ぴくの〜ほかんこ

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[754] 洞窟の果てには…

ピッくん #1☆2005.07/29(金)01:23
「ん?…ここは?」
気がつくと、僕はどこかの海岸に寝そべっていた。
「お、俺は、一体…。」
自分の事が何も思い出せない…。どうやら記憶喪失になっているようだ。
「これは…。」
それを見て、僕は、一つ思い出した。
「モンスターボール?」
そう、自分はポケモントレーナーだったらしい…。そして、自分の持っているリュックには、こう書いてあった。
「か…ずや?和也?俺の名前か?」
そして、周りに散らばっているボールを集めて、一斉に投げてみた。
「ピカ!(やっと外に出られた)」
「マイ!(久しぶりだな)」
「チコ!(どこだ?ここ)」
三匹のポケモンが飛び出した。
「ピカチュウ、マイナン、チコリータ?」
どうやら、ポケモンの名前も思い出したようだ、しかし、まだ取り戻せていない記憶もある、俺は、この三匹と記憶を取り戻す旅に出るしかないみたいだ。
「まずは、ここは、どこだかわからないかな?」
そう俺が言うと、いきなりピカチュウが俺のリュックから何かの紙切れを引っ張り出した。
「ん?これは、地図?しかしよくもこうまで都合よくいくな、まあ、物語だからな…。」
俺は、わけのわからない一人事をつぶやくとその地図を良く見てみた。
「え〜と、ここは、陸地から10km…か、泳いでいくのは無理だな、何か良い手は無いかな?しかし、この島の形は何だ?アルファベットのAに似ているような気もするが、上のほうに目があるようにも見える変な形の島だな、どこかで見た事があるような気がする形だが…。とにかくリュックの中には、何か役に立つ物は無いかな?」
俺は、リュックの中身を全部出してみた。
「うわ、何だこの食料の量は、缶詰ばっかだし…。仕方が無い、この島を一回歩いてみるか。」
「ピカ!(うん)」
「マイ!(わかった)」
「チコ!(早く行こう)」

そして俺はこの島を歩いてみる事にした…。あの三匹と一緒に…。
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ピッくん #2☆2005.07/30(土)14:59
「ふぅ、暑い暑い。」
「マイ?(あれは何?)」
「ん?どうした?」
マイナンが指差した方向を見ると、そこには、人1人がやっと入れるぐらいの穴が開いていた。
「風?」
そう、その穴から風が吹いてくるのだ。
「何処かに繋がっているみたいだな。どうする?入ってみるか?」
「ピカピ?(入ってみる?)」
「マイマイ!(入ってみようよ!)」
「チコ…(でも…)」
「ピカピカ(いいからいいから)」
「決まったみたいだな、入ってみるか。」
そういうと、俺たちはその穴の中へ入っていった。
穴の中は、とても暗く、リュックの中にあったカンテラをつけて、やっとあたりを見渡せるようになった。
そこは涼しく、まるで別世界のようだった。
周りを見渡すと、ピチョンピチョンと、天井から水がたれ落ちていく…。
「なんだか、すごい奥まで続いてるぞ。」
そのとき、後ろに何者かの気配を感じた。
「誰だ?」
だれもいない。
「ピカ?(どうしたの?)」
「ん?いや、気のせいだ。」
そうして、前を振り向いたとき…。
「うわ!」
目の前に奇妙な形の生き物が浮かんでいた。なんだか、島の形にも見える。
「何だ?」
「ピカピカ(なんでアンノーンがここにいるの?)」
「アンノーン?」
アンノーンは、ピカチュウの質問を無視してそのまま奥に消えていった。

島の形は、アンノーンの形そのものだったらしい。
いったいこの島は、何なのだろう…。
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ピッくん #3★2005.08/08(月)00:33
アンノーンのことが気になったが、俺は、そのまま歩いていった。
すると…先が2つに分かれていた。
「どっちへ行くか?」
「ピカピピカカ?(風の向きは?)」
「どっちからも吹いてくるみたいだぞ…。」
「マイ(こっちへ行こう)」
「え?どうして?」
「マッイマイマママイッマママイ(だって、あいつ先行ってるもん)」
「台詞長いぞ…って、あいつってチコリータのことかよ。」
俺は、走っていった…50mほど走ったら、チコリータをやっと見つけた。
「何で先遺訓だよ。」
「チコチチコチコ(漢字違うぞ…)」
「とにかくこのまま歩いていくしかないようだな…。」
「チコチコ(無視かよ)」
そのまま(無視して)歩き続けていると、奥に扉が見えてきた。
「どうする?この扉を開けて進むか?」
「ピカカカ(かたいぞ)」
「って、先に開けようとするなよ…。」
そういって、俺は、仕方なく扉を開けるのを手伝った。
「よし、開いた…。」
そして、俺たちは、その部屋の中に入っていった。
「何だここは…。」
その部屋は、一面にアルファベットのような文字が刻まれていた。
「どうやら、この文字のどれか一つがスイッチになっているみたいだな。」

この部屋のなぞは解けるのか?俺は、そんな心配を心に抱きつつあった。
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ピッくん #4☆2005.08/08(月)01:13
「とりあえず手当たり次第に…。」
その多くの紋章の一つに手をかざしたとたんあたり一面にまばゆい光が走った。
「ピカピ?(何だ?)」
するとそこはまた違う場所だった。
あたり一面に草花が生え、やさしい風が吹きぬけている。
「今度はここで洞窟を探せばいいのか?」
そういうといきなりピカチュウが走り出した。
「あ、ピカチュウどこに行くんだよ。」
俺はそういってピカチュウを追いかけた。

数分間走り続けた後、あたりを見渡すとピカチュウの走っていった方向にはまた洞窟があった。
「またここにも洞窟が…。」
俺はその中に入っていった。
するとそこにはピカチュウがいた。
「ピカチュウ、急に走り出すなよ。」
「ピカ、ピッカカカピカピカカカカ(いや、こっちから変なにおいが)」
「え?変なにおいって?」
会話はそこで途切れた。
そのまま洞窟を歩き続けると、また同じような部屋に出た。
「よし、今度はこっちの紋章を…。」
すると、また辺りが光に包まれ、また違った場所にいた。
今度は海岸みたいだった。
そこにも同じような洞窟があった。

同じような洞窟…この洞窟とアンノーンにはいったい何の関係があるんだ?俺は後にこのなぞを解くことになった…。しかし、それがどういうことなのかまだ俺たちは知るよしも無かった。
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