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Linkin Park
2002/06/27(Thu)
 全然他の事は知らないんだけれども、音だけは今のとこ気に入りまくってる、Linkin Park。
 AちゃんSに似てるとか、言われてもいるらしい。個人的には、似てるのはリズム隊のモタり方だけで、ヒラメと金魚が同じ魚で似てるねって言う程度しか似てないと、思ってる。つまり、音楽のジャンル的には一括りにされちゃうかもしれないけど、出してる音はかなり違うぞ、と。
 まあ、それでもこいつが好みってことで、どっかに共通項があることは間違いないですが、リズム隊以外は、今のとこ好みな音って以外、あんまりどうこう共通する部分を見つけようという気、まるでなし。
 この冬中、ずっとラジオで、一日4回は必ず流れてた"Crawling"。でも、曲名もバンドもわからなくて、ただ、初めと中のフレーズの繰り返しが、異様に印象深い曲で、まあ、気に入ってた。
 ある日、初めてハードロックカフェに足を踏み入れる。流れてたビデオのひとつが、彼らの"In The End"。もっとも、この段階では、曲以外は大して印象にも残らず、好きな音ではある、という程度で、その時は終わった。
 この時、名前と曲は覚えたものの、まだ"Crawling"のバンドだとは知らず、Layneの死亡報道の一週間ほど前に、たまたま手元にあったCD(自分のではなく、誰かが置き忘れてそのままになってたもの)の中に、Linkin Parkを発見。この時は、あのビデオのバンドか、って思っただけ。
 それでも聴いてみたくて、とりあえずケースから取り出した。
 そして何故か、プレイヤーに入れる直前に、あ、あの、ラジオで散々流れてた曲のバンドだと、直感で確信する。
 どうしてそうだと思ったのか、どうしてこれがあれだとわかったのか、いまだ不明。
 まあ、お気に入りの曲を発見して、もちろんハッピーだったけど、もっと意外だったのは、ビデオで大して印象も残らなかった曲が、アルバムでは非常に印象深くて、曲のフレーズのほとんどを覚えてたこと。一回しか、聴かなかったにも関わらず。
 こういうバンドは、意外と珍しい。ビデオではけっこう印象深くても、アルバムで聴くとつまんないってことはよくある。だからこいつは、最近あんまりアルバムを買わない。ハズレがあまりに多いので。ビデオのトリックだよね。
 このバンドはその逆で、ビデオは大したことがなかったのに、アルバムが良くて、その日以来、ほとんどそのアルバム以外、聞いてない。今も。
 バンドにどうやら日系人がいるらしいってのも、もちろん親近感を抱く理由になる。
 音の印象としては、Backstreet BoysがPanteraを演ってるって感じ。どんなんだ、それって言われると困るんだけど。
 歌のフレーズがきれい。後ろの音が全部ひずんでるのに、歌の声がきれいで優しい。一緒に歌えるし。
 一応ハードロックなんかに分類されてるのかなあ。でも、Gソロが全然ないとこは、つまりはパンクだよね。そこがいいのかも。
 曲も、今時珍しく3分前後。全然無理してません、ってとこが、今時のバンドかも。ルックスも、全然地味だし。そういうとこでは転ぶ心配のないバンド。曲だけ、安心して、うっとり聴ける。

 昔、Nirvanaが知名度を上げつつあった頃、噂しか聞いてなかったにも関わらず、ある場所で流れてる曲を聞いて、タイトルもわからなかったくせに、Nirvanaの"Smell Like Teenage Sprit"だって、直感したことがある。
 そして、Kurtが死んだ時、AちゃんSがこいつにとっての、彼への葬送曲だった。
 今は、Linkin Parkが、Layneへの葬送曲だったりしてる。
 この辺の符丁が、まれに痛い。どこかで、過去から現在と、そして未来が繋がってる。奇妙な、予定調和で。

 Linkinのドラムは、典型的モタりの音。もっとも、ちゃんと意識してわざわざモタってるのかは、かなり疑問。下手の一歩手前でモタってるだけじゃないかと、推測(大笑)。
 それでも、すごく好みだけど。
 好みな音だけど、5年後に、同じように聴けるかどうかはわからない。でも、今、好き。
 次のアルバムも、面白い音だといいな。頑張ってね、ドラムくん、特に君。
 はっ、もしかして、彼らの曲が短い(今時の標準よりは)のは、ドラムくんに体力とセンスがなくて、長い曲を叩けないからとか。ありえそうで、怖いかも。



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