帆志 | #1★2004.07/31(土)11:07 |
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☆★プロローグ★☆ 現実世界に生きる少年少女、『燕』と『皐』。 何でもない、普通の10歳の子供だ。 しかし、彼らはこれから不思議な体験をする事になる。 現実には起こりそうにもない、未知の体験を。 この2人は、どのように困難に勝ち抜いて行ったのかー・・。 |
帆志 | #2★2004.07/29(木)13:13 |
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☆★第1章 タイムスリップ!★☆ ???「燕〜?今日は映画見に行くんじゃなかったの〜?」 早朝。1件の家の下で、女の子がそう叫んでいる。 少女は、茶髪で水色のピンをしている。長袖の白い服で、水色のスカートだ。 その時、家の窓からパジャマ姿の男の子が顔を出す。 この少年が『燕』らしい。 ???「ごめ〜ん!今起きたから、もうちょっと待ってろよ!」 そう言って、燕は窓を閉める。 ???「燕はいつもこうなのよ!せっかく、ポケモンの映画に誘ってあげたのに。」 そう、2人はこれから、『ポケットモンスター』の映画を見に行くのだ。 燕が出てくる。 燕も茶髪で、半袖の青い服に紺色のズボンを履いている。 ???「やぁっと出てきた!早く行きましょう!」 駆け出す2人。実は、2人は幼馴染なのだ。 燕「あ、皐。こっちから行った方が近道だぜ。」 そう言って、細い道を指差す燕。 皐「そうなの?大丈夫?」 心配そうに訊く皐。 燕「大丈夫だって!こっちこっち!」 2人はその道に入る。かなり薄暗い。まるで、夕方のようだ。 その時、眩しいほどの光が2人を包む。 燕「ほら!大丈夫だったろ!」 皐「でも・・様子が変よ。いくらなんでも明るすぎない?」 確かに、太陽の光とは違う。その数倍は明るい。 次の瞬間、その光が2人を吸い込む。 皐「な、何!?・・きゃぁーっ!」 燕「うわぁーっ!」 2人が居る場所は、不思議な空間だ。 どうやら、燕も皐も浮いているようだ。 燕「スッゲェ!浮いてるぜ!」 皐「う、うん・・。あ、あれ見て!!」 皐が指差した所には、1匹のピンク色の体をした、不思議な生き物がいた。 ???<<気が付いたのですね。私(わたくし)は『エリル』。>> 『エリル』と名乗った生き物を見つめる2人。 燕「なぁ・・あれ、ミュウみたいだよな。」 そう、2人の目の前にいる『モノ』は、ポケモン・『ミュウ』だったのだ。 エリル(ミュウ)<<よく気付いてくれました。あなた方の名前は?>> 透き通った青い瞳で2人を見つめるエリル。 燕「オレは燕!10歳!」 皐「あたしは皐。同じく10歳よ!」 うなずくエリル。 エリル<<燕に皐。あなた方を、これからホウエン地方に招き入れましょう。>> 2人は驚きを隠せないようだ。 皐「ホウエン地方って・・あれは空想の世界でしょ?」 エリル<<いいえ。あの世界は、何千年もの未来に実在する場所です。>> 燕「マジ?じゃぁ、ポケモンもいるのか?」 ゆっくりとうなずくエリル。 エリル<<では、参りましょう。>> そう言うエリルを止める皐。 皐「ち、ちょっと待ってよ!荷物も何もないし、心の準備が・・」 エリル<<荷物は用意してあります。では行きますよ。>> そう言うと、エリルは小さな声でこう言った。 エリル<<時の神よ。この者達を未来へ導きたまえ。名を燕・皐。ポケモンを愛する2人に光栄を!>> その時、時空間がうねりだす。 燕「うわぁっ!」 皐「な、何!?」 2人に、エリルが冷静に声をかける。 エリル<<燕、皐。ポケモンをこよなく愛しているあなた達なら、きっと使命を果たせるでしょう。>> 燕「使命・・?」 その時、2人の前に青空が広がる。 皐「上空!?」 2人は下へ、下へと落ちていく。 燕「ちょ、ストップ!ストップー!」 地面にぶつかる直前、2人の体が青い光で包まれ、ふわりと浮いた。 エリル<<ホウエン地方に着きましたよ。>> 燕&皐「「エリル!!」」 どうやら、2人はエリルの『サイコキネシス』で助かったようだ。 燕「良かったぁ!」 ホッとする燕。 皐「エリル、ここはどこなの?」 エリル<<ですから、ホウエ・・>> 燕&皐「「そうじゃなくって!!」」 エリルの言葉を、2人がさえぎる。 エリル<<?どこの町かと言う事ですか?>> 皐「(エリルって、意外にボーッとキャラなのね。)」 エリル<<ここは『ミシロタウン』。あなた方の旅は、ここから始まるのですよ。>> それを訊き、2人は顔を見合わせ、大声を上げる。 燕&皐「「旅ィーッ?!」」 ☆★つづく★☆ |
帆志 | #3★2004.07/31(土)11:05 |
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☆★第2章 ホウエン地方の真相★☆ 口を開けたまま、エリルを見つめる2人。 エリル(ミュウ)<<驚くだろうとは思っていました。無理なお願いかもしれません。ですが・・あなた方しかいないのです。>> 皐「聞いてあげたいのは山々なんだけど・・あたし達に出来るのかしら?」 燕「そうだよな。オレ達は、ここに住む人間じゃないんだぜ?」 複雑な気持ちの燕と皐。そんな2人に、エリルは悟ったように言う。 エリル<<…ここに住まないあなた方だからこそ、この使命をやり遂げる事が出来るのです。>> 燕「オレ達だからこそ・・?」 皐「エリル。もう少し詳しく話して。」 エリル<<分かりました。>> ゴクリとつばを飲む、燕と皐。 エリル<<この世界、一見平和そうに見えますが、裏側では大変な事になっているのです。>> 悲しそうな表情を見せるエリル。 エリル<<実は、レックウザというポケモンが、オゾン層で暴れ続けているのです。>> 燕&皐「「レックウザ・・?」」 エリル<<はい。名は『リーガル』。彼は、グラードンの『コルス』と、カイオーガの『レイトル』を味方にしています。>> 燕「両方、伝説のポケモンじゃないか!」 皐「そんなポケモン達が味方についているの・・ッ?」 うなずくエリル。 エリル<<ですが、大丈夫。こちらにも、ラティオスの『ティオス』、ラティアスの『ティアラ』がついています。>> ホッと息をつく2人。 エリル<<それに・・あなた達の仲間も、その頃は協力してくれるでしょう。>> 皐「仲間?」 エリル<<えぇ。それに・・あなた方本来の力も発揮されるでしょう。>> 燕「力?どんな力?」 眼を輝かせる燕。 エリル<<その事については、また話しましょう。・・そこで・・あなた方へのお願いというのは、リーガルを捕獲する事なのです。>> これには、2人も数倍驚いた。 燕「そんな・・オレ達が?!」 皐「アッチにはコルスとレイトルもいるんでしょ?」 エリル<<大丈夫。あなた方には、それ以上の力があるから・・。それに、このままでは地上にまで被害が及びます。>> なぜか、エリルの言葉は2人を安心させている。 燕「・・分かった!」 皐「エリルがそこまで言ってくれるのなら。」 エリル<<!ありがとうございます!・・リーガルを捕獲するには、まずそれなりの力が必要です。>> 燕「そうだよなー。」 納得する2人。 エリル<<・・ポケモンリーグに挑戦して下さい。きっと、かなりの力を得る事が出来ます。>> 皐「分かったわ。・・どうすればホウエンリーグに出れるの?」 そこで、2人はハッとした。エリルの姿が消えている。 燕「エリルッ!?」 エリル<<私には、行かなければならない所があるのです。後は、誰かに訊いて下さい。・・後でそこの研究所に行って下さいね。>> ・・そして、エリルの声が聞こえなくなった。 皐「仕方ないわね。研究所に行きましょう。」 燕「そうだな。」 2人はエリルと別れ、研究所へと足を運んだ。 ☆★つづく★☆ |
帆志 | #4★2004.08/07(土)11:38 |
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☆★第3章 現実世界へ★☆ 燕「すいませ〜ん・・」 2人は研究所に入った。 しかし、そこは真っ暗である。何もない。 皐「何ここ?」 その時、明るい光が2人を包んだ。まるで、ここへ来たときのように。 燕「なんだ!?」 皐「まさか・・」 2人が眼を開けたとき、そこは『あの』道だった。 皐「近道しようと来たとこ・・」 燕「きっとオレ達、夢見てたんだな。 皐「・・そうよね。ポケモンの世界になんて、行けるわけないわ。」 2人は口々に言った。 燕「あ、ポケモンの映画!!」 皐「忘れてたぁ!急ごう!始まっちゃうよ〜。」 2人は駆け出す。きっと、この日のことは忘れないだろう。 ・・そして10年後。 2人は、まだあの日の出来事を覚えていた。 永遠に、あの記憶は生き続けるのだ。きっと、きっと… ☆★完結★☆ |
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