廃墟と化した建物が立ち並ぶ通りに一人、
金色の髪を持つまだあどけない顔の少女がやってきた。
2回目の訪問・・
少女の名はクラピカ。同胞の目を取り返すため、
権力者の契約ハンターを希望している。
ハンター試験に合格するとすぐ雇い主を探すため
この仲介所を訪れた。
しかし念を習得していなかったクラピカは
紹介してもらうことができず追い返された。
…しかし、今度は・・
深く息を吸い、建物の中に足を運ぶ。
「合格ね」
顔じゅうにピアスをした女にそういわれるとほっと胸をなでおろす
「驚きだわ。わずか半年で念を習得してくるなんて」
「私を覚えているのか?」
まさか覚えられていたとは思わず、少し声が裏返る
「まーね なんせ訪問客が少ないから・・・
―――――で、どんな雇い主がお望み?」
「ヨークシンで開催されるオークションに強いコネクションを
持つ人物がいい。
仕事の内容は問わない。」
「強い権力を持つ依頼人は 当然要求も厳しいわよ・・」
そう言うと女はクラピカの頭から足まで目線を流し
パソコンに何かを入力し始めた。
「3人いるわ。あなたの条件で“経歴問わず 面接で判断”っての
3人とも警護と身辺の世話込みの依頼よ」
「身辺の世話?ああ、家政婦のようなものか・・
その3人の内容を教えてくれ」
―――その時女の口元が怪しく微笑んでいたことに
クラピカは気づかなかった