ぴくの〜ほかんこ

物語

【ぴくし〜のーと】 【ほかんこいちらん】 【みんなの感想】

[785] キモリとヒトカゲの日本旅

スー #1★2005.09/30(金)17:54
※まず初めに※
この話の中の日本はポケモンだけと思ってください。
別に征服とかではなく、別世界の日本です。
私達のいる日本とはまた違った日本。
このめちゃくちゃな設定の物語は違う日本のまた違う(しつこい)奈良県十津川村から始まるはずです。

第1話「卒業式」

ポケモン学校。卒業式。
「では、今から6年生に村の証を渡します。呼ばれた者は前へ。6年1組、アチャモ」
「はい!」
(いよいよやぁ!!)
この物語の主人公、キモリはこの日が待ち遠しいのでした。
小学校卒業の時、村の証(村を出る証)を貰うまで村を出てはならんと言う決まりがこの村にはありました。
「6年1組、キモリ」
「はぁい!!」
キモリは誰よりも元気に返事をしました。

〜家へ帰る〜
「キモリ、村の証、ちゃんと貰えたん?」
キモリの母が聞きました。
「それ、どういう意味やねん。もう6年やねんからね!」
「それもそうやね。で、中学までの3年間、どうすんの?」
「そうやねぇ…」
さらにこの村は、小学校を卒業したら中学校入学まで3年間、長い休みがあります。その間に己を鍛えるならわしがあります。
「決めた!うち、日本旅して、まわんねん!!」
「ええ!?それ、無茶とちゃう?」
「己を鍛えるゆう、ならわしやろ?しかも、3年間ダラダラするって言うてる奴もおんねんから!」
「そうやけどねぇ…」
「うち、絶対日本旅する!」
キモリは意地でも旅するきです。
「だいじょぶや。まず、ラルトスのとこ行けばええ。ほら、京都の」
「そっか…。分かった。ええよ」
「うん!じゃぁ、明日出る!」
「わかった。なら、したくせぇへんとね!」
「うん」

〜次の日〜
「それじゃあ、行って来ます!」
「行ってらっしゃい」

続く
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スー #2☆2005.09/24(土)13:08
第2話「電車どうする」

「えっと、どうやって京都いくんやっけ…。」
キモリはいきなり迷ってしまいました。
「あ、あかん…。いつもお母ちゃんについてってたから…。そや!携帯や!」
キモリは携帯を取り出しました。
「…。でも、いつまでも頼るんも…。とりあえず奈良いけばええやん!えっと地図帳地図帳…」
今度は地図帳を取り出しました。
地図帳26ページ。
「って奈良遠いやん!!」
地図帳で8cm位の距離の時、実際の距離は8km位になります。
「うち、8kmも歩かなあかんのん…」
まぁそういう事になりますね
「他の道や!あ、近鉄大阪線やったら…」
でも、大阪線だし
「そやな。大阪いってまう。大阪行ってからいこかなぁ…。でも泊まるんは…。そうや!ユースホステル!!」
キモリの頭に電球マーク
「でも寄り道は…」
電球割れちゃいました。
「かなり長いけど、吉野口行って、なんや王寺で乗換?で木津まで行ってまた乗換?で宇治行けるやん!!よっしゃ!ルート出来た!」
じゃぁ歩きましょう。
「どっちにしても歩くんね…。まぁ4kmに縮んだし…」
楽だと旅した感じがしません。
「よっしゃー歩くでぇ!!」
〜4km後〜
「しんどい…あかん…。でも、吉野口見つけたぁ」
吉野口を発見しました。
「よかった〜。でも、今何時や…」
キモリは時計を見ました。
「ただいまの時刻。8:02。王寺行き、発車します。」
「待って〜!!」
駆け込み乗車。
「間に合った〜。」
「なお駆け込み乗車は大変危険です。」
「あ”。しちゃった…」
キモリはちゃんと京都へ行けるのでしょうか。

続く
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スー #3☆2005.09/30(金)17:20
第三話「宇治へ到着」

〜電車の中〜
(うひゃ〜。何とか乗れたわ〜)
「城陽ー。城陽ー。」
「城陽かぁ〜。あと少しかな〜。」
ぱちぱち
(ん?なんか火のにおいが…)
ぱちぱち
(って背中熱いねんけど…。なんやろ)
キモリは後ろを見ました。
後ろにあったのは隣に座っているヒトカゲの尻尾でした。
(なんや。ヒトカゲのしっ。ってええ!?)
「くふふ…」
(つか気づいてるしー。)
ヒトカゲは気づいていました。
「こうしたら背筋伸びるな?」
「ってなんやてぇ!?めっちゃ怖いやん!やめてや!」
キモリはキレました。
「焼くで〜」
「電車の中や!!」
「こうして尻尾でじわじわと…。」
ヒトカゲは意地悪く言いました。
(めっちゃむかつく…。車両変えよ…。)
「逃げんのかよ〜」
「死んだらあかんやろ!」
キモリは車両を移動しました。
「宇治宇治ー。宇治宇治ー。」
「って嫌な言い方やん!!」
放送に突っ込みました。
「宇治ついた〜」
無事に到着。
「えっとラルトスの家は〜。どうしょ、氏神神社よってこかな。やっぱ家行こ〜。」

〜お土産やとかが並んだところへ〜
「えっとな〜。カサがあって、銅鑼がたたける店は…。あった!!」
かさがあって銅鑼がたたける店を見つけました。
さぁこの店はいったい何なのでしょう。

続く
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スー #4☆2005.09/30(金)17:39
第4話「ラルトスの家出」

「銅鑼たたいたろ〜。そーれ…」
ゴ〜ン!!
キモリは店にあった銅鑼をたたきました。
「お母さんー。お客さんやでー」
「ラルトス出てー!!」
「なんでやー」
「忙しいの!!」
家の中から声が聞こえます。
「まったく〜。いらっしゃいま。あ!」
「久しぶり〜」
「久しぶりー!!」
「すみませーん。あら!」
ラルトスのお母さん、サーナイトが出てきました。
「お久しぶりですー」
「一人できたの?」
「はい。まぁ…。」
「どうしたん?」
ラルトスが聞きました。
「それはな〜」
〜説明中〜
「ってわけやねん!」
「えーなー。なぁ、お母さん、あたしも一緒に行きたい!」
ラルトスはねだります。
「あかんよ!あんたは休み無いの!」
サーナイトは怒ります。
「ええやん!休めば!!」
ラルトスはねばります。
「あかんに決まってるやろ!なんで3年休むん!中学校終わっちゃうやろ!」
「ええよ!別に!」
ラルトスはありえないことを言います。
「なんでよ!京大いくんちゃうん!?」
「うわーん!馬鹿ー!!」
「あ!!」
ラルトスは出て行ってしまいました。
「うち、探してきます!」
「ありがとう。多分、宇治川にかかってる橋か氏神神社やわ」
「はい!」
キモリは探しに行こうとしました。
その時…。
「すみませーん」
「あら、ヒトカゲ君」
「え!?」
キモリがふりむいた先には、電車の中のヒトカゲがいました。
「あ、電車の」
「知り合い?」
「ちゃいますよ!それより、ラルトスは?」
ヒトカゲが聞きます。
「家出してん!」
「なんで!?」
「説明してられるか!行くで!」
「俺も!?」
「そうや!友達なんやろ!」
キモリは強制的に連れて行きました。

ラルトスはみつかるのでしょうか…。

続く
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スー #5☆2005.09/30(金)17:53
第5話「一緒に旅をする」

〜宇治川にかかっている橋〜
「すみません!ラルトス見ませんでしたか!?」
「さぁ。知らへんわ」
「そうですか…。」
「キモリ!氏神神社の裏におったって!近づいたら逃げたって」
「よっしゃ、行くで!」

〜氏神神社〜
「ラルトスーどこやー!!」
「返事してー!」
返事はありません。
「ラルトスー!」
「うわーん!」
泣き声がしました。
「あ、あの声…。」
「ラルトスや!」
「ラルトス!!」
「あ、キモリ…。それに、ヒトカゲ!?」
ラルトスは無事でした。
「良かったー!戻ろ!」
「嫌よ…。」
「え…?」
「嫌やからね!」
ラルトスは意地を張ります。
「なんでな、帰ろ」
「嫌や!」
「うーん…。」
キモリは困ってしまいました。
「なら、特産品送ってもらえば?」
ヒトカゲは聞きます。
「って話知ってんの!?」
「聞いとった」
「特産品…。うん。帰る!」
何故かラルトスはあっさり帰ることにしました。
「え!?」
「だって、ヒトカゲ彼氏だもん!」
「彼氏!?」
「うん。まぁな〜」
(うち、好きな人すらおらんのに…。)
とにかく、ラルトスは無事に家に帰りました。

〜ラルトスの家〜
「ただいまー」
「おかえりー。」
(ってすっげ普通!?)
ごく普通に家へあがりました。
「キモリに特産品送ってもらうの!」
「そうなん?」
「はい…。でも、か」
金 と言おうとした瞬間…。
「送るお金は、こっちで出すわ」
「ありがとうございます!」
「…。日本旅かぁ。おもろそうやね。俺も行く」
「え!?あんた中学」
中学校は と言おうとした瞬間
「俺も十津川や。3年間休み」
「はぁ!?じゃあ何で彼氏なん!?」
「十津川で生まれて、京都きて、また十津川もどった」
「で、文通してんねん!」
(このラブラブめ)
キモリは少し恨みました。
「まぁ、俺も行くし」
「なんかいややけどええよ。」
「どっちやねん」

こうして、急にキモリとヒトカゲの日本旅になってしまいました。

続く
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スー #6★2006.02/22(水)20:08
第6話「大阪の旅始まる」

地図帳持ちのキモリと方言図鑑持ちのヒトカゲは大阪へ付きました。
「先兵庫行った方がええんちゃう?」
ヒトカゲは聞きます。
「兵庫は四国行く時や。そしたら淡路島もいける。」
「なら、まず北の方行くねんな」
「そうやね。」
どうやらルートが決まっているようです。
「で、大阪のどこ行くの?」
「うーん…。関空?」
「なんのためいくねん!」
どうやら大阪のどこに行くかは決まってないようです。
「ホンマどうしょ…」
ドン!
キモリは誰かとぶつかってしまいました。
「あいたー。あ、ごめんなさいぃ」
「こちらこそすみません。私の不注意で、お怪我ありませんか?」
ぶつかった相手はオオタチでした。
「大丈夫です。あんたこそ大丈夫?」
キモリはなれなれしく聞きます
「ああ…。もしお怪我をされていたら、私のせいやわ…。どうしましょう」
「あの、大丈夫なんやけど…。」
「どうしましょう」
オオタチは聞こえていません。
「オオタチ!」
「?」
声が聞こえたほうを見ると…
「また脱走したんか」
「あかんやんかー!」
サンドパンとニャースがいました。
「サンドパン!ニャース君!」
「あかんやん。入院してんのに」
「うん。ごめん」
「入院!?」
キモリとヒトカゲは驚きました。
「ええ。ストレスのたまりすぎで…」
オオタチが説明します。
「まぁ、病院戻らんと」
「うん。」
「うちらもついてっていい?」
キモリは聞きます。
「ええよ!たこ焼きわけたるわ!」
ニャースは愛想良く言います。
〜病院〜
「たこ焼きか、半分ラルトスに送ろ」
「送れんの!?」
「いけるやろ。最近はすごいねぇ」
「お前何歳やねん」
「あ、ごめんもう帰らへんと」
「ほななー!」
キモリとヒトカゲが漫才しているうちにサンドパンとニャースは帰るようです。
「ばいばい…」
オオタチは寂しそうに言います。
「オオタチってサンドパン好きやろ!」
ヒトカゲは聞きます。
「え!?はい…。実は…。」
どうやら好きだったみたいです。
「そうなん?なら、告白しちゃいや!」
キモリは言います。そう簡単に告白できたら苦労しません。
「…。そうですね。頑張ってみます!」
なんとオオタチは告白することにしたようです。
はたして告白は成功するのでしょうか。

続く
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スー #7★2006.02/22(水)20:08
第7話「大阪の旅 オオタチ、脱走」

「んでどう告白すんの?」
ヒトカゲが聞きます。
「お見舞い来た時好きです!!」
キモリは答えます。
「だからそんな簡単に言えたら苦労せえへん。」
ごもっともです。
「でも、 好きです はなんか嫌なんです」
「なんで?」
「大阪にすんでるんやから、敬語で告白は…」
「どうせ告白するんなら、好きやねん がええねんな?」
「はい。」
「う〜ん。じゃあ、後はいつ告白するかやんな」
3匹は考えます。
「あ、二匹とももう帰らないと。」
「え!?ずっとおったあかんの!?」
「当たり前やん。ずっとおったら病気治らんやろ!!」
「あ、そうか。」
キモリは病人の病気を治させないつもりですか…
「じゃ、また明日くるわ!!」
キモリとヒトカゲは病室を出ました。
「また明日…」
オオタチは少し寂しそうに見送りました。

〜次の日 病院〜
「えっと、何号室やっけ?」
「202や。つーか、なんか皆、そわそわしてるんやけど」
ヒトカゲの言うとおり。看護士さんがあっちへこっちへ。
「どうしたんですか?」
「え?ええ。オオタチが脱走して…」
「いつものことちゃいますのん?」
「ところが今回はどこにもいないの。家にも、友達のところにも」
かなり大事のようです。
「あかんやん!キモリ、さがそ!」
「うん。まず、サンドパンとニャースに言っとこ!」
〜連絡完了〜
「二人ともなんかオオタチの行きそうなとこある!?」
「でもそういうの看護士が探したんじゃないん?」
「あんたらしか知らんとこもあるやろぉ!!」
キモリは必死なります。
それにしてもこの物語は皆家出しすぎです。
「じゃ、わいがよういっとるたこ焼き屋!」
「ニャースのいってるとこちゃう!!」
珍しくキモリは突っ込みモード。
「ちゃう!何回か三匹で行ったことあんねん!そん時オオタチ楽しそうやったの!」
ニャースは主張します。
「そうなん?なんや。はよいってよ」
(なんて自分勝手な…)
三匹とも呆れてしまいました。
「ほなそのたこ焼き屋行こ!」
「ん…?」
サンドパンは立ち止まりました。
サンドパンは何故立ち止まったのでしょう。
そしてオオタチは見つかるのでしょうか。

続く
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スー #8☆2006.02/23(木)21:27
第8話「大阪の旅 告白」
「どうしたん?」
「もしかすると、三角公園!」
「いや、あそこちゃうやろ」
「ニャースたちはたこ焼き屋行っといてや!俺は公園行く!」
サンドパンは走っていってしまいました。
「あ、行ってもた」
「はよたこ焼き屋行こ!」
〜たこ焼き屋 店内〜
「おばちゃーん!たこ焼きちょ…ってちゃうわ。オオタチこうへんだ?」
「さぁこんかったわ」
どうやらたこ焼き屋で無いようです。
「あかんやん!」
「どうしょー…」
「なぁキモリ、ちょい耳かして」
「なんや?」
「あー!こそこそ話あかんのにー!!」
ニャースは言います。
「たこ焼き屋居らんかったのにそんなこといっとんちゃうわ!!」
キモリはキレました。怒ると結構怖いようです。
「でヒトカゲ何?」
「うん。あんな、オオタチって公園にいるってのサンドパンが分かるおもて逃げたんちゃう?」
「へ?どういう意味?」
「だから、サンドパンは公園に来てくれるって分かって、それで来たら告白って事やったんちゃう?」
「そうなん!?」
二匹は小声で話します。
何故かヒトカゲが女の気持ちを分かっています。
「そうなんや〜。」
ニャースは盗み聞きしてました。
「イヤー!!」
「イヤーちゃうわ!」
「盗み聞きすんな!」
キモリは一生懸命ニャースを尻尾で叩きます
「イタッアタッやめーやぁ!」
「やめるかこのっ」

「ニャースー!」
「キモリちゃんー!ヒトカゲ君ー!」
どこかから声が聞こえます。
この声は、オオタチとサンドパンです。
「みつかったん!?」
「ああ。公園におった」
「良かった〜。」
皆安心しました。
「ごめんなさい…」
「ええよええよ」
「ところでキモリ、明日ぐらいに次いこ。」
「うん。そやね」

〜次の日 電車の中〜
「次、和歌山?」
ヒトカゲが聞きます。
「うん。…あ!!」
キモリは何かを見つけました。
「どうしたん!?あ!」
二匹の目線の先には…。
「キモリちゃん、ヒトカゲ君、バイバイ!」
「ほななー!さいならー!」
「またあおなー」
なんと三匹が見送りに来てくれました。
「バイバイ!!」
「あ!」
オオタチは思い出したようにキモリとヒトカゲに近づきます。
キモリは窓をあけました。
するとオオタチは、キモリとヒトカゲに…。
「逃げた後、サンドパンが公園に来てくれて、私そのとき告白してんよ。」
「なんて!?」
「今は良くわかんない。別に、嫌いなわけじゃないけど…。だって」
「まだチャンス あるんね!」
「うん!」
「では、出発します!」
放送が流れます。
「あ、じゃあねバイバイ!」
「バイバイ!」

電車が出発します。
大阪の旅は終わりました。
次の目的地は和歌山です。

続く
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スー #9☆2006.03/03(金)20:26
第9話「和歌山の旅 白ら浜の伝説」

「白ら浜ー!!」
キモリはいきなりハイテンション。
「もう夜やけどな…」
ヒトカゲは長旅で疲れてます。
「うんそやね。じゃあ遊ぶの明日にしょー」
「俺泳げないっちゅーねん」
ヒトカゲががっくりしながら言ってもキモリは気にしません。
「そんならうちだけ遊ぶわー♪」
なんて自分勝手なのでしょう。
キモリはさきさき進みます。
すると急に止まりました。
そしてしゃがむと砂をビンにいれて…
「これラルトスにあげるー!!」
「安上がり!?」
なんてケチなんでしょう。
しかしキモリはそんなこと気にしません。
ヒトカゲをおいて旅館へ行ってしまいました。
「ええ!?」
ヒトカゲは急いで追いかけました。

〜旅館の中〜
「遅いねぇ〜」
キモリがヒトカゲに言いました。
「おいてったのおまえだろ」
ヒトカゲは少しいらつきながら言いました。
「まぁそんなことより、あの置物、不思議ちゃう?」
キモリの指差す方向には、人魚 ミロカロスの置物がありました。
「字ぃ読んでや〜。わからへんねん。」
「おまえアホやからな…」
ヒトカゲがつぶやくとキモリはむっとしながらいいました。
「そら風邪ひいたことあらんけどさぁ…」
認めてしまいました。
「…。読むで。
『伝説の人魚 ミロカロス
 何百年前、白ら浜に現れたという。
 そして津波を知らせた。
 地上に出る時は女に化ける』
 なんや。簡単な事やん。」
「あら。ほんまやね。まぁええわ。そろそろ寝よ!」
「まぁええわばっかりやな。」
さきさき行くキモリに呆れながらヒトカゲも後を追いかけました。

〜次の日の夜 白ら浜〜
「白ら浜!!」
再びキモリはハイテンション。と言うか常にですが…
「なんで夜にくんねん」
ヒトカゲが聞きます。
「朝とかこんでるやーん♪」
そう言ってキモリは遊び始めました。
「危ないやろ…」
「大丈夫!!人っ子一人(?)おらんもん」
「いや、おんで。」
「え!?」
ヒトカゲの言った方を見ると、そこには一匹のポケモンがいました。
「サーナイトやわ。」
キモリがつぶやきました。
「何してんのやろ。聞きにいこ!!」
キモリは走り出しました。
「こっちが何してんねん思われるわ…」
ヒトカゲはぶつぶつ言いながらも追いかけました。
何故、サーナイトはこんな夜中に立っているのでしょう。
そして、キモリはなれなれくして、大丈夫なのでしょうか。

続く
p2178-ipbf404osakakita.osaka.ocn.ne.jp
スー #10★2006.05/23(火)15:25
第10話「和歌山の旅 謎のサーナイト」

「おーい!!」
キモリはなれなれしくサーナイトに喋りかけます。
「何者っ!?」
サーナイトはそう叫びました。
驚くのも無理はありません。
キモリが異様になれなれしいのですから。
「うちはキ…」
キモリが自己紹介をしようとした瞬間でした。
サーナイトは黒い球を手からはなちます。
シャドーボールです。
キモリはシャドーボールを間一髪でよけました。
「な、な、何すんねん!」
キモリは叫びました。
「自業自得やろ…」
ヒトカゲは呟きました。
ヒトカゲの言うとおりです。
「いきなり喋りかけるから…」
サーナイトは困った顔で言いました。
やっぱりキモリが悪いんですよ。
「ふーん」
どうやらキモリはどうでも良いようです。
自分勝手にも程がありますね!
「ところで、なんで立ってんの?」
キモリは急に話をそらします。
サーナイトはつんと答えました。
「そんなこと、関係無いじゃない」
そしてそのままどこかへ行ってしまいました。
「ちぇっ」
キモリはちょっと機嫌を損ねたよう。
サーナイトとは反対方向、旅館の方へ行きました。

〜部屋〜
「ふぅ…」
キモリに振り回されたヒトカゲは、寝ようと布団に入りました。
キモリはどこかへ行っています。
「ヒトカゲェー!!」
ところがキモリが叫びながら部屋のドアを勢いよく開けて部屋に帰ってきました。
迷惑ったらありゃしません。
「お祭りー!!」
キモリはまだ叫びます。
この子は人のことを考えると言うことができないのでしょうか。
「明日やから行く!」
できないようですね。
「行きゃええやん」
さっさと寝たいヒトカゲは、適当に答えて寝てしまいました。
「わーい」
キモリは喜んで寝ました。
『はやく明日になりなさーい』と思いながら。

〜次の日 お祭り〜
お祭りは海岸で行われました。
お面、綿飴などいろいろな屋台がならんでにぎやかです。
ハイテンションなポケモンがたくさんいます。
キモリもそのなかの一匹でした。
「やってられん…」
ヒトカゲは今日もつき合わされます。
同情しちゃいます。
「わーい」
キモリは気にせずハイテンション。
人目きにせずハイテンション。
『恥』と言う言葉を知りません。
「疲れた…。俺、休むわ」
ヒトカゲはそう言って旅館の方へ戻りました。
「ばいばーい」
キモリは綿飴を食べながら言いました。
「なんで疲れたんやろね」
原因はあなたです。
キモリは綿飴を食べ終わると、たこ焼きの屋台へ走っていきました。

ドンッ

ところがポケモンとぶつかってしまいます。
「あいたぁ〜」
「誰や。どんつくのは」
『どんつく』とは和歌山語で『ぶつかる』らしいです。(あやふやな説明すな)
キモリがぶつかった相手、それはあのサーナイトでした。
「ああ、あんたね」
サーナイトは呟きます。
(あんたねってうち、礼儀知らずってされてるやん…)
キモリは珍しく心配になりました。
「すんませーん」
「気をつけてや」
サーナイトはキモリに呆れつつも呟きました。
「じゃ、私は疲れたから帰るんで」
そしてそのまま海の方へ行ってしまいました。
キモリは少し気になることがありました。
「普通旅館のほういかへん?」
このあたりにキモリ達の泊まっている旅館以外の旅館は無いそうです。
「帰る」といっているのだから海には行かないはず。
キモリは気になって後を追いかけました。

続く
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[785]

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ぴくの〜ほかんこ