GM では終幕フェイズ、エピローグです!
未檻
俺様たち、どうしよっか。スマホで報告しよう。
「もしもし、シブチョー」 かくしかで報告だぞ。
隣には朋美もいるぞ。
支部長 支部長からは、無事問題が解決したと告げられますね。
未檻 あ、どうせならビデオ通話みたいなやつでいくか。
支部長 ただ、魔女の魔法は現実となって残滓が残るため、念のためにと明日の出動も命じられます。
未檻 (やったー♪)
朋美 「ふむふむ……ええ、承りました」はーい
支部長 今回の結果でデータがいっぱいとれたので、解析班が大喜びしていることなども告げられます。
未檻 「隅から隅まで見回りするぞ」
支部長
ずーーっっっと二人のログなどを追っていた解析班が、打ち上げだ! と騒いでいるので、
今後30分の外出が認められたことは、雑に伝えられます。
未檻 「30分!」
支部長
あと週に2時間のお出かけもですね。
「支部長まだー?」という声が入る
朋美 「それはそれは……わたくし達も頑張った甲斐がありましたわねぇ」
未檻 二時間……二時間もあれば地の果てまでいけるんじゃないか……!?
支部長 「冷たいビールが待ってるんですよ支部長ー!」どんどん声が入る
未檻 「俺様たちも今日は休もっか」 なんか向こうは騒がしいし
支部長 というわちゃわちゃした感じで切られます。
朋美 「…………まあ、重要な事は聞けましたしね!」
GM
というかんじで、翌日の、一般公開日!
生徒の数は……元に戻ってますね。
未檻 「戻ってるな?」 校門で配られた風船を複数本抱えながら。
GM ただ、何人か、松葉杖だったり、車いすだったり、腕を三角巾で吊ってる生徒がいますね。
朋美 「大方無事なようですが……とはいえ、人も増えてますから、はぐれないようにしないとですわね」
GM サングラスで目を隠してる子も結構いる。
未檻 「うん」 空いた手をつないで露店を回る。
朋美 ええ。ちょっと前を行ってたけど、すぐに未檻さんに引かれる形になったり
未檻 昨日行ったクレープ屋とか、たこ焼き屋とか、コンサート会場とか、子供のようにはしゃぎながら歩く。
詩玲音 (背景で接客をしている)
朋美 うふふ……と、わたくしも余裕ばかりはもてませんが。ちょっと、初めての事ばかりでわたわたしたりしながら
未檻 「明日からはまた組織に戻るけど、30分も外出できるんだな」
詩玲音 ラッシャーセー アリアトアッシター
朋美 「ええ。それから、週に一度は2時間」
未檻 「俺様、組織のやつらに地図貰って、行けるところ探してみる。一緒に色んなところいこうな」
朋美
「ええ。もちろん、これで終わらずもっともっと伸ばしてもらいますが……そうですね、今は、得たものを楽しみましょうか!」
「わたくし自身、あまり外の事は知りませんから……その分、いっぱい探しておかないといけませんわねぇ」
未檻
「うん。……」
タコヤキを食みながら、昨日の魔女のことを思い出す。
朋美 はふはふ……あつい!おいしい!……タコですわ!
未檻
「俺様たちは永遠じゃないから、いつかは終わるけど」
「それでいいよな。よかったんだよな?」 それに続いて、昨日のしゅんとした二人も過ぎって。
朋美
「……ええ」少し考えて
「人はいつか終わる。輪廻は永遠に続くものではなく、必ずだれもがいつかは救いに導かれる——」
「それが、正しい話です。……けれど……」少し、声のトーンを落として
「……正しい事とは、多くは苦しい事なのです。だから、魔女狩人は迷うのでしょう……」
未檻
「……うん」
「姉の時とおなじように……もし朋美が死ぬときは、俺様がそばにいてやるから」
「俺様のときも、そばにいてくれよな」
「そしたらきっと、あの人形たちみたいにはならねーと思うから」
朋美
「……」
「…………」少しだけ、目を閉じて
「それは……」”いつまで”の、約束なのでしょう そう言いかけて 小さく首を振る
「ええ。ええ……勿論です」
「わたくしは……ずっと……未檻さんの事を見守っていますわ」
未檻
その一瞬の沈黙。鈍感な俺様にも、考えさせられるものはあるけれど……
笑んで頷き、また手を引く。自分たちはきっと大丈夫。あとは、今回心に傷を負った彼女たちが立ち直ることを祈るばかりだ。
GM では詩玲音の番。
詩玲音 いつかちゃんとでま~す
いつか
そういえば、約束でした。
里奈先輩と、それから神崎先輩も一緒に、4人で文化祭を回ったりしましょう。
詩玲音 いつかちゃんどういうかんじなのかな……
いつか
そうですね、話を振られればこんな感じの作り笑いで対応し
特に話しかけられなければ、心ここにあらずという感じです。
詩玲音 「あーほら、あそこ郷土史の展示ですよ。すっごい郷土史ですよ~」
あんり あんりちゃん、気づかなかったので事情は分からないんだけど、いつかちゃんの様子については戸惑っていて……
詩玲音 (がんばって間を持たせようとしている)
あんり 「わあ、郷土史だね~ とってもわかりやすいね~」 って、説明フェアリーみたいな感じで横で頷いています。
いつか 「……」
詩玲音 教育番組か?
いつか 「え? あ、郷土史……そうですね」
詩玲音 ボクも郷土史興味ないんすよね……
いつか
そうですよね
「文化祭で郷土史って……誰が考えたんでしょうね、これ」 何か喋らないと
里奈
「私も郷土史の展示、やったよ」
「中一のころ」
詩玲音
「えっ里奈先輩が……?」
「やることを思いつかない負け犬クラスがしかたなくやるような展示を……?」
里奈 「酷い言いぐさだな!」
いつか 「……」困ったように笑う
里奈
「どっちかっていうとね、これ、学園祭を回りたい! って子がいっぱいいるとやることになるんだよ」
「当番の子が少なくて済むから」
いつか 「ああ……たしかに。受付とか案内の人も、ほとんどぼーっとしてますもんね」
あんり 「なるほど……」
いつか 「それも楽しみ方の一つ、ですよね」
詩玲音 「ラクそーだしボクもこれがよかったっすね。郷土史バンザイっす」
いつか 「もう、兎洞先輩ったら……」
里奈 「執事の格好、似合ってたじゃないか」
詩玲音 「ないわ……」
里奈 「注射器から紅茶出すのはどうかと思うけど……」
詩玲音 「それボクが考えたやつじゃないっすからね!?」
いつか 「ギロチンでケーキ切ってましたね……」
里奈 「フレンチプレスの真似?」
いつか 拷問具を使う執事もいた
詩玲音
お皿にかぶせるアレもよく見たらマスクだった気がするっす
会話の間にたまにいつかちゃんの様子を伺ったりしている。
里奈 「いつかちゃんのメイド服もよかったね。やっぱり普段しない格好が見れるのは楽しい」
いつか
「そう、ですか。少し恥ずかしかったですけれど、里奈先輩が喜んでくれたなら良かった」
何か喋っては、どうでもいい郷土史の資料に目を落として、それに夢中になっているフリをして時間を稼いでいます。
自分から話を振る事はありません。
詩玲音 (……)
里奈
「ごめん、そろそろ私は中座するよ。衛生周りの見回りが必要だから」
「またあとで!」
いつか 「はい、お疲れ様です。また後で」
詩玲音
「おつかれっす」
どっか適当なベンチで休憩したりしましょう
いつか
では、誘われるままに
ベンチに落ち着いて、息を吐く。
詩玲音 模擬店で買ってきたチュロスとか飲み物とかを渡す。
いつか そういえば最初に井上先輩に助けられたときも、ベンチに座ってたな……とかぼーっと考えていました。
詩玲音 「……今回の魔女狩りは……その、大変でしたね」
いつか
「あ、ありがとうございます」受け取って
「……はい。学院の生徒も沢山」
詩玲音 あんりちゃんにもちぎって渡したりしてるかもしれない。
いつか 「無事討伐できて、本当に良かったです」
あんり わ~い。両手に抱えてはむはむしています。
詩玲音 「……良かった?」
あんり 今の私は小動物ですので、お気になさらず……お気になさらず……
詩玲音 「何も良くはない。最低だ」
いつか 「……」
詩玲音 「ま、別にボクはたいしたことないんですけどね。所詮弱いから死んだザコっすよ。あいつは」
いつか
「……そうですか。私は、お二人の間に何があったかは知りませんけど……」
「……たいしたことが無いのなら、良かったんだと思います。それとも、兎洞先輩が強いのかもしれませんけれど……どちらにせよ」
飲み物を口につけて、間を持たせましょう。チュロスはもう少し後に。
口がもごもごしちゃうので
詩玲音
「けどあんたは良くないでしょう? 家鴨いつか」
チュロスを噛みちぎって咀嚼する。
いつか
「そう、ですね。良かったか良くなかったかと言ったら……」
「でも、もういいんです。私の事は……終わってしまったことだから。いくら後悔しても、もう戻らない」
「今の私にできる事は、罰を受ける事と、償う事だけ」
詩玲音
(あ~~~)
苛立った様子で相手のほっぺたに指を伸ばして引っ張る
いつか 「う゛」
詩玲音 「悟ったこと言ってんじゃね~よこのメスジャリ……」
いつか 「……ひゃ、ひゃほっへいうわへでは」
詩玲音 「元気になれとは言いませんけど良くないのに良かったフリされるとイラつくんすよね……」
いつか 「……ほへんははい」
詩玲音
「こちとら一応先輩なんすからね」 指を離す
「はあ……キャラじゃないこと言っちゃったっす。明日は雪が降るっす~」
いつか 「その……」
詩玲音 なんすか
いつか 「ありがとうございます、兎洞先輩」
詩玲音
「そうっすもっと感謝するがいいっす。偉大な先輩を崇めるっす」
「まあ誰でも思ってることっすよこんなの。せいぜいメソメソ落ち込んで本当に優しい誰かさんに慰めてもらうといいっすよ」
いつか
「……ふふ。兎洞先輩は偉大です。ちゃんと一緒に文化祭を回るっていう約束も守ってくれましたし」
「それに、こうやって後輩の事を気遣ってくれる優しさも」
後輩<ダメな後輩
「誰でも……ですか。そうですね、もっとしっかりしないと」
良かったフリをするなと言われてるのに分かってないなこいつ
詩玲音
(わかってない……)
「テキトーでいいんすよ。ボクぐらいに」
いつか 「あはは」
詩玲音 「戦場ではシリアスになったやつから死んでいくんす。ボクは適当だったから生き残りました」
いつか 「兎洞先輩は、それで良いと思います。でも、私は……」
詩玲音 「……いつかちゃんがダメな理由なんてありませんよ」
いつか
「どうでしょうね。私、ときどき思うんです」
「私って、本当に生きていていいのかなって」
詩玲音 「生きる理由がなかったら、生きないんですか?」
いつか
「いいえ……逆です。生きてはいけない理由があるんです。きっと」
「私は……私である限り、きっと傷つけてしまう。一番大切な人を」
「今回の戦いで、その事を……刻みつけられました」
「これまで、目を背けていた私の罪」
「……見ていたんですよね、兎洞先輩」
詩玲音
「ええ」
首肯。
いつか
「あれが、本当の私。いつも心の底に隠し続けて、押さえつけていた。おぞましいモノ」
「……だから。私は決めたんです。少なくとも私が生きている間は、愛する人を傷つけた罰を受け続け、罪を償い続け……そして、もう誰も愛さないと」
「そうしなければ、きっと……」
「きっと、私は負けてしまう。私の中の、私に」
「今も……お願いです、兎洞先輩、それ以上私の心に踏み込まないでください」
「お願いだから……」
詩玲音
(溜息)
「度し難い後輩っすね」立ち上がる。
いつか 「……ごめんなさい」
詩玲音
「でもね……」
「おぞましいものを心の中に飼っているのは、ボクだってそうなんですよ」
いつか 「……」
詩玲音 あんりちゃんを掌の上に乗せて撫でてみせる。
あんり 「ん」 小動物です
詩玲音 「長々としゃべるのに疲れました。それじゃ」
いつか
「はい……あ。チュロスのお金……」
いそいそ
お財布は……
詩玲音 かっこよく去ります
いつか
あああー
後姿を見つめて……フェードアウトしましょうか。
詩玲音
(ボクもそろそろ執事喫茶に戻らないと……)
シャッ
GM 時間が飛んで、詩玲音のお家です。
詩玲音 ビューン
GM 家に帰ると、応接間に先客があることが告げられます。
詩玲音 何奴!
井上日紗子 「待っていました。詩玲音さん」
詩玲音 新キャラだ
井上日紗子
日野子の妹の、日紗子です。
「先日、お話しした件ですが、無事狩りを達成したようで」
「例のものを持って参りました」
詩玲音 「そっすね……」直視できない
井上日紗子
年齢は、詩玲音と同い年。
見た目は散水器ですね。聖水を入れる器と、それを撒く金属のブラシみたいなやつ。
詩玲音 (これをあんりちゃんに浴びせろってことかな)
井上日紗子
「井上家に伝わるアイテムのひとつです。これだけでは、秘術は完成しませんが」
「あと3つ。当方も、その準備を進めています」
詩玲音 「ふーん……約束を守る気はあるみたいっすね」しげしげと眺めて
井上日紗子 「それだけ、あなたには期待していますので」
詩玲音 「期待されるほどのものかどうかは知りませんけど、自分なりのやりかたでやらせてもらいますよ」
井上日紗子 笑みを作ってみせる。顔などの雰囲気は似ているが、それよりもずいぶんと穏やかな印象だ。
詩玲音 (……やはりあの人は死んだのだな)と、逆に理解があらたまってしまう
井上日紗子 「それでは、ボクはこれで」
詩玲音
心の何処かで、ヒーローは本当は生きているんじゃないかと期待していたのかも知れない。
「ええ。いい感じの報告を期待していてくださいっす」
井上日紗子
服は、初めの日野子と同じ服ですね。スーツで、ピンタックのシャツ。
詩玲音はあのときみた日野子が、本当は日紗子だったと気づくことでしょう。
詩玲音 なるほどね
井上日紗子 日紗子は、普通に玄関から出て行きます。
詩玲音 消えなかった。
GM
そんなところです。
机には、日紗子のお土産の、なんかいい感じのお菓子とかありますね。
詩玲音 ワ~イ
あんり
おかし~~
あ、話終わったのでひょこっと出てきます。
おかしがあったからじゃないですよ。散水器をみるために……
詩玲音 「……というわけで、あんりちゃんを元に戻す話も現実的になってきましたね」 水を見せて
あんり 「うん。それを今かけたら、少しでも元に戻るのかな……?」
詩玲音
「う~ん、揃ってないうちに使ってもあんま意味ないんじゃないスカね」
「……。やっぱり早くもとに戻りたいっすよね。」
あんり
「うん……。あ、でもね、今の生活で不満なことはないんだよ。詩玲音ちゃんが守ってくれてるから……」
「ただ……これは魔女の魔法だから。このままでいたら何かもっとダメなことが起きてしまいそうで……」
詩玲音
ダメなこと……
「そうですね。きっと良くないことが起こりますよ」
「もししてほしいことがあったら言ってくださいね。最近魔女狩りが大変で、あまり満足にお世話できてませんし」
あんり
「そう言われたら……」 あんりちゃんは暫し悩む仕草。で……
「あのね、片手で私を握ってみて?」
詩玲音
「…………」
「こう?」 あんりちゃんを机の上に置いて、痛くならないように柔らかく手で包みます。
あんり 「うん。…………」 そうして目を瞑る。
詩玲音 「あの……?」
あんり 三十秒ほどして。「…………うん、やっぱり違うみたい。ありがとう」
詩玲音 「えっ……な、何がっすか?」
あんり 「ご、ごめんね、なんだか恥ずかしいね」 慌てて弁解します。
詩玲音 「謝られても何が何だかわからないっすよ!?」
あんり 「夢か何かで、詩玲音ちゃんにこんな風にされた気がしたの」
詩玲音 「その夢のなかのボク、結構ひどいことしてませんでした?」
あんり 「…………内緒」
詩玲音 「あっ……はい」
あんり
「大丈夫だよ、感触も違うし、偽もの偽もの」 えへへと取り繕う。
「お世話は十分してもらってるから大丈夫だよ。いつもありがとう、詩玲音ちゃん」
詩玲音
「…………そう言ってくれると、助かるっす」
指でなでておく。
あんり 撫でられるまま……。
詩玲音 「ところでボクのポケットで寝るクセは治りそうですか?」
あんり 真っ赤になります。
詩玲音 「……その改善案は思いつかないなぁ」
あんり 「あ、ああ、あは、あはは……」 口パクパク
いつか
中等部の生徒会室から退室するところから。
「失礼しました」で、一礼。扉を閉める。
私は……今回の一件で無事魔女を討伐した功績により、正式に中等部の純潔騎士として認められた。
そして今、それを辞退した。
??? 『だよねー。純潔だって、笑っちゃう』
いつか 「……」
いつか? 『だってさぁ、『私』が純潔だったら世の中の全部の人が純潔だよーってハナシ』くすくすくす
いつか
「……うるさい」
私は歩く。誰もいない廊下を
一人、歩き続ける。
修復判定 判定:歩く▲/2D6>=7 → 6[1,5] → 6 → 失敗
激情を使用。この1は6です
GM 成功ですね。
いつか 「消えなさい」
いつか?
『ちょっとちょっと、本気? ねぇねぇ、だってもうあなたは”知っちゃった”んだよ? ムリムリのムリ~』
『気持ちよかったでしょ? ねえ。皆にいろんなところを見られて、触られて……これ以上ない幸せだったでしょ?』
『この先、ガマンできるの? 私を居なかった事にして? フフフ……』
いつか 「消えなさい!!」
いつか?
『……うふふ。きっと、またすぐに耐えられなくなるわ。その時こそ、今度こそ私が……その日まで……』
『……』
いつか
「……」
夕日の差し込む廊下を一人歩き、校舎を出る。
家に戻っていいですか?里奈先輩とお話したいです。
里奈
では家。
「おかえり、いつか」
いつか
「先輩……はい、ただいま戻りました」
「里奈先輩。この後、少しだけお時間よろしいですか?」
里奈
魔女狩りとかの報告は一通り受けて……それからずっと、いつかちゃんの元気がないことには気づいている。
「えー、どうしようかな」と、あまり言わない冗談を言う。
いつか
「……」じゃあ、困ったような顔になりますよ
「その……」
里奈
様子のおかしいいつかちゃんに、向き合うのが怖かった。ましてや、自分が関わることのできなかった戦いがそこにあったから。
「いいよ」
いつか 「……ありがとうございます」
里奈 「お茶でもいれようか? ケーキを食べてもいい」
いつか 「……いえ、それほど長く時間をとるつもりもないので」
里奈 「いや、お茶もいれるし、ケーキも食べよう」
いつか 「……」
里奈 「私は長話がしたいから」
いつか
「はい、お願いします」
じゃあ、適当な部屋でお話しましょう。
里奈
いつかちゃんの部屋にしましょうか。
あれからいくらか経って、生活感がでてきた部屋だ。
いつか そうですね。あまり配信機材とかはありません(押入れに片付けられている)
里奈
お湯は沸かしてもらって、テーブルでお茶を注いだりするよ、里奈が。
ケーキはちょうど今日、メイドさんがシフォンケーキを焼いてくれました。
ホイップしたての生クリームも添えて。
いつか
普通の、ごく普通の。あまりこの屋敷には似つかわしくない勉強道具やら、衣類、それから小物があります。
家具のほうが立派
里奈 「……」
いつか 「ありがとうございます。すみません、何もかもやって頂いて……」
里奈 「これくらい、いつものことでしょう」
いつか
「そう、ですね……」
「本当に、そう。甘えてばかりでした」
里奈
「私はね」
「甘えて欲しい」
「すごく、甘やかしたい」
いつか 「それも分かっているつもりです。里奈先輩が、そうしたい事……なんとなく、分かってました」
里奈 「うん」
いつか 「嬉しかった」
里奈
「……」
「あなたは、これまで、甘やかされてこなかった。他の人よりも」
「その分まで、どうにか、甘やかしたいと思うよ」
いつか
「……」
お茶に手をつける。やっぱり、間を持たせるために。味はよく分からない。
一息ついて、口を開く。
「その……」
里奈
「……待って」
「膝枕をしたい」
いつか
何度か口を開き、逡巡しを繰り返した後で、言葉を遮られ。
「……はい」
ゆっくりと、席を立ちましょう。ベッドに行きます?
里奈
口に出してから、どっちがどっちにするんだろうと考えながらベッドに行く。
里奈が乗せましょう。
いつか
はい
里奈先輩の太腿に頭をあずけ、横たわります。
「……」
里奈
「いつかちゃんは、かわいいね」
「大好きだよ」
頭を撫でる。
いつか
「先輩……」
「私もです。里奈先輩……大好き」
里奈 「うん。うれしい」
いつか 暫くそのまま。いつかからは言葉を発しません。先輩が話しかけてくれれば返しましょう。
里奈 「……さっき連絡があった。純潔騎士を辞退したんだってね」
いつか
「はい」
「ごめんなさい……里奈先輩にも、色々とその、お話とかを通していただいたり……」
多分、推薦をしてもらえないとダメだった気がするんですよね純潔騎士って
そのあたりの事です
里奈
「いや、別に気にしなくていいよ」
「ただ……」
「何があったの?」
いつか
「……」
「きっと……それを言えば……」
「里奈先輩は私を”許す”と思います」
里奈 「……」
いつか 「それでは、ダメなんです」
里奈
「私は……いつかが、一人で泣いていないかが、傷ついていないかが、心配だった」
「誰にも許されたくない、そういうことなんだね?」
いつか 「……はい。私は罪を犯しました。それは、私が私である限り、永遠に消えない罪」
里奈
「……罪は消えない」
それは、私もこの身に染みている。
「けれど……これは、私の先輩が言っていたんだけれど」
いつか ぴくっと肩が震える
里奈 「罪は消えなくても、忘れてしまっていいんだって」
いつか 「……」
里奈 「消えないから、忘れてしまっていいんだって、言っていたよ」
いつか 「あの人、そんな事を……」
里奈
「罪、そのものをぬぐい去ることは絶対に出来ない」
「贖罪とは、それとは、もはや別に行われるこれからのことだって」
「罪が消えることと、消えないことと……これからをよく生きていくことは、別なんだって」
「私は、その言葉があったから、純潔騎士を続けている」
いつか
「ふふ……」
「そんな、そんなのって……」
「無責任です。無責任すぎます、井上先輩……」
「忘れろだなんて……」
「忘れろだなんて!」 声を荒げる
里奈 「! いつか……?」
いつか
「私は……私は、今も! こんなに!」
「こ、こんなに……」
一瞬、目の奥に怪しい光が灯ります。
「くっ……うぅっ……」
「忘れ、られるはずがないんです……ない……」
「私が忘れられない。あの人は、その事も知ってた! だから、永遠だなんて……」
里奈 「忘れることはできなくても、幸せになっていい」
いつか
「ムリです。里奈先輩。やっぱり……私には、できません」
「私の幸せは、きっと」
里奈 「……」
いつか
「あなたの悲しみの上に成り立つものだから。私には、できない」
「私は、これ以上」
「あなたを傷つけたくない」
「だから、これで最後にさせてください」
里奈
「じゃあ、いつか」
「ひとつだけ約束をしてくれる?」
いつか 「……」
里奈
「私がこれから、どんな罪を犯しても、どうなったって」
「私に幻滅したり、残念に思ったりしないでくれる?」
いつか
「そんな事……聞くまでもないじゃないですか」
「私は里奈先輩の事を、そんな風に思ったりしません」
里奈 「どんな罪でもだ」
いつか 「はい」
里奈 「わかった。約束だ」
いつか 「……約束です」
里奈 いつかの身体を起こして、口づけをしましょう。出会った頃にした、約束の口づけのように。
いつか 目を閉じて、体を預けます。
里奈 それから——
いつか このまま荷物を纏めて、先輩の家を出ます。お世話になりました。
里奈 いつかをもう一度強く抱きしめる。
いつか
「……」
抱き返します。
そうですね、暫く抱き合った後、「お世話になりました」とだけ言って、家を出ましょう。
里奈 里奈は、それを見送ります。
いつか
はい。大きめの家具は後で寮へ送ってもらうことにして、手荷物だけ持って扉から出て……もう夜なんですけど。小さくなっていく里奈先輩の家。
車で送ってもらうのは遠慮しました。
里奈 一人になった後、里奈は部屋で泣く。
いつか
ふと立ち止まって、振り返ります。
小さくなった家のほうを見て。
「……ごめんなさい」
「うっ……うぅっ……」
「あああっ……」
嗚咽が夜の路地に響く。
GM というわけで、経験点の処理をしましょう。
未檻 …………(舞台裏で吐いている)
いつか はーいっ❤
朋美 どうしてこんなことに?
開花 私の知らない間に生徒が大変なことになっているのですが(23歳教師)
せら どんまいなのです……
GM
モンスターに勝利した 5 * 2
幸福をひとつでも破壊された人は3
幸福をひとつでも修復した人はさらに3
それと導入タイプですね
いつか
兎洞先輩が10点
海野さんが12
葛巻さんも12
私は10
あとは各自加算ですね
26点足して51になったのでレベル4になります!
体が熱い! 悪を倒せと血が滾る!
未檻 ミォックスのレベルがあがった~
GM
はーい。では、というわけで。
Doll You Need Is Love、これにて終幕です。
おつかれさまでした。
みんな お疲れ様でしたー