きな声で喘いでしまった。
俺のカテキョは勉強だけじゃなく、Hの才能もあったらしい。
契約内容変更しなきゃ、だな……。
身づくろいを整えて、改めて自習室で向かい合う。
「カテキョの契約だけど……無期限延長してもいい?」
「カテキョだけ?」
机の上で、指先が触れた。
ついさっきまで、もっと恥ずかしいところで繋がっていたのに。
なんだか、すごく照れくさかった。



おわり


354 名前: ◆vr7MlHhdvc 投稿日:2005/09/08(木) 19:51:46 ID:qug+jMug

以上で、投下終了です。
レス消費スマソ

主人公の1人称にするんじゃなかったと書き始めてから後悔。
エロ知識のない真尋には「蕾」とか「蜜壺」「肉棒」系の用語が使えなくて
せいぜい乳首ぐらいが限界でした


しかも途中でレス番間違えた
8と10が2つありますが、
2個目の8→9
1個目の10は9と同じなんでスルーしてください……orz

355 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/08(木) 19:52:33 ID:91eP7nH7
リアルタイム遭遇!
GJ!

でも委員長は真尋を好きなヨカーン。

356 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/08(木) 19:52:47 ID:SOmV2jaF
万感の想いを込めて、乙!

357 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/08(木) 20:17:56 ID:S9asuhzi
>>354
GJ!!

続編が見たい

358 名前: ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/09/08(木) 20:24:02 ID:GsZ+n0JH
>実験屋氏
狂介の株がぐわっとあがりました。ぐわっと。
とにかくGJ!

>354
男らしくて可愛い真尋萌え!
男前なのにちょっとへたれな春日もイイ!
続編・和モノとも待ってます

359 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/08(木) 20:28:00 ID:1wlNn9OM
あんた心理描写ウマ―――――
GJ!!

360 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/08(木) 21:01:39 ID:7YDBBeJi
悶えた!
萌えた!
GJだ!

(*´Д`)ハァハァ

361 名前: ◆vr7MlHhdvc 投稿日:2005/09/08(木) 21:36:35 ID:qug+jMug
うわーレスがついてるー

>>355-360

みなさま感想ありがとうござます!!

えーと、委員長は真尋狙いです。愛い奴です。実は委員長萌えです。
ホントはもっとイロイロ絡んでくる予定だったのですが、あえなくカットとなりました。
続編は……シチュが浮かんだらということで。

真尋が男前なんで、バランスを取って春日はヘタレです。
というか男前2人も書き分けられませんて。

心理描写うまいなんて、初めて言われたYO!
ここしばらく物書きからは遠ざかってたので嬉しくて鼻血出そう。

では、神々の投下を待ちつつ、和風モノできるまで名無しに戻ります。ノシ

362 名前:白雀 ◆T2r0Kg7rmQ 投稿日:2005/09/08(木) 21:50:18 ID:SsWMh/el
二日ほど開けただけでなんですかこの投下数…読むのが大変で嬉しい悲鳴でした。
セーラーに猫耳に新人さん……なんですかこの萌え天国は。

>>◆vr7MlHhdvc 氏
大作GJです!
二人の距離が近づいていく描写が非常に丁寧ですね。完成度がすばらしく高いです。
また新たな神職人さんが一人……このスレはどこまで行くのだろう。

>>実験屋氏
遅ればせながらセーラー服はロマンです! それはもうGJでした! 張り合うどころか同士として共に頑張りましょう。
そして狂介無茶苦茶強かったんですね……。
狂介と有紀ちゃん、お幸せにっ。

ちなみに私はどうしても平日はなかなか書くペースが上がらず。後編はやはり土日あたりかな……。



363 名前:実験屋 投稿日:2005/09/09(金) 02:21:09 ID:d8BuHnUV
>>◆vr7MlHhdvc様
乙です。女だとバレる〜初Hまでに間があり
その間の二人のやり取りが面白いっす。
この作品の続編はゼヒみたいです。
そして和モノ、頑張ってください。

>>◆z1nMDKRu0s様
狂介は刺したり撃ったりした位では死なないので
ゴッドファーザーズの面々でイジリ倒してください。

>>◆aPPPu8oul.様
猫耳・・・・グハァ!!(吐血)
萌え死ぬところでした。

>>白雀様
そう言っていただけて感謝っす。
後半、正座しながら待ってます。


364 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/09(金) 12:30:10 ID:86zRBWE2
服は脱がされるのももちろんうれしハズカシでいいんですが
着せられるのもめっちゃ燃える(あえて燃えると書く)んですよ、男性諸氏。

365 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/09(金) 13:05:56 ID:vW5yDzb6
男装理由がトラウマっての飽きた

366 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/09(金) 14:18:42 ID:8ewe4Apr
まぁそう言うな

367 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/09(金) 15:22:05 ID:d8BuHnUV
「・・と、言うわけだ。山崎を叩き潰せ。」
「分りました。しかし、すごい姿ですね〜升沢さん。」
「黙れ!!こんなミイラ男にされて・・・クソッ。」
「OK!!仇はとりましょう・・・お任せあれ。」

『ロマンの真骨頂』

「・・・で、おたくは升沢に雇われて俺を襲ったと。」
「・・・ええ、・・・まぁ。」
俺は自分が腰掛けているボロ雑巾、もとい升沢の刺客に語りかけた。
「しかし、ボウガンで狙撃なんて・・・俺様感心しないなぁ。」
「いや・・なんて・・・お詫びしてよいか。」
「反省の色があるから許してやってもいいよ。」
「ホントっすか!?」
「でもさぁ・・・先立つものがあるでしょ?」
「え・・・!!あっ・・どうぞ」
刺客さんは丁寧に自分の財布を差し出した。有り金(紙幣ONLY)を抜き取り
身分証をじっくりと拝見する。
「お宅のパーソナルデータは暗記した。後は・・・」
        ピロリ〜ン
「今、写メにとったアンタの情けない姿とこのデータ・・・ネットに公開されたく無かったら・・。」
「はっはい!!・・・分りました!!」
こうして『恐怖!!ボウガン男』は俺の必死の説得に答え自ら降参した。

368 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/09(金) 15:22:42 ID:d8BuHnUV
「あーどっこいしょ。」
足取りも重く席に座る。朝っぱらから動きすぎた。
「よぅ。大変だったな朝から。」
「おぅ。まぁね。」
声をかけてきたのはクラスメートの藤澤秀平。
「若いと朝から無理でるなぁ〜。」
「オッサン言うなとか言うクセに、そういう時だけ年寄り臭いな。」
そう、このオッサ・・もとい藤澤の旦那は俺や有紀より一つ年上である。

なんでも中学校卒業時に『スマイル0円買ってくる』といったきり行方不明に。
7ヵ月後、アメリカはグランドキャニオンのコロラド川流域で
アメリカンバイソンを丸焼きにして食っているところを当局に捕獲、
強制送還された過去の持ち主である。・・・ちなみに去年まで保護観察が付いていた。


369 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/09(金) 15:23:22 ID:d8BuHnUV
「それはそうと・・・。」
旦那が話しかけてくる。正直、居眠りこくつもりだったのでウザい。
「ユーちゃんとお前、どこまでいったの?」
ガタン!!
俺は珍しくイスからこけると言う醜態をさらした。
「な・・何言って・・・」
「だから、ユーちゃんのナイト様である狂の甲斐性チェックを。」
旦那の言う「ユーちゃん」とは有紀、「狂」とは俺のことである。
「って、んな事はどーでもいい。何でお前そのこと・・・」
「シッ!!声を荒げるとみんなが注目すんぜ。」
捕獲歴ありの少年Aはモノ有りげな笑みで話しかけてきた。


370 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/09(金) 15:24:16 ID:d8BuHnUV
「どうしたのさっきから?」
俺たちのやり取りが気になったのか有紀が話しかけてきた。
ちなみに、俺の席は教室の窓側の後、有紀の席は俺の前、旦那は俺の右隣。
俺たち3人は自然とダベる魔の三角地帯グループなのだ。
「いやナニ、ナイトの甲斐「有紀。」」
旦那の声を遮り有紀に話しかける。
「何でこのクソオヤジがお前のこと知ってんの?」
「オヤジ言うな!!」
オヤジの訴えはあえて無視する。
「僕のこと?」
有紀はコテンと首をかしげ「?」といった顔をする。
(激カワイイ。有紀、可愛すぎるぞコンチクショー。)
有紀のしぐさにアッチの世界に旅立つ俺。
「あぁ。秘密のことか。」
有紀はやっと理解したらしい。

「ヒソヒソ・・・だって、秀さん一発で僕が女だって言い当てたんだよ。」


371 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/09(金) 15:25:45 ID:d8BuHnUV
な・・・なんだってーーーーーーーーーーーーー!!

2ちゃんねるでおなじみのAAが頭の中を駆け抜けた。
「はっは〜」
してやったりという顔で俺を見る旦那。
「何で俺に言わないの?」
「だって狂介聞かなかったじゃないか。」
有紀はプゥっと頬を膨らませる。その表情に頭のネジがまた一本抜けた俺は
残る理性で総集結させた。

有紀が女だということを・・・・・
旦那は会ったときから知っていた・・・・俺は言われるまで気づかなかった・・・。
敗北感、嫉妬心、それらがグチャグチャになって俺の心に大きな穴を開けた。


372 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/09(金) 15:26:34 ID:d8BuHnUV
「狂介?」
有紀が心配そうにをれを見る。しかし、今の俺にそれに答える余裕は無かった。
その日は一日中悶えに悶えまくった。C−3POのようなポーズで
上半身を揺らしながら授業態度に教師は
(また山崎か・・・・ほっとこ。)
クラスメートは
(どうしたの山崎君?)
(俺に聞くな。)
(いつも以上に壊れてるな。)
(ウホッ・・・いい男。)
などと思われていたらしい。しかし、俺にそんなことを気にする余裕は無かった。


373 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/09(金) 15:27:37 ID:d8BuHnUV
放課後、誰もいない図書室で打ちひしがれる俺。その姿は真っ白に燃え尽きた
どこかの矢吹さんのようだった。
「ん〜・・・あ!!いたいた。狂介。」
俺をずっと探していたらしい有紀は俺を見つけると明るい笑みを浮かべて
近づいてくる。
「どうしたの狂介?今日一日ヘンだよ?」
俺は燃え尽きたまま何も答えない。つーか答える力が残ってなかった。
「・・・・もしかして秀さんの事?」
いきなり核心を突いてくる有紀。  はい、その通りです。
「あれは僕だってびっくりしたんだよ!?」
「そうなの?」
力無く俺は尋ねる。
「そうなの!!「なんで男の格好してんの?」っていきなり言うんだもん。
 隠し通せなかったんだよ。」
隠し通せなかった・・・・・でも俺は・・・気づかなかった。


374 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/09(金) 15:38:53 ID:d8BuHnUV
「だからそんなに怒らないで・・・あぁん!!」
言い終わる前に俺は有紀に抱きついた。
「ちょっと・・狂介。」
「悔しいんだよ!!」
「え?」
「なんて説明していいか分んないけど、とにかく悔しいんだよ!!」
小さい頃から一緒にいた、だから何でも知っている。そう自負していた、
自惚れていた所を一気に破壊され、俺はどうしていいか分らなくなっていた。
「だから・・・だか・・!!」
有紀の唇が俺の唇に触れる。その感触が俺の意識をはっきりと覚醒させる。
「有紀・・・・。」
「狂介・・・・ヤキモチやいてたの?」
「うっ・・・」
何も言えない、だってその通りだから。
「うれしい、って言ったら悪いのかな?・・・・でも・・・」
有紀は少し怒った顔で俺を見つめる。
「失礼だよ。僕の一番は狂介なんだから。・・・・・じゃなきゃ。」
・・・・・じゃなきゃ?

      「僕のバージン、あげてないよ。」


375 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/09(金) 15:40:02 ID:d8BuHnUV
帰宅路、俺はものすごく締まりの無い顔してるんだろうなと思う。
「狂介、ニヤけてる。」
有紀に言われて一応は直す。だけどそれも一時、すぐに顔の筋肉は
ユルユルになってしまう。
「狂介ったら、はずかしいよ。」
「俺はうれしい。」
「・・・・もう。」
アヘアヘ、もしくはエヘラエヘラといった表情をうかべる俺。
有紀の言葉にこんなに元気を分けてもらえるなんて・・・
どうやら俺も有紀がいないと死んでしまう体質になってたようだ。

「そうだ。ねえ狂介。」
有紀が俺に声をかける。
「今日ね。パパもママも仕事で帰ってこないの?良かったら晩ご飯どう?」
「喜んで!!」
俺の頭の中の少年頭脳やオンディーが発破一枚でYATTAを狂喜乱舞していた。


376 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/09(金) 15:41:35 ID:d8BuHnUV
「母さん。オヤジ。晩メシは有紀のトコで食うから。」
帰宅してみれば俺の両親はもう帰ってきていた。
「そうなの?良かったわね?」
「でも、ご飯だけじゃ飽き足らず有紀チャンまで喰うんじゃないぞ?」
          ドンガラガッシャーン!!!!
何を言うんだこの人達は?
「な・・何言って・・・」
「有紀ちゃんのコト聞いたんでしょ?・・・・今更。」
(ムカッ!!)
そういえばコイツラ有紀の秘密を知ってたんだ。
「娘がほしかったし。有紀ちゃんなら問題ないな。なぁ母さん?」
「そうね。」
「オマエ等ーーーーー!!」
俺はガラに無くワナワナと怒りに震えていた。
「がんばんなさいよ。」
「父さん、お祖父ちゃんって呼ばれる準備は万端だぞ!!」
「死ね!!」
怒りと通り越して呆れ果てた俺はそう言い放つと有紀の家へと向かっていった。


377 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/09(金) 15:42:38 ID:d8BuHnUV
「ったく。」
あんな人間から生まれてきた自分を忌まわしく感じながら有紀の家に向かう。
とは言っても有紀の家はお隣だ。歩いて10秒もしない。
             ピンポーン
有紀の家のインターホンを押す。
「は〜い」
ドアを開け有紀が顔を出す。
「いらっしゃい狂介。」
「よお。」
有紀は可愛らしいフリルの付いたエプロンを着けて・・・・あれ?
エプロン・・・・エプロン・・・・服は?
「アノ〜・・・有紀サン?」
「似合う?」
有紀はクルリと一回転した。
・・・・・・案の定何も着てませんでした。

これは・・・・これは・・・・これはぁぁぁぁぁ!!!

男のロマン究極の一品”裸エプロン”だぁぁぁぁ!!!!!!!!!!

脳内のいつもの連中が亀仙人そのままに鼻血ブーして倒れた。つーか俺もヤバイ・・・。


378 名前:実験屋 投稿日:2005/09/09(金) 15:48:30 ID:d8BuHnUV
とりあえずここまでが前半です。
セーラーに続く男のロマンシリーズになってます。
後半、まだ完成途中ですので完成しだい投下します。

379 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/09(金) 16:44:48 ID:8ewe4Apr
がはっ→(吐血)→(悶絶)→(即死)→(復活)→(悶絶)→(晴れやかな顔)→(死亡)

380 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/09(金) 23:07:16 ID:OwIw1HOk
>>377
続き!続き!

381 名前:鬼道の末に・零 投稿日:2005/09/09(金) 23:15:53 ID:XC5FpTAV
【陵辱鬼畜ものです。ご注意を。】

悪夢は終わった。いや、これは夢ではない。どんな悪夢より最悪の現実。

「・・・はつ・・・ね・・・。」

「・・おかあ・・・・・さま・・・・・。」
あれから2人は輪姦され続けた。2人だけではない。その場にいたすべての女性達は気絶してようが、放心してようが構わず姦された。
その間も瑞穂は部屋から逃げることを許されず、この悪趣味な性宴を見せ付けられた。

「この女共を牢に連れてゆけ。上物揃いじゃからしばらくは愉しめそうじゃ。」
瑞穂は輪姦が終わった直後に次の辱めを考えている巌に虫唾が走った。女性達が連れてかれていく。
狂った様に叫ぶ女性もいれば、死んだ様に無反応な女性もいる。その女性達の主人であろう初音の母は変わり果てた女性達の姿に涙した。

「皆・・・・、ごめんなさい・・・・。」
その言葉に続く様に、母親に抱きかかえられた初音がぼんやりとつぶやく。

「・・おか・・あさま・・。・・おと・・う・・さ・・ま・・・・・。」

「初音・・、ごめんね、ごめんね・・・。あなた・・・、ごめんなさい・・・。」
あなたとは女性の夫、初音がつぶやいた彼女の父のことだろう。きっとその人は妻と娘に生き延びる様言って最期の別れをしたに違いない。
女性にとっても13,4の娘を死なせるわけにはいかず、また、その娘を残して死ぬわけにもいかなかったのだろう。
だから、落城のときも陵辱されたときも命を絶とうとしなかったのであろう。その様に生きようとする者を殺すなり、辱めるなりで踏み躙る。
それが巌の至上の愉しみなのである。鬼達が最後に残った初音親子を連れようとする。

「お願いです・・・・。この子と皆を解放してください・・。その代わり私を好きにしてください・・・。」
あのたおやかな女性のどこに自分を犠牲にしようとする強さがあるのだろうと瑞穂は驚いた。

「奴隷の言い分など通るとでも思っておるのか。」

「・・私は城主の妻です・・。母として娘を、主人として皆を守る義務があります・・。何をされたって・・・。」

「馬鹿な女じゃのう。奴隷に元の身分など関係ないわ。ははは!何もできないくせに義務など笑わせることを言ってくれる。」
巌は女性を嘲笑った。女性は言葉を失い悔しそうにうなだれる。瑞穂にはその気持ちがよくわかった。何もできない弱い自分への憤り。

初音親子は連れられ巌もそれについていった為、その場には瑞穂1人になった。

382 名前:鬼道の末に・零 投稿日:2005/09/09(金) 23:19:33 ID:XC5FpTAV
瑞穂はその場をぼんやりと見つめた。乱交による精液や愛液が畳を汚している。その中にある赤い染み。初音の破瓜の血・・・。
瑞穂の目から堪えていた涙が一気に溢れた。

「ひっく・・・。うう・・。ひっ・・・・・。うわああああああん!うう・・。わあああん!!」
激しい嗚咽を漏らしながら号泣する。何故あんなことを自分に見せ付けたのか瑞穂にはわかっていた。・・・すべて自分への見せしめ。
失敗したり変な気を起こそうとすればこうなるという見せしめ。巌に反抗心を持っていても何もできないことを思い知らせる見せしめ。

「ひっく・・。ひっく・・。うえええん・・。」
涙が止まらない。悲しさ、悔しさ、怒り、憎悪、憤り・・・。色んな負の感情が瑞穂の心を支配し、涙を流させた。



どれだけ時間がたっただろう。瑞穂はまだ泣いている。しかし気持ちは落ち着いていた。瑞穂は思った。
巌が自分に見せしめ行為をしても絶対に屈しないと。いや、してくるからこそ屈しないと。
最悪の見せしめを見せつけられても持ち前の気丈さで強い決意をした。


その夜、瑞穂は周囲の目を盗みながら牢に向かった。捕虜にはろくな食事も与えられないので握り飯を作り持っていった。
女性達は連れていかれたときと比べて落ち着いた様だったが泣いてたり、死にたいと漏らす女性も多い。
あの女性・・・初音の母は気丈に振る舞いそんな女性達を慰めている。その胸には娘の初音が抱きかかえられている。
母の腕の感触に安心してるのかその顔に生気が戻ってはいたが少し泣いている。

「・・・!? 何しに来たんですか!!」
女性は瑞穂を見つけると叫んだ。怒りのこもった声。周りの女性達は怯えた顔をしている。男と思われてるので再び陵辱されると思ったのだろう。
彼女らには衣服は与えられておらず毛布を羽織ってるだけであり身体も汚れたままだった。

「えっと・・・。食事を持ってきました・・。」
緊張で声が震える。

「・・・要りません・・。」
その声は小さいがはっきりとした嫌悪を感じる。あの陵辱劇を愉しんで鑑賞してたと思われたのだろう。目が帰れと訴えている。

「ここに置いていきます・・。」
いたたまれない気持ちから早々とその場を立ち去るしかなかった。

383 名前:鬼道の末に・零 投稿日:2005/09/09(金) 23:20:40 ID:XC5FpTAV
それから1ヶ月までの間に女性達は性奴隷として売られていった。その間も女性達は何度か陵辱されてた様だ。
最後に売られたのは初音親子だった。彼女らは鬼達に特別気に入られてた為最後に残されたのだった。
親子1組で売られたという話だが親子を引き裂くのは哀れなどという理由ではない。親子で犯すのが面白いという理由だった。
その話を聞いた瑞穂は複雑な心境になった。あれ以来一度も牢には行ってない。巌に女性達に差し入れしたことがばれ、
殴られ、脅されたからである。その一度だけの差し入れしたときの深夜、瑞穂は皿を取りに牢に行った。
女性達は皆寝ていたが皿が空っぽになってるのを見て少しだけ救われた様な気がした。





――気がつけば瑞穂は知らない場所にいた。
『・・・・・。ここは・・・?』
暗闇の世界。そこには誰もいないように見える。しかしいきなり後ろから誰かに押さえつけられた。

『・・・・・・!』
それは巌だった。巌は瑞穂の男物の着物を乱暴に剥ぎ取る。

『いやあ!!』
瑞穂は悲鳴を上げる。少年の装いの下に隠された少女の身体。初音と同じ位まだ未成熟の身体。
巌はその身体に容赦なく己の肉棒を挿し込んだ。

―――!!!
痛みも快楽もない。何も感じない。それなのに今まで味わったことのない嫌悪感が身体を駆け巡った。

『いやあ!いやあ!』
瑞穂が叫ぶ。しかし巌はそんな瑞穂に構わず腰を振り続ける。やはり何も感じない。そうしている内に巌は瑞穂の膣内(なか)に出した。

『いやあああああ!!!』


―――ハッ!!!・・・・・・夢。
それは夢だった。しかし夢であって夢ではない。巌に辱められた女性は現実にいる。初音親子達の様にすでに陵辱され尽した者もいれば
捕らえられ犯される未来が待ち構えていることをまだ知らない女性もいるだろう。もしかしたら自分自身もそうなるかもしれない。

(あんたがその気なら・・・。俺、あんたに勝てるまで立ち向かってやるよ・・。)
瑞穂は固く決意した。



384 名前:鬼道の末に・零 投稿日:2005/09/09(金) 23:29:45 ID:XC5FpTAV
それ以来捕虜に対する陵辱が行われると、瑞穂はたびたび呼び出され見せつけられた。どんなに固く巌に負けないと決意しても
陵辱の光景を見るには当然嫌だった。その為用事や体調不良といってなるべく行かない様にしていたが、限界があったし、巌にも気付かれ
次来なかったら・・・と睨まれたので仕方なく通う様になった。その為瑞穂は戦の恩賞に城を貰った。巌と同じ場所には居たくない。
その瑞穂の気持ちを巌も気付いてた様だが功績がよかった為許された。それでも時々は呼び出され陵辱劇を見せ付けられた。

巌への憎悪や対抗心で過ごした瑞穂の4年間だったが、その4年の間に美しく成長しその身体も瑞穂の意志に逆らう様に
女性らしく人一倍豊満に成長していった。幸い瑞穂は優秀さゆえに手を出されることはなかったが
日々美しく成長する瑞穂に目を付けてはいた様である。そのことも居を別けた理由の1つである。

男装に関しても元々は巌に強制されたことだが、気がつけばそれを心の支えにしていた。女性らしい格好に憧れがなかったわけではない。
しかし巌に女扱いされることが嫌だったし、男として振舞うことで強くなれる気がした。

そうして過ごしてきた4年間は鬼族の敗北と巌の死で幕を閉じた・・・。


「おいっ!!」
呼び掛けられてはっとした。男装することで巌に対して気強く振舞ってきた瑞穂。・・・だが巌はもういない。正直そのことは嬉しかった。
しかし今の瑞穂は巌への気強い振舞いが終わったことを証明させられた様に女の肢体を晒されていた。

「・・・・・・。」
改めて今の自分の状況を見つめ直した。一糸纏わぬ姿にされている上、足を拡げられその恥部を晒されている。
過去の記憶を思い出したことで少し強い気持ちを取り戻した瑞穂は自分を辱めてる人間の男――成幸を見つめた。
年齢は若い。まだ少年だ。顔立ちも整っており普通にしてれば好青年の様に見える。
しかしその顔には自分への嗜虐心に満ちた意地悪い笑みが浮かべられていた。
―――ちょうど女性を陵辱してるときの巌の様な・・。強気さを取り戻した瑞穂は成幸を睨み付けた。

「放心してるのかと思ったらこの状況でそんな顔を取り戻せるなんて・・。たいした奴だな・・。」



【零(瑞穂の過去編)が終わりようやく本編に戻りました。>>299さんの意見に関しては本編で書いてみました。
言葉遣いに関しては今後気をつけます。アドバイスありがとうございます。>>298さんの鬼クソ親父が残虐鬼に続きツボにはまりました。
いつの間にやらこんなに投稿されてて驚きです。どれも(自分と違って)ほのぼのラブラブでいいですね。
今回も残りの容量を見る限りでは1000どころか500も微妙ですね。】

385 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/10(土) 01:10:49 ID:Q4qPAa8z
職人様方、今日も萌えとエロを有難う…
気になる展開ばかりで、不粋にも続きをおねだりしたくなるのを
お許しくだたい…ハナヂタラーリ

ところで今、容量どのくらい?
どなたかエロい人、お願いします…

386 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/10(土) 01:18:37 ID:IEHTn/+r
385まででは341.8kbと表示されている。
まだ少し余裕があるみたい。ワクテカ。

387 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/10(土) 01:50:39 ID:Q4qPAa8z
>>386
dくす。ドキがムネムネ

388 名前:司8.6 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/09/10(土) 11:11:10 ID:+Tv7vWmZ
猫耳の続き投下します。
書いていて自分で萌えてしまったがキニスンナ

* * * * *

司の膝の裏に腕を差し入れ、もう片方の腕は背中に回して、軽々と抱き上げる。
隆也の首に腕を絡ませた司の頭が、嬉しそうに擦り寄る。
その頭に猫耳がついているせいか、仕草もやけに猫っぽく見える。
「うちの猫ちゃんは甘えん坊だな」
からかうような口調に、司も挑発的なことを言ってみせる。
「でも猫は気まぐれだよ? 」
「言ったな」
笑って、ベッドに下ろした司の額に唇を落とし、頭を撫でるついでに猫耳も撫でてみる。
上体を起こしたままの司の横に腰を下ろして、首輪の周りをくすぐりながら思案する。
「…司」
「何? 」
ドン引きされそうな予感もするがそこはチャレンジだ。
「とりあえず『にゃん♪』って言ってみようか」
「やだ」
予想通りきっぱりはっきり断られてしまったが、思ったほどダメージはなくて済んだ。
というのも、司の頬が赤く染まっていたからだ。
これならいける、と隆也が次の手を考えている間に、司の手が猫耳に伸びる。
「やっぱり趣味だったんだ…」
「いや待て、それは違う! こういうもんはふいんき(ry だろうが!」
慌てて止めた甲斐あって、猫耳はなんとかまだ司の頭に落ち着いているが、
いぶかしげな視線は痛いほど隆也に突き刺さる。
「…ほんとにそれだけ? 」
「それだけだって! あんまり司に首輪が似合うからやってみたくなっただけで…だから、な? 」
何がだからなのかはさておき、司はしばし黙り込んで。
「……わかった……今日だけだからね? 」
結局折れてしまうのは、司もまんざらでもなかったのか、ほれた弱みという奴か。

389 名前:司8.6 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/09/10(土) 11:12:21 ID:+Tv7vWmZ
「さんきゅ」
躍る胸のうちを押し隠して、隆也は司の唇を塞ぐ。
深く口付けを交わしたまま首輪の周りをくすぐると鼻にかかった息が漏れ、
司の舌が痺れて動かなくなるまでじっくりと舌を絡めあい、口内を貪ってようやく口を離すと。
「ふ…にゃ、あ」
やばい。思った以上に破壊力がある。
「か…わいい……可愛いなぁもう! 」
たまらず頭を抱きしめて、(猫耳がずれない程度に)むちゃくちゃに頭を撫でてやる。
「ひゃっ……せ、せんせ、ちょっと……」
「ん、ちゅっ…ちゅ……れろ……」
ぐいぐいと服を引っ張って抵抗する司の(ホンモノの)耳にキスをして、舌でなぞるとまた甘いため息が漏れる。
「ふ、あ……ゃあ、んっ……」
「ちゅ……『にゃあ』は? 」
鼻の頭をくっつけて意地悪く言うと、触れそうに近付いた唇から可愛い鳴き声が発せられる。
「う……にゃぁ…」
なんというかもう、好きとか萌えとかではなく、ただただ可愛い。
こねくりまわして可愛がって可愛がって、もっと鳴かせたい。
いや、もちろんまっとうな意味とは違う意味も含んではいるが。
「司っ……」
顔中にキスして、襟を後ろから前へなぞってボタンを外していく。
「んっ……ぁ……」
細めた目を瞬かせながら、司の手が隆也の服を同じように脱がしていく。その手が、シャツを掴んだまま止まる。
「んぅ…っ…は……」
はだけたシャツの間から差し込まれた男の手が、僅かな膨らみをいとおしそうに撫でさする。
「ふ……にゃあ……」
恥ずかしさに耳まで染まった司の口から鳴き声が漏れるのが、隆也にはたまらない。
赤く染まった首を飾る首輪に指をひっかけて、ぐいとひき寄せて腕の中に収める。
「…どうせなら尻尾もほしかったな」
つ、と腰に回した手で背中をなで上げ、下ろしてズボンの中にまで手を入れる。
「にゃっ……し、しっぽ? って、やっぱ先生本気……」
どうせなら、とまた余計なことを考えながら、
下着と肌の狭い隙間に手を差し込んで指先と掌で滑らかな丘をくすぐる。
「どうせなら、で思いついたんだが、この場合俺は飼い主、つまりご主人様だな? 」
「だな? って……ひゃっ!? 」
ちょっと冷めた視線を感じつつ、隆也の手は司の尾てい骨をくすぐり滑らかな尻の谷間をすべりおりる。
アナルの周辺を指先でくるくるとなぞると、司の肩が震える。

390 名前:司8.6 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/09/10(土) 11:12:52 ID:+Tv7vWmZ
「ふ、やぁ、そんなとこっ……」
「いや、尻尾があったとしてもここくらいしか付けられそうなとこないよなぁ、と思って」
ふるふると震える司の頬に口付け、アナルに指先を埋めようとすると、腰が浮く。
「やだ、そこっ……せんせぇっ」
逃れようとする腰を抑えて(実際は腕にズボンがひっかかっていて、どうあっても逃れられないのだが)、
耳元で囁く。
「ご主人様、だろ? 」
「ふ、にゃ…ご主人様…やだ、やめてくださいっ」
自分で言わせといてなんだが、ものすごく危険な世界にハマりこもうとしている。
かもしれない。いやけっこう。かなり本気で。
「ん、よくできました」
満面の笑みで指を戻して、腰を抱いて押し倒す。そのままズボンを下着ごと引き摺り下ろして、膝下で止めてやる。
「は…はぁ……」
ぐったりと体をなげだした司の口からは、熱い息が吐き出されている。
「…いやいや言いながらアナルで感じちゃった? 」
意地の悪い笑みで隆也が問うと、むっとした表情がむけられる。
しかしどうも迫力がないのは、赤い頬だけでなくやっぱり可愛らしい耳と首輪のせいだろうか。
「悪い悪い、もう意地悪しないから…な? 」
頭を撫でてやると、今度は怒ったような困ったような、微妙な表情を浮かべる。
「……ほんとに? 」
「ほんとに。約束す…る」
一瞬考えこんでしまった隆也の語尾が気に食わなかったらしく、司はがば、と起き上がる。
「やっぱやだ。付き合ってらんない」
「あー、待てって! なぁ、ほんとに、約束するから! 」
頑張れ隆也。スレの皆の期待がお前に寄せられている。
シャツは前回で片方肩から滑り落ちていて、膝下までズボンと下着をひき下ろされて大事なところが丸見えで、
猫耳首輪装備の司の痛い視線が刺さる。
これはお預けくらってるのは飼い主の方のような気がするが我慢して、むっと閉じられている口が開くのを待つ。
「……付き合ってあげるんだから、なんかちょーだい」
そうきたか。ただせっかくの譲歩を逃す手立てはない。
「……何が欲しいんだ? 」
「シルバー925のリング。12800円」
リアルな数字がちょっと胃に響く。夜の市場価格と比べたくなるのは汚い大人の性だろうか。
「わかりました……」
がくりとうなだれた隆也の頭に、細い腕が伸びる。顔を上げると、膝立ちの司の胸に抱えられた。
「……じゃあ可愛がって」

391 名前:司8.6 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/09/10(土) 11:13:30 ID:+Tv7vWmZ
頭に吹きかけられた息がくすぐったい。12800円はあっという間に頭の隅に追いやられて、胸に吸い付き押し倒す。
「ちゅ…ん…ほんとに気まぐれだな」
「んっ…そ、だよ……」
司がごそごそと足を動かして、膝下でわだかまっていた衣服を脱ぎ捨てる。
隆也は口で胸を愛撫したまま、自由になった司の脚を割って間に腰を入れて、滑らかな太ももに手を滑らせる。
「ん、にゃ、んっ……」
なんだかんだで律儀に猫として反応してくれるのがいじらしい。
隆也のシャツも前がはだけられ、司の手が肩を撫でる。かまわず乳首を口に含んで、舌でねぶり、軽く歯を立てる。
「にゃっ…ふにゃあっ……ぁ……」
途切れ途切れの鳴き声が隆也の耳をくすぐる。内腿をゆっくり、そっと撫でさすってやると、手を挟まれる。
「……こら」
口を離して顔を覗き込むと、恥ずかしそうな視線がついと逃げる。
「ごめんなさい……ご主人様」
これはちょっと、良くない教育をしてしまったかもしれない。何がよくないって、隆也に良くない。
今の自分はものすごい勢いで常識人の階段を転げ落ちているかもしれない、という後ろめたさが鎌首をもたげるが。
「……いい子だ」
今は目の前の猫を可愛がることに集中しよう。力の抜けた太ももの間から手を引き抜いて、顎の舌をくすぐる。
「んっ…ぁ、は……んんっ……」
もともと首周りの弱い司はくすぐったそうに目を細めて、切なげな息を吐く。隆也の口元に満足げな笑みが浮かぶ。
「ちゅっ……ここ、慣れないんだな」
少し放っておくとすぐに柔らかくとけてしまう乳首に口をつけ舐ると、簡単に硬さを取り戻す。
「んっ…や、そんなの、言わないでっ……」
羞恥が快感だと、司もとっくに気付いている。それでも素直になれないのが、可愛いといえば可愛い。
苦笑して喉元をくすぐっていた手で首輪の周りをなぞって、鎖骨から胸の側面、わき腹をなでて腰骨の下に滑らせる。
臀部を撫で軽く揉んで、腿の後ろに手を入れて持ち上げる。
「…にゃぁ……」
司の中では「やぁ」が「にゃぁ」に自動翻訳されているらしいと、なんとなく気付く。
隆也は体を起こして司の両脚を持ち上げる。恥ずかしい場所をさらされた司は思わず顔を横に向けて口をつぐむ。
「ちゅ……ちゅぷっ……」
けれど隆也がわざとらしく音を立てて秘裂を舐めあげ口付けると、声をあげずにはいられない。
「ふ、にゃ…にゃあんっ……あ、ふ……」
快感に震える足をなでて、隆也は陰核に口付ける。
「にゃっ……にゃぁっ……」
司が首を振るのが見える。かまわず陰核を唇で挟んで、唾液で濡らし、舌先でくすぐる。
「ひゃ、にゃぅ…にゃあっ…せ、ごしゅじ、さまっ…」
だめ、という小さな単語を拾って、ようやく隆也は口を離す。

392 名前:司8.6 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/09/10(土) 11:15:12 ID:+Tv7vWmZ
困ったことに、愛撫だけでイくことを司は嫌がるのだ。
イってしまえばもっと気持ち良くなれるのだが、
嫌がることをやって機嫌を損ねたら、お得意の気まぐれで逃げてしまうかもしれない。
口の周りについた愛液を舐め取りながら覆いかぶさって、荒い息をつく口元にキスを落とす。
「……な、司……後ろから…いいか? 」
熱で潤んだ目が隆也を捕らえて、こくりと頷く。その頬にもう一度口付けて、司の上から退く。
腕に引っかかったままのシャツを脱ごうと身をよじる司の腰に手を添えて
うつぶせになるよう促して、自分もシャツを脱ぎ捨てる。
ズボンを下着ごと脱いで足を抜くと、司の滑らかな背が呼吸に合わせてゆっくりと上下していた。
「腰…立たせられるか? 」
「ん……」
腰を立たせた司の姿勢はそれこそ発情した雌のそれそのもので、十二分に濡れてしまった秘裂が雄を待っている。
ごく、と唾を飲み込んで、いきり立ったものをあてがうと、膣口がひくりと喜ぶ。
「いく、ぞ……」
細い腰を支えてゆっくりと先端を押し進めると、切なげなため息が耳をくすぐる。
「ん、んぅ…は……はぁ、んっ……」
腰を突き動かしたい衝動を抑えて、温かく蠢く膣に竿を収めたまま、熱く汗ばんだ司の背にのしかかる。
首輪が少し邪魔だがはずさせたくはない。首輪の上に少し無理をして舌を伸ばして、耳たぶを唇で挟む。
「んっ……ふにゃ、あ……」
声とともに膣が収縮する。それに喜んだ肉棒がびくりと跳ね、司の肩が震える。
動かなくとも断続的に与えられるもどかしい快感が、早く次をと強請る。
「……司、好きだ……」
きゅう、と締め付けられる喜びを合図に、体を離し腰を突き動かす。
引きずり出した肉棒を引き止めるように膣は絡みつき、押し込むと卑猥な水音とともに愛液が滴る。
「あ…あぁっ、あ……は、はぁ……あ」
余裕のなくなった司の口からはふざけた鳴き声が消え、代わりにもっと獣じみた喘ぎが吐き出される。
その乱れよがる様が、わかりやすく本能を刺激する。
「あ、やぁ、は…はぁ、は、あっ」
次第に激しさを増す抽出にあわせるように、高く突き抜けるような声の感覚が狭くなる。
「司…司っ……っ!」
隆也は名前を呼んではるが、それはもう言葉ではなく叫びで、
考えもなしにただただ内からの衝動のままに突き動かされていた。
「あっ、あぁっ、せんせ、せんせぇっ…!」
司も同じように、喘ぎながらも名前を呼び返す。名前を呼ぶということは、相手を求めるということなのだ。
それを理性とは別の部分で感じながら、隆也はがむしゃらに腰を動かし、司を喘がせた。



393 名前:司8.6 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/09/10(土) 11:15:48 ID:+Tv7vWmZ



「…せんせ」
「うん? 」
猫耳と首輪をとるのも忘れて、苦しいほどあがってしまった呼吸を整えていた司が、
体を横に向けて隆也の顔を覗き込む。
「ほんとに趣味じゃないの? これ」
ふさふさとした猫耳をなでながら聞く司の表情は真剣だ。
「何度も言わすなって。偶然手に入ったものをたまたま今日使おうと思っただけだ」
頬をなでて笑ってやると、司はむぅ、とむくれた表情を作る。
「……でもなんか、先生すっごい楽しそうだった」
言い当てられると多少気恥ずかしくて、ぽりぽりと頭をかく。
「それはだな…思った以上に司がハマってた、というか、ほんとに可愛かったから……うん、正直ハシャいでたな」
照れくさそうな隆也をじっとみつめていた司が、不思議そうに軽く首を傾ける。
「……そんなに嬉しかった? 」
「うん。……あ、そうだ、リング。いつ買いに行く? 」
一度約束したんだからな、と男らしく言った隆也の台詞に、何故か司は反応しない。
見ればじっと何か考え込んでいる。
「……司? リングいらないのか? 」
「え、あ―…うん」
顔を上げた司の返答は予想外で、思わずじっと目を覗き込む。
「ほんとに? 」
「うん。最初から買ってもらう気なかったし」
悪気のない笑みを浮べた司の様子にほっとして、隆也も笑みを浮べる。
「ただ」
司の一言に、隆也の笑みが凍りつく。
まさか12800円より高いものを要求するつもりでは、いやまさか、と一人問答を繰り返しつつ恐る恐る聞き返す。
「…ただ? 」
しかし司ははにかんだ笑みを隠すように隆也の胸にすりよる。猫耳がくすぐったい。
「先生とお揃いのカップが欲しい」
「カップって…ティーカップか? 」
司の頭をなでながら、ふと考え込む。
言われてみれば隆也は自分用のカップを使っているが、司には客用のカップを使わせている。
「うん……だめ? 」
気持良さそうに目を細めていた司が、じっと見上げてくる。12800円に比べたら安い買い物だ。
なによりただでさえ甘くなってしまうこの仕草を、こんな格好でやられたら断れるわけがない。
「いや、もちろんOKだ。今度一緒に買いに行こうな」
「うん。それとね」


394 名前:司8.6 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/09/10(土) 11:16:37 ID:+Tv7vWmZ
今度は何だ、とひやひやしている隆也の頭に、猫耳がつけられる。
「今度何かするときは先生もやってね。不公平だから! 」
にやりと笑った司には、絶対に猫耳をつけさせられた写真は見せられない。
などと余計なことを考えていて、今度も何かしていいという司のお許しに気付かない隆也は、
不自然な笑いを口元に張り付かせていた。


* * * * *


ムラムラしてやった。今は反省している。
先生より俺がこっちにハマりそうです。

395 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/10(土) 16:42:58 ID:gaDVTz3p
あーラブコメしたいぜいラブコメしたいぜい
司キュンみたいなかーいい女の子とラブコメしたいぜい
健気に言ったことを守ってくれる女の子とラブコメしたいぜい
GJ!!

396 名前:名無しさん@そうだ選挙に行こう 投稿日:2005/09/10(土) 18:35:42 ID:CJOaw9I5
ああっここにバカップルが!
司の猫耳GJ!
先生の猫耳は絶対見たくねーなw

397 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/10(土) 19:48:07 ID:gaDVTz3p
あの先生は犬耳かキツネ耳だろ

398 名前:名無しさん@そうだ選挙に行こう 投稿日:2005/09/10(土) 20:08:33 ID:wWa6Z+Hc
普段はともかく女の子はベッドの中では素直なのがイイとおもう!
やだとか思いつつも猫になる司タソは理想だー。
おそろいのティーカップはたぶん12800円より高いと思う罠w
安いものもあるけど例の「エルメス」でも一客でもそのくらいは軽い。
個人的に変にオンナっぽくない白地にブルーのロイヤルコペンハーゲンの
ブルーフルーテッドシリーズをお勧めいたしますー。>大きなお世話スマソ
GJでしたっ!

>課外授業

遅くなりましたけど
恐ろしくGJですっ!
真尋タンはこのスレの男装少女のなかでもトップクラスのオトコマエですな。
観念して自分から脱ぐ―――着せられるのシーンに
激しく萌えましたッ
人物の描写も自然で入り込めます。
次回作もめさめさ期待していいですか。

399 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/10(土) 20:58:59 ID:qodnSY1m
続き投下します。
−−−−−−−−−−−−−−−−−


           「裸エプロン」
それは調理の際に衣服を汚さないように、そして調理の補助等を
目的として誕生したエプロンが一躍男の妄想を掻き立てる推進剤になった
一つの革命である。
”見えそで見えないチラリズム”をスローガンに料理だけでなく
男女の愛までも作ってしまう正に究極にして至高のロマン!!!!
ヒラメじゃなくてもシャッキリポンと舌の上で踊っちゃうぜ。

「フンフ〜ン♪」
キッチンで料理する有紀。もちろん後姿は丸裸。
(タマリマセンネェ〜)
そんな有紀の姿を見ながらウットリと頬杖を付いている自分。
おそらくこの姿を見たらクラスメートの過半数が悶絶するに違いない。


400 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/10(土) 20:59:55 ID:qodnSY1m
「おまたせ〜出来たよ。」
「おぉぉ!!」
煮物におひたし、焼き魚。ありふれた内容に見えるが俺の目には
そのどれにも後光が掛かっていた。
「それでは、いただきます。」
さっそく御相伴に預かろうかと思ったその時。
「待って。」
有紀が俺の箸を取り上げた。そしてそのまま煮物を摘まむ。
「狂介、はいア〜ン。」
はいア〜ンって・・・有紀が・・有紀が・・・ア〜ンって・・・

      イィィィィィヤァッホォォォォォォォ!!!!!!!

どうだ3次元のボーイズ達よ。お前等彼女にこんな風にしてもらったことないだろ?
俺はたった今してもらってる”I・N・G”現在進行形だコノヤロー!!


401 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/10(土) 21:00:50 ID:qodnSY1m
「狂介、どうしたの?」
「ん?いや・・・何でも無いよ。ア〜ン。」
パクッ。
「どう、おいしい?」
有紀が不安げに聞いてくる。
「メチャ美味いんですけど。」
俺は涙を流しながら答えた。人間、本当に美味しい物を食べると
涙が出るって本当だった。
「ホントに?良かった狂介に喜んでもらえて。」
有紀は不安な顔から一転、明るい笑顔を俺に向けてくれた。


402 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/10(土) 21:02:12 ID:qodnSY1m
その後も有紀の給仕で満足いくまで料理をいただいた。
「ふぅ〜ご馳走様でした。」
「お粗末さまでした。」
有紀が食器を片付け始める。・・・・その前に。
「有紀。デザートが欲しいんだけど。」
「デザート?あ!!ゴメン用意してなかった。」
「そうか・・・」
問題なのはソコではない。
「ゴメンね狂介。」
「いいよ。でも代わりに・・・」
「代わりに?」
首をかしげながら聞いてくる有紀の胸元に唇を落とす。
「あぁん!!」
有紀が悩ましげな声を上げた。

「有紀が食べたい。」

403 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/10(土) 21:03:21 ID:qodnSY1m
裸エプロンの食後は相手をいただく。これが醍醐味ってもんでしょ。
首筋をきつく吸い上げ有紀の白い肌に所有印を残していく。
「んっ・・・ちょっ・・・いや・・・」
有紀は身体をくねらせて悶える。
「・・・僕なら・・いくらでも食べていいから・・・・」
その言葉に触発された俺はエプロンの胸を隠す布を捲り
有紀の胸の谷間に挟み込む。谷間にエプロンを押し込まれ
こぼれる有紀の胸は何とも言えない妖艶な色香に満ち溢れていた。
「では・・・・改めて・・・いただきます。」
俺は有紀の乳房に顔を寄せ、乳首に吸い付いた。
乳首を口に含みコロコロと転がす。時たま舌で挟んで甘噛みするように
刺激を与えると有紀はビクッと身体を震わせ反応した。
「あぅん・・・・そんな・・・噛んじゃ・・・あぁ。」
可愛らしい悲鳴を上げ身悶える有紀。
「有紀・・・・。」
俺は有紀を抱き寄せ、唇から頬、首筋、乳房へとキスの雨を降らせていく。
「んっ!!・・・あぁぁ・・・」
俺の唇が有紀に触れるとき、有紀の肌を刺激する様に舐める。
その感触に有紀は熱い吐息をこぼし俺に縋った。

404 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/10(土) 21:04:46 ID:qodnSY1m
「有紀ってさ・・・すっごく甘い。」
「えっ?・・・あん!!・・・そんな・・ん!!」
興奮する有紀の身体からは女性特有の甘い香りが漂ってきていた。
有紀の身体を舐め回す内にその香りが身体に染み込み有紀自身が
まるで甘い水菓子のような錯覚を俺に与えた。
「俺って・・甘いもの好きだから・・・すっげぇ美味ぇよ。」
「あぅ・・ん・・狂介・・・もっと・・・僕を食べて。」
「・・・・・ふぅ。」
有紀が続きをねだると俺はすぐに有紀から顔を離した。
「・・・?」
有紀は訝しげな顔をして俺を見つめる。
「どうしたの狂介?・・・・もうお終い?」
「いや、やっぱりご馳走になってばかりじゃ悪いからさ。」
そう言うと俺は有紀の秘所に手を伸ばした。
「いやぁん!!・・・あん・・・」
有紀のソコは胸への愛撫だけで十分に濡れていた。俺が指で触れただけで
すべてを受け入れようと吸い付いてくる。
「今度は俺が有紀にご馳走するよ。」


405 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/10(土) 21:05:36 ID:qodnSY1m
有紀の秘所に手を当て、ゆっくりと撫で回す。徐々に奥へと指を差し込み
内部を刺激する。
「はぅ!!・・・あぁぁん・・・あっ!!」
俺の指がクリトリスを捉え、摘みあげる。その途端に有紀は大きな声を上げて
俺にしがみついた。
「有紀。」
有紀の体温を直に感じ俺は自分の心拍数が上昇するのを感じた。
「狂介・・・お願い・・・きて・・・」
どうやら裸エプロンと言うシチュエーションに興奮していたのは
有紀も一緒だったようだ。俺はズボンのジッパーを下げ、自分のモノを
取り出すと有紀にあてがった。
「あぁぁ・・・うぅん・・・」
度重なる前戯に十分濡れていたソコは俺の肉棒をすんなりと受け入れ
俺のモノは有紀の中へと沈み込んでいった。
俺はイスに座りこみ有紀は俺に向かい合ったまま股を大きく広げ
繋がり合った状態になる。
「あぁぁん・・・」
「有紀・・・俺のは美味いか?」
「あぁ・・う・・うん・・・狂介・・・とっても美味しい。」


406 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/10(土) 21:06:30 ID:qodnSY1m
有紀の返答に満足言った俺は腰をゆっくりと動かし始めた。
「んくっ・・・・あっ・・・いい・・おいしいよぉ・・・」
有紀は自分も腰を振りながら快感に酔いしれる。
「ほらっ・・・どうだ・・・ん!!」
俺もそれに合わせ有紀の中を突き上げる。
「あん・・・もっと・・・もっとぉぉ!!」
有紀の追加注文はとどまることを知らない。だがそれは俺も同じだった。
「どうだ?・・・まだいけるか?」
「うぅぅぁ・・・きょ・・狂介・・・僕・・・イッちゃう!!」
有紀は俺にしがみつき震えるように身悶えた。
次の瞬間、内壁がギュッと締まり俺のモノを刺激した。
「うっ・・・有紀!!」
その刺激に俺も限界を向かえ、自分のすべてを放出していった。


407 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/10(土) 21:10:42 ID:qodnSY1m
事を終え、有紀と俺は一緒に食器を洗っていた。
「洗い終わってからシようと思ってたんだよ。」
裸エプロンの上に俺の上着を羽織りながら有紀は言う。
「マジで?・・ゴメンなサカりすぎた。」
俺は有紀に詫びる。裸エプロンに理性のたがを外されてしまった
自身の抑制力の無さを反省した。
「いいの。僕も・・・・いっぱいご馳走になったし・・・」
有紀は赤くなった顔をうつむかせ答えた。
その姿と言ったらもう・・・・。
「有紀の今の格好も、イケてるぜ。」
裸エプロンにサイズの大きい俺の上着を纏ったその姿は
また別の色香を醸し出す。
「んもう。狂介のエッチ。」

とか何とか言いながらこの後、第2ラウンドに突入したのは言うまでも無い。


408 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/10(土) 21:11:31 ID:qodnSY1m
―深夜の学校の屋上―
「あいつら上手くいったかな?」
お山の大将そのままに校旗塔のてっぺんで腕組みをしながら風に揺られる藤澤秀平。
「若人たちよ、愛をはぐくむのだ!!アーハハハハハハハハハハ」
『コラ!!そこで何してる!?』
「ヤバイ。国家権力の手先と書いてオマワリ!!」
「トウッ」と飛び出すと靴底からジェット噴射が巻き起こる。
「捕まえられる物なら捕まえて見るんだな。アーッハッハッハッハ」

藤澤秀平・・・それは紙一重でバカになった男の名前。


409 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/10(土) 21:13:14 ID:qodnSY1m
―山崎家―
「二人とも今何してるかしら?」
「まぁ、ニャンニャンしてるだろ。」
「見て来ようかしら?」
「母さん。そんな野暮な事はするもんじゃないぞ。」
「そうね。フフフ。」
「しかしあの二人を見ていたら俺も昔を・・・」
「あなた?」
「母さん。今夜は寝かさないぜベイベー。」
「アラアラ、熱いわね〜。」

山崎夫妻・・・狂介を産んだ恐るべき夫婦。


升沢「・・・えっ!?俺オチ?・・・・・・また来週。」
  
                          〜おしまい〜


410 名前:実験屋 投稿日:2005/09/10(土) 21:18:44 ID:qodnSY1m
裸エプロン編以上になります。
藤澤はギャグ担当
狂介の両親はバカ担当
の予定です。有紀の両親も同じようなものなので
まともな人間はいないと思ってください。

升沢は・・・・そのうちフレームアウトの方向で。

では、どうぞご覧ください。

411 名前:鬼道の末に・五 投稿日:2005/09/11(日) 02:40:58 ID:d49VpG8h
【本編に戻りました。残虐鬼な鬼クソ親父からサド男に戻りました。
タイトルの数字と本文の数字を世界観に合わせて漢数字に変えてみました。陵辱ものなので苦手な方御注意下さい。】

――あの男はもういない・・。でも、次はこの男に立ち向かっていかなければならないんだ・・。
気丈さを取り戻した瑞穂の表情は少女のものから少年のものになっていた。

「素直じゃない奴だな。やりたいと思ってるくせにそんな男みたいな顔して・・。さっきまでの方が可愛かったぜ。」
その言葉に挑戦的な目をしつつ、淫乱扱いした言葉を否定した。

「この様なことしたくてしてるなど馬鹿なことを何度も言うな!!俺は女などではない!!」
瑞穂の中で自分を女として認めず、抵抗することは終わりを告げていない。巌は死に、女の身体の開放された。
そんな彼女に訪れた新たな試練。成幸の辱めから耐えること・・・。

「・・・ま、その顔も悪くはないな。凛々しくてかっこいいし。それに・・・。」
そう言うと瑞穂の露わになった恥部に指を這わせた。

「ひやん!!」
自分で慰めたことすらない恥部を触られた感触に思わず悲鳴を上げ、女の顔になるがすぐ気を取り直した。

「そういう顔を崩してやるのも面白そうだしな。」
一瞬瑞穂が女の顔になったのを見てにやにやしている。瑞穂はそんな成幸を再び睨んだ。

「・・・・・。」
瑞穂の視線に挑戦する様に微笑みながらその女陰を指で撫で回す。

「ああん!!いやっ!!やめて!!やめろ!!!」
今まで味わったことのない感覚に流石の瑞穂も女の悲鳴を再び上げてしまう。

「なかなかいい感度だな。でも濡れてないな。おっぱい触ったくらいで濡れてると思ったのに。
しかし使い込まれてる様には見えないな、ここ。色といい、狭そうな入り口といい。」

「・・・つ、使ったことなんてないって言ってるだろ!!!」
瑞穂にとって淫乱扱いされるのは巌と同類に見られてる気がして我慢ならない。

「強情な奴だ・・。ま、ここはもっと後にするか。濡れてないし。いい身体してるからな。たっぷり愉しませてもらうぞ。」
そう言って恥部から指を離すとその手を乳房に移動させた。

「んっ!!」

「さっきちょっと触ったけど、まだまだ物足りないんでね。」


412 名前:鬼道の末に・六 投稿日:2005/09/11(日) 02:42:19 ID:d49VpG8h
成幸は柔らかで豊満な乳房を揉み解し、その先端の乳首を指で撫で回す。乳首が女の性感帯なのは瑞穂自身よく理解していたが
いざ自らのものが愛撫されると耐えがたい快楽が生じた。

「ひあん!あ、あ・・。いや!!」
瑞穂が悲鳴を上げる。いやなのに感じてしまう悔しさ。そんな光景はいやって程見せ付けられた。それが今瑞穂の身に起こっている。

「はは、いい声だ。さっきといい下だけじゃなくてここも敏感なんだな。肌が指に吸い付いてくるみたいだ。男好きな胸だな。」

「違う・・・・。こんなの・・。男なんか・・・。」
また目が潤んできている瑞穂。しかし強気な意志は消えていない。その目が成幸をそそらせた。

「なんだかちぐはぐだけど・・、いい目してるな。堪らないね。」
そう言うと片方の乳首に顔を近づけ再び舐め始めた。

「ああ!!ひあん!!ひゃあ!!やめてぇ!」

「やっぱ舐められるの好きみたいだな。さっきもいい声出してたし。何人の舌がこの乳首を味わったんだろうな。」

「違うって・・言ってるだろ・・・。」
弱弱しくなったはいるがはっきりそう言った。それを聞いた成幸の舌と指はより一層瑞穂の乳首を攻め立てる。

「ひやあん!!やあん!!ああ・・・。」

「身体は正直だな。万が一初めてだったらそれはそれでオレにとってはおいしいけどな。こんないい胸誰も味わったことないなんて
信じられないし。」
軽い調子のその言葉はやはり瑞穂が処女であることを信じてはいない。

「うう・・・・・。」
望まぬ快楽と成幸の態度に悔しそうに呻く瑞穂。女が陵辱行為に快楽を示してしまうのは仕方ないこと。わかってる。わかってるのに
悔しさを抑えられない。四年間見せ付けられた陵辱の光景が再び頭をよぎる。

――きっとこれは・・あの男から女の人達を助けられなかった俺への罰なんだ・・・。

413 名前:鬼道の末に・七 投稿日:2005/09/11(日) 02:44:25 ID:d49VpG8h
瑞穂の心中の生じた自虐的な考え。そう思うことである意味自分を慰めていた。

――そうだ・・。あの男にされなかっただけマシだと思わなきゃ・・。
痛ましい考えで自分を慰めようとする瑞穂。だからといって悔しさや恥ずかしさ、成幸への嫌悪がなくなるわけではない。
しかしそれでも瑞穂にとって巌への憎悪はそれ以上だった。

――あの男に犯された女性に比べれば・・・。それを助けられなかった俺がこうなって当然なんだ・・・。
陵辱されることが当然など正しいはずがない。瑞穂は確かに多くの女性が陵辱されるのを見ながらも誰一人助けられなかった。
しかし助けたくなくて助けなかったわけではない。それで十分苦しんだはずである。しかしそんな彼女を慰める者はいない。
・・・瑞穂自身も含めて・・・。

「あん、ひゃん!あ・・・。」
成幸はまだ瑞穂の乳房と乳首を弄んでいる。悲鳴を上げる気力は失せ目の潤みも増していたがやはり涙だけは流さない。
巌が四年間見せ付けた陵辱劇の際、常に泣かない様耐えていた為人前で涙を堪えるのは得意だった。
潤んだ目が成幸の目と合った。涙こそ流していないが屈辱で弱まり快楽で潤んだその目を見て成幸はほくそ笑み
ようやく乳房と乳首への愛撫を終えた。

「よかったぜ、お前のおっぱい。次はどうしようかな。」
瑞穂は潤んだ目で成幸を睨む。それを見て成幸は更にほくそ笑む。

「そうだ、そろそろオレの物を直接慰めてもらおうかな。」
そう言って成幸は自分の袴と褌を一気にずり下ろした。すでに勃っている男根が現れる。

「!!!」
それを見た瑞穂は驚いた。陵辱劇を見せ付けられた為男の物を見るのは初めてではない。
しかし目の前で見せ付けられたのは流石に初めてだった。

「あ・・・。」
流石に怯える瑞穂。しかも成幸の物は大きい方な様だ。

「どうした?見慣れてるくせにそんな顔して。いや、むしろこれが大好きなんだろ、お前。」
そう言って瑞穂の眼前に男根を突き立てる。瑞穂は怯えて顔を逸らしつつも成幸の言葉を強く否定した。

「そんな汚らわしい物・・、見たくなどない!!!」

「・・強情な上失礼なこと言ってくれるな。まあいい、すぐ化けの皮が剥がれるさ。口を開けろ。咥えるんだ。」



414 名前:名無しのアヒル 投稿日:2005/09/11(日) 02:46:38 ID:d49VpG8h
最近コスプレブームですね。裸エプロンに、猫耳。チャイナドレス。

415 名前:名無しさん@そうだ選挙に行こう 投稿日:2005/09/11(日) 03:29:55 ID:lpKKXSez
この展開ツボです!

>コスプレ

…ガクラン詰襟萌え、と言ってみる。

416 名前:名無しさん@そうだ選挙に行こう 投稿日:2005/09/11(日) 06:33:49 ID:uL/+fnz8
藤澤もいいが山崎父もいいキャラだ

417 名前:名無しさん@そうだ選挙に行こう 投稿日:2005/09/11(日) 13:54:43 ID:vdrfl+sn
とりあえず升沢氏が生きててほっとした。
殺人はいかんよな。うん。

418 名前:名無しさん@そうだ選挙に行こう 投稿日:2005/09/11(日) 18:39:10 ID:jdJipxKV
417までで371kbと
次スレはいつごろかのう…

419 名前:白雀 ◆T2r0Kg7rmQ 投稿日:2005/09/12(月) 01:01:25 ID:racOgHUu
ようやく書きあがりました。
選挙速報見ていたらいつの間にかこんな時間に……。

もしかして最近のコスプレブームって元は私のせいだったり? 
それなのに書き終わるの一番遅かった私……反省しないとなぁ。

まだ残り容量大丈夫ですよねたぶん?
では後編行きます。

420 名前:彼女が中華に着替えたら8 投稿日:2005/09/12(月) 01:03:36 ID:racOgHUu
「ひゃぁっ!」
 舌を突き出し、秘所を舌先で舐めるとレンが子猫のように可愛い声を上げた。
 汗と甘酸っぱい少女の匂いが混じり合った官能的な匂いがファンの鼻腔をくすぐる。
「や、やだ。そんなとこ汚いよっ」
「そんなことないぞ。すごく綺麗だ」
 突き出した舌を上下に動かし、割れ目に沿って刺激する。ぬるぬるとした唾液を含んだ舌先は、肉襞を掻き分けて幼い秘所を存分に攻め立てていく。
 舌が往復するたびに、レンは小さな身体を震わせてはじめて味わう舌の感覚に耐えていた。
「はぁ……はぁ……やんっ」
 皮の被ったままの小陰茎を舌先でくりくりと弄び、器用に皮の奥の真珠のような陰核をつつくと一際大きくレンが身を震わせる。それが引き金となったのか、まだ舌を入れていない奥のほうからはだんだんと愛液が漏れ出してきた。
 外側は唾液と愛液で濡れ、レンの白い肌にいっそうの艶を与えている。
 なら今度は、とファンは舌先に力を入れ、硬くするとその舌を膣内へと差し込んだ。
 蛞蝓のような舌は入り口をかき分け、未熟な蕾を押し広げながらレンの中へと侵入していく。
「んんっ、やぁっ……」
 いつも入れられている指や陰茎よりも柔らかい分だけ自由に形を変え、膣内をさらに優しく繊細に刺激しながら侵入していく舌の感触に耐え切れず、思わずレンは顔をファンの身体に押し付ける。
 お互いの敏感な粘膜が触れ合い、刺激しあう感覚はだんだんと性行為に慣れてきていたレンに更なる未知の快感を与えていた。
 その下半身の刺激に必死に耐えながらも、ふとレンは自分で押し付けている鼻先に何か硬いものの感触があることに気付く。
 そこはちょうど、ファンの下半身にあたるところであり、つまり自分が顔を押し付けているのは……と思い至ったところで、それが何か気付き慌てて顔を離すレン。
「んっ……どうかしたか?」
 視界には可愛いレンの下半身しか見えなかったため、自分の下半身が軽くなったのを感触で知ったファンが訝しげに尋ねる。
「え? い、いやあの、その……お、おっきくなってるなー、って……」
「あ……ま、まあな」
 レンの秘所を舐め続けていたおかげでファンの方もすっかり臨戦態勢に入っていた。道着の上からでも分かるくらいにそこは大きく膨らみ、隙あらばいつでも道着を破って屹立せんばかりであった。
「…………えいっ」
 しばらくどうしていいか迷うような沈黙を見せていたレンだったが、やがて思い立ったように気合を入れて両手でファンのズボンを脱がす。
 ズボンがずり下ろされた瞬間、それまで拘束されていたファンのモノが勢いよく飛び出てはレンの眼前に姿を現した。
「わ、わわっ」
「お、おい」
 何度も自分の中に入れられたモノではあるが、これまでこんな間近で勃起した男性器を見るのははじめてのレン。その形と大きさに驚きながら、目は逸らさず真っ赤な顔でじっと凝視する。
 外気に晒されながらもどんどんと熱を帯びていくファンの赤黒い陰茎は天を仰ぐかのように屹立しており、何かを求めるようにびくんびくんと大きく脈打っていた。


421 名前:彼女が中華に着替えたら9 投稿日:2005/09/12(月) 01:05:40 ID:racOgHUu
(うわ……こんなのが、いつもボクの中に入ってたんだ……よね?)
「こんなになってたんだ……痛くないの?」
 そっといたわるように、ファンのモノを両手で包みながら尋ねるレン。触れたときに感じたその熱さと硬さに驚きながら、その形を確かめるようにその全体を両手で触っていく。
「うっ! ……あ、ああ大丈夫だ」
 レンの思いがけない大胆な行為に、秘所を舐めるのもすっかり忘れながら答えるファン。彼としても過去六度の果し合い(逢引)でレンに自分のモノを触ってもらったことはなかったため、少女のそのふにふにとした柔らかく暖かい手の感触は予想以上の快感だった。
 それを聞いて安心したのか、レンはもう少し大胆に手を動かす。
 亀頭の先端を指先でこすってみたり、付け根の陰毛を撫でてみたり、袋の部分を興味深そうに揉んで見たりと、初めて触れる男性器をもっと知るかのようにその手で弄ぶ。
「一つ言っとくが……あまり力入れるなよ。そこが一応男の急所だから、力入れられるとものすごく痛いんだ」
 ぴた、とレンの手が止まる。
「へー、ということは……今ならボク、ファンに簡単に勝てるってことだね♪」
 急所を握りながらの悪戯っぽいレンの声に思わずファンの血の気が引く。ファンからは見えないはずだが、今のレンの顔は子猫のように悪戯心満載の表情をしていることは想像に難くなかった。
「ちょ、ちょ待ておま」
「えへへっ、冗談に決まってるでしょ♪ 勝負は正々堂々とだから、そんなことしないってば」
「……脅かすな」 
「でも、優しくするんならいいんだよね。だったらボクもしてあげるよ」
 何を、と言う前にファンの下半身に何か生物が這い回るようなむず痒い感触が走った。レンがその小さな舌を出し、それでファンの亀頭の先端を舐め上げたのだ。

「うおっ!?」
「れろっ……あれ、気持ちよくない?」
 もちろんレンに口でする知識など無い。ただ、ファンが自分の性器を舐めてもらったのが気持ちよかったから自分もファンにしてあげよう、という想いでやってみたに過ぎない。
 一度離したレンの舌先からは、唾液と先走り液が交じり合い亀頭との間に細く糸を引いていた。
「い、いや……気持ちよかった」
「よかった、じゃあ頑張るね」
 えへへ、と笑いながら再びレンは舌でファンのモノを刺激し始める。最初はそれでも恐る恐る舌先でまるで毒見するかのように軽く舐めるだけだったが、慣れていくうちにだんだん舌を触れさせる面積を増やし、ねっとりと陰茎全体を舐め上げていく。
「うおっ……やべぇ、いい」
 ぬるりとした舌が舐め上げていくたび、手や膣内とはまた違った感触が敏感な部分を刺激する。ややくすぐったくもあったが、慣れれば病み付きになりそうな快感だった。
 しかしこのまましてもらいっぱなしでは主導権を握られてしまう。ファンは止めていた舌を再び突き出し、レンへの攻めを再開した。
「ふゃぁっ」
 再び自分のほうを舐められ、思わず舌を離してしまうレン。とろけそうになる下半身の刺激に必死に耐えながら、それでもすぐにファンへの攻めを再開する。
 レンがファンの上に乗った状態で、お互いがお互いの性器を舐めあっている体勢のまま時間が過ぎる。
 静かな山中の大気の中で、互いに音を立てながら舐めあう二つの水音だけが淫らに鳴っていた。
「あんっ、んんっ……れろっ……」
 レンの舌は亀頭から竿を伝って根元まで、飴を舐めるようにつつ、と這っていく。
 硬くそびえ立つ陰茎に時折愛おしそうに頬ずりをすると、自らの唾液とあふれ出してくる先走り液でレンのリンゴのような頬がいやらしく濡れていく。
「んむっ……ふはいほ、へん、(上手いぞ、レン)」
 ファンの舌も既に洪水のように濡れているレンの膣内を奥へ奥へと進み、その先端で中を縦横無尽に動かし刺激していく。
「はむっ」
 それはまた、まったくの好奇心からだった。
(……舌でやるだけじゃなく、口に含んでみたら気持ちいいのかな?)
 そう考え、舌での愛撫を止めて小さな口をいっぱいに開けたレンは、その口内に大きく膨らんでいる亀頭を包み込む。
 大切な場所だということは分かっている。だから絶対に歯を立てないようにと気をつけながら、柔らかい唇と舌の両方を丁寧に使って愛撫を開始する。


422 名前:彼女が中華に着替えたら10 投稿日:2005/09/12(月) 01:09:45 ID:racOgHUu
「っあ……!」 
 更なる快楽に思わずファンが声を漏らす。己の陰茎だけがまるで別世界にいざなわれたかのような極上の感触に、思わず射精してしまいそうになる欲求を必死に堪えなる。
「んっ、んむっ、ちゅぷっ」
 単純に陰茎を包んだ唇を上下に動かすだけの単純な口内愛撫だが、小さな口で健気に奉仕するその姿と、手とも舌とも違う口内のぬるりとした温かい感触はレンの想像以上の快楽をファンに与える。
 口を上下に動かすたびに、搾り出されるように滲んでくる先走り液がレンの唾液と混じって口内に溜まっていく。そのほんのりと苦いような塩辛いような不思議な味が口いっぱいに広がる。
(ヘンな味……でも、イヤじゃないかも……)
 自分の膣内をファンの舌が這い回る刺激に必死に耐えながら、一心不乱に口を動かし続ける。
 もっと味わおうと舌先で尿道を刺激し、唾液を絡ませた唇をすぼめて吸い出すように動かす。
 口内いっぱいに溜まった唾液が絡み合い、じゅぷじゅぷと淫猥な音を立てながらファンの陰茎を愛していく。

「ちょ、待った……限界」
 レンの膣内に突っ込んでいた舌を引き抜き、慌ててファンが止める。夢中になっていたレンも自分への攻撃が止まったことでなんとかそれに気付き、口を離す。
 ちゅぽ、という水音と共に唾液まみれでさらに大きさを増したファンの陰茎が口から出てくる。
「はぁ、はぁ……どう……したの?」
 口が自由になって、初めてレンは息苦しさを思い出す。それまで息をするのも忘れてしゃぶっていたのだから酸素不足で息苦しくなるのも無理は無い。
 溜まったままの、先走り液が混じってちょっと味のついた唾液をごくん、と飲み込むと、レンはようやく思い出したかのように息を吸いながら尋ねた。
「いや、あまり気持ちよくて……あのままだと出ちまいそうだったから」
 あと一瞬遅ければ、ファンはレンの口内に大量の精液を発射していたところであった。個人的にはそれも魅力的ではあったが、さすがにあんなモノをレンに飲ませるのはファンとしても罪悪感を感じる。
「そうなんだ……えへへー」
 なぜかそれを聞いて嬉しそうに笑うレンにファンが疑問符を浮かべる。
「珍しいね、ボクよりファンのほうが先に降参するなんて」
「……そういやそうだな」
 こういうところでも微妙にファンへの対抗心があるのか、ちょっと勝ち誇ったような声のレン。
 しかし相変わらず下半身を丸出しにしてファンに覆いかぶさったままの体勢では説得力はないのだが……。
「じゃ、そろそろいいか」
「ふえ?」
 両手でレンの腰を掴むと、そのまま身体をまた持ち上げる。レンの軽い身体は簡単に持ち上げられ、くるり、とまた逆の方向を向かされる。
 レンはファンと向き合いながら、ファンの上に馬乗りになるように持ち変えられた。どうするのかな、とレンはそのままちょこんとお腹の上にまたがっている。
「もう入れてもいいか?」
「……うん」
 お互いに舐められた二人の秘所は既に十分に濡れ、お互いがお互いを求めるように熱すぎるほどの熱を帯びていた。
 もじもじと内股をこすり合わせながら、緊張と期待の入り混じった目でファンを見つめるレン。
「じゃあ、自分で入れてみな」
「え? う、うん……こう?」
 最初は戸惑うように目を瞬かせるレンだが、やがて気合を入れるように両手をぐっと握り締めると、膝を立たせて腰を浮かす。
 やや後ろに下がり、天を向くファンの陰茎の上に自分の秘所がくるようにすると、チャイナ服の脇のスリットから手を入れて位置を調節する。


423 名前:彼女が中華に着替えたら11 投稿日:2005/09/12(月) 01:11:45 ID:racOgHUu
「あ、ちょっと待った。邪魔だからこれ咥えてよく見せてくれ」
 チャイナ服の長い裾に隠され、寝転がったファンからはレンの秘所も自分の陰茎も見えない。
 そんなつまらんことがあるか、とばかりにファンは裾を持ち上げる。 
 今にもレンの中に入ろうとする自分の陰茎と、まだ産毛も生えていない小さなレンの割れ目がよく見えた。
「ええー」
「ええーじゃない。その長い裾避難させないと、するときに汚しちまうだろ。主に俺の汁とかお前の汁とかで」
「わ、わかったからそんな卑猥な言い方は止めてよっ」
 わざとらしく言った言葉に、顔を真っ赤にしながらも観念したように服の裾を持ち上げるレン。上質の布で作られたチャイナ服の裾を口に含むと、捲り上げられたチャイナ服の向こうにはレンの白い肌が小さなおへそまで露わになる。
「ほへひゃあ……ひふほ(それじゃあいくよ)……」
 既に入れる準備は万端とばかりにひくつかせる入り口に、手でファンの陰茎を導く。お互いの性器の先端が触れ合う。それだけで既に気持ちのいい感触がお互いの性器から全身に伝わる。
「ん――――っ」
 ゆっくりと、レンが腰を落としていく。狭い入り口を押し広げ、ゆっくりとファンの陰茎が幼い膣内へ埋没していく。
 初めてのときのような痛みはもうほとんどない。だが、やはりまだ未成熟なレンの中に成人のファンのが入っていくのはちょっとした圧迫感があった。
 おそるおそる、といった感じで少しづつ腰を落としていくため、敏感になっている膣内はファンのモノが入っていく感触はその形まではっきりと分かってしまう。
 自分で男性のものを挿れている、という初めてのことがよりレンの羞恥心に火をつけ、狭い膣口はファンのモノをいつもより強く締め付けながら飲み込んでいく。
 ファンとしても、幼い少女の中に自分のモノが少しずつ沈み込んでいく様が目の前で進行していくのは非常にそそるものがあった。
 それがいつもよりさらにファンのモノを大きくし、その大きいモノで貫かれる刺激に身を震わせてレンの膣口はさらに締め付けを強くする。
「ふぁんふぁ……ほっひーふぉ……(なんか……大きいよぉ……)」
「レンこそ……いつもよりキツいな」
 ようやくファンのモノが全て埋まったときには、既に二人とも果ててしまいそうなほどの気持ちよさを味わっていた。
 このままでは気持ちよすぎて長く持たないであろう、と二人は察する。
「動けるか?」
「(こくん)」
 無言で頷いたのを合図に、レンが腰を浮かせる。亀頭の部分が入り口付近まで来ると、抜けないうちにまたレンは一気に腰を下ろした。
「んんっ!」
 今度は一気に幼い膣口をファンの陰茎が貫く。
 快楽の余韻に浸る間もなく、また腰を浮かせ、また落とす。
 どう動けばいいのか分からないので、とりあえず上下に一生懸命動くレン。
 狭い膣内を何度も何度も貫かれながら健気に腰を振るたび、じゅぷっ、じゅぷっ、と淫猥な音を立てながらファンの陰茎がレンの秘所を出入りする。
「ふっ、んっ、むーっ、」
 チャイナ服の裾を咥えたままのレンの口からは、快楽に耐える声もくぐもったものしか出てこない。それでもファンの言いつけを守り、必死に口に咥えたまま大声を上げるのを我慢する。


424 名前:彼女が中華に着替えたら12 投稿日:2005/09/12(月) 01:13:07 ID:racOgHUu
「くっ……分かるかレン。繋がってるとこ、丸見えだぞ」
「ん、んん――っ!(ば、ばか――っ!)」
 実際、二人の結合部分はファンからは丸見えだった。
 毛の生えていない綺麗な股間の間に、やや不気味ともいえるファンの大きな陰茎が何度も何度も出入りしている様はまるで無垢な少女を犯しているようで、ファンの背徳心を巧みにくすぐる。
 入り口をいっぱいに押し広げ、その狭い中にファンの大きなモノを受け入れていく様子が何度も何度も繰り返されると、それに反応してさらにファンの陰茎は硬さを増していく。
「んんっ、んっ、うんっ」
 入れるたびに、そして引き抜くたびに、入るのと出るのとで違った気持ちよさを感じながらレンの腰の動きは少しずつ速度を上げていく。
「んっ……おおっ」
 きつく締め付けるレンの膣口に吸い込まれるように入っていく感触。そしてまるで陰茎全体を引きちぎられて持っていかれるかのように抜かれようとする感触。その二つの感触に早くもファンも限界が近づく。 
 限界が近づいたと感じたファンは、レンが腰を下ろしたタイミングを見計らって一気に自分の腰を突き上げた。
「んう――――っ!!」
 ファンの陰茎が、レンの一番奥を突く。たまらずレンが弓なりに背をのけぞらせる。
 今までのツケを払うかのように、ファンは激しく下からレンを何度も突き上げる。騎乗位の姿勢は、すんなりとファンの陰茎をレンの一番奥まで導く。
(ふ、深いよぉ……こんなの、はじめて……)
 子宮口まで突かれるのはレンも初めてのことだった。未知の刺激が身体の奥の奥まで届き、そのまま口から出ていくかとさえ思えた。
 気持ちよかった。痛みや圧迫感がないわけではないが、一番深くまでファンが届いているということが嬉しかった。
 しかしその反面、あまりの気持ちよさにいったいどうなってしまうのかとちょっと怖くもあった。
 自分が自分でなくなってしまいそうで、戻れないところに飛んでいってしまいそうで、終わりを迎えるのが不安になった。
 と、何か温かい感触が両手を包む。
 レンの両手を、ファンの左右の手が強く握り締めていた。どんなに遠くに行っても決してお前を離さない、と言わんばかりに。
「ふぁ…ふぁふ……」
「大丈夫……だ……! 俺はここにいるから、安心して、二人で……!」
「(こくこく!)」
 強く頷くレン。快楽か嬉しさかは分からないが、その目にはかすかに涙が滲んでいた。
 ファンが突き上げるのにあわせてレンも腰を振る。二人はまるで一つになったかのように互いに息の合った動きで、終わりのときを近付けていく。
 両手を強く握り締め、さらに早く。全身に電流が流れるような快楽が二人を襲い、頭は真っ白になっていく。
「くっ……! 出、出るぞレンっ!!」
 限界まで大きくなったファンの陰茎を、レンの膣が限界まで強く締め付ける。レンの一番奥深くまで届いた瞬間、ファンのモノがはぜる様に大きく脈動した。
「んっ! んああああ――――っ!!」
 レンの一番奥に、勢いよく迸ったファンの精液が叩きつけられる。熱く、強く、激しいその射精が最後の引き金となり、レンも全身を大きく震わせて果てた。
 やがて糸の切れた人形のように、力が抜けてくたっとファンの上に倒れこむレン。その間もファンの長い射精は続いており、レンの小さな膣内に収まりきらない白濁液が結合部からゆっくりと漏れ出してきていた。
 限界に達し気を失ったレンを、ファンは両手でそっと抱きしめる。本人お気に入りのチャイナ服の上質の手触りと、汗の混じった少女の甘い匂いが心地よかった。


425 名前:彼女が中華に着替えたら13 投稿日:2005/09/12(月) 01:15:12 ID:racOgHUu
「うん、たいした汚れはなくてよかったよ」
 一時間後、ようやく目覚めたレン。今は元の男用の道着に戻り、お気に入りのチャイナ服の汚れや皺をチェックしている。
 一部に僅かな汚れはあるものの、洗えばすぐに落ちる程度でありレンは安堵の息をつく。
「痛まないように気をつけて洗えよ」
「うん。せっかく父様がくれたものだもん。一回着ただけで終わらせるわけにいかないからね」
「……まさか、またそれもってくるつもりか?」
「え? うん。ファンが好きならいつでも着てあげるよ」
「……っ! あ、ああ」
 なぜか顔を背けるファンに、レンは不思議そうな顔をする。
(……やべぇ、今素直に可愛いと思っちまった)
 頬を染めながら無邪気に微笑むレンに、思わず惚れ直しかけたのは内緒である。
「こ、今度来るときは、その服が似合うくらいに成長してるといいな」
「あー、言ったなっ! ふんだ、今度こそボクが勝ってみせるんだから! これで勝ったと思うなよっ!」
 虎……ではなく子猫の気合を背景に、燃えながら次の勝利を誓うレンを見ながら、ファンは照れ隠しに一つ、大欠伸をするのであった。


 その頃、町のとある道場。
『牙心流』という看板が置かれた大きな道場の一室で、そこの師範と思われる屈強そうな男が弟子らしき男とお茶を飲んでいた。
「そういえば先生、レンちゃんは今日も例のところですか?」
「うむ。今頃は一戦終わり、二人でよろしくやってるとこじゃないかな、はっはっはっ」
 もちろんここはレンの実家である。弟子のほうはレンが子供の頃から顔見知りの兄弟子であり、師範はレンの実の父、虎中(フーチュン)である。
 レンはファンとのことは上手く周囲には隠している……つもりであったが、実はけっこうバレバレだったりする。気付いてないのは本人だけだったり。
「はぁ……でもいいんですか? まだ嫁入り前の娘さんが男の元に通ってるというのは父親としては」
「なに、レンには拳法家として大きくなって欲しい気持ちもあるが、それと同じくらい女としての幸せを掴んでもらいたいとうい気持ちもあるからね。
 レンが望むのなら私はそれを温かく見守っていくさ」
 まだ若々しい精気にあふれた顔を綻ばせながら愉快そうに笑う父。稽古のときの猛獣のような激しさは面影も無く、今の彼は親馬鹿なただのオッサンである。
 言葉遣いも、弟子にと言うよりはまるで友達に接するかのような軽い口調である。もっともこれは普段から彼の地の話し方であるが。
「なるほど。それでレンちゃんにあんな贈り物を」
「うん。レンにはちょっと早かったかもしれないけど、あの服ならどんな男でも必殺だからね。
 彼のような真面目な男でもきっとレンを襲いたくてしょうがなくなるに決まってるよ。というか襲わなきゃ男じゃないよね」
「はい?」
「いやいやなんでもない」

 誰が知ろうか。この下手すればファン以上にぶっ飛んだ父・チュンが最近のレンの様子から、既にレンとファンが男女の関係になってることも知っているということを。
 そして、レンの恋を応援するために影ながら協力しようと考えてることを。
 チャイナ服を誕生日に贈ったのも、真の目的はレンに萌えさせてファンとレンが燃える逢引をさせるためであることなどレンもファンも知るよしも無い。
(頑張るんだよレン……早く父に孫の顔を見せておくれ。女の子なら……いや男の子でも、きっとレンに似て可愛い子供だろうなー)
「師範? もしもし師範? おーい、そろそろ夕方の稽古始まりますよー?」

 何気にこの親父が最強であるということを、レンもファンもまだ知らない。

 劇終

426 名前:白雀 ◆T2r0Kg7rmQ 投稿日:2005/09/12(月) 01:23:47 ID:racOgHUu
というわけで、チャイナ編終了です。
なんか思ったよりチャイナ服をHに絡ませられなくて惜しかったりします。文章だけではやっぱりチャイナの萌を最大限表現するのは難しいのかなー。
ただ、やっぱりチャイナだと『男装』というイメージからは遠いので、もし次回作があるなら原点に戻った作品とか描いてみたいと思います。
私は皆さんほど筆が早くないので、次回作の予定はまだ未定ですが。

親父がけっこう陽気で陰の支配者的なキャラなのは元から狙ってましたが、実験屋氏の狂介の両親が先に出されてしまった上インパクトもあちらが上でしたので
普通の性格にしてもよかったかなー、と投稿してから思ったりしました。

ちなみに前編で使った民明書房ネタは『魁! 男塾』という漫画に登場する架空の出版者の名前です。
これに関わったらなんでもかんでも中国拳法が発祥ということにされてしまい、一種のギャグ要素となっています。

それでは、他の職人の皆様の作品も楽しみにしております。
読んでくださったみなさん、ありがとうございました。


427 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/12(月) 07:03:31 ID:n5PW80ZO
あのうさんくさい説明はやっぱりそれか!!
いやー実験屋氏、アヒル氏、白雀氏と神クラスの書き手が揃ってるこのスレは好きだ
全員GJ!!

428 名前:名無しのアヒル 投稿日:2005/09/12(月) 10:33:37 ID:0qOps2uS
>>z1nMDKRu0sさん
褒めていただいて光栄です。

>>白雀さん
チャイナもいいですが最強親父もいいですね。コスプレだけではなく個性的な親キャラも流行ってますね。
陽気な美人ママ、息子に触発されるお馬鹿両親、逢引させる為に娘にチャイナを渡す親馬鹿最強親父。
私の場合主人公の父がz1nMDKRu0sさんに「残虐鬼」と「鬼クソ親父」の称号を与えられた位なので
微笑ましい親御さんキャラは見てて楽しいです。

429 名前:実験屋 投稿日:2005/09/12(月) 12:12:02 ID:hcngzw3a
>>白雀様
待ってました!!最後のレンの父親に笑わせていただきました。
ウチの狂介はアレなので両親もぶっ飛んで無いといけないと思い
あんな親にしました。ご迷惑のようでしたら御詫びします。
そしてGJ!!!!!!です。次回作楽しみにしてます。

>>z1nMDKRu0s様
何をおっしゃいます。自分は初代スレの職人様に
感動して書き始めたのであなたに比べたらまだまだです。

430 名前: ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/09/12(月) 20:14:20 ID:+ZZqFB0r
>>白雀氏
うっかりロリに目覚めてしまいましたよ…GJ!
レンタソかわいいよかわいいよレンタソ!
そしてこっそりと親父ナイス。


やっぱり書き手の多いスレは刺激があっていいなぁ。
素敵な血縁者の流れにものっかりたい今日この頃。

431 名前:秀穂ゴッドファーザーズ ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/13(火) 01:51:31 ID:eqAxvlB4
巷でブッとんだおっさんキャラが人気だと!!?
んなこた関係ないわ!! 我が道を逝け俺!! 投下!!!!

「ウフフフフフフフフフフフフフフフ」
し、シャルロットさん……
イヤラしく動くその指は一体何?
「ひっ」
うわーユウタン恐怖で腰抜けてます。大丈夫かおい
ジリジリと近づくシャルロットが怖くて動けないか
さぁ盛り上がってまいりました!!
「おいユウ!! しっかりしろ!!!」
無駄だ真、腰に力が入ってないヤツが大丈夫なわけないだろと小一時間
「しっかりしろ!!」
おぉ、真も緊急事態のときゃ大胆だな
あの状態だと手を繋ぐことすら不可能だと思ったんだけどな
無理矢理立たせたユウを引きずるように勢い良く退場する二人
「逃がすかぁ!!!」
シャルロットもそれに飛びかかる、だが着地失敗
ルパン飛びなんてやるからだバ〜カ

432 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/13(火) 07:29:49 ID:eqAxvlB4
途中で寝てしまうとは……
不覚!!

433 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/13(火) 09:12:36 ID:wmJN9yKx
>432
だと思ったw
我が道を逝ってくれ
いつも楽しみだ

434 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/13(火) 09:51:15 ID:VUaWL/It
倉庫のSS読んできた
土曜日の情事の続きが激しく読みたい・・・・
また〜りと待ってます

435 名前:ナサ ◆QKZh6v4e9w 投稿日:2005/09/13(火) 22:20:12 ID:NzT283NY
ちょっとお邪魔しますですよ…

寝たきりカポー話。
気づけば寝台から一歩も出ず。

436 名前:耽溺1 投稿日:2005/09/13(火) 22:20:52 ID:NzT283NY
「…なあ」

甘えくさった声が落ちてきた。

ナタリーはぎゅっと、閉じた瞼に力を入れた。
返事をせず、決して後ろを振り向くことなく、聞こえていないふりをする。
躯をできるだけかたくして、指先ひとつ動かさず息を潜めていると背後の人物が身じろぎをした。
肩の後ろの粗末なシーツが沈む気配。
掌をついた彼の躯の温もりがじんわりと背中を覆う。

「起きているんだ〜ろぉ…ん?」

怪しげな節をつけながら、イヴァンがからかうように耳元に口を寄せた。
その抑揚がナタリーの背筋を凍らせる。
親しみをこめているつもりなら逆効果です、と臓腑を(可能なら)抉ってやりたいが、自分から話しかけるのはおぞましい。
逃げるのが無理ならば(それはこの一週間で思い知っている)、せめて一秒でも長い間、無益で不快な交流は避けたいものである。
ナタリーは無言で寝たふりを続行した。

シーツに散らばっている切り揃えた金褐色の髪の下に、長くてしっかりした、骨の太い指が潜り込んだ。
「こっちを向けよ」
耳朶に絡みつく声にも気付かぬ様で、ナタリーは睫を閉じたままでいた。
だが、その眉根が本人の意思を率直に反映しておもいっきりきつく寄せられている。
背後からそれを見てとったイヴァンは口元に笑みを浮かべた。

「…なあ、ナタリー」

ナタリーの背筋に震えが走るのがわかった。
馴れ馴れしい呼びかけにぞっとしたに違いない。
「…………………」
だが、彼女は声をあげず、それ以上の反応も返さなかった。
イヴァンはそっと首をのばしてナタリーの表情を探り、唇が歪んでいるのを見てとって明るい色の目を面白そうに踊らせた。
掌を滑らせて彼女の剥き出しの肩を抱き、薄く小さな桃色の耳朶に続ける。

「ナタリー──可愛いナタリー『ちゃん』」

嫌がらせのように呟きながら、掌を肩から胸に這わせる。
シーツに敷いた細い腕に載った柔らかな重量を捕え、イヴァンはいきなりそれを掌全体を使って大きく揉みしだきはじめた。
もう一方の腕も頭の下から抜くと強引にシーツとの間につっこんで、細い躯を抱き寄せる。

ナタリーは息を詰まらせ、急いで身悶えした。
「…や、やめてください!」
「なんだ。聞こえてたのか」
イヴァンは、首をねじまげて睨んできた褐色の綺麗な瞳に驚いた顔をしてみせた。わざとらしい態度に嫌みが満載である。
「寝ててもいいんだぞ。勝手にするから」
ナタリーは頬を紅潮させ、躰を抱いているイヴァンの手首を、カエルにでも触れるかのような手つきで掴みかけ、すぐに放した。
かわりに爪をたててひっかこうとするのでイヴァンはさっと、腕を引き抜いて肘をついた。
振り向こうとする彼女を抑えつけて素早くのしかかる。
体重差ゆえ楽勝だった。

437 名前:耽溺2 投稿日:2005/09/13(火) 22:22:14 ID:NzT283NY

「顔に似合わん猛々しさだな」
イヴァンがにやにやしているとナタリーは睨み殺そうとでもするような目つきで彼を見た。
「あなたのような男に、名を呼び捨てにされる覚えはないわ」
「まだそんな事を言ってるのか」
イヴァンは嘆息するふりをした。
「そろそろいろいろ諦めて、おとなしくしてくれてもいい頃じゃないか?」
「いやよ!」
ナタリーは叫んだ。
さも、楽しい会話をしているようなこの男の余裕がひどく気に障っているらしい。
「おとなしくしてても、また…ひ、ひどい事を、するくせに」
イヴァンはその怒りに染まった艶かしい目元を、そそられたような表情で見下ろした。
「暴れても結果は同じだと、いい加減気付いてもいい頃だが」
「そっちこそもういい加減飽きた頃でしょう?放して!」
ナタリーは押さえ込まれてびくとも揺るがない肩を揺らそうとした。
「飽きる…?」
男はちらと自分の唇を嘗め、呟いた。
「どうして?」
「どうして、ですって?」
ナタリーは一瞬呆然とし、それから、すっきりとした眉を逆立てた。
「だ、だって、もう、ずっと…」
「ずっと?」
イヴァンはにやにやした。

女癖の悪さには国王夫妻もお手上げらしいという噂のこの不良王子が、彼女、つまりナタリーを手に入れてちょうど一週間になる。
一週間とはいうものの、ナタリーの主観ではもう半月も閉じこめられているような気がしている。
最初の二・三日だけはそれでも抱いた後はそのまま部屋を出ていってくれたものの、四日目くらいから彼は入り浸りはじめ、この二日ほどというものはまさに密着、眠る時以外はほとんど彼女にべたべたとくっついている状態である。
二度ほどこの男が眠っている隙にこっそり塔から出ようとしたのだがいくら服を探ってもイヴァンは鍵らしきものを持っておらず、ちゃんと螺旋階段の途中の中扉は外から(彼の命令だろう)閉め切ってあり、そのそつのなさにも腹が立つ。
さすがに用を足す時には扉の外に出ていってくれるものの、朝の沐浴も一緒ならば食事も用意されたものをイヴァンが手ずから与えるといった案配で、これをなんといっていいのかナタリーにはわからないがほとんど卵を暖める親鳥とでもいった趣き。
よくも飽きもせずと彼女は嫌悪とストレスと苛立ちを感じる裏腹に半ば呆れているのだが、しかしこの男は至極楽しそうであった。

ナタリーはぐっと詰まって、真っ赤になると横を向いた。
「…と、とにかく…!!」
「そうだな。もう一週間ほどになるかな」
イヴァンは呟いた。
「我ながらたいした入り浸りようだ」
一応、多少常軌を逸しているという認識はあるらしい。
「よっぽど暇なのね。叛乱のただ中だというのに、大の男が」
ナタリーは罵った。ほんのわずかでも傷つけてやりたい。
イヴァンはナタリーの目を見た。
彼女の意図に反して口元に満足げな微笑が浮かんだ。
「当たりだ──暇なんだ。もう、なにもやる事がなくてな」



父王から、腹心の将軍の救出に成功したという伝言が一昨日来た。
イヴァンの献策が当たったらしく、彼は父と重臣たちに面目を大いに施したのだがそれは別にナタリーに言うべきことではない。
だが彼は上機嫌だったし、気に入りの女──いや、まだそう呼ぶにはあまりにも一方的な関係だが──の元に居続けても何の不都合があるわけもなかった。
ジェイラスを取り戻した今、まとまりを欠く叛乱軍のまぐれ当たりの高揚感は消え失せて早晩仲間割れのあげくに彼らが崩壊するのは時間の問題である。
その際の王軍の備えにはイヴァンは信頼をおいていた。

そういうわけで城内の臣下や兵士や女官たちの不審などものともせず、この二日間、まことに彼好みの美しい刺客とイヴァンは塔の部屋に籠りっきりである。
彼女を構っていると退屈することも飽きることもない。

438 名前:耽溺3 投稿日:2005/09/13(火) 22:23:46 ID:NzT283NY

「しかし、オレもおまえをよくよく気に入ったものだ」
人ごとのようにイヴァンは呟いた。
「なぜだ?」
ナタリーはまたぷいと視線を逸らせた。
イヴァンの理由など知りたくもないらしい。
その顎をつまんで顔を戻させると、イヴァンはじろじろと眺めた。
「綺麗な女は他にもいるだろうに」
ナタリーはつままれた顎を振ろうとしたがイヴァンは指の力を緩めなかった。

褐色の瞳が印象的な彼女の顔の造作は繊細で涼やかだった。
肌は白いが無機質な印象の白さではない。
初々しい淡い桃色をかすかに滲ませた透明感のある肌である。
スタイルも小柄で細身ながらバランスがとれていて、肌も滑らかで抱き心地もいい。
胸が充実していてなおかつツンとあがっているのもイヴァンの好みだ。
最初に一目見た時から間近に眺めているこの瞬間まで、彼女の容姿にいささかなりともイヴァンが失望した点はまだない。
全体的にうっすらとまだ少女めいた幼さが残っているが、その美貌には成長途中のうつろいやすい不安定さはあまりない。
おそらく近い将来に成人した暁には、暖かみのある豪華な色の髪を持つ、紛れもない美女になる事だろう。

イヴァンは訂正した。
「いや。やっぱりかなりの美人だな」
「顔で女を選ぶ男は相手にするなと、昔父に言われたわ」
ナタリーは陰気に呟いた。
「顔だけじゃない。躰も好きだ」
イヴァンは何の言い訳にもなっていない呟きを漏らした。
顎から指を離すとその頬に這わせ、顔も寄せた。
「躰……って…!」
ナタリーの怒りの声は途切れた。

彼女はイヴァンの肩に掌を置き、おしやろうとしたがあまりにもぴったりと彼が密着しているのでそんな余裕はどこにもなかった。
せめてイヴァンの肩の後ろを掴んで我が身から引き離そうと試みるが、滑らかに引き締まった筋肉のうねりを覆う青年の肌にはそんな弛みなどなかったし、ならばと丸ごと掴むには、男の二の腕は掌には余る逞しさだった。
イヴァンは裸のままだったしナタリーもそうだ。
ただし彼は自分から脱いだのだが彼女は違う。
寝台を除く塔の半円の床のあちこちに男物の衣裳が散らばっていて、彼女とイヴァンの抗争の跡が辿れる様になっている。
上着は寝台の近くだがスカーフは窓ぎわで、いくつかボタンの飛んだブラウスはその中間に力無く落ちている。
ズボン他は寝台の端にひっかかっている有様だ。
だがそれよりも今は、ナタリーの唇に触れている感触のほうが問題だった。

「んっ…」
ナタリーは声を漏らすまいと努力した。
声──というか、喘ぎ、もしくは反応をほんのわずかでもイヴァンに悟られたくなかった。
この男のするどんな事にも影響されたふうを見せたくない、なのに、そのキスはひどく熱くてナタリーの心を不安に陥れるのである。
彼女はこれまで男女のキスというものをした経験はなく、せいぜい父や兄や母などと挨拶のキスを交わす程度だった。
だからイヴァンのキスが果たしてどういうキスなのかどうか判断できない。
恋人へのそれか、陵辱する女へのそれか、それともただの気まぐれで遊んでいるのか、そんな区別すらつかない。
だがただ一つ、イヴァンの彼女へのキスは情熱的だった。
最初の陵辱の後に初めてされたキスですらそうだった。

舐められ、かたちを探られて、イヴァンの舌とその味で一杯になり自分の口とは思えなくなった頃、ようやく、彼は顔をわずかに離した。
ナタリーは顔を振り、胸を大きく上下させ、空気を貪った。
「…ぁっ、はっ…、はぁっ……!」
「……鼻で息をしててもいいんだぞ」
イヴァンが囁いた。目が面白そうに輝いている。
「…本当?」
つい尋ねると彼は真面目くさった顔で頷いた。だが目は活き活きとしていた。
ナタリーは彼を喜ばせる返答をしてしまった事に動揺して真っ赤になった。

439 名前:耽溺4 投稿日:2005/09/13(火) 22:25:18 ID:NzT283NY
「放して」
彼女は叫んだ。
「あなたなんか嫌い。こんなヘンなキスをして」
「ヘンなキスが好きなくせに」
イヴァンは目を細めた。絶句した彼女の唇をまた覆った。
「んーーー………!」
口腔を犯されながら、ナタリーの頭の中でイヴァンの言葉がぐるぐると回った。

好きなくせに?
どこが?
どうして?
なぜこの男はそんなふうに思ったの?

自分はなにかしら、イヴァンにそういう確信を与えるような反応を返してしまっているのだろうか。
その疑惑はナタリーを傷つけた。
実際には考え過ぎで、彼は単純にこの女を抱くことが楽しくて仕方ないだけなのだが、根が真面目な彼女には判りはしない。
ふいに、腰にざわつく感触を覚えてナタリーは呻いた。
イヴァンの手だ。
脇腹から腰にかけてゆっくりと探り、柔らかな肌を揉んでいる。
いや、と彼女は言いたかった。
やめて、と訴えたかった。
だが彼の唇と舌で塞がれた口は言葉を紡げず、抱きすくめられた躯はびくとも動かせなかった。



彼女の唇を堪能しながら、イヴァンは片手を滑らせてその細腰を掴んだ。
……とりあえず、可愛いがりたい。
抱くと最高に気持ちがいいのはわかっている。
この一週間で彼女の躯は少しイヴァンに馴れてきていて、辛そうではあるものの、もう最初の時のように泣きじゃくるという事もない。
生身の女だから、どんなに口では厭がっても、実際に挿れるとそれなりに濡れてしまう事も知っている。
だが、彼女はまだ本当に感じてはいるわけではない。
それが単に防御というか、生理的な反応である事も彼はこれまでの経験で知っている。
だが、それだけではイヴァンは満足できない。

太股がぎゅっと寄り合わせられ、彼女の躰がかたくなったのがわかる。
警戒している。
イヴァンの手が次に這う場所を彼女なりに予測したのだ。
ならば予測通りに動くつもりはない。それではつまらない。
イヴァンはキスを続けながら手を止め、反対側に滑らせはじめた。
とまどって揺らした彼女の肩を撫で、腕を掴み、肘のあたりでとどめる。
シーツに彼女を張り付けにしたも同然の姿勢になった。
「ん…」
ナタリーが怒ったような声を漏らした。
関節を押さえているので身動きがとれないらしい。
イヴァンはかすかに顔を離し、まだ呼吸に苦労している彼女に息継ぎの機会を提供した。
しっかり呼吸をしたのを確認し、彼は唇を開くと彼女の口をすっかり覆った。
顔を斜めに重ね、キスというよりは半分かたくわえているといった趣だ。
ナタリーが怯んだ。
イヴァンの勢いを避けようとすると顎を開かざるを得ず、思わず大きく開いた柔らかな口腔に彼は舌を遠慮なく挿れてきた。
「んぁっ…」
これまでは歯列で自然に遮られてあまり深いキスは避けられてきたことをナタリーは悟った。
舌先ばかりかかなり深くまで舐められて苦しい。
絡めようとするので逃げると、彼は軽く、押さえつけている肘を捻った。
(痛っ…)
また怯んだ彼女の口に男の唾液が滴り落ちて溜まっていく。

440 名前:耽溺5 投稿日:2005/09/13(火) 22:26:38 ID:NzT283NY
(いやだ…!)
これを呑み込むなど死んでも嫌だ。
そう思い、彼女は困惑する。
いっそのこと吐き出してやろうかとも思うがそんな勇気は出ない。
耐えているうちにすっかり潤った口腔でイヴァンは彼女の舌を愉しみはじめた。
「んっ…」
滑らかさの増した感触に彼女は震えた。

イヴァンの舌も絡みつくその感触も、とろりと熱い液体の中だと一層官能的だった。
舌の裏を柔らかく刻むようにもちあげ、そのまま彼の口腔に吸い込まれ、ナタリーは塞がれた口ではなく全身で喘いだ。
招いた彼女の舌をイヴァンは嬲り始めた。
合間に軽く顔を浮かして優しく唇を嘗めている。
そのたびにとろけあった唾液が溢れ、彼女の口角から瑞々しい頬の曲線に沿ってつぅ、と流れ落ちた。

「んっ、ん……んー…」
ナタリーは抗議の意思をこめて眉をよせた。
うまく動けないが、自分が嫌だと感じている事を伝えたくてたまらない。
圧倒されたままおとなしくしていればおそらくイヴァンがいい気になりそうで心配だった。
「ぅっ…ふ…ぅん…っ」
口角の内側を舐められ、ぞくりとした彼女は顎をかすかにあげた。
小さく呻くことで彼に抵抗しているのか、それとも新たに快感を提供してしまっているのか判然としない。
イヴァンがようやく離れた。
顔をそむけ、早い調子で喘ぐ彼女の耳朶がすっかり染まっているのを見、彼はその艶めいた色の美しさに満足したように微笑した。
掌で彼女の頬を撫で、伝わった流れをぬぐい去る。
彼の微笑を横目で見て、ナタリーは羞恥と恥ずかしさでますます躰が熱くなるのを感じた。首すじまで真っ赤になっているに違いない。

絶対に彼は気づいている。
ナタリーがこのしつこいキスに快感をそそられている事を知っている。
いやな男なのに、望みもしないのに、ひどく上手で彼女の弱みを射たキスをしてくるイヴァンが大嫌いだ。



「キスが好きなんだな」
耳元ではなく、もっと下のあたりで低い声がした。
急いで顔を戻しかけ、ナタリーはびくりと躰をのけぞらせた。
イヴァンが左肩の柔らかな肌に唇をつけていた。
相も変わらず両方の肘を掴まれているので肩をよじっても撃退はできなかった。
滑らかできめの細かな腕の内側に沿って肘までキスを繰り返し、イヴァンは呟いた。
「良かった。…オレもキスは好きなほうだ」
「良かったって」
ナタリーはようやく口を挟む。
「ど、どういう意味なの?」
「どうもこうも」
イヴァンは顔をあげると軽く彼女の首すじにキスした。
そのまま美しいラインに沿って撫でるように喉まで唇を滑らせる。
「気持ちのいいことで女を虐めるのが大好きでな」
「………やめて」
ナタリーは顔をすこし歪めた。
その白い胸がどきどきと不安げに波打っている震動がイヴァンの頬に触れる。
イヴァンは笑った。
「安心しろ、ひどい事はしない」
十分ひどい事だわ、とナタリーは惨めな気持ちで考えた。
彼は囁いた。
「オレの妃になる女だからな。大事に虐める」

441 名前:耽溺6 投稿日:2005/09/13(火) 22:28:05 ID:NzT283NY

大事に、虐める。

どういう意味だかさっぱりわからないが淫らな事を彼が言っているのは理解できたので、ナタリーは眉をつりあげた。
「わ、私は嫌。もうやめてください」
「オレが嫌いか?」
当たり前だ。
ナタリーはむっとして唇を噛んだ。
腰に当たっているかたくて熱いものが気に障る。
どうしてこんなものを押しつけられていないといけないのかと思うと情けない。
「私を処刑するつもりならひとおもいに殺してちょうだい。あなたの慰みものにされるのは嫌」
「誰が殺すものか」
イヴァンは意外そうに眉を寄せ、彼女の肘を放した。
そのまますこしずりあがり、掌で彼女の頬を挟むようにして顔を近づけてくる。

間近で眺めると性格の悪さにも関わらず意外に好ましげな顔だった。
美男子ではないが、若いくせに奇妙に風格と魅力のある顔つきである。
ナタリーはなぜか動揺した。
「…こ、殺さないの…?」
「殺さない」
イヴァンは彼女の唇に軽いキスをした。
「オレのにする」
オレのって、とナタリーは混乱した。
愛人にするという意味だろうか。
まさか本気で妃にするなどと考えているのだろうか。
よりによって自分の暗殺未遂の実行犯を?
「…心配するな」
イヴァンはにやりと笑った。
そういう笑い方をするとこの王子には陽気な雰囲気が漂う。
「実家とは縁を切ってノシュワール公爵の養女になるんだ。もう内々に話をつけている。そうなればもう誰も余計な詮索はせん」

ノシュワール公爵家は王国で一二と言われる旧家であり、古い王族から分かれた分家でもある。
ただ現在の当主の跡取りであった一人息子はかの有名なストラッド攻防戦で戦死し、家名存続が危ぶまれているという噂はナタリーも知っていた。

──ただただ呆れるばかりの展開である。
一週間前にああなってからもうそこまで手配している。
素早いというか実行力があるというか……本気なのだろう、か。
彼女が考えている間にもイヴァンは軽いキスを繰り返している。
また彼の頭の位置が下がってきていることに気付くが、さきほどと同じく肘を抑えられてしまったのでまたもや動けない。
求婚が本気だとしても、彼女の意思を尊重しないやり方には違いない。

なのに彼のキスはとてつもなく甘い。
多少嬲るようではあるが。

ナタリーの頭も感覚も混乱してきていた。
口ぶりは意地悪だし強引でしつこくはあるが、実際にはここ数日というものイヴァンは彼女を『可愛がって』いる。
時折凶暴なくらい激しい行為をしかけてくるがそれが本当に虐めているわけではないことはうぶな彼女にもわかった。
最初の日には死ねばいいと思ったのに、交わす言葉の端々に滲む諧謔や冗談に気付かざるを得ず、それを無視できずに密かに楽しみにしている自分を発見してしまう。
これ以上彼と一緒に居るのはよくない。
たった数日、いや一週間でここまで馴染んでしまう自分が怖い。
あれだけの事をされて、なぜその男と───。

442 名前:耽溺7 投稿日:2005/09/13(火) 22:29:45 ID:NzT283NY

「そうだ」
イヴァンがふいに顔をあげた。
「いつまでもこんな所に置くわけにもいかん。オレの離宮にこい」
「なぜ?」
イヴァンはナタリーの括れた腰に掌を廻した。
肘を解放されてほっとした彼女は我が身を抱きかかえた。
彼女の細い腕の間に現れた魅力的な谷間に視線を落として、イヴァンは続けた。
「婚約の前にとりあえず愛人から始めよう。まだいろいろやっかいな手続きがあるんだ」
「愛人ですって?」
ナタリーの険のある口調にイヴァンは明るい色の目を細めた。
「いや。恋人。…これなら満足か?」
ナタリーの頬は真っ赤になった。
「違います。言葉の問題じゃなくて──」
もどかしい。
この違和感をどう伝えればイヴァンは自分の感情をわかってくれるのだろうか。
「言葉は大切だ」
彼はじっと彼女を見つめた。
その視線に絡めとられたナタリーは目を逸らせなくなった。
「ナタリー……」
「……………」
イヴァンは薄い微笑を頬に刻んだ。
「……やめた。急ぐ必要もないから当分は言わないぞ、いいな」
なにを、という言葉は出てこなかった。代わりに彼女は小さく喘ぐ。
柔らかい双つのまろみにイヴァンがまたキスを始めたからだ。
「──離宮に──行ったら、もう──男の格好は──やめろ」
イヴァンのくぐもった声が切れ切れにする。
「髪ものばせ──勿体ない」
「舐めないで、ください…!」
ナタリーは懇願した。
実際抵抗ができないのだから懇願するしかない。癪にさわるが唯一の手段だ。
イヴァンはあっさりはねつけた。
「しっかり抱きついてろ」
「……〜〜っ…!!」
掌が腰から太腿に移動して持ち上げているのがわかったが、乳首を口中で転がされているナタリーはそれどころではなかった。
痛い、でもなく気持ちいい、ともまだ言いがたい未分化な感覚が背筋を這い、腰にわだかまってゆく。
音をたててしゃぶられると声が出てしまう。
とても微妙だが、たぶん快感に近い。

嫌、この人に反応するのは、嫌──
嫌、なのに───。

腿の間にイヴァンの躯が入り込み、背筋に掌が移動していく。
柔らかく撫で上げられて自分がかなり汗ばんでいることに気付く。
キスは遠慮がないくせにイヴァンの掌や指での愛撫は触れるか触れないかの微妙なものが多い。
激しく擦るよりもはるかに官能的に、かつ不穏に、女を昂らせていくやり方である。
もともと対抗するには、初心者のナタリーには分が悪すぎる相手なのだ。
「挿れるぞ」
わざわざ耳元で甘く囁く彼の意図は明らかで、ナタリーにはもうその企みが理解できていおり、彼女は唇を噛んで顔を背けた。
それでもできるだけ腰を退きながら、弱々しく懇願してみる。
「やめ──」
「──い、や、だ」
「っ……」
反応したくないと思ってもどうしても背中が仰け反る。
狭い入り口に押し当てられたそれに遠慮のない力が込められる。
一旦入り込むとぬるりと自然な動きが起こる。ひどく濡れていた。
それがたまらなく恥ずかしく口惜しく耐え難い。

443 名前:耽溺8 投稿日:2005/09/13(火) 22:30:42 ID:NzT283NY
「いや…ぁ…」
ナタリーは小さく呻く。
どこを見ていればいいのかわからず、イヴァンの勧めるままに彼にしがみつくのも嫌だ。
せめてしっかりと目を閉じ、肩を竦める。
目を閉じると生々しい肉の感覚がくっきりとしてしまうが彼の愉悦に満ちた表情を見るよりはましだ。
たぶん。
「ん…」
イヴァンがうっとりとした口調で呟く。涎が垂れそうなうわずった声だ。
「……いい…ナタリー……」
イヴァンは彼女を抱いていた腕を抜くと、掌をシーツにつく。

始まる、と彼女は緊張した。
脈打っている彼のものが動き出すのは時間の問題だ。
それが始まるのは怖いが──まだ痛いから──、反面、始まってしまえば終わるのも間近のはずだ。
避けられないのなら早く終わって欲しい。
「ほら……」
イヴァンが赤く染まった薄い耳朶に囁く。
「濡れてる……こんなに」
「言わないで」
ナタリーは小さく叫んだ。
「やめて」
「やめられるわけがないだろう」
イヴァンは幸せそうに呟いて腰を揺らした。
「ふ……!」
ナタリーは唇を必死の力で閉じた。
喘ぎたいのだがそれをしてはイヴァンがいい気になる。
イヴァンは挿れたままのそれを緩やかに円を描いて動かした。
敏感な芽のような場所を茎の硬さがぐいと押し上げるとナタリーの思考は火花を散らされたように、ほんのわずかの間白くなった。
「あっ」
ぴん、と足のつま先にまで緊張が走り、イヴァンもそれを感じ取ったらしい。
「反応が良くなったな」
イヴァンは呟いた。嬉しそうだった。
「もっともっと、ずっと良くなるぞ。早くそうさせたい──」
冗談じゃ、ない。
そう彼女は思ったがまた鮮烈な火花がその思考を散らした。
「あっ、あ…!」

「──のは、やまやまだが」
イヴァンは吐息をついて眼下の美しい娘を眺めた。
震えている上気して汗ばんだ躯、自分のモノを受け入れたまま、耐えるようにごくわずかにくねっている腰。
頬は染まり、嫌悪にひそめた眉まで艶っぽいといったらない。
もとが凛とした美貌なだけにこの羞恥に惚けた表情との落差がたまらない。
「…オレも限界だな」
イヴァンは自分に確認するように呟いた。
ナタリーの目が開いた。暖かみを帯びた褐色の魅力的な瞳である。
のぞきこんで囁く。
「動こうか」
彼女は軽蔑の視線で彼を見上げ、それでもひくひくとその躯は彼の微妙な揺れに反応している。
「やめてと言えば──やめ、やめて、くださるの──」
「始めてしまえば、たぶん無理だな」
イヴァンは、やはりうっとりと返した。
「…だから、もう少し我慢しよう」
彼女の意思とは関係なく彼をどこまでも引き止めようとするその躯の甘い反応に呻きながら、イヴァンは、堅く膨れあがったそれをぬちゅり、と引き抜いた。
樹液と蜜がたっぷりと絡みついた先端が、名残惜し気に彼女の太腿との間に艶めかしく光る糸を垂らした。

444 名前:耽溺9 投稿日:2005/09/13(火) 22:31:47 ID:NzT283NY
イヴァンは首を傾け、荒い息を吐いた。
「…はあ……」
「……どうして?」
ナタリーが真っ赤になったまま呆然と呟いた。
「どうして……やめたの…」
「勿体ないから」
イヴァンは呟いた。
びくびくと非常に不満げに動いている自分のそれをちらりと眺め、彼女の傍に躯をずらす。
「イくと気持ちはいいが、おまえとまだ遊びたい」
「遊ばないで!」
彼女は叫んだ。
「早く終わらせて、どこかに消えて!」
「それは嫌だ」
イヴァンは息を整え、軽く彼女の鼻を指の先で弾いた。
「一緒にいたいんだ」

「………………………」
ナタリーは、目の前の憎たらしい男を凝視した。
イヴァンの顔は辛そうなくせに幸せそうでもある。
彼は囁いた。
「嬉しいだろう?」
「……………」
ナタリーの半ば潤んだ瞳に苛立ちが走った。
もう我慢できなかった。
彼女は、イヴァンが躯をずらしたために自由になった左手を伸ばした。
熱く濡れそぼり、屹立したままのイヴァンのモノをためらいもせずに握りしめた。
「おい」
イヴァンが思わず叫んだ。
不自然な体勢なのでしっかりと指がまわっているわけでもないが、それでも握られているには違いない。
イヴァンが躯を丸めて防御しようとするが、ナタリーには許す気はなかった。
素早く小柄な躯をひねり、彼の片方の太腿を押さえつけるようにして滑らかな脚を絡ませた。

この一週間でもう、かなりそれの特徴は知っている。
知りたくもなかったが、事情はともあれ得た知識は有効に活かすべきだ。
今の状態になったそれは、イヴァンの意思とは関係なく、与えられた刺激に反応せずにはいられないはずだ。

「おい、ナタリー」
珍しくうろたえているらしいイヴァンの様子に、ナタリーは確信を持った。
頬にかかった豪華な色の髪を振り払い、彼女は指や掌に伝わる感触から意識をそらしてイヴァンを睨みつけた。
「……やめろ」
彼は不機嫌そうな声で言った。
口調とは裏腹にその明るい色の目の奥には面白そうな光が踊っていた。
が、頭に血の上っている彼女は気付かなかった。
「はしたないぞ」
「あら」
ナタリーは言い返した。
「よく、そんな事言えますね」
「狙いはいいが。……できれば、もう少し優しく握ってくれ」
イヴァンは要求した。
「ゆっくり前後に、な。結構繊細なものなんだぞ」

445 名前:耽溺10 投稿日:2005/09/13(火) 22:33:07 ID:NzT283NY

「……………………」
ナタリーはきょとんとして彼の目を見た。
彼の態度ががらっと変わったので驚いたらしい。
すぐにイヴァンがにやにやしているのに気付いた。
「………………………………」
彼女の耳朶は深紅になった。
ほっそりした指をぎこちなくそれから外し、急いで身を退こうとするのをイヴァンは捕まえた。
「続けろよ」
 耳元に言うと、ナタリーは羞恥と怒りに混乱した風情で喘いだ。
「い、いやよ…!!」
「ん」
イヴァンは頷いた。
「──では仕方ない」
潤んだ目もとにキスをすると、彼はナタリーを押し倒した。
「いや、なに…!」
「するのさ。おまえの望み通り」
「違うわ!したくなんかない!」
「そうか、だが」
イヴァンは彼女の脚を抱え込んだ。
「さっきのような事をされると、オレのほうがもう我慢できん」



イヴァンとつきあわざるを得なかったこの一週間、『逆効果だったのだ』という取り返しのつかない後悔に実によくぶつかることにナタリーは思い当たる。
彼女がなにをやろうとどうあがこうと、イヴァンは結局喜ぶ事が多かった。
いっそのこと何もしなければどうか。
いっそのこと彼の言う通りに従順にしがみついていればいいのか。
だがナタリーにはできない。
…そして、したくないのに、最後にはそうしなければいけない。

イヴァンが再び入ってきた。
気を持たせることのないそのやりかたは、本人の言うように多少せっぱつまった気配を感じさせた。
ナタリーは呼吸を潜めて、侵入される衝撃に耐えた。
背中がしなり、シーツに腰を押しつけられて少し喘ぐ。
イヴァンがその腕をとり、自分の躰に回した。
「こうだ」
「…………」
その偉そうな言い方にかちんときたが、ナタリーは柔らかな襞を抉られてイヴァンの思惑通りその躰にしがみついた。
「あっ…!」
「ん…ああ」
はぁ、とイヴァンが熱風のような息を彼女の肩に吐いつけた。
「そんなに、…締め付けるな」
そう言われても、彼女にはどうしようもない。
痛いし、怖いし、なのに反面自分が彼との行為に馴れつつあるという現実が恐ろしい。
痛みを逃そうとして、少しでも滑らかに滑るように腰を調節してしまう。
彼に協力するように、脚をその躰に沿わせてしまう。
イヴァンの動きのままに彼女の洞の奥は甘くぬめりながら忠実に複雑にかたちを変え、ナタリーは滲みあがるもやもやとした鮮明でない快感と悔しさで喘ぎ続けた。
彼女の声が舌に絡むようにかすれ始めた頃、イヴァンは顔をあげた。汗びっしょりだった。
彼は背を反らして喘いだ。
「やめろ、だめだナタリー」
なにもしてない、と熱い塊に蹂躙されながらナタリーは、とろけそうな顔のイヴァンを睨んだ。
──つもりだったが、その刹那おろされたイヴァンの視線からは、睨まれているといった不快感は微塵も窺えない。
自分がどんな顔をしているのかとてつもなく不安になった。

446 名前:耽溺11 投稿日:2005/09/13(火) 22:34:37 ID:NzT283NY

「ん…」

イヴァンが小さく呟いた。
背を丸め、彼女の躰を抱きすくめた。
「くそ。出すぞ」
びくん、としてナタリーは現実に戻った。
「…だめっ!」
イヴァンの肩を抑えて腕を突っ張ろうとしたが、その躯はもちろんびくともしなかった。
「きゃ……!」
「ナタリー……」
深く挿し入れられているものが弾けたのがわかった。
これほど厭がっているのに彼が自分の中に性懲りもなく射精したこともだが、それがわかった事に彼女は怯えた。
「いや、あ…あ、あ…」
情けなくて、しっかり抱きすくめられたまま、彼女は力無く躯をよじった。
イヴァンが呻く。
その腕に身を挟まれ、彼の躯から伝わる動悸の激しさや快楽の震えを否応なく味わわされるのがナタリーは大嫌いだ。
「ああ……あ……」
浅く早い、乱れた呼吸音が聞こえた。
イヴァンのかと思っていたが、よく聞いてみると自分の喉からも同じような音が出ている。
彼女は赤くなった。

「………………あーー……」

やっとイヴァンが顔をあげた。
ナタリーの目にぼんやりと視線を絡める。
「──良かったぞ」
到底返事をする気になれない賛辞である。ナタリーは顔を逸らした。
「待て」
イヴァンはひどくだるそうに身じろぎをし、彼女の頬を片手でおさえ、口づけをした。
「……よし」
解放して、イヴァンは彼女の傍らに躯をずらした。
ナタリーは思わず息をつき、たっぷりと潤んだ股間を気にしながらわずかに男から離れた。
その腕を掴み、イヴァンは彼女の耳に囁いた。
「あとで湯をつかって綺麗にしてやるからな」
「それより早く出て行ってください」

「…い、や、だ」

イヴァンは深い溜め息をついた。
マ烽熾マわらず幸福そうだった。
その満足げな顔を眺めていると自然と眉がよっていく。
彼は目をあげ、微笑した。
「おやすみ、ナタリー」
返事をせずに彼女は、狭い寝台で彼にくるりと背を向けた。
背後から腕が廻されたが──たぶん、当分は──不埒な事はされないかもしれないと現実的な事を考えて、ナタリーは疲れた吐息をかみ殺す。
「ナタリー」
彼女は再び目を開いた。今度は何だろう。
耳元に彼は囁いた。
「目が覚めたら移る準備だ。──これからは刺客じゃなくて愛人なんだからな。そう厭がらずにオレに優しくしろよ」
「………………………………」
なぜこの男の言い草はいちいちひっかかるのだろうかとナタリーはうんざりしながら考えた。

だがとにかくこの塔からは出られるらしい。
イヴァンの離宮がどんなところかは知らないが、そしてどんな扱いになるのかはわからないがここよりははるかにましのはずだ。
従者も侍女もいることだろうし、彼がここまで入り浸ることもないだろう。
この男と二人きりでいるのはひどく疲れる。
ナタリーは力つきたように長い睫を伏せた。
あっというまにイヴァンの腕の温もりも、寄り添われている不快も振り払って彼女は、眠りの中に逃げ込んだ。

447 名前:耽溺12 投稿日:2005/09/13(火) 22:35:58 ID:NzT283NY



静かで穏やかな寝息がする。
腕の中の彼女の、生きている柔らかな証だ。
眠ると彼女は別人のように愛らしい。
金褐色の髪にキスをして、イヴァンもようやく目を閉じた。
彼女と一緒にいるのは愉しい。
一人の女に溺れるのも悪くない。


塔の外は夜明けの光の渦が押し寄せる一歩前の涼やかな時刻だった。
ひどく静かなその黎明は毎年きちんと訪れるこの国の早い秋の気配を知らせていた。





おわり

448 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/13(火) 23:27:38 ID:eqAxvlB4
ナサ神キタ━━(゚∀゚)━━!!
さすがナタリーwwwさすがイヴァンwww
さすがナサ神、やはりあんたはこのスレの神だ
久しぶりに嫌がるナタリー見たからすごい萌えた
GJ!!

449 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/13(火) 23:33:47 ID:AqCADR1X
ナサ ◆QKZh6v4e9w様キテたー
イヴァンとナタリー大好きです。

イヤイヤしながら感じてしまうナタリーと、
楽しみたいがために途中で抜いてしまうイヴァンに激しく萌えさせていただきました。


450 名前:実験屋 投稿日:2005/09/13(火) 23:38:07 ID:1gwsVuC0
ナサ神様がいらっしゃった!!GJです。
ラブラブ前の二人の話は久しぶりで感動しました。
ゴッドファーザーズも我が道がメッチャ好きです。

451 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/13(火) 23:52:20 ID:1gwsVuC0
「ゲホッ・・・・ゲホッ。」
「狂介、風邪?」
「みたいだな。・・・イィッキシィ!!」
「カトちゃん?」
「ほっとけ。」

『半分の優しさ』

「狂ちゃん。お熱どう?」
「なんとか・・・37度6分。」
「もう少しね。今日一日寝てれば明日は大丈夫ってとこかしら。」
「うん。」
「情けないな我が息子よ。ぶり返して肺炎になって苦しめ。」
「テメェ・・・親のセリフじゃないだろ。」
「じゃあお母さん達仕事にいってくるから。ご飯はお粥作ってるけど
 他のもの食べれるようになった時の事考えて、いろいろ作って
 冷蔵庫に入れてるから、食べたくなったらそれを食べなさい。」
「サンキュ、母さん。」
「父さんと母さんは高級料理でも食ってきてやる。」

何でこれが俺のオヤジなんだろう・・・。そう思いながら俺は意識を飛ばした。


452 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/13(火) 23:53:07 ID:1gwsVuC0
珍しく風邪で体調を崩した。40度もの高熱を出し、丸一日意識が無かった。
次の日は意識があるものの具合が悪すぎて声も出せず。今日やっと
物を食ったり、起き上がったり出来るまでに回復した。
(有紀に会いてぇ〜。)
治る事よりも有紀に会いたい事の方が先に思い浮かんだ。
丸々二日間俺は有紀に会ってない。付き合うようになったから初めての出来事である。
風邪は治りつつあるが、新たに『有紀欠乏症』にかかったようだ。
(でもな〜有紀にこんなみっともない姿を見せるのもな〜)
看病してもらいたい反面、病床の身を晒すのに抵抗を覚えた。

こんな事を考えているうちに一日はあっという間に過ぎていった。



453 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/13(火) 23:53:49 ID:1gwsVuC0
「・・・ん?」
気が付けば外は暗くなり始めていた。
「一日寝てたのか・・・。」
むくっと起き上がる。朝までは起き上がると目眩や頭痛がしたが
今はその気がほとんど無く悪寒や気だるさが無くなっていた。
「でも油断は出来ないな。」
ぶり返してオヤジにバカにされる事を恐れる。

とりあえず飯を食って身体を拭いて着替えて清潔にして寝なおした。

カチャ・・・バタン。

玄関の開く音がした。
(母さんたちか・・・?)
両親が帰ってきたのかと思った。しかし、帰宅が遅い両親がもう帰ってくるのは
おかしい。

454 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/13(火) 23:54:25 ID:1gwsVuC0
トントン。

部屋がノックされた。
「狂介〜起きてる?」
(有紀!?)
侵入者の正体は有紀だった。
(見舞いに来てくれたのか。・・・・そうだ!!)
ちょっとしたイタズラを思いついた俺は有紀の返事を無視し
狸寝入りを決め込んだ。

ガチャ・・・

有紀が入ってきた。


455 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/13(火) 23:55:11 ID:1gwsVuC0
「狂介・・・。」
俺を見つめる有紀。隙を見て「ワッ!!」と驚かす気でいたが
自分の唇に触れたやわらかい感触に一瞬呆然とした。
(キスされたのか?)
まさか寝込みにキスされるとは思わなかった。有紀の大胆な行動に
驚かすことを忘れ事の経過に身を任せる。
「・・・・狂介・・・ゴメン。」
いきなり有紀が俺に謝った。寝ている(本当は起きている)俺に
キスしたことに対してかと思ったが、次の有紀の行動にそれは間違いであることを
思い知らされた。
「んんっ!!」
有紀の悩ましげな声が聞こえた。寝たふりのまま薄目で有紀をチラリと見やれば
有紀は壁にもたれ掛かりながら股間を触っていた。
(えっ?・・・なに・・・・オナ・・オ・・オナ・・)

分りやすく言うと有紀は自慰に耽っていたのである。


456 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/13(火) 23:57:01 ID:1gwsVuC0
有紀の姿は学校の制服。ズボンのベルトをゆるめて社会の窓を全開にし、
下着を下げて秘所を触っていた。
(マジかよ・・・・)
有紀の大胆すぎる行動に唖然としつつも、この状況を堪能したいと
思った俺は狸寝入りのまま有紀を見続けた。
「ぁぁ・・・ん!!」
有紀は制服のブレザーを着たままワイシャツのボタンを外し、
胸を押さえつけていたサラシを強引にずらすと、露出した己の
胸を強く揉みだした。
「くっ・・・・あぁん!!」
有紀は俺が起きたらどうするのかと言わんばかりの声を上げながらも
自身の快感を貪った。


457 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/13(火) 23:58:07 ID:1gwsVuC0
女だとわかっていても自分と同じ男子用の制服に身を包んでいる
有紀がオナニーしている、という姿は俺に衝撃を与えた。
「はぁ・・・はぁ・・・はぅっ!!」
有紀は淫裂に指を滑り込ませて滲んできた蜜をすくい取る。
それを新しい潤滑剤にして秘所を弄りまわす。
「狂介が・・・いけないんだから・・・あぁ・・・」
(なに・・・?)
「狂介が・・・二日間・・も・・僕の・・事・・・放って置くからぁぁ・・」
(有紀・・・・・)
色熱に浮かされた有紀が自分の本心を喘ぎ混じりに告白する。
(・・・寂しい思いさせたんだな。)
病床の身とはいえ思いもよらぬ有紀の告白に俺は自身の健康管理の無さを呪った。
「あぁ・・イク・・イっちゃう!!・・・あぁぁん!!」
有紀は身体を大きくのけぞらせ、ピクピクと身体を痙攣させた。

458 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/13(火) 23:59:29 ID:1gwsVuC0
「はぁ・・はぁ・・狂介ぇ・・・・ふぇ・・」
息を荒げていた有紀の声が涙声にかわる。
「ゴメンなさい・・・狂介を・・・汚しっちゃったよぉ・・・」
そういうと有紀は声を殺しながら号泣した。俺をオカズにした事に
かなりの罪悪感をもっているみたいだ。

「有紀!!」
俺はその場から飛び起きると有紀を抱きしめた。
「え!!・・・きょ・・狂介!!」
俺が起きていた事に動揺した有紀は唖然と俺の思うが侭にされる。
「あ・・あ・・・ゴメンなさい!!・・・ゴメンなさい!!」
オナニーした事を問詰められると勘違いした有紀は俺から離れようとした。
「有紀・・ちょっと待てって・・・オイ!!」
「イヤ・・・ゴメンなさい・・・許して」
完全に動転している有紀は俺の制止を聞かず、ただただ謝罪の言葉を繰り返す。

459 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/14(水) 00:00:26 ID:1gwsVuC0
「有紀!!」
俺は声を荒げ有紀を正面に向かせる。
「あ・・・あぁぁ・・・」
俺と目が合った瞬間、有紀は怯えた視線を俺に向け俯いてしまった。
「俺を見ろ!!」
有紀の顎を掴み強引に正面を見させた俺は有紀にキスをした。
「んっ!!」
驚いた有紀は逃げようとしたが俺が頭を掴んでそれを許さない。
そのまま有紀を強く抱きしめ声をかける
「怒ってないから・・・な?」
「狂介・・・・」
俺の言葉に落ち着きを見せた有紀。次第に抱きしめる有紀の身体から
震えが消えていった。


460 名前:狂介と有紀 投稿日:2005/09/14(水) 00:00:59 ID:1gwsVuC0
〜20分後〜
「落ち着いたか?」
「・・・ウン」
着衣の乱れを直した有紀に問いかける。
「本当にゴメンね狂介。」
不安げに俺を見詰める有紀。
「気にするなって、俺も悪かったし。」
寝たフリして人のオナニー覗いていたのだ。これは変態のすることだ。
まぁ、人に変態といわれて否定できない部分もあるが・・。

「そこで・・・有紀に寂しい思いをさせてしまったお詫びをしたい。」
「えっ?」
有紀は俺の満面の笑みを見てたじろぐ。
「有紀ーーーー!!!!!」
「あぁぁん!!!」
俺は有紀を再び乱れさせるため変態に”変態”した。


升沢「あ〜・・・茶はうめぇなぁ・・・・え?また俺がオチ?・・・・風邪引くなよ!!」

                                〜おしまい〜

461 名前:鬼道の末に・八 投稿日:2005/09/14(水) 01:21:16 ID:eT3bynJ+
【神職人方に触発され投下。短めですみません。陵辱ものなので苦手な方は御注意を。】

「・・・・・・。」
瑞穂は頑なに口を閉ざす。というより恐怖と嫌悪で開けられないといった感じであった。目を閉ざし顔を背ける。

「こっち向けよ。」
成幸はそう言って角の生えた頭を自分の方に寄せる。瑞穂は顔を寄せられ観念したのか目を開けたが細目で視線も逸らしている。

「どうした?見慣れてるくせにそんな反応して。早くやりたいんだろ?素直じゃないな。」
瑞穂は口腔性交の光景は何度も見せられた。女性の小振りな口にそそり勃ったまがまがしい物を無理矢理咥えさせるその様子は
嫌悪と恐怖、そして女性への同情と詫びしか感じなかった。そのおぞまじい行為を強制させられる現実が瑞穂の身に迫っている。

「・・・・・・・・。」
どうせ遅かれ早かれやらなくてはならない。観念した瑞穂は逸らしていた視線を成幸の男根の方に向けた。そのおぞまじさに
改めて泣きたくなってきたが堪える。その小さく可愛らしい口をゆっくり開け口腔性交の準備を始めた。

「・・よし、入れるぞ。」
成幸の物はようやく開かれた瑞穂の口に入る。やはりというかその口腔内は狭くとても入りきらなさそうだった。
成幸は男根を半分位入れたところで止めた。

「きつそうだからここで抑えてやる。舐めろ。」
半分とはいえ瑞穂にとってかなり窮屈で苦しいし気持ち悪い。吐き気がする。舐めるなど冗談ではないと思ったが
どうすることもできず仕方なくかすかに舌を動かし始めた。

「おっ、いいぞ、もっと舌を動かせ。慣れてるんだろうからもっと積極的にやれ。」
否定の言葉も口が塞がれ出せない。瑞穂は吐き気や泣きたい気持ちを抑えて成幸の支持通り舌をより動かす。

「おっ!そこだ。上手いぞ。もっとだ。」
口には出さなかったが、上手いけど慣れてはいないなと成幸は思った。しかしカンがいいのか陵辱劇を見せつけられ無意識に
男が喜ぶところに気付いているのか歯を立てることもなく敏感な場所に舌を這わせている。


462 名前:鬼道の末に・九 投稿日:2005/09/14(水) 01:26:35 ID:eT3bynJ+

「んん・・・。」
瑞穂が呻く。成幸にとっては快感でも瑞穂にとっては耐え難い苦痛。彼女は嫌悪と吐き気と悲しみと必死で戦っている。

「いいぞ、いいぞ・・。お前、舌も最高だぞ・・。そろそろ限界だな・・。」
限界・・・。その結果が射精だってことは瑞穂はいやって程わかってる。精液の味など知らない。しかし口腔内に射精された女性の
あまりにも苦々しい顔からある程度想像はついた。

「出すぞ・・!ちゃんと飲めよ!」

―――どぷっ!
初音が巌に射精された悪夢の瞬間を思い起こす不愉快な音と共に瑞穂の口に成幸の精液が流れこんでくる。

「ううっ・・・。」
予想以上の不味さと不快感にそれまで以上の激しい吐き気がしたが必死で飲みこもうとする。しかし・・・。

「げほっ!!げほげほ!!う・・。」
成幸が男根を口から出すと激しく咳き込み、少し吐き出してしまった。

「大丈夫か?」
成幸は意外にも責めることはなく咳き込む瑞穂の背中を軽くさする。今更と瑞穂は思ったが口腔性交で射精されるも
吐いてしまった女性は大抵さらに酷い目に遭わされるので少しほっとした。心なしか成幸の表情が少し優しくなってきている気がした。
しかしこの陵辱をやめるつもりはないのだろう。彼の男根は一度射精したにも係わらず全く萎えていない。
瑞穂の様子が落ち着くと成幸は再び瑞穂の足を開き恥部を露わにした。未成熟な、どこともなく愛らしい女陰。やはり濡れてはいない。
成幸は瑞穂の顔を見た。自分の顔を見つめる成幸を見てさっき彼の顔が今までと比べて優しくなってるのは気のせいではないと確信した。
どこともなく戸惑ってる様な不思議そうな顔。嗜虐心が薄れている。しかしもう後には引けない。

「ひあっ!!ひゃん!!!」
成幸は瑞穂の女陰を舐め始めた。濡れてこそいないが一連の愛撫で性感帯を刺激され敏感になっていた。


【今回はここまでです。本当に短いですね・・。サド男こと成幸にちょっと変化が。】




463 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/14(水) 11:36:06 ID:mslVyoP5
うむ、エロい二人も升沢氏も元気そうで安心した。

464 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/14(水) 11:38:55 ID:3tcvEniG
そして幸成もだんだん真相に気づき始めてよかよか
二人ともGJ!!

465 名前: ◆.Xo1qLEnC. 投稿日:2005/09/14(水) 20:44:05 ID:G0R3numQ
神々の降臨に悶えながら、萌ストッパーのアタクシが来ましたよっと。

と、いうワケで>>151の者です。
途中まで男装少女が謎、の予想ネタ投下逝ってみます。

ただの余興のつもりが、やたら長く…
大部分、ただのファンタジーSSとなってますので、ウザーな方はNG
指定お願いします。

推奨ワード

R.m.G.

466 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/14(水) 20:45:33 ID:3tcvEniG
さぁ来い!!

467 名前: ◆.Xo1qLEnC. 投稿日:2005/09/14(水) 20:47:40 ID:G0R3numQ
王都から離れたヒュージット山。鬱蒼と木々生い茂るこの山は、
山賊すら寄り着かない。そのふもとに広がる大きめの町、ヒュージリアが
俺の拠点だ。

俺は、ホークと呼ばれている。普段はこの町外れの家で、花を育てちゃ
売って生活しているが、本業は遺蹟や古墳の盗掘を基本とした盗賊である。
まー、平和を愛する精神故か、最近はどっちが本業なのか疑われやすいが…
(決して、只のめんどくさがりではない!)

* * *
「ホーク!早く行くよーっ」
チビっこい紅い毛玉が、エラそうに俺を呼ぶ。

毛玉…もとい少女の名はローズ。その名のとおりに鮮やかな紅い巻き毛を
腰まで伸ばしている。それが、後ろから見ると毛玉にしか見えん…。
確か10歳くらいだったような。俺の押し掛け『一番弟子』(自称)。

今日は町に出て、お得意先に花を売りに行く日なのだが、町までは
多少距離があるので馬が無いと、ちとしんどい。
なので、ついでの買い出しのために、ローズも一緒に行く。

ローズを前に乗せ、草原を駆け抜ける。
流れてゆく緑の景色が気持ち良い。

町並の入り口でローズと別れ、馬を引いて石造りの町並みを行く。
薄暗い裏路地の、その突き当たり。薄汚え壁の、宿を兼ねた飯屋が目的地。
軒先に馬が2頭繋がれ、旅客が訪れているのが伺えた。

* * *
「ちぃーっす」
剥げかけた看板を潜って中に入ると、2mは越えるだろう巨漢が
出迎える。
「あっらーん、ホークちゃん。お久しぶりぃ〜♪」
…濃い。
ツルッツルの頭にごっつい髭生やして、なんでコレなんだ。
しかも妻子持ち。
この店の主人で、通称"ママ"。

「ほい。いつもの」
担いでた花束を渡す。
「あ〜ん、ありがと♪相変わらずキレイよねぇ…」
仕事とはいえ、ゴツいオカマなんぞに花を渡すのは、なんか嫌だ…。
「ところで、なんか良い儲け話ないかね?」
花の代金を受け取りながら尋ねる。実はママ、情報屋が本業。
「あんたの好きな近場のは無いわヨ。でも、、儲け話じゃないんだけど、
お客サマが来てるわよ?」
「へ?」

ママが指した方を見ると、隅のテーブルに二人の少年が座っていた。
「アンタにってゆーか、アンタのパパのお客サマなんだけどね。
今、居ないでショ。代わりに話を聞いてあげてくれないかしら」
二人は立ち上がり会釈をする。

468 名前:R.m.G. ◆.Xo1qLEnC. 投稿日:2005/09/14(水) 20:50:09 ID:G0R3numQ

一人は、金髪の美少年。
仕立ての良い白いシャツに、焦茶のベストとズボン。
羽織ったマントと、傍らのシンプルな杖から察するに魔術士だろう。
もう一人は長い黒髪を一つに束ねた少年で、白いシャツと黒いジーンズに
ロングコート。
目深に被ったキャスケットのせいで、表情が読めない。
傍らに、小振りの剣が立て掛けてある。
旅の魔術士と、護衛の剣士といった風情だが…齢が若すぎる。

「初めまして。僕はクリス・C・ノーア。こっちは友人の
リド・シャムです」
金髪の少年は声変わりしてない、キレイな声で自己紹介をする。
「あ…ども」
金持ってそーなナリしてると思ったら、お貴族サマかな。
剣士の方は使用人ってトコか?
金髪の方…クリスが握手を求めてくる。リドは会釈のみ。愛想がない。
「俺はトビーの息子、ホークだ。…だが、親父の代わりなんて
無理かもしんねーぞ?」
俺は親父の仕事すら、よく知らない。
「はい。ホークさんの事は、ママから教えて頂きました。
話を聞いて頂くだけで良いです。それで何かわかれば…」
「ん。了解した」
取り敢えず俺は席に着いた。

話は、要するに魔物退治の手伝い、という事のようだ。

「ボク達は、ツァーザビルから来ました…」
ツァーザビルは割と王都に近いが、確か平和な農村だったと記憶している。
そしてクリスは、その村に住む、代々王宮からも信頼厚い魔術士の
子供らしい。


しかし先日、その邸は正体不明の奴らに、いきなり襲撃を受けた。
彼らは襲撃者が辿り着く前に、邸の当主…つまり、クリスの父に
より逃がされたのだった。
その時に託されたのは、魔物の封印場所が印された地図と、強力な
退魔の魔術。
そして「ヒュージリアのトビーを頼り、魔物を退治せよ」と。
クリスは襲撃者に立ちはだかる父を背に、リドと共に逃げてきた
…と、いう事らしい。

語る少年の顔には時折、悲痛な色が混じる。

「ここまでの道中も、似たような奴らに何度か襲われました」
「この子達、アタシが見つけた時も絡まれてたのよー。ま、アタシを
見たら逃げてったけどネ」
ママが筋肉隆々の腕で茶を配り、そのまま席に着く。
「手口や雰囲気からすると、今まで襲って来た奴らだと思うんです」
「だけどね、ソイツら。なんか見たことあるのよね。…テイラーの
手下だったと思うんだけど」
テイラーてのは、この辺をウロついてるチンピラ。はっきりいって小物。
頭領のボブ・テイラーは、うちの親父となんか因縁があるらしく、
俺もよく絡まれてる。
しかし、なんで奴らが、離れた町の貴族を襲ったりする…?



469 名前:R.m.G. ◆.Xo1qLEnC. 投稿日:2005/09/14(水) 20:52:12 ID:G0R3numQ
「そもそも、何故うちの親父なんだ?」
「父とトビーさんは、古い友人同士だと聞いてました。…リドの
お父さんやトビーさんとは、昔の旅仲間らしいですよ」
「へぇ〜」
そーいや親父の昔話って聞いた事ねーや。
このご時世、腕試しやら一攫千金狙いで旅する、荒事専門の何でも屋が
たまに居る。親父も昔はそんなんやってたのかね。

「コレがその地図なんですが…」
「なんだこりゃ」
これは地図…なのだろうか。
真ん中にくにゃくにゃと引かれた線の傍らに、子供が描くような木が
描かれている。そして、その木が丸で囲まれていた。
と、その落書きの片隅に『ヒュージット』と走り書きがあるのに気付く。
「詳しい話は聞けなかったのですが、目的の魔物は、ヒュージット山の
どこかに封印されてるみたいなんです」
「これが、封印場所を示しているって?」
「たぶん。…解りにくい事この上ないですけど」
クリスが苦笑する。

この町を拠点とするボブがあの山に入り込み、その魔物に魅入られた、
というのは有り得無くもない。
こいつらの親が、親父と知り合いというのなら、ボブとも繋がってるのか?
…親父はいつ帰ってくるのやら。
いつもどっかフラフラ出掛けて、たまにしか戻らない。うーん…
面倒なのは嫌だなあ。

「この地図に、心当たりが無いことも無い。」
そう。少し頼りない記憶だけど、思い当たる事があった。
「本当ですか!?」
ホントは面倒事は避けたい…。けど、こいつら見捨てるのもねぇ…。
仕方ないか。
「お前ら、うちに来るか?山にも近いし…」
少年達の目が見開かれる。
「協力して頂けるのですか?ボクらは狙われてます。どんな迷惑が
掛かるか…」
「喧嘩なら慣れてるさ。テイラーの手下くらい、どって事無い。」
暫し俊巡した後、クリスは笑顔で答えた。
「……有難う御座います。では、そうさせて頂きます。」
「クリス…ッ!」
おお、リドが初めて喋った。
否定的な視線を送るリドを、片手で制すクリス。
「ボクらだけじゃ、心細かったんです。そう言って頂けると助かります。」
「そうよぉー、それが良いわー!ホークちゃん、エラ〜い!」
ママ、顔近付けないで。お願い…
「どーせ、親父が引き受ける筈だった事だし。構わんさ。
後、敬語もいらん。むず痒い。」
「リドちゃん、そんな顔してないで♪ホークちゃん、荒事と園芸
じゃあ頼りになるわよー?」
園芸は関係無いだろ、ママ。

話は一応まとまった。
リドは相変わらず憮然としてるが。そんなに俺が不満かい…。
くすん。

470 名前:R.m.G. ◆.Xo1qLEnC. 投稿日:2005/09/14(水) 20:54:51 ID:G0R3numQ
* * *
第一の襲撃は、帰り道だった。

後から、買い出しを終わらせたローズと合流し、日が高いうちに町を出た。
俺とローズが乗る馬を先頭に、並ぶようにクリス、少し後ろをリドが駆ける。

少し長めの短髮が、風に揺れて輝く。
「だからね、うちの村は皆、剣が得意なんだ」
クリスから出る話題は、全てリド中心。
…仲良いんだなあ。

なんでもリドの爺さんは、王立騎士団にも所属していた剣の達人らしい。
そして、その爺さんが剣術教室を開いてたので、村は剣士の巣窟だとか…
って、恐い農村だな、おい。
「へぇーっ。クリスちゃんも剣、使えるの?」
ローズが問う。
「ううん。僕が小さい頃に、お爺さんは亡くなられたから…
それに、そういうの、ちょっと苦手」
クリスが苦笑し、続ける。
「でも、リドは凄く強いんだよ。大人も歯が立たないくらい。」
「爺さんに似たんだな」
「かもね。お父さんも結構強かったらしいけど、畑を耕す方が好きで
騎士にはならなかったみたい。リドも畑仕事が好きで、収穫や種蒔きの
時期は、村中を手伝って回ってるんだよ」
意外だ。
チラリと後方に目をやれば、リドはクリスと対照的に、黙々と着いて
来るのみ。
ま、悪い奴じゃないんだろう。
「…リド、今は緊張してるんだ。本当はもっと、明るい子なんだけど…」
「…お前らも大変だな」
「ボクは、そうでも無いよ。」
クリスの表情が、曇る。落ち込む、とか悲しむ、じゃないんだが、
どこか辛さを押し込めたような…。
そんなふうにコイツは、たまに子供とは思えない顔をする。

「…ねえ、ローズとホークは兄妹なの?」
そしてまた、出会った時のような明るい笑顔に戻り、話し掛けてくる。
「こいつは居候。」
「失礼ねっ。家事はちゃんとやってるじゃない!…私、親がいなくて。
行くトコ無かったから、無理矢理ホークの弟子になったのよっ」
胸を張り、Vサインを出すローズ。
「なに、勝ち誇ってやがる!弟子なんて採った覚えは無いっ!」
まず、そんな身じゃねえし…。
「あはは、仲良いね。」
「そうかー?」
クリスは一瞬考えるように間を空け、声を落として話し始める。
「…リドも、小さい頃に、家族が皆亡くなってるんだ。それからずっと
一緒に暮らしてる。だからね、ボクらも兄弟みたいものなんだよ」
重い話を聞いてしまった気がするが、浮かぶ笑顔は、先程と変わらず明るい。
「へぇ…」
彼らは仲が良い。伝えたいのはただ、それだけで、その過程の不幸など
どうでもよいのかもしれない。

471 名前:R.m.G. ◆.Xo1qLEnC. 投稿日:2005/09/14(水) 20:56:39 ID:G0R3numQ
その時、前方に不穏な空気を感じた。

「おい!」
止まれ、と叫びかけた瞬間。草叢から矢をつがえた男が踊り出る。
マズい!
慌てて手綱を引く俺の横を、猛スピードで何かが追い越していく。
リドだ。
リドはそのまま弓矢の男に馬をぶつけると、ヒラリと飛び降りた。
同時に剣や斧をもった輩が、更に湧き出てリドに襲いかかる。
しかし、その剣技は噂どおり鮮やかに、敵は次々と地に伏せられて行く。
「お前はそこで待ってろ!」
馬上にローズを残すと、短剣を抜いて加勢に向かう。
途中、クリスが放った魔術の矢が、敵にヒットするのを見た。

* * *
勝負は数分で付いた。もう何も湧いて来ないのを確認して、リドが
指笛で馬を呼び戻す。

「お前ら、結構やるじゃん」
「えへへ、まあね♪」
「…………」
リドくーん…?無視しないでー。

そんなこんなで我が家へ到着。
そびえる山に木々生い茂る、その際に建つ質素な丸太小屋。
その周辺に咲き誇る、色とりどりの花々。
その風景に、クリスとリドが感嘆していたのがいい気分だ。

「さて、まずは怪我の手当てだ。」
隠してたみたいだが、リドの左腕から血が滲んでいたのを、俺は
見逃していない。
「けっこー無茶するよな。実戦経験少ないだろ。」
コートが裂け、血の滲むシャツが覗く。その腕を掴むと、意外に細い。
「…ッ!放せっ」
凄い勢いで、手を振り払われる。
「すまない、痛かったか?」
「…大したこと無い。ほっときゃ治る。」
そっぽ向かれた。お兄さん悲しい…
「り、リド、怪我したの!?手当てしないと!あと残っちゃうよぉ」
クリスが駆け寄る。
でっかい目で、上目使いウルウル攻撃だぁ。
「………」
おお、リドさん困ってます。
「リドの手当は、ボクがやっておくね。部屋は、どこ借りればいい?
ローズ、案内してくれる?」
「はぁい!」
パキパキと仕切る、金髪少年。
家主、俺なんですけどー。(本当は親父だが)
まぁ、チビ共は意気投合してる様なので、俺が茶ぁ煎れますよ。
喉乾いた。

472 名前:R.m.G. ◆.Xo1qLEnC. 投稿日:2005/09/14(水) 20:59:04 ID:G0R3numQ

茶の香が漂う居間で、絨毯に座り込み、四人で例の地図を囲む。
「ヒュージットは、神隠しの山って言われててな。開拓しようと、
山に入った奴らは、例外なく行方不明なんだと」
ヒュージリアは山を開拓するために、人が集まって来たのが始まりらしい。
だが、そんなこんなで開拓はら諦める事となり、山を迂回していく旅人
の宿場町、というのが現在の姿だ。王都から離れてる所為もあり、
神隠しの具体的な調査はされた事が無い。

「なるほど…ソイツはかなり昔から山に潜んでたんだね。封印の中
から、人間を引きずり込んで食べてるのかな?」
クリスが、ぞっとしねー事を平然と言ってくれる。
「ただ俺も、ガキの頃に親父の目を盗んで、入り込んだ事あるし…。
親父もたまに、山に行ってるみたいだった」
「二人とも健在って事は、ソレの封印に近づかなければ、問題は
無いんだね。ローズは行った事ある?」
「ううん。あの山はなんか不気味で…好奇心だけで、入れたホーク
が信じられないわ」
てか、絶対にローズだけじゃ入らせない。
こんな近くに住んでても、あの山の危険さは、認識してる。
「で、俺が山に入った時の事なんだが…」

あれは10歳位の事だったか。「駄目」と言われる事ほど、やりたくなる
お年頃。親父の目を盗んで、俺は山に入り込んだ。
山の中は鳥の鳴き声すら聞こえなかった。
でも、好奇心に煽られた俺は、そんな不気味さにもワクワクしながら、
奥へと進んで行った。
そして、どこをどう歩いたのか。大きなクレバスを見つけたのだが、
そこで親父に追い付かれ、家に引き戻されこっぴどく叱られたのだった。

「それが、"心当たり"?この地図は、そのクレバスを表してる…と」
クリスのデカい目が訝しげに細められる。
「あの山じゃ、道らしい道も無いだろうからな。
それに…あの辺の空気は、尋常じゃなかった。よく解らんが、子供
ながらにヤバいと感じたよ」
「じゃあ、そこに…」
「そうだな。出発は明日にしようぜ。山を探索するなら、
日が出てるうちがいい。」
「うん」

「クリス、その親父さんの術ってのは、ちゃんと発動させられるか?」
戦力は確認しておかないとな。
「もちろん。これでも、将来を有望視されてるノーア家の跡取り
だからね!」
「リドは…」
「問題無い」
一刀両断ですな…。
しかし、なぜ室内でも帽子被ったままか?剣を傍らに、背筋を伸ばして
正座する姿が、なんか渋い。
「よし!んじゃ、今日はゆっくり休め。ローズ、部屋の準備頼む。」
「は〜い。あ、二人共、同じ部屋でだいじょぶ?」
リドが無言で頷く。
「…あ、構わないよ。」
ん?なんだ今の間は。
「じゃ、俺は晩飯作ってくるわ。お前らは、てきとーに茶ぁ濁してて」
家事は当番制なのだ。
「ボクらも手伝うよ。」
皆、席を立つ。
「よーし!じゃあ、リドちゃん、私と一緒に来てくれる?」
ローズ…お気に入りはリドか。

473 名前:R.m.G. ◆.Xo1qLEnC. 投稿日:2005/09/14(水) 21:00:50 ID:G0R3numQ
そして、クリスが俺に、リドはローズに着いて部屋を後にした。

* * *
夕食後、洗い物をしていると、リドが残りの汚れ物を持って来てくれた。

「…はい」
「お、サンキュ」
相変わらず、殆ど喋らないが、手伝ってくれるらしい。
布巾を手に、皿を拭き始める。
「そろそろ風呂、沸いたと思うから、適当に入って寝ろよ」
「解った」
愛想ない事この上無い。
「あと明日、あまり突っ走り過ぎるなよ」
皿を拭く手が止まる。
「関係無い」
「事情が事情だけに、肩に力が入んのも解るけどよ、ガキなんだから、
お兄さんに少しは任せなさいって」
水気が残った手で、リドの頭をポンポン叩くと、これまた凄い勢いで
払われ、帽子の下から青い目が睨み付ける。
…へぇ、黒髪に碧眼って珍しいな。しかも、キレイな顔してる。
「子供扱いするな!」
「そこでキレちゃうのがおこちゃまでしょ〜」
案外単純でかわいーなーコイツ。
ニヤニヤしながら、リドの頭をグリグリと押さえ付ける。
「アンタなんて、ちょっと体が、大きいだけじゃないかっ」
「やーね、嫉妬しちゃって」
顔を真っ赤にして、ジタバタする少年の頭は、俺の胸の辺り。
俺は確かに身長は、自慢だが。
しかしコイツ、この顔とあの剣技なら、さぞや女にゃ、モテるだろーなー。
…急にムカついてきた。
「早くおーきくなれよ、チビっこめ」
「フンッ…」
嫉妬って醜いわー。
仕上げとばかりに、頭をグッと押し下げて手を離してやると、
さっさと逃げてしまった。
怒って、台所を出ていこうとした足が止まる。
「自分の事は、なんとかなるから…。クリスを頼む…」
少年は、振り向かぬまま、呟いた。
「…了解」
親指を立てて、返事をする。そんな俺を横目で確認すると、リドは
足早に去っていった。

474 名前:R.m.G. ◆.Xo1qLEnC. 投稿日:2005/09/14(水) 21:02:06 ID:G0R3numQ

* * *
洗い物を済ませ廊下を行くと、風呂場の前にクリスが座り込んでいた。
風呂上がりらしく、髪には雫が光る。
「こんなトコでなにやってんだ?湯冷めするぞ」
向けられた顔は、赤く火照っていて、女の子みたいだ。
「…一人で部屋にいるの恐くて…。リド、待ってるの。」
中で待ちゃいーのに。
「そーか。風邪引かないよう、気をつけろよ」
「うん。…ねえ、ホーク」
「ん?」
「リド、さ。責任感強いから、昼間みたいに、すぐ無茶するんだ。
接近戦だと魔術士って、無力だから…。だから明日、リドのこと、
お願いね」
緑の大きな瞳に、じっと見据えられる。
似たセリフ、さっき聞いたなー。
「任せとけって。」
言うと、クリスは微かに紅潮した頬で、満面の笑顔を返す。

なんか責任重大になってきたよ、コレ。大丈夫なのかね…俺。

475 名前:R.m.G.ーおまけー ◆.Xo1qLEnC. 投稿日:2005/09/14(水) 21:06:16 ID:G0R3numQ
ホーク「ストップ・モーション!私は読者に挑S…」
―バキィッ
ローズ「なーに、某ミステリ作家のマネしてんの!えー、こちらは、
某氏を見て、やりたくなったオマケコーナー"ヒロインは誰だ!"
でーすっ」
ホーク「ぐ…いきなり殴るな!あと、明け透けにバラすな!」
ローズ「気にしない♪ところで、ホークは誰がヒロイン希望?」
ホーク「一言で済まされた…。あぁ?ヒロイン?」
ローズ「一応、ホークが主人公なんだから、相手が気にならない?」
ホーク「…ハッ!もしかして、実はみーんな男で、ヒロインはもしや俺!?
アタシの豊満な肉体が、野郎共に蹂躙されてしまうの!?」
ローズ「ありえない!」
ホーク「んじゃ、ママが実は着ぐるみ!」
ローズ「それは男装って言わない!もう、クリスちゃんかリドちゃん
しかいないでしょ!て、ことで容疑者二人の登場です♪」

クリス「よ、容疑者って…ひどいなぁ。」
リド「………」
ローズ「さて、ヒロインだった場合、もれなくホークとのえっちが
ついてくるワケですが?」
クリス「ま、この可愛いボクに、彼が欲情するのも仕方ないかもねっ☆」
ローズ「☆まで出して、余裕ね。そっち方面自信あり?」
ホーク「くぉら。ガキどもが、なんつー話を!」
ローズ「えー、肝心のホークは照れてるもよーです」
ホーク「実況すな!」
クリス「リドも何か話しなよ。存在、忘れられちゃうよぉ?」
リド「Σ(-_-;…(-_-)………┓( -_-)┏」

一同「喋れ!」



投下一発目にタイトル入れ忘れ、大変失礼しました…
今回はこれにて。コソコソ


476 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/14(水) 21:32:22 ID:3tcvEniG
フフフフフフフフフフフフフフフ
巧妙に隠したつもりだろうがまだ甘い
GJな作品から湧く女の子のかをり
ヒロインはあいつだーー!!

477 名前:白雀 ◆T2r0Kg7rmQ 投稿日:2005/09/14(水) 21:58:48 ID:arx2xhBT
相変わらずの豊作続きですねー。
そしていよいよ来ましたね、新しいタイプの新作が!
個人的にはリドの方かなーと予想。室内でも帽子被ってるとこがなんか怪しいなーとか。
いっそのことどっちも……! とか思いましたが、それはさすがに趣旨から外れてますしね。
解答編を楽しみに待っています。

ゴッドファーザーズ氏>
思う存分我が道を行ってください! 貴方は我々みんなの先頭に立っている方ですからっ。

ナサ氏>
ちょっと昔の二人ですね。新鮮でよかったです。

実験屋氏>
すっかりオチ担当となってしまった升沢君に爆笑しました。

アヒル氏>
成幸がちょっとだけ優しくなってますねー。背中をさすってあげるとことかさりげなさがいいです。

478 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/14(水) 23:26:27 ID:X/15SfIb
>>耽溺
めっさエロい。
すげーエロい。

あんた神だ


479 名前:実験屋 投稿日:2005/09/15(木) 00:33:27 ID:BlOwm5Ku
「やった・・・体が・・・体が動くぞ!!」
一月半ぶりにシャバにでたその男は歓喜の声を上げた。

『番外編:ミイラとサキュバス』

「山崎の奴・・・今度こそぶっ殺す。」
先日、狂介に半殺しにされた(狂介的には全殺し)男、升沢。
無事に退院し憎き狂介に復讐すべき執念を燃やしている。
「アイツの所為で俺は・・俺は!!」
狂介に倒された際に流された”再起不能”のウワサが彼から
裏社会での権力、コネクション。すべてを失わせていた。
「復讐だ。まずは・・・・。」

480 名前:実験屋 投稿日:2005/09/15(木) 00:34:43 ID:BlOwm5Ku
「ここが山崎の家か・・・はぁ〜」
前もって調べていた狂介の家に到着する。目的は調査である。
入院中に送った刺客は皆、狂介に倒され、こんな下っ端の仕事まで
自分でしなければならない現状に升沢はため息を漏らす。
「まあいい。弱点、せめて弱みでも見つければ・・・」
正攻法で勝てないので、お約束どおり汚い手段を使う升沢。
でも逆にここまで真っ向な汚い手段を使うところがカワイイね。

「リビング・・・誰もいない。」
手始めに一階から部屋を覗き込む。気配は消しているものの
田代神のような巧みなテクニックは持っていないため、その姿はマヌケだ。
「二階はどうだ?」
壁伝いに二階へ移る。しかし、ここまでしても警察や「キャー!!」と叫ぶ近所のババァ
が現れない当たりが作者のご都合主義でもあり、この町の
治安の悪さを物語っている。

481 名前:実験屋 投稿日:2005/09/15(木) 00:35:30 ID:BlOwm5Ku
「山崎の部屋は・・・」
狂介の自室を目指す升沢。自分は偵察活動とカッコ良く思っているが
壁に張り付き、高所のため足がガクガクと震え腰が引けているその姿は
女性の前で勃起して前屈みになってる男性のようだ。

とその時!!

「あぁぁん!!」
女性の悩ましげな声が聞こえた。
「な?」
突然の出来事にビビる升沢。先に例えた状態が正に現実となった瞬間である。
(オイオイ。真昼間からサカってるのかよ。)
驚き反面、絶対に覗いてやるという決心が生まれた。

482 名前:実験屋 投稿日:2005/09/15(木) 00:37:03 ID:BlOwm5Ku
「山崎ぃ〜。ヤッてる姿拝ませてもらうぜ。」
コレならゆするネタになる。そう確信した升沢は声のする
部屋の外へとたどり着いた。幸いにもベランダがあるため自分のポジを固定しやすかった。
「どれどれ・・・」
カーテンが掛かっていたため見えないかと思ったが完全に閉められているわけではないので
隙間から部屋の中を覗く。
「やってるやってる。」
ソコには相手の女を抱きかかえ情事に勤しむ狂介の姿が・・・・
「へへ・・・」
自分を完膚なきまでに叩きのめした相手の色事を拝見し勝った気分になる升沢。
(相手は誰だ?・・・・・・何ィィ!!)
狂介と交わっている相手を確認した升沢は驚愕した。
(アレって・・・南?)
そう。狂介と交わっている相手は南有紀。しかし升沢が知る限り有紀は男のハズ。
(ホモ?・・・・でもムネでかい・・・え?・・えーーーー!!)
有紀は女。やっと辿り着いた答えに升沢はビビッた。そしてチビった。


483 名前:実験屋 投稿日:2005/09/15(木) 00:39:26 ID:BlOwm5Ku
(マジかよ・・・)
狂介と有紀。憎むべき二人の情事を升沢はただ見ているだけだった。
・・・つーか覗きは立派な犯罪である。
「スゲー・・・」
「まったくだ。」
「誰だ!!」
いきなり隣から声をかけられ振り向く。そこには・・・・
「うぃ〜っす。」
「藤澤・・・なんでココに?」
藤澤はジャージ姿にワンカップをもってと言うホームレスのような姿で立っていた。
「なんでって、二人の愛の育みを観察に。」
そう言ってワンカップをグビと飲む藤澤。ちなみに未成年の飲酒は違法である。
「いや〜若いっていいな。なぁ母さん?」
「そうね〜。」
「!!」
反対側を振り向くと七輪にスルメをあぶった狂介の両親が息子と恋人の
ニャンニャン現場を楽しげにのぞいていた。

484 名前:実験屋 投稿日:2005/09/15(木) 00:40:26 ID:BlOwm5Ku
「何なんだアンタら・・・」
「君も飲みなさい。」
そう言うと湯飲みに入ったお茶を勧める山崎父。
「あ、どうも・・・って違う!!」
やっと頭が状況を理解した升沢は叫んだ。
「オヤジさんスルメください。」
「おぉ、秀君。君はイケるクチだな。」
「イヤイヤ。」
(もしかして、ヤバいヤマに首突っ込んだのか?)
「あらぁ〜今頃気が付いたの?」
魅惑の笑顔を浮かべ山崎母が升沢の肩に手を伸ばす。
「ちなみにこの事、誰かにしゃべったら・・・分るわね?ニコ」
鎖骨を粉砕しそうな握力で升沢を”説得”する山崎母。
「ハイ・・・ワカリマスタ・・・」
升沢は誓った「こいつ等に関わるのはよそう。」と。


485 名前:実験屋 投稿日:2005/09/15(木) 00:41:29 ID:BlOwm5Ku
「チューしろって。」
「リードが甘い。」
「もどかしいわね・・・。」
人の情事を覗いておいて好き勝手のたまう三人。
「そんなに喋って聞こえるんじゃ・・・?」
作者自身忘れていた事を升沢は言い出した。(危ねぇ・・・)
「大丈夫。そんな時の・・・」
「そんな時の?」
「「「ご都合主義だ!!」」」

「・・・・帰ります。」
(山崎、南。・・・・俺が悪かった。・・・そして頑張れ!!)
敵対していた升沢が(マトモな)協力者になった記念すべき瞬間だった!!


486 名前:実験屋 投稿日:2005/09/15(木) 00:53:40 ID:BlOwm5Ku
ここまでが番外編の前半になります。
後半はまだ完成してないので、しばしお待ちを・・・。
本編は狂介or有紀視点が主だったんですが、今回は
そのパターン無しでやってみました。
以外に好き勝手書けるので楽しかったっす。

自分でもまさかの升沢視点。しかも相手がまだ登場してないし・・・。
この不始末は満足のいく後編で挽回します。

>>475
新作GJ!!!っす。情けながら自分まだ誰が女の子か
さっぱりですわ。続き待ってます。

487 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/15(木) 09:21:54 ID:jXJh4BBp
なぜか升沢ファンの俺には嬉しい展開だ!!

488 名前: ◆DNhFr3L39M 投稿日:2005/09/15(木) 13:24:30 ID:UsaD8yjo
ここに住まう神々の作品のおかげで、男装少女に目覚めてしまったよ。
どう責任取ってくれるんだ。

この熱いパトスをぶつけたくなったので、SS投下します。
初めてエロSS書いたから、あんましエロくないかもしんない。

どうすればエロく書けるのか、批評とかアドバイスお願いします。

489 名前:さぷらいずGID ◆DNhFr3L39M 投稿日:2005/09/15(木) 13:33:50 ID:UsaD8yjo


 恋愛感情は交通事故みたいなものだ。唐突で、不意打ちで、予防策なんてアテにならない。しかも当たり所が悪ければ死んでしまう――
 小説だか映画だかの登場人物の台詞だが、今の俺には痛いほど共感できた。
 なぜなら俺はすでに、その交通事故とやらに遭遇してしまったからだ。しかも致命的なレベルで。
 はっきり言って今の俺は、普段の俺らしくない。幼馴染の男友達が見せた何気ない仕草に目を奪われて、あまつさえ激しく胸を高鳴らせたなんて考えられない。

「……トモヤ、どうした?」
 不可思議そうに言ってくるアイツ。
 心配そうに気遣う瞳も、優しくかけてくれた声も、今の俺には逆効果だ。
 心臓はドラムロールのように激しく打ち鳴らされ、そのうち振動で身体全体が揺れ始めるんじゃないかってくらいのメヴィメタル。
 教室の窓は全開で、時折秋めいた風が入ってくるというのに、俺だけが鉄工所の溶鉱炉の真横にいるような気分だった。
「あ、いや……な、なんでもねえよ」
 ようやく出せたのは、恥ずかしいほど上ずった声。いつもなら憎まれ口も馬鹿話も滑るように出てくる自分の口が、舌の根に鉛でも入っているんじゃないかと思うほど、思い通りに動かない。
「トモヤ。おまえ顔、赤いぞ。熱でもあるんじゃないのか?」
 ああ、だから、ほっといてくれって。そんな目で見ないでくれ。そんな無防備に、俺に近寄らないでくれ。
 あ――
「……お前、ちょっと熱あるぞ」
 アイツが冷たい手のひらを押し付けて、心配そうに俺の顔を覗き込んでる。ただそれだけなのに、金縛りになったかのように身体が動かなくなる。
「そ、そうかも……悪い、俺、先帰るわ」
 手が離れたと同時に金縛りも解ける。
 アイツは「お前が風邪ひくなんて珍しい。明日は雪だな」と、いつもの調子で言ってくるが、今の俺にはやり返すだけの気力が無い。
 机の脇にかけた学生鞄を取り、俺はアイツから逃げるように教室を出て行った。
「かっこわりぃ……」
 もっと早く逃げ出したかった。
 いっそのことアイツの手を振り払い、開けっ放しの窓から飛び降りてしまいたかった。
 でも、それは出来なかった。アイツの手のひらが俺の額に触れた瞬間、胸の苦しさとともに例えようのない快感が脊髄に走っていたから。
 そして俺は、その快感を欲していた。麻薬中毒の患者みたく貪欲に、狂おしいほどに。
「かっこわりぃよ、俺……」
 自己嫌悪に陥りながらも、俺の脳裏に浮かぶのはアイツ――高科ジュンの、手のひらの感触のことだけだった。
「クソッ!」
 それを振り払いたくて俺は走った。運動なんて体育の時間以外やってないから、息が上がってくるのはあたりまえ。
 それでも、ジュンを目の前にした息苦しさに比べたら格段に楽だ。
 気がつけば、我が家の手前まで来ていた。
 いつもは二十分くらいかかる帰り道が、半分以下の時間で終わったのは少しだけ不愉快だった。
 もっと長ければ、もっと走っていられたのに。そうすればジュンに対する気持ちも、一時の気の迷いだって結論が出たかもしれないのに。
 ああ、くそ。イライラする。
 乱暴にドアを開けて帰宅した俺は、これから仕事に出かけようとする母親に「気分が悪い」とだけ伝えて二階の自室に入った。
「トモちゃんたら、あの日? お母さんのタンポンあげようかー?」
 品も無ければ子供への気遣いも無い母親だ。
「うるさい。ほっとけ!」
 ドア越しに怒鳴りつけ、俺はベッドに倒れこんだ。階下から、なおも母親が何かわめいていたが、それを相手できるような状態じゃない。
「……うるさい。マジ、ムカつく……」
 俺は枕に顔を埋め、母親と神と悪魔と世界と自分とジュンの無防備なうなじの白さと手の冷たさと細いあごと――
 思いつく限りのありとあらゆるものに呪いの言葉をぶつけながら、ただ意識が眠りに落ちていくことだけを望んでいた。

490 名前:さぷらいずGID ◆DNhFr3L39M 投稿日:2005/09/15(木) 13:34:55 ID:UsaD8yjo


「トモヤの奴、大丈夫かな……」
 いつもより早足でそそくさと帰っていった友人を見送り、僕は誰もいなくなった教室で深々とため息を吐いた。
 僕が知る限り、小学校以来の友人である平峯トモヤは変に我慢強い。
 小学生の時、皆勤賞を取るんだと息巻いて三十九度の熱があろうが性質の悪い風邪を患っていようが気合と根性で登校してくるような奴だ。
 さっきだって、僕が言わなければ無理して遊びに言ったに違いない。もともと、今日の放課後はトモヤの方から駅前のゲームセンターに入荷した新作のゲームで対戦しようというお誘いだったし。
「だから心配なんだよなあ……」
 某大作RPGの発売日に自主休校して貫徹三日でクリアするようなヘビーゲーマーなアイツのことだ。もしかしたら家に帰ったと見せかけてゲーセンにいるかもしれない。
「仕方ない。ゲーセンに寄ってから帰るか」
 タバコ臭くなるのは激しく嫌だったが、見捨てたせいで数少ない友人が肺炎にでもなって死んだりしたら目覚めが悪いし。
 まぁ……本音は、僕もその新作ゲームで遊びたいってだけの単純な理由なんだけど。


「あ、ジュン君だ。やっほー」
 駅前に抜ける商店街を歩いていると後ろから、やたら通る明るい声で呼び止められた。
 振り返るとトモヤのお母さんが、角の八百屋さんの手前で女子高生みたいにブンブン手を振っていた。
 他人様の母親とは言え、ちょっと恥ずかしい。
 トモヤが「あのクソ婆は脳内年齢が十八で止まってるから、そのうちセーラー服を着かねないぞ」とか言っていたけど、あながち杞憂に終わらないかもしれない。
「あ、こんにちは。お久しぶりです」
 そんな考えはおくびにも出さず、僕は駆け寄ってきたトモヤのお母さんにペコリと会釈した。
 駅の反対側にある病院で看護師をしていると前に聞かされた事があったから、きっとこれから夜勤なのだろう。
「ほんと、ジュン君に会うなんて久しぶりねえ。前はちょくちょく家に来てくれてたけど」
「……小学生の頃、トモヤん家に入り浸って遊んでたら『外で遊べお前ら!』って僕ら追い出されませんでしたっけ?」
「あれ〜? そんなことあったかな〜?」
 あごに指を当てて小首をかしげるトモヤのお母さん。見た目も若くて美人だから、子供っぽい仕草なのに全然嫌味が無い。
 ただ、トモヤにそっくり――いや、アイツが母親に似たのか――の顔でそんなポーズをとらないでほしい。
 トモヤがあごに指を当てて小首をかしげてる姿なんて想像したら、明日からアイツの顔をまともに見られなくなる。
「あ、それよりもジュン君。ちょっとお願いしてもいい?」
 記憶を手繰るのは取りやめにしたのか、トモヤのお母さんはポンっと手を叩いた。
「トモヤがね、なんだか調子悪そうなのよ。出かける時にチラッと見たけど、なんだか熱があるみたいだったし……辛かったら、うちの病院に来なさいって言っておいたんだけど聞いてるかどうか怪しくってねえ……」
「そうですか……」
 あの頑丈なトモヤが、そこまで疲弊していたなんて、ちょっと意外だった。確かに今日のアイツは変だった。話をしても言葉が耳から耳にすり抜けているような上の空だし、顔も赤くて熱もあったし。
 そのことを伝えるとトモヤのお母さんは、やれやれと肩をすくめた。
「ったく……トモヤってば馬鹿みたいに頑固なんだから。病気のときくらい弱音吐いたっていいのにね」
 きっとトモヤは母親に心配をかけたくないのだろうけど、僕にはあまり効果が無いように思えた。むしろ、トモヤのお母さんは彼に頼ってほしがってるようだった。
「で、お願いって何ですか?」
「あ、うん。たいしたことじゃないんだけど……家に行って、ちょっとトモヤの様子を見ておいてほしいの」
 ごそごそとポケットをあさり、トモヤのお母さんはクマのストラップがついた鍵を僕に手渡した。
「へ? いいんですか、これ?」
 なんて無防備だ。息子の友達とは言え、まったくの他人に鍵を預けるなんて。
 戸惑う僕に彼女はにっこりと微笑んだ。
「いいの。おねいさんは、ジュン君のこと信頼してるし。それに――」
「それに?」
「ジュン君ならトモヤにしないでしょ? えっちな事とか」
 僕は派手にズッコケた。

491 名前:さぷらいずGID ◆DNhFr3L39M 投稿日:2005/09/15(木) 13:36:46 ID:UsaD8yjo


 結局ゲーセンには寄らず、僕はトモヤの家に行った。
 トモヤの家は商店街を挟んで僕の家とは反対方向にある。
 小学生のときは、学校に行くのにお互いに交代で家まで迎えに行ったり、放課後はTVゲームで遊んだりとトモヤの家に上がることが多かったが、中学に入ってからは外で遊ぶことが多くなっていた。
 だから、正直、トモヤの家に入るのは四・五年ぶりだった。
「……ごめんくださ〜い」
 トモヤのお母さんから預かった鍵でドアを開けたのだが、ついつい遠慮がちに挨拶をする。
 少し耳をそばだててみたが、家の奥から返事は聞こえてこない。確かトモヤの部屋は二階にあったから、もしかすると聞こえてないのかもしれない。
「……仕方ないな。上がるか」
 お邪魔します、と断って僕は久々にトモヤの家に上がりこんだ。
 玄関を入ってすぐの右側にある、ちょっと急勾配な階段を慎重に――昔、この階段で足を踏み外して腰を打ったことがあったので――上って、達磨型という妙に渋い雰囲気のネームプレートが貼られたトモヤの部屋の前に立った。
 久々すぎて、なぜか緊張した。
 とりあえず深呼吸をして、妙に動悸のする胸を押さえる。
「トモヤ、起きてる?」
 呼びかけもドア越しに聞こえるか否か、それぐらいに声を絞った。もしも病気で寝てたなら、たたき起こすのは可哀想だ。起きていれば敏いトモヤのことだし、返事の一つも返ってくるだろう。
 だが、返事は返ってこない。
 コンコン。
 仕方なく控えめにノックするが、それでも部屋の中からトモヤの声が返ってくる様子はなかった。
「アイツ、どっか遊びに行ってるんじゃないよな?」
 そんな想像をして僕は苦笑した。
 玄関先にはアイツは今朝履いていたスニーカーが脱ぎっぱなしになっていたじゃないか。もしかしたら別の靴を履いて遊びに出たかもしれないけど、それこそ病院に行ったかもしれない。
 行き違いになった可能性は充分にある。
 むしろ、トモヤが大人しく寝ている姿の方が、僕にはちょっと想像できない。
 どちらにしろ、部屋の中を確かめないといけない事には変わりないけど。
「入るよ?」
 幼馴染とは言え、一応断りを入れてからドアノブに手をかける。
 ノブに鍵はかかっておらず、ゆっくり押し開けるとほんの少しだけ蝶番がキィと軋んだ。
 久々に入る親友の部屋は、床にゲーム機と攻略雑誌が出しっ放しにされているのを除けば、そこそこキレイに整頓されていた。
 大雑把に見えて微妙に几帳面なのはトモヤらしいといえばらしいかもしれない。片づけが苦手な僕も、少しはトモヤを見習うべきだろうか。
 そして肝心のトモヤは――いた。
 部屋の左隅に置かれたベッドの上に、学生服のままうつ伏せている。
「ん……」
 寝苦しいのだろう。トモヤはかすかに身じろぎしたが、寝相を変えるまでにはならなかったようだ。
「ったく、世話が焼けるなあ、もう」
 僕はベッドに近寄り、うつ伏せになったトモヤの胸と腰の下に手を滑り込ませた。
 制服のまま寝ているから寝辛いのだ。せめて仰向けにでもしてやれば少しは違うはずだ。それにちょっと寝相を正してやるだけなら、せっかく寝ているトモヤを起こす必要もないだろうし。
「よいしょ――って、え?」
 持ち上げようと力を入れた瞬間、僕の手のひらに返ってきたのは、あり得ないほど柔らかい物の感触。
 これは、もしや……いや、まさか!?
「んぁ……じゅん?」
 愕然とつぶやいた僕の耳朶に飛び込んできたのは、トモヤの驚きに満ちた声だった。

492 名前:さぷらいずGID ◆DNhFr3L39M 投稿日:2005/09/15(木) 13:37:19 ID:UsaD8yjo


 これは悪い夢に違いない。
 いろんな物に悪態ついて、しかも制服のまま寝たから夢見が悪かったんだろう。
 俺の部屋にジュンがいて、しかも腹這いになった俺の身体の下に手を差し込んでいる状況だなんて、これが悪夢でなかったらなんだというのだ。
 ジュンに恋焦がれるうちに夢見た妄想だとでもいうのか。冗談じゃない。
 俺はベッドから跳ね起き、目の前で硬直しているジュンに怒鳴りつけた。
「なっ、なにやってんだ、てめえっ!」
「あわわ!」
 ぺたん、とジュンが尻餅をつく。どうしてここにジュンがいるのか、俺にはさっぱり分からないが、一つだけ確かなことがあった。出来れば間違いであってほしいが、これだけは確かめなければ。
「……触った、のか?」
 びくん!
 まるで初めて雷鳴を聞いた小動物のように、ジュンが身体を硬直させる。
 ああ、畜生。その反応だけで分かるぞ、お前。
「触ったんだな?」
 それでもジュン本人から答えを聞きたくて、今度は一語ずつ噛み締めるように問いかける。俺の剣幕にジュンは今にも泣き出しそうなほど瞳を潤ませていた。
 ……馬鹿野郎。泣きたいのはこっちの方だってのに。
「なぁ……嘘、だよな?」
 まるで悪い夢だといわんばかりの震える声でジュンが聞いた。
 嘘とかジョークとかドッキリとかで済めば、笑ってお終いだったろうさ。俺だって出来ることなら嘘にしたい。けれど、これは間違いなく現実なんだ。
 クソむかつく現実なんだ。
「ごめん……俺は、お前のことを親友なんて言いながら、ずっと騙してきたんだ。悪ぃな」
 出来ることなら、一生騙し続けたかった。かけがえのない無二の親友を失うのは怖かったし、自分に芽生えたあの感情に従うのが怖かった。
 けれど、もうどうでも良かった。バレて嫌われるんだったら、最後の最後でいいから、ジュンにだけはちゃんと話そう。
 混乱しているジュンの前で、俺は制服の上着を脱ぎ捨て、震える指でワイシャツのボタンを全て外し、サラシで締め付けられた胸をさらけ出した。


「俺……性同一性障害なんだ」

493 名前:さぷらいずGID ◆DNhFr3L39M 投稿日:2005/09/15(木) 13:38:16 ID:UsaD8yjo


 僕はただ、驚くしかなかった。
 トモヤの告白は、まさに青天の霹靂で、それこそ雷でも直撃したように僕を打ちのめした。
 目の前にはトモヤが――ずっと男だと思っていたトモヤが、サラシと下着だけの姿でベッドに腰掛けている。
 それは見まごう事なく、女性の身体をしていた。
 ……信じられない。西から昇った太陽が東に沈む光景でも見てしまったような気分だ。
 信じていたものが根底から覆される衝撃はあまりに大きくて、僕はただ喉に引っかかったような笑い声を吐くぐらいしか出来なかった。
「……おかしいよな、やっぱさ」
 トモヤが悲しそうに顔をうつむかせた。自分の両肩を抱きしめ、凍えるように身体を震わせている。
 トモヤは、泣いているのかもしれなかった。
 そんなトモヤに、僕は口をつぐんで黙るどころか、何か一言でも声をかけることすら出来なかった。
 笑っちゃいけないんだって事は分かってる。でも、僕は心のどこかで突きつけられた現実を理解するのを拒んでる。
「俺、すごく小さい頃から『自分は男の子だ』って思ってた――今でも、そうだけどさ。男の格好のほうが自然だったし、女の子を好きになる方が自然だった。だから、この身体も嫌いじゃないんだぜ。月一のアレは勘弁してほしいけどさ」
 顔を上げて、おどけるように笑うトモヤ。
 目にいっぱいの涙を浮かべて、今にも大声で泣き出しそうな辛い顔しているくせに、変に我慢強くて意地っ張りな親友。
 僕の、高科ジュンの一番の――
「けどさ……最近、おかしいんだよ。俺、少し前まで女の子が好きだったのにさ。今は、身体の性別に心が合い始めちゃったみたいでさ。お前のこと考えると、やけに胸がドキドキするんだ。きっと俺――」


「お前が好きだ」

494 名前:さぷらいずGID ◆DNhFr3L39M 投稿日:2005/09/15(木) 13:40:33 ID:UsaD8yjo


 何かを言おうとした口が、言葉を失って無意味にあえいだ。その告白の意味が理解できなかったからなのかもしれない。
「な、なに言ってるんだよ、お前……」
 本日二度目のサプライズ。さっきもかなり驚かされたが、今回のはとびっきりのだ。明日が人類最後の日だといわれても、今みたいに驚いたかどうか怪しいくらいだ。
「……聞こえてなかったの? な、何度も言わせないでほしいんだけど……」
 熟したトマトみたいに頬を真っ赤にさせて、目の前の幼馴染はずいっと前に身を乗り出した。
「だから、お前のことが好きだって言ったんだよ。ずっと昔からっ。僕はっ!」
「え……んぅ!?」
 不意打ちだった。このまま死んでもいいって思えるくらい気持ちいいのに、ほんの一秒間で終わった触れるだけのくちづけ。
「はふぅ……」
 どちらともなく吐息がこぼれる。
 まだジュンの感触が残ってるような気がする。ふわふわと柔らかくて、マシュマロののように甘い唇。
「……こういう時は目を閉じるのがエチケットじゃない? 男でも女でも、さ」
「う、うるさい……」
 人が初めてのキスの感動に浸っているのに、ジュンは意外にマイペースだった。
 なんだか自分ばかりが空回りしているようで、かなり恥ずかしい。まともにジュンの顔を見られなくなってしまうじゃないか。
「は、初めてなんだから仕方ないだろ」
「僕だって……そうだよ」
「その割には、なんだか手馴れてる感じが……」
「少女漫画とか読んでるからね」
 ちょっとだけ納得がいった。そういや、こいつの部屋って古今東西の漫画で埋め尽くされてて足の踏み場とかなかったな。
 エチケット云々ってのも多分少女漫画の受け売りなのだろうが、部屋の片付けは出来ないくせに、変なところで細かい奴だよな、こいつも。
「じゃあその……ジュンの言うとおりにしようかな」
 でも、ちょっと悪い気はしなかった。目を閉じて、ほんの少しだけあごを浮かせる。
「ん……」
 二度目のキスは、唇同士を押し当てて擦りあう、互いの存在を確認する交歓の儀式のようだった。とても神聖で、中断しようものなら二度と手に入れることが出来ないと思わせるほどに。
「んあ……ふぁ……」
 ジュンの唇が、俺の上唇をついばむように甘く噛んだ。ちろり、とジュンの舌先が上唇に触れた瞬間、抵抗しがたい気持ちよさが俺の背筋を駆け上がる。


495 名前:さぷらいずGID ◆DNhFr3L39M 投稿日:2005/09/15(木) 13:43:13 ID:UsaD8yjo
「あ…………」
 零れ落ちる吐息。それは出した本人――精神的には俺は男なので――でさえハッとする様な、女の艶に満ちた声だった。
「……トモヤ、すごく可愛いよ……」
「ば、馬鹿。恥ずかしいことを言うな――ひゃっ」
 俺の抗議も空しく、ジュンの唇は俺の頬を滑り、首筋へと落ちてゆく。頚動脈の上をジュンの舌が這いずり、くちづけを繰り返す。
 ああ、畜生。背中だけじゃない。身体全体がゾクゾクしているのに、どうにかなってしまいそうに気持ちがいい。
「触るよ……?」
 鎖骨にキスをしながら、ジュンが聞いた。コクリ、と俺はうなずいた。
「うん。触って……お願い……」
 サラシ越しにジュンの冷たい手が触れる。女であることがバレない様に固く巻いたサラシの上からだというのに、ジュンの指先は俺の敏感な場所を探り当てていた。
「トモヤのここ、サラシの上からでも分かるくらい尖ってるよ。すごく、かたい……」
「や、やめろよ……恥ずかしいじゃん……かぁ……」
 手のひらで押し上げるように揉まれるのはこそばゆいのに、指に挟まれた乳首がビリビリと痺れたように疼く。
 言いようのない快感が全身を巡り、知らず知らずのうちに腰が引けてくる。このままジュンに全てを委ねてしまったら、もっと気持ちよくしてもらえるのだろうか。
 でもそれは、とってもズルいことのように思えた。
「ジュン……おまえ……俺の、恥ずかしいとこばっか見やがって……俺だって、おまえが感じてるとこ見たいんだぞ……」
 大体、俺ばっかり裸みたいな格好をしてるのに、ジュンの奴ときたらまだ学校の制服姿だし。これはあまりにアンフェアだ。
 それに、今はイニシアチブを取られて受身に回っているけど、本来の俺は攻めの気質――のはずだ。ちょっと自信なくなってるけど。
「あ、まって……」
 ジュンが制止の声を上げたけど、そんなのは聞いてやらない。散々イジメてくれたお礼もしてやる。
 俺はジュンのズボンに手をかけてベルトをはずし、そのまま右手をジュンのトランクスの中へ滑り込ませる。
 くちゅっ
「――え?」
 どういうわけか、男性ならあるはずの障害物がそこにはなく、かわりに熱く湿った肉襞が俺の指に絡みつく。そのなんだか身に覚えのある感触におののきながら、俺はジュンの顔を見やった。
「トモヤの、えっち……」
 答えになってねえよ、馬鹿。

 お願いです神様。馬鹿だのトンマだの口汚く罵ったことは謝りますから、出来ればもう少し人生のサプライズは手加減してくれませんか。

496 名前:さぷらいずGID ◆DNhFr3L39M 投稿日:2005/09/15(木) 13:45:52 ID:UsaD8yjo


「本当は、トモヤが女だって告白してくれたときに言うべきだったんだけどね」
 ベッドの上でなにやらブツブツと考え込んでいるトモヤを横目に、僕は制服もズボンも脱ぎながら言った。
「僕も、女なんだ」
 トモヤと同じく、サラシと下着だけの姿になる。ちょっと違うのはトモヤが意外にも女性用の下着なのに対して、僕は男物のトランクスを穿いているって事だろう。
 かなり違うのは男の振りをしていた理由だけじゃないだろうか。
「幼稚園のときに……色々あってね。それがトラウマになって、しばらくは母親が一緒でも男性のそばにいることも出来なかったんだ。それが実の父親であってもね」
 一人っ子だったし、両親の悲しみようは幼い僕でさえ理解できるほどに痛かった。いっそ死んで消えてしまおうか思うくらいに。
「このままじゃダメだって思った両親がね、駅の反対側の病院でやっているオルレアンセラピーってのを見つけてきてさ。で、あそこの病院の先生の指導で男の格好をしてたってわけ」
 オルレアンセラピーってのは、フランスの英雄ジャンヌ・ダルクを元に考案された治療法だ。
 男性社会であった当事のヨーロッパで、荒くれの軍人たちを相手するために勇ましい鎧を身につけ、男のように振舞ったという故事から考え出されたのだとか。
「おかげで小学校に上がる頃には父親と一緒に居ても吐いたりすることはなくなったけど、逆にこの格好でないと落ち着かなくなっちゃってね。まぁ、それで今に至るってわけなんだけど……」
 僕は未だに呆けているトモヤの鼻先にビシリと指を突きつけた。いきなりのことに目を白黒させている鈍ちんの馬鹿トモヤに言ってやる。
 さっきはちょっと気持ちが暴走して言えなかったけど、今ならはっきり言ってやれる。
「中学生のときにお前のことを好きになってから、毎日が辛かったんだからな!」
 そうだとも。こいつが僕に対して何かしらの感情を抱く前から、僕はトモヤが好きだった。
 何度、自分が性別を偽っていることを告白しようかと考えたことか。
 でも、十年以上経った今でも、あのトラウマは消えてない。今だって女の格好をして外に出るだけで吐き気がこみ上げてくるのだ。
 だから、怖かった。
 トモヤに告白して、彼を異性として見てしまうことが怖かった。
 男の姿なら憎まれ口を叩きあう事が出来ても、女の姿になって同じ事が出来るとは限らない。僕にとっての特別な彼を、有象無象の男たちと同じように見てしまうかもしれない自分が怖かった。
 怖かったから、この気持ちは胸の奥にしまうことにしていた。
 だというのに、こいつときたら――
「僕のことが好きで、身体は女の子だけど心は男の子で、女の子の方に興味があるだって? なんだよ。僕のトラウマ、まったく意味ないじゃないか。僕の煩悶とした中学時代を返せよふざけんなー!」
「え、あ、その……ごめん」
 まくし立てる僕の剣幕に驚いて、僕よりも大柄なトモヤがみるみる小さくなっていく。
 そういうしょぼくれたトモヤの顔を見るのは初めてだったから、すこし溜飲も下がった気がする。僕は盛大に嘆息して、トモヤの隣に腰掛けた。
「もう、こうなったら仕方がないけどね。驚かせたのはおあいこってことにしようよ。ね?」
 だって、そんなことよりももっと嬉しいことがあるんだから。
「……そうだな」
 そう言うとトモヤは、しな垂れかかるように僕の身体を横から抱きしめた。僕の肩にあごを乗せ、吐息がかかるほど顔を寄せてくる。
「俺、ジュンのことが好きだ。身体は女だけど、男としてお前を愛したい」
 ……この馬鹿トモヤ。そんなこと、こんな至近距離で言われたら、クラクラするじゃんか。
「僕も……男とか女とか関係なく、トモヤのことが好き……」
 僕らの三度目のキスは、どちらからともなく始まった。
「さっきの続き、しよっか」
「……うん」


497 名前:さぷらいずGID ◆DNhFr3L39M 投稿日:2005/09/15(木) 13:47:23 ID:UsaD8yjo


 お互いに相手のサラシを解くのが上手くて、ちょっと可笑しかったけど言葉には出来なかった。
 だって僕はもうトモヤの柔らかい唇をついばむのに夢中だったし、トモヤは僕の舌に自分のを絡めるのが楽しくてしょうがないって感じだったから。
「ん……っ……ぁふ……」
「ふぁ……んんぅ……」
 どっちが漏らした声かなんて良く分からない。唇だけの戯れで脳天まで痺れるような気持ちよさが味わえるなら、この先どれだけ気持ちよくなれるんだろうか。
「ジュン……さっきのお返し……」
 気づけば、僕の胸はトモヤの両手にすっぽりと収まっていた。体温の高い手のひら全体で、やわやわとこねるように揉まれ、感じたことのない心地よさが肺を圧迫する。
「あ……っ……や……んっ……」
「ジュンのおっぱい……柔らかいのに、コリコリしたのが手のひらに当たってるよ……」
 やだっ。乳首が、トモヤの手のひらで擦れて、じんじん痺れてる――
「き、気持ちいいよぉ……トモヤぁ……」
 このじんじんした気持ちよさを分けたくて、僕はトモヤの乳首をつまみあげた。僕以上に、ここが弱いのはさっきの愛撫でなんとなく分かってた。
「ふぁ、んんっ……っ!」
 出かけた大声を、唇を噛んで抑えるトモヤ。そんなトモヤが愛しくて、さらに乳首弄りに没頭したくなる。
「んぅっ……あくっ……気持ち、よすぎて……だめだって……」
 息も絶え絶えに喘ぐトモヤを押し倒し、僕はその乳首に吸い付いた。
「ひあっ!」
 びくんっ、とトモヤが打ち震えた。軽く吸い付いたのにこんな反応をされたら、男でなくたってたまらなくなるじゃないか。
 なんだか嗜虐心ってのが芽生えてきたかもしれない。それくらいトモヤの反応は初々しくて、可愛かった。


498 名前:さぷらいずGID ◆DNhFr3L39M 投稿日:2005/09/15(木) 13:49:15 ID:UsaD8yjo
「トモヤ……可愛い……」
「お、俺だって……ジュンの、感じてるの……可愛いとこ、見たい……のに……」
「ダぁメ。ずぅっと僕の気持ちに気づいてくれなかった鈍ちんには三回ぐらいイってもらわなひゃああっ!」
 悲鳴を上げたのは、トモヤが僕の内股からトランクスの中へと手を滑り込ませたからだ。トモヤの指先は正確に、僕の身体の中でもっとも敏感な部分を擦っていた。
「ああっ……やぁ……んぅっ……」
 冗談じゃないくらい気持ちいい。キスや胸を弄られるのも気持ちよかったけど、そんなものは比じゃない。
 好きな人の指でそこを擦られることが、ハンマーで頭を割られるくらいに暴力的で圧倒的な快楽になるなんて。
 くちゅりぬちゅりと、指が擦れるたびに聞いたこともないような淫らな水音が響いてくる。一番端の小さな突起に指がかかり、その瞬間、下腹部が気持ち良さに波打った。
「はぁっ、んふぁ……くぅっ! や、やだっ! きもち……きもちいいよぅっ!」
 もう半狂乱だった。脳の回線が焼き切れるんじゃないかってくらい快感がスパークして、ところどころで白く火花を散らしてる。僕はトモヤの全身にむしゃぶりついた。
「あぁっ!」
 再び跳ねるトモヤの身体。受けた快感が振動となって伝わり、僕の股を擦る指のリズムに変調子を与えてくれる。
 嬉しい誤算だ。トモヤを気持ちよくした分だけ、トモヤがもっと僕を気持ちよくしてくれるんだ。
「いっぱい、感じて……トモヤ……」
 固く尖った乳首を唇で甘くついばみながら、薄桃色の乳輪の外周を舌先でレコード針のようになぞる。
 トモヤの乳首はじれったそうにヒクヒクと震え、それがいっそう僕の劣情を刺激した。
 右手で全身を撫で回しながら、空いた左手でトモヤの右乳首をひねるようにつまむと、口に含んだ左の乳首がこれ以上ないほどに固く尖った。
「じゅ、ジュン……」
「トモヤぁ……」
 お互いの名を呼び合い、僕たちは唇を重ねあう。トモヤが僕にしているみたいに、僕も右手を下着に隠されたトモヤの最も女性らしい場所へと指を突き立てた。
「ああああうっ!」
 ほんの指先。爪の根元が入ったあたりでトモヤの膣内が指を押し返してくる。音を立てて指を出し入れすると、くぐもった悲鳴をあげてトモヤも指の動きをエスカレートさせた。
「あっ、やんっ、トモヤ、もっと、もっとおっ!」
 肉襞さえこねられる動きに合わせるように、自分でも気づかぬうちに腰が動いてる。あふれ出た愛液が内股を伝って流れ落ちてゆく。
「やだ、やだぁ……い、いっちゃうよぉ」
「俺も……気持ちよくて――くっ」
 もう、限界だった。快楽の波と白い火花が意識の九十九%を覆いつくしてる。残った一%で僕はトモヤの名を呼んだ。
「トモヤぁ……は、はなさないで、ぼくを、やだ、いっちゃぅ――そこ、こすられて、いっちゃ、いや、いっちゃぁ、いっちゃうぅっ……!」
「あ、ああ……ジュン――っ!」
 トモヤは優しい。あんなにイジワルに責めたのに、最後の最後で僕のことを支えてくれた。片手で抱きしめて、白い波で意識が朦朧とする僕の唇にそっとキスをしてくれた。
 そういうとこが大好きなんだよ、鈍ちんトモヤめ。
 心の中で悪態をついて、僕は全ての意識を白い波に手渡した。

499 名前:さぷらいずGID9/9 ◆DNhFr3L39M 投稿日:2005/09/15(木) 13:50:09 ID:UsaD8yjo


 恋愛感情は交通事故みたいなものだ。唐突で、不意打ちで、予防策なんてあまりアテにならない。しかも当たり所が悪ければ死んでしまう――
 うん。まったく持ってその通りだと思う。特に、致命的な大事故にあった俺が言うのだから間違いない。
 ベッドの上で大の字になってそんなことを考えていると、
「とーもーやっ!」
 猫のように喉を鳴らし、ご機嫌で俺の腕に絡み付いている高科ジュンという名の大事故が、対俺専用の致死的な笑顔を見せた。
 ちなみに、俺も彼女も服は着ていない。ハードに愛し合ったおかげで、ベッドから降りるのが億劫なだけだった。
「どうしたの? なんだか珍妙な顔しちゃってさ」
「ん……ちと考え事してた。お前のこととか色々」
 その大半が、さっきジュンが見せたあられもない痴態の事なのだが、言ったら言ったで彼女はヘソを曲げるか――もしくは素晴らしく厄介な報復活動に出てくれるだろう。
 こいつの反撃は、結構ねちっこいし。
 当たり障りのない答えは、なかなかジュンには好評のようだ。赤面しているところなんて、可愛くってしょうがない。
「そういえばさ……トモヤって、昔からトモヤだったの?」
「……は?」
 唐突に、しかも要領を得ない質問をされて俺は面食らった。
 お前は俺が宇宙人に宇宙人に誘拐されて改造手術を受けて女になったとでも思ってるのか?と言いたげな視線を返すと、ジュンは「違う違う。名前のことだよ」と苦笑した。
「だってほら、『トモヤ』って男の子の名前だし、生まれて間もない時から男の子を主張してたわけじゃないだろ? 最初の名前ってどんなのかな――って思っただけだよ」
 ああ、なんだ。そういうことか。そういえば、そんな名前もあったんだった。
 幼稚園時代で自分の性別に疑問を持った俺は、親に頼んで無理矢理名前を変えてもらったんだっけ。
 あんまり教えたくはないんだが、お互いにいろんな秘密を打ち明けちまった仲だし、興味津々といった顔のこいつを見ていると黙っているのも出来そうにない。
 ああ、これが世に言う『惚れた弱み』って奴か。
「誰にも言うなよな……俺、『トモヤ』になる前は、トモエって名前だった。結構、ありふれてるだろ?」
「へぇ……トモヤっぽくて、キレイで格好良い名前じゃん」
 自分ですら使わなくなった名前をジュンは良いと褒めてくれた。恥ずかしかったけど、なんか気分がいいのも事実だった。
「あ、ありがと……」
 うん。この気分を維持したまま、別の話題を振ってしまおう。出来れば名前ネタは、これくらいにしておきたい。もっといっぱい、ジュンと色んなことを語り合いたいし。
「で、どんな漢字書くの? やっぱり、巴御前の巴?」
 ……うん。どうして、お前ってば俺の男心がご理解いただけないんですかね。
「べ、別にどんな字書いたって関係ないだろっ。今の俺はトモヤだし、昔の名前のことなんて――ん……っ」
 ファーストキスのときと同じように、ジュンが不意に唇を重ねた。吐き出しかけた言葉を全部飲み込ませる、絶対に抵抗できない優しいキス。
 唇が離れると同時にジュンが言った。
「好きな人のこと、全部知りたいって思うのが女心なんだからね」
 ……お前ってば、時々大胆だよな。そのくせ恥ずかしそうに頬を赤らめたりして、凄く可愛いじゃないか、畜生っ。
 この湧き上がるムラムラとした感情をどうしてくれるというのだ。
「俺の男心に火ぃ点けやがってこの小悪魔があっ!」
「あんっ! ちょ、ちょっと、それ、はげしっ、ともやぁ……っ!」
 俺は、このどうしようもなく愛しくて可愛らしい恋人に覆いかぶさり、その細い身体にむしゃぶりついた。


 後日、あの脳が天気な実の母親から、俺の昔の名前がジュンにバラされた。うちの母親とジュンが仲良かったなんて知らなかったぞ、俺。
「『十萌』ちゃ〜ん。んふふふふ……」
「……だから教えたくなかったんだよ。クソッ」
 子猫が毛玉の玩具を見つけたような、小悪魔めいたジュンの笑顔を受け止めながら、俺は空を見上げてうめいた。
 神様。お願いですからサプライズな人生は、これで打ち止めにしてくれませんか?と。


おわり。

500 名前: ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/09/15(木) 14:03:47 ID:Q+2pVlyp
すばらしくGJ!
ハァハァさせていただきました。
初エロSSとのことですが、ぜんぜん無問題。
ただ視点が切り替わるのがちょっとわかりにくかったかも。

この二人の話でもそうでなくてもいいので、是非また投下してください!

501 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/15(木) 14:04:26 ID:Q+2pVlyp
…ハンドル記憶されたままだったorz
華麗に500ゲトーでしたよ…

502 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/15(木) 17:10:13 ID:M5BE3dog
おねがいっ!
だれか次スレ立ててくださいっ!
今夜も投下があるかもしれないのにもう9Kしか残ってない〜

…スレ立ての仕方学んでおきマツ。

503 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/15(木) 17:44:27 ID:kfCugOyW
立てた

男装少女萌え【4】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1126773753/

504 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/15(木) 18:10:07 ID:YpmXz7m9
>>502
乙でした
しかし消費早いですね。よきかなよきかな。

>>488
新鮮な設定でしたーGJ!
どっちが男装少女か予想しながら読んでたんですがまさか両方とは!
やはりトモヤ視点とジュン視点の違いが判断つきにくかったんですが
それ以外は読みやすかったです。

505 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/15(木) 18:22:38 ID:fjWkO/hj
いやはや、こんな萌え天国他にありませんな
男装少女同士のレズ物GJ!!
あとみんなが言うように視点入れ替えするときは分かりやすいようにキボン

506 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/15(木) 19:00:17 ID:o24uIDCI
うん、どっちがどっちだかわからなくなるが新鮮だたよ

507 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/15(木) 21:39:02 ID:ftwihpTT
トモヤが該当だって段階で、「ああ両方だな」と思った俺は負けかなと思ってる

508 名前:名無しのアヒル 投稿日:2005/09/15(木) 22:54:04 ID:Hcq7E0Vf
自分はジュンも男装少女と知ったときは素直に驚いた。

509 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/15(木) 23:00:58 ID:fjWkO/hj
さて、次スレも出来たし
恒例の萌え談義いってみよーー!!

510 名前: ◆DNhFr3L39M 投稿日:2005/09/15(木) 23:11:40 ID:j0+JpDQ5
初のエロSSでしたが、受け入れていただけてありがたいです。
アドバイスもありがとです。

読み返してみると、確かに視点変更が分かりづらいですね。
次は、こういうことがないように精進いたしまつ。

>>500
司きゅんの人にGJいただき恐悦至極。
このSS書くにあたって、ちょっぴり司きゅんの百合SSを参考にさせてもらいました。
書いてみたら愛着がわいたんで、もしかしたら続き書くかもです。

>>504
百合板池とか言われたらどうしようかと思ってたガクブルしてました。
てか、百合って難しいです。男みたいに明確な終わりがないんだもの。射精とか。
トモヤもジュンも可愛いと思っていただけたなら幸いっす。

>>505
ゴッドファーザーズの人にもGJもらえたー!
あの飽くなき投稿意欲、見習わせていただきますっ!

>>506
次は書き分けを頑張るぜ!

>>507
早い段階でバレちまいましたか。次は負けないぜ!

>>508
読み手を驚かせるのが一番の目論見でした。
アヒルさんの鬼道の末にも、毎回ハァハァしながら読ませていただいてますー

511 名前:名無しのアヒル 投稿日:2005/09/15(木) 23:21:24 ID:Hcq7E0Vf
ここのエロ小説はさらし普及率が非常に高いですよね。そこがいい!

512 名前: ◆z1nMDKRu0s 投稿日:2005/09/15(木) 23:40:35 ID:fjWkO/hj
さらし萌え人工が多いから和風もののウケがいいのか
なるヘソ

513 名前:実験屋 投稿日:2005/09/16(金) 00:25:08 ID:M9I3qNDB
>>DNhFr3L39M様
激しくGJ!!
男装はジュンOnlyだと思ってました。完全に泥沼にはまった。
・・・でもその泥沼を心地よく感じてる自分がかわいい・・・キモ。

514 名前: ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/09/17(土) 11:34:18 ID:fe273v2C
>510
レスにレスついててびっくりw
むしろ参考にしていただけたなんてこちらが恐縮です…いつかきっと百合のリベンジをいたします。
というか続きお願いします!百合モノ好きなのでワクテカしながら待ってます

さて、まだ書けるかな?

515 名前:百合司1.5 ◆aPPPu8oul. 投稿日:2005/09/17(土) 12:09:38 ID:fe273v2C
ちょうどいい長さで書けたので埋め立て

* * * * *

「ねぇ、中ってほんとに気持ちいい? 」
噴いた。噴いてむせ返った。そして、自分と目の前の少女のおかしな関係を再認識する。
どうしてまた自分は来てしまったんだろうと後悔しつつ、以前と同じファーストフード店でまた懲りずにシェイクをすすっていたわけだが。
口の周りをぬぐって、司は努めて落ち着いた声を出す。
「…あのね三崎さん、そういう事はもっと遠まわしに言って欲しいな」
「あ、ごめん! あ、あの、でも、他になんて言ったら良いか…」
指摘された途端に頬を染めて俯くゆいは、何処からどう見ても可愛い。何度連呼してもかまわない。可愛い。
中性的な顔立ちの司とゆいは、美男美女のカップルに見えるはずだ。そこにはちょっとした優越感を感じる。
しかし天然の小悪魔であるゆいに油断は禁物だ。
「まぁ、そうだね……俺も最初は良くわかんなかったよ」
「……でもそれだと、男の人ってがっかりしない? 」
禁物なのだが、心底心配そうな表情と声を向けられると、優しくしてやりたくなる。
「そーだね…中で感じるもんだと思い込んでる奴が大半だから…でもそれは別に、こっちが悪いわけじゃないし」
大丈夫だよ、と声をかけても、ゆいの表情は晴れない。
「うん……」
この年頃ではお互いが未熟すぎて、性の不一致など当たり前なのだが、それを真剣に悩んでしまうのも若さゆえで。
なんとかしてやりたい、と司が思うのは自然の成行だ。
「……あれから、自分でしてみた? その…中も」
「うん……してみた、けど……よくわかんなくて」
ゆいは決して感度が悪いわけではない。ただまだ開発が済んでいないだけで、これからどうにかできないわけではない。
……ただ、余計なことを言うと司が泥沼にハマる。
「まぁ、焦らずゆっくりするといいよ。中の感じるところ、覚えてるでしょ? あそこ、自分で触ったり触ってもらったりしてれば…」
「…司君は、それで感じるようになった? 」
頬を染めたゆいの頭の中には、隆也の手で喘ぐ司の姿が思い浮かんでいるのかもしれない。
しかし司が思い出すのは、ゆいと同じように悩んでいた頃の自分と、健だ。
遠慮のない間柄でも男と女のことは別で、それはもう思い出すだけで頬が熱くなるような恥ずかしさが湧いてくる。
「うん。…まぁ、相手に言うのも恥ずかしいから、自分でなんとかしたけど…」
「…司君、顔真っ赤だよ」
指摘されてもどうすることもできず、平静を装ってシェイクをすする。
「自分で、どれくらいしたの? 」
また噴いた。っつーか、噴くよそりゃ。
「…ど、どれくらいって…! 」
言葉攻めじゃねーか! と叫びだしたいのを必死で飲み込んで、司は頬を染めて口をぱくぱくさせている。
ゆいはそんな司を見て無邪気な笑みを浮べて、可愛い、なんて言っている。
「だから…その、頻度」
「あ。あぅ、あ……」
はっきり言われてもはっきり返すことは出来ない。男友達との会話なら、平気で『毎日』とか言えるのだが。
「だって、ちゃんと…感じるようになりたいから……だめ? 」
だからそれは反則だ。可愛ければ何をしても許される人種がいることを司はようやく認めた。
耳まで熱を持っていて、言われなくても自分がひどく赤い顔をしているのがわかる。
「……その頃は、週……三回、とか……したいときは、毎日……」
「…やっぱり、それくらいしなきゃだめかなぁ? するときって、いっつもイくの? 自分でしてて、いける? 」
真面目に聞かれると困る。自分だけ恥ずかしがっているのがものすごく、困る。
「いや、人それぞれ…だろうし。…う、ん…だいたい、軽くイく、かな……」
人に話すようなことではないのに、よりによって男の格好で女の子に告白しなければならないのがひどく恥ずかしい。
「中でイける? 」
「……う……中、といっしょに、クリいじって……」
何言ってるんだ俺! と激しく自分につっこむが、つっこむべきはそこではない。
恥ずかしがりながらも少し気持ちよくなってしまっている自分のM性につっこむべきだ。
「そっかぁ……ありがと、がんばってみるね! 」
何でこの子はこう、さわやかな可愛らしい笑顔で言い切れるのだろう。
立ち去っていくゆいの背中を呆然と見詰めながら、司はようやくシェイクを味わった。

* * * * *

以上。埋め立て不要だったらスマソ

516 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/17(土) 15:10:38 ID:6rBRAPwG
天然言葉攻めw
しかも公共の場で!
バッチリ羞恥プレイだww

517 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2005/09/17(土) 16:31:41 ID:JaA8XGq2
ここは遠井城という遠井家の居城である。城主遠井真琴とその一人息子絢夫が暮らしているが最近城主の真琴の様子がおかしい。

「一体どうしたんだろう。健康が取り柄の父様が今日も体調が思わしくないなんて・・。」
そう絢夫は三人の従者に話し掛ける。絢夫は明るく人なつっこい印象が特徴の可愛らしい少年である。
その父真琴はそんな息子に似ても似つかず可愛い名前もまた似合ってない見るからに健康で逞しい男性である。
見た目通り豪胆で毎朝の乾布摩擦と武術の鍛錬は毎日欠かさない身も心も逞しい男である。
そんな真琴がここ数日熱っぽく布団から出ることが出来ないでいる。40何年間生きてきて風邪一つ引いたことないと自慢してたのに。
しかも医者に見せても原因が不明であった。
「きっと大丈夫ですよ。あの真琴様が病気なんかに負けませんよ。」
そういって従者の一人、春希が慰める。控えめで利発な性格で繊細な容姿をしている。
「大丈夫など状況も掴めぬのに軽々しく口にするものではないぞ。」
「そんな言い方ないだろ!!夕顔丸!!兄貴は絢様を慰めようとしてんのに!!!」
夏希が怒りの声を上げる。夏希は春彦の双子の弟である。容姿は兄に瓜二つの優男だが
負けん気が強い性格で雰囲気はかなり違っていた。その夏希が怒った相手、夕顔丸は春希、夏希兄弟とは違い、
半年程前遠井家に仕え始めた。辛辣な口を利く上、素性を話さないが楽観的な性格の真琴と絢夫はそんなこと気にしていないが
夏希はことあるごとに夕顔丸につっかかていた。
「・・慰めたところで病気が治るわけでもあるまい。」
「てめぇ!!!」
夏希が夕顔丸に掴みかかろうとしたところ
「夏希!!やめるんだ!!」 「やめなよ!!」
春希と絢夫が同時に制止の声を上げる。その二つの声に夏希の動きが止まる。
「春希も絢様もなんでこんな奴かばうんだよ!!」
「今、喧嘩する様な状況じゃないだろ。」
春希が諭す。その説得に夏希が引き下がる。
「ちっ、春希と絢様に感謝するんだな、夕顔丸。」
「別に貴様と喧嘩したところで負ける気はしない。ま、面倒ごとは避けられただけよいが。」
夏希はその言葉に再び怒りを覚えたが仕方なく抑えている。
「・・・一応言い過ぎたとは言っておこう。」
『なら余計なこと言うな!!』 夏希は内心怒声を上げた。
その状況に少し困りつつも絢夫は父の心配をした。
「父上・・。」