さすらいびとさん
90点
スケールも大きいし、新聞や手紙の切り抜きで構成されたスタイルも、物語のジグソーパズルといった感じで面白いっす。
インカの末裔・神の化身である那須完一が、セキストラを普及させて(背後にはインカの隠された財宝が?)、人類を支配していく・・・ってな物語に見えるけど、はっきり断定せずに、読者の想像にまかせて物語を浮かびあがらせているあたりがポイント高し。 世界を支配した那須完一がどんな世界を築こうとしているのかも興味深いです。
10点マイナスの理由は、フロイト心理学の影響が顕著なのと、さすがに古さを感じさせる点が・・・。 特に旧版は、プレスリーとか戦災孤児とかね(^^;)
インカと聞くと思い出す話。
インカにはむかし、「ケツアルコアトル」(白い神)という神さまがおったのじゃ。 んが、「テスカトリポカ」(アステカの神)に騙されて国を追われ、「いつか戻ってくるからな!覚えてろよコノヤロー!」と言い残して海の彼方に消えていったそうじゃ。 その「戻ってくる年(予言の年)」に現れたのがスペイン人ピサロじゃった。 肌が白く、火を吹く筒(銃)を持ったピサロたちを見たインカ人は、「ケツアルコアトルがお礼参りに来た!ひー!」と腰を抜かし、あっちゅう間に占領されてしまったのじゃった。
おしまい。
ウィルさん
55点
星さんのブックガイドを作ろうと思い立ち、「気まぐれスターダスト」巻末の著作リストを打ちこんでみたです。 とりあえず全部打ちこみ、なにげなく某図書館のHPでも検索してみると、出るは出るは・・・(-_-;) アンソロジーや単行本など総数330冊超。80%打ったぜ・・・。 ふう〜(@_@)
さてさて、ホシ計画を投稿して、北条時宗を見て(時輔さまの運命やいかに。ぷぷぷ(^^ゞ)、検索コーナーをアップですじゃ。 (できるのか(-_-;)?)
む?そういえばパソ雑誌は?!
つぼさん
80点
もしかして初めて読んだとき以来,十何年ぶりかもしれない。(控えめにいっても…) 一応純真な中学生だったので,話そのものより取り扱ってる素材に照れてたのね。 で,今回読み返しても,はじめのインカ帝国云々の記事は意味ありげだけど最後がくるまでわからなかったです。 「那須完一」という名前も,ちゃんと意味があったんですね。なるほど,よくできてるなあ,なんてね。 それにしても,性欲が程良く解消されると人はそんなにお利口に穏やかになるのでしょうか…。 いや,やはり,セキストラの電波にうまくカムフラージュされた謎の電波が,ということでしょうか。 かつて西欧の植民地主義によって滅ぼされた文明が,いつのまにやら,しかも平和的に世界を支配したということかな。 ちゃんと読んでなくてもったいなかったな。
ほしつるさん
76点
星さんが世に出るきっかけとなった記念すべき作品。新聞記事のスクラップのような淡々とした話の進み方に,かえって引き込まれてしまう。 今の世の中にこそ,こういった装置が必要なのではないか?荒みきった世の中,堕落の極みに立つ若者,私欲の限りを尽くす役人どもに!さあ!いでよ!佐山昭二!(名前が妙に具体的でSFっぽくないなあ)
危険思想と言われるかもしれないが,私は『自由の名の下に社会を破壊する人間』よりも『洗脳されていても(いるがゆえに)社会に貢献する人間』の方がマシだと思っているので,こういう装置は大歓迎です。
にゅる兄さん
100点
当時の「とんでもない新人があらわれたもんだ」という好評の声がきこえてきそうだね。いまでも通用しそうな斬新(ざんしん)な構成だよ。星さんは「ボッコちゃん」が自分の原点だと言っていたけど、「セキストラ」もりっぱな原点のひとつだと思うよ。(しかも、個人的に評価が高い)
佐山昭二(改版 那須完一)ってけっきょく、インカの末裔(まつえい)なのかね? (というかゲレ星人?)。 彼(彼ら)の最終目的がはっきりしないな〜。人類を意のままにあやつったあと、なにをする気なんだろう? どれいのようにこきつかう? (しかし、それが「輝かしい時代」の到来(とうらい)を意味とは思えない。むむむ〜) バリエーションの話に「特許の品(ボッコちゃん収録)」というのがあるけど、あれの目的は文明を衰退させておとなしくさせること。すると「セキストラ」の場合は、インカ文明をほろぼされた仕返しに現代文明をほろぼそう、といったところだろうか? (そう考えるとスジは通るけど、そのあとがやっぱり気になるな〜)
ひとつ感じたんだけど、新聞記事には独特の(味けない)文体というのがある。星さんの擬似新聞は味がありすぎて、それらしくないのが欠点かな。(でも、それらしく書いたら星さんの魅力がなくなるけど)
【以下雑感】
>青少年のあいだではレッチィの愛称にて呼ばれ、
なぜレッチィ?
>部品用の電子製品その他の輸出は徐々に増加し(略)各社の株価は増配を期待され、
話はちがうけど「千と千尋の神隠し」が大ヒットしたおかげで、配給会社の株価がどかん! とあがったらしい。なんで買っとかなかったんだよ〜。ぼろもうけだったのに。
>青少年のドライブの必携品となった。
ドライブ(という行為)はほろびなかったんだね。あれも一種の(欲求不満の)解消行為だと思うんだけど、、、。交通事故はだいじょうぶ?
>「建設号」と名づけて
「労働(ノドン)1号」とセンスが同じやな〜。
>文化装置公社
おいおい〜、わざわざ特殊法人つくるんかい! 官僚(かんりょう)が天(あま)くだるつもりか?
>日本の人口増加に対する恐怖
そんな時代があったとは、、、。
>カーティン
だれ? (女流歌手らしいけど)
>トリコ星
だれかハンドルネームでつかわない?
>山田某
その頃の記憶が残ってたのか。ほかにも体質かなにかで記憶が残ってる人たちがいるかも。不完全な装置なら「輝かしい時代」も不完全になるおそれが、、、。ところで、だれかハンドルネームでつかわない?
ホシヅルさん
95点
「セキストラ」「おーい、でてこーい」「ボッコちゃん」は、ほんの半年ほどのあいだに続けさまに発表されています。 信じられません。まさに神がかり状態。 ショートショートの神様が、星さんの耳元でささやいてくれたのでしょうか。 でも、なぜ「セキストラ」の主人公の名前が変更されたのでしょうね。
九条ゆやさん
24点
う〜んと。これが星さんの世に出るきっかけになったわけだけど〜 よくわからない(−−;
トメハルさん
65点
星さんのデビュー作。でも、辛口の点に。 星さんにしては珍しい作風なのでは。 いつもの星さんらしい作品の方が好みなのでこうなってしまいました。
私の本は昔のなので主人公が佐山昭二になってます。改版したときになぜ名前を変えたのでしょうか?
らりほうさん
50点
星さんにしては珍しいスタイルの作品 客観的な記事を羅列することにより物語が進んで行くところはとても面白い。しかし、性的興奮を得られるだけで、こんなに世界が平和になるものだろうか?宗教的な対立や貧困の問題などは解決しないのでは? なんだか、スッキリとは楽しめませんでした。
|