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風のグラエナ | #1★2004.02/06(金)20:58 |
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ここからは、よく視点が切り替わります。 後、仲間はサファイア、ワタル、リュウキ、アメジストです。 ハルカサイドはハルカ、ゴールド、シルバー、レッドです。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 第31話 ドラゴン使い達 サファイアの方は〜 「リュウキとアメジストも来たか。」 ワタルの隣には銀色の髪の少年と緑色の髪の少女がいる。 私と同じ同じドラゴン使いのリュウキとアメジストだ。 「久しぶり、リュウキ、アメジスト。」 「ホントだな、サファイア。」 「これから、このチームで行動するんだよね?」 「ああ。」 ハルカの方は〜 「一旦サファイアと別れて、これからはあたし達で戦うよ!」 人数が多いから、ここからは一旦別れて二手に分かれて戦おうって事に なったの。 仲間は、シルバー、ゴールド、レッドさん。 何しろ神々を巻き込んだ大きな戦いだから、全力で戦って神々を眠りか ら復活させないようにしないとね♪ あ、カイオーガの方だけど無事に水を電気で分解して作った水素にサフ ァイアのチルタリスのフェーガが火炎放射入れて大爆発起こしてダメー ジ与えて眠りにつかせる事ができたわ。 大丈夫、大爆発があったのはルネから大分離れた所だから。 ここでちょっと作者がシルバー、ゴールド、リュウキ、アメジストを紹 介します。あ、後ワタルも。 シルバー 海の神ルギアを操る少年。赤い髪が特徴。 1人称「俺。」 ポケモン ルギア ? LV81 エーフィ ♀ LV73 ブラッキー♂ LV77 ゴールド 虹色の鳥ホウオウを操る少年。熱しやすい性格。 1人称「オレ。」 ポケモン ホウオウ ? LV81 サンダース♂ LV73 ブースター♀ LV77 リュウキ サファイアと同じドラゴン使いの少年。ラティオスを操る。 ポケモン ラティオス♂ LV75 ハクリュー♂ LV73 カイリュー♂ LV88 アメジスト サファイアと同じドラゴン使いの少女。空の番人について何か知ってい るらしい。 カイリュー♀ LV73 チルタリス♀ LV71 カイリュー♀ LV70 ワタル サファイアのいとこにあたる。滅茶苦茶強い。 1人称「僕」 カイリュー♂ カイ LV82 カイリュー♂ ライ LV81 リザードン♂ リザ LV80 プテラ♂ テラ LV81 …ということです。 |
風のグラエナ | #2☆2004.02/02(月)22:21 |
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第32話 ミッション・グラードンを静めよ〜サファイア編〜前半 「次はマグマ団が動き出したわ。」 情報収集係のアメジストが言った。 ヤバイわね、マグマ壇が動き出したら今度は日でりの連続よ。 まあ、カイオーガの雨と違って暫くは持つだろうけど。 「で、マグマ団はどこを拠点に活動しているんだ?」 「大地の墓場。砂漠の方に有る所。」 「ああ、キンセツシティの上の方ね?早速偵察に行きましょうよ。」 「でもワタル様が…。」 「兄上には書置きを置いておけばいいでしょ。」 私はメモ帳に「さばくの大地の墓場に出かけてきます」それだけ書いて リュウキ、アメジストと一緒に出発した。 「何時もより凄い嵐だ…マグマ団がもう活動をはじめたらしいな。」 「リュウキ、例の物持ってきた?」 「ああ。GOGOゴーグルだろ。」 私達はGOGOゴーグルを身につけた。これで砂嵐の砂から目を護るの。 「…大地の神様はここに眠っているらしいな。」 ヤバイ。マグマ団が墓場の入り口を探してる。 早いとこぶっ飛ばさないと! 「ヴァルゴはこの前のカイオーガ戦で怪我してパソに置いて来ちゃった し。」 私の6匹はチームワークがいいけど、一匹でも欠けたら不安になって戦 えなくなってしまう。どうしようか。 「ラティ、フェーガ、オマエ達はいつもどおり仲間の指揮をとれる?」 ≪はい。でも、やっぱり6匹揃ってないと私達は大丈夫でもサザン、ク ロス、アリエスが不安で上手く戦えません。≫ ラティは知能が高くて、テレパシーで私とだけ喋れる。後はポケナビの インカム機能で聞いてるの。 『そうです。私達の事が分かるドラゴンポケモンが後一匹いてくれれば。』 「そうねえ…。」 その時、風に乗って颯爽と一匹の緑色のポケモンが飛んできた。 「あれは…。」 「砂漠の精霊、フライゴン!?」 ≪いかにも。我、砂漠の精霊フライゴンなり。ドラゴン使いサファイアよ。 我にオマエの真の力を見せれば、協力してやろうぞ。≫ 「本当…ですね?」 ≪嘘をついて何になる?オマエにとって大切な存在を一匹出せ。≫ 「はい…ラティ!」 ≪サファイア、私に任せてください!≫ フライゴン、絶対仲間にするから。 「サファイア、大丈夫か?」 「心配しないで、リュウキ。」 「ラティ!サイコキネシス!」 ≪はあっ!≫ ラティのサイコキネシスがフライゴンにヒットする。 だけどフライゴンにはまり効いていない様だった。 ≪それがサファイア、お主とラティアスの真の力か?オマエ達なら、も っと出せるはずであろう?≫ 「真の…力…。」 ≪サファイア…あの時、誓い合いましたよね?どんな時も一緒だと。≫ 「そうだね…ラティ!行くよ!破壊光線!」 ≪はあああっ!≫ ラティの破壊光線が炸裂する。 何時もより凄いパワーだ。 心が1つになった、そういうことかな? ≪フッ…それがおまえ達の真の力、だな?≫ 「はい。」 ≪認めよう。我の事は、フライと呼んでくれ。≫ こうして、私は新たに砂漠の精霊・フライゴンのフライを仲間に入れたのだ。 |
風のグラエナ | #3★2004.02/21(土)10:12 |
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第33話 ミッション・グラードンを静めよ〜サファイア編〜後編 「行くよ!フライ、サザン、クロス、アリエス、ラティ、フェーガ!」『はいっ!』 ポケモン達の全力がマグマ団にぶつかる。 大丈夫、殺さないように指示はして置いたから。 「ぐうっ…一体何が…。」 「悪いけど、グラードンは眠らさせていただくわ。」 私達は大地の墓場の中へ急いだ。 ―大地の墓場― 「ここが大地の墓場…。」 中はとても殺風景だった。 凄くひんやりしている。 ここに、グラードンが眠っているのだ。 「サファイア。本当に入っちゃっていいの?」 アメジストは心配そう。 「大丈夫よ。もう入った奴はいるわ。それをぶっ飛ばさないと。大地の 墓場の封印をもう一度直すのよ。」 更に最深部へ向かう。 中にはゴルバットやらズバットやらが一杯。 何食べて生きてるんだろうね? 「…マツブサ。」 兄上が目の前の男に向かって呟く。 何か居ないと思ったら先に来てたのか。 男は振り向いた。 「あなたは、マグマ団ボスマツブサね。」 「ああ、そうさ。もう遅い。封印は解いた。」 「…封印。3匹の砂の番人か!」 「そういう事。」 そう言ってマツブサは三つのモンスターボールを投げた。 中から、砂の番人――レジロック、レジアイス、レジスチルが現われた! 「この3匹を正気に戻すには…。」 「倒すしてボールを破壊するしかない!アメジスト、リュウキ!オマエ 達はまだ眠っているグラードンを押さえておいてくれ!俺とサファイア がレジ達を倒す!」 「分かりました、ワタル様!」 私と兄上はボールを構えた。 「行けっ!フライ、ラティ!フェーガ!」 「行くんだ、カイ、ライ、テラ!」 6VS3。こうにでもしないと、番人には対抗できないだろう。 「フェーガは火炎放射、フライは竜の息吹き、ラティはサイコキネシス!」 「カイ、ライは火炎放射、テラは破壊光線!」 攻撃を集中させる。 爆炎の光が迸るけど、レジ系たちはまだ戦える様子だ。 そしてレジ系達のメタルクローが飛んできた! 「ヤバイ!」 「ラティ!サイコキネシスで弾き返して!」 『はいっ!』 ラティアスのラティのサイコキネシスがメタルクローを弾き返す。 「(…そうだ!)サファイア!フェーガで壁にレジ系を移動させる 事ができるか!?」 「やってみます!フェーガ、壁に移動してレジ系たちが突進してきたら 上に飛んで交わして!」 『分かりました!』 チルタリスのフェーガは凄いスピードで壁に向かって飛んでいった。 レジ系達が追いかけてくる。 そしてギリギリで空に舞いあがった! レジ系たちが激突して壁が崩れる。 「…破片をサイコキネシスでレジ系達にぶつけるんだ!」 「はい!ラティ、サイコキネシスで破片をレジ系にぶつけるのよ!」 『了解!』 ラティがサイコキネシスで破片をレジ系達にぶつける。 そして…やっと砂の番人達は動かなくなったんだ。 「カイ!」 「りゅーっ!」 あっけにとられているマツブサのボールを、カイリューのカイが切り裂いた。 …こうして封印は護られたんだ。 |
風のグラエナ | #4☆2004.02/06(金)23:41 |
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第34話 ポチエナ団〜ハルカ編〜 あたしは仲間と一緒に久しぶりにミシロタウンに戻った。 オダマキ博士が話したい事があるって言ってたから。 「ここがミシロタウンかぁ…喉かな街だなあ。」 「でしょ。」 シルバーの感想にあたしはニンマリ笑う。 自分の故郷の事を誉めてもらうっていい気分♪ 「ところでオダマキ博士、話したい事って何ですか?」 「ユウキが、君達と一緒に世界をめぐるたびをしたい、そう言ってるん だよ。神を静めるとかの。」 「いいよね?皆。」 「誰だか知らんが俺は別にいい。」 とゴールド。 「同感。」 とシルバー。 そして只無言で頷くレッドさん。 「ハルカ!これから宜しくな♪」 「うん!」 あたしとユウキは手をばしっと叩き合った。これから宜しく! 「ところでさあ、ハルカ。」 「何?」 「最近、何か近くの叢でポチエナが大量発生してるとか聞いたぞ。」 「ホント?」 「らしいぜ。しかも何かそのリーダーのグラエナが滅茶苦茶風のように 素早いとか。」 「行ってみよっか。レイスなら何かわかるかもしれない。」 あたし達は、そのポチエナが大量発生している所へ行った。 『行くぞっ!ポチエナ団!』 『大将!頑張ります!』 あ、本当に一杯いる。 ってか、リーダーって…作者じゃん。 「ちょっと風エナ!何でこっちに来てんの!?」 『あたしだってたまには小説に出たいんだ!作者は別世界精神移動もで きるのだよ。』 「精神移動って…設定無茶苦茶やがな。」 ゴールドが突っ込んだ。 『いーじゃねーか!ポチエナ団も神々を静める戦いに参戦するんだ!』 「でもポチエナがぞろぞろ13匹もいたら目立つよ…ましてやその 1番前にいるのがグラエナっていうのは…。」 『まあそれは置いといて。あたし達はそろそろ行くよ。ポチエナ団、気 合入ってるかー!?』 『おーっ!』 |
風のグラエナ | #5☆2004.02/11(水)09:28 |
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第35話 空の番人〜神々が眠る時〜サファイア編 前編 「神は、もう全員静めたんだよね…。」 「ああ。後は空の番人の所へ行くだけだな」 私はラティアスのラティを見た。 「ラティ、オマエは…封印しなきゃならないの?」 『いえ、私は封印されない存在です。ラティ一族は水の守護神と呼ばれ ていますが。ラティ一族は本当は4匹いるんです。アルトマーレを護る 水の守護神と呼ばれる存在のラティ兄弟、そして私や兄上のようにドラ ゴン系のポケモンとしてドラゴン使いと同盟を結ぶ事が許された者。私 と兄上ドラゴン使いと同盟を結ぶ方のラティ一族です。』 「良かった。なら、これからも一緒にいられるね。」 『はいっ!』 「ところでアメジスト、空の番人は…。」 「空の柱にいます。神の血を引く、人間と共にいる事が出来るポケモン が番人の眠りを解く、そういう伝説があるのですが。」 「神の血を引く人間と共にいる事が出来るポケモン…ラティ一族ね。」 「らしいな。行くぞ!」 私達は飛行系のポケモンに乗って空の柱を目指した。 何が何でも、ラティには封印を解いてもらわないと。 「ここが、空の柱…。」 ラティ一族は空の番人の存在を感じる事が出来る…それを利用して 私達は思ったより空の柱へ早く来る事ができた。 「ラティ、どうやって開くの?」 『えっとー…兄上、ワカンナイよー!』 『覚えてないのか?魔法陣描いたらパズル出てきてそれときゃいいんだ ろーが。』 『あそっか。魔法陣描こうっと♪』 ラティが魔法陣を空に描いた。 そしたら…パズルが現われたんだ。 「ねえ、この模様って…。」 「伝説のエレメント・モンスターズか。あのポケモン達は神々の眠りを 護るために呼び出された存在なんだよね。」 模様は伝説のエレメント・モンスターズだった。 サンダース、オオタチ、バクフーン、オニドリル、エアームド、ピジョ ットが描かれている。これを並べろ、ってわけか。 |
風のグラエナ | #6☆2004.02/21(土)09:53 |
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第36話 空の番人〜神々が眠る時〜サファイア編 後編 私達は、パズルを解いた。 扉が重々しい音を立てて開く。 空の柱内部の壁や柱には、色んなポケモンの模様が刻まれていた。 見ていると、凄く落ち着く。 「なあ、サファイア。」 「何?リュウキ。」 「ジョウトじゃレックウザ=ホウオウ、なんだよな。虹色の鳥が今日も 神々を見守る。」 「ジョウトの神は、人間と協力して生きて行く事を許された、いやむし ろ運命を授かったポケモンだもんね。」 私達は、上へと進んだ。 ≪遂に来たか…ドラゴン使い達よ…≫ 空の番人――レックウザは起きていた。 「永久の神々の封印をお願いしに来ました。どうか、神の永久の眠りを 妨げられる事が今後一切無いよう、お願いします。」 ≪分かっている…本当に長い間、ご苦労だった…ドラゴン使 いの神々を護る役目は、遂に終ったか…≫ 「はい。」 役目、について説明しておこうか。 神々を護る者達は、神の使徒といわれるドラゴンを使い、神と戦い、そ して神の力を押さえながら空の柱に眠る番人を起こす事が役目なの。 千年前からドラゴン使いはそれを目指していたんだけど…結局、な かなか上手くいかなくて自分達で倒して一時的に眠りにつけることしか できなかった。 今、私達は1000年前の目的を果たそうとしているんだ。 ちなみに、ジョウトのフスベシティを中心として活動しているドラゴン 使いは力をただひたすら求める。 ≪神よ…永久の眠りにつけ、オマエ達の青き星に海と大地を作る役 目は終ったのだ…今私達がここに存在する事に感謝して、その恩と して邪魔されぬ永久の安らかな眠りを今、オマエ達に与えてやろうぞ≫ 海の墓場、大地の墓場から青と赤の光が迸る。 その光、すっごく綺麗だった。 見ているだけで、涙が出てきたんだ…。 光は魔法陣を描く。 そして…神々には永久の眠りが約束された。 |
風のグラエナ | #7★2004.02/21(土)10:33 |
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第37話 打倒ミュウツー〜青色の涙〜―ハルカ編―前編 「発見!ミュウツー、覚悟ぉっ!」 あたし達は今、バトルタワーに来ている。 白銀色のポケモンが降り立ったって聞いたからね。 それがミュウツー、だったんだ。 「ミュウツー。どうしてこんな破壊活動するのよ!」 ≪私を作った人間が憎いからだ…人間は欲の塊だ。どんなものを犠 牲にしてでも全てを征服しようとしている…そんな存在が、私を利 用しようとした事が許せん!貴様等、滅ぶがいい!≫ ミュウツーがサイコキネシスを撃ってきた。 「レイス、頑張ろう!」 「ルギア、頼んだ!」 「ホウオウ、レッツゴー!」 「ラグラージ、頑張れ!」 「ピカ。死ぬ気で戦え!」 あたし達はポケモンをぼぼんっと繰り出した。 激しい奮闘が始まる…。 爆炎が走った。 ミュウツーのサイコキネシスが乱れ飛ぶ。 「ルギア!光の壁で防いでくれ!」 『分かった!』 ルギアが光の壁を張ってサイコキネシスを防いだ。 だけど…。 ≪愚か者!≫ ミュウツーが凄い勢いで突っ込んできたんだ! 「わーっ!どうしよー!」 『あたしを忘れんなー!』 ガブゥっと後ろから何かがミュウツーに噛みついた! 「な、何!?」 『風エナ様よ!ポチエナ、皆で噛みつけー!』 『おーっ!』 ポチエナ達が一斉に噛みつく。 だけど…。 『そんな攻撃が私に通用するか!』 …超能力で見事お空に星を残して飛んでいった。 「風エナって全然役に立たないんだから!レイス、も一発噛みついて!」 『あいよっ!』 レイスがミュウツーに牙を立てる。だけど振り払われた。 「ピカ!10万ボルト!」 「ぴぃーかぁー!」 「ラグラージ、地震!」 色んな技が乱れ飛ぶ中で、一匹のポケモンが青い涙を浮かべてこっちを 見ているのに渡しは気づく余地が無かった。 |
風のグラエナ | #8★2004.02/21(土)10:33 |
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第38話 打倒ミュウツー〜青色の涙〜ハルカ編 後編 ミュウツーは物凄く強い。 レイスは鍛えた成果あって、活躍してるけど、ねえ…やっぱり苦戦。 「ミュウツー!人間の全てが悪いってワケじゃないんだよ!」 ≪黙れ!オマエに何がわかる!≫ ミュウツーが撃ってきた光弾をギリギリで交わす。 どうすれば、ミュウツーを静める事ができる? 倒すしかないだろう。 でも、倒したらミュウツーは人間っていうものを知らないまま消えてし まうんだろうね。 「ぎゃーっ!」 ユウキが吹っ飛んできた! 「大丈夫!?ユウキ!」 「アイツ、今度はトレーナーに向かって攻撃してきやがった…。」 「ルギア!光の壁を張ってくれ!」 ミュウは、悲しそうな瞳で自分の子供を見ていた。 自分の子供が、人間という存在を滅ぼそうとしているのだ…。 例え、醜かろうがこの世に自分と同じように生を受けた存在を。 その存在を滅ぼそうとしているのだ…。 ≪ミュウツー。もう止めなさい≫ ミュウの静かな、だが力のこもった声は戦うミュウツーと人間たち、そ のポケモン達に響いた。 ≪オマエは…ミュウ!≫ ≪ミュウツー、もう止めなさい。人間たちを滅ぼした所で、あなたには 何も始まらないのよ。邪魔な人間たちを倒して、更に神々を起こして世 界から人間を消したら…ドラゴン使い達や、この人間たちのやった 事は無駄になってしまうのよ!?≫ ミュウの頬から青い涙が滑る。 あたし達は、黙ってミュウとミュウツーの対話を見ていた。 ≪私…は…とんでもない間違いを犯してしまった!この世界に 人間たちはこの世に他の物と同じように生を受けた生き物だという事を 忘れてしまっていた…私は人間の命を奪ってしまった…!!≫ 「分かってくれれば、いいよ…。」 あたしは言った。 「ミュウツーは、邪な人間たちに創られちゃったから、こんなになっち ゃったんだよね?悪いのはそっちの人間たち。ミュウツーは、悪くない。」 ≪済まなかった…≫ ≪行くわよ、ミュウツー≫ そして、ミュウツーはミュウと共に空に弧を描いて飛んでいったんだ。 ミュウツーとミュウが飛んでいったところには、虹が見えた。 |
風のグラエナ | #9★2004.02/21(土)10:55 |
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第39話 最終回 ハルカ編 あたし達は、送り火山に集まった。 「戦いは終ったんだね。でも、その分犠牲も大きかった…。」 戦いが終って、あたし達の仲間の中から、サファイア、リュウキ、アメ ジスト、レッドさんが居なくなってしまった。 ドラゴン使いのサファイア、リュウキ、アメジストの3人は、植えつけ られていた遺伝子の関係で死んでしまった。 ドラゴンポケモンと心を通わせる力を、悪しき者に利用されないために 千年前から遺伝子はそういう設定になっていたらしい。 ワタルさんは、その前に遺伝子組替えて置いたから大丈夫だったけど。 レッドさんは、ミュウツーを静めるためにミュウツーに殺されてもこの 世に存在し続けた。 だけど、戦いが終った今。 もう存在する必要はないって、ミュウツーとミュウが残した虹の向こう に消えて行ってしまった。 「サファイア、アメジスト、リュウキ。安らかにね。」 この3人が居なくなって数日後に、彼らのポケモン達も後を追って逝っ てしまった。 墓石には 「神々の永久の眠りを約束したドラゴン使い、ここに眠る」 そう刻み付けられていた。 「ねえ、ワタルさん。」 「何だ?ハルカ。」 「どうして、遺伝子が戦いが終ったら死ぬように設定されているのを知 っていて、サファイア達は組替えなかったの?」 「…あいつ等は、先祖が残してくれたものを今更変えたくないって …言っていた。俺はチャンピオンとしての役割があるから、組替え たけど。」 「そうだったんだ…。」 優しい雨があたし達の流す涙を洗う。 そう…戦いは終ったんだ…。 神々には永久の眠りが約束されて。 ミュウツーは、人間という存在がどういうものなのかを知って。 …これで、良かったんだ…。 「なあ、ハルカ。」 「何?ユウキ。」 「戦いは終ったが、オマエの旅はまだ終ってないんだろ?」 「え…?」 「目指せ、チャンピオン、だろ!」 「そっか!…そうだよね!」 「俺、オマエの旅についてってやるぜ!」 「うん、宜しく!」 ゴールドとシルバー、ワタルさんはジョウトに帰った。 あたしは、ユウキと一緒にチャンピオン目指してまた歩き始めた。 そう、あたしの旅は終ってない! 楽しいことが、この先できっと沢山待ってるわ! ≪風になれ!THE END≫ |
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