TUF2、全話一気見の週末。
2009/09/13(Sun)
TUF2全話一気に放送! Spike TVありがとう! らっしゃんとまっちゃんとりっちゃんをいやってほど堪能したよ! ものすごい土曜日だった。
朝の9時から始まって、最後の決勝戦のイベントまで含めた12話、14時間半。全部見れた自分は超ヒマ人。
各話、始まる前に、らっしゃんとWelter勝者のJoe Stevensonが、ホストとしてその回についての小さなエピソードとネタバレを、ダイジェスト映像つきで盛大にやってくれるというオマケつき。これはありがたかったのかどうかww ちょwwおまwwこいつ誰が勝ったか知らないwwとか思いながら見てたww
とりあえずPCは使わずに、ひたすらエピソードだけ追った。
正直なことを言えば、2についてはまったく興味がなくて、誰が出てるとか誰がコーチとかも、今回の全話放映でちらっと調べてらっしゃんがいるということに改めて気づいたくらいで、らっしゃん目当てに全話見る気になった、ということで。
一応今現在、こいつが知ってる程度に知名度のあるこれ出身の選手は、らっしゃんことRashad Evans(HW勝者)、前述のJoe Stevenson(Welter勝者)、誇り高きアイルランド男のMarcus Davis、それからKeith Jardine。かすかに憶えてたのはSeth Petruzelli。
らっしゃん以外で唯一黒人選手だったwelterのMelvin Guillardは、地味ながらも今はLight WeightでUFCにいるらしい。
KeithがGSPたんとわりと仲良しらしいのは、これでのらっしゃん経由の繋がり(階級が同じということは除いて)だったのかと、初めて納得。
基本的に、前知識はほとんどない状態で見て、まっちゃんが好きでないこいつは、まありっちゃんことRich Franklinを楽しむさと言うことで、とにかくうきうきテレビの前に坐った。
コーチは、welter王者のまっちゃんことMatt Hughes、そしてmiddle王者のりっちゃん。たまにRandyも顔を出す。らっしゃん贔屓のこいつは、基本らっしゃん中心にエピソードを見る、という大前提。萌え交じり注意。
コーチであるまっちゃんとりっちゃんは、階級が違うせいもあるのか、互いに対する敬意はきちんとあるようで、まっちゃんがわりときちんとりっちゃんに接しててびっくり。最初は例の、口のでかいイヤなヤツという印象が非常に薄い。
最初の48時間は、選手たちに普通に練習をさせて、誰がどのレベルかをコーチたちが見極める。いちばんレベルが低い(と思われた)選手をこの後振り落とす。そして自分のチームに誰が欲しいかもこっそり決める。
この48時間でHWの選手がすでに怪我で脱退。あまりのスピードに唖然。さらに、もうひとりのHWが、「こんな刑務所みたいな生活に耐えられない」(ホームシックの模様)と戦線離脱。これにもびっくり。
後の選手については、「あそ、じゃあ帰れ」とあっさり言わずに、コーチ&Danaたんの3人がかりで説得。まっちゃんがすごい真剣に引き止めてるのにちょっとびっくりした。
そして48時間後、welterで最低レベルに選ばれた選手が、生き残りをかけて、他のwelter選手と試合をさせられることになる。
「試合したいヤツを選べ」と言われて、選ばれたSammy Morganは当然面白くなさそう。勝てるぜ!と思われたわけだからなあ。
最低レベルとは言っても、評価のための練習ってのがそもそも吐くほどきついわけで、らっしゃんは見てたら悲鳴上げてたりして、うわああとびびった。コーチ連は、「これからこれがずっと続くし、オレたちはこれを毎日やってるわけだから」という感じ。当たり前だけどプロってすげえ。
りっちゃんもまっちゃんも、「素人みたいなヤツを鍛えるわけじゃなくて、すでに素質があって出来上がってるヤツをもっと強くするための場所」というようなことを言ってて、まっちゃんはいつものあの皮肉っぽい笑いのまま、「友達作りにキャンプ来てるわけじゃないしね」と言わずもながのことを言う。まっちゃんが言うと重々しく聞こえる&皮肉に聞こえる。さすがまっちゃんだ。
この段階ではまだコーチ同士での感情はごく普通な感じ。
さて、選ばれた最低クン(ひでえ)、なんと規定体重より20lb(約10kg)重いというので2日で減量することに決定。何となく世話焼きの他の選手&りっちゃんが、減量に付き合うことにしたらしい。
まずは当然食事制限。それからYMCAのサウナに行く。みんなで彼を励まして、初日に8lb落とすことに成功。が、この段階ですでにぐったり&目が死んでる。翌日同じことを繰り返して15lbまで落とすけど、そこでキブアップ。みんなで励ますけどダメだった。
床に横たわったまま「もうダメだ、もうダメだ」としか言わない彼に、半分は呆れたように、「服着せてやれ」と言うりっちゃん。
試合はせずに彼は離脱。「体重制限はしてて当然、今すぐ試合しろって言われてできるコンディションなのが当然、君らここに遊びに来たのか? プロ舐めてんじゃねえ」と全員を叱るDanaたん。
うん、見ててこいつも、うわこいつら甘!と思ったので、現場にいたDanaたんは殴りたいくらいだったろうなあ。
そしてやっとチーム分け。りっちゃん、まっちゃんの順で欲しい選手を指名してゆく。りっちゃんがまずKeithを選ぶ。まっちゃんがJoe Stevensonを選ぶ。らっしゃんはりっちゃんのところに行くけど、基本可もなく不可もなく、期待は全然できない、というレベルの選手だと思われてたらしい。
Danaたんも、最初の48時間の間に、「Rashadが多分HWでいちばん弱い」というようなことを言ってた、ような記憶。
さて、チーム分けは無事終了。これから各選手、生き残り開始。
3、4話辺りから、まっちゃんの、批判というほどではないけど、りっちゃんと自分をコーチとして比べる発言が多くなる。
基本は、「オレの方がコーチとしては優れてる」「Franklinがどうするか知らないがオレはこうする」「Franklinがこれこれこういうことにちゃんと気づいてるといいけど」などなど、おまww黙って自分の仕事だけしてろよwwと言う、いい感じにまっちゃん節炸裂開始。
なんつーかこの人は、神経に障る言い方が非常に上手い。恐らく半分くらいはわざとやってるんだと思われる。他人を挑発する→弱みを見つける→そこを試合なんかで攻める材料にする、な感じに。
さらに癪に障るのは、まっちゃんという人は、口のでかさと実力が超比例してるわけで、「だってほんとのことじゃないか」と反論の余地がない。普通の人ならいくらほんとうでも絶対に言わないだろうということを、まっちゃんは平気で、本人の目の前で口にする。しかもそれが相手に神経を逆撫でするのを承知、というよりも逆撫でするために言う。そして大抵は、言われた人間が言い返せないのを承知で言う。
何だろうなこの性格の悪さ。奥さんとか親しい友達とかには普通にいい人だといいんだけど。まっちゃんの周りにいる人たちが、まっちゃんの実績に対する敬意だけで一緒にいるんじゃないといいな。ちゃんとまっちゃんの人となり(見える性格の悪さに隠れて見えない部分)で友達してるんだといいな。
なんつーか、いわゆる頑固親父的に、真顔で「おまえダメ、やめて帰っちまえ」とか言うならともかくも、へらへら笑い顔で、「おまえwwそれでプロとかww軽く死ねるしww」と、まさにそういう感じなので、Matt SerraたんとかGSPたんとかとあんまり仲良くない(格上の人ということに対しての敬意はあるとしても)らしいのも納得。
このまっちゃんの性格というか態度のせいのまっちゃんチームの空気の悪さについては後述。
各話、チーム対抗でゲームみたいなのをする、勝ったチームが誰と誰が試合をするかを決める、そして負けた方はそこで終了。勝った選手は2回戦的な試合までは待ち。
必ず勝てそうな選手を選ぶ(いちばん弱そうなのから潰してゆく)か、いちばん強そうなのを選んで、負けてくれたらラッキー、勝ったらしばらく試合はしないという状態に持ってゆくか、その辺りでチーム全体の戦略を練る。
Welterはまっちゃんチームが大勝、HWはりっちゃんチームがボロ勝ち。コーチの教え方のせいかなと思うほど見事に分かれた。
エピソードが進むにつれ、各チームの選手の数にバラつきが出始めちゃったので、途中で怪我で戦線離脱したとかいろいろ理由もあって、補欠的に後からやって来た選手がwelter、HWとも1名ずつ、それからチーム間で選手の移動もあった。
選手の移動は、適当に誰でもと言うわけではなくて、やっぱりコーチが、「この選手ならいらない」という感じに選ぶわけで、そういうのでドラマを作るのが目的とは言え、やっぱり空気が悪くなる。
ここでもまっちゃん節炸裂で、補欠でやって来たwelterのJason Von Flue、即答でりっちゃんチームに移すまっちゃん。もうまさに「おまえイラネ」という態度丸出し。ここまで来るといっそ潔いな。
移動させられたJasonは、そういう演出なのか本気なのか、「Fuck you Matt Hughes」と中指立てて繰り返す。いや、まっちゃんの目の前ではやらなかったよさすがに。
Jasonが移されたタイミングというのが、Jasonは試合に勝った直後で、顔中縫った傷だらけ、当分試合はできません、戦力にはなりません、下手すると途中で脱退です、という状態だったという感じで、この試合に勝った時も、補欠で後から来たから実力はよくわからないし、まあ負けるだろうけど適当に頑張れば?という感じに試合に出されて、でも接戦だったにせよJasonは、ブラジル人で実力派と見られてたJorge Gurgelに勝ったのに、まっちゃんはそれを喜ぶという態度も見せず、「あ、そ、勝ったの、よかったね。オレはトランプゲームに忙しいから邪魔スンナ」という・・・何かね、マジであれはテレビ側の演出だったと信じたいよ! チームの選手たちもさすがにあれには唖然だったよな。
まっちゃんのそういう態度はチーム内に伝染してたのか、Jasonが病院で傷を縫ってもらって(40針! しかもJasonは目元を縫ってもらうのにビビりまくって泣きそうな状態なのを、他のチームメイトに慰められてた)遅くに帰って来たら、もうみんな寝てて、Jasonはせっかく勝った日に、誰からも祝ってもらえずに傷の痛みに耐えながら、ひとり淋しく遅い夕食。あれは心が折れる。見てても心が折れそうだった。
そういうわけで、この辺りから、まっちゃんはもう遠慮もせずに何だかなという空気をまきちらしながら自分のチームをしごいてたわけで。
このしごきも、勝ち抜き戦に負けるたびにチーム全体に対するお仕置き、八つ当たり的雰囲気が強くなってて、実力差を考えもせずに、選手の上に乗っかってまっちゃんが殴りまくるとか、怪我させるとか、もうねまっちゃんアンタやばいよソレみたいな。選手側も、「チャンピオンだし、コーチだし」という感じに、敬意もへったくれもなくただ黙ってるだけって感じだった。
「オレは負けるのが大嫌いだ。特に精一杯やりもせずに負けるヤツを相手にしてるヒマなんかない!」と正論言ってて、非常に正しいだけに、まっちゃんの態度がやり切れない。
一方りっちゃんは、これもまっちゃんとの対比の演出なのか、まあ元々の性格だろうけど、厳しいけど褒めて伸ばすタイプ的コーチで、「よし、一緒に頑張ろうな、おまえはよくやってるよ」という感じで、チームの空気もわりとのびのび。チーム内でもみんな仲良しっぽい感じだったし、見ててうわ空気悪っ!ということはなかった。
負けた試合でも、負けた本人が泣きそうになってごめんごめんって言ってるのに、「謝る必要なんかない、おまえは精一杯やったんだ」という感じで。
まっちゃん側だと、もうまっちゃんが「負けやがってこの腰抜け腑抜け野郎、コーチのオレのことバカにしてんのかオマエ」という態度を隠さない。
何かもうね、大してドラマ的に盛り上がるわけでもないけど、見てて胃が痛かったよまっちゃん。
でもまあ、正直なところ、勝ってなんぼのプロ世界では、まっちゃんの方が正しい。負けたら去るしかない。負けたら何を言っても負け犬の遠吠えにしかならない。まず勝て、話はそれからだ。
さて、ここでらっしゃんの話。
5話目でいよいよらっしゃんの試合。まっちゃん側がゲームに勝って、らっしゃんを指名。この段階で、らっしゃんは負けるだろうと思われてた。
ふたを開けてみたら、相手(Tom Murphy)の腰の引けっぷりがひどくて、とにかく全然攻めない。こいつでも殴ったら倒れるんじゃなかろうかと思う腑抜けっぷり。
らっしゃんは挑発するように、妙な身振りをしたり、踊ってみたり、明らかにバカにした態度で試合を進めて、いかにもらっしゃんらしい試合だった。
Tomは勝つと期待されてただけにがっかり感がすごくて、まっちゃんは明らかに不機嫌。
試合後に、らっしゃんに、「おまえみたいな戦い方は大嫌いだ。おまえがオレのチームじゃなくてよかった。Richがどう思ってるか知らないけどな」と面と向かって言う。一瞬で凍る空気。らっしゃんは、「どう思おうとアンタの勝手。とにかく試合に勝ったのはオレ」と不機嫌になりつつも、ケンカは避けてその場を去った。りっちゃんもドン引いてた。
このらっしゃんのCorkyっぷりに、まっちゃんが神経を逆撫でされただけじゃなくて、らっしゃんとどうやら仲良しだったらしいまっちゃんチームのHW、Mike Whiteheadもらっしゃんに腹を立てて、以来口を利かないとかそういうことになったらしい。
見えないところで何かもっと感情的な部分があったのかと思うけど、見てるだけには、Mikeが勝手にらっしゃんを親友認定、らっしゃんはみんな仲良しな方がいいやなというだけだったように見える。Mikeからの絶交云々は、あまりらっしゃんには堪えてないように見えた。
そしてMikeの試合に、らっしゃんが選ばれる。Mikeは初めての試合。
TUF内では珍しいことではないのかもだけど、理想の形としては、1回戦目は初戦同士で試合と思ってたので、初戦のMikeにらっしゃんが2戦目というのは正直意外だった(他の初戦の選手を選ぶと思ってたので)。
Mikeは、まっちゃん曰くこの中でならいちばん強いHWと言われてたので、今回もきっとらっしゃんがボロ負けするねと思われてたのに、ふたを開けてみたら、Mikeのボロ負けだった。前回のTom同様、とにかく一方的に殴られてるだけ、何もしない。こいつでも殴り倒せそうな情けなさだった。
途中でまっちゃんがキレて、壁に向かって水のボトルを投げるは、「オレは本気で言ってんだぞ、おまえふざけてんのか!」とMikeをほとんどひっぱたきそうになるとか、へらへら笑いのないまっちゃんが怖かった。
さすがに今回はふざけた身振りはなく、けっこう本気でやって、らっしゃん大勝。この辺から、らっしゃんて実はすごくね?と認められ始める。
TomとMikeのあまりの情けない試合っぷりに、らっしゃん勝たせる話が最初からついてて、八百長なんじゃないかと思うほどひどい有様だった。まあそんなことはないと思うけど。
らっしゃんは無事に準決勝にたどり着いて、ここで同じチームのKeithと対戦することになる。Keithはこれが初戦。対してらっしゃんは3戦目。ここでもえええええ?何この不公平?って感じだった。まあいいけど。
Keith戦は、初めてのまともな試合で、殴り合い引き倒し合い乗っかってぶちのめし合い、ちゃんと試合らしい試合だった。それなりに接戦ではあったけど、らっしゃんがあぶなげなく勝ち。らっしゃんすげえ。
ところでこのKeith戦、同じチームなので、セコンドをコーチのりっちゃんが一緒にやるわけには行かず、コインの裏表でどちらかがまっちゃんがセコンドということになる。そしてらっしゃんがまっちゃん側へ。
以前の衝突があるので、当然らっしゃんは面白くない。「いやほんとだよ、コインの裏表は間違いなかった、オレもちゃんと確かめたから」とりっちゃんが言うほど、まっちゃんセコンドを嫌がるらっしゃん。当然だよなあ。
りっちゃんは、試合のための練習をそれぞれにやるのが非常にやりにくそう。弱点を突くように練習しなきゃだけど、お互いの弱みをばらすというわけにも行かない。いちいち、「あいつには絶対に言わないから、何か問題があるなら教えてくれ」って言わなきゃいけない。コーチも大変だ。
さてそれでらっしゃんとまっちゃんの話。
まっちゃんは当日までらっしゃんとはほとんどコンタクトを取らなかったらしくて、らっしゃんはそれならそれで勝手にしろという感じに、ひとり黙々といつも通りに練習。戦略立ても相談もなし。
そして当日、控え室でウォームアップしてるらっしゃんのところに、まっちゃんが子連れでやって来る。すっごい可愛い5歳くらいの金髪の男の子(だったと思う)。まっちゃんの息子だろうけど、膝に乗せた彼の頭を撫でる時にはすごい優しい目つきになってるまっちゃんに、うっかりちょっと惚れそうになった。
ちなみにこの息子連れの理由を、「もしかしてらっしゃんと乱闘になるかもという懸念があって、子どもの前なら暴れないだろうという計算の上かも」と思ったのは内緒。
不信を隠さない態度のらっしゃんに、「前に言ったことは言ったこと。勝つことが試合の目的で、それを果たすためにオレはここにいる」と言うまっちゃん。「おまえが勝つためならオレは何だってやる」と言うまっちゃんに、やっと警戒を解くらっしゃん。
すげえなと思ったのは、いやこれも当たり前のことかもだけど、「寝技に持ち込む時はオレのいる側にまで連れて来い、そしたらオレの指示がちゃんと聞こえるし、相手には向こうの言ってることは聞こえないから」ってまっちゃんが言ってて、そんなの戦略の内にも入らない基本中の基本の動きなのかもだけど、そういうことまで冷静に考えながら試合ってするもんなんだなあと、素人はびっくりした。いやアドバイスがあまりにも現実的だってのにびっくりしたんだけど。
Keithに勝った後で、「いろいろあったけど、アンタには感謝してる。セコンドをやってくれてありがとう」とまっちゃんにちゃんと言いに行ったよらっしゃん。
この辺りはまあ、その後またちょっといろいろ印象が変わったりとかもあったみたいだけどねらっしゃん。
ひとまずエピソード内では、まっちゃんとらっしゃんは和解。
ここから萌え語り。
まっちゃん、ただひたすらにイヤなヤツという部分の印象も、予想通り深まったけど、同時にプロの凄さというのも予想通りに見せてくれた。
双子の兄(弟?)がいるとか、体格的なコンプレックスとか、まあいろいろ理由はあるのかもだけど、性格の悪さはともかく、プロとしての彼の発言には誰も反論できないっていうのは事実だよなあと。
その辺りがあるからこそ、自分のチームの控え室にまでわざわざやって来て、自分のwelterの選手を、まっちゃんに面と向かってバカにされても、その場ではとりあえずまっちゃんとケンカするようなことをりっちゃんはしないんだろうなあ。
まっちゃんが性格の悪さを剥き出しにすればするほど、それでも敬意を払われるまっちゃんの凄さ、というのを思い知る羽目になる。
ってか、基本選手とか弟子に当たる人たちを格下に見てるせいなのか、頭を撫でたりする仕草がわりと多くて、HWの背の高い選手の頭を撫でたり肩を叩いたりしてるのに、うっかり萌える。おまえら可愛いねーと言う感じなのが萌える。優しいお父さんな顔つきにも萌えた。
まっちゃん萌えで、Sammyが準決勝でLuke Cummoとやった時に、これが初戦のSammy、試合の方向が読めず、ダークホースのLukeを下せるか!と思いかけたところで食い下がったけどやっぱりダメだった。KOされて失神したSammyのところに素早く駆け寄ったまっちゃん、気がついたSammyが負けたと瞬時に悟って動揺するのに、「いいから大丈夫だから、誰でも負けるし、オレだって同じ目に遭った。みんな誰でも1度は負ける。オレだって負けた。心配しなくていい、大丈夫だから。おまえは一生懸命やったんだ、それで充分だ」ってすごい、もう信じられないくらい優しい声で言ってて、Sammyの首やら胸やら撫でながら、Sammyが我慢できずに泣き出したのに、ずっと声を掛け続けてた。
控え室に行った後も、ずっと泣いてるSammyを、仕方ないなあという感じの笑顔で辛抱強く慰め続けるまっちゃん。いつもの性格悪さとの落差にびっくりして、うっかり惚れそうになったorz
いやもうあれは惚れるだろ! あんな弱った時にあんな顔と声で慰められたら恋に落ちるね! 一生まっちゃんに着いて行く!とか思っても責めない。
りっちゃんは、うっかりマジで惚れそうになる。りっちゃんかっこいいよりっちゃん。
りっちゃんは初めて見た試合がAndersonたん相手で、手も足も出ずにあご蹴られまくってた姿が印象的だったので、しばらく後までそんなすごい人と思わず、最近になって以前の試合とか別の試合とかを見て、うおりっっちゃんすげえ!になってる。
厳しい人だけど、基本思いやりの深い、きっちり必要な分だけ世話焼きになれる人だと思う。まあ元高校教師(しかも数学!)なので、ようするにおバカな生徒の相手するのには慣れてます、なのかもな。
まっちゃんがうぜー親父なら、りっちゃんは頼りになる兄貴って感じ。りっちゃんも選手たちの頭を撫でたりとか、そういう仕草にハゲ萌える。
まっちゃんと並んでなんか話してるとか、そういうところでも何か、チャンピオン同士にだけ通じる空気みたいなのがあって、何かいい感じだった。
個人的には、あるゲームの時に、やったら選手が体を痛めるからとりっちゃんが棄権した時に、まっちゃんの肩越しに、「ウチは棄権させてもらう」って言った時の、ちょっとしてやったりな感じの表情がお茶目で可愛かった。
そしてこのゲームに参加するはずだったりっちゃんチームのJorgeが、棄権に腹を立てて(先にやったまっちゃんチームのJoe Stevensonをライバル視してたので)、相棒になるはずだったHWのBrad Imesになだめられてるところがまた何か体格差のせいか(175cm対2m、でも実際は多分もうちょっとある)、お父さんになだめられる駄々っ子みたいで可愛かった。
そしてらっしゃん、詳しいことは知らないけど、どうやら8人とか兄弟姉妹がいるらしくて、長男に近い方なのか真ん中なのか末っ子側かはこれまた不明だけど、どうもそういう育ち方で、ごく自然に誰かの世話をする人になってしまうみたいで、試合当日の誰かの荷物を持ってあげてたり、脱落して去ってゆく誰かが荷物をまとめるのを手伝って最後まで見送ってたり、自分以外唯一黒人選手の、自分よりかなり若いMelvinの髪をバリカンできれいに刈ってあげてたり、初戦だったTomの髪も刈ってあげてたり、何このお兄さんキャラ。
荷物をまとめる時も、シャツとかちゃんとたたんで丸めて詰め込んでるのを見て、荷作りに手馴れてるのか、自分用のスペースが少ないので整理整頓が身に着いてるのか、どっちだろうと思った。
何か話す時も、他の選手にありがちな自分がいかに強いかを延々と語る(説得力はほとんどない)のとは対照的に、基本人間観察好きなんだろうなあという、そういう意見を述べる感じが多かった。
大学で心理学やったせいだろうと思うけど、思った通り、「オレの挑発的な態度は、Matt Hughesに学ばせてもらった」(半分くらいは多分皮肉)って言ってて笑った。
かと思うと、Mike戦で右拳を痛めて、腕を吊った格好で病院から戻って来て、「試合には勝ったけど・・・もう戦えないって言われたんだ、オレはもうダメなんだ」って泣いた振りでみんなを驚かせたとか、そういうお茶目なところが可愛いじゃないか。らっしゃんのこの冗談に引っ掛かった時に、どのチーム関わらずみんなが本気で心配そうにしてたのが印象的だった。
まっちゃんに対する、あんまり口にはしない(少なくともテレビでは見えない)反感のせいか、チーム間での敵対心というのはそれほどでもなかったみたいで、個人的にライバル視云々はあったみたいだけど、相手チームの不幸は蜜の味、という感じがまったくなくて、そういう点がTUF2はさわやかだったなあ。
そう言えば、とてもらしい感じに、ボクサーか何かの大型犬を飼ってるらしい。奥さんはわりと小柄な、すごいシャープに可愛い感じの人だった。照れくさそうに、「もうすぐ婚約するんだ」と言ってたらっしゃんがラブリー。
もうひとつ、チーム同士の競争っていうのは、生き残り戦というのもあるんだけど、自分より弱い選手を確実に叩き落して自分が生き残る、というそういう流れに持って行くためのものらしくて、それについてDanaたんが、「今季は、UFCとの契約のために勝ち抜くことよりも、ライバル同士でオレの方が強いんだという証明をしたいと言うことが主眼になりがち」と言ってて、ああなるほどなあと思った。
何ていうか、上を見るよりまず下を見ろっていうか、「まずは真の己れを知れ」ということか。
自分と同程度の実力と思うのは大抵実力が上で、自分より格下と思うのはまず間違いなく同程度の実力、というのはどの世界でも同じなんだなあ。
上に上がるためにこそ、まずは自分の正しい立ち位置を知れ、ということなのか。
TUFというのは、こちら側からは見てて楽しいただのドラマだけど、中にいる選手たちにとっては、自分を知るためのチャンスなんだなあ。
何ていうか、深いよなあ。
それともうひとつ、これはこいつの自分勝手な印象。
ただの偶然かもだけど、黒人選手のMelvinとらっしゃんは、両方りっちゃんのチームだった。そして比較的肌の浅黒いJorgeも。
まっちゃんはわりと敬虔なキリスト教徒みたいで、それと何か関係があるのかどうかは知らないし、多分関係ないと思いながら、まっちゃんは真っ当な意味で偏狭なのかと思う。
普通程度に、見掛けが違う、宗教が違う、しゃべる言葉が違う、文化が違う、という辺りに、素直に偏見があるのかなと。普通ならそれを取り繕うところを、まっちゃんはもしかして取り繕う気がない人なのかなと。
徹底したプロ主義でありながら、それでも100%は実力だけで人を判断することはしないのかもしれない。
これはむしろ、こいつの、まっちゃんに対する偏見かもしれない。TUF2を見ながら気になった、そんなこと。
いや面白かったなTUF2一気見。Spikeは他のシーズンも同じことやってくれるといいと思う。
今季はらっしゃんがコーチだぜ! 来週から始まるぜ! 楽しみだぜ!