エドワード | #1★2005.07/23(土)17:52 |
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プロローグ ポケモン共和国… ポケモン達だけが住むのどかな星。 町には木で作られたデパートやレストランなどが立ち並び、ポケモン達はモノをしゃべり、あまり地球とかわりない。 この星には「ソウル・ナイト」と言う警察のような仕事があり日夜、国民を魔の手から守りっている。 そしてソウル・ナイトの対立関係にあるのが「ヘル族」だ。 ヘル族はソウル・ナイトを倒しこの星を手に入れようとしている、言わば悪者だ。 この話はそんなヘル族から共和国を守った、新米ナイトの成長物語だ… |
エドワード | #2★2005.07/23(土)23:06 |
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第一話 新米ナイト コナワシティ… ポケモン達が溢れかえる巨大都市。 この人ごみの中を掻き分けるように進む2体のストライクとバシャーモがいた。 「師匠…こんな人がいる所にヘルはいるのでしょうか?」 ストライクのハヤトが心配そうな口調でいう。 彼は新米のナイトでまだ経験が浅いが、生まれもってのバトルセンスを持っている所をかわれている。 「まぁ、そう焦るな。こういうのは日常茶飯事なんだぞ。お前も少しはなれて置くといい。」 と、師匠であるバシャーモのバルクが宥めるように言う。 ハヤトは確かに腕がたつが新米なのには、変わりない。 新米には5年間「師匠」として先輩のナイトが着くことになっている。 今日はコナワシティにヘルが出たと言う情報が入ったので、ココに来たのだが… 「やはりこれはガセだったのではないですか…?」 痺れを効かせたハヤトはさっきより強くバルクに言う。 それに答えるようにバルクはため息をついた。 「…そうだな。町中探したがヘル所か変なヤツの一人も見当たらない。帰りたいところだが時間にまだ余裕がある…」 するとハヤトはニヤリと笑い、お腹を指さした。 「もうお昼ですし…。何か食べませんか?」 「それもそうだな。ではアノ店に入るか…。」 二人は少し古ぼけた店に入った。 カランカラン… 「いらっしゃい!何にしますか?」 奥から気前によさそうなカビゴンの老人が出てきた。 店の中はどこか懐かしい感じを醸し出し、レトロな音楽も流れている。 まるで時が止まっているようにも思える… 「じゃあ…ハンバーグを2つください。」 バルクは早々と注文する。 「師匠、さっきのガセ誰が流したんでしょうか…?」 「さぁな…少なくとも俺達は国民に、それほどよくは思われてはおらん。だから一般人だろよ。」 「そうですか…皮肉なもんですね。ソウル・ナイトって。」 その後は、じっと下を見て何故だろうと考える時間が過ぎっていった。 すると、ハヤトはバルクの腰を見て口を開ける。 「そういえば!師匠!僕はいつになったら「ソード・サーベル」を貰えるのでしょう?」 ――ソード・サーベル…これは古代、敵ポケモンの体の一部を加工して作った武器のことである。この武器はあまりにも強力すぎて一般人は持ってはいけない。そのためコノを使っているのはソウル・ナイトとヘル族だけとなっている。 しかし、ナイトと言えど新米は持つことさえも許されない。 ハヤトがソウル・ナイトに入った理由は2つある。 一つ目はソード・サーベルを持つため。 二つ目はナイトの一人で、ある日とこ突然、姿を消した兄を探すためだ。 ハヤトにとってソード・サーベルのとこを聞くのは日課になっていた。 「またソレか…お前はまだ新米でそれに進化もしていない。当分無理だな…。」 すると反抗するように言い返す。 「しかし師匠!話によれば進化しなくてももてる方法が…」 ガタン! 急にバルクは立ち上がりハヤトに怒りつけた。 「あぁ!あるさ!自分の体の一部を切断してそこにソード・サーベルを付けるやり方がな!だがソレはヘル族のやり方だ!だから俺の前ではそのことを口にするな…」 久々に怒られたハヤトは自分が情けなくなり必死に誤った。 「すいません…師匠。調子に乗りすぎました…。」 「いや…もういい。俺も少し熱くなりすぎた。さぁ店を出よう。」 お代を払い店を出ようとしたときだった。 ドーン!ドーン! 外で巨大な爆発音が聞こえてきた! 「なんだ!?…まさか!ハヤト!」 「はい!師匠!」 |
エドワード | #3☆2005.07/24(日)23:30 |
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第2話 ヘル襲来 店を飛び出す二人の目に最初に飛び込んできたのは逃げ惑うポケモン達だった。 先ほどの活気も冷め辺りは怖いくらいシーンとしている… 広い道に立っているのはバルクとハヤト…そして二人の予想どうりヘル族らしきカイリキーが赤い瞳をぎらつかせ立っていた。 「赤い瞳…!やはりヘル族か!?」 カイリキーは嫌らしい目つきでこちらをジーと見ている。 その目は全く生きた生気が感じられない… 「そうだ…ココに来ると言ったからなぁ…待っていたぜ!ナイト共!行けワンリキー!」 4本の腕が空を切ったと思うと土がモコモコと盛り上がりそこからワンリキー達が何体も姿を現す。 もちろんワンリキー達にも生きた生気は感じられない。 「ハヤト!とりあえずまだ近くにいるポケモンたちを安全な所に!ココは俺に任せろ!」 「はい!」 ハヤトは迅速なスピードで近くに居たポケモン達を安全な所に保護し始めた。 それは、できるだけ無関係なポケモン達を戦いから守るため、そして早く保護をして師匠であるバルクを助太刀するためでもあった。 その頃バルクの方はと言うと… 「何が目的だか知らんが…どうして俺達を呼び出すようなマネをした!?」 「クックックック…教えてやるよ。俺達、ヘル族は血眼になってお前らの持ってる『宝物』を手にしようとしてんだ!」 「宝物?なんだそれ?」 バルクは少し首をかしげ考えこんだ。 今まで仕事を長くしてきているバルクだがあまりそのような物の話は聞いたことはないからだ。 「とぼけるな!お前らのことは全部お見通しだ!…今から10秒やるか…!?」 バルクは懐から何かを取り出そうとしている。 「なんだ!?」 異様な雰囲気にワンリキーもカイリキーもジリジリと後ずさりしてしまった。 すると、銀色で30cmくらいの少し厚みのある棒を取り出した…と、思うとそれを思いっきり横に2回ふった! ファン!ファオン! 空気を切るような音が聞こえたと思うと、ソレは1m以上にもなる一本の剣となった。 よく見るとストライクのカマ腕で作られているようだ。 ソレをみてさらにカイリキー達は後ずさりし始め、あることにきずく。 「それは…!?ソード・サーベル!?」 「その通り!誰の差し金だか知らんがテメーはココで俺が切る!…と言いたいとこだが、見る所オタクラ武器持ってないな〜」 そう言うとまたソード・サーベルを折りたたみ懐にしまいこむ。 カイリキーは「ッホ」っとしたのか、またズカズカと前に踏み込んできた。 「お前なめてんのか!?武器がないからってなめんなよ!」 「こっちも使って早く帰りたいんだが…『武器を持っていない敵に武器つかうべからず』って掟があるんだ。もちろん破ればこっちもただじゃすまないんだ…。ゴメンね〜」 だんだん顔が真っ赤になって行くカイリキーに追い討ちをかけるようにバルクは、「それに弱いヤツにコレ使いたくないし…」と言った。 ブツン! 「ふざけるな!行け!ワンリキー共!」 何体何十体いるワンリキーがバルクに襲い掛かろうとした時、どこからともなく銀色に輝く風が吹き荒れた! ビュー!ビュー! ワンリキー達は一瞬にして吹き飛ばされ目をまわし倒れていき、驚くことにまた土に戻っていった…。 「師匠!とりあえずザコは蹴散らしましたよ!」 バルクの頭上でハヤトが悠々と空中浮遊をしている。 仲間を失い、もう作ることが不可能になってしまったのかカイリキーは近くにあった鉄製の看板を引き抜き、ヤリのように振り回し始めた! 「ウオー!俺一人でお前らなんて十分だ!」 「…とりあえず武器使ってるからいいんじゃないですか?師匠…?」 「そうだな。まぁ死なない程度に殺してやるよ…。」 「それって矛盾したないですか…?」 もう一度ソード・サーベルを取り出しカイリキーに向けてバルグは叫んだ! 「カイリキー!今ヘル族であるお前をココで…斬る!」 バルグの手首から真っ赤な炎が吹き荒れ、その炎が一揆にソード・サーベルに乗り移る。 そしてキョウジンな足で地面を蹴り上げ高く飛びカイリキーの頭上へ!思いっきりソード・サーベルを振り上げた。 「ウオー!こんなヤツに負けてたまるかー!」 カイリキーは必死になって看板をかかげダメージを少なくしようとするが、ソードには落下スピードも加わりすでに並大抵のモノでは防御することなどできない! ドーン! 砂ボコリが道一杯に舞い上がる中…ヘルの襲来はあっけなく終わってしまった。 |
エドワード | #4☆2005.07/25(月)23:24 |
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第3話 黒いマント 鉄製の看板は「くの字」の折れ曲がり、辺りには赤々と光った火の粉が舞い落ちている。 そしてカイリキーはバルクが斬る直前に刃の部分を回転させミネの部分で叩かれたため、軽傷ですんだ。 バルクはカイリキーの肩を持ちグッと自分の顔を近づけ問う。 「誰の陰謀だ…吐け!そして宝物とはなんだ!?」 ダラダラと鼻血を垂らしながらカイリキーは弱々しく反抗する。 「ふん…話すものか…。言ってしまえば俺が殺される。」 「じゃあ、ココで死ぬか…?」 持っていたソードを持ち直し矛先を首元に立てる。 コレにはさすがに参った様子で仕方なくカイリキーは話し始める。 「わ…わかった!言うからソードは閉まってくれ!…俺も宝物のことはよくわからない。だがコレを企てたのは…ヘル・ス…」 名前を言おうとした時、バルクの隣に居たハヤトは高層ビルの屋上から何か光る物を感じた。 それは同時にこちらに向かってくるように見えた。 なんだ?この不快感は…? ハヤトはそう思った途端に口が勝手に動いた! 「師匠!危ない!避けてください!」 瞬時にバルクはカイリキーの肩から手を離し後方へジャンプする。 その瞬間、巨大なソードがカイリキーの上下右腕を断ち切った。 「ぐおぉォー!」 カイリキーは苦痛で顔がゆがみ泣き叫んでいる。 「ハヤト!このソード・サーベルはどこから飛んできた!?」 「え?…あっちの高層ビルの屋上です!」 二人が高層ビルの屋上に目をやったその時だった! どこから飛んできたのか、宙を舞う黒いマントがカイリキーに覆いかぶさる。 バルクはビルに気を取られていたが後から気づいた頃には遅かった! 「マズイ!そのマントは罠だ!早くマントを取れ!」 言われるが、ままのマントと取り払うと、そこにはさっきまで泣き叫んでいたカイリキーの姿がない! あるのは巨大なプテラの羽のようなもので、できたソードだけだった。 |
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