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萌拳演義 後編

白雀 ◆T2r0Kg7rmQ氏

 口の中で乳首を転がしたまま、空いている片方の腕を下半身へと伸ばす。
 顔はレンの胸元にあったため下半身の様子はよく分からない。そのため手探りでファンはレンの下半身を攻め始める。
「んっ、ま、待ってよぅ」
 下半身をまさぐる大きな手の感触で初めてレンも次に何をされるのかに気がつく。弱弱しい声で哀願するが、今度はへそから下へと伝っていくファンの手は止まらない。
「ひっ、くっ、はあっ」
 腹の上をつたっていくくすぐったさと胸を愛撫される刺激が同時に襲い掛かり、レンは下半身をよじらせながらその感覚に一生懸命耐える。
 
 ファンの右手が下半身へと達した。まだ脱がされていないズボンの上から、ファンはとりあえず指先を股間のあたりにもぐりこませる。
 しかしレンが恥ずかしそうに足をぴったりと閉じているのと、道着の生地が厚いせいか、ズボンの上からの刺激にはあまりレンは反応していないようだった。
 しばし考えた後、ファンは一度右手を止める。同時に下で乳首への愛撫を止めると、最後に仕上げとばかりに大きく口でレンの乳首を咥え、強く引っ張った。
「んん――っ!」
 先の乳首ごと餅のように伸びるレンの薄い胸。思わず大きな声を漏らすレン。ファンが口を離すと、硬く尖った乳首以外は元の平らな胸に戻る。乳首の先端が唾液で濡れていた。
「な、何するんだっ」
「いや、安心しろ。胸から他のとこに変えるだけだから」
 他のとこって……と尋ねようとする前に、腰の横あたりに座ったファンが両手をズボンにかけるのを見てその意図を悟るレン。
「ちょ、ちょっとまっ」
 慌てて下半身に力を入れて抵抗するが、もう遅い。
 よっ、という気合の入っていない掛け声とともに、一瞬でレンのズボンは膝元まで下ろされる。
 しかしレンは腰を浮かせてはいなかったからズボンは脱がしやすくはなかっただろうに、どうやったのだろうかこの男は。
 そのまま投げ出されていた両足をかるく持ち上げ、するすると足先からズボンを抜き取る。
(〜〜〜〜!!)
 とたんに羞恥心で顔を真っ赤にするレン。
「……」
 ファンも、予想外のモノを見たかのように固まっていた。
「お前、その、なんだ……下着は?」
 ズボンを脱がせば、下半身を保護するズロースか褌のような下着(※現代のパンツのような下着はまだなかった)が顔を出すと思っていたファンだったが、何とレンは下着を着けていなかった。
 レンの下半身、まだ一本の毛も生えていない綺麗な割れ目が隠すものなくあらわにされていた。
「だ、だって……はかないほうが動きやすいんだもん」
 心なしか涙声が混じっていそうな小声で答える。心の準備なしに見られたほうも見たほうも、共に恥ずかしさでどうしていいか分からなくなっていた。


「あー、その、何て言うか……」
 いきなり全裸にさせるつもりはなかったらしく、気まずそうにレンと目を合わせるファン。まずは下着の上からゆっくりと、と思っていたらいきなりつるつるの割れ目とこんにちは、ではまあ無理も無い。
「綺麗だと思うぞ、俺は」
「ばか……」
 褒めてるのかどうかよく分からない言葉を、頬を指で掻きながらかけるファンから目を逸らすレン。まだ産毛すら生えてない股間をレン自身いちおうちょっとは気にしていた。
「ま、まあいつかは脱がすんだしあまり気にすんな。じゃあ、とりあえず行くぞ」
「え? ん……ああっ!?」
 ファンの指がレンの股間へと伸びる。
 無毛の割れ目の上をなぞるように、人差し指が奥へと向かう。割れ目の双璧に挟まれるように、ファンの指が少しずつレンの下半身に埋まっていく。

「やめ……てよ……」
 身をよじって抵抗するレンの口調もずいぶんと弱々しい。足を閉じ、太腿を挟めて指を止めようとするが、既に適度に滲んでいたレンの愛液がファンの指に絡み、指の滑りを良くしていた。
 そのぷにぷにとした上等の饅頭のような感触を楽しむように、ファンは指を割れ目の先端から奥へと何度も何度も線に沿って往復させる。
 小陰茎も秘所もまだ責めてはおらず、純粋にレンの性器の外側のみを攻めているだけだが、ファンの指が行ったりきたりするたびにレンは下半身に味わったことの無いむず痒い感覚が襲い来るのを感じていた。
 声を上げないようにと必死に口を閉じて耐える。だが口元に意識を集中させると下半身がおろそかになる。僅かに緩んだ隙をつかれ、ファンの五指によってレンの足が拳一つ分開かれる。
「っあっ!?」
 今度は使う指を中指に変更し、下から上へと這うようにして下半身への攻めを続けるファン。二、三度往復して中指にもレンの愛液が絡みついた頃、伸ばしきった中指の先がレンのまだ未発達な小陰茎に触れた。
「ひゃんっ!」
 とたんにレンに電撃が走る。
「自分でいじったこと無いのか?」
「……ない」
 いちおう、レンもそういうことをするとなんとなく気持がいい、くらいの知識はある。
 しかし性に対してそれほど興味が無かったレンは自分で触ってもそれほど気持いいものだとは思っていなかった。
 それが、自分以外の、しかも男性に触られるだけでどうしてこうも違うのか。
 自分で自分をくすぐってもあまり笑えないのと同様、レンは他人に小陰茎を触られることで初めてそこが女にとってもっとも感じやすいところであることを知った。
 指の腹の部分でこね回すように愛撫は続く。その間にも開いているファンの左手は再び胸へと伸び、小さいながらも一人前に自己主張している乳首をその指先で責め始める。
「っはっ! んっ!」
 下半身と上半身の敏感な場所が、同じタイミングで攻められる。白い肌には赤が射し、口から漏れる切なそうな吐息もだんだんと荒いものへと変わりつつあった。
 強張っていた全身に力が入らなくなっていく。閉じようとしていた両足はさらに広がり、貝のように硬く合わさっていた幼い秘所が外気に晒される。
 既に透明な愛液で濡れていた粘膜が山の清涼な空気に触れ、ひんやりとした感触に一瞬レンが身を震わせる。
 しかしすぐに、閉じていた秘所へとファンの熱を帯びた指が近付けられる。既に十分に濡れていたファンの指は、レンの未成熟な肉を少しかき分けるだけで簡単に中へと侵入を成功させる。


「や、やだっ」
 自分でも指を中まで入れたことの無いところに、初めて男の指が侵入される。その未知の感覚と、これからのことへの不安が入り混じり、レンは思わず少女のような口調でファンの侵入を拒む。 
「ダメだよ……入れちゃやだ……」
 だがファンは指を抜こうとはせず、ゆっくりと開拓していくように中からレンの閉じた秘所をほぐして行く。
 入り口を広げながら、少しずつ奥へ奥へと。胎内に異物が挿入される違和感がだんだんと強くなり、同時に入り口をかき回され広げられるなんとも言えない感触も襲い掛かり、レンは自分の下半身がどうなってしまっているのか分からない。
 初めてのレンになるべく痛みを感じさせないよう、少しずつ、上辺を擦るように。
 そうされるとレンの身体は無意識に、侵入してくる異物を押し戻そうとする。
 その襞の動きが指をキツく絡めとり、指に触れる内壁の面積が増え、擦れる刺激はいっそう増して行く。
「くぅっ、あうっ」
 奥からにじみ出る愛液がさらに量を増し、侵入を拒むように閉まっていた入り口付近はどんどんと指の侵入を許していく。
 入り口はもういいだろう、とファンはもう少しだけ指を奥まで侵入させる。第一関節までしか入っていなかった指が、レンの中に第二関節のあたりまで飲み込まれた。
「や、入って……ひゃあぁぁっ!?」
 今度はそこをこじ開けるように、前後だけに動かしていた指を円を描くように膣内でこねくり回す。回転しながら内部をかき回す感触に、思わずレンは腰を浮かせる。
 徐々に我慢しきれなくなっていく自分の理性を必死に保とうと、レンは必死に歯を食いしばる。
 しかしいまだ誰にも触られたことの無い膣内に初めて与えられる刺激は、経験したことの無い快楽となって下半身から全身へと駆け巡る。
 どんなに我慢しようとしても、耐え切れない声が可愛らしい喘ぎとなって口から漏れ出す。
 ここぞとばかりに、空いていたファンの左手がレンの右足を大きく開かせる。レンが驚く間もなく、今度は左足が同じように開かれる。
 鍛錬によって柔軟な身体を作っていたレンの身体は同年代の少女と比べても遥かに柔らかい。両足はほぼ180度開かれ、レンの最も恥ずかしい部分は完全に丸見えになる。
 そこへすかさずファンが場所を移動する。レンにのしかかるような態勢から、開かれた両足の間に割ってはいるような立ち位置に変えると、レンの秘部の正面にちょうどファンの体がある形になった。
(やだ、こんな……ボクの恥ずかしいところ、全部……見られてるよ……)
 しかし膣内への攻めに必死に耐え続けていたレンに、開かれた両足を戻すほどの余力は残ってなかった。
 両足が大きく開脚されたことで、力が抜かれ余裕の出来た膣内はさらに指の侵入を容易にしていく。だがさすがにレンの膣内はまだ狭く小さい。第二関節を越えたあたりで、快感と同時に感じた痛みに一瞬レンが顔をしかめたのをファンは見逃さなかった。
「悪い、痛かったか」
「べ、別に……」
 気にしなくていいのに、とレンは思う。
 そもそもボクたちは愛し合っている男女じゃないんだから、ボクのことなんか気にしないで好きなようにしていいのに。
 ボクが望んだことだから、どんなにひどいことされたってボクは我慢できるのに。
 そんな疑問を抱かせるほど、ファンのさりげない優しさがレンの心に染み渡った。
 ファンもそれ以上奥への侵入はやめ、少し指を引いて再び入り口から間もない所を重点的に攻める。そして人差し指を前後左右に動かしながら、さらに親指の腹で小陰茎を同時に擦る。
「ひっ……やん、はんっ!」
 中をかき回されながら、敏感な小陰茎を同時に責められ、悲鳴に近い声をレンが上げる。
 もしレンが何度か自慰の経験があるならば、その強烈な刺激で既に達していただろう。
 しかし何もかもが初めてなレンにとって、この刺激は強すぎた。まだ達することを覚えていない体はその快楽を受け入れず、耐えようとする。達して楽になりたくても楽になれず、溶けそうな下半身を持て余しながらレンは何度も苦しそうに身を捩じらせる。


 もういいだろう、とファンが指を抜く。
 レンの胎内の温もりが残る指には、透明な愛液がねっとりと糸を引いて絡み付いていた。
 ようやく異物が引き抜かれた膣口は、これからさらに大きな異物を入れられる準備を整えるかのようにひくひくと収縮しながらその入り口を小さく開けていた。
 達しかけてぼんやりとした意識のレンが、展開の変化にゆっくりと視線を前に向ける。
 その視線の先では、ファンがためらいがちに衣服を下だけ脱いでる姿があった。やがてファンの膝元あたりまでズボンが下ろされると、そこから待ち構えていたように準備の整ったファンの陰茎が顔を出す。
(っっっ!!??)
 もちろん、勃起した状態の男性器を見るなど初めてのレン。
 混濁していた意識は一瞬で正常なものに戻り、身体は蛇に睨まれたカエルのようにかちんこちんと硬直する。それでも視線はその大きく天を仰ぐようにそびえ立つファンのモノから逸らすことができなかった。
(うわ、うわ、うわー) 
 どう反応すればいいのか分からず内心パニックになるレン。しかしもちろん、手は縛られているし足は間にファンの体が割り込まれたままだし、どうしようもない。

 ずりずりとファンが膝立ちの状態でレンに近づく。そのまま腰を下ろすと、ちょうど互いの性器がお見合いをするかのように間近にある体勢になった。
 ぴとっ。
「きゃあっ」
 手で大きくなった自分のモノを掴んだファンが、それをレンの秘所へと当てる。性器同士が触れ合う感触よりも、その行為に驚きレンは少女らしい悲鳴を上げる。
 まだほんの入り口に触れただけだというのに、ファンの陰茎はすぐにでも射精しそうなほどに大きく脈打っていた。
 硬く、大きく反り立ったファンの陰茎が、レンの湿った割れ目を上下に擦る。
「んっ、んんっ、……」
 指よりも太く、しかも遥かに熱いモノが敏感になった入口を擦り、まだ半分皮の被った小陰茎を刺激する。
 その度にレンは体が痺れそうな感覚に、押し殺しきれない声を挙げる。
 その声を聞きながら性器を触れ合わせているだけでファンはくらくらと感じる射精感を抑えきれなくなる。
 入れたい。最初はさすがに躊躇いがちに始めた行為ではあったが、今となってはこの少女と繋がりたい、とファンも雄としての本能が覚醒していた。
「……本当に、いいんだな?」
 限界まで勃起したファンのモノは、レンの花芯から溢れる愛液を十分に絡ませており、最後の仕上げの準備は完璧に整っていた。
(入れる……んだよね、アレを……あんな大きなの……ボクの中に)
 想像以上の大きさの男性器を入れられてしまったら、自分はいったいどうなってしまうのか。
 あれこれ想像しては期待と恐怖に体がこわばる。
「うん……」
 もしここで拒んだなら、この人はきっと自分を気遣って止めてくれていただろう。それはこれまでの愛撫の仕方からレンにも分かっていた。でも、だからこそ彼の優しさに甘えてはいけないな、と彼女は思う。
 確かに最後までされるのは怖い。けど最後までされないと、ボクは自分のこともこの人のことも分からないままで終わってしまう。それじゃあボクは立ち止まったまま進めない。
 その優しさを受け入れれば、どんなことがあってもきっと大丈夫だろう、とレンはその身と心を、目の前で緊張気味に待っている男に完全に委ねる決意はとうに出来ていた。
「いいよ、入れても」
 目を逸らすことなく、口元に微笑を浮かべながら言う。その可愛さにファンの鼓動が一瞬早まる。
 それでも極力はやる気持ちを押さえ、仰向けのままのレンの両足を大きく開かせると十分にほぐれた入口に陰茎の先端を当てる。
 手で先端を固定すると、ゆっくりと腰を前に押し出した。
「あ……」
 愛液と愛撫で十分にほぐれていた入口は、狭いながらもファンの侵入を思ったより容易に受け入れた。亀頭の部分がレンの中へと埋没する。


 だが、あっさり行けたのもそこまで。
 まだ成長しきっていないレンの膣腔は、その先は狭く固く、他者の侵入を拒んでいた。
 容易には進めないところまで入ったところで、ファンの腰の動きも止まる。
「力抜いてろ。行くぞ」
 強引にファンが侵入を再開する。
「…………っ!!」
 その途端、覚悟していた以上の痛みがレンの下腹部に走った。
 肺の空気を全部出し尽くすように、声にならない声が出る。体が新しい空気を求めるが、口は必死に悲鳴を堪えようと硬く閉じられているがため、息苦しさが増していく。
「馬鹿、我慢すんな。痛いなら痛いって言え」
「う……あ……だ……大丈夫、だってば……」
 肉体の痛みなら、三年間の血のにじむような稽古で何度も向き合ってきた。だが、破瓜の痛みはそれとは次元が違った。
 体内を突き破り、無理やり狭い体内を推し広げようとされる痛みと圧迫感。
 まだ未成熟な少女の身体には、それはあまりにも大きく感じられた。
「……んっ! あぅ……」
 これ以上弱いところは見せられないと、レンは目に大粒の涙を浮かべながら必死に耐える。
 そんな幼い少女の表情に罪悪感を感じながらも、ファン自身も初めて味わう少女の中の感触のせいでレンを気遣う余裕がほとんど無くなっていく。
 少しずつ奥へ奥へと、さらに硬さを増した陰茎が侵入していく。 レンの膣が痛いほどにファンのモノを締め付ける。
「や、やばっ……くっ!!」
 それまで味わったことのない、陰茎全体を刺激する強い締め付けにファンは早くも限界を向かえてしまう。
 どうするかと判断する間もなく、ドクン、と一際大きく脈動するファンの陰茎。
 まだ最奥部に到達していないファンのモノから、久しぶりに放出される熱い精液が大量にレンの中へとほとばしる。
(ん……熱……)
 痛みに耐えるのに精一杯のレンは、体内に熱い精が放出されたのにはなんとなく気がついたが、それにまで気を回す余裕はなかった。
 しかしお腹の内側から全身にゆっくりと広がっていく温もりが、少しだけレンを落ち着かせる。
 一方でまだファン自身をくわえたままの膣内は、ファンが達した後もキツくそれを締め付ける。
 達したばかりで敏感になっていた陰茎にそれまで以上の締め付けをくらい、ここしばらく射精していなかったファンのモノは再び硬さを取り戻す。
「ま、また?」
 一度収まった圧迫感が再び強くなり、レンはファンのがまた大きくなったことを知る。
「ああ……また行くから、しっかりつかまってろ」
 またすぐ出してしまわないように下半身に力を入れながら、ファンは手を伸ばしレンの両手を縛ってした帯をほどく。
 痛みに耐えるために爪が食い込むほど強く握られていた両手が自由になった。
「……?」
「やっぱ、こういうのは性にあわねぇ。こういうのは本来想い合ってる男女がするもんだからよ、その、こういう無理やりみたいなのはやっぱダメだ。普通にしたほうがいいに決まってるだろ。ほら、苦しければ俺にしがみついていいから」
 手をレンの背中に回す。そのままレンを持ち上げるように起こすと、まだ奥まで進みきっていなかった陰茎を一気に奥まで突き上げる。


「っあああぁぁっ!?」
 いきなりの衝撃に、思わず高い声で鳴くレン。自由になった両手が、振り落とされないようにとファンの両肩へと伸ばされる。
 それまでの正常位と呼ばれる体位から、二人は寝具の上に座るファンに、正面からレンの小さな体が抱きつく座位のような体位になった。
「……っ! あうっ!」
 完全に奥までたどり着いたファンのモノがゆっくりと引かれ、抜く寸前でまたレンの膣内へと戻っていく。
 まだ慣れていないレンのために、ゆっくりと、ゆっくりと。
 一度射精して余裕のできたファンは、動着を脱がされて今や完全に一人の少女として抱かれているレンを優しく抱き締めながら腰を動かしていく。
 レンの破瓜の証と溢れ出る愛液、それに先程放出された大量の精液が混じりあい、互いの性器を淫らに濡らしながら絡まっていく。
 そのため先程よりもスムーズに、そしてより膣内に密着した形でファンのモノがレンの中を動いていく。
「あっ……は……んんっ!」
 大きなモノが体の中を突き上げるのは、まだ痛い。それでも膣内をぬるりとした陰茎が擦り上げる感触は確かに痛み以外の何かを感じさせていく。
 また密着した肌で感じるファンの温もりと自分を抱く大きな両の腕の感触が、どうにかってしまいそうなレンを繋ぎ止めてくれる確かな安心を与えてくれる。
 出すことを我慢していた声も次第に限界に達し、その口からは自然と喘ぎ声が漏れていく。
 木製の寝具がギシギシと音を立てる上で、繋がった二人の動きは加速していく。
 寝具の軋む音より大きく、二人の声と絡み合う水音が閑静な室内に響く。
 ファンは思い出したようにレンの唇を貪り、桃のように柔らかい尻の双丘を揉みしだき、硬く充血した乳首を擦りながら次第に速度を上げていく。
「や、んんっ! やあぁっ!」
 ファンの熱い指先が体に触れるたび、レンはもう抑えの効かない喚声を上げる。
 まだそれは快楽よりも未知の刺激への生理的な反応が色濃いものだったが、明らかに痛みに耐えるものだけではなくなっていた。
 その分、頭は真っ白になっていく。全身の意識が下半身に集まっていくと同時に理性は吹き飛んでいき、レンは何も考えられず強くファンにしがみ付く。
 六分の痛みと四分の快楽の渦の中で、レンは自分が険しい滝を登って龍になる鯉になったような気になった。
 下から突き上げられ、どこか遥かな高みに飛んでいって自分が自分でなくなってしまいそうな、そんな気がした。
 不安と恐怖と混乱と期待。自分がどうなってしまうのかとさまざまな感情が混じった声を上げながら、レンは安心を求めて必死にファンにしがみつく。
「ふぁ……ファン……ファンん……ぎゅって……ボクのこと、離さないで……」
「んっ、ああ……!!」
 ファンにも二度目の限界が訪れようとしていた。両の腕でレンを強く抱きしめながら、快楽を求めて下半身はさらに動きが激しさを増す。何度も何度も狭い膣内を激しく突き上げられ、大きな刺激の奔流がレンの体内で荒れ狂う。
「くあっ! レンっっっ!!」
「ファンっー! ふああああ――――っ!!」
 レンの最深部まで届かんばかりに勢いよく精が放出される。ファンは抱きしめたレンの身体を最後まで離すことなく、長い長い射精の快楽の余波に震えていた。
 熱い精を体の奥まで叩きつけられたのがトドメとなり、レンは射精を続けるファンのモノをきつく締め付けながら達した。
 電撃が体中を駆け巡り、体内の気があらかた放出され尽くした感覚を味わいながら、痛みと快楽と緊張が限界に来たのかレンはファンの胸の中でゆっくりと気を失っていった。


 新たに昇った太陽は燦々と輝き、生い茂る幾多の葉の間からも山の隅々にまで優しく降り注ぐ。
 薄靄の中で朝露が朝日を反射し、山の朝はあたり一面に幻想的な輝きが余すことなく満ち溢れていた。
 一晩が明け、愛用の動着を身に纏ったレンはもう活発な拳法家少年へと戻っていた。
「帰るのか」
「うん。一晩帰らなかったから、さすがに父様も心配してるだろうしね」
「……どうすんだ、これから?」
 勢いで体を重ねてしまったとはいえ、相手はまだ嫁入り前の少女。多少気まずさを覚えながらファンは帰路に立つレンに尋ねる。
「修行を続けるよ。一時は諦めかけたけど、ファンのおかげでまた新しい目標ができたしね」
 レンが朝日のように明るく笑う。
「目標?」
「うん。ボクをお嫁に行けない体にしたやつを、ぜったいにいつかギャフンと言わせる、って目標」
「ぶ――――っ!?」
 予想外の言葉にファンは思わず吹き出す。
 お嫁に行けない体にしたってのはやっぱりアレか、あのことなのかっ!? などと彼にしては珍しくうろたえながら。
「おおおお前、まさか最初からそれが目的で!?」
 少し恥ずかしそうな顔でレンは首を横に振った。
「最初は本当に、半ばヤケになってだったけど……でも、優しくしてもらったおかげで、あれでファンに勇気をもらえたから」
 だから、また頑張ろうって気になれたんだよ、とレンは少年のような顔いっぱいに微笑みを浮かべながら言った。
 いつの間にか目の前の青年のことを「お前」から「ファン」へと呼び方を変えていることには気付いていないようだったが。
「分かったんだ。流派とか父様とかにこだわってたらダメなんだって。ボクは世界一強い父様の娘だけど、それ以前にボクは虎蓮っていうボク自身だから。
 だからボクは、もっともっと強くなって、いつかファンに勝つ。それをボク自身の目標にするんだ」
「ああ、それなら大歓迎だ」
 楽しそうにファンも笑う。
「また強くなったら来るからさ……」
「おう、いつでも勝負は受けてやる」
「うん。それでさ、ありえないと思うけど、その、」
 レンが少し恥ずかしそうに口篭るのを見て小首を傾げるファン。
「ボ、ボクがもし負けたらまた……あんなことするのも忘れないでね」
「ぶ――――っ!?」
 ファン、本日二度目の大打撃。
「か、勘違いしないでよっ。ファンにまたあんな恥ずかしいことされたら、また今度こそ倒してやるっていう闘志が沸いてくるからなんだからっ」
 絶対に、ボクがファンにしてもらいたいからじゃないんだから……とレンは言い訳のように付け加えたが、その部分はあまりに早口だったため上手く口から出なかった。
 どう反応していいか分からず頭をかかえるファンを振り返りながら、レンは駆け足で朝日の射す山道を走っていく。
「じゃあね、ファンっ」
 町へと続く三叉路の前で、レンは元気に手を振った。
「ああ、またな、レン」
 まったくあのガキは、と苦笑いしながらファンも小さく手を振り返す。
 町への坂道を駆け足で下っていくレンを見送るファンの前髪を、森の匂いをいっぱいに含んだ爽やかな風がいたずらっぽく揺らした。


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おまけというかあとがき

レン「こんばんわっ。今夜も行くよっ喰いタンドラ3特別コーナー♪」
ファン「おー、お疲れ。しかし終わっちまったなぁ」
レン「終わっちゃったね」
ファン「もうお前の幼児体系を味わうことはないんだなぁ……(しみじみ)」
レン「しみじみと失礼なこと言うなっ!(ゲシッ)」
ファン「ぐおっ! す……脛はマジ痛いんだけど」
レン「確かにボクの初めての経験のお話は終わったけど、これで終わりだとさびしいじゃない。だから、作者さんに頼んで続き書いてもらわない?」
ファン「またお前と付き合わなくちゃならんのかよ……めんど」
レン「そんなこと言っていいのかなー? せっかく中華風の世界が舞台なんだから、今度は男なら誰でも大好き、チャイナ服でファンを悩殺したりする話だってある(書かせる)かもしれないよ」
ファン「おー、またお前の体系に一番似合わなそうな服を選んだな」
レン「せいっ!(ドスッ)」
ファン「み……鳩尾に……」
レン「なんだよっ、ファンはボクのチャイナ服とか見たくないの?」
ファン「見たくないわけじゃないが、その服とかだと大きな問題があるぞ」
レン「問題?」
ファン「このスレは『男装』少女に萌えるスレだ。だがチャイナ服は明らかに女の服で、ぜんぜん男装になってねぇだろ」
レン「あ……そっか、それってこのスレ的にどうなんだろうね」
ファン「まあこのスレの住人たちはいい人ばっかだから無理やり投下できなくはないだろうけど、あまりスレの趣旨に反するのもアレだからな」
レン「難しいところだね。それじゃあ今回はこの辺で。みんな、読んでくれてありがとー」


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