五時限目の終了を告げるチャイムが鳴り響く。気だるい体育の時間が終わり、生徒達が続々と教室に戻ってくる。
案の定皆守の姿は無い。恐らくはまた保健室で昼寝しているのだろう。
それよりも俺には一つ気がかりなことがある。それは―――
「葉佩クンッ」
不意に後ろから声がかかった。
自分の考えを見透かされたようで一瞬ドキッとしたが、テレパシーなんてこの世に存在するわけが無い。
《宝探し屋》の自分に言えた事ではないだろうが。
「実は、喉が渇いちゃって・・・・・・何か飲み物、持ってない?」
「ああ、あるよ」
適当に返事を返すと、俺はバッグの中からレモンティーを取り出す。彼女がコレを好んで飲むという事は調査済みだ。
「おッ、気が利くね葉佩クン〜。ありがとッ」
ペットボトルの中身が見る見るうちに減っていくのを見ながら、俺は心の中で小さくガッツポーズをした。
六時限目が始まった。
一つ意外だったのは、皆守が教室に戻って来たことだ。ルイ先生に追い払われたのだろう。
まあ、屋上の支配者が陣取っていてはやることもやれない。嬉しい誤算には違いなかった。
10分、20分と時間が過ぎていく。しかし一向に変調は表れない。
―――調合量を間違えたか?
ふと、疑問が頭をよぎる。何せレシピもなければ材料も本当に効果があるのかどうか怪しい代物だ。
30分を少し過ぎたころだろうか。目に見えて八千穂の様子がおかしくなり始めた。
まず、頬がわずかに紅潮している。少し汗もかいている様だ。視線があっちこっちと定まらない。
息遣いが荒く、胸が上下しているのがわかる。落ち着かない様子で姿勢を何度も変えている。
「よし」
思わず小さく声に出していた。やはり、伝説の秘薬と呼ばれるだけはある。
放課後のチャイムが鳴り響く。
他の生徒が続々と寮に引き上げていく中、俺は皆守の昼寝のお誘いも断り、教室に残ることにした。
人がほとんどいなくなったころ、廊下から八千穂が教室に飛び込んできた。
そして俺の顔を見るなり、
「はッ葉佩クン、ちょっと話があるんだけどッ」
断る理由は無い。俺は八千穂に誘われるまま、ついて行った。八千穂は屋上へと向かう階段を登り始めた。
普段からかなり彼女は速足だったが、今回はそれに輪をかけて速い。
途中で階段を踏み外しそうになり、こちらをバツの悪そうな顔で見た。
屋上に出る。もう大分日が短くなっているらしく、オレンジ色の夕日が影を長くひいていた。
どうやら八千穂には俺が飲ませたレモンティーに秘薬が入っていた事は分かっていないようだ、
さっき躓いた時に見せた顔、慌てている自分を恥ずかしがる様子はきっとそう言う事だろう。
「今日も天気良かったな」
どうでも良い事を呟いて俺は柵の方に歩み寄り校庭を眺める。
八千穂は俺をここに連れて来たは良いがどうして良いのか分からないらしく、
ただ俯いてモジモジしているだけ。
どうして欲しいなんて分かりきっては居るが、そこはあえて知らないフリをする。
「なんか話しあるんじゃないの?」
それでもきっかけ位は作ってやろうと、振り返りながら呟く。
「あっ……えっと、あの!…うん!明日も天気良いのかな?」
頬を紅潮させたまま、慌てて笑顔を浮かべている。
なんというか、いじらしいな。
「良いんじゃない?たぶん」
「そうだよね!」
そう言う八千穂はジッと俺を見つめて何かを訴えかけてくる。
何を言いたいかなんて分かっているけど、八千穂から言わせないと意味がない。
「顔赤いな、熱でもあるんじゃないか?」
八千穂に近付き、軽く腰を曲げてその顔を覗き込むと、
どきりとしたように顔が強ばり微かに肩が震えていた。
「震えてる?寒いのか?」
「あっ……」
ポンと軽く肩に手を置いただけなのに、
八千穂の身体は面白いほど跳ね上がりきゅっと口を結ぶと目を閉じた。
もう、相当辛い状態なはずだろう、早く言ってしまえ。
胸の中でほくそ笑みながら、表面上は八千穂を心配したように顔を見つめる。
「大丈夫か?」
その声に八千穂は潤んだ瞳を開いて縋るように見上げてくる。
瞳だけで訴えてきても分かってあげない。
でも、早く言わせないと下校時間が迫ってくから、
とりあえずその身体に他意無く触れる振りでもして諭してやろうか。
「どうしたんだよ?」
小さく笑みを浮かべながら、抱き寄せてみた。
葉佩クンに抱き寄せられて、心臓が跳ね上がる。
ど…どうしよう、ここまでつれて来ちゃったけど言えないよ……。
「やっぱ変だ、具合悪いんだろ?寮に戻るか?」
「あっ…違うの……あの……」
「ん?」
ゆっくり身体を離され心配したように見つめられると余計に言えなくなってしまう。
……いきなり抱いて欲しい、なんて言ったら変な子だなんて思われないかな?
そんな事を考えていても、身体の疼きは一向に治まる気配を見せなくて、
寧ろ葉佩クンにこんな風に抱きしめられたりしたら、余計に駄目でどんどん息が上がっていく。
どうしたら良いんだろう?
どうすれば分かってくれるの?
こんな風になった事ないし、男の人の誘い方なんて分からなくて、混乱してしまう。
「あぁ、その前にルイ先生に見てもらった方がいいかな、とりあえず行こうか?」
私の様態を心配した葉佩クンは、私の返事も聞かずに腕を取ると歩き出そうとする。
「そ、そうじゃ無くて…」
その手をぎゅっと握り体重をかけて葉佩クンの動きを止める。
このまま保健室になってつれて行かれてでもしたら……。
私の状態を他の誰かに知られるのは嫌だった。
「八千穂……?」
怪訝そうに眉をひそめ、顔を傾げると顔を覗き込んでくる。
「本当に具合悪そうだぞ?」
心配してくれる葉佩クンの優しげな顔を見たらもう我慢できなかった。
恥ずかしいとか、どうしたら良いとか、そんな事言っていられなくて、
身長差のある彼が今私の目の前に身体を屈めている内に首に腕を回して口づける。
最初、驚いたように身体を強ばらせた葉佩クンだったけど、
理解してくれたのかグッと抱きしめてくれた……。
よっし、墜ちた。
言葉では言えなかったのか、行動で示してきた八千穂。
まっそれでも良いか。
なんて思いながらキスを仕掛けてきた八千穂の身体に腕を回し、
俺は密かに笑みを浮かべる。
柔らかい唇は熱く、微かに震えていた。
「んふっ……」
舌で唇を軽くなぞると、熱い息を吐き出して緩やかに開かれる。
その隙に歯列をわって舌を口腔内に入り込むと、八千穂の舌が急速に絡んでくる。
秘薬と焦らしたおかげなのか、行動が大胆になっているのかもしれない。
覆い被さるように唇を貪り、何度も角度を変えながら舌を絡ませると、
唾液が唇の周りにべったりと塗りたくられて、嫌らしい水音が響く。
「あっ……ぅん……はぁ……」
熱っぽい声が漏れ始め、八千穂の膝がガクガクと震えだし、
自分の体重を支えられなくなったのかカクンと折れる。
それを支えて、唇を離した。
「はぁ…はぁ…は、葉佩クン……私……」
潤んだ瞳は既に、妖しく誘ってくるモノを感じる。
「…もしかして、ずっと我慢してた?」
コクンと頷く、八千穂に微笑見かける。
「ごめん、気付いてやれなくて」
自分で秘薬を飲ませておいて何を言っているのか…。
でもそれを知られては何の意味も無い。
寧ろ、何を言われるか分かったものじゃなかった。
「葉佩クン……」
陶然とした中にほんの少しの不安を混ぜて、八千穂が俺の名を呼んだ。
俺は……
おっぱい! おっぱい!
尻を重点的に
>やっぱりやめる
>やっぱりやめる
ここでやめるなんてとんでもない!
ちらっと良心の呵責のようなものを感じたが、それこそ今更だ。
せっかく自ら膳を据えたのだから、これをいただかない手はそりゃないだろう。
俺は八千穂を優しく見つめながら、どこから責めようか考える。胸か、尻か。
>おっぱい! おっぱい!
尻を重点的に
>おっぱい! おっぱい!
双樹ほどではないにしろ、八千穂もかなりの巨乳だと俺は睨んでいた。以前夜に
寮で会話したときにも、キャミソールの胸元が見えそうで見えずに心底
がっかりしたものだ。それが今は俺のもの、たっぷり楽しませてもらおう。
「八千穂。――明日香」
頬に手を添えて上向かせ、名前を呼んでやる。さっきのキスか秘薬のせいか、
ただそれだけで八千穂は再び身体を震わせ、瞳を閉じた。唾液に濡れた唇を
うっすらと開かせ、キスをねだる姿勢。しかし、そう同じことの繰り返しでは芸がない。
「あッ」
俺はわざとキスを避け、八千穂の耳たぶに音を立てて吸い付いた。じゅるっ、ちゅぱ、と
大げさに音を立て、舌を使って細かい部分まで嘗め回す。その度に八千穂はああ、あ、と
悩ましい声をあげ、大きく身体をくねらせた。腰が疼いて仕方ないのだろうが、そこは
後のお楽しみにとっておく。耳を執拗にもてあそびながら両手を下に滑らせ、セーラー服
越しに胸のふくらみに軽く触れる。一瞬八千穂は身を強張らせたがそれも長く続かず、
むしろ自ら乳房を揺すって押し付けるようにしてきた。柔らかいおっぱいの頂点、
掌に硬い感触を感じてほくそ笑む。よしよし、計画通り。
俺はすぐにはおっぱいを揉みしだくことはせず、さらに脇腹をなぞるようにして両手を
腰まで落とす。しばらくウエストの辺りを指先で撫で回し、テニスで鍛えられたのだろう
引き締まった素肌の感触を楽しむと、俺はセーラー服の脇ファスナーを引き上げた。
手をその中にそっと侵入させる。
「あん…、葉佩クン……」
荒い呼吸に上ずった声。相当キてるらしい。膝から崩れそうになる八千穂に少し体重を預け、
屋上の手すりに押し付ける。ちょうど肩甲骨の下の辺りに手すりがきたようで、
八千穂は大きく身を仰け反らせた。そのお陰で余計におっぱいが強調される。
俺は耳を弄るのをやめ、今度は両手を下からなぞり上げるようにしておっぱいを目指した。
手の動きに伴ってセーラー服がめくれ上がり、白い腹が夕方の冷気の中に晒される。
柔らかそうだったからあばらの下あたりにキスを落とし、肉を含むように強く吸い上げた。
途端、八千穂が再び声を上げて仰け反ったのでバランスが崩れ、俺は慌てて八千穂の腰を
抱いて落ちないように支えてやった。何とかバランスは取り戻して、軽く息をつくと、
ちょっとしたハプニングのお陰でスタート地点まで戻ってしまった両手を今度は一気に
おっぱいのすぐ下まで進ませる。薄ピンクのスポーツブラに包まれた八千穂のおっぱいは
予想通りの巨乳で、お椀を伏せたような形をしていた。見間違いようがなく乳首が立って
いるのがわかる。
「や、だ……そんなに見ないで……」
感慨深く見つめていたら、八千穂がふいに顔を上げた。夕日に染められる以上に、
おそらくは羞恥で赤くなっている。
「ごめん、あんまり綺麗だからみとれた」
「あッ…、だめェッ……」
必死に見つめてくる瞳に心無くも甘い台詞を吐いてみる。ますますうっとりとした目で
見つめられ、微笑を返しつつも俺の指先は容赦しない。すっとスポーツブラの下に5本の
指を潜りませ、ブラを押し上げる。両手に余りそうなおっぱいの先端は瑞々しいピンクに
染まり、固めのグミのような感触を返してくる。なんともおいしそうだ。
なので、両手で散々揉んだ後、胸を寄せて揃えた乳首を二つとも口に含み、飴を転がす
ように散々転がして八千穂の反応を楽しむ。軽くすすり、甘噛みをするたびに八千穂は
淫らな声をあげ、身体をよがらせる。秘薬の効果は抜群のようだ。そのまま顔を胸の
谷間に埋め、舌を這わせつつ柔らかく、そしてじっくりと胸の性感帯を開発していく。
八千穂は既に押し寄せる快楽に我慢しきれなくなったのか、くねらせるように腰を
動かし、段々と声が大きくなっていく。
「あ、あんッ……やっあぁ……ああッ」
二つの乳首を同時に軽くつねりつつ、強く押し付けた乳の合わせ目を吸い付ける。
途端、八千穂の腰がびくんと大きく跳ね上がり、四肢が硬直する。もうイったらしい。
八千穂はそのまま何度か腰を軽く跳ねさせ、荒い呼吸を何度も繰り返した。
「明日香……イったの?」
羞恥を煽ることは百も承知で、わざと明日香に尋ねてみる。明日香は赤い顔をさらに
火照らせながら、それでもかすかに頷いた。
「ごめん、俺、その……」
言いながらも手は休めない。執拗に脇腹を撫で上げ、乳を揉み、寄せては捏ねる。ますます
いきり立つ乳首を指で押さえ、弾き、強く吸う。じゅるる、という音に明日香は俺の首を
抱くようにして身体を仰け反らせた。一見すると逃げてるようにも逆に俺に乳房を
押し付けてるようにも見える体勢で、明日香は強く悶える。腰を振り、合わせた腿に
不自然なほどの力が篭っているのがわかる。早く言え。どこをどうして欲しいのか、
さっさと言え。イきたくてイきたくてしょうがないのは知ってるから、自分で俺に
おねだりして見せろ。足を開いて「お願い早く来て」と言え。
「く――九龍クン……」
そんな事を考えながらもじっくりねっとり胸を責めていると、ついに八千穂が俺の名を
呼んだ。これまでの手ごたえからすると、すでに何度か軽く達しているはずの女はひどく
潤んだ目をさ迷わせ、
「あたし…もう、もうだめぇ……」
と、艶かしくも息も絶え絶えに伝えてきた。
「え……俺、どうしたら――」
明日香がどうして欲しいのかはとっくにわかっているのだが、そこは敢えて知らぬ
振りをしてさらに乳を弄くる。互い違いに揺すり、擦り合わせるようにする。鎖骨から
喉元を舌でなぞり上げ、ところどころにキスを散らす。明日香はあられもない嬌声を
あげて、切なげに腰を揺らした。それでもすぐにはおねだりせず、何度か言いよどんで
いたのだが、段々余裕がなくなってきたらしい。切羽詰った声が、限界が近い事を
知らせている。
「ねッ……お願い、あたし、もう…来て、挿れてェッ……」
俺はそれを聞いて微笑むと軽く明日香に口付けし、身体を入れ替えると一気に明日香の
パンティを膝まで引き降ろした。一瞬身体を強張らせるが、それに構わず右手の人差し指と
中指をそろえて根元まで突き入れる。
「ッ……!」
明日香は手すりに身体を預けて尻を突き出した姿勢のまま、声もなく喘いだ。俺の指は
溢れんばかりの愛液に迎えられ、何の抵抗もないままに明日香の秘所を犯す。
ぐちゅ、ぐちゅと湿った音ばかりが無人の屋上に響き、いやがおうにも劣情を刺激していく。
「あぁ……んッ…く、ろう、クン……」
再び明日香が俺の名を呼ぶ。俺の指が肉壁を擦る度に泣きそうな声をあげ、粘り気のある
透明な液が奥から奥からあふれ出てくる。たかが2本の指を放すまいと締め付け、奥へと
強く誘っているのだ。鳴きながら悦んでいる。
「あッ、あぁッ――やあぁぁんッ!」
俺の指が、明日香の中のぷっくりと膨らんだ、少しばかりざらついたところを捉えたと
思った瞬間、明日香が今までにないくらいの反応を見せた。いきなり全身を強張らせ、
がくがくと腰を振る。それに構わずにさらに刺激を加えると、明日香は獣じみた悲鳴をあげ、
全身を突っ張らせて潮を吹いた。そのまま崩れそうになるのを慌てて抜き取った手で支える。
ぬらぬらと光る液体が後から後から溢れだし、健康的な太ももを濡らしていくのはとても
淫靡な光景で、俺は自分のイチモツが痛いほど屹りたつのを感じ、急いでズボンを下ろした。