なるほど、このごろ姉様に避けられている気がする、と。
「うん。どうも、雪乃の態度がおかしいんだよね」
はぁ、おそらく、あれが原因でしょう。やはり、姉様には刺激が強かったんですね。
「あれ?」
口で説明するより、実際に見てもらった方がよろしいかと。小蒔様、この後お時間とれますか?
「大丈夫だよ」
ならば参りましょうか。
「雛乃の部屋も久しぶりだね」
都合よく家族も姉様も出かけていますし。小蒔様、ほうじ茶でよろしいですか?
「うん」
お待たせしました。
「ありがと。あ、この羊羹おいしい」
ありがとうございます。実は自信作です。
「へー、雛乃が作ったんだ」
ええ、いい小豆が手に入った……と和んでいてもしょうがないですね。
「そうそう、雪乃の話するために来たんだよ。で、あれってなに?」
これです。
「ビデオカメラ?」
正確には、デジタルビデオカメラ、ですが。
「わ、高そう。雛乃、こんなの持ってたんだ」
いえ、わたくしの物ではございません。おそらくは蓬莱寺様の物ではないかと。
「京一の?」
その辺りの説明は、この中の映像を見ながらという事で。ではポチっとな。
「古いよ雛乃」
『ふふ…気持ちいい、ひーちゃん?』
『ううっ』
『熱くて、硬いのが、布越しでも判るよ。力を入れるたびに、ビクビク動くのもね……それっ』
『ぐぅっ』
「なななななななんでなんでなんで!?」
落ち着いてください小蒔様。
「だだだだだだだってだってだってだって」
そうですね順序だてて説明しますと、先日、旧校舎から出てきた蓬莱寺様を、姉様が見かけて。
『こんなに大きくしちゃって。ボクの足そんなにいいのかな?』
『……』
きょろきょろそわそわと、あまりにも挙動不審だったらしく。
とりあえず八相薙ぎで沈めたら、このカメラを持っていた、と。
『ひーちゃんが、こんな変態サンだったなんて』
『ぢ、ぢが』
『もしかして違う、って言いたいのかな?』
雛:どうしました姉様?
雪:いや、蓬莱寺がかくかくしかじか。
雛:はあ、何をされていたんでしょうね。
雪:あ、あの野郎、まさか盗撮とかしてたんじゃないだろうな。
雛:いくらちょっとアレでナニな蓬莱寺様でも、そんな犯罪を。
雪:何気に酷いな、雛。もしそうなら麻沸散しこたま飲ませて、桜ヶ丘の院長にリボンかけて送ってやるからな。
雛:決め付けるのはよくないですよ姉様。とりあえず確認してみましょう。ポチッとな。
雪:古いぞ雛
『猿轡されて、椅子に後ろ手で縛られて、女の子に足でチ○ポ踏まれて喜んでいるのに?』
『ううっ』
『嘘は駄目だよ、変態サン。ほら、チ○ポだって嬉しそうだよ。先っぽから出てるのはなにかなー♪」
というわけなのですが。まさかこのような映像が出てくるとは思いませんでした。
旧校舎の教室ですか?お二人とも制服姿で、このような事を為さっているとは。
……小蒔様って、攻める方がお好きなのですね。机に座りながら、いい顔してますよ。
「ちちちちちちがうの。これは、たまにはボクも主導権握りたいなーとか思って、こんなシチュ
どうかなってひーちゃんに言って見たんだけど、うんって言わせるのにいろいろと条件飲まされて
またその条件がアレなのばっかりなんだけどそんなのはともかく、試しにやってみたら何かはまっちゃって」
『可愛いよひーちゃん。ねぇ見える?ボクのもこんなになってきちゃった』
大胆ですねぇ。スカートまで脱いじゃうんですから。
「ここここここれは、最初からパンツ履いてなかったから太もものほうに垂れてきちゃってスカートの内側に
べたついちゃってシミになったしたらやだなーとか思って。制服の上だけってのもひーちゃん好きそうだしね、
なんて思わなかったよ!脱いだ後さらに息荒くしてたなんて知らないよ!」
『そろそろ出ちゃう? ねぇ早く見せてよ、ひーちゃんの射精するとこ。ボクの足でイっちゃってよ。さぁ、早く!』
『ぐぅぅぅ!!!?』
『ふふ…すごい飛んだね…あったかくて…んん…』
手ですくって、舐めちゃうんですもの。アダルトビデオみたいですよ?
「あああああああのね、なんか勿体無いかなっていうか雛乃がそういう事知ってるほうが以外というか!」
『ずるいよ、一人だけ気持ちよくなって。ひーちゃんのまだ大きいし…今度はこっちで、ね』
「いいいいいいいやその、ハイになってたというかひーちゃんリードできるなんて滅多に無いし後が怖い
気もしないでもないけどここまできたらヤっちゃうしかないと思ったし我慢できそうになかったしって
ボク何言ってるんだろ大体こんなビデオがある事が悪いんであってとりあえず京一には九龍烈火×∞だよ
そうだよ悪は滅ぼさなきゃ善は急げでじゃあね雛乃!」
……行ってしまいました。蓬莱寺様は、桜ヶ丘に入院しているはずなんですが、知っているのでしょうか。
麻沸散じゃ手ぬるいから、回数覚えてないぐらい臥龍閃ぶちかました、なんて姉様が言ってましたね。
『ん…いいよぅ…ああっ!!』
こんなのを見た後では、姉様も顔を合わしにくいでしょう。純情ですし。そこがまた可愛いのですが。
小蒔様、気がついていますか?何も解決してませんよ? 一体、どうされるおつもりなのやら。
『ボクもう…ダメっ!!』
……さて、このビデオ、どうしましょうか。