がらがら。
真那「こんちわー。涼浬ねーちゃんいるー?」
涼浬「いらっしゃい。…真那さん一人ですか? 珍しいですね」
真那「いやー、ちょっと二人きりで聞きたい事あってな」
涼浬「何でしょう?」
真那「涼浬ねーちゃんって、忍者だよなー?」
涼浬「ええ」
真那「くのいち、だよなー?」
涼浬「ええ」
真那「あのな、くのいちの術っていうか、なんというか」
涼浬「?」
真那「ぶっちゃけた話、男の喜ばし方教えて欲しいんや。うち、床上手になりたいねん」
涼浬「もしもし?」
真那「梅月センセを繋ぎ止めとくんや。センセ、結構もてるしなー」
涼浬「念のため聞きますが、もう、すでに梅月さん、と?」
真那「やってるでー」
涼浬「……」
真那「でな、センセを逃がす訳にはいかんから、ウチの虜にしてしまおうと」
涼浬「それで、閨房での術を知りたいというわけですか」
真那「ウチなしでは生きられないようにしたるねん」
涼浬「でも、殿方には、何も知らない娘に自分でいろいろと仕込んでいくという楽しみもあるそうですし」
真那「あー、そっち方面は真由に任せてるから」
涼浬「……」
真那「なー、頼むわー、涼浬ねーちゃん」
涼浬「まあいいでしょう。でも、言葉でうまく説明できるかどうか…」
真那「そやなー。張り型でも使う?」
がらがら。
龍斗「【涼浬】【真那?】【挨拶】」
涼浬「……」
真那「……」
龍斗「【?】」
涼浬「真那さん、外に札を出してください。今日はもう店じまいです」
真那「りょーかい、や」
龍斗「【?】【?】」
涼浬「ああ、龍斗さん、奥でお茶でもどうですか?」
龍斗「【喜】」
涼浬「ふふふ…飛水の技、お見せしましょう」