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R.m.G. 3

◆.Xo1qLEnC.氏

多分、感情がスパークして、混乱してるのだと思う。
泣いてる女を抱いて慰める、なんて卑怯だと思ってた。

けれど、腕の中の少女を放したくは、無い。
「リディ…」
名を呼ぶと、体が少し離れる。
俯いたままの顎を、上に向かせ、もう一度唇を重ねる。
柔らかく薄い唇を吸い、軽く噛むと、驚いた様に肩がビクリと震えた。
その体を捕らえるように強く抱き締める。
剣で鍛えられてる筈の体は、俺と比べたら全然小さい。

舌を差し入れ、頑なに閉じられた歯列を往復すると、怖ず怖ずと
開かれる。
暖かい口腔を、ぎこちなく掻き回す。
「ふぁ…っ、ん…」
やがて熱い息が漏れ始めると、逃げていた舌が、不器用に絡み付いてきた。

背中に回された手が、ギュッと服を握る。
必死に応えてくれるのが嬉しくて、可愛くて。更に激しく舌を
吸い、絡め合っていく。
くちゅくちゅと淫猥な音と、荒い息の音にどんどん煽られる。

服が引っ張られたので、顔を離す。濡れた口元から、零れ、伝う唾液を親指で拭う。
恥ずかしげに目を逸らすリディの頬は、紅潮し、息が少し荒い。

「初めて?」
尋ねると、無言で頷いた。
「俺も、大して変わんない」
大して、の部分にツッコまれないうちに、さっさとリディを抱き上げ
ベッドにそっと降ろす。
胴に巻き付いていた手が、ゆっくり離れていく。

「傷、痛むんだったら言えよ」
ん、と伏せ目がちに頷く少女の、寝巻のボタンを一つずつ外す。
リディは…息止めて固まってるし。
「そんな緊張するなよ」
こっちまで緊張する。
「ッ!やだ、くすぐったい…」
苦笑して首筋にキスすると、リディは身を捩りながらクスクス笑う。
普通の女の子の笑顔。
舌を出して、首筋から耳元まで滑らせ、甘噛みする。耳の複雑な形を
確認するように舌を這わすと、少し余裕を無くした声が聞こえる。
「ぁ…ん、ん、はぁっ…やっ…」
小さな体がピクピクと震える。逃げようとする頭を片手で抱え、耳穴に
舌を突っ込んでは抜き、耳たぶを甘噛みし、弄ぶ。
俺の息が吐き出される度に、薄い肩が浮く。
その隙に、もう片方の手で残りのボタンを、全て外してしまう。
「…っ!」
上着をはだけさせ、あらわれた白い膨らみに触れる。
…期待してたよか、大きいかも…。
手にギリギリ収まるくらいの、それの感触を楽しむ。
「あっ…んん…や、んっ」
唇を耳元から首筋、鎖骨、胸元と移動させ、上着を脱がせていく。
すると、リディが俺の服をひっぱる。
「灯り…消して…」
ちっ。気付いたか。
「あれー、迷惑かけてもいーんじゃないのー?」
わざと、ニヤニヤした顔を見せてみる。
「……………ばか」
そこまで剥かれて、そんな赤い顔で睨まれても、逆効果なんだが。


あまりに可愛いから言う事聞いてやろう。夜目は効くし。

灯りを消しに行くついでに、自分も脱いでしまえ。
素裸の俺の、肝心な場所が見えないよう、目を逸らしている必死さが、
ちょっと淋しい。
いや、見られたい訳じゃないケド。

月明かりを照らし返す淡い肌。細い肩に巻かれた包帯の白さは冷たい。
胸を隠すように組んだ腕の肘の辺りに、脱がせかけた寝巻が絡みつく。

「リディ…」
名を呼び、邪魔な腕をひっぺがして両脇に押さえ込む。
抗議の声が聞こえるが、無遠慮にそれに釘付けになってしまう。
形の整った白い双丘。
引き寄せられる様に頬を寄せると、ビクッと体が跳ね、その柔らかさが
一瞬だけ押しつけられる。肌理細かい肌が気持ちいい。
シミ一つ無い肌を唾液で汚していく。
「ふっ…ン…ぁ…」
少女の息は序々に乱れ、押さえきれない息が声と共に漏れ出る。
片手を解放して膨らみを掴むと、阻止するように
細い指が俺のゴツい手を掴む。
気にせず揉みしだけば、汗ばんだ肌が手に吸い付く。
「やっ、あんっ…ふ…」
零れだす声を、甘い息を閉じ込める様に口を閉じて耐えている。
もっとやらしい声が聞きたくて、硬く立ち上がった先端を、軽く噛んだ。
体が跳ね、高い嬌声があがる。

いつしか揺らめき始めた腰は、逃げたがってるようにも、誘ってる
ようにも見える。

ブカブカのウエストを纏めていた紐を解く。
胸への愛撫はそのままに、隙間から手を忍び込ませ、下着の上から秘部を擦る。
「あっ、や、やだぁ…っ」
反射的に足がぴったりと閉じられる。
そんな反応に嗜虐心が煽られ、閉じられた脚の付け根に指をねじ込み、
さらにソコを擦りあげる。
「やぁっ…あぁ…っ!」
「可愛いな…」
耳元で囁くと、両手で顔を覆ってしまった。

「あぁっ、んっ…っ、はぁっ…あっ」
波打つ体。指が芽をかする度に、波が大きくなる。
脚を閉じる力が緩くなったのを感じ、そのまま下着ごとズボンを
引きずり降ろす。
「ああっ…ダメっ」
引き締まった白い腿、その根元の淡い茂みが晒される。
ズボンも下着も引き抜いて適当に放り、起き上がりかけたリディの
上半身を抱える。力があまり入らないらしく、そのまま俺の腕に
もたれかかる。
顔を覗き込むと
「恥ずかしい…よ…」
耳まで真っ赤にして呟いく。
噛んで声を押さえてたのだろうか。その唇に僅かな血が滲む。
「気にしない気にしない」
「んんっ…」
赤い唇を犬の様に舐めながら、擽ったそうに震える上半身に絡む
上着も取り去る。



…これであの剣の腕前は納得いかん…
ベッドに、華奢な体が横たわる。
その体を隠す包帯も、その下の細い線を浮かび上がらせていた。

無駄な筋肉の無い、少年のような四肢と、胸や腰のなめらかな
ラインが、アンバランスな色香を放つ。

「や…見な、いで」
体を隠そうと動く腕を捕らえる。
「綺麗だから、もっと見たい」
抵抗は無くなったけど再び、ばか、と呟やかれ、顔を背けられてしまった。

脚を開かせ、間に自分の体を挟む。
「もっと声、聞かせて?」
耳元で言うと、頬の赤みが増すのが見えた。
体の中心に指を這わせ、茂みの中へ押し込む。
「はぁっ!…あ、ん、んん…」
奥の秘裂をなぞると、ぬるりとした液が溢れてくる。
その液を塗りたくるように掻き回すと、腰が動く。
「ふっ…んっ…う…」
「我慢すんなってば」
口を塞ごうとするリディの右手をとる。
その繊細な手には不釣り合いに、剣を使う者特有のタコが浮かぶ。
「汚い…手、で…ごめん…」
「そう?」
この、剣を頑張った手みたいに、家族のために頑張りすぎて、
泣き崩れた女の子。
汚いのは、それにつけ入ってる俺の方です。はい。

その手の平をベロリと舐めると、悲鳴とも喘ぎともつかない声が上がる。
シーツをギュッと握る左手も取り、口付けて両手とも頭上に上げさせる。

引き締まった腕を下り、胸の膨らみを感じさせる脇を、括れた
脇腹を、細い腰を両手で辿る。
秘部をいじった指に絡み付く愛液が、光る筋を描く。
「はっ…あ、あぁ、んっ…ふ…」
戸惑いがちな嬌声が零れ、もどかしそうに体が揺れる。
乱れてシーツに広がる黒髪が、汗ばむ肌に絡み付く。
せつなげに眉根を寄せる、その表情がなんかエロい。

入れたい。
無意識のうちに、先走りで濡れた自身を、リディの下腹に擦りつけていた。

クリスが目覚めたら…
ふと、思う。
二人で故郷へと帰ってしまうだろう。
そうしたら、もう会うことも無くなるかもしれない。
一夜の慰み。それで良いと思っていた。
いつかは、この夜はただの思い出となり、風化していく。
それで良いと思っていた。
なのに、なんで…
その事を思うと、胸が締め付けられ、息苦しい。



熱に浮かされたように朦朧と、豊かな胸元に唇を落とす。何度も何度も。
吸い付く度に敏感になってきた彼女の体は反応を返す。

体中を目茶苦茶に触りながら。
すぐに消えてしまうのは解っている。でも、少しでも長く残るよう、
二の腕に、首筋に、腹に。初めての感覚に翻弄され、揺らめく体に
痕を残していく。

左の腿を、その感触を味わいながら持ち上げる。内側の付け根に近い、
薄い皮膚にも痕を刻む。

両足を肩に担ぎ上げ、腰を高く持ち上げ脚の間に顔を埋める。
「え…や、やめっ…」
慌てて起き上がろうとするが、この体勢では起き上がれない。
―ピチャ
「ひぁっ!」
舌を伸ばすと一際高い嬌声が上がり、背が反り返る。
小さな尻を掴み、舌を深く這わすと腰がもじもじと動くが、逃がさない。
秘部を両手で押し広げ、赤い芽を、絡みついた液を剥ぐように舐める。
「あっああっ、ん、やっ、そこ、や、だぁっ…っ」
俺の髪に絡み付く力の入らない指が、必死に閉じようとする両足が、
もっと、とねだっているようだ。
人差し指を、ヒクつく穴に入れる。
「はぁぁっ!あ…ん、ふぁっ、やっ」
熱い肉が、指を飲み込もうと蠢く。舐め取っても、とめどなく液が湧き出る。
指を動かしながら、芽を吸い、舌で転がす。ビクビクと跳ねる腰を抱き締め、
指を二本に増やし、存分に中をいじる。
溢れ出る液が、俺の手も口の周りもベタベタにしていく。
「あ、あ…やああぁっ!」
芽を吸い、軽く噛むと、全身が震え大きく跳ねた。
指がキツく絞られる。
クタリと細い腕が落ち、小さく震えていた。

リディの頭の横に片手を着く。
入り口に自身をあてがい、リディの目を覗き込むと、熱を帯びた碧眼が俺をみつめ返す。

―好きだ―
出かけた言葉を飲み込む。
言わなくていい。
これが一夜の夢ならば。いつか幻と消える言葉ならば…
首筋の赤いしみをなぞる。
「ホーク…」
腕の中の少女が俺の名を呼ぶ。その腕が首に絡み、引き寄せられる。
そして、耳元でピチャと小さな音。舌の感触。
ゾクリとして思わず体を退けば
「仕返し」
と、イタズラっぽくリディが笑う。
その笑顔に、少し救われた気がした。

「――…んっ!ふっ…ぅ…」
ゆっくり腰を押し進めると、辛そうな呻きが漏れる。
キッツい…熱くて、狭い。ぎゅうぎゅうと締め付けられて、
精を吐き出しそうになる。
「力…抜いて…」
瞼に、頬に、耳に唇を落とす。
「ん、くっ…んんっ…っ」
ギュッと瞑り痛みに耐える目尻から、涙とも汗ともつかない雫が伝う。
全て入れきり、動きを止めた。


「大丈夫…?」
「ん…へい…き…」
目に涙を浮かべたまま微笑む。
平気そうじゃねーよ。
「だから…おにーさんの、前で、強がるなって…」
髪を梳く様に頭を撫でてやると、気持ち良さそうに目を閉じる。
指に絡む柔らかな髪の感触が心地良い。

「動くぞ…」
自身の要求に耐えられなくなり、でもゆっくり、腰を動かし始める。
「っ…く、あ、あっ…」
辛そうで、でもどこか甘さを含んだ声が聞こえる。
その甘さが脳に染み込み、残った僅かな理性を浸食していく。
俺の動きに合わせ、妖しく揺れ始める腰。
ただ本能に突き動かされ、"女"を貪っていく。
「はっ、ん…はぁっ、あぁ、ぁんっ」
グチュグチュと互いが交わる音に、誘うような声が混じる。
肩から背中に回された腕に力が籠もる。
中の締め付けはどんどん強くなり、欲望が加速していく。
溢れ零れる声すら愛しく、荒い息の中ついばむように口付けた。

一夜の夢なんて嫌だ…。放したくない。欲しいんだ…!

どんなに深く繋がっていても、それが手に入いることが無いような焦燥感。
ただ目の前の女を欲し、好き勝手に突き上げる。

体が離れた一瞬に目が合う。
同じ想いを、その青の中に見た気がした。

「リディ…!」
その体を強く掻き抱き、深く貫く。
「はぁっ…!ホー…クぅ、あ、あぁっ!!!」
小さな体が跳ね、中の肉がキツく、キツく絡み付く。
俺は自分の中の全てを吐き出すように、リディの中で果てた。

………しまった。

悦楽の余韻から覚め、海よりも深く反省した。
力の入らない手がかろうじて俺の肩に引っ掛かっている。
反対に締め付けの止まない中に長居は危険と悟り、自身を引き抜く。
「あ…ん…」
肩からパタリと手が落ちる。
「すまない」
少し惚けた瞳が俺を見据える。
「…え?」
「外に出すつもり、だったんだが…」
「あ…」
ぶん殴られるか、泣かれるか。それこそ悪口雑言で罵られるのは
当然と覚悟していた。が、
「ホーク…」
腕が伸び、先程の様に引き寄せられ、軽いキスをされる。
「リディ…?」
彼女はただ、優しく微笑むだけだった。


* * *
水気を含ませたタオルを用意し、体を拭いてやろうとしたが、
恥ずかしいと拒まれた。
彼女が自分で拭き終わるのを待ち、包帯を巻き直してやる。

「傷、本当に塞がってるな…よし、これでOK!」
「ありがとう」
恥ずかしそうに、そそくさと上着を羽織り、リディが振り向く。
「眠そう」
笑われた。
「ちょっとな」
「じゃあ、ホークが寝るまで一緒に居る」
おーい、また襲うぞ。

半ば強引にベッドに横にされると、意識がどんどん遠くなる。
その中で、俺の髪に何かが触れる感触と、耳元で囁くリディの声が
聞こえた気がした。

* * *
「リディちゃーん、シャツ、乾いてるよー」
ローズの声。そして、廊下を行く足音。
『リディ』
その名に反応して飛び起きる。
日は高く昇っていた。
部屋にはもちろん俺一人。あれは夢だったのかと疑うが、
ベッドには生々しく、情交の紅い跡が残っていた。
昨夜を思い出し、多少自己嫌悪に陥りつつ、シーツを丸めてベッドの
下に放り込む。
後で、ローズにみつからないように処理しなければ。
……取り敢えず、一風呂浴びよ。

風呂場の鏡に映る、自分に目が止まる。胸元に、赤黒い痣。
「これも仕返し…か?」
俺が寝付いた後に付けたのだろうか。
昨夜の笑顔が浮かび、笑いが込み上げる。

…嫌われてはいないみたいだ…

* * *
台所では、ローズとリディ、それにいつ起きたのか、クリスが食卓に
ついて茶を濁していた。
「おう、おはよー」
冷静を装い、踏み込んでいく。
内心は昨夜の物音に気付かれてやしないかと、ビクビクしていた。
皆それぞれが挨拶を返してくる。リディは心なしかぎこちない。

「クリス、起きたんだな。」
「今朝、目が覚めたんだ。おかげ様で元気だよ。」
よし、クリスにはバレて無い。
「でも、珍しいね。ホークが朝寝坊なんて。いっつも早起きなのに」
と、ローズ。
「まーたまにわな」
痛いトコ突かれて、棒読みだ…。
「朝の水撒きはやっといたわよ。リディちゃんも手伝ってくれたんだから。
ねっ」
「あ、まじ?サンキュな。」
「あ、ううん」
目を合わせるのがやたら気恥ずかしい。
昨夜絡み合った少女は、出会った時の様な少年の格好に戻っている。
平然としてるかと見え、頬が微かに赤い。



水を汲んで、一気に飲み干す。

「あのさ、ホーク。」クリスが口を開く。
「僕達、今日帰ろうと思うんだ。」
「えっ、クリスちゃん達までもう行っちゃうの!?」
俺の心を代弁するかのようにローズが叫ぶ。
「二人とも体調は大丈夫なのか?」
「ボクはもう全然平気だよ」
「私も、傷は全部塞がって…痛みも、大丈夫」
言葉を選びながら喋ってる風なのは俺への気遣いだろうか。
「そっか。…ローズ、仕方ないだろ。こいつらだって、自分達の家
が心配だろうし…」
ローズに向かっての台詞も、実は自分に言い聞かせてのもの。
幻の様な情事の中の、気の迷いだと。朝になれば消えてると、
期待した想いは、今もなお残り続けていた。

* * *
結局、互いに特別な言葉を交わすこと無く、出発の時刻を迎える。
なくしたコートの代わりに、俺の使い古しのジャケットをリディに
提供したが、やっぱデカかったようだ。
袖を折って無理に着てる姿が(略)。

「ホーク、ローズ、本当にありがとう」
馬を引きながら、クリスが言う。
「大した事してねーけどよ」
「ううん。今度、何かお礼するよ。そうだ!園芸好きなんだよね。
今度、リディに処女地の開拓でも教えてもらう?あ、もう教えて
もらった後かな?」
…その声と表情はからかいに満ちている…。
俺は顔が引きつるのを感じた。
あ、リディが固まってる。
「どぉゆー意味かな?」
笑顔は絶やさない。
「山も平和になったんだし、開拓して農業も始めてみれば?」
互いに、笑顔のまま睨み合う。

「クリス…なんか性格変わってないか?」
喋り方も、なんか微妙にエラそうだ。
「ああ、こっちが素だよ。リディの男らしさが引き立つよう、
おとなしいフリしてたんだけど。もう、バレちゃったから、
意味ないでしょ?」
おい。

「…クリス」
リディがゆっくり口を開き、

―ゴスッ

クリスの後頭に、拳をヒットさせる。
「さ、行くわよ」
痛そうに頭を抱え、しゃがみ込むクリスを余所に、さっさと馬に
飛び乗ってしまった。
あっはっはっ、恐ぇー…
「ホーク…。リディの素は、コレだから」
「肝に命じとくよ…」



「今度はゆっくり遊びに来てね。絶対よ!」
見送りに立つ俺らに、馬上の二人が笑顔を返す。
リディと目が合う。
「何かあったら、いつでも来いよ」
いや、ホントにね…
「うん!」
嬉しそうな笑顔。あー、やっぱ帰したくない。
「こっちが落ち着いたら、家にも来てよ。トビーさんも一緒にね」
「ああ、そうだな」
ま、会いに行く口実もいくらでもあるな…。
二人は元気良く挨拶し、馬を走らせる。

これで、本当に全てが終わった。
「…で、ホーク?」
二人が見えなくなり、振っていた手を降ろし、ローズが言う。
「ん?」
「リディちゃんと、何があったのかな〜?」
ニヤついた顔がこっちを向く。
こ、コノヤロウ。なに楽しそうにしてんだ、こら。
「別にー」
なんとかシラを切るが…
「ふ〜ん…リディちゃん達に会いに行く時は、私も連れてってね!
クリスちゃんは私が遠ざけといてあげるから♪」
「どういう意味だ!それは!」
「別にー」
さっきの俺を真似して、逃げるように家に入るローズを追い掛ける。

これで全ては終わった。けど、また彼らに会える事を願い…扉を閉めた。


R.m.G.
-Robber meets Girl-
THE END.


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