| Misty | #1★2008.07/15(火)23:32 |
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第一章：Destroyer 独りの青年がある小説を取り、読み始めた。 「〜序〜。心は闇と光から生まれる。精神は心の欲から生まれる。体は精神の欲から生まれる。故に、人とは欲の塊といえよう。完全は人が求めるあらゆるもの。故に、人は手に入れたがる。完全というものを。人々が完全を手に入れるとその人間はこの世から消える。即ち、完全とは人間の最後…」 図書館に独りの少年が本を読んでいる。 立ち上がり、カウンターに向かって歩く。 小年は本を借りる手続きを済まし、図書館を後にした。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 月夜が綺麗な夜空。 あまりに綺麗で不安さえ感じていた。 バイクでただ独りハイウェイを翔ける。 突如、過去の記憶が目覚める。 …。 まだ、彼が子供だった頃。戦乱の世の中。勝者が占める世界。 自由奔放に暴れ、裏切られ、又新しい世界が生まれる。 そんな世界で自分を探す独りの少年。 両親は戦時中行方不明。自分は全身に怪我を負った。 やっとの事で見知らぬ山に着き、樹木と共に朽ち果てた。 全身に疲労と激痛が走り体が動かない。 そして意識が薄れていき瞳を閉じた。 …。 どこかで重たいものが海に沈む音がした。 知らず知らずいやな予感がし、恐怖した。 |
| Misty | #2★2008.07/15(火)23:04 |
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第二章：Another Destroyer 真夜中に翔ける紅い光。残像が残り、一筋の閃光となり消える。 それは次第に海へと消えていく。大きな水柱を立て、沈む。 町は焼け野原となり、静かに佇む。 怪物も静かに佇み、海へと沈む。 胴体に黒い焦げ目が各部に有し、全身麻痺で体が動かなくなった。 原因はポケモンの技の一つ（チャージビーム）であった。 かなり強化されており、貫通性に長けていた。 白い翼の持ち主は海の彼方へ消えていく。 彼も、過去の記憶が蘇り始めた。 「それは、作られた華。作られた華には花は咲かない」 ギャラドスの荒れ狂う狂気・ハナダシティで発見された破壊の遺伝子・そして素体として扱われたルギアの各々の能力。 壊す事が目的のそれは我を忘れて、力に怯え荒れ狂う毎日。 狂気に晒された彼は、主人までも破壊し狂った。 旅立ち、幾万、幾億の罪を犯し、更に荒れ狂う。 もはや、生物ではない。 人類破滅兵器でしかなくなった自分に激怒した。 …。 けなげな生き様もここで終点。 華は海に消え華麗に舞った。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― かすかに歌声が聞える。 暖かい歌声だ。 同時に寂しさも感じさせる。 朽ち果てた己に見知らぬ少女が告げた。 （もうすぐだよ。もうすぐひかりがきみにもくるよ） 光？ 少女が告げると朽ち果て、疲れきった怪物は無と化した。 |
| Misty | #3★2008.11/15(土)20:35 |
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第三部：Another world 闇夜に疾走る悲しみの少年。 生きる術無く、ただ、この世に彷徨う亡霊。 パーキングエリアに着き、本を続きを読み始めた。 しかし、本に挟んだしおりが途中で無くしてしまった。 少年はうっすら脳裏に浮かぶ記憶を基に、再び本を読み始めた。 「必然たるそれを受け入れぬ事は生をも受け入れぬという事だ。故に、生きる価値を自ら捨てるようなものである。」 バーから音が漏れ、ジャズと共に女の子の声が聞える。 手持ちからイーブイを出し、海を見る。 静かに海が佇む。しかし、波が一つも立たない。 少年−ロンドは嵐の前兆と読んだ。 …メロディが消えていく… その歌に懐かしさを覚えたロンドはバーに立ち寄った。 |
| Misty | #4★2008.07/27(日)05:11 |
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更新までしばらくお待ち下さい。 主要登場キャラクター 青年…名はロンド・Ｅ・サザナミ。 男性、長髪で黒髪以下不明。 バイクに乗ることから16歳以上と推測。 戦で両親を亡くし、幼い時から放浪の旅に出る。 それ…国家機密機関【P・K・C】の実験体ポケモン（キメラ）一体。 正式名称【PKCP-03】。03は三番目に造られたことを示す。 PKCP-03は（破壊）というジャンルで造られた。 他には（再生）（不滅）（増殖）（進化）などがある。 機密保持の為に歴史上から抹消されたが、後に【Ｇ】として蘇る。 |
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