ぴくの〜ほかんこ

物語

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連載[1142] 運命のカケラ

ピアピア #1★2008.02/05(火)20:52
小説の感想、質問、アドバイスはコチラ http://www1.interq.or.jp/kokke/pokemon/commu/hello/2385.htm

…1…

ここは、リネン村。ポケモンだけが住む世界。
そこに、広場へと走っていく1人の少女がいた。
「きゃ〜っ、集会に遅れちゃう!」
彼女は、フシギダネのぼたん。この物語の主人公だ。
「何とか間に合った…」
そこには、すでにたくさんのポケモンがいた。
「それでは、集会を始める。今日は大事な話があってこの集会を開いたんだ。
実は…、村の宝のリネン玉が無くなった。このままでは、村が滅びる。」
周りはザワザワとざわめいていた。
(う…うそ、私はこの村が大好きなのに…)
「では、集会を終わりにする。解散」
ぼたんは、ショックで動けなかった。

「ねぇ、これはどーすればいいの?私にできることは無いの?」
ぼたんは、昨日のことが気になってしかたがなかった。
「そうだな…。そうだ!君、玉を探しに行ってくれないかい?多分、飛び散ってカケラになっているだろうな…。」
(えっ?)
「何で私が行かなきゃならないの?」
「じゃあ、ぼたんちゃん、君はこんな村が嫌いかい?」
「いや、そんなことは…」 「じゃあ、決定!いなかったんだ、行ってくれる人!」
(うそ!…でも、誇りに思える!)
ガチャッ
「お、親父?何してんの?」
彼は、フウガ。ヒトカゲの男の子。
「それが…」
その話を聞いたとたん、フウガは、
「ふうん、おもしろそう。行ってみてもいいか?親父」
「ああ、もちろん!しっかり女の子を守ってやるんだぞ!」
「分かってるよ。」
(お…、男の子も一緒なの!?)

そして、翌日。
「ぼたん!怪我しないようにね!」
「人に迷惑かけないようにね!」
「うん、わかってるよ。」
そしてフウガが、
「じゃあ、また」
と言うと、村を旅立っていった。
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ピアピア #2☆2008.01/20(日)19:17
…2…

今はリネン村近くの森にいた。
歩いている2人は、とても気まずかった。
それもそのはず、2人はどちらも初対面だったからだ。
気まずい空気の中、ぼたんが、明るく話しかけてきた。
「あ…あのさ、名前なんて言うの?
私はぼたん。長いつきあいになると思うから、よろしくね。」
「俺は…フウガ。よ、よろしく…」
フウガは、顔を赤くしていた。
そこに、何かがすごい勢いで走ってきた。そして、ぼたんにぶつかった。
「きゃあ!」「おい、大丈夫か?」
そこへまた、何かが走ってきた。その走ってきた人は、つまづいて転んでしまった。
「だ、大丈夫ですか?」
「えぇ。それよりも、追いかけなきゃ…」
「何をですか?」
その人、ロコンのフィニは、その訳を話した。スリに財布を奪われたそうだ。
「ん、あれ?さっきぼたんにぶつかってきた人は、手に赤い財布を持っていたような…」
「じゃあ、私たちが追っかけてきます!だから、フィニさんはそこで待ってて!」
こうして2人は、スリを捕まえに走っていった。


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ピアピア #3★2008.02/03(日)17:33
…3…

「どこだ?財布を奪ったやつは!」
「もう、けっこう逃げてるよ、どーする?」
手がかりも何も無い中、2人は途方に暮れていた。
ガサガサッ むこうの茂みから、何らかの音がした。
「あっちから音がした!行ってみよーぜ!」「ま、待ってよ」
フウガが行った先には、赤い財布を持った怪しい男がいた。
「お…、お前か!財布を奪ったのは!」
「その通りだ、そこのガキ!でも、返すわけにはいかないね♪」
その男はそう言うと、攻撃をしかけてきた。
「バブルこうせん!」
「ぐっ…、こっちも!ひっかく!」
フウガは戦っている。だが、ぼたんは立ち止まったままで動かない。
「おい、ぼたん!お前も戦えよ!」
「だって…、私、戦ったことが無いの!だから、どーすれば良いか…」
そのとき、男はフウガに向かってみずでっぽうを発射した。それも、しっぽめがけて…。
バシャッ 「うう…」
「フ、フウガ!」
そしてその男は、倒れたフウガを踏みつけ、
「そこの弱虫、こうなりたくなかったら、さっさとしっぽを巻いて逃げるんだな」
(もう私には、頼る人なんていない…。逃げてばっかりじゃダメなんだ!)
「つ、つるのムチ!」
その男の手に向かって攻撃をした。そして、「痛っ!」手元から財布を落とした。
「永遠に眠りなさい!ねむりごな!」バタッ
ぼたんはとどめをさすと、財布を持って走り出した。

「ん…、こ、ここは?」
フウガは目を覚ました。もう朝になっている。
「ここは、私の家。具合はどうかな?昨日はごめんね。危険なめにあわせちゃった。でも、感謝してるよ、ありがと」
そう話すのはフィニ。
「い…、いや、そんなことはありませんよ」
とフウガは照れながら言うと、ぼたんにこう言った。
「わりぃ、カッコ悪いところ見せちまったな」
「私のほうだって…、いくじなしでごめんね。それから、カッコ悪く何か無いよ!女の子、守れてるじゃん」「…そうだな」
そこにフィニが何かを持ってきた。
「これ…、お礼なんですけど、こんな物でよかったらどうぞ」
フィニの手には、きれいなカケラがあった。
「このカケラ、リネン玉のだ!」「ほ、ホントだ!」

1個目のカケラを手に入れ、2人は喜んでいた。
怪しげな影が、近寄っていることも知らずに…。
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ピアピア #4☆2008.01/25(金)20:36
小説デビューしちゃいました、ピアピアです。
書き忘れていたので、ここにプロフィールを書いておきます。
楽しんで読んでくださいね。

<登場人物 紹介>

ぼたん/フシギダネ ♀
リネン村に住む。
明るく、活発な性格。

フウガ/ヒトカゲ ♂
リネン村に住んでいて、村長の子供。
普段はクールで照れ屋。料理が趣味。

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ピアピア #5☆2008.01/30(水)20:47
…4…

森の奥の奥に、小さな小屋があった。ドアには、「ご自由にお使いください」と書いてあり、中には誰もいなかった。
「おぉ、ここ良いじゃん。今日はここに泊まるか。」 「うん」
2人はさっそく小屋に入り、フウガは夕飯を作り始めた。
しばらくたって、料理が出来上がった。「はい、今日は野菜炒めね。」 「おいしそ〜っ、食べよ食べよ」
2人が食べようとしたとき、ドアをノックする音がした。
「はーい、どなたですか?」 ガチャッ
ドアを開けると、かわいらしいワタッコが立っていた。
「あの、夜分すみません。私、セルシアと言います。この森に散歩にきたんですけれど、気がついたら、もう夜で…。お願いします、ここに泊めてください!」
「えぇどうぞ。私たちも旅の途中だったので」
そして、セルシアを含めた3人で、夜を過ごした…。

「…ん」 先に起きたのは、フウガだ。気づくともう朝。
それから、セルシアの姿がなく、代わりに手紙が置いてあった。
手紙には、こう書いてあった。
「ぼたんさん、フウガさんへ
昨日はどうも、ありがとうございました。お食事までいただいてしまってすみません。
私は先に帰ります。この恩は一生忘れません。では。
セルシアより」
(セルシアさん、帰ったんだ…。よかった)
ぼたんもそれに気づき、安心した。
朝食はパンだった。ぼたんは、パンを食べながらこう言った。
「あのさぁ、なんでリュックからカケラのケースが出ているのかな?」 「え、そーなの?」
フウガはケースを取り、開けてみた。
(!?)なんと、手に入れたカケラがなくなっていたのだ!
おまけに、ケースにはふんわりとした綿がついていた。
「な、なんで…」
付いていた綿を見て、「もしかして…」と2人は思い、フウガは父へと電話をかけた。
「も、もしもしっ、親父、俺だけど…」
フウガはそのことを話した。
「盗まれてしまったのか…。
実は、それを盗んだやつは…」

続く
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ピアピア #6☆2008.02/03(日)20:14
…5…

「実は、それを盗んだやつは…」
ぼたんも、フウガも、そのことが知りたくってしょうがなかった。
「誰だよ!?早く言ってくれ!」
「…そいつはブラック団。ずっと前から悪さをしているグループで、今はそのカケラを奪おうとしている。
そして、お前達のいる周辺では、ワタッコのセルシアという人物がウロウロしているらしい」
(じゃあ、あの「泊めてください」ってのは…、あの、ケースに付いていた綿は…)
「全部演技で、あの、あの、セルシアさんが盗んだんだ…!」
今思ったら、セルシアを信頼していいのかが分からず、目から涙が出てきた。
「でも、今ならまだ間に合う、取り返しに行くんだ!」
「…うん、じゃあ」と涙をこらえながら、電話をきった。
しばらくの間、2人はショックで動けなかった。特に、フウガは。
「ねぇ、そろそろ行こうよ?このまましていたって、何にも変わらないよ?」ぼたんがそういって、立ち上がった。
「ねぇ、どうしてそんなに泣いてるの?何かあったの?」
すると、フウガが顔を上げ、こう言った。
「俺は、今おふくろがいない。昔、俺に嘘をついて、出ていったんだ。ちょっとお出かけしてくるね、フウガ ってね。
そのことがあってから、しばらくは人を信じることができなかった。だから、俺は嘘が嫌い。大嫌い。
でも、こうして泣いてても変わらないよな。行こう、ぼたん」
「…うん!」ぼたんは、とびきりの笑顔で答えた。
それから小屋を出て、2人は走り出した。
ただ、セルシアというワタッコを探して。
カケラを取り返すため。
「い、いた!」
目の前には、「B」の字ペンダントをした、ワタッコ、セルシアがいた。
セルシアは、生意気そうな顔をして、こう言った。
「あー、久しぶり…、なんて言うと思った?残念ね、違うわよ。ハッキリ言うけど、あんた達、しつこい!ついてこないでよ!」
フウガは言い返すように言った。
「こっちこそ。よくもだましたな!カケラは返してもらうぜ!」
「うふふ、返してあげてもいいわ。でも、私に勝ったらね!」
ぼたん・フウガVSセルシアの、バトルが始まる…!
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