「よっと。」
辰斗は巽をお姫様抱っこで抱きかかえるとベッドまで移動する。
「そうだ巽。」
「ん?」
「俺からお前に関白宣言。」
「関白宣言?」
「俺より先に寝てはいけない。俺より後に起きてはいけない。」
「何だよそれ、横暴だ。」
突然の関白発言に憤りを隠せない巽。
「お前の為に言ってるんだぜ。よく考えてみろ。今言ったことが実際に
我が身に降りかかったら・・・。」
「え〜と・・・・」
辰斗が起きている傍で寝ている自分。
・・・
・・・・・
・・・・・・・
乙女のピンチ!!!!!!!!!
「辰斗のエッチ!!変態!!」
「言ってくれるじゃねーか。そうさ、Hは変態の頭文字だぜ。」
「うぅぅ〜〜襲われちゃうよ〜。」
「・・・ボソ だから寝る時は一緒に寝ようって遠回しに言ってるんだけどな。」
「えっ!?」
「言っても分らない奴はこうだ!!」
辰斗は巽の服に手をかけた。
「や・・・あふぅ・・」
自分の体型よりも大き目の服を着ている巽を剥くのは簡単で襟元から上着はスッと脱がされ
ズボンもベルトを軽く緩めるだけで自然にずり落ちた。
「うぅ〜〜ハズい・・・」
そこに現れたのは真っ白で珠のような裸身だった。
「男の格好してるのに下着は女物なんだな。」
巽は飾り気の無い揃いのブラジャーとショーツを身に着けていた。
「なんだよ悪い?・・・色々あるんだよ!!」
「色々ってのはこういうのかな?」
辰斗はブラの上から撫でるようにして乳首に触れた。
「うわぁ・・・!!」
巽は身震いしながら身体をくねらせた。
「こっちもかな?」
さらに秘部をゆっくりと撫でる。
「ひゃう!!」
それだけに止まらず辰斗は脇腹やうなじを指で触れ回し胸元や頬に口付けた。
「巽・・・」
「・・・辰斗」
二人は見つめ合いどちらからとも無くキスを交わした。
「んっ・・」
最初は唇が触れ合う程度だったが次第に舌が絡みあって互いを
激しく求め合うキスへと変わっていった。
「ちゅ・・・んぅ・・あぁ辰斗ぉ・・・」
「巽の唇は甘いんだな。」
「そんな・・・・」
顔を真っ赤にして巽は俯いた。そんな巽の頬を両手で掴み正面を向かせる辰斗。
「俺はもうお前を傷つけない。」
心なしか辰斗の手は震えていた。
「この手も・・・お前を守るためにある。だから・・・安心してくれ。」
巽はその言葉が辰斗が自分を叩いた時の謝罪だと察知した。
「うん。」
笑顔でそう返すと辰斗は再び巽にキスをした。
「辰斗お願い、僕をもっと辰斗でいっぱいにして。」
「あぁ分った。」
辰斗は巽の胸に手を伸ばしその乳房を揉み出した。
「ひぁ!」
巽は可愛らしい声をあげた。
「あ、あんまり大きな胸じゃなくてごめんね・・・。」
辰巳がすまなそうな顔をした。
「確かに大きい胸はいいもんだけど・・・」
「・・・そうだよね。」
辰斗の期待にそえない寂しさに涙が出てきそうになる。
「だ・け・ど。」
「ふぇ?」
「俺はそれよりも好きな胸ってのがあってさ・・・」
「どんなの?」
「巽の胸。」
「う、ウソ言わなくても・・・ああぁっ・・・」
快感に悶えながら巽はそっぽを向いてしまう。
「ウソじゃないよ。誰よりも大切な巽のだから好きなんだ。」
「あ、ありがとう辰斗・・。」
寂しさで溢れかけていた涙が一瞬にして嬉し涙へと変わっていく。
「こっちは?」
辰斗は空いていた手を巽の秘部へと伸ばした。
「ひゃあ・・そ、そこは・・・あぁん!!」
キスや愛撫で昂っていた巽のソコはグッショリとぬれていた。
「感じてくれてたんだ。」
「だって・・・辰斗がしてくれてるんだもん・・・。」
「そう言ってくれると嬉しいね。」
辰斗はショーツを脱がせ直に割れ目をなぞる。
「ふわぁ・・や、あぁ・・・」
何度も指が自分の秘部を這い回る度に巽は身体をのけぞらせた。
何度か巽の秘裂をこね回す。巽のソコは愛液でドロドロになり
時折、ヒクヒクと痙攣していた。
「巽、そろそろ・・・」
「うん・・・お願い・・・きて・・・・」
辰斗は巽に覆い被さる様にして肉棒を挿入していく。巽に痛みを感じさせないように
ゆっくりと挿れたのだが、秘部を押し開きながら肉棒が通過する感覚に
巽は苦しげな声をあげた。
「ん!!」
「痛いか巽?でも少しだけ我慢してくれ。すぐに気持ちよくさせてやる。」
「ふあぁ・・・た・・たつ・・・とは・・気持ち良いの?」
「気持ち良いよ、すごく。」
そう言って頷くと巽は安堵の表情を浮かべ、同時に膣内が大きく蠢いて
辰斗の肉棒を締め付けた。
「はぁっ・・・あ・・・辰斗・・・」
「じゃあ動くぞ。」
健気に身体を動かす巽に優しく微笑むと辰斗は腰を動かし始めた。
「ふぅ、うぁあ・・・あぁぁ・・んんっ・・」
ゆっくしと出し入れを繰り返してる内に巽の声から苦痛の色が消えてきた。
結合している部分に目をやれば破瓜の血が流れ辰斗の分身を薄い赤に染めていた。
「痛いか?無理してないか巽?」
不安になった辰斗は巽に問いかけた。
「んあぁ、う、うん・・・大丈夫・・・すごく気持ち良いよ・・・はぅ!!」
快感に溶けた様な表情を浮かべる巽に安心した辰斗は腰を動かすスピードを
徐々に早くしていく。巽もそれに応えるかのように辰斗にしがみ付き身体を
大きく揺らした。
「あぁぁ!!辰斗のがすごく熱くて・・・んぁぁぁ!!」
「巽も気持ちよくて・・・くっ・・」
巽の膣内は快感を求めてどんどん蠢いていく。辰斗の肉棒もその刺激に
触発されて大きさと硬さ、熱を増していく。
「巽・・・そろそろいいか?」
「はぇ?」
「限界が近い、辰巳の中で果てたい。」
辰斗は真剣な顔で巽に問いかけた。
「・・・うん。」
巽はおぼろげになった瞳で辰斗を見返す。
「中に・・・出して。辰斗の好きにして。」
「!!」
巽の笑顔に理性の一部が消し飛ぶ。辰斗は腰の動きを今までに無く激しく、
強いものにすると一気に溜め込んだ全てを流し込んでいった。
「あぁぁ!!・・・あ・・・たつ・・とのがいっぱい・・・僕も・・・イッちゃう!!」
巽も同時に絶頂を向かえ果てる。その身体は小さく痙攣し大ききその身を仰け反らせたかと
思うと辰斗へともたれ掛かった。
「巽・・・」
辰斗は巽を抱きしめながらベッドへと倒れこむ。
「辰斗。」
「ん?」
「・・・・後でもう一回しない?」
「オイオイ・・・・・・喜んで。」
二人の睦まじい声が消えることは無かった。
〜1ヶ月後〜
「巽、起きなさい?」
「むーー・・・・・」
「朝ですよ〜?」
「・・・・むにゃ・・・・」
「・・・・・関白宣言・・・」
ガバッ!!!
「チッ、今日は起きやがったか。」
「そう何度も襲われてたまりますか!!」
目の前の関白にファイティングポーズを決める巽。
ちなみに1週間に2〜3回は関白宣言の餌食となっている。
「でも、まぁなんだ。」
巽の両手を捕らえ抱き寄せる辰斗。
「襲わなくても、いいよな?」
「・・・バカ。」
そう呟いた唇が辰斗によってふさがれる。
「気分がいい。今夜はスキヤキだな。」
「食後に僕も食べるくせに・・・。」
「ハハハ。」
「フフ。」
暖かくなった日差しが窓の外から二人に注ぎ込まれていた。