近況報告
- 2002/08/30(Fri)
4、5日忙しかった。月曜日からずっと、屋根の修理があって、毎日朝からドンカンドンカン、3−5人のおっちゃんたちが屋根の上。火曜に終わるはずが水曜になり、さらにずれ込んで木曜日。
その間にこいつは、ケンカで失踪家出中の同居人の分まで仕事をしなくちゃならなくて、さらにウチで働いてくれてる女性が、9月から学校に戻る準備で、仕事時間を短縮、全部こいつの肩にかかって来るし。
しかも木曜日には、家中のカーペットをきれいにしてもらう予約が入ってて、そのために家中を掃除しなきゃならなかった。
そしてもちろん、猫5匹の世話。
冷蔵庫は空っぽ。仕事は、始まるともうそこから動けないので、始まる前に食事が出来なければ、終わるまで空腹のまま。終わっても、食べるもの、何もなかったんだけど(笑)。
おまけに銀行に行く時間がなくて(あっても、大金持って、ひとりで外歩く気にはならないけど)、カーペットのクリーニング代と、働いてる女性の給料分の現金を手元に残すと、とりあえずこいつが使えるお金はほとんどゼロ。
死ぬかと思った。っつーか、同居人が、もう帰って来ないって言うなら、自分ひとりで全部やるつもりだったんだけど、この野郎が、お金がなくなると、尻尾丸めて帰って来る。
今回は、マジで追い出そうかと思った。
いつもは出て行くのはこいつなんだけど、今現在、サイトの更新(頭蓋骨の機械人間通り)にハマってるので、今回はこいつは、全然出て行く気なんかなかった。
まあ、腹を立てると言いたいことを言いたい放題する人なので、例に漏れず、まあ、あることないこと色々言ってました。こいつはそんなの右から左。マジメに取り合うと、バカ見るのは自分なので。
君が今の状況を何とかしないなら、俺は出て行くって言うので、どうぞ、とこいつは言った。止めて欲しかったらしい、どうやら(笑)。っつーか、少なくとも、こいつがそれで慌てふためくと思ったらしい。
こいつは平気の平左で、出てって来れれば、こいつは罪悪感感じずに、サイトの更新が出来るぜいって、思ったのはそれだけ。先には困るけど、今はアンタがいなくったって、困らないもん。
で、2日ほど失踪して、戻って来た。出て行けよ、どうせなら(苦笑)。
まあ、この予定外の失踪のせいで、こいつは家の掃除と仕事を、全部ひとりでやらなきゃならなくなって、その間もちろん、コンピューターには触われなかったし、サイトの更新なんて、夢のまた夢。
掃除はでも、結局ひとりでやったけどね。
普段やらない分のツケが、こういう時に来る(笑)。おまけに、掃除機の、パワーブラシ(カーペットとかにすごくいい)の部分が、いきなり壊れる。
家中の床、全部、10cmくらいのブラシで、四つん這いで、掃除する羽目になった。ひざの皮は剥けそうになるは、手に豆は出来るは、右手の人差し指の付け根には水膨れが出来るは。
でさらなるオチ。
木曜の朝、さあ、これでいつでもカーペットをきれいにしてもらえる、と思ってたら、屋根の上でまだ人が作業してるから、安全性の問題で、家の中に入って作業は出来ない、と言われる。
キャンセル。一体、こいつの3日間の努力は何だったんだーっ。
火曜日に戻って来るってさ。月曜は、また1日中、家の掃除です。
同居人が戻って来て、仕事してるので、まあ良しとする。妙にこちらに優しいのも、いいけどさ、でも、じゃあ普段から優しくしろよ、と言いたくなるよね。
まったく男ってのは・・・。
物書きとしての、絵描きに対する雑感、または偏見<笑>
- 2002/08/30(Fri)
絵描きと物書きの間には、広くて深い溝がある。
こいつはわりと昔から、絵描きの友達が多くて、まあ、同人ってのはそもそも絵描きの方が多いんだろうけど、そういうわけで、たまに、意見の違い何かがあったりして。
特に本を作ると、こいつはひたすら地味に撤するのに、絵描き氏たちは、比較的派手にしたがる。今思えば、こいつの地味趣味は、単に絵心のなさを、隠すための手段だったらしい(大笑)。
物書きのくせに、昔から映像に対する、妙なこだわりがあって、その辺が、絵描きに対するコンプレックスになって、現れるらしい。
物書きとしての自分に自信がないかと言えば、そんなわけはもちろんなくて(笑)、自分なりに、量的にも時間的にもそれなりのものを書いてる(質のことを言及しない辺り・・・)って自負があるので、物書きとして、経験はある、と。
絵で出来ることと、字で出来ることは、違う。同じなわけは、ない。
そういう部分で、たとえ物書きで地味に活動してるとしても、それなりのものを表現してる、と思う。大したもんじゃないけど(苦笑)。
でも、やっぱりたまに、打ちのめされる。絵が描けたら、と思う。今さら始めようと思わないのは、やっぱり自分は物書きだと思ってるからなんだろうけど、絵描きの集団の中に入ると、そこに入れないものを、やっぱり感じる。
特に最近、ネットで作品発表の場を得て、ますます絵描きと物書きの溝が、広くなってるのを、感じる。
昔は、どちらも、生み出すものの形は違っても、手段は似てた。どちらも、紙の上に、筆記用具を使って、作品を生み出してた。今は、コンピューターで絵を描いて、字を打つ。
紙は必要ないし、筆記用具も必要ない。コンピューターで作業するための、ソフトとハード。それは、字と絵で、全然違う。
こいつはもう、絵描きの人たちが、どんなソフトとハードを使って、"絵を描いて"るのか、想像もつかないし、使われてる道具の名前も、よくわからない。つまり、話についてゆけない。
こいつは昔から、絵を描く過程ってのに興味があって、例えば、イラスト1枚、どういう風に仕上がって行くのか、ってのを、機会があれば、ぜひ逐一観察してみたいと思ってたりする。
マンガ描くのも、近くて見てたいな、ぜひ。コマ割りとか、ネームとか、知識としては知ってるけど、実際の作業は、ほとんど見たことがない。
今現在ハマってる、サイボーグ009で、好きな作家さんが3人くらいいる。
ひとりは、わりと頭の中の構造が似てるらしくて、正直どうやら影響し合ってるらしい。本人、これ読んだら、殺されるかな(苦笑)。
互いにファンだと言い合って、アレ描いて、コレ書いてと言い合ってたりして。こういうのは、すごく楽しい。彼女との間にも、もちろん例の溝はあるんだけれど、でも我々は、どうやら表現方法は違っても、表現したいことと、表現できることが、わりと似てるらしい。
非常に趣味のいい人で、表現したいことがあって、手段がたまたま絵だった、というタイプ。
もうひとりは、何というか、ファンキーな作家さん(笑)。
絵柄がわりと可愛いせいなのか、何を描いても笑って許せる、というか、彼女の作風、ということですべてが受け入れられてしまう、もしかすると非常にラッキーかもしれないタイプ。
人からの影響は、あまり受けない、比較的一匹狼的存在かな、という感じ。信奉者が多くて、本人もすごく気さくな人にも関わらず。
これまた、表現したくて、たまたま絵を選んだ、というタイプ。
3人目は、何というか、妙に色っぽい絵を描く人で、わりと自分のことを距離を置いて眺めてる、そういう感じ。
孤高の人、というのが、こいつの印象。恐れ多くて近づけない(笑)。
何というか、とにかく言いたいことがいっぱいあって、それが絵、というか、原稿全体からあふれてる感じ。でも、全然うるさくない。
同じく、表現方法が、絵だった、っていうタイプの作家さん。
こんな風に、マンガっていうのが、日常生活の中にここまで浸透すると、マンガ描いてて、マンガ読んだことがないってのは、ほとんど不可能に近い。
マンガが好きだから、マンガを描く。それはそれでごく自然なことだと思う。少なくとも、マンガ好きなくせに、物書きやってるこいつよりは、よっぽど自然な流れだと思う。
でも、マンガが好きで、マンガ描いてるのと、表現したいことがあって、マンガって手段を選んだってのには、大きな違いがある。それを最近、強く感じる。
もちろん絵がうまくなきゃ、まず話が始まらないんだけど、うまいだけの絵ってのもまた、話が進まない。
絵も描けないくせに何を言うって声が聞こえるなあ(苦笑)。
絵がうまい人は、今時いっぱいいる。でも、いわゆる読める作家さんってのは、意外と数が少ない。こいつはやっぱり、読める作家さんが好きらしい。
純粋にイラストレーターって人なら、話は別だけどね。
もちろんイラストにだって、"読める"部分は込められるはずだけど。
何ていうか、物書きってのは、"読む"ものを書くのが前提で、絵ってのは"見る"のが前提なんだろうけど、でも、実のところ、絵だって"読む"ものじゃないかと思う。
物書きの方が、読む部分があからさま(っつーかそれしかない)ってだけで、絵だって、本来は、読むもんじゃないのかなって、思う。
これはでもやっぱり、絵の描けない、物書きの、悔しまぎれの偏見かなあ。
物書きだってでも、"見る"部分に、ちゃんとこだわってるよ、って言えるけど・・・まあ、読み手がどこまでそれをわかってくれてるのか(苦笑)。
それとも、他の物書きの人たちって、そういう"見る"部分には、あんまりこだわりがないんだろうか?
久しぶりに、好きなジャンルで絵描きの知り合いができて、こいつは単純にうれしい。
そう言えば、偶然か、どの作家さんも、文章を読むのが好きな人たちらしい。文章を書くように、絵を描くってのは、ありかな? 絵を描くように文章を書くってのが、ありえるように。