ぴくの〜ほかんこ

物語

【ぴくし〜のーと】 【ほかんこいちらん】 【みんなの感想】

連載[1149] となりの席のダークライ

飛鳥 #1☆2008.02/09(土)18:04
席替えしてから1日目〜 転校生はダークライ?!

キーンコーンカーンコーン…

「ヒヨリ!!チャイム鳴ったよ!!」
「あ、うん。今行く。」
ここはシンオウ地方のとある町のポケモンスクール…。
「えー、それでは授業を始めます。と、その前に転校生を紹介します。悪田くん、入ってきて〜。」
「えっ…。」
この物語は、ある転校生がこの教室に入ってきてから9ヶ月間の物語である。
「うそ…。ダ、ダ、ダ、ダークライ!?」
そう、ある転校生とはダークライのことである。
「それじゃあ悪田くん、みんなにあいさつして。」
「えーと、みなさん初めまして!!僕は悪田ダークライと申します。この学校の事も、みなさんの事もよく分からないので、どうぞよろしくお願い致します。」
悪田ダークライは、丁寧にあいさつすると、先生に言われた席に
座った。
「あ、あの〜。わ、私…、葉菜ひよりって言います…。ど、どうぞよろしく…。」
悪田ダークライのとなりの席は、葉菜ひよりという少女であった。
「こちらこそよろしく!!」
「えー、それでは皆さん!!悪田くんにいろいろ教えてあげて下さいね!!」
「は〜い!!」
生徒達は元気よく返事をしたが、悪田ダークライのとなりの席の葉菜ひよりだけがおびえていた。
「あ、そうそう。葉菜さん、放課に悪田くんに校内を案内してあげてね。」
「え…。あ…、はい。」
先生に悪田ダークライを案内するように頼まれた葉菜ひよりは、ますますおびえていた。

キーンコーンカーンコーン…

授業が終わり、葉菜ひよりは親友の夜瀬舞朝のもとへ真っ先に行った。
「ねえねえ、マアサ!!私、どうしたらいいの?!」
「何が?」
「だから!!となりの席の悪田君っていう男子!!ダークライなんだよ!?」
「でもさ、悪い子には見えないよ?とっても上品だし。」
この夜瀬舞朝の言葉に葉菜ひよりは少し考えさせられた。
(そうだ…。見た目で人を判断しちゃいけない。ポケモンだって同じだ…。あー、私なんでこんなにとなりの席の悪田くんがダークライだからって恐れちゃってんの!!)
そんな風に思っていた葉菜ひよりのところに、悪田ダークライがやってきた。
「あのー、葉菜さん。学校を案内してもらえますか?」
「えっ!?あ、いいよ!!」
「えーっと、嫌なら別に無理しなくていいんですよ!!」
「ううん!!そんなことないよ。どこから行こうか?」
夜瀬舞朝のおかげで、葉菜ひよりは悪田ダークライを校内案内する自信がわいてきた。

〜数分後〜

「えーと、ここが保健室。これで一応校内全体は案内し終わったよ。」
「あ、ありがとうございます!!」
「い、いや〜!!そんなお礼を言われるほどの事してないよ!!」
「…、葉菜さんは…。」
「何?」
「い、いや!!やっぱりいいです。」
「ふーん、ならいいけど…。」
葉菜ひよりは少し悪田ダークライの言葉が気になった。

…そんなこんなで、席替えをしてからやってきた悪田ダークライと、葉菜ひよりの物語が始まった。

                    〜1日目無事終了〜
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飛鳥 #2★2008.02/10(日)11:47
席替えしてから2日目〜 甘いチョコと勉強

「おっはよー!!」
「おはよー。」
悪田ダークライがこの教室にやって来てから、1ヶ月。女子の間では、いよいよ来週に迫ったバレンタインの話で持ちきりだ。
「ねーね、マアサ。マアサはチョコあげるの?」
もちろん、悪田ダークライのとなりの席の葉菜ひよりもバレンタインのことを考えている。
「えー…、義理ならいいかな〜。」
「なんでなんで!?キリちゃんに本命であげないの〜!?」
キリちゃんとは、クラスの学級委員長の霧森悠羅のことである。
「だってさぁ、霧森くん好きな人いるっぽいし…。」
「みんな、授業始まるぞー!」
霧森悠羅が大きな声を張り上げてみんなに言った。

キーンコーンカーンコーン…

「葉菜さん、先ほどは夜瀬さんと何の話をしていたのですか?」
悪田ダークライが話しかけてきた。
「えーっとね、バレンタインのこと。」
「バレンタイン…ですか?」
「もしかして悪田くん、バレンタイン知らないの!?」
葉菜ひよりは驚いた。
「は、はい。お恥ずかしながら。」
悪田ダークライは少し照れながら言った。
「あのね、バレンタインっていうのは、2月14日のバレンタインデーに女の子が好きな男の子にチョコをあげてキモチを伝える
日なの〜!」
「そ、そうなんですか〜。」
悪田ダークライは葉菜ひよりの話を聞いて、少し納得した。

ガラガラ…先生が教室に入ってきた。

「えーそれではみなさん、先週行った月末テストを返します。まず、最高点を獲得したのは悪田くんで、93点です。」
「あ、悪田くん、すごっ!!」
葉菜ひよりは悪田ダークライの礼儀正しさにも驚かされていたが、あくたダークライの成績の良さにも驚かされた。
「そして、今回の最低点を取った人は…、28点で葉菜さんです。それと、再来週からバトル合宿が始まります。それぞれペアを組み、タッグバトルについての合宿です。今から男女混合のペアを発表します。」
先生は次々にペアを発表していった。
「…13番は、夜瀬さんと霧森くん。最後の14番は悪田くんと葉菜さんです。みなさん、しっかり勉強しておいて下さいね。特に葉菜さん!!しっかり勉強しておくのですよ!!」
「は、はい!!」
こうして、葉菜ひよりは悪田ダークライや、夜瀬舞朝に勉強を教えてもらうことになった。
「じゃあヒヨリ、悪タイプに、効かないタイプは何?」
「えーと、えーとじめんタイプ!」
「葉菜さん違いますよ。それは飛行タイプのパターンです。正解はエスパータイプですよ。」
葉菜ひよりは、二人の言うことにまったくついていけなかった。

〜1週間後〜
「じめんタイプ岩タイプの二つのタイプを持ったポケモンに、一番効果的なタイプは?」
「く、草タイプ…ゥ。」
葉菜ひよりは二人の協力のおかげで、なんとか勉強はクリアした。
「葉菜さんこのチョコ美味しいですよ。」
悪田ダークライは、葉菜ひよりにチョコを勧めた。
「チョコ…?あーっ忘れてたぁーっ!!」
「そういえば、私も!!」
葉菜ひよりと夜瀬舞朝は、悪田ダークライの一言で思い出した。
「急いで作らないとー!!」
「マアサ、やっぱり好きなんだ!」
「え…」
夜瀬舞朝は顔が赤くなった。
「だって、そんな焦ってるんだもん。キリちゃんにあげるんでしょ?」
「やっぱりバレた?」
「だって私たち、親友だよ?マアサの考えることくらい分かるよ。」
「あれ?ヒヨリはだれにチョコあげるの?」
「ふふん♪内緒〜。」
葉菜ひよりは夜瀬舞朝に微笑んだ。

〜2時間後〜
「できたーっ!!ひよりちゃん特製、愛の友チョコ〜!!」
葉菜ひよりは、ラッピングで包んだチョコを夜瀬舞朝に差し出した。
「はいっ!!これ、マアサにあげる☆」
「え…。」
「これからも、ずーっと親友だからね!!」
夜瀬舞朝の目には、涙が浮かんでいた。
「うっ…、うっ…。ありがと、ヒヨリ…。」
「そ、そんな泣かないでよ〜。ほら、チョコあげてきなよ!!」
「うん!!」
夜瀬舞朝は、教室へ走った。
「ハァ…、ハァ…。霧森くん!!」
「あ…、夜瀬。どうしたんだ?そんなはぁはぁして。」
「あのね、チョコ…。霧森くんに食べてほしくて…。」
霧森悠羅はチョコを受け取った。
「ありがとう。」
「それと…、私いや、なんでもない!!合宿よろしくね。」
「おゥ!!」

〜ところ変わって帰り道〜
「悪田くーん!!」
「あ、葉菜さん。」
「はいこれ!!お礼!義理チョコだけど、受け取って。」
葉菜ひよりは悪田ダークライにチョコを渡した。
「あ、ありがとうございます!!」
「その代わり、ホワイトデーにはお返しちゃんとちょうだいね☆」
「ホ、ホワイトデー?」

                    〜2日目無事終了〜
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[1149]

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