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ぼくたちボグミンズ
− おねんね − by C. N. アバズレスさま
空が暗くなって、明るい太陽がなくなってしまうと、紫はいつも地面に小さな穴を掘る。その穴に爪先だけ埋めて、眠る。今は俺も、同じことをする。
「俺たち、ボグミン」 "蕾"より土の中は、なんとなくあたたかくて、俺はたいてい、紫に寄りかかって目を閉じる。 暗くなると、俺たちの頭のてっぺんのはっぱは、まるで俺たちと同じように、眠っているみたいにぺろんと下にたれる。
夜眠る時には、紫に寄りかかって、たらんと花を背中の方にたらしたまま、眠る。
土から元気をもらうために、爪先は土に埋めて、こくんと首を折って、紫は、俺より先には眠らない。まるで、俺が眠ってしまったのを確かめないと、眠れないとでもいうように。
同上”夢”より
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