【←まえの話】
【つぎの話→(ぴくし〜のーと)】
さくら | #1★2007.05/15(火)21:51 |
---|
私の名前はユーリー 夢は… ポケモンマスター!! 4年前、ある男の人とある約束。 “私、強いトレーナーになります!!そしたらいつかキャロンさんとポケモン勝負がしたいです!!” キャロンさん… 私の初恋の人… 4年前… ―トキワの森― 「待ちやがれ!」 タッタッタッタッ ユーリーは知らない男達に追われていた。 「どこ行った!?」 「探せー!!」 「ハァ・・ハァ・・」 (いきなり何なの?あの人達?“R”の文字の服着てたけど…) トントン・・ 「はっ!」 いきなり後ろから肩を叩かれ振り向くとユーリーより2、3歳年上の少年が立っていた。 「しっ!大丈夫、君の味方だよ!追われてるんでしょ?」 コク・・ 「まかせて、ゆけ、ピカチュウ!」 ポンッ! 『ピッカ〜』 「ピカチュウ、向こうに向かって、でんきショック!!」 『ヂュ〜!』 バチバチバチ ガサガサ・・ 「何かいるぞ!」「あっちだ!!」 タッタッタッ・・ 「今だ、こっち!」 グイッ・・ 「あっ!」 少年に手を引かれてなんとか男達から逃げた。 「ここまで来れば大丈夫だと思うんだけど…」 「あ、ありがとうございます・・えっと・・?」 「ん、俺?俺はキャロン!」 「私はユーリーっていいます!」 「ヨロシクね!ユーリーちゃんはなんでロケット団に追われてたの?」 「ろけっとだん?」 「うん、知らない?あいつらポケモンを使って悪さばかりしてるんだよ・・」 「悪いやつら・・?私何もしてません!!ただいつものようにポケモンたちとお話してただけで・・」 「話・・?ユーリーちゃんポケモンとしゃべれるの?」 「えっと・・なんとなくポケモンの気持ちが分かるんです」 (まさかとは思うけど…) 「じゃあピカチュウと少しだけしゃべってみてくれる?」 「あ、はい」 『ぴかちゅ?』 「ピカチュウさっきはありがとね!」 『ピカピ〜ピカッチュウピカッ!』 「・・そっか、昨日GETされたばかりでまだバトルしてないから早くバトルがしたいんだ!それでさっき張り切って出てきたのにあれだけでつまんなかったんだ〜!!」 『ピカッチュゥ〜』 「そうか…」 「・・キャロンさん?」 「ユーリーちゃんはポケモンの気持ちが分かる珍しい能力を持っているからロケット団がその現場を見て君を捕まえようとしたんだよ・・!」 「・・そんな」 「でも・・」 「ユーリーちゃんが無事でよかったよ!!」 「え・・」 ドキドキドキ・・ (何だろう?すごく心臓がドキドキしてる・・) 「おい、いたぞ!」 R団がユーリー達を追ってきた。 「おい小僧、その子をこっちに渡せ!!」 「嫌です!!」 (キャロンさん…) 「なら、ポケモン勝負で決めようや!」 「臨むところだ!!」 「ゆけ、アーボ!」 「初バトルだ!ゆけ、ピカチュウ!!」 『ピッカ!』 「アーボ、かみつく!」 「かわして、でんきショック!」 『ピカヂュ〜!!』 バチバチ 『シャ〜!!』 「アーボ!?」 (すごいキャロンさん!一撃で…) 「くそ、いったん引くぞ!!」 ザッザッザッ・・ 「今のでんきショックはなかなかだっかぞ!!」 『ピカッチュゥ!』 「スゴイです、キャロンさん!!たった一撃でやっつけちゃうなんて!!」 「ピカチュウの奴張り切っちゃったみたいだな!笑」 「私大きくなったらキャロンさんみたいな強いトレーナーになりたいです!!」 「俺みたいな?」 「はいっ!」 「な、なんか照れるなぁ〜」 頭をかき照れるキャロンが無償にかわいく見えた。 ―トウカシティ― 「ポケモンセンターまで行くけどそこから家に帰れる?」 「はい、大丈夫です!・・あの」 「何?」 「私、強いトレーナーになります!!そしたらいつかキャロンさんとポケモン勝負がしたいです!!いいですか?」 「もちろんだよ!楽しみにしてるよね!!」 「はいっ!!」 「私、強くなりますっ!!」 |
さくら | #2★2007.05/04(金)10:24 |
---|
そして、4年後… ―マサラタウン― 明日はユーリーの旅立ちの日。 「ついに明日か〜」 しかし… ユーリーにはまだパートナーのポケモンがいなかった。 「よし、行きますかっ!!」 ユーリーはいつものようにトキワの森に向かった。 ―トキワの森― 「さて、どおしようかな〜?」 助けてぇ〜!! 「ん?」 (今誰かが…) 『ゴロォ〜!!』 「あれって・・ミズゴロウ?」 普通トキワの森には生息しないミズゴロウがスピアーの大群に追われていた。 誰か助けて〜!! さっきのはミズゴロウの心の叫びだった。 ザッ… 「待ってスピアー!!」 『スピッ!』ユーリーさん!?どいてください!! 「何があったのか教えてスピアー!」 『スピスピッ!!』そいつが俺達の食料を盗んだんだ!! 『スピッ、スピ!!』いきなり現れて俺らのなわばりに入ってきたんだ!! 『ゴロ…』わざとじゃ… 「わかったわ、私がよく言っとくから勘弁してくれるかな?ビードル時代からの仲でしょ!森に帰ってくれる?」 『スピ…』ユーリーさんが言うなら… ブゥゥウン… スピアーたちは住処に帰って行った。 「もう、大丈夫だよ!」 『ゴロゴロ!』本当にわざとじゃないんだ! 「分かってるわ!あなたどおしてここにいるの?いつからここにいるの?」 『ゴロロ、ゴロ…』一昨日から…オイラ捨てられたんだ… 「え・・?」 『ゴロゴロ、ゴロゴ…』トレーナーはオイラより強い子をGETしたからオイラはもう必要ないって…オイラは知らない場所でさまよってて、やっと食料を見つけたらスピアー達の住処で、ああなっちゃったんだ…オイラもう… ギュ… 『ゴロ?』え? 「…つらかったね。もう、大丈夫だよ!一昨日ならまだ近くにいるかもしれないし!!」 『ゴロロ?』ど、どおするの? 「決まってるでしょ!そいつに会いに行くの!!」 『ゴロッ!?』えぇ!? 「そんな最低なヤツ私が絶対許さない!!」 『…。』 「よし、決めた!!私と一緒に来てミズゴロウ!旅立ちは明日よ!!」 『ゴロ…』でも… 「あなたは強いわ・・だから自信を持って、ミズゴロウ!私はあなたを信じてる!!一緒に来てくれる?」 『…ゴロ!』…うん! 「よろしくね、ミズゴロウ!!」 ユーリーの新しい旅が始まる。 |
さくら | #3★2007.06/09(土)17:24 |
---|
「いってきまーすっ!」 今日はユーリー旅立ちの日。 「まずは、研究所に行かなきゃね!行こう、ミズゴロウ!!」 『ゴロゴロ!』 ―研究所― 「オーキド博士、こんにちわ!」 「ん?おお、ユーリーか、準備してあるぞ!ほれ、ポケモン図鑑とモンスターボールじゃ!」 「わ〜、ありがとうございます!!」 「ミズゴロウ、ユーリーを頼んだぞ!」 『ゴロッ』 「何それ〜私は大丈夫ですよ〜」 「そうか、そうか!笑 まぁ、気をつけてな!!」 「はいっ!!」 『ゴロゴロ』 ―1番道路― ガサガサ… 『ポッポォー』 野生のポッポが現れた。 「ポッポだ!よ〜し、GO、ミズゴロウ!!」 ポンッ 『ゴ〜ロッ』 『ポォォオ!』 ポッポのかぜおこし。 「ミズゴロウ、どろかけ!」 ズシャッ! どろかけがヒットした。 「今よ、たいあたり!!」 ドスッ! ポッポは倒れた。 「やったぁ〜!ミズゴロウ、あなた強いじゃない!!」 『ゴロロ(照)』 「さぁ、まずはこの調子でトキワシティにレッツゴー!!」 |
さくら | #4★2007.05/01(火)20:15 |
---|
経験値を積みながらトキワシティへ向かう。 ―トキワシティ― ポケモンセンターにミズゴロウをあずけて数分後。 「ポケモンは回復しましたよ」 「ありがとうございます!!」 『ゴロゴロ』 ポケモンセンターを出ると人だかりができていた。 「なんか人が集まってるよ!行ってみよう!!」 『ゴロッ』 近づいてみると強そうなポケモン達が子供達と遊んでいた。 近くにはトレーナーらしき人もいた。 「…え?」 ユーリーは目を疑った。 「キャロンさん…?」 トレーナーの人もユーリーに気付く。 「ユーリー…ちゃん?」 それは4年前、トウカの森で助けてくれたキャロンだった。 キャロンがユーリーに近づく。 「やっぱり、ユーリーちゃんでしょ?」 「キャロンさんですよね!!」 「わ〜久しぶりだね!元気だった?」 「は、はいっ!げげ元気でで、した!!」 (わ〜どうしよう・・本物のキャロンさんだ〜、いきなりでうまくしゃべれないよ〜!!) 『ゴロ?』誰? 「あ、この人はキャロンさん!私の恩人なんだ」 「へ〜ミズゴロウか!ユーリーちゃんポケモン持ってたんだね!!」 「はい!あ、でも昨日つかまえた(っていうのかな…?)ばかりなんです」 「へぇ〜そのわりにポケモンの方はずいぶん君になついてるね!!」 「は、はい…」 ユーリーは顔が真っ赤になる。 「…あの時の約束覚えてる?」 「え?」 “私、強いトレーナーになります!!そしたらいつかキャロンさんとポケモン勝負がしたいです!!” 「あ、はい!覚えてます!!」 「その日は近いみたいだね!楽しみにしてるから!!」 「は、はいっ!!」 (…キャロンさん覚えててくれたんだ!) |
さくら | #5☆2007.05/01(火)20:35 |
---|
「今、ちょうど里帰りでもどってきたところなんだ!」 「そうだったんですか!あの、ここで何してたんですか?」 「ポケモンたちを子供達と遊ばせてたんだよ!」 そこにはフシギバナ、ライチュウ、カビゴン、ギャラドス、ピジョット、ウインディがいた。 キャロンの手持ちのようだ。 「わ〜みんな強そうですね!あ、あのライチュウもしかして…」 「そう、あの時のピカチュウが進化したんだよ!」 「久しぶり、ピカ…じゃなくてライチュウ〜」 『ラ〜イ!』久しぶり〜 「ユーリーちゃんもよかったら一緒に遊ばない?」 「あ…そうしたいんですけど、ちょっと急いでて…」 (今は自分のことよりミズゴロウの前トレーナーを探さなきゃ…) 「そっか・・」 「スミマセンッ!」 「あ、いいよ、全然!じゃぁもう行っちゃうんだ・・!」 「はい…」 「そっかぁ…頑張ってね!強くなったらバトルしようね!」 「はい!!」 『ゴロゴ〜ロ!』ユーリー行こう! 「うん!…キャロンさん、また!」 「・・うん、じゃぁね」 『ライチュッ!』じゃぁな! ユーリーはミズゴロウの事を優先にし、キャロンと別れ、先を急いだ。 |
さくら | #6★2007.06/08(金)05:40 |
---|
「あ〜・・まさかあんなとこでキャロンさんに会うなんて・・」 『ゴロゴ〜ロゴロ?』ユーリーはあの人の事が好きなの? 「な、何言ってるの!?ち、違うわよ〜!!いきなり何を言い出すかこの子は…」 否定はするが明らかに動揺している。 『ゴロ?』違うの? 「ち、違う・・んじゃない?」 『ゴロ〜?』え〜? タッタッタッ… 「ユーリーちゃんっ!!」 振り向くとキャロンがこちらに向かって走ってくる。ユーリーを追いかけてきたみたいだ。 「キャロンさん!?」 「ゴメンね急いでるのに・・少しだけいい?ユーリーちゃんにお願いがあるんだ」 「は、はい・・何ですか?」 深刻そうに話すキャロンから目を離せなかった。 「こいつをユーリーちゃんに連れてってほしいんだ」 するとキャロンはモンスターボールをユーリーに差し出した。 「先週GETしたんだけど、どうも俺に心を開いてくれないんだ、ボールからも出てきてくれないんだ…どうも何かあるみたいで・・だからユーリーちゃんならどうにかできるかもって思って!」 「わかりました!なんとかやってみます!!」 スッ… 「私はユーリー!私ね、あなたの気持ちとか分かるから何か協力とかできると思うんだ!ねぇボールから出てきてくれない?」 ユーリーはモンスターボールに問いかける。そして数分後。 カチッ ポンッ! 『ブイ?』ホント? ボールから出てきたのはイーブイだった。 「うん!!・・イーブイだったんだ!しかも…」 イーブイの体は普通の茶色ではなく、薄い灰色のような綺麗な色をしていた。 どうやら色違いのようだ。 『…。』 |
さくら | #7★2007.05/04(金)10:26 |
---|
「本当だよ!話してくれる?」 『…ブイ?』…ボクを見てどう思う? 「ん?あ〜色違いで珍しいな〜って!」 『ブイ…』やっぱり… 「え?」 『ブイ、ブイブイ』なんでミンナ、ボクを普通に見てくれないの? 「・・色違いなのがイヤなの?」 『ブイ…ブイブイ!』ボクは普通でいたい…なんでボクはミンナと違うの! 「イーブイ…」 そっ… ユーリーはイーブイの頭を優しく撫でた。 「イーブイ、よく聞いてね!あなたは確かに他のイーブイ達とは見た目はちょっと違うけど、でもねそれは絶対、悪い事じゃないのよ!どっちかっていったら良い事なんだよ!!」 『ブイ、ブイブイ…』けどミンナ、ボクの事を見るよ!だからミンナの視線がいつもボクなんだもん… 「なら、逆にそれを利用しちゃえばいいんじゃない?」 『ブイ?』え? 「自分良さを‘ミンナ’に見せるのよ!バトルをして強さを磨けば‘ミンナ’があなたの事スゴイって思うわよ!!」 『ブイ?』‘ホントに?’ 「うん!!」 「ユーリーちゃん、イーブイを任せても大丈夫かな?俺はイーブイの言ってる事は分からないけど、ユーリーちゃんが言った事を聞くとイーブイにはユ−リーちゃんが必要みたいだし!!」 「分かりました、任せてください!!・・イーブイ、約束する!あなたに絶対自信をつけてあげる!!」 『…ブイ!!』…うん!! 「イーブイを頼むよ、ユーリーちゃん!」 「ハイ!よろしくね、イーブイ!!」 『ブイブイ!!』よろしく!! こうしてイーブイが手持ちに入り、ユーリー達は先に進む。 |
さくら | #8★2007.05/12(土)15:32 |
---|
―トキワの森― 『ゴロ、ゴロ!』オイラは、ミズゴロウ! 『ブイブイ!ブィ?』ボクはイーブイ!ミズゴウロはボクを見てどう思う? 『ゴロゴ〜ロ!!』すごくカッコイイ!! 『ブイィ!?・・ブイ!』ホント!?・・嬉しいな! 「でしょ?見られるって事は悪い事ばっかりじゃないんだよ!!」 『ブ、ブイ!』う、うん! 「はい、ここで問題です!タ〜ラッ!!」 『『??』』 「トレーナーとしてまずやらなくちゃいけない事はなんでしょう?」 『ゴロ〜?』やらなきゃいけない事〜? 『ブイッ!』分かった! 「はい、イーブイ!答えをどうぞ!!」 『ブイブイ!!』GETだ!! 「大正解!!まずはGETをしなくちゃ始まんないでしょ!!」 ガサガサ… 『コラッタァ〜!』 「あ、コラッタだ!よ〜しGO、イーブイ!!」 ポンッ 『ブイッ』 「イーブイ、たいあたり!」 イーブイが思いっきりコラッタに突っ込む、がかわされてしまう。 『コラァッタ!!』 コラッタのでんこうせっかはイーブイにヒットした。 「頑張ってイーブイ、たいあたり!!」 『ブイィッ!』 急所に当たった。 「よし!GO、モンスターボール」 ポンッ ピコ、ピコ、ピコ・・ポンッ! コラッタがボールから出てしまった。 コラッタは逃げ出した。 「あ!・・も〜、後ちょっとだったのに〜!!」 『ブイ…』残念… 「よし、次は頑張ろう!!」 数十分後… 「もう、トキワの森ぬけちゃうよ〜」 ユーリーは倒してばかりでまだGET出来ていなかった。 ガサガサ… 「よし、来たかもっ!!」 『キャピ?』 「あ〜キャタピー!よし、こんどこそ〜GO、ミズゴロウ!!」 ポンッ 『ゴロォ!』 「ミズゴロウ、どろかけ!」 ズシャッ! キャタピーにヒットした!! 『ピー!』 キャタピーのいとをはく攻撃!ミズゴロウは糸が絡まってうまく動けなくなった。 『ゴロ〜』 「ミズゴロウっ!?頑張って、みずでっぽう!!」 ブシュゥゥウ! 『ギャピ〜』 「今だ!GO、モンスターボール!!」 ポンッ ピコ、ピコ、ピコ、ピコ・・カチッ! キャタピーがボールにおさまった。 「や、やったー!!」 ユーリーは初めてのGETに成功した。 |
さくら | #9★2007.05/09(水)20:52 |
---|
―2番道路― ポンッ! 『キャピ?』あれ? 「こんにちわ、キャタピー!私はユーリー!!こっちはミズゴロウとイーブイ!今日からよろしくね!!」 『ゴロゴロ!』ミズゴロウだよ! 『ブイ!』ボク、イーブイ! 『キャピー!!』アタシはキャタピー、よろしく!! 「へ〜、キャタピーは女の子なんだ!」 『キャ、キャピ!』う、うん!(照) 「よ〜し、GETを成功したところで次はジムに挑戦よ!!」 『ゴロ〜?』ジム〜? 「まぁ、まずはニビシティに行こ〜う!!」 ―ニビシティ― 「ポケモンは回復しましたよ」 「ありがとうございます!!」 ポケモンセンターでポケモン達を回復させユーリーはニビジムに挑戦することに。 (あれ?私…なんか忘れてるような…?まぁ、いっか) ―ニビジム― 「スミマセ〜ン、ニビジムに挑戦しに来ました〜!」 (中はけっこう広いんだな〜…) すると奥の扉が開いた。 「ようこそ、ここはニビジム!俺はジムリーダーのタケシ!!」 「あ、マサラタウンから来ましたユーリーです」 「ではユーリー、さっそくバトルを始めよう!」 「ハイッ!!」 タケシとのバトルが始まる。 「これからジムリーダー、タケシとマサラタウンのユーリーのバトルを開始する!使用ポケモンは2体!始めっ!!」 (あれ?よく考えたら私…トレーナーとバトルするの…初めてじゃん!?) |
さくら | #10★2007.06/09(土)17:04 |
---|
(こうなったらやるしかないっ!) 「ゆけ、イシツブテ」 ポンッ 「GO、ミズゴロウ!」 ポンッ (このジムは岩タイプのポケモンばかり・・なら、水タイプのミズゴロウは相性がいいはず!) 「イシツブテ、たいあたり」 「ミズゴロウ、どろかけ!」 ドスッ! たいあたりがヒットした。 ズシャァ どろかけもヒットした。 「イシツブテ!いわおとし!!」 ドカドカドカ… 『ゴロッ!?』うわっ!? いわおとしがヒットした。 「頑張ってミズゴロウ、みずでっぽう!!」 ブシュゥゥウ!! みずでっぽうがヒットした。効果は抜群だ。 イシツブテは倒れた。 「イシツブテ、戦闘不能!」 「もどれ、イシツブテ」 タケシはイシツブテをボールにもどった。 「ゆけ、イワーク!」 ポンッ 『グワァァア!』 『ゴ、ゴロ…』お、おっきい… (ミズゴロウにもダメージがある…早く倒さないと…) 「ミズゴロウ、みずでっぽう!!」 ブシュゥゥウ! みずでっぽうはヒットした。効果は抜群だ。 (やったぁ!) 『グワァァ!』 「え?」 (効果は抜群のはずなのになんで倒れないの…!?) 「イワーク、反撃だ!まきつく」 『ゴロォ!?』うわぁ!? ギシッ… 「ミズゴロウ!?」 「イワークそのまま、たたきつける!」 ドガッ!! ミズゴロウは地面にたたきつけられた。 『ゴロ〜…』 「ミズゴロウ、戦闘不能!」 「もどってミズゴロウ!!」 ミズゴロウはボールに戻った。 「ありがとうミズゴロウ、ゆっくり休んでね!」 (残るはイーブイとキャタピー・・キャタピーはGETしたばかりだし…よしっ!) 「GO、イーブイ!」 ポンッ 『ブイッ!』 |
さくら | #11★2007.05/12(土)15:18 |
---|
お、おっきいよ… 「色違いのイーブイか、珍しいな!・・だが、俺のイワークには勝てない!!」 『ブイッ・・』やっぱり・・ 「ダメよ、イーブイ!!あなたになら出来る!!」 『ブ、ブイ…!?』ユ、ユーリー…!? 「そんなのやってみなきゃ分からない!!イーブイ、たいあたり!!」 あ、足が・・動かないよ… イーブイはひるんでしまい動けずにいた。 「イーブイ、落ち着いて!!大丈夫よ!」 『ブィ…!!』怖いよ…!! 「見かけだけでその程度か!イワーク、まきつく!!」 『グワァァアア!!』 ギシッ… 『ブイィッ!?』わぁっ!? 「イーブイ!?」 ギシ・・ギシ・・ 『ブ、ブイィィ…』う、うぅぅ… 「イーブイィ!?」 まきつくのダメージは増していく。 「・・も、もうやめてぇ!!」 「試合放棄か?まだバトルは続いてるぞ」 「わ、私の負けです…だからイーブイを放してください!!」 「…イワーク放すんだ!」 『グァァ』 イーブイはまきつくから解放された。 「チャレンジャー試合放棄でジムリーダー、タケシの勝利」 「イーブイ!!イーブイ!!」 「大丈夫だ、気を失ってるだけだ…」 「イーブイ…ゴメンね」 「ポケモンセンターに連れていけば心配ないだろう」 「…タケシさん」 「何だ?」 ユーリーの瞳は気力で溢れていた。 「また、チャレンジしに来てもいいですか?」 「もちろんだ!いつでも来るがいい!待っているぞ」 ユーリーはジムを出て、急いでポケモンセンターへ向かった。 |
さくら | #12★2007.05/15(火)21:08 |
---|
―ニビシティ― 「今日一日ゆっくり休めば大丈夫ですよ」 「ありがとうございます・・!!」 『…ゴロォ』…残念だったね 『ブイ…』ユーリー、ごめ… 「ゴメンねイーブイ、ミズゴロウ・・」 『『!?』』 「全部私の力不足だわ…初めてのトレーナーバトルがジム戦なんて普通に考えて無理だものね…本当にゴメンね…」 『ゴロォ、ゴロゴロ!!』そんな、ユーリーのせいじゃないよ!! 『ブ、ブィ…』ユーリー、ボク何も出来なかった… 「ううん、私のせいでゴメンね・・あなたは頑張ったわ!!」 『ブイ…』でも… タッタッタッタッ… 『エネェェ〜!!』遊ぼぉぉ〜!! 「へ?・・エ、エネコ…!?」 振り向くと、そこには尻尾に可愛らしい赤いリボンを付けたエネコがユーリーのもとへ駆け寄ってきた。 『エネ、エネェ〜』ねぇ、遊ぼうよぉ〜 「え?えっと…」 「こらぁ〜、ねね〜!うろちょろしたらアカンってゆうたやろォ!!」 『エネッ!!』スモモッ!! 声がした方を見ると一人の少女がこちらに向かって走ってきた。 「ホンマ、ゴメンな!うちのねねが〜」 「あ、いや・・大丈夫ですよ!」 「見たところ、うちと同い年ぐらいやなっ!年いくつ?」 「えっと、11歳です!」 「ホンマ!?なんや同い年やないの〜これも何かの縁やなっ!!うちの名前はスモモ!呼び方は‘モモ’でええよ!!んで、こっちはエネコの‘ねね’!!」 『エンネッ〜』アタチは‘ねね’ヨロシクねっ〜 「あ、私はユーリー!この子がイーブイでミズゴロウ!!で・・」 ポンッ 『キャピッ!』 「この子がキャタピー!!ヨロシクね!」 「よろしゅう!!色違いのイーブイなんて珍しいね〜」 『…ブィ』…ん 「どうしたん?そういえばなんかさっきから空気が重いやん!!」 「ん〜…実は…」 ユーリーはスモモにジム戦の事を全部話した。 「そっかぁ〜・・」 「私の力不足で…」 「よしっ、決めたで!うちとバトルしよう!!」 「え!?」 「バトルしてレベルを上げて、強くなってまた挑戦するんよ!」 「い、いいの?」 「ええて、ええて!どうせうちらも暇やし!!なぁ、ねね?」 『エネェ!!』アタチは別にいいよぉ!! 「よっしゃ、決まりや!!明日またポケモンセンターで会おう!!」 「わ、分かった!!」 「ほんじゃ、またな〜!!」 『エネ〜』バイバ〜イ スモモは嵐のように去っていった。 「すごかったね、今の・・」 『ゴロォ』すごかったぁ 「よし、明日はジム、リベンジのために頑張ろぉ〜!!」 ユーリー達は明日に備えて、眠りについた。 |
さくら | #13★2007.06/06(水)05:34 |
---|
今日はスモモとポケモン達のレベルアップのためにバトルをする事になっていた。 「ユーリー、こっちやで〜!!」 「あ、モモちゃんっ!!」 「‘モモ’でええて〜!」 「あ、う〜ん・・」 「まぁええわ!よっしゃ!さっそく始めようや!!使用ポケモンは3体やで!」 「OK!!」 スモモVSユーリーのバトルが開始した。 「まかせたで、ねね!!」 ポンッ 『エネー!』 「GO、イーブイ!!」 ポンッ 『ブイッ!』 「イーブイ、落ち着いてね!絶対大丈夫だからっ!!」 『ブ、ブイ・・!』う、うん・・! 「こっちから行くで!!ねね、たいあたり!」 『エネェー!!』 タッタッタッタッ… 「イーブイ、かわしてっ!!」 『ブイッ』 サッ… イーブイはたいあたりをかわした。 『エネッ!?』 エネコは勢いをつけすぎて転んでしまった。 「あぁ、ねね!?」 「いいわよ、イーブイ!こっちもたいあたり!!」 『ブイィー!』 ドスッ! 『エネッ!?』 イーブイのたいあたりは急所に当たった。 『エネェ〜…』 イーブイの一撃でねねは倒れた。 「おーきにな、戻れ、ねね!!」 『ネェ…』 「やったぁ!!いいわよ、イーブイ!」 『ブイッ!』うんっ! 「最近バトルしてへんかったからな!ご苦労様!!よっしゃ次いくでぇ!!」 「いいわよっ!!」 『ブイッ』ボクもっ 「次はそうはいかへんで!!まかせたで、りり!!」 ポンッ 『チコォッ!!』よっしゃァ!! |
さくら | #14★2007.06/09(土)18:35 |
---|
「この子はチコリータの‘りり’!うちが初めて手にしたポケモンや!そう簡単には倒されへんで!!」 『チコチコッ!』ウチはりり!よろしゅう!! 「でも、負けないからね!!」 「よっしゃ行くで、りり、はっぱカッター!!」 『チ〜コッ!』おりゃァ! シュッ シュッ シュッ!! 「イーブイ、よけ…」 『ブイッ!?』うわぁ!? 「あ、イーブイ!?」 一撃でイーブイは倒れた。 「もどってイーブイ!!」 イーブイはボールに戻った。 「ありがとうイーブイ、ゆっくり休んでね!」 (よし、じゃあ次は…) 「どや?うちのりりは?いい感じやろ!!」 『チコッ!!』 「うん!でも負けないからねっ!!GO、キャタピー!!」 ポンッ 『キャピィ〜!』よ〜し! |
さくら | #15☆2007.05/19(土)07:39 |
---|
「キャタピーか・・ユーリー、うちのりりは強いで!!ホントにええんか?」 「私のキャタピーだって強いんだから!!その証拠を見せてあげる!!キャタピー、たいあたり!」 『ピィィ〜』 「りり、かわして!!」 『チコッ!』 さっ・・ キャタピーのたいあたりは簡単にかわされてしまった。 (ムヤミにつっこんでもかわされるだけ…なら!) 「キャタピー、りりの頭の葉っぱに向かっていとをはく!!」 『キャピ〜』 シュゥゥウー りりの葉っぱに糸がぐるぐる巻きになった。 『チ、チコォォ??』な、なにぃぃ?? 「りりっ!?」 葉っぱに巻きついた糸の重みでバランスを保てないチコリータの足元が不安定になった。 「キャタピー、こんしんの力でたいあたり!!」 『キャ〜ピィィ〜』 ドスッ! 『チコォ!!』 りりは勢いよくとばされて近くになった木にぶつかる。 「あ、りり!?」 『チコォ〜…』 りりは倒れた。 「おーきにな!戻れ、りり!!」 りりはボールに戻った。 「やったわよ、キャタピー!!」 『キャピィ〜♪』 ピタッ… 「え?キャタピー?」 突然キャタピーの体が光りだし、自分に糸を巻きつける。 「ど、どうしちゃったの、キャタピー!?」 「大丈夫やでユーリー!これは進化や!!」 「…進化?」 「ほら、見てみ!」 数秒後、キャタピーはさなぎになりトランセルに進化した。 「こ、これが進化なんだ!」 「おめでとユーリー!!せやけど、勝負はまだ終わってへんで!!」 「分かってるわよ!!トランセル、このまま行くわよ!!」 『…。』うん (進化したら何か無口になっちゃったな〜笑) 「次いくで〜、まかせたで、どど!!」 『ヤ〜ド〜ン〜…』ま〜か〜せ〜て〜… |
さくら | #16★2007.06/04(月)21:40 |
---|
「あっ、ヤドン!!」 「そや!名前は‘どど’!!最近GETしたばかりやけどけっこうな戦力やでっ!!」 「私のトランセルだって!!ね、トランセル?」 『…。』うん (やっぱ無口だな〜笑) 「よし、このまま行くわよ、トランセル!!じゃぁこっちから行かせてもらうわっ!トランセル、たいあたり!!」 ドカッ 『ヤドッ!?』むぁ!? 「どど、根性やぁ!!みずでっほう!!」 ヤドンは攻撃のアトの隙を狙ってみずでっぽうを発射した。 ブシュゥゥウ! 強烈な一撃がトランセルにヒットした。 「あぁ、トランセル!?頑張って!!」 「いいでぇ、どど!!もういっちょ、みずでっぽう!!」 『ヤ〜ドッ!!』そりぁっ!! 「トランセル、かたくなる!!」 『…。』 ピキンッ ブシュゥゥウ!! みずでっぽうがヒットした。 「…トランセル?」 かたくなるをして多少やわらいだが、ダメージはけっこうあった。 …ばたっ トランセルは倒れた。 「もどってトランセル!!」 トランセルはボールに戻った。ユーリーの残りの手持ちはアト一匹…。 「ありがとうトランセル、ゆっくり休んでね!!」 「さぁ、お互い残り一匹ずつやでっ!!」 「うん!」 (この勝負…絶対負けられないッ!!) 「GO、ミズゴロウ!!」 ポンッ 『ゴロォ〜』よしゃぁ〜!! |
さくら | #17★2007.06/09(土)17:06 |
---|
「やっぱ、ミズゴロウやな!どど、一気にいくでっ!!」 『ヤ〜ンドォ〜』わかったよぉ〜 「絶対勝つわよ、ミズゴロウ!!」 『ゴロッ!』もちろんっ! 残り1対1の最終バトルが開始。勝つのはどちらか…。 「ミズゴロウ、たいあたり!!」 『ゴロ〜!』 ミズゴロウはどどに突っ込んで行く。 フッ… 「あまいで、ユーリー!」 「え?」 不審に笑みを浮かべるスモモ。何か考えがあるようだ。 「どど、ねんりき!!」 『ヤドォォ〜』 キィィーン… 『ゴロッ!?』わぁ!? どどのねんりきで、ミズゴロウの動きが止まる。 「どど、そのまま投げ飛ばして!!」 『ヤンドッ!』 シュッ・・ドカッ! 「ミズゴロウッ!?」 『ゴロゴォ〜』ぅ、うぅ〜 近くの木におもいっきり体を打ち、ダメージも大きい。 『…。』 “オレはお前みたいな弱いヤツには用はない!!” “ポケモンは戦うためだけにあるんだ!弱いヤツはいらねぇよっ!!” ビクッ! ミズゴロウの中で嫌な記憶が駆け巡る…。 『ゴ、ゴロ…』ユーリー、ボク、怖いよ…勝てないよ… 「頑張ってミズゴロウ!あなたなら絶対、ゼッ〜タイ勝てる!!私を信じてっ!!」 『ゴロ…』“ユーリー…” 「ゼッタイ大丈夫っ!!」 「どなんしたんや?来ないならこっちから行くでぇ!!どど、たいあたり!!」 『ヤドッ!』 タッタッタッ… 『ゴロォッ!?』キタァ!? 「慌てないで、どどの動きをよく見てっ!!」 「イッケェ〜!」 (…今だっ!!) 「ミズゴロウ、かわしてっ!!」 『・・ゴロッ!』 シュッ!! ぎりぎりの所でミズゴロウはどどの攻撃をかわした。 「ここから巻き返しよ!!ミズゴロウ、最大パワーでみずでっぽうッ!!」 『ゴォ〜ロォッ!!』っやぁぁ〜 ブシュゥゥゥウウ!! 至近距離からみずでっぽうはどどに直撃し、大きなダメージを与えた。 「どどっ!!?」 『…ヤドォ〜』 バタッ… どどは倒れた。 『ゴロ・・』や・・ 「ヤッタァァ!!勝ったよ、勝ったよミズゴロウゥ!!」 |
さくら | #18★2007.06/07(木)21:21 |
---|
『ゴロゴ〜ロッ!!』ユーリー、オイラ勝ったよぉ!!やったよっ!! 「スゴ〜イ!!ミズゴロウ最強!!」 ユーリーは思わずミズゴロウを抱きしめた。 「本当によくやったわ!!ミズゴロウ大好きっ!!」 『ゴロォ…』ユーリー… ミズゴロウはこの時思った。 この人なら…信じられるかもしれない… 「…ユーリー!」 「モ、モモちゃん!!あの…」 「うちの負けやっ!!」 「え…!」 「ユーリー強いやんっ!これならあのジムリーダーにも勝てるで!!」 「う、うん!!ありがとぉ!!」 『ヤンドォ〜』よかったぁ〜ね〜 「どどもありがとねッ!!」 「よっしゃぁ!!ジム戦に備えてもっとレベル上げまくるでぇ〜!!」 「うんっ!!」 『ゴロッ!!』うんッ!! そして4日後… 「頑張ってな!!うちは見守ってる事しかでけへんけど、応援しとるかんなっ!」 「うんっ!モモちゃん本当にありがとうね!!」 「何ゆうてんねん!友達なんやから当たり前やろっ〜!!ホラッ、行ってきぃ!」 「絶対勝ってみせるから、見ててね!!」 「当ったり前やっ!うちが鍛えたんやで!!絶対勝ってきぃ!」 「うんっ!!」 (絶対に勝つ…!!私は仲間達を信じる!!) ユーリーは強い思いを心に秘め、ニビジムに向かって走った。 ―ニビジム― 「ジムに挑戦しに来ました!!マサラタウンのユーリーですっ!!」 すると、ジムの奥からタケシが出てきた。 「やっと来たか!!強くなったんだよな?」 「ハイッ!今回は絶対に負けません!!」 「そのいきだ!!では早速始めよう!」 タケシとのバトルが始まる。 「ただいまより、ジムリーダータケシとマサラタウンのユーリーのバトルを開始する!使用ポケモンは2体!始めっ!!」 「ユーリー頑張れやァ〜!!」 スモモが端のベンチで応援している。ユーリーはそれに軽く手を振った。 「俺も何もしていなかったわけじゃないぞ!!そう簡単には勝たせないからな!」 「私の最高の仲間達の強さを見せてあげますよ!!」 (私は信じてるよ!!…だからあなた達も私を信じてね!!) ユーリーはポケモン達が入っているボールに想いを込めてフィールドにボールを放った。 |
さくら | #19★2007.06/09(土)17:36 |
---|
「ゆけ、イシツブテ!」 ポンッ 「GO、イーブイ!」 ポンッ ユーリーはポケモン達のメンバーを変える気はなかった。 「ミズゴロウ、強くなった私達の姿を見せつけましょっ!!」 『ゴロッ!』うんっ! 絶対勝てる…!!絶対勝つ!! 「こちらから行くぞ!イシツブテ、いわおとし!!」 ドカドカドカ… いわおとしはヒットした。 「頑張ってミズゴロウ!いけ、みずでっぽう!!」 『ゴ〜ロォッ!!』 ブシュゥゥウ!! ミズゴロウの強烈なみずでっぽうがヒットした。効果は抜群だ。 「イ、イシツブテ!?」 イシツブテは一撃で倒れた。 「イシツブテ、戦闘不能!」 「もどれ、イシツブテ」 タケシはイシツブテをボールにもどした。 「やるな!…しかし、次はどうかな?ゆけ、イワーク!!」 ポンッ 『グァァアア!!』 (やっぱり、イワークか…けどミズゴロウはまだそんなにダメージは食らってないわ…大丈夫、いける!!) 「ミズゴロウ、このままいくわよ!!みずでっぽう!!」 『ゴロォ!!』 ブシュゥゥウ!! 『グァァアア!?』 みずでっぽうがヒットした。効果は抜群だ。 「イワーク、気合だ!いわおとし!!」 ドカドカドカ… いわおとしもヒットした。HPはお互い同じぐらい。 「イワーク!そのままたいあたり!!」 イワークの巨体がミズゴロウを襲う。 ドカッ! たいあたりがヒットした。 「ミズゴロウッ!?」 『ゴ、ゴロォ…』 バタ… 「ミズゴロウ、戦闘不能!」 「もどって、ミズゴロウ!!」 ミズゴロウはボールにもどった。 「お疲れ様、ゆっくり休んでね!」 (次は…この子!!) |
さくら | #20☆2007.06/09(土)18:25 |
---|
「GO、イーブイ!!」 ポンッ 『ブィッ!!』 「ユーリー、イーブイ頑張れやぁ!負けたらうちが許さんで〜!!」 スモモが2階の観客席から大声で叫んだ。 「ありがとぉ〜モモちゃん!!」 『ブイブイッ!!』頑張るよっ!! 「…イーブイでいいのか?」 「言ったじゃないですかぁ!強くなった姿を見せるって!!」 フッ… 「そうか!なら大丈夫だな!!」 「もちろんです!!ではこちらから行きます!イーブイ、たいあたり!!」 たいあたりはヒットした。 『グアァァ!!?』 「やはりレベルが上がっているなっ!だが…イワーク、まきつく!!」 (キタッ!!) 巨体がイーブイにまきつくする寸前… 「今よ!イワークに向かってジャンプッ!!」 タタンッ!! 「何!?」 「いいわよイーブイ!!そのままダッシュ!!」 『ブイィッ!!』 タッタッタッタッ… 攻撃をうまくかわし、イーブイの自慢のすばやさでイワークを頂上へもうダッシュする。 『グァア??』な、何だ? 「そのまま最大パワーで、たいあたりぃっ!!」 『ブイィィ!!』 ドカッ!! 攻撃力とすばやさが増したたいあたりはきゅうしょに当たった。ジム中に鈍い音が響く。 「イワーク!!?」 『グ、グァァ〜…』 「…イワーク戦闘不能!よって勝者はマサラタウンのユーリー!」 「か…──勝ったァァ!!」 |
さくら | #21☆2007.06/10(日)10:08 |
---|
『ブ…ブィブィッ〜!!』や…やったァ!!ユーリー! イーブイはユーリーのもとへ駆け寄り、そのままユーリーの腕の中に飛び込んだ。 「よくやったわ、イーブイ!!偉いわよぉ!!イーブイすごいっ!!」 ユーリーはイーブイの頭を優しく撫でながら褒め湛える。 「ユーリー、イーブイ、ようやったなぁ!!」 『ブイィ!!』モモォ!! 「モモちゃんっ!!」 2階からスモモが駆け降りてきて、そのままユーリー達に抱きつく。 「やっぱ、うちのトレーニングのおかげやなっ!!なんちって〜笑」 「その通りだよ!モモちゃんありがとっ!!」 『ブイブィ!』あんがとぉ! 「ユーリー!!」 「あ、タケシさん…」 タケシがユーリー達に近寄ってきた。 「負けたよ…お前達の勝ちだ!!さぁ、持っていけグレーバッチだ!!」 「あ、ありがとぉございますっ!!」 初めて手にするバッチにユーリーは心から喜んだ。このバッチはユーリー達の努力の結晶だからだ。 「久しぶりに楽しいバトルが出来たよ!ありがとう!!」 「こちらこそ、良い経験が出来て本当に良かったです!!」 握手を交わし、ジムを出てタケシと別れ、ユーリー達はポケモンセンターへ向かった。 ―ニビシティ― 「ポケモンは回復しましたよ」 「ありがとうございますっ!!」 『ゴロロッ!!』勝ったね!! 「うん!ミズゴロウも本当によくやったわね!!」 『ゴ、ゴロォ…』そ、そんなぁ…照 すると、スモモが間に入ってきた。 「それはそうと、ユーリーはこれからどないすんねん?」 「ん〜私達、今はミズゴロウの前トレーナーを探しているの!ニビにはいなかったから今度はハナダに向かうわ!!」 「ホンマ!?そんなら一緒にいかへん?うちもハナダにちょっと用があんねんっ!!」 「本当!?うん、一緒に行こぉ!!」 ユーリーは迷わず即答した。少しでも仲間がいた方が心強いからだ。 「決まりやなっ!!短い間やけどよろしゅうっ!」 こうして、スモモが仲間になった。 |
さくら | #22★2007.06/12(火)22:07 |
---|
ユーリー達一行はハナダを目指して、途中のオツキミやまを訪れていた。 ―オツキミやま― 「うわぁ〜ん、暗いよぉ・・何も見えないよぉ!!」 「やかましいでユーリー!!ぷぷのフラッシュで明るいやんっ!」 『プリィ?』ん? スモモの手持ちのプリン、‘ぷぷ’のフラッシュのおかげでだいぶ明るいが、ユーリーは洞窟の狭さと暗さに騒いでいる。 「でも、怖いよぉ!!」 しばらく歩き、山の中盤まで来た。 「シッ!」 「うわぁ!?…な、どおしたの、モモちゃん??」 いきなり足を止めるスモモに、よそ見をしていたユーリーは鼻をぶつけてしまった。 「…みぃ〜つけた!!」 スモモが指を指す方にはピンクの愛らしい容姿に、小さな羽のようなものを生やし、クルクルの尻尾をもった生き物。 『ぴっぴぃ??』 「あっ!ピッピ!!」 それはピッピだった。 「よっしゃ、やっと見つけたでぇ!!さっそくGETや!まかせたで、ぷぷ!!」 『プリッ!!』うんっ!! スモモはこのピッピをGETするようだ。 「スモモ頑張って〜!!」 「あいよ!!いくで!ぷぷ、はた…」 『ピィッ!?』きゃぁ!? はたく攻撃をしようとした瞬間ピッピが驚いて逃げ出した。 「あ、逃げちゃうっ!?」 「このチャンス絶対逃さへんでぇ!!ユーリー追うで!!」 「あ、うん!」 ピッピを追うと広い場所に出た。そこにはピッピ達がたくさん集まっていた。 「もう、一度や!」 『プリッ!』うんっ! 「よし、私も!GO、トランセル!!」 ポンッ 『…。』 (相変わらず…汗) 『ピッピィ!!』いっけぇ!! ピッピ達が一斉に攻撃してきた。 「トランセル、かたくなる!!」 キンッ… 防御力は上がったがピッピ達の攻撃は止むことはない。 『ピィッ!』 パンッ パンッ パンッ パンッ ピッピのおうふくビンタが決まった。 「トランセル!?」 トランセルはけっこうダメージを受けしまった。 ピタッ… 「…え?」 トランセルの動きはもとから鈍かったが完全に止まってしまった。 っと思った瞬間、トランセルの体が光だした。 「もしかして…進化?」 さなぎの背中の方の殻が破け、美しい羽が姿を見せた。 『…フリィ〜!!』 見事、トランセルは美しい羽を生やしたバタフリーに進化した。 「わぁ〜スゴイ!!よし、バタフリーかぜおこし!!」 『フリ〜!!』そりゃ〜!! ビュゥゥウ…!! かぜおこしはヒットした。 『ぴ、ぴぃ〜!?』む、無理だよぉ〜!? ピッピ達は逃げ出した。 「あ!?…に、逃げられちゃった…」 『フリー、フリー!!』ねぇ、見てユーリー!あの子達が落としていったよ!! と、バタフリ−が差し出したのは、青黒い光を放っている石だった。 「ん?…これ月の石だよ!!」 『フリ??』つきのいし?? 「うん!けっこう珍しい石だよ!!」 「ユーリー!!」 すると、向こうからスモモが満面の笑みでこちらへ走ってきた。 「モモちゃん、どうだった??」 「ばっちしGETしたでっ!!名前は‘ぴぴ’や!!」 「モモちゃんすご〜い!ぴぴ、ヨロシクね!」 『ピッピィ!』よろしくぅ! こうして、ユーリー達は無事オツキミやまをぬけた。 |
さくら | #23★2007.06/13(水)22:15 |
---|
「やっと抜けたぁ!!」 「ん?ユーリー…それ月の石やんっ!?な、なんで持ってんねん!?」 スモモはユーリーが持っている月の石を見て騒ぎたてている。 「あ、これ?バタフリーが見つけたの!」 数秒後、少したってスモモが、ガバッと頭を下げた。 「頼むっ!!うちのリーフの石と交換してくれ!!うちそれズット探してたんや・・頼むぅっ!!」 スモモはリーフの石を差し出しものすごく必死になっている。 「うん、いいよ!!じゃぁ交換ねッ!」 「ホンマに!?あんがとぉ!!」 ユーリーは月の石を手渡して、リーフの石を受け取った。 そして、ハナダシティに到着した。 ―ハナダシティ― 「じゃぁ、ここからは別行動やな!!気いつけてなッ!」 「うんっ!!…また会えるよね?私達、親友だよね??」 (親友…) 「そ、そやな!親友やなっ!!大丈夫やで、また絶対会えるでっ!!」 スモモの言葉になぜか、ぎこちないところがあったがユーリーはあまり気にしなかった。 「うん!それじゃぁねっ!!」 こうしてスモモと別れさっそくユーリーはハナダジムへ向かった。 ユーリーと別れた後、スモモはポケモンセンターにいた。 「親友か…」 『エネ〜?』モモ〜? 「…大丈夫やんな!…必ずまた会える、というより会わないといけないの方が正しいな…」 エネコの頭を撫でながら独り言のようにしゃべるスモモ。 「うちの指令(ミッション)は、ユーリーと信頼を深める事…そして」 『エネ…』モモ… エネコはとても悲しい顔をした。 「ユーリーを捕らえる事なんやもんな…」 スモモは笑った。しかし、その笑みには感情はなにもこもっていなかった。 「あいつ、めっちゃ良いヤツやったのに…」 スモモの眼から一粒の涙がこぼれた。 指令(ミッション)とは…?涙の意味は…? なにやら、この少女には秘密があるようだ…。 |
さくら | #24★2007.06/14(木)22:02 |
---|
「2つ目のジムだぁ〜!!よぉ〜しっ!」 ポンッ 『ゴロッ!!』 「行こッ、ミズゴロウ!!」 ユーリーはハナダジムを訪れていた。 ―ハナダジム― 「ジムに挑戦しに来ましたぁ!!」 「いらっしゃ〜いっvv」 ユーリーが中に入ると大人のお姉さん達がユーリーのもとへ寄ってきた。 「何しにきたの〜??」「きゃー、カワイイvv」「私達と一緒に泳ぐ??」「どこから来たの〜?」 「あ・・あのぉ〜(汗)」 『ご、ゴロ…』す、すごい… ユーリー達はお姉さん達の積極的なる行動にタジタジ…。 「わ、私ジムに挑戦に来たんです…!!」 ユーリーがお姉さん達の気迫に負けないよう、声を張り上げた。 「…な〜んだ〜、ジムリーダーに用があんのかぁ〜」 「つまんないの〜」「でも残念な事に今リーダーのカスミはいないヨンvv」 「え!?いないんですか!!?」 「うん!!カスミは今デートで、ハナダの岬にいると思うよっv」 ハナダの岬は街の北の方に位置している。そこにカスミはいると言う。 「デ、デートですか…(汗)」 「そんな事より一緒に遊ぼうよぉ〜vvほら、ミズゴロウちゃんも!!」 「えぇ!?」 『ゴロォ!?』えっ!? 「ねぇ〜え〜v」 「あ、あの…失礼しました〜!!」 『ゴ、ゴロォ!!』おなじく〜!! 「あぁ、待ってよ〜ん!!」 ユーリーはその場から逃げるようにジムを後にした。 ―24番道路― 「び、びっくりしたぁ〜…」 『ゴロォ…』すごい迫力だったぁ… 「ほんとだね…(汗)早くカスミを探さなきゃ!」 『ゴロ!…ゴロ?』だね!…ん? 「どうしたの?」 ミズゴロウの顔がこわばった。 『…ゴ、ゴロ』…ア、アオイ 「アオイ…??」 ミズゴロウの目線の先を追うと一人の少年がこちらに向かって歩いてくる。 「…もしかして、あの人が・・ミズゴロウの前トレーナー…?」 ミズゴロウは静かにうなずいた。少し震えている気がする。 「・・行こ」 『ゴロ…』でも… タッ…!! 『ゴロッ!?』ユーリー!? ユーリーはミズゴロウの言葉をさえぎってアオイという少年のもとへ駆けた。 「すみません!ちょっといいですか?」 少年はチラっとこっちを見たがそのまま歩き、ユーリーを通りすぎた。 「ちょっと、止まってくださいっ!!お話があるんですけど!!」 「・・なんだよ!!」 荒れた性格なのはすぐ分かった。ユーリーの言葉にスゴくイラ立っているようだ。 ミズゴロウはずっと下を向いている。 「ん…?」 少年はそんなミズゴロウに気がついたようだ。 「お前…もしかして、あん時のミズゴロウか…?」 『ゴ、ゴロ・・』あ、アオイ・・ すると、少年の口からは思いがけない言葉が。 「やっぱ、あの弱ぇ〜ミズゴロウか。ってか何でここにいんの?」 |
さくら | #25★2007.06/15(金)22:23 |
---|
卑劣な言葉をミズゴロウに投げかける少年。 『…ゴ、ゴロ』…ア、アオイ ミズゴロウは涙目になっている。アオイの言葉を聞いたユーリーの態度が変わった。 「…ハッ?何言ってるの?バッカじゃないの!!あなたみたいなのにこの子の何が分かんの!!」 「・・なっ!!?」 『ゴロ・・!?』ユーリー・・!? いままで見たことのないような表情で少年を睨みつけ、いままで聞いた事のない口調でユーリーは怒鳴った。 「ってかオメェは誰なんだよ!!」 「私?私はこの子のトレーナーですけど!!」 「は?こいつの?…ハッハッ!よかったなミズゴロウ、弱いお前を育ててやるなんてアホなこと言うトレーナーに巡り合えて!!」 アオイはユーリーとミズゴロウを見下すような口調で言った。 「…弱い?それはあんたの方でしょ?確かにこの子は始めは弱かったかもしれない。けど、どんなポケモンでも育て方しだいで強くなるわ!!けどあなたはこの子を“弱いから”と言って捨てた。・・理由は簡単!強く育てるのに自信がなかったからミズゴロウを捨てたのよ!!自分の姿を見なさい!!自分の愚かさに気付きなさい!!あなたの方がミズゴロウの何倍も弱いじゃない!!」 ユーリーは思いっきり叫んだ。ユーリーの言葉がミズゴロウの心に響いた。 「…俺が弱いだ?ふざけんなっ!!俺は強え!!誰にも負けねぇ!!」 アオイは自分の事を否定されるのが許せないらしい。ユーリーの言葉に興奮している。そんなアオイにユーリーは冷静に答えた。 「いいえ、あなたは弱いわ・・。じゃぁ試してみる?」 『ゴロ!?』えぇ!? 「上等だっ!!バトルで決着つけようじゃねぇか!!」 「いいわよ」 『ゴ、ゴロ!?』ユ、ユーリー!? 「大丈夫よ。・・絶対、大丈夫!!」 『ゴロ…』ユーリー… …ユーリーはオイラが不安になるといつも“大丈夫”と言ってくれる…オイラはその言葉に無償に安心感を覚えた…すごく、すごく・・嬉しかった…なんだか、強気になれる! 『ゴロ…』オイラ… 「ん?」 『ゴロゴロッ!!』オイラ勝つよっ!! 「…うん!!当たり前じゃん!!」 オイラの本当のパートナーは…ユーリーだけだ!! 「いけ、ラクライ!!」 ポンッ 『ラクァッ!!』 アオイはラクライをくりだした。 「よ〜し!GO、ミズゴロウ!!」 『ゴロッ!!』うんっ!! アオイVSユーリーのバトルが開始した。 |
さくら | #26☆2007.06/16(土)21:38 |
---|
「相性的に・・俺の勝利は見えたな!!」 ラクライは電気タイプ、ミズゴロウは水タイプ。ミズゴロウの方が圧倒的に不利だ。 「相性が悪くても勝てないわけじゃないわ!!お互いを信じて心を通じ合わせれば勝てるわっ!!」 『ゴロッ!!』そうだっ!! 「信じるとか、心とか、すべて無意味なんだよ!すべては強さだ!強ぇーヤツが1番なんだよっ!!ラクライ、でんこうせっか!!」 シュッシュッシュッ・・ドカッ! 『ゴロォ!?』わぁ!? 必ず先制攻撃ができるはでんこうせっかはヒットした。 「ミズゴロウ、みずでっぽう!!」 ブシュゥゥウ!! みずでっぽうはヒットしたが、あまり効いていないようだ。 「その程度か?全然だな!!まぁ、すぐに決着をつけてやるぜっ!!ラクライ、スパーク!!」 『ラクゥッ!!』 バチバチバチッ!! 『ゴロォオッ!?』 強力な一撃がヒットした。効果は抜群だ。 「ミズゴロウ!?」 『ゴ、ゴロォ…』く、くぅ… ダメージは大きく、今のスパークが相当効いたようだ。 「頑張ってミズゴロウ!!あなたの力はこんなのもではないはずよ!!」 『ゴロ…』勝つ… 「そうっ!!あなたは強いわ!絶対勝てる、大丈夫よ!!」 『ゴロォ…』ユーリー… ありがとうユーリー…オイラ…勝ちたい!!・・絶対勝つ!! 『ゴロ…ゴロォオ!!』絶対…大丈夫!! あの少し弱気のミズゴロウが今までにないくらいに力強く吠えた。その鳴き声は遠くまで響いた。 っと次の瞬間、ミズゴロウの体が光だした。 「ミズ・・ゴロウ??」 「な、何だ!?」 (もしかして…進化?) ミズゴロウから光が消えるとその姿は変わっていた。 『ヌマァッ!!』オイラ勝つッ!! 見事、ミズゴロウはヌマクローに進化した。 『ヌマヌマッ!!』これからが本番だ!! |
さくら | #27★2007.06/18(月)21:24 |
---|
「ま、マジかよ!?進化なんてありかよ!?」 突然の進化に戸惑うアオイ。 『ヌマヌマッ!!』ユーリー、オイラやるよっ!! 「すごいわ!ミズ・・じゃなくてヌマクロー!!よ〜しっ、ここから逆転よぉ!!」 『ヌマァ!』おう! 「クソ…俺らだってこれからだ!!ラクライ、スパーク!!」 『ラ〜クァァ!!』オレの方が強ぇーぜぇぇ!! バチバチバチッ!! 『マ〜クロ!!』へっへ〜ん!! 「な、何!?」 ヌマクローにスパークは全然効いていなかった。 「ラクライは電気タイプ!ヌマクローは進化して地面タイプが加わって電気技は効かないわよ!!」 『ラ、ラクゥ…』オ、オレのスパークが… ここで電気タイプのラクライの方が不利になった。 「ここらで決めるわよヌマクロー!」 『ヌマッ!!』うんっ!! 「最大パワーで、マッドショットォ!!」 『マ〜クロォォ!!』そりゃぁぁあ!! ドシャァァアアッ!! 「ラクライっ!?」 『ラ、ラクゥ〜…』 マッドショットは決まりラクライは倒れた。 「ま、まだだ!!俺は…俺は強い!!まだ負けてないっ!!」 アオイは興奮状態に陥った。よほどショックだったようだ。 「いいえ、あなたの負けよ・・」 「そ、そんな…」 いままで負けた事がなかったのかアオイはすごく落ち込んでいた。 『ヌマ!!』アオイ!! ヌマクローはアオイに近寄り語りかけた。 「な、なんだよ…?」 『ヌマ、ヌマヌマァ!!』 「な、何て…」 「“ありがとう”って・・」 「え?」 アオイはユーリーの言ってる意味がよく分かっていなかった。 「ヌマクローは、“あなたにはいろいろ傷つけられたし、今はユーリーが自分のトレーナーだけど・・アオイはやっぱり自分のトレーナーだった人だからすっごい感謝してるよ”って…言ってるよ!!」 『ヌマァ!!』うん!! 「ヌ、ヌマクロー・・俺の負けだ…」 アオイは潔く自分の負けを認めた。 『ヌマ…』アオイ… 「だが、これで終わりじゃないからな!!進化なんかマグレだ!!次会うときは俺が勝つ!!」 アオイが走り去ろうと後ろを向いた時。 「アオイ君!!」 ユーリーがアオイを引き止めた。 「アオイ君強かったよ!!またバトルしようねっ!!」 アオイは後ろを向いたまま、 「おうよ」 とだけ言って行ってしまった。 『ヌマ・・』ユーリー・・ 「やったぁ!!ヌマクローあなた進化したのね!!すごいすごい、ヌマクローすっご〜いっ!!」 ユーリーはヌマクローの進化を心から喜んだ。ヌマクローを褒めまくった。 『ヌ、ヌマッ!!』う、うんっ!! 「さぁ、これからよ!!カスミを探しに行きましょ!!」 ユーリーはカスミを探しに先を急いだ。 |
さくら | #28★2007.06/23(土)05:14 |
---|
―25番道路― 「カスミはどこにいるんかな〜??」 ガサガサ… 『ナゾォ!!』ワタクシ知ってますよ!! 「ん?ナゾノクサ??」 草むらから野生のナゾノクサが現れた。 「カスミの居場所知ってるの!?教えて!」 『ナゾッ!』いいわよっ! ナゾノクサに案内されてやってきたのはジムのお姉さん達が言っていた有名なデートスポット、ハナダの岬だった。 ―ハナダの岬― 『ナゾナゾ!!』あそこよ!! ナゾノクサの指す方を見るとオレンジの髪が可愛らしい少女が一人でボーっとしていた。 『ナゾナゾ〜』なんか泣いてたみたいよ〜 「泣いてた…?」 それを聞き、ユーリーはカスミに近づき話しかけてみた。 「こんにちわっ!!ハナダのジムリーダーの・・カスミさんですよね?」 オレンジ髪の少女は不機嫌そうにこちらを見た。 「そうだけど・・何かよう?ジム戦ならまた今度にしてちょうだい…」 「何かあったんですか??デートって聞いたんですけど…」 「あ、あなたには関係ないわ・・」 カスミは冷たく言い放った。そんなカスミにユーリーすっごく聞きにくい事を勇気を出して聞いてみた。 「…フラレたんですか?」 それを聞いたカスミの顔が一変した。 「な、何で知ってるの!?…あ」 しまった!?っという顔をしている。 「え、えっと…」 「わ、悪い?そうよ、フラレたのよ!!ついさっき突然ねっ!!…やっぱ付き合えないって言って…グス、何でよぉ〜」 突然カスミが泣きだした。ユーリーはびっくりして慌てふためいている。 「あ、えっと…まぁ、私は男の子と付き合ったりとかってないから…その、うまく言えないんだけど…で、でもそんな自分の事分かってくれない男の子なんて本当の相手じゃないわよ!!あ、でも・・どうなのかな、えっと…」 ユーリーが一生懸命励まそうとする姿にカスミの様子が変わった。 「ぷっ…アハハハ!!」 「え、えぇ?な、何っ??」 泣いていたと思ったら急に笑い出すカスミに戸惑うユーリー。 「何かあなたの姿見てたら落ち込んでた自分がバカみたいになってきちゃった!!…あなた絶対、大抜群の癒し系ね!!(笑)」 「そ、そうかなぁ・・?で、でも元気になってくれて嬉しいっ!!」 カスミは元気を取り戻したようだ。 「ありがとね!!っとちゃんと言ってなかったわね!私はカスミ!!・・あなたは?」 「ユーリーですっ!!ジムに行ったらここにいると聞いて、このナゾノクサに案内してもらったんです!!」 『ナゾナゾォ!!』ま、人生こんな事もあるわよ!! カスミはナゾノクサの言っている事は分からないが、ナゾノクサはすごくお気楽だ。 「ユーリーね!よろしく!!かわいいナゾノクサね!あと敬語はやめてねっ☆・・ところでユーリーはやっぱりジム戦目当て?」 「あ、うん!!」 「じゃぁ、ジムへ戻りましょうか!!」 「あ、ちょっと待って!!」 ユーリーはジムへ戻ろうとするカスミを引き止めた。 「このナゾノクサをGETしてからでもいいですか?」 『ナゾォ!?』ワタクシ!? ユーリーはこのナゾノクサをGETすると言い出した。 「私は別に構わないわよ!!」 「よ〜しっ!!ナゾノクサGETよ!!」 『ナゾナゾッ!!』まぁ、お手並み拝見ねっ!! ユーリーは無事ナゾノクサをGETできるのか・・。 |
さくら | #29★2007.06/23(土)06:28 |
---|
「GO、イーブイ!!」 ポンッ 『ブイ!!』まかせて!! 『ナゾォ!!』こちらから行きますわよ!! シュッ・・ビシャ!! 『ブ、ブイ〜!!』な、何これ〜!! イーブイの体にドロドロとした液体がついた。ナゾノクサのようかいえきだ。 「こっちも行くわよ!!イーブイ、たいあたり!!」 タッタッタッタッ ドカッ!! 『ナゾォ!?』きゃぁ!? たいあたりはヒットした。急所に当たった。 『ナゾ、ナゾォ!!』ま、まだワタクシGETできなくてよ!! キュゥゥウウ!! 『ブ、ブイィ〜!?』ち、力が抜けるよ〜!? ナゾノクサのすいとる攻撃。ナゾノクサのHPが少し回復した。 「頑張ってイーブイ、もう一度たいあたり!!」 タッタッタッタッ ドカッ!! たいあたりはヒットした。ナゾノクサの体力はもうほとんどなかった。 「もう一度!GO、モンスターボール!!」 ポンッ ピコ、ピコ、ピコ、ピコ・・カチッ! ナゾノクサがボールにおさまった。 「ヤッタァー!!ナゾノクサGETッ☆」 「やったわね、ユーリー!!」 ずっとユーリー達のバトルを見ていたカスミが話しかけてきた。 「うんっ!!やっとまた仲間が増えたよ〜!」 「ユーリーって強いのね!!なんだかジム戦が楽しみだわ!!」 「私も楽しみ〜!!」 こうしてユーリーとカスミはハナダジムへ戻ることにした。 ―24番道路― たわいもないおしゃべりもしていると、突然カスミがこんなことを聞いてきた。 「ユーリーは好きな人いないの??」 「エェ!!?」 ユーリーはパッと頭の中でキャロンの顔が浮かんだ。 「ねぇ、いないのぉ〜??」 真っ赤な顔のユーリーにカスミは冷やかすように聞き続ける。 「わ、私は別に・・その・・好きなわけじゃないけど…」 「・・いるんだ〜!!ユーリーもいっちょ前に青春してるのね〜!!あ、もしかしてもう、付き合ってるっとか??」 「なななわけないじゃんっ!!」 完全否定するユーリーにカスミはまた顔をニヤつかせた。 「ねぇ、誰??」 「えっと…――キャロンさん…」 小さな声で赤面しながらユーリーは呟いた。 「キャロンさん?・・それってトキワシティのキャロン君??」 「えっ!?知ってるの!!?」 「うん。あの子うちのジムに挑戦しに来たこともあるし、強いってけっこう有名だから!!」 (ウゥ・・さ、さすがキャロンさん…) 「あの子カッコイイわよね!ユーリーとスッゴクお似合い☆」 「エェ!?」 カスミの言葉に驚いてユーリーは大声を出してしまった。 「アハハ!もぉ、ユーリーかわいい〜!!」 そんなユーリーが可愛らしくてカスミはユーリーに抱きついた。 「頑張ってね!!応援してるわよ!」 「あ、ありがとう!!」 今までこんな事誰にも話した事がなかったから、カスミの言葉が無性に嬉しかった (キャロンさん…カッコイイし、強いし、有名だから今頃…い、いや!そんな事考えちゃダメよ!!プラス思考でいかなきゃっ!!) そんな事を言ってるうちにハナダシティへ到着した。 ―ハナダシティ― 「今日はもう遅いから、また明日来て!!待ってるから!」 「分かった!じゃぁねっ!!」 (キャロンさん…やっぱり大好きだな〜…) ユーリーはポケモンセンターの部屋の中で一人で顔を赤くした。 |
さくら | #30★2007.06/25(月)21:28 |
---|
――そして、翌日。 「それっ!」 ポンッ ユーリーはポケモン達をボールから出した。 「みんなオハヨウ!!今日は新しい仲間を紹介するわ!ナゾノクサよ!!」 『ナゾナゾッ!!』ワタクシはナゾノクサ!!よろしく 『マークロォ!』『ブイッ!!』『フリ〜!!』よろしくぅ〜!! 「ナゾノクサ、みんな良い子達だから仲良くしてねっ☆さて、本題ね!今日はハナダジムに挑戦するわ!!メンバーはヌマクロー、バタフリーお願いねっ!!」 『ヌマァ!!』OKだよ!! 『フリ〜!』分かったわ! 「よ〜しっ!!絶対勝つわよォ〜!!」 気合を入れ、ポケモンセンターを後にし、ユーリー達はハナダジムへと向かった。 ―ハナダジム― 「ジムに挑戦しに来ました〜!」 するとお姉さん達の中からカスミが現れた。 「待ってたわユーリー!!そして、ようこそハナダジムへ!!さっそく始めましょう!!」 「ええ!!」 カスミVSユーリーのバトルが始まる。 「これより〜ジムリーダー、カスミとマサラタウンのユーリーのバトルを開始しま〜すッ!!使用ポケモンは2体!始めっ☆」 審判はお姉さん達の中の一人みたいだ。なんだか少しだけやりにくい…(笑)。 「お願い、ヒトちゃん!!」 ポンッ カスミのポケモンはヒトデマン。 「GO、バタフリー!!」 ポンッ (ハナダジムは水のフィールド…バタフリーは水中戦はできないけど相手だって空中戦はできないわ!!それに上からの方が攻撃とかをかわしやすいし!!この勝負勝てるわっ!!) 「ヒトちゃん、水の中にもぐって!!」 バシャッ… ヒトデマンは水の中にもぐってしまい、姿が見えなくなってしまった。 『フ、フリィ??』え、えっとぉ?? バタフリーはどうしていいのか分からず落ち着きがない。 「バタフリーどこから来るのか分からないから気をつけて!!」 「…今よ、こうそくスピン!!」 バシャァッ!! ヒトデマンはバタフリーの後ろと取った。ものすごい勢いでバタフリーにアタックする。 『フリ〜!?』きゃぁ!? 「バタフリー!?大丈夫?反撃よ、ねむりごな!!」 ハラ・・ハラ・・ハラ・・ 『…zzZ』 「あぁ!?ヒトちゃん!?」 「そのままたいあたりっ!!」 『フリィ〜!!』それぇ〜!! ドカッ!! たいあたりはヒットした。しかし、ヒトデマンはまだ起きない。 ヒトデマンは弱っているのか中央の赤い石が点滅し始めた。 「チャンスよ!バタフリー、ねんりき!!」 キィィーン… 『ヘ、ヘラァァ〜!!?』ぅ、うぁぁ〜!? ねんりきはヒットした。急所に当たりヒトデマンは倒れた。 「ヒトデマン、戦闘不能!!」 「もどれ、ヒトちゃん!!」 カスミはヒトデマンをボールに戻した。 「いいわよ、バタフリー!!」 『フリ〜!!』うんっ!! 「まだまだ!次よ、次!!お願い、スタちゃん!!」 ポンッ カスミの2番手はスターミーだ。 「バタフリーこのまま行くわよ!!」 『フリ〜!』わかった! 「スタちゃんは私の手持ちの中で1番強いから!甘く見ないでね!スタちゃん、みずでっぽう!!」 ブシュゥゥウ!! 「バタフリー、かぜおこしで防いで!!」 ビュゥゥウ! バタフリーのかぜおこしで一瞬みずでっぽうを防げたように見えた。 バシャァッ!! 『フリッ!!?』きゃぁ!!? 強力なみずでっぽうがバタフリーを直撃した。 「バ、バタフリー!?」 『フ、フリィ〜…』う、うぅ〜… バタフリーは倒れた。 「バタフリー、戦闘不能!!」 「もどってバタフリー!!」 バタフリーはボールにもどった。 「ありがとう、ゆっくり休んでね!!」 (あのスターミー…強い!!でも、この子なら…) 「GO、ヌマクロー!!」 ポンッ 『マークロッ!!』まかせてっ!! |
さくら | #31★2007.06/26(火)22:45 |
---|
「スタちゃん、速攻よ!!みずでっぽう!」 ブシュゥゥウ!! 「ヌマクロー、かわして水の中にもぐって!!」 『ヌマッ!!』 バシャッ… 「スタちゃんも続いて水の中へ入って!!」 バシャ… (水中戦か…こちらから中の様子が見にくいからヌマクローへの指示がしにくい…でも水の中ならヌマクローのすばやさが上がるわ!!) 「ヌマクロー、たいあたり!!」 『マ〜クロォッ!!』たぁ〜っ!! ドカッ!! たいあたりはヒットした。 「大丈夫スタちゃんっ!?」 ピコン ピコン ピコン… スターミーはHPが少ない証に中央の“コア”という赤い石の部分が点滅し始めた。 「いいわよ、ヌマクロー!!」 「・・甘いわよユーリー!スタちゃん、じこさいせい!!」 「じ、じこさいせい!?」 ふぁぁ〜… スターミーの体が光出し、体の傷がほとんど消えてしまった。 (・・こ、攻撃してもこれじゃすぐに回復されちゃう…どうしよう…?) 「さぁ、ユーリーどうする〜?」 (ヌマクロー…沼?・・水?――…っそうだ!!) ユーリーは何かひらめいたようだ。 「ヌマクロー、水の中にマッドショッド!!」 『マ〜クロッ!!』 ドシャァァアア!! 水の中は泥で濁って中はスターミーの姿も何も見えなくなってしまった。 「な、何をするの??」 「ヌマクロー、そのままGO!!」 バシャ… ヌマクローは水中にもぐった。 「で、でもこれじゃそっちも条件は同じなはず!水の中は見えな…」 「ヌマクロー、助走をつけてたいあたり!!」 「え!?ど、どこから…」 …――ドカッ!! 泥まみれの濁った水の中、ヌマクローのたいあたりは急所に当り、スターミーはすばやさが増した強力な一撃を食らった。 (ど、どうなったんだろ…??) ブクブク…バシャ… 「・・ス、スタちゃん!?」 数秒後、スターミーは泥沼の中から戦闘不能の状態で浮かんできた。 「スターミー、戦闘不能!!よってこの勝負はマサラタウン、ユーリーの勝利っ!!」 「ヤッタァー、勝ったぁっ!!ヌマクロー勝ったよ!!」 『マークロッ!!』うん!やったよォ!! 「ど、どうして…?あの濁った泥の中で攻撃が当たったの…?」 カスミは同じ状況の中、あんなに確実に急所に当たったのが不思議でしょうがないらしい。 「ヌマクローのヒレよっ!!」 それにユーリーはニイッ☆っと笑って答えた。 「ひ、ひれ…??」 「ヌマクローのヒレは、視界の悪い泥沼の中でも生活できるようにスッゴク敏感なレーダーになっているの!!だからそれでスターミーの動きを止めて、スターミーがどこにいるのかキャッチして攻撃したってわけ!!」 「そ、そこまで考えてたの…」 ユーリーの、作戦完全勝利だった。カスミは唖然として、その場にペタンっと座り込んだ。 フッ… 「もぉ〜、やっぱユーリーにはかなわないわ〜!!私の負け!はいこれ、ブルーバッチよ!!」 薄笑いを浮かべユーリーにブルーバッチを手渡した。 「よ〜し、2個目のブルーバッチGETッ☆」 『ヌマヌマッ!!』やったねっ!! 光輝くブルーバッチを手にし、ユーリー達はおおいに喜んだ。 「本当に良い勝負だったわ!!また遊びに来てねっ!いつでも待ってるから!!」 「ユーリーちゃん、またねぇ〜!!」「絶対また遊びに来てねぇ〜!!」 「うん!!皆ありがとう!またねッ〜!!」 『ヌマ〜!』ばいばい〜! 「さぁ、次は何が待ってるかな〜!!」 ユーリー達はカスミとお姉さん達に見送られながらハナダジムを後にし、期待に胸を躍らせた。 |
さくら | #32★2007.06/30(土)06:46 |
---|
タッタッタッタ…―― 「ふぁ〜・・やっと抜けたぁ〜!」 長〜い地下通路を抜け、ユーリーが次にやってきた町はクチバシティだった。 ―クチバシティ― 「さ〜ってと・・出ておいで!!」 ポンッ 『ッブィ!』ッと! ユーリーはイーブイをボールから出した。 「この町にはジムがあるけど今日はお休み!!いろいろこの町を見てみたいしっ!!」 『ブイブイッ!!』そうだねっ!! すると、背後から人の気配を感じた。 「お〜、そのイーブイは君のかね?」 「え?」 振り向くと一人のおじいちゃんがユーリーに向かって話しかけてきた。どうやらイーブイに興味を示しているようだ。 「あ、はい!そうです!!」 「色違いのイーブイとは珍しいのぉ〜、君の名前はなんと言うのかね?」 “色違い”という言葉を聞いた瞬間、イーブイが少しムスッとなったのをユーリーは気にしつつ答えた。 「あ、ユーリーといいますっ!!」 「コホンッ!わしはポケモン大好きクラブ会長であ〜るっ!!でわユーリー、お主をわしの家へ招待しよう!」 「あ…はい」 (ポケモン大好きクラブ…??) ―会長の自宅― よく分からないまま連れてこられたのはとても豪華な屋敷だった。 「わぁ〜広〜い!!」 中も思ってた以上に広くユーリーは関心するばかりだった。 「さて、突然じゃが、わしのポケモンへの愛情を示した話をひとつ聞いてくれるか…」 「え・・!?えっと…」 「それは、わしがまだお主と同じぐらいの年の頃じゃった…それで・・あんなで・・すっごく・・(中略.笑)…だったんじゃ〜!!」 ユーリーが返事を返す前に話し始め、やっと長い自慢&思い出話が終わった。 「そ、そうなんですか…」 ユーリーはあまりにも長い話に少し苦笑いで答えてしまった。イーブイは半寝状態だ。 「はぁ〜、なんかすごくスッキリした気分じゃ!!お、そうだユーリーも会員に入れなくてわな!」 「・・え?」 「えっと、会員書、会員書…??」 (自由気ままというか、なんてゆうか、スッゴク個性的(?)なおじいちゃんだな〜苦笑) 「お?」 「・・ど、どおしたんですかぁ??」 「…そうじゃぁっ!!」 『ブイィッ!?』わぁっ!? 何かを見つけたと思ったら、急に大声を出す会長にイーブイは飛び起きた。 「ユーリー、ついでと言ったらなんじゃがこれを持っていってはくれぬかね?」 「こ、これは…卵??」 そう言って会長が差し出したのは黄色いと黒の模様が入ったポケモンの卵だった。 「そうじゃ!!わしが大事に大事に孵そうと思っておったのじゃが、どうやら卵は元気なトレーナーやポケモン達の傍にいないとダメなようなんじゃ…そこで旅をしているお主にこの卵を任せるっ!!」 「え、えぇ!?」 (急に任せると言われても…でも…) 「もちろん、大丈夫じゃよな??」 「は、はい…!」 (断れるはずないよぉ〜!!) 『ブイブイ…』やれやれ… 「でわ、頼んだぞ!!」 「あ、はい!分かりました!!」 「で、会員書は〜っと??」 (ま、まだ見つかってなかったんだ…汗) そんなこんなでユーリーはポケモンの卵を任せられ、ポケモンセンターに戻ると辺りはもう暗くなっていた。今日一日これで時間を潰してしまったのだ。 しかし、ユーリーは卵をけっこう気に入っていて機嫌が良かった。 「ポケモンの卵かぁ〜!…どんな子が産まれるのかな〜??楽しみっ☆」 ユーリーにまた新しい楽しみが増えたのであった。 |
さくら | #33★2007.07/10(火)22:26 |
---|
―クチバジム― 「ここがクチバジムかぁ…」 ユーリーはクチバジムに挑戦しに来ていた。 「よ〜し、3つ目のバッチも必ずGETするぞ〜!!」 ギィィ… 大きな扉を開けると同時に部屋の明かりが灯った。 「おぉ〜すごい…」 先に進むと広い部屋に出た。バトルフィールドのようだ。 「ジ、ジムに挑戦しに来ました!マサラタウンのユーリーです!!」 すると奥から金髪で長身のガッチリした男が出てきた。 「Welcome、俺はジムリーダーのマチス!クチバジムに挑戦しに来たからには俺のハートを熱く燃え上がらせてくれよ!!」 「も、もちろんですっ!!」 (なんだか…楽しくなりそう!!) 「これよりジムリーダー、マチスとマサラタウンのユーリーのバトルを開始する!!使用ポケモンは2…」 「待ったっ!!」 マチスが審判の声をさえぎった。 「チャレンジャーよ、真に強いトレーナーは正々堂々1対1でのバトルでいこうじゃないかッ!!」 「…あ、私は全然OKです!!」 「それでは使用ポケモンは1体、始めッ!!」 「レッツゴー、ライチュウ!!」 ポンッ 『ライチュッ!』任せなっ! 「GO、ヌマクロー!!」 ポンッ 『マークロ!!』任せて!! (相性的にはこちらの方が断然有利…でも、油断は禁物!どうゆう戦法で行くか…) 「ヌマクローか、いいポケモンを持っているな!だが俺のライチュウに適うかな?ライチュウ、速攻だ!でんこうせっか!!」 『ライッ!!』おうっ!! シュッシュッシュッ…ドカッ! 『ヌマッ!?』わァ!? でんこうせっかがヒットした。 「ヌマクロー、マッドショット!!」 ズシャァァ!! 「かわせ、ライチュウ!!」 シュッ!! 『ヌマァ!?』えぇ!? マッドショットはかわされてしまった。 (かわされた!?でんこうせっかも速かった…あ、あのライチュウすごく速い…!?) 「俺のライチュウはユーみたいな地面タイプ封じに素早さを中心に育成してあるから、そう簡単には技は当たらないぜ!!」 (確かにこのままじゃ技が当たる確立は低い…なんとかしてあのライチュウの動きを止めないと…) 「ライチュウ、たたきつける!!」 シュッ・・ドカッ!! 『ヌマァ!?』ぐぁ!? 「ヌマクローッ!?」 (このままじゃ…そうだ、この手がある!!) 「ヌマクロー、ライチュウの周りにマッドショット!!」 ドシャァ、ドシャァ、ドシャァ… 「ワット??」 『ラ、ライ??』な、何だ?? ライチュウの足元はヌマクローのマッドショットで泥だらけになった。 「ライチュウ、その場から離れるんだ!!」 『ラ、ラィイ!?』ぅ、うわぁあ!? 泥だらけの足元は下手に動くと滑ってしまう。ライチュウはうまく逃げられずその場から動けなくなってしまった。 「今よ、最大パワーでマッドショットッ!!」 『マ〜クロォォオ!!』 ドシャァァアアッ!! 『ライィ!?』うぅぁあ!? マッドショットは急所に当たった。 「オーマイゴットッ〜!!」 「ライチュウ戦闘不能!よって勝者はマサラタウンのユーリー!!」 「やったぁ〜!!ヌマクローよくやったわ!!」 『マ〜クロッ!』えへへっ! 「チャレンジャーよ、こんな素晴らしい戦いをするやつは久しぶりだ!!サンキュー!」 「いえ、こちらこそありがとぉございましたっ!!」 2人は握手を交わした。 「これはオレンジバッチだ!持っていけ!!」 ユーリーはマチスからオレンジバッチを贈呈された。 「よ〜し、3つ目のバッチGETよォ〜☆」 『ヌマヌマッ!!』やったねッ!! こうしてユーリーはクチバジムを後にした。 3つ目のバッチをGETしたが、ユーリーの旅はまだまだ果てしない。 |
さくら | #34★2007.07/14(土)07:28 |
---|
太陽が雲に隠れ、少し肌寒い日。 ユーリー達一行はとある小さな町、シオンタウンに来ていた。 ―シオンタウン― 「…なんかこの町の様子おかしいような」 行きゆく人達は皆、暗い顔をし下をうつむき早足で過ぎて行く。 (何か怖いなぁ…) トントン・・ 「わぁあっ!?」 急に後ろから肩を叩かれ、振り向くと一人の老人が立っていた。 「驚かせてすまぬ!わしの名はフジ。若者よ、お主に頼みがあるんじゃ!」 「…私はユーリーです!どうしたんですか??」 「まずはすぐそこのボランティアポケモンハウスへ来てくれぬか?」 言われる通り、フジ老人に連れてこられたのはひっそりとたたずんだ家だった。ここがフジ老人が住んでいるボランティアポケモンハウスのようだ。 ―ボランティアポケモンハウス― 「そこへ座ってくれ・・」 ギィ… ユーリーは傷んだ椅子に腰掛け、フジ老人はこの町に起こっている事について話し始めた。 「この町の様子がおかしいのはお主も気付いていると思うが、それはこの町にあるポケモンタワーにポケモンの幽霊が出ると言う噂のせいなんじゃ…」 「ゆ、幽霊っ!?」 「そのせいで町の者は人と人とのコミュニケーションを取らなくなっていったのじゃ…わしはその噂が本当かどうか知るために今朝、ポケモンタワーに行って来たのじゃが…」 (けっこう勇気あるんだな…汗) 「タワーに、丁度お主と同じぐらいのロケット団らしきヤツが入って行くのを見たんじゃよ」 「ロケット・・団・・?」 (ロケット団って、4年前私を襲ったヤツらの事…?) ユーリーの頭に嫌な記憶が過ぎった。 「ロケット団にもうこの町を荒らされたくないんじゃ!・・もう去年のような事件は起こしたくないんじゃ…」 「去年の事件…??」 「ほれ、そこにカラカラがおるじゃろ?」 フジ老人に言われた方を見ると、小さなカラカラがいた。 『カラ…』はぁ… カラカラはあまり元気がないようだ。 「あの子元気ないですね…」 「ロケット団に母親を殺されたんじゃ…」 「え…殺され・・た?」 (ロケット団ってそんな事するの…?) 「多分なのじゃが…あそこにいる幽霊はカラカラの母親・・ガラガラだと思うんじゃ」 「ガラガラ・・?」 「もうあのような事件は起こしたくないんじゃ…!そこでお主にロケット団を追い払ってほしいのじゃ!無理かのぉ・・?」 ユーリーにふつふつ怒りが込み上げてきた。 (そんなヒドイ事するやつらなんて…絶対許さない!!) 「分かりました!任せてください!!」 「ほ、本当か!?では、頼むぞ・・!」 「はいっ!ロケット団は私が追い払ってきますっ!!」 『カラッ!』待って! 行こうとしたユーリーをカラカラが強く引き止めた。 「・・ん?」 『カラ…カラカラッ!!』もしも・・お母さんの幽霊だったら、ボクはもう大丈夫だよって言っておいて!! カラカラの目には涙が滲んでいた。そんなカラカラにユーリーは微笑みカラカラの目線まで腰を下ろした。 「分かったわ!ちゃんとお母さんにはカラカラは大丈夫だよって伝えてくるねっ!!」 『・・カ、カラ!』・・う、うん! ギュ… 『カラ?』え? ユーリーはカラカラを抱きしめた。 「辛かったでしょ…絶対、大丈夫だからね…」 『カラ…』うん… カラカラは大粒の涙を零してユーリーの胸の中で静かに泣いた。 タッタッタッタッ…―― (ロケット団…絶対許さない!!もう、カラカラみたいに辛い思いをする子は出させないっ!!) ユーリーはその場から飛び出し、急いでタワーに向かった。 ―ポケモンタワー― 「ここがポケモンタワー…よしっ!」 ポンッ 『ブイ!』おっと! 「話しは聞いてたわね!・・行くわよ!!」 『ブィッ!!』うんっ!! ユーリーは恐怖は堪えてタワーへ入って行った。 ギィィ… (こ、怖いな…でも絶対引き下がらないんだからっ!!) 少し歩くだけで床の軋む音が響き渡る。 ガタッ! 『ブィブィ!!』あそこに誰かいる!! 「よし!」 イーブイの指した方に人か幽霊かは分からないが何かがいるのは確かみたいだ。 ユーリーはそこへまっしぐらに走り、勢いよく飛び出した。 バンッ!! 「誰っ!?」 「これ以上悪さはさせないわよロケット団!私が…――え?」 ユーリーは目を疑った。 『エネ?』 そこに立っていたのは尻尾に赤いリボンをしたエネコロロと、全然思ってもなかったユーリーのよく知っている人物だった。 (何で…?何でここに…?) 「モモ・・ちゃん…?」 フッ… 「・・久しぶりやな、ユーリー!」 不適な笑いを浮かべるそこいた人物は“R”の文字が入った服を着た、スモモだった。 (嘘・・でしょ?) ――ユーリーは今ここで起きている信じられない事実を認めるまでに、多少時間が掛かった…。 |
さくら | #35★2007.07/18(水)20:53 |
---|
「何で…?その服…嘘でしょ?」 ユーリーはただただ呆然とするだけだった。 「嘘やないで!・・こんなとこでバレテしまうとわな…」 『エネェ〜』お久しぶり〜 「ね、ねね…??」 スモモの傍にいたエネコロロは、あの時のエネコのねねが進化したもののようだ。以前より少し大人っぽくなっているような気がする。 「ユーリーと交換した月の石で進化したんやで!ユーリーには感謝しとるで!!」 「…どうして?」 「ん?」 「どうしてモモちゃんがロケット団なの!!?・・嘘でしょ?嘘だって言ってよっ!!」 ユーリーの叫び声がタワー中に響いた。 「どうして?…か。そやな、多分ユーリーには、分からへんよ…」 「何、それ…?」 ユーリーはスモモの言葉の意味が理解出来なかった。 その時のスモモが、どことなく悲しい顔をしてるように見えるのは気のせいか…。 ヒュゥゥウウ… 「何…??」 『ブ、ブイ・・』い、嫌な感じがする・・ 「・・ねね、来たで!」 どこからともなく冷たい風が吹いてきた。っと、次の瞬間。 タチサレ…ココカラ、タチサレ… 不気味な声が辺りに響き渡った。 『ブィッ!!』ユーリーッ!! 「一体何なのっ!?」 カチッ… スモモは冷静にシルフスコープを装着し、その声の正体を掴んだ。 「見〜つけた!ねね、10まんボルトッ!!」 『エ〜ネェェ!!』 バチバチバチ!! ねねの10まんボルトが‘何か’に当たった。 シュゥゥウ… タチサレェ〜!! 声の正体が姿を見せた。正体はガラガラだった。 (フジ老人が言ってた通りやっぱりカラカラのお母さんのガラガラだったんだ…なんだかガラガラ、すごい怒ってる…) 「ねね、もう一度10まんボル…」 「や、やめてぇっ!!」 ユーリーはスモモにしがみ付き必死で攻撃を止めた。 「ガラガラは興奮してるだけよ!そっとしておいて!!」 「うちはガラガラを捕獲しに来たんや!ここまま見過ごすわけには…」 「どうしてはもう死んじゃってるのに、そんな事やって・・目的は何!?」 バッ… スモモはユーリ−を振り払った。 「…魂を他の肉体へ入魂する実験に使うんや。ガラガラがその実験台って事や」 「え?」 (魂を・・他の肉体に…?) 「そ、そんな・・!」 「戻れ、ねね!!」 スモモは何故かねねをボールに戻した。 「任せたで、ももッ!!」 ポンッ 『モンモンッ!!』ミーの番かい? 「め、メタモン??」 スモモが次に繰り出したのはメタモンだった。 「もも、カラカラにへんしん!!」 『モン!』任せな! (そ、そんな事したらガラガラが!!) シュン… メタモンはカラカラに変身した。 カ、カラカラ…ホントウニ、カラカラナノカ? ガラガラはカラカラの姿を前にすごく動揺していた。 「止めて!!ガラガラは何も悪くないじゃないっ!!今、カラカラの姿なんか見たら…ガラガラはすごくツライのよ!!・・どうして、…どうしてよモモちゃんっ!!」 ユーリーは必死になってスモモを止めた。スモモはユーリーに背を向けたまま無言のままだった。 「…カラカラは泣いてた」 ピク・・! スモモが少し反応したように思えた。 「…誰も、カラカラとガラガラを引き裂く権利なんてないはずよっ!!これ以上この親子を苦しめないでっ!!」 『ブィ…』ユーリー… ユーリーの心の叫びをスモモにぶつけた。 「分かった…」 スモモがついにユーリーの必死な説得を了解してくれた。 「モモちゃん…!」 「せやけど、1つ条件があるで!!」 「じょ、条件…??」 「うちと・・バトルして勝ったらガラガラにはもう手を出さへん!けど、ユーリーが負けたら・・ガラガラはうちのすきにさせてもらうで!!…どや?やる、やろ?」 ユーリーは少し悩んで、答えを出した。 「分かった!」 |
さくら | #36★2007.07/20(金)05:19 |
---|
ガラガラの魂を賭けて、スモモVSユーリーのバトルが始まる。 「イーブイ、お願いッ!!」 『ブイッ!』うんっ! 「もも、イクで!!へんしん!」 『モンッ!』おうよっ! シュン… 『ブ、ブィ…』う、うわぁ… メタモンはイーブイに変身した。だが、色は通常のイーブイと変わらない。やはり、メタモンでも色違いのイーブイと同じ色にはなれないようだ。 (メタモンか…戦った事がないからちょっと強敵だなぁ…) 「イーブイ、たいあたり!!」 『ブイッ!』 「もも、こっちもたいあたり!!」 『モンッ!』 タッタッタッ…――ッドン!! ダメージはもちろん互角。これではらちが明かない。 (攻撃力もすばやさも全部同じだなんて…どうにかしてメタモンを攻略しなきゃ…) 「けぇへんのやったらこっちから行くでッ!!もも、でんこうせっか!!」 『モンモンッ!!』そりゃぁ!! シュッシュッシュッシュッ――ドカッ!! 『ブイッ!?』わぁッ!? 「イーブイ大丈夫!?」 『・・ブ、ブイ!』・・う、うん! 「…メタモンはメタモン。イーブイはイーブイ。必ずそれぞれの戦い方があるはずよ!!」 「なら、その戦い方を見せてもらおうやないかっ!もも、もう一度でんこうせっか!!」 『モンッ!』おうよっ! ダッ…! (来るっ!?・・メタモンのへんしんさえ解ければ…でもどうやったら…そうだ!へんしんのとき方があった!!) 「イーブイ、でんこうせっかでよけて!!」 『ブィッ!!』それぁ!! サッ…! イーブイはメタモンの攻撃をよけた。 ユーリーはメタモンの特徴を思い出した。メタモンのへんしんが絶対とけてしまう方法を。 「イーブイ、おもいっ〜きりメタモンを笑わせてっ!!くすぐる攻撃!!」 「…なっ!?」 『ブ、ブイッ!!』わ、分かった!! ダッ!! イーブイは指示の通りメタモンに飛びつき、こちょこちょをした。 『モモンッ!!モンッ、モン〜!!』ぅははっ!!やめ、やめてェ〜 イーブイのこちょこちょが弱いのもコピーしたようだ。 シュン… すると、メタモンのへんしんがとけた。 「な、なんでやっ…!?」 「メタモンは笑うと力が抜けて変身が解けちゃう特徴があるのよ!!幸いイーブイはこちょこちょに弱くてよかったわ!!」 『ブイィ!』えへへ! 「そ、そんな・・アホな…」 スモモは呆気にとられた。メタモンを持ってる自分でも知らなかった事を戦法に使われ、いとも簡単に攻略されてしまったのだ。 ニィっと笑うユーリーを見てスモモは脱力した。 ハァ… 「うちの負けや…」 「え?・・でもまだももは完全に倒れてないよ?」 「あの状態じゃ戦えへんよ…」 『モモンッ!!モンッモンモン!!』ぁはは!!ミーをこんなに笑かしてくれるとは!!おもろすぎるわ〜笑 『ブ、ブィ〜??』な、何だぁ〜?? ももはへんしんが解けた後もずっと爆笑していた。何がそんなにおもしろいのかは分からないが、何かツボにはまってしまったみたいだ。 確かにこれでは戦えそうにない。 「戻り、もも!!」 スモモはももをボールに戻した。 「負けてしもうたか…約束や!そのガラガラにはもう何もせえへん!!」 「ほ、本当っ!?」 「ホンマホンマ!!…ってことで、もうここには用あらへんさかい、ここらで失礼させてもらうわ!」 ユーリーに背を向け歩き出すスモモ。 「モモちゃんっ!!」 ピタッ… スモモの動きが止まる。 「私は・・私はモモちゃんがロケット団だろうと友達だと思ってるからねっ!!」 間を置いて、スモモが振り向き。 ニッ! 「うちもやっ!」 タッ――… 笑いながらそれだけ言って、走り去って行った。 スモモの後ろ姿を見つめながら。 「モモちゃん…どうしてモモちゃんがロケット団なの…?」 ユーリーはその場で静かに独り言を呟いた。 ―――ッ 「ハァ・・ハァ・・」 タワーから急いで離れたため、スモモは息を切らしていた。 ダンッ!! 近くの木に両手を叩きつける。 「最悪や…うち・・ホンマ、最悪や…」 涙声になりながらその場に崩れ落ちた。 「ユーリー…何でお前なん?」 スモモは意味深な言葉を呟いた。 |
さくら | #37★2007.07/25(水)21:22 |
---|
「あれ…?」 気がつくと辺りは日差しが入り少し明るくなっていた。いつの間にかガラガラの霊の姿も消えていた。 「ガラガラ…」 辺りはシン…――っと静まりかえっている。 「…バトルには勝ったから、安心して成仏してねッ!!」 『ブィ!!』してねぇ!! スゥ… 一瞬だけガラガラの姿が見えたような気がした。その顔は笑っていたようにも見えた。 「イーブイ、タワーから出よう!!」 それを見たユーリーは何を悟ったか、タワーから出ることにした。 タワーから出ると空気がおいしく感じた。 フゥゥ…ニィッ! 深呼吸をし、ユーリーは満面の笑みで空に向かって大声で叫んだ。 「ガラガラァ〜!!カラカラはもう大丈夫だから、安心して成仏していいからねぇえ〜!!」 道行く人がユーリーを見たがユーリーは全然気にしなかった。すると… …アリガトォ 空耳かもしれない。 でもユーリーは確かに聞こえた、ガラガラの優しい声。 「どういたしまして…」 ユーリーはカラカラのもとへ急いだ。 ―ボランティアポケモンハウス― 「フジ老人!カラカラッ!!」 「おぉ、戻ったか!!どうじゃったかのぉ・・?」 「ロ、ロケット団・・は私が退治しておきました!」 「本当か!?これで一安心できるのぉ。ありがとうな、若者よ!」 「いえ、それよりカラカラは…あっ!いた!!」 ユーリーはカラカラを見つけると一目散に駆け寄った。 『カ、カラ…』ユ、ユーリーさん… 「カラカラ、もう大丈夫だよ!お母さんはちゃんと成仏したから!!」 すると、カラカラの顔が輝いた。 『カラカラァッ!?』本当ぉっ!? 「うんっ!!」 『カラァ…!!』良かったぁ…!! カラカラが初めて笑った。その顔は何かに解放されたような顔だった。心の底から安心したのだろう。 「また何かあったら私が助けてあげるからね!!…もう大丈夫だからね!」 ユーリーは優しくカラカラの頭を撫でた。ゴツゴツした冷たい骨の感触とは逆になんだか温かいような気がした。 「ではフジ老人、私はこれで失礼しますっ!!」 「おぉ、本当に助かった。いつでもまた遊びに来ておくれ」 『カラカ〜ラ!!』ばいば〜い!! 「さよなら〜!!」 ユーリーはボランティアハウスを後にし、次の町タマムシシティへ向かった。 ―8番道路― 「よ〜し、次のジム戦頑張ろうね、イーブイ!!」 『ブイッ!!』もちろんだよっ!! 「絶対勝とうネッ!・・キャぁッ!?」 ドンッ! ユーリーは誰かとぶつかってしまった。 「わぁ?!ゴメンなさいっ!!私がよそ見してて・・怪我ない?大丈夫??」 「すす、スミマセン!?私もよそ見してて…」 見ると、綺麗な黒髪にしずく型のイヤリング、全体的に水色に決めた16歳くらいのお姉さんが立っていた。 「本当にゴメンね!!私、おっちょこちょいだからさぁ〜、あ、私はサラサ!!」 アハハ、と笑う黒髪のお姉さんはサラサというらしい。 「わ、私はユーリーです!!よろしくお願いします!!」 「ユーリーはしっかりしてるのね!ねぇ、どこ行くの??」 「タマムシシティです!!ジム戦に挑戦しに行こうと思って!」 「へぇ〜、ジム戦かぁ!・・じゃぁその前に私と勝負しない?」 「え?」 いきなりサラサが勝負を挑んできた。 「丁度暇だったところなのっ!・・あ、無理にとは言わないけど…」 「ぜ、ぜひお願いしますっ!!」 「ホント!!じゃぁ、やろやろ!!いっとくけど手加減しないからねぇ!!」 「もちろんです!!」 サラサとのバトルが始まる。 |
さくら | #38★2007.07/28(土)07:15 |
---|
「使用ポケモンは3体のダブルバトルでいい??」 「ダ、ダブルバトルッ!?」 (ダブルバトルなんてやったことないけど…でも・・) 「あ、やっぱりシングルに…」 「いえ、ダブルバトルで行きましょうッ!!」 (なんだか、オモシロそうッ!!) ユーリーは初めてのダブルバトルにやる気に満ちた。 「じゃぁ、行くわよ!!いっけぇ、葉(よう)、縁(えん)ッ!!」 ポン ポン 『ユレィッ!』やるぞ、葉! 『トロォ〜!!』分かってるよぉ〜!! サラサはトロピウスの葉とユレイドルの縁を繰り出した。 (トロピウスだから空中戦になりそう…よしっ!) 「イーブイそのままGO!」 『ブイッ!!』わかった!! 「んで、GO、バタフリー!!」 ポン 『フリ〜!』任せて〜! サラサVSユーリーのバトルが開始する。 「バタフリー、2体にねむりごな!!」 ハラ・・ハラ・・ハラ・・ 『…zzZ』 ユレイドルは眠ってしまった。 「葉、ふきとばし!!」 『トォ〜ロッ!』 ビュゥゥウウ!! トロピウスは間一髪ふきとばしによってねむりごなをかわした。 「イーブイ、トロピウスにたいあたり!!バタフリーはユレイドルにゆめくい!!」 『フリィィイ!!』てぃああぁッ!! ムァア〜ン・・ムァア〜ン・・ 『ユ・・ユレ…ィ』ぅ・・うぅ…ぅ バタフリーはユレイドルの夢を食った。 『ブイ!!』たりゃ!! タッタッタッタッ… イーブイはトロピウスに向かって走った。 「葉、そらをとぶっ!!」 バサバサ!シュッ… トロピウスは天高く飛び上がった。 『ブィッ!?』ぇえっ!? 「葉、はっぱカッター!!」 シュッシュッシュッ!! 『ブイィ!?』わぁぁ!? 勢いよくはっぱカッターがイーブイに降り下り、直撃してしまった。 『フリィ〜!?』大丈夫〜!? このままではイーブイの技を当てられないどころかトロピウスを攻撃をもろ食らってしまう。 (やっぱり空中戦か…ならこっちだって空中戦で!!) 「イーブイ、バタフリーに飛び乗って!!バタフリー、イーブイを乗せてトロピウスの後ろに回って!!」 「えぇ!?そんなこと…」 『フリ〜!』イーブイ、乗って!!=@『ブイ!!』うん!!=@ ユーリーはイーブイが飛べないのをバタフリーに乗ってそれを補い、空中戦へ持ちこもうと考えた。 「そうはいかないわよ!!葉、ソーラービーム!!」 キュィィン… トロピウスが力を溜め始めた。 「バタフリー今がチャンスよ!!トロピウスの上へ!」 隙が出来てるうちにバタフリーはトロピウスの上へ回った。 『ブイッ!』それっ! 『トロォ!?』な、何!? イーブイはトロピウスの背中へ飛び移った。 「いいわよイーブイ!連続でシャドーボール!!」 シュィン…ドガッ!ドガッ!ドカッ!! 『トロォッ!?』うわぁ!! シャドーボールの嵐がトロピウスに直撃し急所に当たった。 『ブ、ブィ!?』おっと、うわぁ!? イーブイは攻撃の反動でバランスを崩し、トロピウスの背中から落下してしまった。 『トロ〜…』目が回るぅ〜… カッ!! ソーラービームが発射された。 「イーブイッ!?危な…」 『ブィイ!!?』うわぁ!!? ほぼひんし状態のトロピウスは誤ってソーラビームを発射してしまい、それが丁度よくイーブイに当たってしまった。 「バタフリー、イーブイを!!」 『フリッ!!』分かったわっ!! シュッ…ドサ 間一髪、イーブイは地面に叩きつけられる事を防げた。 ドガッ!! トロピウスはそのままデカイ図体を地面へ打ち付けた。 「葉ッ!?大丈夫??」 煙が立ちトロピウスの姿がよく見えない。少したつと煙が晴れてきた。 『トロォ…』ぅう… トロピウスはシャドーボールの嵐と地面に落ちた衝撃によって倒れた。 「イーブイ!?まだ戦える??」 『ブィ…』もうダメぇ… イーブイは強力なソーラービームをくらってしまいバタフリーの上でのびていた。 (イーブイもトロピウスもこれ以上戦えそうにないわね…) 「戻ってイーブイ!!」 「オツカレ、葉!ありがとぉネ!!」 共にポケモンをボールへ戻した。 「ユーリーやるわね!イーブイで空中戦に挑むなんて・・あなたおもしろいわ!!でも次はそうはいかないからねッ!いっけぇ〜鉱(こう)!!」 ポン 『プテァッ〜!!』俺様の出番かぁ!! サラサはプテラの鉱を繰り出した。 (プテラか…ならこの子ねっ!!) 「GO、ヌマクロー!!」 ポン 『マークロ!!』ボクもやるぞォ!! |
さくら | #39★2007.08/01(水)06:13 |
---|
『…ユレィ』…ぅうん ユレイドルはさきほどの騒ぎで目が覚めた。 「速攻よ!鉱、バタフリーにげんしのちから!! 『プテァァア!!』おぅっりゃァ!! 巨大な岩がバタフリー目掛けて飛んできた。 ドカッ!! 『フリッ!?』きゃぁ!? 鈍い音がし、岩がバタフリーに直撃した。 「バタフリー!?」 「続いて縁、ヌマクローにようかいえき!」 『ユレッ!』やっと自分の攻撃だっ!! 「ヌマクロー、ジャンプでかわしてっ!!」 シュッ…―ベシャッ! 対応がうまく出来、ヌマクローはようかいえきをかわした。 『マ〜クロォ・・』こわ〜・・ ようかいえきは地面に落ち、地や草、触れたものすべてを飲み込みどろどろに溶かしてしまった。 上から見ていたヌマクローの背筋を凍らせた。 「ヌマクローそのまま、プテラにみずでっぽう!!」 ブシュゥゥウ!! 『ギャスッ!?』ぬぁあっ!? 「鉱ッ!!?」 みずでっぽうは急所に当たった。効果は抜群だ! 「いいわよヌマクロー!次いくよバタフリー!!ユレイドルにぎんいろのかぜっ!!」 ビュゥゥウウ!! 『ユレイッ!?』うわぁッ!? ぎんいろのかぜはヒットした。これまた効果は抜群だ! 「まっずいなぁ〜・・けど、絶対負けないからね!!」 サラサはニイッと強気に笑った。 誰もがユーリーの方が有利だと思う状況だったが、サラサからは“諦める”という姿は全然見られなかった。 「今度はこっちの番ネ!!一気に決めるわよッ、鉱ははかいこうせん、縁はソーラービーム!!」 キュィィイン… 両肩とも力を溜め始めた。 (力を溜めている今がチャンスだ!!) 「バタフリー、ユレイドルにぎんいろのかぜ!ヌマクローはプテラにみずでっぽう!!」 ブシュゥゥウ!! ビュゥゥウ!! プテラ、ユレイドルは効果抜群の技をもろ食らった。体力ももうほとんど無い状態。 「縁、鉱、頑張って!!・・いっけェ、発射ぁ!!」 ドドドォオッッ!! 『ヌマァァッ!!?』うわぁぁっ!!?=@『フリィィイ〜!!?』きゃぁぁあ!!? 2匹の大技がヌマクロー、バタフリーに直撃した。 「ヌマクロー!?バタフリーッ!?」 『マ〜クロォ…』うへ〜…=@『フリィ〜』うぅぅ… ヌマクロー、バタフリーは共に倒れた。 「ヤッタァ〜!!鉱、縁よくやったわ!ありがとおっ!!」 『プテッ!!』まぁ、俺様の力ならもっとやれたけどなっ!! 『ユレィッ!』自分もさっ! サラサ達は大逆転に大喜びしていた。ユーリーは唖然としていた。 「そ、そんな・・こっちの方が有利だったのに…こんな最後でまけちゃうなんて」 タッタッタッ―― すると、サラサがユーリーに近づいてきた。 「有利不利なんてポケモンには関係ないのよ!すべてはポケモンをどれくらい信じられるかよッ!!」 と言って、ニコッと笑みをこぼした。 (ポケモンをどれくらい信じられるか・・か) 「サラサさんは本当にスゴイです…」 「なんもスゴクないよッ!!そういえばユーリーちゃんはタマムシシティに行くんだよね!!途中まで一緒に行こうっ!!」 「はいっ!」 サァァア――… 「風が出てきましたね…」 北風らしき冷たい風がユーリー達の頬を冷たく撫でた。 「この風…まさか」 シュッ―― 「え?」 一瞬何かがユーリー達の目の前を通りすぎた。 「…あれは」 サラサが見る方を向くと高い岩の上から、しなやかな体と美しいたてがみを持つ青っぽいポケモンがユーリー達を見下ろしていた。 「あれって…?」 「・・あれはオーロラポケモンのスイクン。」 「ス、スイクン??」 (へぇ〜、綺麗なポケモン…) サッ―― スイクンは風のように立ち去ってしまった。 「・・スイクンはね私の友達なんだっ!!」 「え?」 「なんて!・・さぁ、タマムシシティへ行こうっ!!」 サラサは笑いながらごまかしたがユーリーにはとても意味深な言葉に聞こえた。 ―タマムシシティ― 「バトルしてくれて本当ありがとおネっ!!」 「いえ、こちらこそありがとぉございましたっ!!」 「ジム戦頑張ってね!…ユーリーちゃんなら絶対勝てるよっ!!それにスイクン見れるなんてかなりスゴイよ!!」 「はい、頑張りますっ!サラサさんはこれからどうするんですか??」 「私は〜・・ユーリーちゃんと同じ!バッチ集めるっ!!」 「ではお互い頑張りましょうねっ☆」 「うん、じゃぁね〜!」 サラサは長い髪をなびかせユーリーに背を向け走り去っていった。 「まず、ポケモン達を回復させなきゃっ!」 ユーリーはサラサと別れ、ポケモンセンターへ向かった。 サラサはユーリーに大切な事を教えてくれた。 (相性の壁を越えてあそこまで戦えるなんて…すごいな!) 「よ〜し、絶対次のバッチもGETするぞォ↑↑」 |
さくら | #40★2007.08/04(土)12:32 |
---|
ユーリーは4つ目のバッチをGETするためにタマムシジムに来ていた。 ―タマムシジム― 「すっご〜い…!!」 ユーリーが見たのはジムというよりどこかのお屋敷に近い豪華な建物だった。 「ジム戦に挑戦しにきましたぁ!!」 すると奥から綺麗な着物を着た女の子が現れた。 「いらっしゃいませ。私はこのジムのリーダーを務めさせていただいております、エリカと申します!あなたは…?」 「あ、ユーリーですっ!!」 「ユーリーさんですか!えっと、ジム戦ですね!いいでしょう、さっそく始めましょう!!」 エリカVSユーリーのバトルが始まる。 「ただいまより、ジムリーダーエリカお嬢様とマサラタウンユーリー様のバトルを始めます!!使用ポケモンは2体、始めっ!!」 このジムはすべてにおいて気品漂いユーリーには少し居にくい場所だった。お嬢様暮らしをしているエリカはどのようなポケモンと戦い方をするのか。 「ではこちらから。お願いします、モンジャラ!!」 ポンッ 『ジャ〜ラ!!』あっしにお任せを!! エリカはモンジャラを繰り出した。 (・・なら、この子に任せよう!) 「GO、ナゾノクサ!!」 ポンッ 『ナッゾォ?』ワタクシの出番ですかぁ? 「可愛らしいナゾノクサですね!しかし、私のモンジャラは強いですことよ!モンジャラ、しびれごな!!」 『ジャラッ!』任せよっ! 「こっちは、どくのこな!!」 『ナッゾォ!!』分かりました!! ハラ・・ハラ・・ ハラ・・ハラ・・ それぞれお互いの粉が相手に降り注ぐ。 モンジャラはどく状態、ナゾノクサはしびれてしまった。 「モンジャラ、からみつく!!」 シュルシュル・・ギュゥ!! 『ナゾォ!?』きゃぁ!? モンジャラがナゾノクサを捕らえた。 「今よナゾノクサ、ようかいえき!!」 シュッ・・ビシャ!! 『ジャラァ!?』ぬあぁ!? 効果は抜群のうえ、至近距離からのようかいえきは相当効いたようだ。 「あぁ、モンジャラ!?」 『モ、モジャァ…』す、すいやせんお嬢様… モンジャラは倒れた。 「よくやりました、戻ってください」 エリカはモンジャラをボールへ戻した。 「さすが3つバッチを持っているだけのことはありますね。では次は、お願いします、パラセクト!!」 『パラセクトゥッ!!』お任せあれっ!! 「ナゾノクサ、このまま行くわよ!!」 『ナゾ!』えぇ! 多少のダメージはあったがまだ戦えそうな様子のナゾノクサで続けてバトルさせる事にした。 「パラセクト、きりさく攻撃!」 ザシュッ!! きりさくがヒットし、急所に当たった。 「ナゾノクサ!?…頑張ってナゾノクサ!!」 『ナゾォ…』くぅぅ… ナゾノクサは倒れる寸前だった。 「あなたなら大丈夫よ!!立ってナゾノクサァ!!」 ナゾノクサは力を振り絞って叫んだ。 『…ナゾナゾォ!!』言われなくても大丈夫よぉぉ!! ・・ピカッ!! 突然ナゾノクサの体が光始めた。 「な、なんですの!?」 「ナゾノクサッ!?」 (もしかして…進化??) ナゾノクサの体は光を放ちながら一回り大きくなり新たな姿を見せた。 『・・クサァッ!!』・・これからよっ!! 見事、ナゾノクサはクサイハナに進化した。 果たしてバトルの続きは…。 |
さくら | #41☆2007.08/11(土)15:47 |
---|
「あら、まさか進化するとは…しかし進化しても私のパラセクトには敵いませんことよ。パラセクト、きりさく!!」 『パラァッ!!』それぁっ!! (進化しかからといってクサイハナのHPが回復したわけじゃない…このままだとやられちゃう…。ここは一気に決めないとっ!) 「クサイハナ、受け流してしびれごな!!」 シュッ… 「なっ!?きりさくを受け流した!?」 パラセクトのきりさくを上手く受け流し、クサイハナは素早く次の攻撃態勢に入った。 ハラ・・ハラ・・ハラ・・ パラセクトはもろしびれごなを食らい動けなくなってしまった。 『パ、パレセクトゥぅ…』し、痺れるぅ… 「今よクサイハナ、ようかいえき!!」 『クサァッ!!』そりゃぁっ!! シュッ…ビシャ!! 『パラゥッ!!?』ぬぁああっ!!? ようかいえきはヒットした。効果は抜群だ。 「あぁ、パラセクトッ!?」 『クサクサッ!!』どんなもんよっ!! バタッ! 「パラセクト戦闘不能。よって勝者、マサラタウンのユーリー様!!」 「やったぁ、クサイハナァ!!」 『クサ、クサクサァ!』まぁ、ワタクシならこのくらい当然ですわぁ! クサイハナはすっかり鼻を高くしていた。 (素直じゃないなぁ〜…苦笑) ガクッ… 「わ、私が負けてた…」 『パ、パラァ…』ス、スイヤセン、エリカお嬢様… 「よくやってくれたわね、パラセクト。ありがとうございます・・」 エリカはパラセクトの立派なキノコの部分を優しく撫でた。 エリカにはパラセクトがなんて言ったか分からないはずなのにエリカとパラセクトは心が通じてるようだった。 「エ、エリカ…様?」 「エリカでいいわよ!それにしてもあなた達には参りましたわ。お強いのね!これはこのジムのジムバッチ、レインボーバッチよ!受け取ってください」 ユーリーは七色に輝くレインボーバッチを手にした。 「エリカ、ありがとぉ!!すっごく楽しかったよ!!」 ニコッ! 「こちらこそありがとうございました。またいらしてくださいね!」 エリカの笑顔はユーリーが思ってた以上に幼く可愛らしい顔をしていてなんだかホッした。 タマムシジムを後にし、ユーリーは隣町のヤマブキシティへ向かった。 |
さくら | #42★2007.08/25(土)22:44 |
---|
“これからは俺の言う事を聴くだけでいい…” “最弱だな…使えねぇ” “絶対…逃げられない” “お前は俺を裏切れないだろ…?” “一生俺の家来だ…” “なぁ、スモモ…――?” ガバッ!! 「イヤァッ!!?」 『エネッ!?』スモモッ!? 飛び起たスモモは顔が強張り、体中が汗びっしょりになっている。 「はぁ、はぁ…夢、かぁ…――」 『エネェ…?』 ねねが心配そうにスモモを見つめる。 「…大丈夫よ!ちょっとイヤな夢見ただけだから…」 (――本当にイヤな夢…) ―7番道路― 一方ユーリーはヤマブキシティの途中の7番道路でポケモンバトルを挑まれていた。 「手加減なしの全力ですよ、ナスカさん!!」 「もちろんよ!!・・じゃぁ私から!いけぇ、ロズレイド!!」 ポンッ 『ロズッ!!』任せてッ!! 勝負相手は、優しく熱くそして美しいお姉さん、‘ナスカ’だった。始めのポケモンはロズレイドだ。 「GO、クサイハナッ!!」 ポンッ 『クサァ!!』お任せあれぇ!! クサイハナが華麗にボールから飛び出した。 「こちらから行くわよッ!!ロズレイド、どくどく攻撃!」 ドビシャァ!! 『クサァッ!?』きゃぁっ!? クサイハナはロズレイドの放った猛毒を浴びてしまった。 「クサイハナ頑張って!ようかいえきっ!!」 シュッ…ビシャ!! これまたロズレイドにヒットした。 『ク、クサァ…』う、うぅ… しかし、クサイハナは猛毒を食らってかなり苦しそうだ。 (このままじゃやられちゃう…こうんったら一気に勝負をつけなきゃ!!) 「クサイハナ、ソーラービーム準備ッ!!」 『ハ、ハナァ…!!』わ、分かったわァ… キュィイン… クサイハナはパワーを溜め始めた。 「今がチャンスよロズレイド、はなびらのまい!!」 『ロズレーィッ!!』ていゃーァッ!! シュン―シュン―シュン―… 踊るように容赦なく花びらはクサイハナに襲い掛かる。 「耐えてクサイハナッ!!あなたの力を見せてやって!」 そして、パワーが最大まで溜まった、次の瞬間…。 「発射ァーっ!!」 『ハナァッ!!』 カッ!! ソーラービームが解き放たれ、真っ直ぐにロズレイドに向かって行った。 ――バタッ そして、倒れたのは…? 「…戻って、クサイハナ!!」 『クッサァ〜…』もうダメですわァ〜… クサイハナが毒に耐えられず気を失ってしまった。 「ありがとぉ、ゆっくり休んでね!」 『ロ、ロズぅ…』く、くぅ… 「ロズレイド大丈夫??」 クサイハナが倒れた代わりにロズレイドにもかなりのダメージを負った様子だった。 (あのどくどくは厄介だわ…早くロズレイドを倒さなきゃ!) ユーリーの次のポケモンは・・。 「GO、イーブイッ!!」 ポンッ 『ブィッ!!』とぉッ!! 元気よく登場したのはイーブイだった。 「イーブイ速攻よ、でんこうせっか!!」 シュッシュッシュッ――ドカッ!! 『ロズゥッ!!』きゃぁッ!? でんこうせっかは見事ヒットした。 「ロズレイドッ!?」 ――バタッ! 今の素早い一撃でロズレイドは油断をしていたのか倒れてしまった。 「戻って、ロズレイド!!」 果たしてナスカの次のポケモンは…? 「いっけぇ、ヌケニン!!」 ポンッ 『…。』 「ヌ、ヌケニンッ!?」 出てきたのはヌケニンだった。ユーリーには初めて戦う相手だった。 「さぁ、どうする?ユーリーちゃんっ!!」 (ヌケニンかぁ…手ごわいなぁ) ユーリーはこのポケモンに対してどう攻略していくのか…。 この熱い勝負の行方は…?? |
さくら | #43☆2007.09/22(土)15:59 |
---|
「戻って、イーブイッ!!」 ユーリーはイーブイをボールへ戻した。 (イーブイのままじゃ、ヌケニンはいつまでたっても倒せない…ヌケニンを倒せるのは、この子!!) 「GO、バタフリー!!」 ポンッ 『フリ〜!!』任せてッ!! 「ヌケニン、先行よっ!シャドーボール!!」 『…。』 ぬぁん…シュッ!! (速いッ!?) 「バタフリー、よけ…」 ドガッ!! 『フリーッ!?』きゃぁ!? ヌケニンの放ったシャドーボールにバタフリーはよけきれず直撃した。 「バタフリー、かぜおこし!!」 ビュゥゥウ!! 『…!?』ッ!? 「あっ!ヌケニンッ!?」 ヌケニンに命中した。効果は抜群だ。 「ヌケニン、かげぶんしんッ!!」 シュシュシュシュ…―― (ただではえ速いのに…厄介だわ) 「ヌケニン、シャドーボールッ!!」 ぬぁん…シュッ!! 『フリッ!!』きゃぁッ!! 後ろからの攻撃。 (速くて私にも見えない…でも) 「バタフリー、よく相手の動きを見てッ!!動きを感じ取るの!!あなたなら出来るはずよ!!」 『フリ…』動きを・・感じ取る… シュシュシュシュ…――ッ! 『フリッ!!』今だわッ!! 「バタフリー、最大パワーでかぜおこしッ!!」 ビュゥゥゥウッ!! 『…ッヌ!!?』 「ヌケニンッ!!」 抜け殻のため、軽い体重が裏目へ出て、暴風に飛ばされ近くの木へ激突した。 『…。』 ヌケニンは目を回して倒れた。 「戻ってヌケニンッ!!」 ナスカはヌケニンをボールに戻した。 「やるわね、ユーリーちゃん…次行くよッ!いっけぇ、サーナイト!!」 ポンッ 『サーナッ!!』 ナスカはサーナイトを繰り出した。 (バタフリーは今ので疲れてるわね…) 「じゃぁ、こっちも…戻ってバタフリー!!GO、イーブイ!!」 ポンッ 『ブイッ!!』次いくよッ!! ユーリーはバタフリーを戻し、再びイーブイを繰り出した。 「先行よサーナイト!!ひみつのちからッ!!」 ドガッ!! 『ブイッ!?』うわぁッ!? 今度は命中し、イーブイは麻痺してしまった。 「イーブイ、たいあたり…」 『ブ、ブィ…』ぅ、うぅ… イーブイは麻痺して動けない。 (このままじゃ…一気に決めないとッ!!) 「イーブイ、シャドーボール準備!力を溜めて!!」 『ブィッ!!』分かったッ!! イーブイは麻痺という事もあって一撃で決めるために力を溜める。 「サーナイト!おんがえし!!」 ドッ!! 『ブイッ!?』わぁっ!? なつき度が高いのか物凄い攻撃力だ。しかし、イーブイの方も力が溜まってきた。 「今よイーブイ、シャドーボール!!」 『ブィッ!!』 ぬぁぁあん…シュッ!! 『サナッ!?』きゃッ!? 攻撃は急所に当たった。効果は抜群だ。 バタッ… 「サーナイトッ!?」 サーナイトは倒れた。よってユーリーは勝利した。 『ブィブィ!!』やったぁ!! 「よくやったわ、イーブイ!!ありがとぉ!!」 「戻ってサーナイト!」 ナスカはサーナイトをボールへ戻した。 「完敗だわ。ユーリーありがとぉ!あなたとポケモン達のコンビネーションは最高だったわッ!!」 「いえ、ナスカさんも凄かったですッ!!」 ナスカとユーリーは笑顔で握手を交わした。 「じゃぁ、私はもっと強くなるために行くわね!!」 ポンッ ナスカはボールからリザードンを出した。そのままリザードンの背中に乗り遠くへ飛び去って行った。 「じゃぁね、ユーリーちゃんッ!!」 「さよなら〜ナスカさんッ!!」 ユーリーはナスカの姿が見えなくなるまで手を振り続けた。 「よし、次はヤマブキシティだっ!!」 ユーリーは次の町ヤマブキへ先を急いだ。 …この先でユーリーは今までで一番ツライ現実と向き合わなければならなかった。 |
さくら | #44★2007.10/18(木)18:16 |
---|
天気は微妙な曇り空…。 ユーリーはヤマブキシティを訪れていた。 ―ヤマブキシティ― 「この町は広いなぁ〜!!迷子になっちゃうよォ!!」 ユーリーはぷらぷらと町の見物をしていると… ドカッ!! 「キャァ!?」 後ろから男がぶつかって来てユーリーは衝撃で転んでしまった。 「邪魔だよ!」 それだけ言って男は去っていった。 「何よ、あの人…」 (え?嘘…) 去って行った男の服の後ろに『R』の文字。 (間違えない…今のはロケット団だ!!) 「そうだ!!何も捕られてないよね!?」 ロケット団はポケモンだけではなく珍しい物さえ何でも盗む本当に悪いヤツらだ。 「バックの中は大丈夫でしょ?卵も平気でしょ?ポケモン達は…え!?」 腰につけておいたモンスターボールが一つ足りない。 「…イーブイがいないッ!?」 どこを探してもイーブイが見つからない。 「嘘…どうして?」 ハッ! 心当たりがある…あの時だ! あの男がユーリーにぶつかった時に…。 (偶然に持っていくなんて絶対考えられない…じゃぁ、計画的犯行??) あまりにもの事でユーリーは頭がパニックになっていた。 「とにかくイーブイを探さないとッ!!」 でもあの男はもういなかった。 (ただでさえ人が多いこの町で一体どうやって…そうだ!!) 「GO、ヌマクロー!!」 ポンッ 『マークロォ??』オイラに何か用?? 「あのね、今イーブイがいなくなっちゃったの!!だからあなたのその頭のヒレでイーブイを探してほしいの!!」 ヌマクローのヒレはレーダーの代わりになっているので探し物などではこのヒレを使うことが多い。 『ヌマッ!!』分かったッ!! (でもどうしてイーブイが…?) ――探すこと数時間。 『ヌマヌマッ!!』ここに居るッ!! 「え?…ここって?」 ヌマクローが言ったそこは町の中心にある大きなビルだった。 看板には“ようこそシルフカンパニーへ!”と大きく掲げてあった。 「シルフカンパニー…この中にイーブイがいるのね!!」 『ヌマァ!!』間違いないょ!! 「待っててねイーブイ!私が絶対助けてあげるから!!」 ユーリーは警戒しながらシルプカンパニーへ入った。 ―シルフカンパニー― 「誰もいない…」 中は静まりきって誰もいなかった。 「ヌマクロー、案内頼んだわよっ!!」 『ヌマッ!!』うんっ!! ユーリーは上階へと上がった。 すると… 「誰だ!?」 現れたのはさっきのヤツと同じ服を着た男達だった。 「イーブイを返してッ!!」 ユーリーは必死で頼んだ。 「何を言ってんだこいつは?」 「ほら、例のスモモとかゆうヤツの…」 「あぁ、あれか」 「…え?」 ロケット団達が何か小声で話した中で、耳を疑った。 思いがけない名前が出てきた。 (今、スモモって言った!?この事件はモモちゃんも関わってるの…!!?) 「ちょっと今スモモって…」 「行け、アーボ!!」 ポンッ 「それ、ズバットッ!!」 ポンッ ユーリーの言葉をさえぎって男達はポケモンを繰り出してきた。 どうやらバトルする気らしい。 (こんな時に…時間が無いのに!) 「ヌマクローお願い!!」 『マークロッ!!』分かったッ!! ユーリーはロケット団にヌマクロー一匹で向かい、数分で両肩を倒した。 「な、何だこいつ!?聞いてねぇよッ!?」 「サカキ様に報告しなければ…」 ダッ! 「あ!ちょっと待ってっ!!」 ロケット団はそれだけ言って去っていった。 「サカキ…?誰だろう?」 男達が言っていた『サカキ』という人は一体何者なのか。 「とにかく先に進もう!!」 スッ…―― 「それは出来ないわ!」 背後から聞き覚えのある声が…。 その人物の顔が頭を過ぎった。 (イヤな予感がする…) 振り返ると、思った通りの人物がいた。 「久しぶり、ユーリー」 「…ッ、モモちゃん!?」 そこにはロケット団の衣装を着たスモモが立っていた。 「どうしてここに…?」 『エネェ〜!』 真っ赤なリボンをつけたエネコロロ・・ねねもいた。 「どうして?決まってるじゃない…――ロケット団だから!」 「モモちゃん…」 平然とした顔で言うスモモにユーリーは動揺を隠せなかった。 |
さくら | #45★2007.10/19(金)10:24 |
---|
「モモちゃん…」 気まずい雰囲気の中、スモモがゆっくり口を開いた。 「なぁユーリー?イーブイ返してほしい?」 「え?」 スモモは不適な笑みを浮かべユーリーに静かに問う。 「うちイーブイの居場所知ってるで!ってか、うちがしたっぱ命じたんやけど!」 (な、何言ってるの!?…モモちゃんがイーブイをさらえって言ったの?) 「なぁ、バトルしよ」 「え?」 「一対一のごく普通のバトルや!バトルしてそっちが勝ったらイーブイは返すわ!・・けどうちが勝ったら、ユーリーのポケモンをすべてもらう!」 「さっきからモモちゃん何言ってるの!?どうしてそんな…」 「やるんか、やらへんのか!!?」 ビクッ!! いきなり大声を出し、こちらを睨みつけてくるスモモに背筋が凍った。 「…分かった。やるわ」 (ここでモモちゃんに勝たなきゃ!絶対に勝つ!この子達を信じて) スモモVSユーリーのバトルが始まる。 少しの間が空き、一斉にボールを投げる。 「GO、ヌマクロー!!」 『マ〜クロォ!!』絶対勝つよ!! 「任せたで、りり!!」 ポンッ 『メガ〜!』ウチの出番よ! ユーリーはヌマクロー。スモモはメガニウムの“りり”を繰り出した。 (相性的にはこっちが不利…だけどここで負けるわけにはいかないんだ!!) 「ヌマクローいくわよ!みずのはどう!!」 ッシュゥゥウ〜ン!! 「甘い。」 りりにヒットしたが、あまり効いていない。 「りり、のしかかり!!」 ドガッ!! 『ヌマァ!?』うわぁ!? のしかかりはヒットした。仰向きの状態なのでメガニウムの体重に押しつぶされそうになる。 「ヌマクロー、そこからみずのはどう!!」 ッシュゥゥウ〜ン!! みずのはどうは見事ヒットし、その勢いでメガニウムが跳ばされた。 『メガァ〜』目が回るぅ〜 至近距離からのみずのはどうに効果はいまひとつだが、りりは混乱した。 「りり、はっぱカッター!!」 『メガ〜…』うわぁ〜… シュッシュッシュッ!! はっぱカッターが放たれた。 (え…?) しかしメガニウムは混乱しているせいか狙いが定まらず、それはヌマクローに当たらずユーリーの方へと飛んできた。 ザシュッ! 「…ッ!?」 鋭い葉っぱの一つがユーリーの腕に当たった。 『ヌマヌマッ!?』ユーリーッ!? 「痛ぁ…」 ユーリーの腕から一筋の血が流れた。 「ユ、ユーリー…」 スモモは凄く驚いている。それに血の気が引いて顔が真っ青だ。 (けっこう傷が深い…血も止まらないし。けど…) 「ヌマクロー、動きが止まってるわよ…相手をちゃんと見て!」 『マークロ!?』でも、血が!? 「私は大丈夫だから…この勝負は負けるわけにはいかないでしょ!」 ヌマクローは不安気は感じ小さく頷き、ユーリーの言う通りにしっかり目の前にいる相手に姿勢を見据えた。 「な、何言うてんっ!?そんなんでバトル続行出来ると思ってるん!?」 確かに、普通ならここで試合は中止になる。 だけどユーリーには強い思いがあった。 「ダメよ。私はここで勝たなきゃ…。イーブイを…皆を守るためにココで負けられないの!!」 ユーリーは自分の思いをスモモへぶつけた。 「どうして…?どうしてそこまで?ポケモンなんていっぱいおるやん!!しかも一匹!何?色違いだから?珍しいからで…」 「違うッ!!」 スモモが最後まで言い終わらないうちにユーリーは今までに出したことがないくらいに大声で言い張った。 「珍しいからとか、そんなんじゃない!!皆私の友達…家族なの!私にとって絶対必要な存在なの!・・だから絶対見捨てたりなんてしない!」 『ヌマ…』ユーリー… 「どうして…」 スモモの様子が少し変だった。少し体が小刻みに震えているような気がした。 「ポケモンでさえ必要とされてるのに…うちは…うちは…」 (スモモ…?どうしたの?) 「うちだってこんな事したくない…」 「モモちゃん…?」 「うちだってロケット団なんてやりたくない!!…でも、こうしなきゃうちは必要とされへん存在やから!そうしなきゃ、周りは無視して…まるで空気になっちゃったみたいで。生きてても意味がないから…本当は・・うちなんか生まれてこなくてもよかったんや!!」 バシッ! 鈍い音が響く。 「なんでそんな事言うの!!」 ユーリーは切れた腕と反対の手でスモモの頬を叩いた。 スモモは赤くなった頬に手を当て目をまんまるにして驚いている。 「生まれてこなきゃよかったなんて絶対言っちゃダメだよ!!生まれてこなかった方がいい命なんてこの世にないんだから…それに…」 「私はモモちゃんが必要だよ」 …――ッ スモモの頬を一筋の涙が伝った。 「何で…?」 「え?」 「…何でなの?」 ガクッ 「何でユーリーは……そんなに優しいの…?」 スモモはその場に座り込み、泣き崩れた。 「モモちゃん…」 「…ウッ…もぅ・・ヤダ・・ょ…死にたぃ…――」 (一体モモちゃんに何があったの…?ここまでモモちゃんを追い詰める理由って?) |
さくら | #46☆2007.10/19(金)12:19 |
---|
「モモちゃん…私でよかったら話してくれない?何がモモちゃんをそんなに苦しめてるの?」 「嫌や!…言ったら絶対ユーリーだって軽蔑する…」 「しない!!私はモモちゃんを助けたい。私に出来ることをしたい。私はモモちゃんの…スモモの友達だから」 「ユーリー…」 「スモモ?話してくれる?」 コクッ… スモモは微かに、確実に首を縦に振った。 「うちのお母さんはね、うちを産んですぐに死んじゃったの…。お父さんも交通事故で死んじゃって…うちは独りになった。すごくすごく寂しかった…。けど、親戚も誰もいない独りになったうちを引き取ってくれる人がいたんや。その人の名前は…“サカキ”」 (サカキってさっきの男達が言ってた…) 「ユーリー知ってる?あの人がどんな人なのか…?」 「う、ううん…」 ユーリーは首を横に振った。 「あの人は…珍しく強いポケモンを求めて、世界征服が夢の言わば、冷酷非道のロケット団のボス。」 「な、何でそんな人がスモモを…?」 「あなたと同じやから…」 「同じって…?」 「うちも“ポケモンの気持ちが分かる”能力を持ってるんや」 「え…?どういう事!?」 「ユーリー、4年前ロケット団に襲われたの覚えてる?」 「え…」 (4年前の…?キャロンさんが助けてくれたあの日の事) ユーリーは思い出すだけでも怖かった。 「珍しい能力だ!、ロケット団の物にしろ!って…。うちはその時からもうロケット団やった。あの時うちはうちと同じ子が襲われたって聞いた時、胸が張り裂けそうになった…。」 「…。」 ユーリーは黙ってスモモの話を聞き続けた。 「サカキ…うちの義父は、うちをまるで“物”のように扱った。抵抗しても殴り蹴り、暴言を吐かれ…意味はなかった。毎日そんな日が続いた。最初からうちはいても必要とされていなかったんや。せやけど、この能力があるから捨てられはしなかった…。この能力のお陰でうちは必要とされていたんや…。でも嫌気がさして義父から一度逃げた。けどそんなんは当然無理やった。すぐに捕まって帰って殴られる。…それは小さい時の話、大きくなって任務にも就くようになった。抵抗しても逃げても意味がない事を知っていたから、うちは自分の気持ちを殺してポケモン達を奪ったり傷つけたりしてもうた…。心の中ではすごく嫌やった。だけど今言っても、もうそれはただの言い訳や。そんな事をしてるうちに新しい任務が課せられた……それが“ユーリーを捕獲する”事やった…。」 (スモモ…辛かったんだ…) スモモは涙声になりながらも必死でユーリーに伝えようとした。 今までの自分と戦いながら…。 「けどユーリーに出会って、話しているうちに、ユーリーの優しさや想いやりに触れて…どうしてもそんな事できなかった。…自分がどうしたらいいのか分からへんかった。それである日、サカキにこう命じられた…“ヤツの持っているポケモンで一番大事にしているポケモンを奪いココまで誘きよせろ”って…。」 「それでイーブイを…」 もうスモモの顔は波と鼻水でグシャグシャだった。 「ユーリー…うち・・うち本当は・・もうこんな事したくない!!」 スモモは自分の本当に気持ちを吐き出した。 「ずっと誰かに本当に必要とほしかった…。だから助けてほしかった……」 スッ… 「やっと言ってくれた!」 「…え?」 ユーリーはニコッと笑って、涙でビショビショのスモモの頬をそっと優しく撫でた。 「私がスモモを助ける!私にはスモモが必要だから…!!」 「ユーリー…」 「だからあなたも戦うの!そのサカキと、そして昔の自分と!!」 「…うん」 スゥ〜… (あれ何か良い香りがする…) 匂いのもとを探ると、混乱が解けたりりの‘あまいかおり’からだった。 メガニウムの花から出される香りは、その人の争いの気持ちをおだやかにする成分が含まれている。 だからユーリーもスモモもいつの間にか 「何だ、ちゃんとスモモは必要とされてるじゃん!」 「…え?」 りりを見るとこちらを見て涙を流していた。 その涙はきっとスモモの手持ちとしてスモモの辛い気持ちを誰よりもわかっている証。 「スモモは生まれてこなきゃいけなかった命。大切な一つの命だよ!」 「ほんまにゴメンなユーリー…」 「その言葉はイーブイを助けてから言って!」 「…せやな。」 するとスモモがポケットの中からハンカチを取りだしてユーリーの方へ指し出した。 「ゴメン、これで腕を…」 「あっ!ありがとう!!」 「うん。りり、アロマセラピー!!」 『メガァ〜!!』 パァァア!! りりのアロマセラピーは痛みを和らげる効果があった。 「少しでも痛みが消えたらいいんだけど…」 「ありがとうスモモ!!りりのお陰で大分いい感じ!!」 「…今更やけどバトルは完璧にうちの負けや。ユーリーに怪我させてしもうたし…」 「怪我は大丈夫だから!心配しないで!!」 ハンカチを傷口に縛りつけただけだが、応急処置を済ませた。 「よしっ!行こう!!早くイーブイを助けなきゃ!!」 「うん!ユーリーこっち!!」 ダッ…!! 二人はサカキが居る部屋へ走り出した。 (イーブイ、待っててね!!絶対助けるから!) 『夢のカナタ』は第二章へ続きます…。 |
このページは http://www1.interq.or.jp/kokke/pokemon/commu/story/1005.htm のアーカイブです。