2009/2/22の承花オンリにて、らくがきのきみおさんとrosetteの綾音さんから、ポメラで強奪した即興です。
 ありがとうございました! 突然ポメラ押し付けてごめんなさい。また今度やります(え。

綾音さん@rosette



 「ねえ、承太郎、ねえ」
 「なんだ?」
 
  外は晴天、雲一つない青空。
  周りには、仕事休みのサラリーマン。
  おいしそうなうどんの湯気がもわもわ、ふたりの
  間に漂っている。
  意地悪な顔をして、彼を見上げた茶色の瞳は
  きらきら光を反射してゆれた。

 「言いにくんだけど、あのさあ」
 「なんだ、言ってみたらどうだ」
 「・・・いい?じゃあね」

 古ぼけた四角い机を挟んで、ぎゅうぎゅうと
 足が重なる。痛くないけど、ぎゅっと
 足を踏んでみるのは
 ちょっとしたいたずら。
 耳にこそりと、つぶやいた言葉は、湯気に紛れて
 ふたりの空間に溶けだした。

 「鼻に、かつおぶしついてるよ」


 かわいい彼も
 やっぱ好き。        FiN

きみおさん@らくがき



「花京院」
「コレと・・・あとこれください。」
「おい、花京院。」
「あ。これと。これも。」
「・・・おいって。」
「・・・うるさいな。あとこれもください。」
後ろからかけられる声にも、花京院は振り向きもせず、財布と商品をにらんだままだ。
久しぶりにそろって休みをもらい、買い物に出たのはよかったが、花京院にここまでの買い物癖があるとは、承太郎も知らなかったのか、山と積まれる買い物袋と箱を次々と渡されて、閉口するしかない。おまけに声をかけてもじゃまものとしか扱われず、せっかく二人で過ごす時間を買い物にとられてはならないと食い下がるが、花京院の反応は冷たい。
「頼むからこれ・・・。」
「次いこう。次。」
「これ以上持てねぇ。」
「そんなの、スタンドに持たせればいい話だろ。」
「スタンド見えねぇ奴が見たら卒倒するだろうが。」
「知らないよそんなの。あ、あの壁にかかってるやつください。」
花京院の声はいつも以上に上機嫌だ。承太郎は大きく肩を落として、天を見上げた。
「それで。いつになったらこの買い物は終わるんだ?」
「僕の気がすんだら。」
花京院の買い物欲は、終わる気配を見せることはない。
承太郎はこっそりと出したスタンドに荷物を持たせると、今日何回目かのため息を盛大に吐き出した。


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