暗黒のジェミニ | #1☆2007.04/10(火)22:22 |
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新しく登録したものです。 ・キャラクター紹介 レオ・コリンズ…本作の主人公。ブラッキーをただ一匹だけ引き連れている。糸があうと最大のコンビ力を発揮する。 ミレイ・コリンズ…レオの妹。しかし、血縁関係はなく、そのためかレオとあまり顔を合わせたがらないようである。 スティーブン山崎…レオの幼馴染。孤独を徹底的に嫌う。いつも人と一緒になりたいためか、時々暑苦しい。レオのわら人形的な存在でもある。(ぁ) アウストテピトロクス…レオの親友。頼りになるが、名前が長いので通称「アウスト」と呼ばれているのが落ちである。 ミラフォース団…レオの命を狙う悪の集団。ボスはかなり怖い。…らしい。 あとは省略です(まだあるのかよ)。 どうぞよろしく。 |
暗黒のジェミニ | #2☆2007.04/12(木)16:21 |
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第1話「世界へ出発」 とある日の朝― レオ「母さん、ジャム取って」 母「そんなの自分で取りなさい、それより、今日は早いんでしょ?学校」 ミレイ「あぁ、もう時間だし。やばっ;」 スティーブン「レオのお母さん、そろそろお時間ですので…」 母「あっ、そうね。じゃあ気をつけていってらっしゃい」 レオ「いってきま〜す」 しかし、その顔にはどこか薄笑いを浮かべているような感じがした… まさにレオたちの旅立ちである だいたい、事の発端はレオとミレイとのけんかからなのだ。 回想 ミレイ「ねぇ、どうしていっつもお兄ちゃんはそうやって、知らない、ってにげるの?どうせ全部嘘なんでしょ!ねえ!」 レオ「知らないものは知らないさ〜。だいたいお前なんかに教える筋合いなんかないんだよ!この小僧め!」 ミレイ「小僧って何よ!小僧って!もうあんたとは絶交よ!」 レオ「いいよ。あっ、そうだな、いいところを教えてやろうか?絶交のさ。」 それが例の旅立ちなのだ。ミレイはあっさりと ミレイ「いいわよ。ただし、あんたがまけたら私に謝罪をするとともにコリンズ家の名誉権利を私に譲るんだわ!」 こういってのける。レオはミレイをあざ笑うようにして部屋を出て行った―― とある場所―― スティーブン「どこなんだ?ここは…」 アウスト「ただの砂漠じゃないか、レオ。一体何のつもりだ?」 レオ「なんかネットにここがおすすめってさ、書いてあってもんでね…」 ミレイ「もうお別れよ。アウスト君、こっちよ。」 レオ「サイト(ブラッキー)、スティーブン。いざ出発だ。」 サイトは知らん顔をしてレオたち二人についていった― 続く どうでしょうか?この作品。(さぁな) |
暗黒のジェミニ | #3☆2007.04/16(月)19:19 |
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第2話「ヒート・シティ」 砂漠を歩いて数時間―― レオたち一行はある町の近くまで来ていた。 レオ「どうする?暗いけどもう町近いし…」 スティーブン「でも、確かこの先の町では午後6時以降からは警備トレーナーがつくからな…、やめようぜ。」 レオ「う〜ん、じゃ、サイトに聞いてみよう♪こいつ凄いんだぜ」 そう、このサイトは予知能力を持ち、レオの「バイザーサングラス」に伝えることが出来るのだ。 サイト「う〜ん…そうねぇ。じゃあ、こうだ!」 「ピピッ!」 レオのサングラスにデータが届いた。 そして、レオが口にした言葉は… レオ「作戦決行!町に行くぜ、スティーブン」 スティーブン「え〜、いくのぉ〜。やだなぁ…」 一方そのころミレイたちは―― アウスト「今頃レオ君何してるかなぁ…」 ミレイ「そんなの気にしないの!お兄ちゃんなんかね、もう帰ってこなくていいの!何かに飲み込まれてしまえばいいんだわ!」 アウスト「ミレイさん!そんなことないですよ!だいたいもう『ヒート・シティ』に着いたんですから、落ち着いてっていったじゃないですか!いいですか、あのですね――」 ここはヒート・シティ入り口。検問所である。 レオたちは検問員に気づかれないようにそっと横を通り抜けていく。 スティーブン「あ〜、頭にくる。こう言う事、俺嫌いなんだよな〜。早く行きてぇぜ。」 レオ「あ〜気づかれるって!静かにして!もう。サイト、行くぞ…」 サイトが飛び出した瞬間に気づかれてしまったのだ。 監視員1「こら〜!何やつじゃ〜!まて〜!」 レオ「やばい!気づかれたか!」 スティーブン「だから言ったろう、やめろってさ。なぁ。」 レオ「ク…、サイト!もうやるしかないぜ!」 壁から出てきたレオ。 監視員2「ほかにもいたのか!」 サイト「望むところ!レオ、オペレートよろしく!」 レオ「まかせろ、この俺に間違いはない!」 監視員2「フフフ…、待っていたよ、レオ・コリンズ君」 レオ「なに…!?」 続く ご感想お願いします(ないのに・・) |
暗黒のジェミニ | #4★2007.04/20(金)00:30 |
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第3話「ヒル大襲撃!」 監視員2「フフフ…、待っていたよ、レオ・コリンズ君」 レオ「なに…?」 スティーブン「レオのことを知っているのか?」 レオ「…貴様、ヒル使いだな。」 ???「ハハハ、そうさ、俺はヒル使いのヒラーさ。どうだい、ここはひとつバトルでもしていくかい?」 レオ「断りはせんが、何か条件でも一つ…、たとえばこの先の地図とかさ。」 やっとレオたちの目的に気がついたのか、ヒラーは警戒の言葉を口にした。 ヒラー「だっ、だれがこの先を進ませるか、この盗賊め!勝負だ!」 レオ「サイト、準備はいいな?行くぞ!サイト、シャドーボール!」 黒球がヒラーにむかって地面を剥ぎながら飛んでいく。 ヒラー「行けっ!ダークライ!やつをケチ散らせ!」 シャドーボールは全く効いていない。しかし―― ダークライ「グルアァッ!!グルルゥ…!」 スティーブン「ん?ダークライの様子がおかしい…」 レオがサイトをとめて話しだした。 レオ「ヒラー、そいつ、ダークライじゃないだろ。そいつはフェイスポケモンだぜ。つまり、偽者なんだ――」 ヒラー「そっ、そんなはず…、ない!そんなことはあってはならないんだ!お前の言っていることは嘘なんだ!やめてくれ!うわぁ〜!」 ヒラーが泣きじゃくりながら、なおも話し続ける。 ヒラー「スティーブン!君のお父さんならもういないよ…、この世には。でも、君のお父さんは生まれ変わったんだ、何かに。」 ヒラーのこの言葉が後々重要になってくるのだ。 レオ「そうか。そう言う事だったのか、ありがとうよ。俺たちの用件はここまでだ、偽ダークライを処刑する。」 スティーブン「え…?」 サイトは破壊光線をはきだし、それによって偽ダークライはもろくも崩れ去った―― ここはヒート・シティの某ホテル アウスト「少し外が騒がしいですね、様子でも見に行きましょうか?」 ミレイ「うん、そうするわ。」 短い言葉を口にしたミレイとアウストは、ホテルから出て行ったのであった― レオ「ヒラー、ついて来い。お前を例の逃走犯として、19時57分、逮捕する。」 ヒラー「お前、逮捕状はあるのかよ!不法な逮捕だぞ!」 レオ「逮捕状はほら、ここだぜ。これでいいんだろう?」 ここでの逮捕状は、携帯電話に記載されている逮捕状をヒラーに突きつけたものである。 レオ「あっ、あと検問員さん!僕たち、ここに入れてくれませんか?俺、レオ・コリンズというものですが…」 検問員1「携帯電話、または手帳によるパスポートを拝見させていただきます。…おぉ!あなた方がポケモンセイバーですか、あっ、ではどうぞ。」 スティーブン「ヒラー、さっき俺の父さんがどうたら、って話の続きが聞きたいんだが。」 続く |
暗黒のジェミニ | #5★2007.04/25(水)22:36 |
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第4話「ヒル大襲撃!(中編)」 スティーブン「ヒラー、さっき俺の父さんがどうたら、って話の続きを聞きたいんだが。」 さっきまであんなに騒いでいたヒラーが、逮捕されてからは黙りっぱなしである。 レオ「気にするな、スティーブン。こいつは俺と警官が何とかしてやるからさ。」 数日後―― 「PPP!PPP!」 レオ「おっ、ついにきたか。ヒラーの判決。」 スティーブン「ポケモン・ポリスからか?」 レオ「あぁ、そうさ。『《本法廷は、被告人ヒラーを禁固3年の刑に処する。》とのこと。』だってさ。まぁ妥当だろうな、極刑を除けば…。」 スティーブン「どうしてだよ?『懲役』のほうが刑が重いんだろ。だから普通は『懲役』だろう?」 レオ「懲役だと、服役するときの移動中に簡単に逃げられてしまうんだ。それに、特にここのヒート・シティは世界でも屈指の警備力・監視力があって、禁固でも懲役でも同じくらいのレベルで警備しているからな。」 レオ「あっ、そうそう。そういえばあいつから聞いたんだけど、ミラフォース団は俺一人だけなんだ、って言ってたな…。つまり、ミラフォース団なんて、形だけで実体はないっていうことだ――」 スティーブン「ちょっと待った!…えぇぇっ!どうゆう事だ〜!?」 スティーブンが大きい声を上げているそばで、ミレイたちは―― アウスト「なんの情報もつかめていないじゃないか、もういきましょうよ。次はアクア州アクア・シティです。あちらのほうが安心できますよ。」 ミレイ「そうね、次ね。ホテル、チェックアウトしなくちゃ。」 数時間後―― ミレイ「いくわよ。…、さらばヒート・シティ。さらば…。」 アウスト「ヒラーは実刑みたいですし、あんしんしていけますね。」 アウストたちはミラフォース団の実体を知らないらしい。 まぁ当たり前のことだが。(なっ) ミレイ「アウスト君、飛ばすわよ。」 ツーリングバイクを思いっきり飛ばしてミレイたちはアクア・シティへ向かう― 一方レオたちは交通手段は歩きしかなく、歩いて数百キロ先のアクア・シティへ向かった― レオ「あ〜ぁ、車でもあればなぁ…。」 スティーブン「ん?後ろから見覚えのあるような車が…」 レオ「えっ?マジかよ!誰だか知ってるのか!よし!便乗するぜ!」 スティーブン「すいませ〜ん!止めてくださ〜い!」 ???「山崎君!久しぶりじゃないか――」 レオ「スティーブン、アイツはファントムだ。夕方だからそうは見えんがな。」 スティーブン「でも、とりあえず乗っていこうぜ。」 レオ「降りたあとにつぶすぞ、いいな?」 スティーブン「あぁ。いいさ。」 レオ「出て来い!サイト!」 モンスターボールから繰り出されたサイトはかったるそうだ。(笑) 続く |
暗黒のジェミニ | #6☆2007.04/28(土)00:27 |
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第5話「ヒル大襲撃!(後編)」 レオ「出て来い!サイト!」 モンスターボールから繰り出されたサイトはかったるそうだ。(笑) スティーブン「あぁ!やっぱりRさんだ!」 R氏「おぉ、やっぱりスティーブン君か!久しぶりだね!…で、隣にいる子は…?」 スティーブン「レオ君だよ。1回くらいはあってると思うんだけどなぁ。」 R氏「(ギクッ!ばれる!)えっ、そ、そうだったね、アハハハハ…。で、車に乗りたいんだろう?どこまで行くかい?」 レオ「アクア州、アクア・シティまで。北東に約110キロのところ。」 R氏「(やっぱりな…)あぁ、そこならおじさんも結構行ってるよ。さあさあ、乗って、乗って―」 レオ「やっぱりアイツはファントムだな。」(小声) 全てはレオの予測どおりだった。 そして、作戦もレオの思惑通りに進んでいったのである―― 数時間後―― R氏「もうそろそろで着くから、用意しておきな。…、フッ。」 レオ「じゃ、もういいです。ここで降りますから。ありがとうございました。」 R氏「ん〜、じゃあここでお別れだね―」 レオ「…、別の意味でな。いけっ!サイト、シャドーボール!」 車体の内部からぶち壊し、レオたちは車から脱出した。 サイトの攻撃はなおも続く。 レオ「サイト!やつの隙をついてだましうち!」 サイト「ウゥッ、ワァン!」 まるで音速を超えるような速さでRを切る。 しかし、Rの受けたダメージはそれほどのものではなかった。 いや、ダメージがないといったほうが的確だろう。 R氏「ヘ〜、やっぱりね。そう思ったよ、君のことだから。」 スティーブン「ダメージがない…!?」 レオ「ヒラーだな、その声は。」 ヒラー「そうさ。今度こそヒル使いとしての実力を見せてやるよ。」 スティーブン「と言う事は…もしかして―」 ヒラーの目は本気そのものだ。 スティーブンが口を開いてからまもなく、大量のヒルがレオとサイトに襲いかかってきた。 レオ「ク…、痛みもしねぇのに血をすってやがる。このままだとあと数分持つか…。」 そんな中、スティーブンはその非凡な頭で策をめぐらせていた。 スティーブン「守る…、あっ!そうだ、その手があったか!いけっ!バリヤード!バリアでレオたちを守ってくれ!」 バリヤードのバリアにより、なんとか一件落着したかに思えた。 だが―― ヒラー「へ〜、なかなか考えるね〜。でも、ヒルはそんなに甘くないんだよ…。」 レオ「な…、バリアが…壊れていく…?」 ヒラー「行け!ヒルどもよ、血を吐き出せ!やつをつらぬけ!」 今まで吸った血を自分のエネルギーに変換してバリアを破壊したのだ。 サイトの体力はすでに限界の域に達していた。 しかも、回復アイテムも受け付けないほどであったのだ。 ヒラー「ヒェ〜、楽しいぜ〜!フゥフゥ〜!」 ヒラーは余裕をこいている。 もうこうなっては、サイトだけでは足りなかった。レオも短剣で加勢する。 レオ「あぁ!きりがねぇ!サイト、月の光!」 ちょうどそのバトルの真っ最中、ポケモン・ポリスの巡査らしき人物が通りかかった。 巡査「はな?何なんだ、あれは…って、レオ君じゃないか!」 巡査がトランシーバーを取り出してレオと連絡を試みる。 そして、レオが携帯電話を取り出そうとした瞬間に、レオをまばゆいばかりの光が一瞬にして包み込んだ。そして、その光はサイトの体ををも包み込んだ。 その二つの光は互いに接近し、そして合体した。 音が大きく響く―― レオ「…、貴様、処刑する…!」 そのすがたは、頭が獣のようで、肩は強靭な雰囲気が感じられる。さらに、首には黒いマフラーが巻かれていて、風になびいている。足のほうも、いかにもすばやさそうな感じだ。 ヒラー「ほ〜、『クロス・シンクロ』だな。俺にはまねできんぜ。なかなかやるじゃん…。」 レオ「(手に邪悪なパワーを感じる…)いいか、覚悟しろ!シャドーボール!」 ヒラーのヒルでは数が足りなかった。シャドーボールがヒラーに直撃する。 地面にたたきつけられたヒラーの首をつかんで持ち上げる。 しかし、レオが再びシャドーボールをぶつけようとした瞬間、ヒラーを大量のヒルが巻き込んだのだ。 ヒラー「へ、あばよ。」 レオ「あっ、まて――、だめか…。」 スティーブン「逃げられた…。ってかさぁ、半年で捕まえろって無理でしょ〜。ねぇ〜?」 レオ「無理かどうかは、わかんないよ。」 レオは自信があるようだ。 その時、ポケモン・ポリスのある巡査が近づいてきた。 巡査「レオ君、レオ君!どうしたんだい?そのすがたは…。」 レオ「『クロス・シンクロ』って言うらしいよ。ヒラーが言ってた。」 巡査「へぇ〜、不思議なものだなぁ〜。」 続く |
暗黒のジェミニ | #7☆2007.04/30(月)13:09 |
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第6話「フォレストの予兆」 レオ「『クロス・シンクロ』って言うらしいよ。ヒラーが言ってた。」 巡査「へぇ〜、不思議なものだな〜。」 ところ変わって、ここはアクア・シティの正面出口。 ミレイ「アウスト君、フォレスト・シティってどこなの?」 アウスト「リーフ州、フォレスト・シティ。アクア・シティから南南東に約160キロのところ。それにしても、どうしてポケモン・ポリスはいきなり僕らの捜査先を変えたのだろう…。」 ミレイ「気にするのも仕方ないわ。でも、早く行かないとヒラーを逃してしまうわ、きっと。」 アウスト「そうですね。はい…。(ハァ…)」 ミレイ「飛ばすわよ。しっかり手すりにつかまってな!」 アウスト「あぁ、人が変わってる…。」 ミレイ「なんか言った?」 アウスト「ハヒィッ!!な、何にもありましぇ〜ん!」 バイクはエンジンをふかしながらアクア・シティを離れていった。 数時間後―― ミレイ「ふぅ〜、到着〜!」 アウスト「自然豊かですね。あぁ、いい空気だ…。」 ミレイ「久しぶりに涼しいところに着たわね。アクア・シティでも多少暑かったのにね〜。」 アウスト「そうですね。とはいえ、ここにヒラーがいるかもしれないんですよ…。あぁ怖い、怖い。」 そのころから、空が曇り始めた。 アウスト「うぅ〜ん、不気味な風だな〜。」 そのころレオたちはというと… 巡査「ここから西に約60キロのところに、スカイ州、クラウド・シティがあるので、そこまで行きませんか?ポケモン・ポリスの本部があるところです。あっ、あとは、途中にスカイ州に入るときに、エレベーターに乗ってスカイ州に入りますので。」 レオ「確かに『スカイ』なだけあるな…」」 巡査「あ、そうだ、レオ君。その『クロス・シンクロ』を携帯電話に組み込んでシステム化してあげようか?」 レオ「あ、ありがとうございます!」 続く |
暗黒のジェミニ | #8☆2007.04/30(月)19:08 |
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第7話「雲の上での出来事」 前回の話では、ヒラーを接戦の末逃してしまったのだが、ポケモン・ポリスの巡査に本部に招待されたレオたち。 さて、どんなことがレオたちを待ち受けているのやら… 「そうそう、スカイ州への行き方は、このアクア・シティの正面出口から西へ約60キロのところにエレベーターがあって、それに乗ってクラウド・シティへ行ってくれ。僕は用事があって早めに行かないと…」 「『クロス・シンクロ』システムは――」 「あぁ、それなら用事が済んでからね。どうせ君たちがつくころには終わっているから。」 巡査は足早に去っていった… 「ンまぁ早く行こうぜ。直接ヒラー事件に関係なくても、間接的には何かつかめるかもしれないからな。」 「う、うん…。」 「(やけに元気ねぇな〜。どうしたんだろう…)」 レオたちの交通手段はどうせ徒歩しかないのでのこのこと歩いていくのだった。 まぁしょうがないだろう。 「途中から走ったから、結構速くついたな〜。」 「だいたい8時間くらいか?」 のこのこと歩く二人に、のこのこと寄ってくる人物が一人。(あそ) 「お、キミたちか。じゃあ早速はじめようか、組み込みを。」 「これをこうしてこうやって、赤球3発、黒1発。黒が出たらその日1日は――」 「おい!『スネオ探偵事務所』のパクリだろーが!」 本当にすいません。本当に。 まぁそれからいろいろあって―― 「よし!出来た!レオ君、これでメニュー画面に入って、すぐ使えるように一番上をクリックすればいいようになってるから。」 「ホントだ、『クロス・シンクロ・システム起動』ってある。」 「やったね、レオ!これでアイツをコテンパンに――」 「いや、これだけでアイツに勝てるわけじゃない。アイツはこれを超えるためにさらに強くなるだろうから。」 実際、ヒラーは本当に強くなっていたのだ。 「うわー!」 そこには、警備ロボをむさぼり壊すあるユクシーの姿があった。 「ユクシー!ギガインパクトGX!」 続く |
暗黒のジェミニ | #9☆2007.05/03(木)23:23 |
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第8話「都市の中の田舎町(前編)」 「…じゃ、行ってらっしゃい!」 「ありがとうございました、Eさん」 巡査の名は『E』と言う。 「気をつけるのだよ。あと、何かあったらまめに報告してくれ。」 レオたちはその場を去っていった―― スカイ州の正面エレベーター付近で横暴しているものが一人。 あの時とは明らかに違っていた… 「ユクシー、サイコキネシスBX――」 そこにある一人の戦士が現れた。 「黒・影・魔・爆・裂・弾!」(シャドー・ボール) 大きな音が轟いた。 「ユクシー!」 「よっ、よくも僕のユクシーをぉ…、ええぃ!ヒル共!アイツを殺れ!」 「黒・魔・防!」(まもる) 何とか守りきった。 「ヒルよ!止まれ!」 「そ、それにしても…、お前は誰だ?」 アンタ、聞くの遅いぞ。(うん) 「俺はレオ・コリンズ『サイト・クロス』だ。わかるだろう?」 「ほほぅ、お前か…。コリンズ君、キミ、Eと友達なんだって?ははぁ、残念な友達だねぇ…。」 「ど、どういうことだ!?」 「Eが俺へのスパイとでも言うのだろう、あの言い方だと。」 「いやぁ、それが違うんだなぁ。いいか、アイツはなぁ、俺とは違うけど同じくお前を狙うやつなんだぜ。だからアイツの言う事はあんまり信用しないほうがいいぜ。マジで。」 スティーブンにはすぐにその嘘が分かったようだ。 「ヒラー、あの人はさぁ、いまだかつてだれもコピーできなかったポリス証明書を持ってたぜ?…って、あれぇ?君の言う事はなんだったのかなぁ…、アハハハハ…。」 「ん?そ、そうだったっけなぁ…」(汗) うわぁ、図星だぁ…(笑) 「おおっと!ポリスに対するうその発言、聞き逃さなかったぜぇ…。」 そしてレオたちは、ヒラーの逮捕作戦に踏み切ったのである―― 続く |
暗黒のジェミニ | #10★2007.05/07(月)19:17 |
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第9話「都市の中の田舎(後編)」 「ふぇ〜?捕まえるってぇ?別にいいけどぉ〜、どうなるかなぁ…」 「スティーブン、行くぞ。」 まず、レオはサイトを繰り出した 「さいと、シャドーボール!やつを出来るだけ近づけろ!」 「ウゥッワァッ〜!」 シャドーボールをよけたヒラーはレオに近づいてきた。 「いけっ!アグノム!ギガインパクトXXX!」 レオがここでやられるわけがない。スティーブンに救助を要請したあと、 「サイト、はかいこうせんSX!」 とてつもない速さで相手のアグノムのギガインパクトXXXを水面すれすれを飛ぶ水鳥のようによけてアグノムに直撃した ヒラーはもうあきらめたのか、自主的にレオに近づいてきた。 「今回逮捕を頼まれたのは俺じゃない、スティーブンだ」 「あぁ、そう」 ヒラーは右腕をスティーブンに突き出した 「んじゃあ、ヒラーを大量殺傷罪および二回にわたる逃走を繰り返した上、窃盗を行ったとして逮捕する。逮捕状はここだ」 しかし、エレキ州のスパーク・シティ警察署へとヒラーを連行するレオ達を、まさかの出来事が襲うのだった―― 「フフフ…」 警察署手前でいきなりヒラーが暴れだした 「ウウウウゥゥッ…、グルウワァッー!!」 パキーン、と手錠を破ったあと、ヒラーは早々と姿を消してしまった… 「…、まぁ、それはそれとしてなぁ、あんなところでとりのがすお前も悪いやつだよな」 「だったらレオがまたとっ使えればよかったジャンかよ、なんなんだよ…」 「なぁ、スティーブンよ、金眼族としての掟、それだけはいかなるときでも死守しなければならないのだ…。分かってくれよ…」 「『そうしないと処刑されるから』だろう?そんなの分かってるんだよ!なぁレオ、もうやめようぜ、こんなお遊び――」 その時、レオたちの目の前に一点の光が現れた 目をつくような強い光。1分くらいは続いただろうか、急に光が消えたと思ったら、一体のポケモンが目の前に現れた 「こ、これは…」 「エ、エムリット…!」 「(君達かい…?けんかをしていたのは…)」 なんと、このエムリットもテレパシーが使えるようだ 「う、うん…」 続く |
暗黒のジェミニ | #11☆2007.05/10(木)17:13 |
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第10話「聖地―スパーク・マウンテン―」 「(君達かい?けんかをしていたのは…)」 なんと、このエムリットもテレパシーが使えるようだ 「う、うん…」 「君、使える技は?」 「(ギガインパクト・れいとうビーム・10万ボルト・じんつうりきだよ。それより、早く遊びたくてたまらないんだ。だから、仲間に入れてくれないかい?)」 「いいけど…、またクラウド・シティに戻って君をクロス・シンクロシステムに登録してもらわないといけないんだ。それでもいいかい?」 「(もちろん!)」 「でも、サイトであのくらいの時間がかかったんだから、このエムリットだともっと時間がかかりそうだぞ。それに、伝説のポケモンだし」 「う〜ん、弱ったなぁ〜」 とりあえず、クラウド・シティに戻ったレオたち。だが、例のE氏にフリーダム(レオがエムリットにニックネームをつけた)を差し出したところ、少なくとも4日、5日はかかる、と言われたのだった… 「はぁ…。そんなに時間がかかるとはなぁ…」 「しょうががないよ。なんせ伝説のポケモンなんだからな」 レオがかなり落ち込んでいる。スティーブンはこんなのははじめて見た、とでも言うような顔だ 「ふぁ〜あ。そういえばスティーブン、おまえさぁ、スパーク・シティのサンダー温泉街に行きたいって言ってたよな?そこでも行くか?」 いきなり、レオが切り出す 「かつては、スパーク・マウンテンと言われていたところなんだって。やっぱり、マウンテン(山)なだけあるな〜」 「っつーか、火山の近くに出来んだろ?普通さぁ」 しばらくの長い沈黙が続く(ぇ) 「い、行こうぜ」 「あ、あぁ…。うん…」 気まず〜い雰囲気の中、温泉街へと向かうのであった 数時間後―― 「もう夕方だなぁ〜。早く決めようぜ、宿」 「ん?なんか見覚えのあるやつがいるぞ…、ほら、あそこ」 「あっ、ホントだ!誰だかは遠くてよく分からないけど」 向こうも気づいたようだ どんどん近づいてくる 「あれ、レオとスティーブンかな?小学校の時から会ってない(現実世界で)けど…」 「ふふ〜ん、やっぱパラレルだったんだね。バイザーサングラスが反応したよ」 ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ もう見えるところまで近づいてきた。そして、 「ハァ、ハァ、ハァ…。やっぱりレオだ。そしてスティーブン。久しぶり」 「久しぶりだなぁ、本当に。で、何でお前がここにいるんだ?もしかして、お前もか?」 「フフ…、そうさ。僕も任されたんだ、ヒラー討伐にね」 まさかぁ、というレオの顔 そして、もちろん、というパラレルの顔 何がなんだか分かっていない、スティーブンの顔、非常に面白い(変態かよ) 「あ、それと僕ねぇ、いいところ見つけたよ、ここだよ、『田宮屋』ってとこ」 「なんか名前はあんまり気に入んねぇけど…、お前がここがいいって言うんだったら、別にいいぜ」 田宮屋の風呂場で―― 「結構変わってるなぁ〜、ここ」 もう今では珍しい源泉かけ流しである 「昔は結構あったらしいけどな。異空間のくせして、凄いなぁ」 「レオ、さっき風呂に入る前にポリスのほうから連絡あったぞ。」 「それ早く言えって!」 続く |
暗黒のジェミニ | #12☆2007.05/25(金)16:08 |
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第11話「悪魔輪(デビルズ・リング)」 「で、なんてメールが来てたんだ?」 「ええ〜っと、『これはレオ班からの報告により、各ポケモン・セイバー班の今後についてを通達するものである。さて、我々はXX国の州警察と連携して捜査を行うこととなった。だから、各班は明日の昼ごろまでは、特別な理由がない限り身勝手な行動及び活動をしないこと。その間に州警察からポケモン・セイバーが派遣されてくるのでより捜査効率が上がることだろう。』だってさ。レオ、なんか報告したの?」 「あぁ、したねぇ、こっそりとスティーブンの携帯電話を借りてね」 でも、そのスティーブンがいない。 「ま、いいっしょ」(ぇ) 「あ、そうそう。僕、そろそろフォレスト・シティに行かなくちゃ」 「じゃあな。気をつけろよ」 パレレルが去ったあとのレオはなんだかあわただしい。 「どうしてそんなに急いでるんだ?」 「なんかEさんによく似たジジイがな、『悪魔輪』って言うのをくれるって言ったから、風呂場で」 でも、その悪魔輪がどんな効果を持っているのかは知らないというレオ。 「まぁもう僕は準備できてるし、レオ、行くよ」 「分かってる、っつ〜の!ハイ準備できた、行こうぜ!」 スティーブン、深〜く一息。(ぉぃ) ここはサンダー温泉街の休息所。 「ん、君がレオ君か?じゃあ早速――、?」 「あ、こいつはスティーブンです。気にしないで下さい」 ムキャー!とスティーブンがキレた(のだめか!) 「あ、あそう…(汗)、まぁ、話を始めよう。ゴソゴソッ…、こいつはな、デビルズ・リングといって、普通は悪魔輪といわれておる。こいつを使いこなせたものには、闇の力が宿るという。まぁ闇といっても、『悪』ではないぞい。これを君に授けよう」 「ありがとうございます!大事にしますね!」 「でもレオ、なんかこのリング、怪しいオーラを発しているよ…」 「たしかにそうだけど、まぁ〜、いいだろ」 ちょうどそのころである。空が曇り始めたのは。 続く |
暗黒のジェミニ | #13☆2007.05/28(月)15:53 |
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第12話「そこの君!ちょっと待ちなさい!」の巻 「レオ〜、そろそろ田宮屋に戻らない〜?暑いんですけど〜」 「うぅん、いいけど…」 そして休息所から出ようとした瞬間である。 ある二人の女子がレオたちの行き先をふさいだ。 「そこの君!ちょっと待ちなさい!どこ行くつもり?」 「田宮屋」(短っ!) 「勝手に出歩いていいと思ってるの!私はナイトメア州警察のポケモン・セイバーのクレナ・ウォーカーよ。さ、こっちに来なさい!」 「あ、あの、この人の言う事、あんまり聞かなくていいですから…」 もう一人の女子が言う。 「あなたはどちらさまで?」 「私はナイトメア州警察のポケモン・セイバー、チェン・ウィーと申します。宜しくお願いします」 「何ぶつぶつ言ってるの?早く田宮屋に戻るわよ、作戦を確認するように言われてるんだから」 自分は知らない、というような顔でレオはついていく。 数分して―― 「田宮屋についたわ。あそこのロビーの椅子で話し合いましょ」 レオたちは椅子に腰掛けた。 「あ〜、これは癒しの空間だ〜♪」(あそ) レオが意外な一面を見せた。 「それはいいから!さ、もう一人の君、パソコンくらいは持ち歩いてるでしょう。見せなさい」 「ふんふん、…って!作戦の欄が空欄ってどう言う事よ!ねぇ!」 「ほぉ、レオさんはSS中学出身なんですか」(変なところに目を留めるな) 今度はチェンがレオに続いて意外な一面を見せた。 「別に、作戦なんて入らないんですよ。こいつが何でもやってのけるんですから。ヒラーだって、一回はぼろぼろにやられたくらいですしね」 もちろんスティーブンはレオを支持する。 「へぇ、意外とやるんだねぇ。…ん?『レオ・コリンズ』? 聞いたことあるなぁ…。なんだろう」 「クレナさん、どうかしましたか?」 「う〜ん、う〜ん…、あっ!そうだ!小さいころによく遊んでたわ!道ばたで最初にポケモンを見つけたのも私だったわ」 「俺は覚えてないけどな〜。第一、『小さいころ』って言うのだから、覚えているわけがない」 「まぁいいわ。もう行くんでしょ?」 「うん、そうだな〜、ナイトメア・シティにでも行こうかな」 「な、なに、『行こうかな』って。適当なの?それ」 「うん。当たり前ジャン」(バッサリ) 「だって、あいつがどこに出てくるなんてわかんないんだぜ。それに感知センサーは反応がのろいせいで嘘をつくしさ」 「ま、いいとするわ。行きましょう」 なんとなくレオの術に飲み込まれてしまったような気がするクレナだった。 続く |
暗黒のジェミニ | #14★2007.06/26(火)22:35 |
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第13話「お前、弱いな…」の巻 真っ赤な太陽がギンギンと地を照らす。あぁ、もう限界だ。 「あそこの町で一休みしようぜ、とりあえず」 そういって、5分くらいしてから町に着いた。 「じゃ、すこしあそこの武器屋まで行ってくるから」 そこでレオが行き着いたのは武器屋「RE」である。 店に入るなり、 「へい兄ちゃん、何買っていくかい?」 店長らしき人物が出てきて、レオに言った。 もちろん、武器が目当てなレオなのだが、店長らしき人物は口を滑らせてしまったようで、 「武器を買っていくかい?それともラーかい?」 「は?ラー…?」 「あっ…。ん、まぁ、言ってしまったからもう託すしかない。きっとあなたはこの世界を救える…、私には分かる…」 なにか、金印っぽいような形、色をしたものを店長らしき人物がレオに渡した。 レオは不思議な顔をして、 「は、はぁ…、どうも…。」 と言った。 しかし、店長らしき人物のほうも不思議な顔をしている。 「なぜか表情が変わってる…」(小声) 「じゃ、失礼」 レオが店を出た。 「やぁ、レオ。なんかこんな人たちが来ましたが…」 「アティル・エナファでっす!よろしくおねがいしま〜す!」 まったく、うざったい限りである。 「どうも…、アンナ・リッフェです。女みたいな名前ですが、男ですので…。ていうか、僕らの担当班、本当はミレイ・コリンズ班なんだけど…」 こいつは頼りになりそうだ。 だが、こんな雰囲気が続くのも一瞬だけであった。 いきなり、レオの後ろ上からクナイが飛んできた。 「レ、レオ!後ろ…!」 ビュンッ!! 「だ、だれだ!?」 「俺だ。ヒラー・クロスティルだ。何日ぶりかねぇ…」 決闘でもするのか。なにをする気だ? 「もちろん、決着をつけにきたんだよ。いくぞ!」 ヒラーは手から杉の太さくらいのヒルを飛ばしてきた。 レオは武器屋で買った剣(実はあの後「バスター・ブレイド」という剣を買っていた)で対抗する。 「おいおい、そんなひょろい武器で勝てると思ってるのかぁ〜!」 「くっ、一匹逃したか!」 レオの後ろに切られないままのヒルが置かれている。 そして―― パチン! ヒラーが指を鳴らした瞬間にレオの後ろに横たわっていたヒルの口(環形動物なので本当は口とは言わないと思うが)が裂け、 そこから触手のようなものがレオの足をつかんで足止めした。 「な、なんだと!?」 「これで最後だ、消えろ!」 二匹のヒルをよけきれず、二匹目のヒルにかぶりつかれた。 肩の辺りだ。赤いものがレオの体から流れる。 「おっと!貴様らに見られてたんじゃ、こいつと同じ運命になるところだったぜ。眠ってろ!」 スティーブンたち5人は、クラッ、として倒れてしまった。 続く |
暗黒のジェミニ | #15★2007.06/26(火)22:34 |
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第14話「捜査中断」の巻 「ククク…」 「き、消えた…だと…?」 先ほどの「RE」の店長らしき人物だ。 「と、とりあえず、救急車を呼んでくれ!あの少年だけでいいと思うから!」 意識が吹っ飛んでいるレオを指していった。 数分してから、スティーブンとアティル、アンナたち五人は目が覚め、「RE」の店長らしき人物と、救急隊に、レオが倒れるまでの過程を説明した。 「そうですか。では、一番設備が整っている、ナイトメア・シティに搬送しましょう。」 といって、レオを乗せて救急車は去っていった。 そして、なんとも奇妙な出来事が起こった。 救急車が去る、ほぼ同時か、それより少し早かったくらいに、なんとミレイとアウストがやってきたのだ。 「あぁ、やっと見つけたわ。…、えっ…!ス、スティーブン君?」 「あ、どうも…、お久しぶりで…」 「レオは…?ん、まさか…」 そう、そのまさか、である。 救急車に乗せられていたのが、レオだったのである。 しかし、もちろんミレイは知らなかったのだが。 「ま、いいわ。私には関係のないことだし。班が違うもの」 「まだ気にしているのですか?あのことを」 「で、スティーブン君もナイトメア・シティに行くんでしょ?」 アウストが口を挟む。 もちろん、とスティーブンは言って、合計7人でナイトメア・シティに向かったのだった。 一方、ナイトメア・シティ―― 「ク、やっぱりこっちに向かってきやがるゼ、あいつら。しかも7人に増えているし…」 そう、この人物こそがヒラー・クロスティルである。 「フフ…、でもレオ君、あのコピーにさえ負けているんじゃあねぇ…」 続く |
暗黒のジェミニ | #16★2007.06/26(火)22:43 |
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第15話「正義の人格、目覚める」の巻 「レオ、大丈夫かなぁ…」 スティーブンが心配そうに言う。 「アイツのことだから、平気だと思うけど」 ミレイが言った。 とはいえ、みんな心配だ。 特に、レオに初めて会ったアティルとアンナはびっくりしているようだ。なにせ、それから数分であんなふうになってしまったのだから。 「とりあえず、今日はどこか宿でも見つけて泊まろうよ。今日は病院に行けない」 スティーブンが言う。 「どうして?」 「俺、今吐き気がして、本当なら今にでもはきたいところなんだ…。ごめん」 「じゃあしょうがないですね。フレイム・タウンが近いので、そこの宿で泊まりましょうか?」 一方、ナイトメア救急病棟の方はというと… 「まだ意識が戻るのには時間がかかりそうだな…」 「まぁ、小康を得た、というところですかね」 しかし、問題もある。 「本当ならここにきたところで手術をしたかったんだが、そうしないと間に合わないと思ったんでね…。でもこのボーヤ、ポケモン・セイバーだっていうんだから、ポケモン・ポリスの許可なしにはそう簡単に手術は出来やしなかったんだ」 まぁそこのところはしょうがない、そろそろ退却しましょう、と若い方の医師が言って、その場を去った。 それから3日後―― 「(お〜い!おきろ!おきろ!君!お〜い――)」 誰かの声が聞こえた。 それと同時に、レオが目を覚ました。でも、周りには誰もいない。 「なんだったんだ…、さっきの声は…」 レオが考え込んでいると、スティーブンたちが部屋に入ってきた。 「レ、レオ…!意識が戻ったんだな!あぁ、よかった〜!」 いくらなんでも喜びすぎだろう、とレオ。 「あはは、でも、本当によかった。あ、そうだレオ、あのEさんがいらしてるぞ」 「やぁレオ君。それにしても、大変だったようだね。僕の技術がもっと優れていればこんなことになる前に届けられたんだが…、新しいシンクロシステム、『クロス・ユニゾンシステム』をね」 その時、デビルズ・リングが光って、レオの雰囲気が変わる。 「『クロス・ユニゾン』…、か…。ど、どうも…」 「そうそう、機能を説明すると、この携帯電話を開いて、ディスプレイの上のところに差込口があるはずだ。確かめてくれ」 「フンフン…、確かに」 「で、そこにこのチップを差し込む。このチップには3種類あって、ひとつはブラッキー用、もうひとつはエムリット用、そしてこのチップは、ダブル・ユニゾン用だ。名前のとおり、ダブル・ユニゾンとは、ブラッキーとエムリットの二匹とユニゾンするもの。ただし、こいつが使えるのは、その二匹と君の心がシンクロしていないといけない。だから、めったに使わないことをお勧めするよ」 レオは、分かったような、分かんないような顔ながらうなずいた。 「じゃ、僕はここで」 E氏が去っていった。 「ミレイたちは?」 レオが聞いた。 「朝、出て行ったよ。任務が入ったらしくてね」 「ふぅ〜ん。あっそう。で、あのアティルってやつと、アンナってやつは…?」 「一緒に出て行った。ミレイの班の担当なんだって。で、レオ、なんかさっきからいつもと違う感じがするけど…、ま、病院にいるんだから、無理もないか」 「(てか、本当に違うんだが…。このレオってやつの体を借りてるんだから。周りのやつのことは、こいつの心のそこで見聞きしてたから大丈夫だけど…)」 「じゃ、俺も行くわ。ちょっとそこの店まで」 「じゃあな」 「うん。まぁ、レオも無理すんなよ」 スティーブンも出て行った。 「クレナ、チェン、ってやつがいないな…、こいつといつも一緒にいるけど…。ま、寝るか」 なんとなくあわただしくてならないレオ(別人格)であった。 続く |
暗黒のジェミニ | #17☆2007.07/01(日)19:40 |
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第16話「入院生活始め〜!」の巻 「クレナ、チェン、ってやつがいないな…、こいつといつも一緒にいるけど…。ま、寝るか」 そのレオの病室の入り口で、辺りを見回している人物がいた。(あそ) 「(右、左、右…、そして後ろ…。よし、だれもいないな…)フフン♪レオ、パラレルだよ」 なんと、そいつはパラレルだったのだ。 「パ、パラレル…?聞いたことあるような、ないような…」 「ま、当たり前だよね。レオ・コリンズじゃないんだからさ。知ってるよ、君、デビルズ・リングに封印されていた闇人格なんだろう?」 「あぁ、そうだが…、なぜ貴様が知っている…?」 「だって、僕だってデビルズアイテムの所持者だからね。ほら、これは悪魔首飾り(デビルズ・ペンダント)って言うんだ。君が首にぶら下げている、外側の輪の中になんかの模様をした小さな円があって、3つに伸びて外側の輪とつながっているような(表現ヘタクソやん)ものと同じさ。まぁ、なんかの模様なんていっちゃったけど、その模様は僕のにもついているけどね」 パラレルが口を閉じた瞬間、デビルズ・ペンダントが光りだし、パラレルの表情が変わった。 「やぁ、俺はパラレルの闇人格だよ。同じく、パラレルって呼んでくれ」 「あぁ…、分かった―――」 なんだか緊張した雰囲気の中、レオのポケモンがいきなり飛び出してきた。 「ウゥ…」 サイトだ。低くうなっている。警戒しているのだろうか。 「あ、サイトだ。久しぶりだね♪」 パラレルがそういうと、サイトはピタッ、っとうなりをやめた。 そういえば、パラレルが元の人格に戻っている。 「じゃ、もうそろそろ引き上げようかな―――」 その時、入り口のほうから声が聞こえた。スティーブンか? 「レオ、…?パ、パラレル!?いやぁ〜またあったねぇ。なんか任務があったんじゃないの?」 「ま、あったんだけどさ、休暇をとってここにきたんだよ、心配だからさ」 一見普通そうな顔をしているパラレルだが、実は本当ならここにいてはまずいのだ。 その理由は、レオたちと別れてから、フォレスト・シティに向かう途中のことである。 「ふ〜、疲れたな〜…。どこか休むところないのかなぁ…。ん?町が見えてきたぞ、あそこで休むか」 パラレルが休憩をするために、レオたちが立ち寄った町へ入ったときである。 「コラ〜!リンゴ泥棒め〜!まてぇ〜!」 一風静かそうなこの町がざわざわしている。さらに、周りのものはそれを見てゲラゲラ笑っているのだ。 「(なんてやつらだ…、店の人が困ってるというのに、全く…)」 それでも、周りのやつに一人も助けてやろうとするものがいない。 なんだか話しやすそうな人に、そのわけを聞いてみた。 「みんな、恐れているんだ。自分が助けに行ったところで結局自分が非難されるからだ。『なんでそんなババアのためにそんな必死になってんの〜』なんてね」 「(でも俺にはそんなこと関係ないことさ。だったら、俺が助けてやる…)おい、そこの野郎!物を盗むってのはいけねぇんじゃないのか?この僕が成敗してくれる!行け!ゴウカザル!あの男をとっ捕まえろ!」 「ザァッッ!」 あっという間にリンゴ泥棒は捕まってしまった。しかし――― 「ハハハ!なに〜?アイツ〜」 「うわ〜、ヒーローぶっちゃってるし〜!カッコわる〜い」 「てか、『僕』って何?『僕』って〜!お坊ちゃま丸出しじゃ〜ん」 次々と非難の声が聞こえてくる。 よって、パラレルは野次馬達に追い掛け回されているのだ。なんとかナイトメア・シティに来てからは逃げ切れたからよかったが、それでもまだシティ内には野次馬達がいるはずだ。 さらに、休暇をとっているというのも嘘。実はサボっていて、ポリスからも疑われている。そして、ミレイたちの任務というのは、そのパラレルを捕まえることだったのだ。 「ま、ミレイたち、まだ戻ってこないでしょ。」 レオとスティーブンは顔を見合わせた。 「…?き、貴様…、追われているな?」 「え…?うん…。そうなんだけどさ…」 そういって、パラレルは口をつぐんだ。 「なら、別に言わなくてもいいが…」 「もう、帰るよ。どうせ捕まるだろうけど」 パラレルがとぼとぼと帰っていった。 「…、あっ、そうだレオ、さっきクレナたちいたぞ。俺、探してたとこなんだけどさぁ、あいつら、警察署にいたわ。」 レオはベッドにもぐりこみ、寝ているふり(もしかしたら本当に寝てるかも)。 とりあえず、レオの入院生活は、こうして始まったのだった。 一方、クレナたちはナイトメア・シティの署長に報告しているところ。 「で、あなた達の報告はそれまでだな。まぁ、レオ君はかわいそうなものだがなぁ…」 チェンは、天井に何かの異変に気づいていた。 「(ん…?監視カメラ…?この部屋にはないはずなんだけど…)」 そう、監視カメラの先では―― 「フフフ、そんなこと報告してなんになるというんだね。この俺を捕まえるなんて、馬鹿のすることさ」 続く |
暗黒のジェミニ | #18☆2007.07/05(木)17:48 |
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第17話「やっぱ病院食ってまずいな〜」の巻 ここはレオの病室。 「ぅ、うぅ〜ん、…?あれ?Eさんは?」 「はぁ?とっくに行っちまったろ〜よ」 レオは表人格に戻っている。 「ん…、まぁいいや」 「レオ、どうしたんだ?やっぱおかしいんじゃないか?」 「知らないよ。だいたい、このデビルズ・リングを手に入れたときから時々記憶が抜けてて、なんでここにいるんだ?って思ったよ。ヒラーと戦う前もね」 スティーブンは部屋を出て行ってしまった。 今までさほどデビルズ・リングのことなど気にしてはいなかったが、あのジジイからもらったときから異様なオーラを感じていた。しかも、あのジジイ曰く、こいつを理解したものには闇の人格が宿るという。そいつのせいなのか? さて、一転してスティーブンは… 「じゃあ〜、ペペロンチーノと、アイスティーの紅茶で」 かしこまりました、とウェイトレスは言って奥に消えた。 それから数分後、注文の品が来た。 外の風景を見ながら食べるのも、いいものか。 スティーブンの食は結構進む。 やや、やっぱこんなのじゃ足りネ〜ゼ、といわんばかりに、スティーブンは無料のドリンクバーに行った。現実では、『無料のドリンクバー』など滅多にない(てかないと思う)。 まぁ沢山食べて、会計すると、なんと1000円以下で済んだ。 「安いな〜。現実世界も、こんなのだったらいいのになぁ〜」 ま、でも、いずれはありえるかもしれない話であることは確かだ。 今度はミレイたち。 パラレルを捕まえに、最初こそはアイツのことだから、と余裕で行ったが、すがたも、目撃情報もないので困っている。 だが、捕まらないのは当然、パラレルの裏人格がいろいろと工作をしているからだ。 実は、パラレルの裏人格は残酷極まりなく、ヒラーにも劣らないくらいだ。虐殺、までは行かないものの、そのパラレルと勝負したもので生きて帰ってこれたものはいないというのだ。 さらに、パラレルの裏人格は、なにやらデビルアイテムを集めているらしい。その真意は不明だ。 「…、パラレル君、ここにいないんじゃない?多分」 「知らないわ。でも、何でこんなに見つかんないのよ〜。ムカつく〜!」 アティルは、 「あの…、私、パラレル君って人がどこにいるのか、分かるよ。これを使えばね」 「こっ、これは…、レオ君と同じデビル・アイテム…」 「そう。これはね、悪魔鳳凰魂(デビルズ・フェニックス・ソウル)といって、千里眼みたいな役割をするの。でも、もうひとつ、私は知らないけど、何か隠された能力があるらしいわ…」 「まぁ、早速使ってみるといいでしょ、こんなに探して、見つかりのしないんだから」 そういわれて、アティルは断れなかった。本当は気が強いほうなのだが…。 「(鳳凰、私にその力を貸して…!)…。分かったわ。もちろん、千里眼だから、正確な位置までは分からないけど、周りの風景なら分かるわ、なんとなく」 「どんな感じ?」 「ええと、私が見ていたのは、西の方角だったわ、だって、方角表示があったもの。で、右手にはコンビニがあって、左手にはメインロードみたいに広い道があって、にぎわってたわ。現実世界のJR渋谷駅近くみたいにね。そして、正面も同じくにぎわってたわ。そこらへんにいるんじゃないかしら」 「だといいけどね…」 再びレオの病室。 「あ〜ぁ、美味しくないな〜。テレビ見て、ボ〜ッとしてるほうがましだな〜。(まぁ当たり前)てか、正直言って、病院食ってまずいな〜」 何とか食べ終わって、看護師が空っぽの食器皿を下げに、レオの病室に入ろうとしたとき、 ピカーン! まばゆい光がレオを隠し、再び裏レオが出てきた。 「そろそろ、退院するころじゃないのか…」 え?まだ、意識が回復してから、1日しかたってないのに? 裏レオ、なんて事を言い出すかと思えば、まさかそんな事だなんて… 続く |
暗黒のジェミニ | #19☆2007.07/12(木)07:09 |
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第18話「退院なんだぜ〜!&謎の組織ポケンシア」の巻 前話から3日――― 「な、なんだ?この回復力は!?もう今すぐにでも退院できるじゃないか!きっ、君、一体何者なんだね?」 実はレオ、前話の終わりから2日後、Aという人物から『ポケンシア』という組織への入隊を誘われたのだ。ポケモンバトルに長けたレオにとって絶好のチャンスだった。だが、最初はヒラー捜索の最中にてお断りする、といっていた。しかし、Aはどうしてもというので、無理やりという形で入れられたのだ。レオの体内にはサイトの血が混じり、レオはポケンシアになったのだった。 医者は、 「君、金はあるのかね?手続きをするぞ」 「あ、それならコイツに」 といって、スティーブンを指した。 「え〜!俺かよ〜!」 それから、数日して――― PPP!PPP!PPP! 「ん、なんだ?…、おっ、捜査再開のお知らせだってよ、レオ」 「そうか、じゃ、あいつをとっとと捕まえるぞ」 「(そんなことできんのかぁ…。まぁいいや)レオ、行くよ」 ミレイたちは――― 「ここらへんだったわ、見えたのは」 「で、どこなの、パラレルの居た場所は」 「ふぃ〜ふるぅ〜、さぁね〜。私だって知らないよ〜ん」(殴) 「(グ…、ふざけたヤローだなぁ…)ま、まぁいいから探しましょ、パラレルを」 一方パラレル。 「おぉ、いい稼ぎしてんなぁ、お前。俺が見た中では5本の指に入るくらいだぜ、しかも1番か2番かを争うくらいにな。…、だがもう貴様には用はねぇ。ここで死んでな!」 「えっ、えっ、そっ、そんなぁ…、そんなぁ―――」 バタッ! 「ククク…、安らかに眠ってなぁ、永遠によぉ!」 裏パラレルが背ない路地を出た瞬間、裏パラレルの肩をたたくものがいた。 「パラレル・コリンズ、貴様を逮捕する!!」 ミレイがかなり厳しい口調で言う。 だが―― 「ククク…、それがどうしたってんでぇ…。貴様らも死にてぇか、アイツのようにな!」 路地には、なんとも無残な姿で横たわっている男の姿がある。 「(なんて非道なことを…!)」 アウストは口にも出せない。 そして4人がおろおろとしているうちに、パラレルはそこからいなくなっていた――― レオは他3人と一緒にナイトメア・シティ警察署にいた。 「実はだなぁ、ヒラーには電波追跡機をつけているんだよ。あと映像として見れるように、上空追跡機があとをつけている。そして、我々の作戦としては、このシティ内に閉じ込めて、ヒラーが混乱しているうちに捕まえる、というものなんだけどね、君にぜひ協力してもらいたいんだ。いいかな?」 「勿論です。で、話はそれるようですが、ミレイ班のパラレル討伐がなかなかうまくいっていないようですね…」 「そうらしいんだ。さっき君たちが来る少し前に『パラレルの居場所を特定した』と連絡があったんだが、逮捕の連絡はまだ…」 署長がそういっている間、レオは独り言を言っていた。なぜいちいちそんなことを言うのかというと、周りには見えないだけなのだ。 続く |
暗黒のジェミニ | #20☆2007.07/12(木)17:14 |
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第19話「レオ復帰戦」の巻 レオが独り言を言っているわけは、裏レオと話せるようになったからだ。つまり、心が通じ合ったのだ。 レオは、 「(いまさらだけどさ、なんで心が通じ合ったんだろうね?)」 「(それは、『ヒラー』への執念さ。そして友情が途切れた瞬間、俺達はこうやってやり取りが出来なくなる)」 その間に話は終わっており、 「レオ、行くぞ」 とスティーブンが言った。 警察署を出たところで、スティーブンが 「レオ、ちょっとポケモンバトルしない?まだポリスからの捜査要請が着てないし、余裕があるだろ?大会に出ようぜ、大会」 こうして大会会場に行ったのだが、 「ハイ〜、あとポケモンバトルスーパー級、エントリーできる人数、残り2人だよ!2人!」 みんなどさどさとエントリーしようと走りこんでくる。 「レオ、まだ肩にでっかいサポーターつけてるし――、って、レオ!?お前速ッ!!」 「おれと、後から来るけど、右の前髪がかなり長い少年分2人エントリーします!」 「はい、ありがとうね。えぇ、ではこれでエントリーを終了しま〜す!」 えぇ〜! まわりのがっかり、の声。 「第1回戦は、今から1時間後の午前11時からはじめます!」 レオをにらみつけるものもいるが、みんなしょうがないという感じで済ませている。 11時―― 「では、Aブロック第1回戦、スティーブン山崎君VSクッパリョン君、バトルスタート!」 「ライボルト、10万ボルト!」 「ピチュー、ひかりのかべ!」 スティーブンはピチュー、クッパリョンはライボルトを繰り出した。 「ピチュー、アイアンテール!そしてひみつのちから! アイアンテールでDEFを下げ、ひみつのちからで攻撃する組み合わせだ。 ひみつのちからであいてをマヒ状態にした。 「ラ、ライボルト、動けるか!?」 「ラ、ライ…、グッ!」 さらにスティーブンはメガトンパンチをぶち込ませる。 「この勝負、スティーブン君の勝利!」 さて、別会場のBブロック第1回戦レオ君VSアナルさんとのバトル、まだ続いています。テレビによる中継です!」 大画面のテレビに、Bブロックのバトルの様子が映し出された。 「ク、サイト、はかいこうせん!」 「メレーヌ(デオキシス)、テレポート」 「甘いっ!」 「ウォー!!」 デオキシスにはかいこうせんが直にあたり、戦闘不能となった。 「勝者、レオ君!」 ワーワー!! こうして2人とも順調に勝ち進んでいったのだった…が、 12時、中休み―― 「緊急速報、緊急速報!Bブロック会場に爆弾が仕掛けられた模様!Bブロック会場に爆弾が仕掛けられた模様!早急にAブロック会場に引き上げるように!以上!」 「なんだって!なんてこった!」 一方Aブロック会場では、スティーブンが、 「レオだいじょうぶかな〜。それにしても、準決勝前にこんなことになるなんて、どうしたんだ?」 これは、今レオたちが追うべき人物の仕業だったのだ。 続く |
暗黒のジェミニ | #21☆2007.07/20(金)12:56 |
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第20話「仕掛けられた陰謀」の巻 そして、再びアナウンスがかかった。 「フフフ…、レオ君。どうだい、勝負しようじゃないか?」 「そ、その声は…!」 「時間は20分だ。そのうちにこの会場内に仕掛けられた爆弾を見つけ出し、潰せ」 フィーン! 「ここは俺がやる!」 裏レオが出てきた。 PPP!PPP!PPP! 「ん、だれだ?…、スティーブンか」 「レオ、大丈夫なのか?」 「あぁ。とりあえずいいか、いったん冷静になるんだ。よ〜く考えろ。まず、爆弾を仕掛けた奴はヒラーだ。」 「ヒ、ヒラー!?またアイツか!」 「そう。で、アイツのことだから、やけに深く入りこんだとことにあるとは思えんのだ。だとすると、実は目に見えているところ…。たとえば、人体の中―――、ハッ!もしや…」 「も、もしや…?ん?ええ〜と、爆弾を仕掛けたのはヒラー、そして意外に近くにある可能性がある…。たとえば人体の中…、ハッ!その『もしや』って…」 「そう、俺だ」 「で、で、で、で、で、でも、どうやって取り出す気なんだ?」 たしかに。だが、俺はあきらめない。絶対に、どんな窮地に立たされようとも! 「…。1つだけ、方法がある。だが成功するかはおれ自身次第だ。」 「でも、それってどうやって?」 コクッ! 「『クロス・ユニゾン』するのさ。自分に攻撃を当てて取り出す。」 つまり、命懸けの、一か八かの大作戦というわけだ。 「いいか、12時20分になったら俺の死体か会場の瓦礫が転がっているわけだ。時間になったらここに来い」 「え、でも―――」 プツッ… ツーツーツーツー 「いくぞ、相棒!」 「うん!やろう!」 「(2人で)クロス・ユニゾン!」 そこに現れたのは、エムリットをかたどった風体をした裏レオの姿だった。 「クロス・ユニゾン、フリーダムスタイル!」 そして、再びアナウンスがかかる。 「残り時間、あと15分!」 「さて、取り出し作業に移るぞ…。バトルフォース、サイコ弾!」 エムリットが言う。 「その弾は、近くのものに反発する性質を持つ。その性質を利用して相手を吹っ飛ばすわけだけど、自分に使ったら、もちろん命の保証はないよ…」 「分かってる!」 裏レオはサイコ弾を自分の胸に当てた。 「うぅっ、うぐぉわぁ〜!うぐぁ〜!うぐぅ!あぁ〜!」 しかし、裏レオは長く持った。作業を始めてから、10分が経過した。しかし、裏を返せばまだ10分たっても爆弾を取り出せていないのだ。 「もう1人の俺、もう限界だ!」 レオが言っても、 「ま、まだだ!まだあきらめない!」 そして、またまたアナウンスがかかる。 「残り時間あと5分!さぁどうした、レオ、この俺におじげづいたかぁ!ハハハ!」 「ふ、ふざけんなっ、…うわぁ〜!ぐぉわ!…よし!掴めたぞ…!」 「やった!後は取り出すだけだ!」 「うぅ…、ハー、ゼハー。ゼハー。ゼハー。で、出て来い、サイト!爆弾を踏み潰せ!」 「ウゥウン!」 バリン! 爆弾はOK。あとはヒラーだ。 「やつ、どこにいやがんだ?」 「たしか、Aブロック会場に、Bブロック会場にもアナウンスが通じる放送室があったな、そこにいるんじゃ…」 「そうか、じゃあ急行だ」 と言って、裏レオはワープした。 「ここか、その放送室は」 「ここからは俺の仕事だ、俺に任せて」 と言い、レオが表に出てきた。 ガチャッ ガラン! 「やはりそこにいたか、ヒラー!」 「フフフ、だが、仲間もいるぜぇ…」 「フフン♪やぁ、レオ君」 「パ、パラレル!ヒラー、貴様ァ!!」 「あともう1人、知り合いがいるんじゃないかい?レオ君〜」 「な…、アティル!…ヒラー、貴様、2人も洗脳してどうするつもりだ!」 「洗脳じゃないね。2人とも、この僕に服従すると誓ったんだ。自分の意志で」 「(ば、ばかな!そんなことがあるか!)」 「わたしの…デビルズ・ペンダントの力…スピリットスキャン…!」 「う、うわ〜!うぐっ!」 「わたしのデビルズ・フェニックス・ソウルの真の力…デス・フェニックス!」 「な…不死鳥…!!」 「いけ〜!!」 「(くっ、このまま死ぬのか…?)うがっ―――」 「レオ!」 「(スティーブン…!)」 「バトル・フォース、エレメンタルソニック!」 「グ、貴様〜!何ものだぁ!」 「(じ、獣化!)や…ヒラー…やめ…ろ―――」 しかし、すでに時は遅かった。 なんとかレオは死を免れたものの、今度は助けに来たスティーブンがヒラーの獣化によって危険にさらされている。 「これは…ただの獣化じゃない…。『超獣化』だ。やつは限界を超えてしまった…。ま、獣化してるって事は、やつもポケンシアだったと言う事だな」 「じ…じゃあ、スティーブンも…か…?」 「あぁ…」 「グオォォオォォ!!」 「スティーブン、加勢するぞ―――」 「バ〜カ!スピリットスキャンをしている限り、お前の精神をコントロールするのはこの俺様なんだよ!ハハハ!!」 「パ、パラレルめ…!目を覚ませ!パラレル!」 「勘違いすんなよ〜目を覚ますのはお前のほうだぜぇ…」 その時、 「レオさん!助けに来ましたよ!」 「(アウスト…それにミレイ!)」 「僕も忘れないで下さいよ!」 とアンナ。 「っかし!厄介なことになったなぁ…。1度獣化した奴は、再び獣化したときヒラーのように超獣化しちまうからなぁ。つまりヒラーは過去1回獣化していたと言う事だな」 とスティーブンが言う。 「ウラウラ〜!!オーバービースト(=超獣化)の力を見せてやらぁ〜!!」 「だが、倒す敵の的を捉え切れていないようだぞ、アイツ。こうしてむしろ、動いていないほうがいいやもしれんな」 とレオ。 「みんな、迎撃しろ!やつは正気じゃない。完全にダークポケモンに心を支配されているようだ!」 「わかったわ!じゃ、エンペルト、れいとうビーム!」 ミレイのエンペルトが強力な冷気を発した。 しかし、何発放ってもあたらない。そのうちにヒラー(超獣化体)がエンペルトの目の前に来ていた。 「お前はここで逝ってな!」 ヒラーの攻撃にエンペルトは一瞬にして散華した。 「こいつの魂をいただいたぜぇ…」 パラレル、やはりデビルズ・ペンダントは生物の精神(魂)を自由に操れるようだな。と言う事は、ヒラーへの服従も、自分の精神を操って…! 「ついでにこいつも抹殺するか…」 レオをパラレルが踏みつける。 「早く獣化してくれよな〜、なぁ〜!」 レオを思いっきり殴りつけた。何発でも。 パラレルから拷問を受けたレオの怒りはすでに頂点に達していた。 そして、レオも獣化してしまう運命にあるのだった…。 続く |
暗黒のジェミニ | #22☆2007.08/26(日)15:23 |
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第21話「引き継がれし物」の巻 「フフフ、そろそろ、と言いたいところだが、コイツは例外のようだな…。1つやっちまうか――」 シュパーン!ビリビリ… 「グアァ…!きっさまぁ!!」 「ランク3、グラネスか。ディフェンスタイプにしてはやりやがるな」 とヒラー。 「グ…、貴様…いつかよみがえって…抹殺してやるからなぁ…!」 「フ…それだけか」 パラレルは闇に飲み込まれていった…。 パラレルが消えると、レオはぴんぴんとしていた。 「さて、グラネスと言ったな。行くぞ」 「あぁ」 「ククク…、それはどうかねぇ」 すると、レオの体が光り始めたのだ! 「やばい!超獣化か!?」 「いや…ハイパー・シンクロだろう…」 「なんだそれ」 とスティーブン。 「ハイパーシンクロ…それは…、いや、話すと長いからやめておこう」 これは次章明らかになる。 「ガルー!」 ドゴーン! 「さて…、そこの獣、殺るぞ…」 シュキン シュバッ シュゴッ! ほぼ互角を保ちながら数分が経過した。 「残り2分…、君、放送を入れてここにいる人を全員逃がして!」 「うん、分かった・・」 そうして放送室にはレオとグラネス、意識を失ったアティルとヒラーのみが残った。 「ヒラー、貴様ぁ!」 レオのパンチをよけたが、そのあとの回し蹴りが直撃し、気を失った。 さらにレオの攻撃が炸裂する。 「(おそらくはエムリットの力を取り込んでいるな…アイツ)」 しかし、レオの攻撃もそこまでだった。 ガガガ… 「天井が崩れてきただと!?」 ガガガー! こそこそレオとグラネスが話している。 ガガガー!ドゴーン! 「クッ…」 しばらくして―― 「フ…なんとか助かったぜ」 ガシャ… 「お前の生きてたか、グラネス」 「あぁ、当たり前だ」 「レオはどこにいる?」 「ここだ…」 グラネスが抱きかかえたレオからは、生きているオーラが感じ取れなかった…。 「フン…そう言う事か――」 ブサァッ! 「グガッ…!」 「任務完了、と言うところか」 「…そろそろおろしてくれよ、グラネス」 「悪かったな、レオ」 なんとレオは生きていた。生きていたのだ。 そしてこの事件から、レオはランク5になった。 さらに数年後―― 「レオ、組織からの通知だ。中身は自分で確かめろ」 封筒を開けると、そこには… 「『ランク5レオを○月○日より、ランク1へ昇格させることが決まった。取り急ぎ連絡いたす』…か」 「ちなみに新・ランク2はスティーブンだそうだ」 「フン…、勝手にしろ」 レオの戦士としての全盛期はこれからである…。 一応、終わり ※新しいテーマに移ります! |
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