ピッくん | #1★2005.06/29(水)21:28 |
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ピカチュウ、約束だよ。来年、またここで、会おうね。 …この約束は、永遠に果たされない。永遠に。 僕の名前は、たけ。ポケモンは、ピカチュウ。 「ピカチュウ、こっちおいで…。」 「ピカチュウ…お父さんの都合で、1年間、この土地を離れなければいけないんだ。ピカチュウ。君は、連れて行けないんだ。ピカチュウ。絶対、に1年後、ここで会おうね。絶対に。」 「たけ。出発の時間だよ。早く車に乗って。」 「うん。」 僕は車に乗った。車が、走り出した。ピカチュウが、小さくなっていく。見えなくなるまで、ピカチュウは、見つめていた。ずっと。ずっと。いつまでも。 (たけ君。どこいくの。) ピカチュウは、まるでそんなことを訴えていたかのようにも思えた。 …半日後… 「ついたわよー。」 僕はその声で目覚めた。 もう寝るか。体が、重く沈んだ。 …次の日… 「おはよう。ピカチュウ…。」 そうか…ピカチュウはもういないんだ。 今までにない生活。そんな中で、僕は、生活できるのだろうか。 そんな心配を抱きつつ、一日が始まった。 |
ピッくん | #2★2005.06/16(木)00:01 |
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…数ヵ月後… 「ピカチュウ…。」 「ここに来てから、ずっとこうなのよ。元気だしてよ。」 母が言った。 「でも僕には無理だ。ピカチュウがいない生活なんて。」 僕は思わず家を飛び出していた。 もちろん目指す場所は、ピカチュウのいる場所。 …あと1000キロ…PM0時10分 でも、とにかく歩き続けるしかないな。 歩いても歩いても終わらない道。あるのは、お金だけ、無駄な買い物はできない。 そして、毎日、毎日歩き続けた。 …あと930キロ…AM6時00分 3日たった。まだ先は長い。がんばろう。 (ファンファンファン) ん?パトカー?そうか、お母さん、捜索願出したんだ。 「いたぞ。あそこだ。」 あ、みつかった。逃げなきゃ。僕は、どうしても、ピカチュウのところまでいくんだ、にげろ! こうして、警察という、新たな敵が現れた。 |
ピッくん | #3☆2005.05/23(月)17:58 |
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何とか、警察からは、逃げられた。でも、またいつ見つかるかは、わからない。気をつけよう。 …あと900キロ…AM10時00分 「ふう〜。今頃になって疲れが出てきたな。あ、そうだ。地図地図。あ、あった。えっと。メインロードと、×号線は、検問があるから通れないな。」 ガタッガタッ「痛っ。」(何で路地なんか。) 「いたぞっ。」 「げっ。みつかった。」 「ほらほら。パトカー乗って。」 …パトカーの中… 「ちょっとまってろよ。」 (よし。今だっ。) 「あ、逃げた!待て!」 …あと840キロ…AM8時40分 「さてと、急がなきゃ。」 |
ピッくん | #4★2005.06/15(水)23:59 |
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「今度は、つかまんないように下水道を通ろう。」 タタタタッゴトッ 「いてててて。」 (ピカッ) 「まぶしっ。」 「みつけたぞ!お前の動きは、すべてわかっている。」 「後ろに戻れば…。」 タタタタタッ 「ふん、どうせ行く所は、わかっている。」 …あと800キロ…AM10時00分 「おい、起きろ。」 「ん?け、警察。」 「ピカチュウに会いに行くんだってな。乗れ。」 「え?」 「ついたぞ。」 そこには、雨が降っていた。 そして…そこには、何もかもがなくなってなっていた。 冷たい雨の中、僕は、呆然と立ち尽くしていた。 気がつくと、雨は上がって、空には、大きな虹がかかっていた。それは、まるで、ピカチュウの、微笑みのようだった。 それは、ピカチュウと別れてからちょうど…一年後のことだった。 |
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