ぴくの〜ほかんこ

物語

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[699] 2つの勇気

sky・POP #1☆2005.05/21(土)09:05
ここは、空気がとってもきれいなシダケタウン。そこに、1人のヒビキという女の子がいた。
ヒビキ「ももちゃん、お外で遊ぼっか♪」
ももちゃんというのは、相棒のゴニョニョのニックネ−ム。桃色だから、ももちゃんらしい。
もも「ゴニョ♪」
ヒビキ「わあ、今日もいい天気だね!」
ヒビキは、ゴニョニョを抱いて外に出た。
お日様がとっても元気に照っている。
ヒビキ「今日は何して遊ぶ?」
その時だった。野生のポチエナが数匹、2人の前に襲いかかってきたのだ。
ヒビキ「きゃああ!!」
もも「ゴ、ゴニョ・・!」
悲鳴というにはかぼそい声で、2人は叫んだ。
リンネ「キノガッサ、マッハパンチ!!」
ヒビキ「え…。」
助けてくれたのは、ヒビキのお姉ちゃんリンネと、相棒キノガッサ。
リンネ「ふう…、大丈夫だった?ヒビキ。」
ヒビキ「あ、ありがとう。お姉ちゃん。」
リンネ「私がたまたま外に出てたからいいけど、こういうときは、ちゃんと大きい声を出して助けを求めなくちゃ。」
ヒビキ「うん…、そうだよね…。」
もも「ゴニョ…。」
リンネ「・・学校でいじめられてるんだって・・?」
ヒビキ「……。」
ヒビキは、学校でいじめにあっている。よく物を隠されたり、机に落書きをされたり、さまざまだ。
リンネ「どうせまた、相手が怖いから、って、誰にも相談してないんでしょ。相手にも、やめて!って言ってないんじゃない?」
ヒビキ「……。」
リンネ「確かに、いじめは最低だ。最低なやつがやることだ。でもね、そいつに負けたままでいいの?おくびょうなままでいいの?」
リンネは、ヒビキの肩をポンっとたたいた。
リンネ「大丈夫!!ヒビキはなんも悪くないんだから!!だから、勇気を出しておくびょうを直そうよ。いざとなったら、お姉ちゃんがついてるし!ね!!」
続く
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sky・POP #2★2005.05/21(土)13:53
そして夜…。
ヒビキ「はぁ…、なんで私はこんなにおくびょうなんだろう…。」
もも「ゴニョゴニョ…。」
ヒビキ「そういえば、あなたと出会った時…。」
ヒビキはゴニョニョと出会った時の事を思い出していた。
それは、今から3年前、ヒビキが6歳のころの事だ。
               ☆
ヒビキ「あれぇ、あなた迷子なの?」
おつかいの帰り道、けがをして動けなくなっているゴニョニョを偶然発見したのだ。
ゴニョニョ「ゴ…、ゴニョ…。」
ヒビキ「あっ、けがしてるじゃない!!手当てしないと!!」
ヒビキはそのままゴニョニョを抱いて家に向かい、手当てをした。
ヒビキ「これでよしっと…。ねえ、あなた1人なの?お友達とか家族はいないの?」
ゴニョニョ「ゴ…、ニョ…。」
ゴニョニョはその時完全におびえていた。人間を嫌っているようだった。ヒビキはそっとゴニョニョの頭を優しくなでて言った。
ヒビキ「大丈夫。私はあなたの敵じゃないよ。ね、仲良くしましょ。」
ゴニョニョ「ニョ…。」
ヒビキ「あなたって、おくびょうなのね。…、私もそうなの。だから、お友達だっていつまでたってもできないの。」
ヒビキはその小さい体で、静かに泣いた。
ゴニョニョ「ゴニョ、ゴニョニョニョ。」
そんなヒビキを見たゴニョニョは、なぐさめようとして涙を拭いてあげた。
ヒビキ「あ・・、ありがとう。優しいね。」
ゴニョニョ「ゴニョ〜。」
そして、いつまでたっても野生に帰ろうとしないので、ゴニョニョはヒビキの家族になる事に決定し、ニックネ-ムをつけてもらった。
そして、今に至る。
                ☆
ヒビキ「そういや、出会ったころも、私達おくびょうだったよね?」
もも「ゴニョ。」
ヒビキ「さあ、明日も早いし、寝よう!!」
もも「ゴニョッ!!」
続く
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[699]

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