生命保険とクレジットカード
2002/01/27(Sun)
今日、生命保険に加入することにした。以前もトライしたんだけど、その時はこいつがまだ移民が済んでないってので、代理店に断られたんだけど・・・。今も移民はまだしてないのに、何故か今回は別の代理店が、じゃあ、まあ、やってみましょう、ってことで。いいのか?
まあ、もっとも今の段階は加入できるかどうか調べようってだけなので、審査が終わらないと、まだ加入したことにはならない。
2千万ってのが、果たして多いのかどうかわからないけど、親に半金、同居人に半金。まあ、親の方にはこっちに来てもらうお金と葬式代くらいにはなるかな、と。
もっとも葬式いらないはずなんだけどね。死んだら医療機関に体を提供するつもりでいるから。ウチの親もそうするって言ってるし。そしたらお葬式はいらんはお墓もいらんは、だから墓参も法事もナンにもいらない。まあ、バチあたりなのかもしれないけどさ、遠距離で暮らしてると、いちいちそんなこともやってられないだろうから。草ボウボウで、お墓を放ったらかしにするくらいなら、いっそない方がいいと、正直思う。
第一こっちに身内がいるわけでなし、離婚が当たり前なこの国で死んだって、誰がその後面倒見てくれるわけでなし、いっそお墓なんかなくてもいいや、と。同居人の娘は、こいつがそう言うと憤慨するけど、だって、現実問題、じゃ彼女が面倒見てくれるかっつったら、そんなこと、期待できないだろうし。まあ、死んだら適当に体は使ってもらって、後は死にっ放しってのも、悪くはないと思うんだけど、どうでしょう。
まだ若いのに、と言われたけど、同居人は掛けてるし(こいつが受け取り人。どうもありがと<笑>)、こっちもかけないと、今の世の中、マジで何があるかわからない。明日死んでも別にいいけど、死んだ後の始末って、意外とお金がかかるから。そういうのって、やっぱもうそろそろ準備しといた方がいいかなってね、そういうふうに思ってみた。
第一、向こうにかけてこっちはかけないって、なんか保険金目当てみたいじゃん。やっぱそれは少し悲しい。
お袋は、お金なんかどうでもいいし、死ぬ話なんか今しなくてもいいって言うんだけど、でもまあ、こいつが死んだら彼らが後の面倒見ることになるんだろうから、せめて迷惑代として、少しくらいは返さないと、死んだ後味が悪そうだからさ。ただでさえ、不肖の親不孝者だから。
お袋は、じゃあ、やっぱり別れて戻って来るとか、そういう気はないのね、と言われた。そんな気ありゃ、4年前に別れてるって、お袋(爆苦笑)。
親父はちなみに、骨を海にまいて欲しいらしい。冗談か本気かはともかく。どうも調べたら、法律に引っ掛かるから出来ないらしいけど、でも、そういうふうに出来たらいいね、親父。
で、もうひとつ。
クレジットカードを取った。っつーか、取れるはずはないのに、取れた(笑)。
生命保険の話同様、この国のいいかげんさの象徴っつーか、外国人はそういうのはダメなはずなんだけど、いろいろ抜け道があるらしい。移民の国ってのは、こういうとこがすごい。
日本だとどうなんだろう? 郵便局のなんかは、口座さえ持ってて18歳以上なら誰でもクレジットカードが持てるってのが売りなんだけど(少なくともこいつが取った時はそうだった)、それでもやっぱり日本国民ってのは最低条件なんじゃないかと思う。
こいつ同様不法滞在中のハンガリー人のにーちゃんは、なぜだかすでにカードを持ってて、どうやら、すでに移民して自分で商売してる彼の兄貴の名前を使ったとかナンとか。オイオイ。
日本と違って保証人の名前を書けばオッケーってのはないので、あくまで自力で取らなきゃいけない。同居人はちなみに、昔の悪行のせいで、まったく取れる望みは、今のところない(苦笑)。
別にこいつの日本のカードで問題はないんだけど、でも支払いが日本に行っちゃうし、まれにカナダのじゃないってことで、使用を拒否されることがある。さらに、こっちで取ろうとすると、まず(カナダの)クレジットカードを使っている、っていう事実がないと、新規にクレジットカードを取ることが出来ない。
矛盾してんじゃんかーと思うんだけど、新規に申し込むと、クレジット履歴というのを調べられる。それがあって、さらに、いつもきちんと支払いしてるよんということでないと、カードは取れない。でも、カードを持てなければ、履歴なんて存在し得ない。こいつはもちろんカナダで履歴があるわけがないので、取れるわけはない。仕事もしてないから、無理だしね(って、仕事してたら恐いんだけどさ、ビザもないのに)。取れないから履歴もへったくれもない。
その抜け道として、学生用とか(学籍があって、アルバイトででも年間10万くらいの収入があればOK)、自分が口座を持ってる銀行の人と仲良くなって泣きつくとか、まあいろいろあるらしいんだけど、こいつが今回やったのは、保証金を払ってカードを発行してもらうっていう奴。Secured Credit Cardとか言うらしい。
そのカードは、$200-$2500の保証金(金額は本人次第)を払って、その金額が限度額になるっていう仕組み。カードを発行する会社(銀行)がそのお金を、カードを持ってる間は預かって、支払いが遅れた時なんかに担保にする。カードをキャンセルすれば、お金は戻って来る。
で、最近まで知らなかったんだけど、クレジット履歴がないと、後々ものすごく不便になる。カードが大嫌いで全然持ったこともなかったある人は、車を買うためにローンを組もうとしたら、断られた。履歴がないってことで。こいつなんか、エ?って感じだったんだけど、だって、カードなんか使わずにその人はきちんとお金の管理をしてるってことの証明じゃん、って思うんだけど、どうも、借金できる度胸と技量/借金を管理できる才覚ってのが、この国では非常に評価されるらしい。
だからこいつみたいに、持ってるけど全然使わない、なんてのはサイテーらしい(爆笑)。持ってたらドンドン使わなきゃダメよ、と言われた。ちなみにそう言ったその人は、20枚くらい持ってて、ほとんど限度額いっぱい借金しまくってるらしい(ちなみに総額で200万くらい)。さらにちなみに、恐ろしいのは彼女が長期失業中の未婚の母って辺りかな。
借金を奨励するより、お金の管理の仕方を教えた方がいいんじゃないかと思う、真剣に。この国の人間のお金に対する神経は、まったく理解できない。こいつはまあ、自分が無駄遣いをほとんどしない(っつーか、体質的に出来ない。どうもお金を使うのにアレルギーがあるらしい<笑>)のと、いずれ家を買うつもりがあるのと、同居人がまずカードを持てないから。
貯めるばっかりが能じゃないけど、使うばっかりが能でもないと思う。どこの国でも、こういうことは似たようなもんなんだろうけど、お金の管理って、けっこう人間性が出るよな、って思う今日この頃。