ぴくの〜ほかんこ

物語

【ぴくし〜のーと】 【ほかんこいちらん】 【みんなの感想】

[110] 力を封印されし者・・

シュラト #1★2004.04/07(水)22:10
第1話  『終わらない道』

ある所に、14歳ぐらいの元気で活発な男の子がいた。

その子は、お母さんと二人で牧場と畑を開いていた。牧場には、ミルタンクとポニータなどを世話していた。畑では、野菜や木の実を作っていた。
この村では、評判のいい親子であった。

         朝6時頃…

お母さん「ナイトー、このこの様子が変なのよ!見てもらえる?」
ナイト「わかった!!今、行く!!」
その子の名前はナイトという名であった。


ナイト「母さん、どいつ?」
お母さん「あなたの相棒のシュブトよ!」
シュブトとはナイトのお気に入りのポニータの事だ。
お母さん「これ見てよ、またあんまり食べないのよ!どうしたのかしら…」
シュブトだけ、餌を残していた。足を曲げぐったりとしていた。
ナイト「どれどれ、ちょっと待ってね。」
ナイトはシュブトの頭に手をかざした。
(どうしたんだよ、あんまり食わねぇじゃんかよ。)
(すまん、寒気がして食欲がわかないんだ…)
(そうだったのか…ちょっと待ってろ!!)

そう、ナイトはポケモンの心が読み取れるのだ。

ナイト「母さん、シュブト寒いらしい!!納屋に入れてきていいかな?」
お母さん「いいわよ!その前に町に行ってきて食材調達してきてもらえる?今、手が離せそうにないのよ。」
ナイト「わかった。ちょっと着替えて来る。シュブト!一緒に町に行ってくれるか?!」
シュブトはもちろんの様に首を頷かせた。


ナイト「よっし!!金も持ったし、野菜も持ったし、行くとするか!?でも、遠いんだよなぁ〜。…いってきまーす。」
シュブトに乗ったとしても、1時間以上はかかるのだった。
ナイトの親子は、たびたび町に行っては、野菜を売って、肉や魚を買っていた。


シュブトを走らせながら…


(シュブト、大丈夫か?一緒に来なかった方がよかったんじゃないか?)
(こんぐらい平気さ!逆に走っている方が暖まってちょうどいい。)
(それならいいけどよ。)
(よっし、ナイト飛ばすぞ!!)
(おっおぉ…)
シュブトはだんだんにスピードを上げていった。ナイトと走る事を喜んでいたのだ。
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シュラト #2★2004.04/07(水)22:31
第2話  『懐かしい人…』

ナイト「おっとっと…」
(危ねぇ、危ねぇ…)
ナイトが落ちそうになった。
(すまん。大丈夫か?)
(平気だよ。シュブト!!)


そろそろ、一時間が経とうとしていた。

ナイト「おっ!?そろそろ見えてきた。」
(なんか今日は派手だなぁ…何かあんのか?ナイト!)
電灯がキラキラ光って、屋台がたくさん出ていた。
(オレもわからねぇよ…。光っててよく見えねえし。でもきれいだな〜!おっし!!早く行こうぜ、シュブト!)
(了解!!)

パッカパッカ…

砂ぼこりがさらに激しく増した。


ナイト「フロルおばさーん。こんちは!!」
フロル「よく来たわね。今日も野菜売りに来たの?」
ナイト「そうだよ。」
ナイトはシュブトに掛かっていた大きいバックを、下ろした。
ナイト「今日はいつもより多いんだ!!」
フロル「へぇ、すごいじゃない!!ナイトの所の野菜は人気だからねぇ。」
フロルおばさんはバック中身を確かめはじめた。
ナイトは心から笑って見せた。大好きなお母さんの作った野菜をほめられると、すごく嬉しいのだ。
ナイト「ところでさぁ。今日、町でなんかあんの?やけに人が多いし、屋台もあるし、飾り付けがすごいじゃんか!!」(明かりが多すぎだよな。こんな質素な町でも、こんなになっちゃうんだな…。)
フロル「今日は年に三回の祭りなのよ。」
ナイト「そっか!忘れてた!?これが祭りかぁ。」
ずっと来れなくて楽しみにしていた祭りの事を、忘れていたのだ。ナイトは不思議で仕様がなく、キョロキョロ辺りを見回すのであった。
フロル「思えば、ナイトはいつも来れなくてしょげていたねぇ〜。まぁ、シャーネが帰って来ているから一緒に行くといいよ!

         「シャーネ、おいで!」
ナイト「うぇえっ!?!?」口が半開きになった。
店の奥の扉から、ナイトと同じぐらいの背丈の女の子が出てきた。

シャーネ「久しぶり。ナ〜イト!元気だった?」


ナイトは開いている口が収まらなかった…。七年ぶりの再会なのだ。小さい頃から一緒に遊んでいたが、お父さんの仕事の関係で引っ越していたのだ。

シャーネ「なによ〜。私と会うのがそんなに嫌だったわけ〜。」
シャーネはナイトの頬を両手で思いっきり引っ張った。
ナイト「いててて…!!ちがうってば…」
フロル「びっくりするはよねぇ、ナイトくんにはシャーネはずっとお父さんと居るって、言っていたんだもの!」
シャーネ「…え!?そうだったの!ごめんね、ナイト!!私やっぱりこの町が好きだし、お母さんと一緒に暮らしたいから戻って来たの。」
ナイト「そうだったんだ…」
まだ驚きを隠せないナイトであった…頬を擦りながら現実感を味わった。

シャーネ「久しぶり、シュブト!!やっぱ大きくなったわね。よしよし。」
シャーネはシュブトを撫でた。シュブトは懐かしく、じゃれていた。

フロル「二人で屋台とか見てくればどう?ナイトよくわからないだろうし。野菜は売っといてあげるからさ。」
ナイト「じゃあ、お言葉に甘えます!!あっそれとシュブトを見といてもらえますか?」
フロル「いいわよ!いってらっしゃい。」
ナイト「はい!!」
シャーネ「早く〜〜!!ナイト!!」
ナイト「おいって!待てよー!!」

二人は人だかりの中に入っていった。
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シュラト #3★2004.04/12(月)01:12
第3話  『ポケモンバトル!?』

ナイト「シャーネ、速ぇえよ〜…はぁはぁ…」
ナイトは息を切らしていた。
シャーネ「しょうがないなぁ〜。ほら…。」
シャーネはナイトに手を差し伸べる。
ナイト「あっありがとう。」
ナイトはシャーネの手をつかんだ。絹のように柔らかく、温かかった。

シャーネ「いつまでつかんでるのよ〜!!」
ナイト「あっ!?ごめん!」
ナイトはすぐ離した。シャーネの顔が赤かった。赤くなった理由がわからないナイトだった。

ナイト「シャーネさぁ、おじさんとどっかの都会の町に行ったじゃんか、あの後何してたんだ?」
シャーネ「えっ!?…あっうん…」
シャーネの顔が暗くなった。
ナイト「んっ!?」(聞いちゃ悪かったかな?)
シャーネ「ポケモンについて勉強させられていたんだ〜。学校とか塾とか行かされて…向こうに仲いい子いなかったから、最初はすっごく気まずかったんだぁ、お母さんはこっちに居たから手紙とかしか相談できなかったから、ちょっと寂しかったんだ。」
ナイト「そうだったんだ…大変だったな。」(これ以上聞くのはよした方がいいな…)
シャーネ「ナイトは何してたの?」
ナイト「オレ!?いつもの通り、シュブトの世話や木の実作ったり野菜を育てたり、前と変わらないさ。」
シャーネ「そっか〜、いいなぁ、あっそうだ!今度ナイトの家に行ってもいい?私の友達紹介してあげる!」
ナイト「おっいいよ!そろそろなんか食わない?腹へってきちゃった。ぐぅ〜…」
一瞬周りが静かになった。ナイトは話してる最中にお腹が鳴ってしまった。
シャーネ「あはは…!いいよ…なんか食べよ!」シャーネは大笑いした。お腹が割れそうなぐらい笑った。近くにいた人たちも笑っていた。
ナイト「…。何にすっか?…」
ナイトは恥ずかしそうにモジモジしていた。

イカ焼きやのおっちゃんが話してきた。
おっちゃん「おいボウズ!イカ焼き食うか?」
元気のいいおっちゃんだった。手招きをして、ナイトとシャーネを呼んだ。
ナイト「うまそー!」
シャーネ「本当ね!!これ二本ください!」
おっちゃん「毎度!!ほら。」
熱々のいかをくれた。
ナイト「ありがとう。」

二人はイカを食べながら、人ごみの中へと消えていった。

ナイト「あれなんだ!?」
シャーネ「射撃じゃん。あれとって!」
でかいピカチュウのぬいぐるみを指した。
ナイト「できっかなぁ〜?」少し心配だった…

射撃終了…

シャーネ「ナイトすごいじゃん。一回でこんなにとっちゃうなんて!?」
周りの人みんなが驚いていた。それもそのはず、十発中十発当たってしまったのだ。店主はおどろいて拳銃を足に落とし、叫ぶほどだった。
ナイト「たまたまだよ。たまたま。」
シャーネが目を輝かせ、もう一回やってと言いそうだった。
ナイト「あっち行こうぜ!!」
シャーネ「…は〜い。」


ナイト「あれなんだろ!?」
ナイトの目の少し先にリングみたいなものがあった。
シャーネ「ナイト、ポケモンバトルも知らないの!?」
ナイト「なにそれ!?」
シャーネ「はぁーあれはね、ポケモン同士を戦わせて、どっちが強いか競い合うものなの…。」
ナイト「へぇ〜。だけどポケモンが可愛そうじゃねぇか!?」
シャーネ「ポケモンセンターとか行けば大丈夫よ。んっ!?ちょうど終わったみたいね。」

司会者「今日の優勝者はこのひとでーす!!」
わぁー!!歓声が上がった、有名人が来たかのようだった。
司会者「はいどうぞ、勝った一言はありますか?。」
きれいな服をまとった少年がいた。金持ちの息子のような、この町には珍しい服装をしていた。
…「ぼくは、この大会に出る為に、ここに来た訳ではありません。ある女の子を捜しています。シャーネという子をご存知ですか?」
周りはざわめいた…
ナイト「シャーネ…ってお前じゃん!!」
ナイトが振り向くと固まっていた。
ナイト「おい!!大丈夫か?」
シャーネ「やだ…見つかりたくない…」
ナイト「ん!?」
シャーネ「ナイト!助けて!!」
シャーネの顔暗くなり、震えていた。
ナイト「…よくわかんねぇけど、わかった。」
その時、前にいたおじさんがここにいるぞっと言いそうだった。
おじさん「シャーネは…」
ナイトはおじさんの肩に飛び込み口をふさいだ。
…「シャーネがなんだ?」
ナイトが耳の側で言った(頼むシャーネはこの町にいないことにしてくれ!あとで事情は話すから!!)
(えっ!?わっわかった!!まかしとけ!!)
おじさん「この町にシャーネなんかいないよな!!みんな!!」
おじさんはみんなに目で合図した。みんな何か有るのだときずいた。
おばさん「そうわよねぇ〜、知らないわ。」
…「そうか…。」
(早く逃げろナイト、お姫様を守ってやれ!!)
(わっわかってるやい!姫じゃねぇって。)
(シャーネ、行くぞ!)
(…うん。)
早歩きになった。

シャーネ「あっ!?」
どた…  荷物が多い為につまずいてしまった。
(やべぇ!早く!!)シャーネの手を引っ張った。

…「あっシャーネ!?」リングから離れ、人ごみを抜けた所で転んだのを見た。

ナイト「やば…!?」
シャーネ「ばれちゃった?走って!」
…「おい、待て!ぼくのシャーネをどうする!」
ナイト「はぁ〜?ぼくのシャーネって、誰の事言ってんだよ!!シャーネはシャーネだろうが!!」
シャーネはナイトを見上げてうれしそうだった。
…「っく…いけ!ヒトカゲ!ボンっ!」
人ごみの上を通り目の前にボールが来た。
シャーネ「ポケモンだよ!どうしよう…」
ナイト「くっそ…ヒィ〜!!」
手を口に当てて思いっきり吹いた。

パッカパッカ…

シュブトが走ってきた!

ナイト「シャーネ乗れ!!」
シャーネ「うん。」
二人はシュブトに乗った。
…「逃がすか!!ヒトカゲ火炎放射!」
ヒトカゲ「カゲっ!!ブオォォー」
目の前が炎で包まれた。ナイトはパチンッと手を鳴らした。
シャーネ「えっ!?なっナイト!?!」
ナイト「行け、シュブト!飛べぇぇ〜。」

パッカパッッカっストっ!

シュブトは大きくジャンプをした。
シャーネ「すっすごい…」
ナイトの背中をつかみながら言った。
…「待ってくれ!シャーネ〜〜…。」飛んでいく姿を見て、膝を落とした。
ナイト「やった!!」

シャーネの家の近くに来た
ナイト「フロルおばさん!!今、大変な事があって…」
シュブトは止まった。舌が絡まって何も言えなかった。
フロル「わかってるよ。ナイトの家に少しの間いなさい。シャーネ」
シャーネ「お母さん…わかった。」
フロル「ナイト頼むよ。」
ナイト「まかしといて!!」
フロル「今日の売り上げと頼まれた物と、シャーネの物とかは、入れといてあるから!はいっ!!これせんべつだよ。もってお行き!!早くいきな、追いつかれちゃうよ!」
後ろを振り向いた、火をよけてこっちに来ようとしていた。手に持ってる革製の袋を投げた。
ナイト「おっと。あぶな。ありがとう」
シャーネ「またね…。お母さん…」

ぱっかぱっか…ナイトの家に向けて走った。
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シュラト #4★2004.04/12(月)01:16
第4話  『ナイトの家へ。』

それから、二人はシュブトの足を止めずにナイトの家に向かった。
その間一言も話さなかった、ナイトはシャーネに気をきかせ、黙っていたのだ。シュブトが土を蹴っている音がとても大きく聞こえた。

ナイトは家が見えてくる所まで来た時、口を開いた。


ナイト「大丈夫か?結構飛ばしたけど…。」
ナイトは振り返りシャーネの元気がない顔を見た。
(こんなの初めてだ…そんなにショックだったのか…)
ナイト「おぃ。聞いてんのか?」
ナイトの手をシャーネの頭にのせ、優しく話しかけた。
シャーネ「あっっうん…」
戸惑いながらも、ナイトに答え返した。
ナイト「何があったか知ったこっちゃネェケド、心配すんなよ!オレが守ってやっから!!」
ナイトは顔を赤らめながら、言った。
シャーネは、うれしくて一言もしゃべれず、ナイトに捕まっていた手を力一杯にしめた。

ナイト「着いた!」
家の門の所まできた。シュブトはいつもの通りっというように、門を飛び越えた。

ナイト「ただいまー!!」
ドアの前でナイトとシャーネと荷物を降ろしたシュブトは、納屋の中に入っていった。
ナイト「母さん!!シャーネつれてきたよ。さぁ入って!!」
シャーネ「うん、ありがと。」ナイトに急かされながら家に上がった。

リビングに入るとお母さんがおっきなソファーに座っていた。

お母さん「お帰り、ナイト!!いらっしゃい、シャーネちゃん。」
シャーネ「お久しぶりです。」シャーネはお上品にお辞儀をした。
ナイト「ちょっとあってさ、シャーネをしばらくの間うちにいることになったんだ。」
お母さん「まぁ、とにかく座りなさい。」
二人はお母さんの前に座った。
お母さん「フロルからは聞いたわ、大変だったわね。」
ナイトとシャーネ「えっ!?」
二人は顔をお互いに見た。
お母さん「フロルのチルットが、手紙持ってきてくれたのよ。ほら!」木作りの高い吹き抜けの所に、チルットが止まっていた。お母さんは、こっちにおいでっと言う様に、手招きをした。チルットはお母さんと肩に止まり、頭を撫でられた。
ナイト「そうだったんだ…」
話そうとしていたのに、知っていたので肩を落とした…、そうしながらも少しほっとしていた。
お母さん「シャーネちゃん、お父さんと何があったか話してもらえるかな?フロルにも詳しいことは話していないんでしょ?」
沈黙が訪れた。
少しの間だまっていたシャーネが口を開いた。

シャーネ「…はぃ、すべてをお話しします。」
シャーネは真剣な顔をして語り始めた。
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シュラト #5★2004.04/12(月)01:34
第5話  『シャーネの過去』

シャーネ「私はお父さんが都会に行くから、付いて来いと言われました。生まれた時からクーンデル村…この村にいたから、都会に憧れていたので、お母さんと離ればなれになるけど、お父さんと一緒に行く事にしましました。」
お母さん「フロルは行く事に賛成してたの?」
シャーネ「はぃ、私の思いを優先してくれました。」
ナイト「なんでおばちゃんも一緒に行かなかったんだよ!一緒に行きゃあよかったじゃねぇか!?」
シャーネ「お母さんはね、この村の事を誇りにおもっているの。こっちの家を残していけないって言って一緒に行かなかったの…」
ナイト「そっか…」
お母さん「まぁ…話を続けてちょうだい。」
シャーネ「うっん、その後、名前も知らない所へつれてかれました…。凄く大きな家に連れてこられて、ここが新しい家だよってお父さんが言われました。使用人やメイドやいろんな人々と一緒に暮らす生活でした。住んでから、お父さんは新しい発明をしたんです。世間でも認められ、お父さんが発明した機械を求めて、いろんな人が家に訪れ、その度にきれいなドレスを着せられて、お金持ちの人と会わされる毎日でした…。」
お母さん「そうだったの…大変だったわね。」
ナイト「言ってる事がちげぇんじゃねぇかー!!」

ゴンッ!!
ナイトはお母さんとの間にある机を立ちながら叩いた。
お母さんとシャーネ「えっ!?」

ナイト「オレ、シャーネが行く時におじさんに言われたんだ、シャーネは一流のポケモン塾に入れるって…、シャーネが望んで行くんだって、だからもうこんなチンケな村には帰ってこないって言ってたのによ…」
シャーネ「ナイト…」
お母さん「今悔やんでも仕方がないのよ!座りなさい。」
ナイト「そうだけどさー。」まだ納得がいかないナイトだった。とにかく黙って座った。
シャーネ「あの〜、おばさまと二人っきりで話していいですか!?」
お母さん「良いわよ!ってことで、これからは女の話だからイライラしてる所悪いんだけど、ナイトは席を離してもらえるかしら?」
ナイト「えっ!?女の話?!?」何がなんだか解らなく、首をかしげた。シャーネは女の話っと言う言葉に反応して、頬を赤らめた。
お母さん「とにかく、早くどっかにいきなさい!!」
ナイトはお母さんに首をつかまれ、窓から外に投げ出された。

ナイト「いってぇぇ〜。おい!待ってくれよ、母さん!!」

ガシャン!!窓が割れる勢いで。

ドア、窓完全に閉じられてしまった。
ナイト「っちぇ!!しょうがねぇか…」
ナイトは諦めてシュブトのもとへ向かった。

家の中の二人は女の話を始めようとしていた。(笑
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シュラト #6★2004.04/12(月)02:14
第6話  『都会生活の日々』

お母さん「じゃまなのは消えたから、そろそろ話してもらえるかしら?」
シャーネ「はい。実は、私は会社のために連れて行かれたんです。」
お母さん「っというと?」
シャーネ「私は会社を大きくするときに、政略結婚をさせるきだったんです。」
お母さん「それはひどいわね。…という事は、フロルの言う男の子は…」

話を割りこんで、うつむきながら話した。

シャーネ「バラン…。サクティク・バラン。サクティク家の跡継ぎです。」
お母さん「サクティク家!?あの有名な!?」
目を白黒変えた。それほどすごいのだ。
シャーネ「あの一流企業のです。」
お母さん「でも、話によるといい事もあるんじゃないのかな?」
シャーネ「お金の面では、心配ありません。でも偽りの感情で結婚したくありません。まだ若いし…。それにこの町を馬鹿にしたんです!!そんなにこの場所がいいなら、町を買ってあげようって…。」
お母さん「そこまで分かっているのなら、安心だわ。」さっきよりも顔が緩んだ。
シャーネ「えっ!?」
お母さん「フロルも少し気づいていたみたいよ。でも、ちゃんと自分で考えれるとは、思わなかったみたいだけどね。やっぱり、フロルの子だは〜!ちゃんとしっかりしてる!」
シャーネ「そんな事は…」っと言いながらも、照れるのであった。

お母さん「まぁ、好きな人がいる事も、気づいているみたいだけどね。」シャーネにウインクして見せた。
シャーネ「えっえぇぇ〜!!いないですよそんな人!!」でも、ちゃんと顔書いてあるのだった。
お母さん「ごめんなさいね!うちの子鈍感で」少し笑いながら言った。

その頃…

ナイト「はっくしゅん!!あれぇ?納屋の中、暖かいはずなのに…。だれか噂してやがんな!!こんちきしょう!!はっはっくしゅん!!」数メートル先で、話しているなんて知る事はなかった。
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シュラト #7★2005.03/13(日)21:57
第7話  『ナイトをお迎え』

お母さん「まぁ、冗談はさておいて。そろそろナイトを呼びに行った方がいいかしらね。」
(ジョッ冗談だったんだ・・)シャーネはそっと胸を撫でおろした。

海と山に近いと言えど、ここの村は夜と昼の温度差が激しい。日も落ちて窓が曇ってきていた。

お母さん「夕食の支度をしたいから、ナイトを呼んで来てもらえるかしら?それにしても冷えてきたわね。」
二人は窓を見て冷えて来ている事を確認した。
シャーネ「あっ。はい!」
シャーネは慌てた様子で家を出た。ナイトがいそうな場所を聞かずに…

シャーネ「はぁ。やっぱり寒いなぁ〜。」
手を擦りながら言った。さっきからナイトを探しているのだが見つからないのだ。ナイトの家は山の奥だけあってとても広いのだ。
シャーネ「どこにいるんだろ…シュブトの所でも行って来ようかなぁ」
シャーネは探す当てがないのでシュブトの所に行く事にした。


ガラっ!
シャーネは納屋の扉を開けた。中は寒くならないように保温材がたくさんひかれていた。大鋸屑みたいのもあり、すごくふわふわしている。
シャーネ「ナイト〜いるの〜?」
当たり前のように返事はなかった。
シャーネ「やっぱいないか・・」
一回辺りを見渡したがいなかった。シャーネはため息をつきながら、違う場所を探すために扉を閉めようとすると、鳴き声が聞こえた。

シュブト「クゥゥーん」
シャーネ「あれ!?」
鳴き声が聞こえたと同時に動きを止め、シャーネはシュブトの近くに向かった。

すると、シュブトの小屋の奥で藁に包まりながら気持ち良さそうに丸くなっているナイトがいたのだ。
シャーネ「あ!いた〜。」
シャーネは軽くジャンプしてナイトに近づいた。
シャーネ「ナイトー起きろー!」
ナイト「うぎゃ!?」

っどて…

鈍い音がした。ナイトはビックリしたのでひっくり返ってしまったのだ。
ナイト「いってぇ〜。起こし方ってものがあるだろ〜。」
頭を撫でながら言った。
シャーネ「何よ〜。せっかく迎えに来てあげたのに!夕食、ナイトはいらないんだぁ〜」
ナイト「夕食!?ってもうそんなに遅いのか!?」
シャーネ「シュブト教えてくれてありがとうね。」
シャーネはナイトの話も聞かずシュブトを撫でていた。シュブトは人によっては体中の温度を上げ、火傷を負わせるのだが、ココロを許しているシャーネには、ナイト同様に温度を下げるのだ。
ナイト「シャーネ、人の話はちゃんと・・」
話の途中で割り込んだ。
シャーネ「いつまで座ってるの!?早くしないと食べちゃうからねぇー」ッと言いながら走って行ってしまった。
ナイト「おっおい!?待ってよ〜」

ナイトは渋々、後から走って行ったのだった。
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ぴくの〜ほかんこ