まろん | #1☆2007.05/29(火)22:57 |
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†ぷろろーぐ† コツコツ・・コツ 雨の中、足音が闇の中でただただ共鳴している その少年はどこに向かってるのか分からない 自分でも分からない 少年は腕に小さいアブソルをしっかりと抱きしめている 何を求めてるのか、理解もできない自分 「光・・光…」 呟くのはこの「光」という言葉だけ 少年はその場に立ちすくしてしまった 雨の勢いはさらに強まってきた 何分立っただろうか 少年はまた歩きだす しかし… ドン! 何かとぶつかる音がした 「ご・・御免!!大丈夫か!?」 少年は意味が分からない ぶつかった感触は感じ取った 「た・・立てるか?竜光(りゅうこう)」 ぶつかった相手・・ それは少年の何年前かの親友、澪(れい)だった 竜光は気づかない 「僕は目が見えません…」 ぷろろーぐ終 |
まろん | #2★2007.05/30(水)17:56 |
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第1話 前編†出会いその1† 「僕は目が見えません」 「竜光・・?何言ってんだよ」 澪は竜光の目を見つめるが、とても失明したとは思えない。 「そっか・・澪は知らないんだね」 竜光は思い出す。あの時の事を・・ その日は晴れ。こんな土砂降りとは違う。 建物の中から人が沢山でてくる。 その中の一人が・・そう、竜光。 「よっし!僕はトレーナーになった!」 この ”ゼース地方”ではいくら10歳でも試験に合格しなければトレーナーにはなれないのだ。 竜光は家と違う方面に歩いてゆく。 いつもの喫茶店にいつもの彼が待っている・・ 「澪!!」 竜光は澪の席に腰掛ける。 「そのご機嫌さは・・受かった?」 首を上下に動かす。澪も受かった自分のように喜ぶ。 澪はずっと前から受かってたので合格したら大事な話をしてくれるという。その話は約束どおりしてくれた。しかし・・ 「あのな・・怒らんでくれよ。絶対怒らんでくれよ」 「怒らない・・そんな深刻な話なん・・?」 澪は笑顔で言い放った。 「俺、引っ越す。でもまた絶対会えるから・・」 そう伝え喫茶を出て行った。しかしお互い見る姿はこれで最後となった。 帰り道竜光はあの言葉が頭に残って離れない。 (どうして笑顔でいえるんだ?) あの態度は嬉しさを表現しているかのように 普通なら深刻な顔して話すくせに・・ (ん?深刻??) 竜光は立ち止まり考えた。答えが思いつきそうな気がする。 「そっか!僕が悲しまないように・・」 これですっきりできた。澪もまた会える。 こうしてはいられない!ライバルができた。 「ようし、ポケモンを手に入れ頑張るぞ…」 気合を入れた。竜光のワクワクはさらに高まってきた・・がしかし次の瞬間!! キキー!ガッシャン!! 音がした方向を人々が向く・・そこにはばらばらになったトラックとその運転手 そしてうつぶせに倒れている竜光の姿。 そして家族が駆け寄ってきた。竜光を必死に呼びかける。 「竜光!竜光!」 しかし竜光はぴたりととまったままだった。動かない時計のように・・ 何日がすぎただろう。 僕はいつまで寝てたのだろうか・・目を開ける。しかし真っ暗。まさか夢なのか・・でも家族の声が聞こえる・・ 「ここは…?」 「竜光!目が覚めたのね」 その声で意識は完全に目覚めた。 声の主は姉ちゃんか…でも誰がいるのかさっぱり分からない。 「ねえ、電気つけてよ、真っ暗で見えない」 その一言で皆静かになった。どうしてだろうか、 「ね・・え・・これ何本か分かる?」 真っ暗なんだから見えないに決まってるだろうが!! 僕は首を横に振った。見えないという証拠だ。 「なんにも見えないの・・?本当?」 くどかった・・というより何故そこまで…? カチャリ 扉が開いた。医者は家族に何か伝えてる。小さい声なのでさすがに聞き とれない。 「じゃあ・・竜光は・・」 「残念ながら…失明しました・・」 失明!?その言葉を聞いて状況を思いだした。交通事故・・か・・ いや、していない・・まだかすかに見える。ぼやけるが。 ベッドから降りる。体は運よく無傷。あの運転手も軽傷だそうだ。 そして今たよりになる目で廊下を走る。階段を上り屋上へ・・ 手すりに手をかける。風が気持ちよかった。 このまま落ちてしまおうか。そう考えた時何かが降って来た。 それを拾いあげる。綺麗な水晶だ。しかも笑えてしまうほどちゃんと首にかけれるようになっていた。 「なんだこれ」 それを拾いあげると共に紙切れが落ちていた。説明書。中を見るとなんと奇遇なのだろうか。点字で書かれている。竜光は点字を知っているのでそれを読んでみた。 |
まろん | #3★2007.06/01(金)19:04 |
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第1話 中編†出会いその2† korehahikarinosyuisyoudesu.. 「全部ローマ字かよ・・」 点字通訳の所にはローマ字で書かれていたが竜光は点字を解読する。 「これは光の水晶です。これを首につけると少し失明しますが、波動の光と言う効果がでて周りが感じ取れるようになります。しかし目は少し 見えなくなります。誰かにサポートしてもらったり自力で歩くしかないでしょう。今は無色ですかこれが虹色に光ったら貴方はもう一度本当の目が見えるようになります…」 まだ何か書いてあったが、面倒なのでそれをポッケにしまった。 本当か?疑惑が出てきた。試しにつけてみる。すると… (目がぼやける!?) それは一瞬だった。目を開けてみる。少し見えにくい。 だが目に力がみなぎってくる。これが効果なのか… 竜光は病室に戻り訳を話した。すると・・ 「澪君がこの町に戻ってくるんだって、澪君は旅にでるそうよ・・ 行く?貴方も・・目の事は伝えてないわ・・」 竜光は行くことを決心して、アブソルを貰った。 竜光はすべてを思い出した。こいつに出会うまで・・ 「お・・おい濡れるぞ・・こんな所でボケっとしてると・・」 「いいよ。濡れても。すべてを思い出したからね」 竜光は歩きだす。 「濡れるって…」 「旅にでるんだろ!!」 怒鳴る竜光。そんな竜光を見て澪は決心をする。 「よし!旅にでるか」 澪はマップを開く。僕にとっては不屈だった。 まあマップを記憶しているからよかったけど・・ 「じゃあピアータウンに行こうか」 ここから一番近い場所。ピアータウン。僕達は草むらに入る。そしてポケモンと戦う。その事の繰り返し。意外な話。澪がミニリュウを持ってたとは・・ ピアータウンについた。澪は好奇心旺盛 僕はひかえめ なんという差なのだろうか 澪はこの町を気に入ってる。僕は嫌な予感がする 言おうか?どうしようか 迷惑かもしんない しかし言ったほうが良さそうだ 「なあ、この町,,,」 僕の声はそこで途切れた 「きゃあ!」 予感的中って奴ですか?僕達は迷う事なく声の方向へ走った |
まろん | #4★2007.06/01(金)19:46 |
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第1話 後編†出会いその3† 「きゃあ!」 声の方向へ走る。何があったんだ?どうしたんだ? 僕はさっき心の中で面白がって予感的中。 決めてしまった・・ しかし本当に? 〜蓮華水仙の谷〜 ここか。さっき声があったって所は。 しかし声の主はどこにいる? するとまた悲鳴が。なんだ?この感じ 嫌な気分がさらにしてきた。 僕達は絶望的な物を見てしまったに違いない。 悪者っぽい格好の奴らが女の子の花を奪い取っている。 ここの名産品蓮華水仙を奪い取りそれをポケモンに食べさせてる。 もちろん僕は目が悪い。澪が説明してくれた。 こんな事をしてられない 無くなる前に止めないとな。 先に女の子の方に向かった。 命を狙われると大変だ。 「〜ーッ」 いきなり僕にしがみつい・・いや、抱きついてきたというべきか。 「大丈夫か?」 こいつはかなり怖かったようだ。すごく震えている。 あっちは澪に任せよう。僕はこっちの子を安心させなければ。 おっと、この子は7歳くらいの子とは思わないでくれ。 僕達と身長は少ししか変わらない14〜15歳くらいの子だ。 まだ脅えてる様子。背中を叩く。安心させるためだ そいつは僕の顔をじっとみる。どうかしたのか? ん?何か言ってる。聞こえないなあ 耳を近づける。 「カッコいい・・」 一目惚れって奴ですかい。 沈黙状態になった。 僕は澪の方を見る。 ちっ!苦戦中か! 僕は澪の所に駆け寄る。もちろんこの子も連れて。 2VS1はずるい。 しかしもう一人の団員が邪魔をする。 こんな時に。 目がばっちり見えたらこいつなんかちょいちょいだ。 しょうがないか・・ 「名は?」 耳元でささやく。 「聖(ひじり)・・」 聖か。いい名前だ。 「聖、僕は今苦戦する。敵の位置が分かんないので指示してくれ」 ちょっと戸惑った様子だが、理解してくれた。 「いいか?僕(竜光)が合図したら教えてくれ!」 意識を集中させる。こうしないと本格的になんない。 カッ! 「いくぞ!」 その一言で彼女はどう合図してくれたか? |
まろん | #5★2007.06/02(土)12:18 |
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第1話 終編†出会いその4† 合図。 「竜光!中心」 いわれんままに。 僕はとっさにしたっぱに駆け寄った。 そして顔面キック。 「!・・何を・・」 今のがきいた。後ろへよろける。 「もうこれ以上蹴られたくなかったらな」 僕の言いたい事は分かってるようだ。 「わ・・分かったからもうそれ以上・・」 事件解決。あとは澪に任せて・・!? 「う・・」 僕は渾身の一撃を受けた。 エビワラーのマッハパンチ。 これはかなり痛い。聖が今度は逆に大丈夫扱いかよ・・ 笑えないな。 「どうだ?さっきの言葉言い返す」 嫌味ですかいな・・ 「いや!その言葉もう一回返す」 聖!何言ってんだ!? どうやら聖は僕の意図を感じた様子だった。 「前見て!」 前。言われた通りに向く。そこには,, 倒れたエビワラーの姿があった。 「ナイス!メリープ」 滅多に見ないジョウトー地方のポケモンだった。 「このポケモン強いな」 その言葉で聖は照れる。 澪の事はほっとこう。 こっちにも話があるからだ。 「なあ聖、僕の事好きか?」 「うん!大好き!」 やっぱ気持ちは変わらないんだ。 後で騒がれて澪にひやかされたら大変だ。 しかし僕はこの子が子供っぽい面に気づいた。 10歳くらいでこの位の身長はある。10歳などといったら・・ 「何歳なんだ?」 恐る恐る聞いてみる。 「15歳」 「僕と1しか変わらないな。子供っぽい面もあるようだけど」 「子供じゃない!!」 子供の面ありまくりじゃないですか。 「ねえ竜光、しばらくここにいるの?」 そうか、僕が行っちゃうと悲しむな。 「うん、あいつらを追わなきゃいけないし・・」 丁度澪が倒してくれたとこだった。澪がこっちにくる。 「竜光、あいつらステファのしたっぱらしい」 「何!?ステファだと?」 ステファ・・それは皆恐れている悪のチーム。 ボス、ステファが自ら立てたチームなのだ。 「僕達が倒そうよ!そいつらを」 「な、何いってんだ!僕達2人じゃ倒せるわけがないだろ せいぜい5人いなければ不可能だぞ!?」 澪は竜光をにらみつける。 竜光は聖の方を向く。そして手をとる。 (手、手、手ぇ!) 「聖・・ついて来てくれるよね?」 「本当!?」 「さっきの実力は見事だったから」 「なら聖の事彼女として認めてくれたの?」 そこはいらないだろ。 「ちょっとだけな」 急に水晶が光りだす。すると色が少しついた。 「目がさっきよりも見える!?」 |
まろん | #6★2007.06/02(土)20:44 |
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第2話 前編†初期その1† 人にいい事をすると目がよくなる。 竜光はそう思っていた。 人に話すと笑われるから自分自身にしまっておこう。 事故の時そう思ったのである。 「竜光、この手持ちじゃやばいんじゃねえの?」 そう気づいたのは澪。 皆ポケモンを確認してみる。 メリープ、ミニリュウ、アブソルの3体。 確かにやられたらおしまいだ。 「ならポケモンを捕まえるとか!?」 聖が案を出す。 「だな。1人最低4匹は持ってないと」 澪も続く。 「けど、そこら辺のポケモンを無我夢中に捕まえたってなぁ」 ここら辺にいるのはあまり使えそうにならない。 3人は黙り込む。 「とにかく先に進もうよ!そうすればいいポケモンがあるかもよ!」 この場を安定させたのは聖だった。 「だな!黙りこくってもしかたないしな」 澪も立ち上がる。 「なら、目指すはフィリシティだ!」 竜光も進む。 ・とにかく今のポケモンを強くする。 ・自分が欲しいと思ったら即ゲット 早いもの勝ち これが今の目標だ。 道路を駆け抜ける。 すると何かが動いている気配だ・・ 澪の手が触れたかと思うと・・ 「どわっちぃ!」 急に叫ぶ澪。 澪の手を見てみる。火傷状態だ。 竜光はバッグの中を探ってみる。 しかし消毒液はない。 「ミニリュウ、アクアテール!」 聖は澪のボールを奪い取り命令をした。 澪の手の火傷は収まった。 「聖センキュー!でも一体なにが..」 草むらを見る。そこにはダメージを受けたロコンがいた。 原因はロコン。どうやらつねられたらしく澪に炎を放ったようだ。 そしてアクアテールのダメージがきいたらしい。 「どうしよう。このポケモン」 「誰かがゲットすればいいんじゃないの?」 しかし聖も澪もこだわりがある。 「なんなら僕がゲットするよ」 竜光は冷静にボールを投げる。 しかしまだ体力があったらしくそれを焼き捨てる。 「アブソル!」 アブソルに跨る竜光。そして・・ 「かまいたち!」 ロコンを風で上に上げる。 そしてロコンをキャッチする。 「はい、ボール行き」 すぐ捕まったが、なんというやり方だろうか。 「こいつはすぐ強くなるよ!」 そう言い残し先に進む。 人に優しくしたから水晶が輝いた。 そう思った。 |
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