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UFCの萌えどころ
2009/05/05(Tue)
 個人的に熱々なUFC、元々プロレスは子どもの頃から好きだったし、拳法だの格闘技だので日本統一がどうのの少年漫画も大好きだったし、こっちに来てから初めて見たWWF(当時)はさすがに「えーウソー?」って感じで、娯楽性よりも生真面目な暑苦しさを求めてたこいつは、その辺りで一度プロレスだの格闘技だのからはすっぱり離れてしまった。
 WWFをきちんと見始めたのは、1997年くらいだったか、Stone Coldが超人気者になってた頃で、RockさまだのHHHだのDGeneretion-XだのKaneだのMan Kindだのが超熱かった。
 格闘技として見るから失望するんであって、男ばっかりの出るソープオペラと割り切れば、毎週ぬおおおおおおおとエキサイトできる、面白い番組だった。
 EdgeとかHardy Boysがまだ新人で、Testがデビューしたばっかりだったか。
 VinceとSCのやり合いが始まって、Shaneが一時、「父さん、あなたは間違ってる!」とSCに味方した、振り、そして当然裏切り、というあの辺りの流れは、毎週見え見えだったのに、おまえは戦後生まれのお子ちゃまかってくらいに、必死にテレビにかじりついてた。
 UndertakerがAmerican Bad Assになった辺りから、ちょっと忙しくなってテレビどころじゃなくなり、Chinaはいなくなるは、SCはリアルで奥さん殴ったとかで逮捕されるは、目を離したスキに何が何だか展開について行けなくなったのもあって、WWFを懐かしみつつ、結局WWEに完全に馴染むことはないまま今に至る。
 いわゆる異種格闘技と言われる、今のUFCに代表されるようなあの類いは、2001年くらいから、ちらほらテレビで見てたけど、毎回のイベントを夢中で追い駆けるほどではなくて、まあたまたまヒマなら見ましょうか、という程度。
 別の萌えで忙しくて、格闘技どころじゃなかった、というのもあった。
 そんな中、WWEで大好きだったKen ShamrockがUFCでどーのこーの、弟のFrankが試合でどーのこーのと話を聞いて、KenをWWEで見掛けなくなって実は残念だったので、ちょっとむずむず。さらに、ブラジル人のGracieの話も聞いて、ふーんへーほーということで、ちょっと興味が大きくなって、かのBrock LesnarがUFCデビューするという話を聞いて、「うおおおおお、見る見る見る!」と、何だかやけにハイテンションでテレビの前へ。
 それまでに、たまたま番組があれば見ますよという程度で、UFC(や他の団体イベント)を特に気をつけて見てたわけじゃなかったけど、Lesnarはちょうど盛り上がった辺りでこいつがWWEを見なくなってしまったので、怪我の噂も聞いてて、どうしたかなあと思ってた、というのもあった。
 (こいつが)大好きなSableと結婚したしな! この野郎!
 結局、Frank Mirとのその一戦は、初っ端から飛ばしまくるLesnar超有利に見えて、あのままガシガシ殴り続けてたら間違いなく勝てたと思うけど、やっぱりそこは格闘技素人というか、あっさりFrankたんの誘いに乗って足を取られて、SubmissionでTap Out。あの失望の瞬間ったら。
 Lesnar戦のいちばんの見所は、観客席にいるWWEのレスラーたちだな(ひどい)。Undertaker来てたよ!
 このFrankとの一戦から、きちんとイベントをこまめに見るようになって、目当てはLesnarだったんだけど、他の選手にも初めてきちんと目を向け始めた。
 すでにベテランで伝説の域に達してたRandy Couture、絶対生身で会いたいと思えないTim Sylvia、両方どう見ても殺人鬼のChuck LiddleとKeith Jardine、温厚そうな外見なのにやたら強いNogueiraたん、色々色々。
 たまたま、きちんと見始めた辺りで、フレンチカナディアンのGSPたんをよく見掛けるようになり、BJ PennとかAnderson SylvaとかRashadたんとか、とにかくやたらキャラの立ったFighterがずらずらずらと。
 Fighter個人に萌え始めたら、加速を増してハマる。
 GSPたんは、ダサさが微笑ましいは、とんでもなく強いくせにやけに好青年だは、体格のスペックが花京院とほぼ同じだは(蛇足)、フランス系のくせにやたらと腰が低いは、とにかくなんと言うか、あらゆるすべてが萌えな人で、画面に出て来るだけでお花畑を周囲にまき広げてくれる。
 Lesnarのおかげでイベントを定期的に見始めて、なんと素晴らしいタイミングか、ふぃったんことJohn Fitchとの一戦がちゃんと見れた!
 以前にも、それぞれの試合は見てたかもだけど、きちんと名前と本人を一致させて見た試合はこれが初めてで、GSPたんのすごさゆえに、あんま大したことなくね?という選手にしか見えなかったふぃったん。が、後で考えたら、GSPたん相手に5ラウンド最後まで行ったのはすげえよ、と思い知る。
 この試合は、とにかくやたらと礼儀正しいスポーツマンなふたりの対戦で、好青年同士が、がっしがし殴り合い、試合が終わった後は、すべてを無視してお互いを褒め称え合うという、滅多と見られない光景が繰り広げられて、試合の後でデザートも大変美味でございました、という。
 この後で、ふぃったんの以前の試合を再放送で見たりして、「ひーふぃったんつえー!」となる、と。
 このふたりと好対照なのが、Light Heavy WeightのRashadたん。Niagara Fallsのアメリカ側出身だってさ。近所なので、Google Earthで実家が見つけられるかもしれない。
 この人は、試合展開が早すぎて、印象に残る前に試合が終わってるっていうのしかなく、「とにかく強い、やたらと強い、むやみに強い、そしてそれと同じくらい態度もデカい人」という印象。が、強さのために、態度のデカさとか傲慢なところとかがむしろかっこよくね?というのが個人的見解。相手を殴り倒すのに、情けも容赦もない。そのきっぱりさ加減に、敬意すら感じる。
 Rampage Jacksonが、タイトル奪いにRashadたんとやるらしいけど、どうだろうなあ、無理じゃね?と個人的に思ってる。Jacksonも強いんだろうけど、Rashadたんみたいな華麗さがないというか、キレが今ひとつな印象。
 Rashadたんを見直したのが、GSPたんがBJ Pennとの対戦前に、練習相手にRashadたんを選んでた、というのを知った時。まあ単に、住んでるところが比較的近い(車で7時間くらい)というのが理由なんだろうけど。
 それでも、怪我をするかもしれないし、そんな距離をわざわざ相手になりに行くという面倒さを考えると、Rashadたんもやっぱりきちんと真面目な人なんだなあと、ちょっと見直した。
 って言うかね、マジで、練習でもいいから、GSPたんとRashadたん見たいね! ビデオでもどっかに落ちてないかな! 
 それから忘れちゃいけないAnderson Sylvaたん。Spiderというアダ名でリングに入るんだけど、細くて長い手足がまさしく蜘蛛。この人も、初めてまともに見た試合が、始まって40秒くらいで終わっちゃって、呆然とした記憶が。
 たまたま同じ日にやってた別イベントでも、メインイベントが同じような展開で、確か勝ったのはロシア人の選手だったと思うんだけど、何かもーすげーすげーすげーばっかり言ってた週末だった。
 AndersonたんとGSPたんは、冗談ではなくて、対戦するという話が出てるらしくて、マジで実現して欲しい。どっちが強いとかじゃなくて、どっちも強いふたりが、どういう戦い方をするのがか見たい!
 観客席にいたAndersonたん、ピンクのシャツを着てて、とっても可愛かったなあ。

 UFCでもうひとつ見所は、個人的に、選手よりもキャラの立ったレフリー陣。
 Big Johnはもう、タイトル張ってる選手並みに人気も知名度もあるし、この人の、試合を止める時の、倒れてる選手に対する気遣いっぷりがすごい好きだ。すごい心配そうに、いつも大丈夫かって様子を見てるのが、仕事に対する、そして死ぬ気でやってるだろう選手たちに対する真摯な態度に見えて、個人的にとてもいいなあと思ってる。
 Herb Deanは、見た目が全然格闘技らしくない、レゲエかラッパーかという外見のギャップが好きだ。仕事っぷりもきちんとしてるし、この人の試合の扱いはいつも安心して見れられる。
 Yves Lavigneは明らかにフランス系なんだけど、スキンヘッドのおっさんで、何か好き。妙に耽美なところもあって、リングに置かれた、ちょっとしおれかけた白バラって感じ。
 んで、名前からすると日系か混血なんだけど、Mario Yamazaki氏。こいつは、実はこの人の審判があんまり好きじゃない。Lesnarが勝った試合(Noguieraたん相手だったか)の無理矢理っぷりが、何かこうキナ臭くて、メインイベントはまず必ずHerb Dean辺りがやるのに、この試合は彼が審判だったというので、まあそれ以前からも、試合止める頃合いの判断甘くね?とか、何かそれはちょっとどうなんだろうなあとか、思うことがちょこちょこっとあって、何と言うか、100%の信頼は置けない感じ。
 とは言え、天下のUFCで仕事してるんだから、これはまあ、こいつの個人的偏見なんだろうな。きっと。

 いやまあ、UFCは楽しくて萌えるね、という話。まさかなあ、選手個人にハマるとは思わなかった。GSPたん恐るべし。UFCを、また面白くしてくれたLesnar、ありがとう。
 次はRashadたんとMachida氏の、まだ負けたことない同士だよ! それから、GSPたんが唯一負けたことのある(そしてリベンジした)Matt HughesとMatt Serraたんだよ! すげええええ楽しみだ!



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