「もう大丈夫か?」
「ウン。」
10分以上泣きはらした後、嗚咽も収まった有紀は
赤く上気した頬を俺の胸に擦り付けてきた。
「ねえ、狂介。」
「どうした?」
「あのね・・・・僕のコト抱いてくれない?」
「えっ!!」
突然の大胆宣言に俺はうろたえた。肝心な時にノミの心臓な自分に
腹ただしく思いながらも意を決し答えた。
「いいのか・・・俺で?」
「狂介じゃなきゃイヤだ。狂介がいい。」
その言葉に俺の心臓が高鳴り頭から理性を奪った。
「有紀!」
俺は有紀を抱き締め押し倒した。
「狂介ぇ・・・・」
か細く震える有紀の唇に自分の唇を重ねる。しっかりと有紀を味わう為に
荒々しく舌を絡ませるように吸い立てた。
有紀は始め軽くうめきのけぞったものの、次第にうっとりとした表情を浮かべ
俺に身をゆだねた。
「有紀、スッゲエ可愛い。」
赤く上気し喘ぎ声をあげる有紀の表情は、男と思っていたときとは違い
女性特有のはかなさを醸し出していた。
「有紀・・・・・」
俺は有紀の服を脱がせにかかった。キスで身体の力が抜けた有紀は多少の抵抗を
見せるものの俺に敵うはずなく服を剥ぎ取られていく。
「あぁ・・・恥ずかしいよ。狂介・・・・。」
青いワイシャツとジーパンを取り去り、サラシを巻いた胸と
小さなショーツのみの姿を見て俺は呟いた。
「・・・ホントに女なんだな。」
サラシで押さえ付けられているものの、有紀の胸はかなり大きく
小さめのサイズの服を着ていたならば男装していようとも無駄といえるサイズだった。
(有紀の全てが見たい。)
未知の興奮に取り付かれた俺はサラシとショーツをいとも簡単に取り去る。
「これが・・・・・」
有紀の身体は無駄な肉など一切なく、陶器のように白く洗練された肌に
瑞々しい果実のような乳房。まだ幼さの残るくびれに、まるでカモシカのような
太腿とヒップのラインは極上級の一品だ。
「綺麗だぜ有紀。」
初めてお目にかかる有紀の裸身は、もはや男と思えない女の色香を匂わせている。
こんな芸術品に触れる事ができ満身の笑み浮かべた俺は有紀の首筋から
胸元にかけて優しく愛撫した。
うっすらと汗ばんでいるもののキメ細かく、俺の手を包み込むような有紀の肌は
俺を一瞬にして虜にした。
「はぁぁ・・・狂介ぇ・・・身体が熱いよ・・・」
有紀は既に全身に力が入らず俺の思うが侭となっていた。
「心配すんな・・・俺に任せとけって。」
そういいながら俺は有紀の胸にむしゃぶりついた。
「ヤッ!!・・・そんな・・・赤ちゃんみたいにぃぃ・・」
舌で乳首をころがしながら口全体で乳房全体に吸い付き
舐めまわす。
「あぁん!!」
胸を刺激され、有紀は甘い声を出す。俺は目標を乳首に定め
乳房そのものは両手を使い責め立てていった。
乳房が心地よく愛撫されていくのと同時に有紀の股間からは愛液がとめどなく
流れていた。乳房から徐々に腹部、腰部へと吸いまわす箇所を下半身に下っていった俺は
両足の間へとその目標を定めフトモモを大きくはだけだした。
(美しい・・・ここが有紀の・・・・・。)
「いやぁん!!・・・見ないで・・・お願い・・・・」
大切な部分を俺に見られ有紀は目に涙を浮かべながら哀願する。
有紀の泣き顔に罪悪感が痛んだが、ここで退いたら男の恥よ。
後で謝り倒す覚悟でうっすらと恥毛の生えた割れ目へと舌を伸ばしていった。
「あんっ・・・あっ・・・・そんなトコ・・・汚いよぉ・・・あぁぁん!!」
誰にも触られず見られたことすらない部分を舐め回された有紀は大きく身体をのけぞらせる。
(あぁ・・狂介が僕のアソコを・・・気持ち良いよぉ)
羞恥を感じながらもそれを上回る快感に有紀は声を荒げた。
自分を受け入れ愛してくれる狂介に有紀は愛しさと切なさがあふれ出し狂介を求める。
「狂介ぇ・・・お願い・・・ギュッってしてぇぇ・・・」
虚ろになりながらも哀願する有紀に狂介は股間から顔をあげその願いに答える。
「お望みのままに。」
強く、しかし優しく包み込むように抱き締めてくれる狂介。有紀は狂介の暖かさを
全身で感じながら快感に酔いしれた。
ジュ・・・クチュ
そんな有紀の快感に呼応するかのように秘唇からは愛液が耐えることなくあふれ出ていた。
「さて・・・・」
その音を聞き逃さなかった狂介は片手を秘唇に伸ばした。
「ダメェ!!・・・ソコは・・・気持ちよすぎるのぉ〜・・・」
「だったらいいジャン。もっとしてやるよ。」
狂介は有紀のソコを優しくまさぐり、硬く勃起したクリトリスを撫でまわした。
「ひぃぃん!!痛い・・・痛いよ!!」
快感を通り越し純粋な痛みに有紀は身体を大きくのけぞらせる。
「!!悪りぃ、調子に乗りすぎた。ゴメンな・・・。」
「あ・・・大丈夫・・だよ・・・」
息を荒げながらも消え入りそうな笑顔を向ける有紀。
(反則だ・・・可愛すぎる!!)
有紀の笑顔に俺は興奮とときめきを感じた。
「・・・今度は優しくするから。」
「うん・・・ありがとう。」
そう感謝の言葉を口にする有紀の唇に俺はキスをする。
「ふぅむ・・・ん・・・あむ・・・」
舌をねじ込み有紀の口腔を弄ぶ俺。有紀は俺の下から逃れるように
舌を動かすが俺はそれを逃がさない。ジックリと時間をかけて
有紀の舌を堪能する。
そのうちに俺の昂ぶりも限界に差し掛かった。下を除けば
俺の股間は痛いくらいに腫れ上がり、ズボンを突き破りそうだった。
俺は服を脱ぎ捨て有紀に覆いかぶさる。
「そろそろいいか?・・・俺限界なんだけど。」
「うん・・・・・でも・・・」
「でも?」
「優しくしてね。」
期待と不安の入り混じった顔を浮べ有紀は俺にしがみつく。
「あぁ・・・有紀、愛してるよ。」
耳元でそうささやいた俺は自分の分身を有紀の秘唇に押し当てた。
溢れんばかりの愛液で入りづらそうだったソコは俺のモノだけは
別物といわんばかりに喰らい付いてきた。
そのまま俺の肉棒が底までたどり着いた瞬間、プッ!!と言う音と共に
鮮血が飛び散った。
「おい!!大丈夫か?」
「うっ・・・うん。・・・大丈夫・・・気にしないで・・・きて」
俺には分かんないだろうがかなりの激痛のハズだ。『ここでやめてしまおうか』
そんな気持ちに苛まれた。しかし、
「あぁ・・・狂介が僕の中に・・・やっと・・・やっと一つになれた・・・」
痛みに耐え、涙を流しながらも笑みを浮べる有紀。
「ずっと・・ずっと決めてたんだ・・・初めては狂介にって・・・
狂介に僕の初めての人に・・・なって・・・もらいたかったから。」
あぁ・・・俺はバカだ。性別を隠し男として生きてきた有紀。でもその心の
中には本当の、女としての有紀がちゃんと居たんだ。
俺は今彼女を裏切るとこだった。
有紀の身体から緊張が薄れていくと同時にゆっくりと、しかし大きく
肉棒を子宮の奥まで突き上げた。
「あぁ!!んっ・・・熱い・・・狂介の熱くて灼けちゃうよ・・・」
「有紀の中も温かい・・・・気持ちいいよ。」
俺の分身の熱と動きを感じていくうちに有紀の顔から痛みの表情が
徐々にではあったが消えていった。
「ん・・・ん・・・どうだ・・・有紀・・・気持ちいいか?」
「あぅ・・・・んっ!!気持ちいい・・・気持ちいいよぉ・・・狂介。」
有紀の中は絡みつくように収縮を繰り返し、俺の分身を咥えて離そうとしなかった。
「狂介・・・僕・・・もう・・・もう・・・・」
有紀に絶頂の兆しが見える。俺も限界に近い。ガクガクと震える有紀を
俺は抱き締めた。
「俺も行きたい。・・・・中で出してもイイか?」
「きて・・・・狂介の全部を感じたいから・・・きて・・・」
震えながらも俺にしっかりとしがみつく有紀。
「狂介・・・・・狂介・・・・狂介ぇぇ!!!!」
絶頂に達し今まで以上に秘口が俺の分身を締め付ける。
「くっ・・・有紀!!」
その締め付けに抗いきれず俺は有紀の中に全てを解き放った。
「あぁ・・・狂介ぇ・・・・熱いよぉ・・・・」
子宮に精液が注ぎ込まれる感覚に全身を痙攣させながらも
有紀は最愛の相手に愛され、女としての悦びを堪能できた
充実感でいっぱいだった。
「有紀・・・・」
息も絶え絶えに全てを出し切った狂介は余韻も冷めえぬうちに有紀と口付け交わし
裸身と吐息を絡ませながら眠りについていった。
「なぬ!?じゃあオヤジとオフクロは。」
「ウン、知ってたよ。僕が男の人を怖がらないようになるためにって
協力してくれてたんだ。」
「し・・知らなかった・・・チクショー・・・あいつ等ーーー!!」
俺だけが知らないで両親だけが有紀の秘密を知っていたことに、はらわたが煮えくり返った。
裸のまま布団に包まり抱き合っている今の状態ではどんな事をしても情けない姿にしか
見えないだろうがこの悔しさを抑えることは出来ない。
「でも、今日ちゃんと知ったんから良しとしようよ・・・ね?」
そう言ってコテっと首をかしげる有紀の姿に
「はい。いいですよ〜。」
と返してしまう俺。もう完全に打ちのめされてるんだな。願ったりだけど。
「ところで女に戻る気はあるのか?」
「ん?・・・そりゃモチロンあるよ。」
「そうか。」
「とりあえず、卒業まではこのままで・・・その後なんだけど・・・・」
「なんかするのか?」
「狂介・・・・・」
「なんじゃらほい?」
「・・・・・僕を・・・狂介のお嫁さんにして!!」
〜おしまい〜