ぴくの〜ほかんこ

物語

【ぴくし〜のーと】 【ほかんこいちらん】 【みんなの感想】

[757] ・・・透き通った心・・・

彗風 月乃 #1☆2005.07/29(金)14:42
………登場人物………

【名前】ゴールド  ♂
【性格】生意気で、ゲームが好き。勉強がだいっきらい。体育委員。

【名前】クリス   ♀
【性格】真面目で、学級委員長をやっている。本を読むのが好き。

【名前】シルバー  ♂
【性格】クールで、無口。成績は普通。美化委員。

………物語………

4月13日。今日は、ポケモン学校の始業式があった。

「うっわぁぁ!拙いな、寝坊しちったぁ!!」

ゴールドは、サクラの咲きあふれる道を走っていた。

キーンコーンカーンコーン

「やっべ!鳴ってる!!」

「おはよ、ゴールド♪」

ゴールドに声をかけたのは、クリスだった。

「お、おはよう・・」

「今見たけど私たち2組よ!」

「よぉ。」

「あ、シルバー!私たち、おんなじ組なの!よかったv」

「あ、そ。。」

………続く………
p6227-ipad26souka.saitama.ocn.ne.jp
彗風 月乃 #2☆2005.08/08(月)09:43
#第二話

「まったくもう!せっかく同じクラスになれたのに・・(くどくどくど)」

「そうだ!新しい教室行ってみようぜ!」

「ちょっと!!人の話聞きなさいよ〜!」

ゴールドはもういなかった。

「…私も行ってみるかぁ。」

クリスは校舎のなかに入っていった。

「あ、いた!ゴールドー!ゴールド?」

「…トイレ・・北階段近くのトイレの近くかよ・・」

「…!!」

クリスは絶句していた。

「い、いやねぇ、み、見間違いよ!あは、あはは・・」

一瞬、キーンという感じの耳鳴りと、空気がガラっと変わった。

「…忘れ物、したくねぇなぁ・・」

「そうね、見なかったことにして、体育館にいこ。」

クリスたちは体育館へ急いだ。

「ねぇ、ゴールド。みんな、あの教室行ったら、なんて言うんだろうね。(小声)」

「…。」

・続く・
p1206-ipad26souka.saitama.ocn.ne.jp
彗風 月乃 #3★2005.08/29(月)10:27
第3話 〜リーフver〜

「あぁ、みんなやっぱ気づいてたみたいだけど・・やっぱり、怖いなぁ;・・」
っと、クリスが言い出したとき。

「あ、クリスさん!」

「?イエローさん?」
クリスはイエローを見た。
「えっと、イエローさんは知ってると思うけど・・。ここの教室、あのトイレの近くなの。」
「え、あ、知ってます!」
「やっぱりぃー。」
「怖いですもん、あそこは。」

「やっほぉー☆リーフだよー><」
私は二人の仲に入った。
「あ、リーフ!リーフも気づいてるの?」
「もちろん!怖いし〜。」
「忘れ物したくないよねぇー。」
3人が話していると・・

「こら!早く帰りなさい!!門が閉まるよ!」
「いゃ〜!帰りますーっ!」

5分後

「ぜぇ、ぜぇ・・何んとか帰れたわ。」
「でもこの学校、門閉まるの早いかも〜」
「そうですね、何ででしょう・・」
「今、五時ね。じゃ、また明日!」
「ばいばい、クリス!」
「さようならー!」
そういって、十字路で私たちは別れた。
でも知らなかった。これから、大変なことがあるなんて。

=続く=
p2094-ipad204souka.saitama.ocn.ne.jp
彗風 月乃 #4★2005.08/29(月)10:28
第4話 〜リーフver2〜(リーフ思考)

知らなかった・・

これから大変なことが起こるなんて――

その日の夜。
「リーフー!宿題済ませたー?やってからお風呂入りなさいよ〜!」
「えー、もう仕方ないな・・」

そう言って私はバッグの中に手を入れ、宿題だったプリントを探そうとした。ところが・・

「なっ…ない!?」

私はもう一度バッグの中を見て、中身を全部出し、教科書1つ1つを開いた。
でも、なかった。
「忘れちゃったんだぁ…。あの教室に。あの時、急いでたからなぁ。」
あのトイレの話を思い出すと、怖くてしかたなかった。
「そうだ、クリスにいってみよ・・」
私は携帯のボタンを押し、クリスの携帯へ電話をかけた。

♪ ♪ ♪ ♪ ♪(携帯の着メロ)

「んぅ〜・・リーフ?何・・。」
よかった・・。出た。

「実はさぁ〜・・。宿題忘れちゃって・・一緒に行こう?」
「えぇ〜・・。私、もう寝なくちゃいけないの。朝早く起きて勉強するから・・。」
そうだ、忘れてた。クリスは私立の高校行くから勉強するんだ・・。
じゃ、どうしよう…
イエローもそうだったし・・やっぱり一人・・。

ど う し よ う・ ・ ・ ・

♯続く
p2094-ipad204souka.saitama.ocn.ne.jp
彗風 月乃 #5☆2005.08/29(月)10:39
#5話

「どうしよ〜。でも、明日みんなの前で恥じかくことになるしなぁ…。やっぱり取りにいこ!」

そういって私は家を出た。

真暗な外。怖くて泣き出しそうなのを堪えて、歩き出した。

校門をよじ登って越えて、学校の中に入る。

「とうとう来ちゃうんだよなぁ・・。怖い…」

1段ずつ、ゆっくりと階段を上る。もうすぐ、あのトイレが・・

「み、見ない!!大丈夫よ、あは…」

そう言い聞かせつつも、私の耳の中に、鈴の音が響いていた。

「後ろ、後ろから・・聞こえるよ…。どうしよう・・。」

そう言って、つい後ろを見てしまった。

「っ…!!」

私は立ち止まった。ヒタ、ヒタと聞こえる足の音。自分のものではない。水の足跡。そして…

髪が長い、女の人の顔。

「いやあぁあぁあぁあぁあぁ!!」

#続く
p2094-ipad204souka.saitama.ocn.ne.jp
彗風 月乃 #6☆2005.09/07(水)13:31
#6話

「きゃあぁあぁあぁ!!」

私は一目散に駆け出した。そして、教室に入ると机の中からノートを出し、ノートを握り締めると急いで走った。

「もっ・・もう…大丈夫だよね?」

私はもう一度後ろを振り返ってみた。誰もいない。
「なんだ…。心配させちゃって。」
私はホッと胸を撫で下ろした。
でも、まだ響いていた。鈴の音 が…
「聞こえる、聞こえる…!!怖いっ・・!誰かあ!!」
私は大声で叫んだ。でも、その声は校舎のなかに吸い込まれていった…
「…」

失われていく記憶の中、リーフの耳の中に、笑い声が響いていた。

#続く
p5073-ipad204souka.saitama.ocn.ne.jp
彗風 月乃 #7☆2005.09/10(土)13:28
#7話

私はもう一度後ろを振り返ってみた。誰もいない。
「なんだ…。心配させちゃって。」
私はホッと胸を撫で下ろした。
でも、まだ響いていた。鈴の音 が…
「聞こえる、聞こえる…!!怖いっ・・!誰かあ!!」
私は大声で叫んだ。でも、その声は校舎のなかに吸い込まれていった…
「…」

失われていく記憶の中、リーフの耳の中に、笑い声が響いていた…

「…?」

気が付くと、花壇に倒れこんでいた。

そのとき、直感で花を持っていきたくなった。
    プチッ
その花を、便器に流した。

「ごめんね、これからも花を持ってくるから・・」
p5204-ipad207souka.saitama.ocn.ne.jp
彗風 月乃 #8☆2005.09/12(月)10:17
#8話

それから、鈴の音はしなくなった。

でも、あれからあのトイレを見るとなぜか恋しくなる…

何でなんだろう…

「ねぇっ!リーフ!」

「何?クリス」

クリスがきた。

「ねぇ、あれから調べてみたんだけど・・。あの音の正体って…」

「うん、うん」

「あれって実は、トイレのドアにつけてあった鈴なの!」

「えぇえぇえぇっ!?」

「鍵がちゃんとしまらなくなっちゃって、それでその鈴をつけて『今、入っています』っていう印のつもりだったの!でもね、あんまり怖がられたものだから、鈴なんかもすべて取りはずしして、鍵もちゃんと掛けられるようにしたって!」

「へぇ〜。」

一応そう言っておいたけれど、本当は私、寂しかった。

あの女の人も居なくなっちゃうと思うと…
p5204-ipad207souka.saitama.ocn.ne.jp
彗風 月乃 #9☆2005.09/17(土)10:39
#9話 <もうすぐ最終回!>

「どうしたの?リーフ。」

「っああ、何でもないっ!」

「そう?なんか困ってた感じだったけど。」

「な、なんでもないよー!」

「おお〜い!クリス〜!」

廊下をゴールドとシルバーが走ってきた。

後ろにはイエローがゆっくりと走っている。

「あい゛でっ!!」

ゴールドはクリスの前で転んだ。


屋上。

「はぁ〜。秋っていいですよねー。」

「なんで?」

「涼しいし、たくさん食べれるし。」

「イエローって、そんなことばっか考えるよね、私は…」

続く
p5204-ipad207souka.saitama.ocn.ne.jp
彗風 月乃 #10☆2005.09/25(日)14:14
#10話 (最終回)

「私は、爽やかな秋晴れ、それと鰯雲かな!」

「クリスさんって、意外とロマンチックなんですね。もしかしたら幽霊だって見てたかもしれないのに。」

「そんなのみたくないわよ〜!!」

クリスは赤く染まった空に叫んだ。声が戻ってきた。

『そんなのみたくないわよ〜!!』

クリスとイエローは笑った。木魂の声が妙に変だったからだった。

「あの幽霊、ほんとはみんなのこと守りたかったのかなあ」

「え?」

イエローがぼやく。

「だってさあ、作者のタイトルからしてもそうだし、ね?」

「…そうかもしれませんね!」

次の日。クリスとイエローは花を買って、学校の花壇に植えた。
ただの草花だが、クリスとイエローにとってはかけがえのない、美しい花だった。

…透き通った心… Fin
p5204-ipad207souka.saitama.ocn.ne.jp
[757]

このページは http://www1.interq.or.jp/kokke/pokemon/commu/story/757.htm のアーカイブです。

ぴくの〜ほかんこ