悲劇
当日、俺は待ち合わせ場所に向かっている途中、
前々から練っていたプランを頭の中で再確認しました。
まずは池袋に行って皆で昼食を取った後、
ゲーセンに行って俺の得意なクレーンゲームでT島さんが欲しがる物を取ってあげ、
それから皆でプリクラを撮ろう!
そしてその後サンシャインへ行きショッピングをした後、
どさくさに紛れてT島さんと二人きりになり、
展望台へ行って、
T島さんが「夜景がすごくきれい・・・」って言ったら俺が、
「君の方が綺麗だよ・・・」と言ってT島さんをそっと抱きしめる!
よし完璧!
残る問題は噛みすぎて、
「君の方が夜景だよ・・・」
なんて意味分からないことを 言っちゃうかもしれないってことくらいでしょうか。
そんなことを考えていると待ち合わせ場所に着きました。
どうやら今回はT島さん、寝坊をしなかったらしく、N田らしき人物と待っていました。
俺は二人に挨拶をした後、N田を改めて見てみました。
すると俺はあることに気が付いたのです!
なんとこのN田、俺が前々から
「可愛いな、何組のヤツだろう」と思っていた美少女だったのです!
美少女と友達とはさすがT島さん!
この二人が並んでいるのはまさに絵になっています。
するとその後S本が登場。
改めてこのメンバーを見てみると、
美少女2人とイケメン(イケてないメンズ)2人で、
ぶっちゃけ全く釣り合ってない感じがします!
とりあえず全員集まったので電車に乗り、池袋へ向かいます。
T島さんと話しているとめちゃくちゃ楽しくて、
電車での移動時間が全く苦になりません。
俺が冗談を言うと笑ってくれて、その笑顔がそれまた可愛すぎます。
ああ、
なんて幸せ!
そんな幸せも束の間、S本がとんでもないことを言い出しました。
「なーそういや君知ってる?」
ちなみにこの『君』とはT島さんのことを指しています。
そういえばS本とT島さんとN田は初対面なのに、
自己紹介をしていなくてお互いの名前を知りませんでした。
それが悲劇を招いてしまったのです!
「K籐が言ってたけど、シンジって
T島って奴が好きなんだってよー」
いやあぁぁぁぁ!!
「あんたらT島って奴と会ったことある?かわいいの?」
N田、爆笑!
俺、半泣き!
そしてT島さん、
苦笑い!!!
俺の青春は終わってしまったのか!?続く。
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