世界に置き去りにされたわたしには、あなたの言葉なんて届かないのよ。
「くたばってくれよ」と君が云った。僕は笑顔で足を踏み外す。
さようならと囁いて。それだけで救われたのに。
君がいない明日にも、もう慣れた。君のいた昨日は、振り返れないけど。
泣き出した空に文句を云った。「ずるいよ、先に泣いちゃうなんて」
こんなに好きになれるなら、もっと早くに触れれば良かった。
僕が君を見てどんなに苦しんでいるかなんて、君は欠片も知らなくていい。
記憶の中の君はいつも泣いてばかりで。ただ、ただ、笑ってほしいと、そればかりを願ってた。
「愛している」を振り翳す声に、押し潰されてしまいそうよ。
だいきらい。震えた声で告げられる。俺も好きだよ。返事をしたら、彼女は笑った。
思い出を抱えて生きていくのは難しすぎて、でもね、捨てて行ったらつまずいちゃうの。
おかしいね。こんなに、こんなに、こんなにね。好きだった、はずなのに。
僕にはもう君を愛おしいだなんて思える気持ちがこれっぽっちも残っていないんだ。それが只管に哀しいんだ。
嘘だよ、と悪戯に出された舌を奪い取るみたいにキスをした。
君がくれた何もかもをお返しします。だからどうか、消えてください。
ストロベリーミルクティーの甘ったるい憂鬱。
苦しんで、苦しみ抜いて身悶えして。その仕草が発狂しそうに愛おしいから。
青い春だね、と君が笑う。惨めだけれど、嫌いじゃないよ、と。
一過性でも構わないから、君を愛おしいと錯覚させて、僕を癒してくれないか?
愛していますと泣き崩れた貴方。
いいえ、いいえ、答えは、ハイです。
嫌悪に味付けられたスープは不思議と甘くて。
可哀想にね、なんて吐き捨てられた言葉に、尻尾を振って喜ぶなんて虫酸が走るよ!
反吐が出る程甘ったるいスウィーツなんて目にも入れたくないのよね。
突き落したら砕けてしまいそうなくらいに、君の体は冷たくて。
だからせめて君と云う思い出の欠片を美化して僕は笑っていたかったんだ。
ねえお願いだから、あんまり笑わせないで? 反吐が出るのよ。
助けてよ。もう歩けないんだ。歩き方なんて知らないのに。
時が過ぎてしまうのと同じように君も消えてしまうだなんて知らなかった頃の幼い僕は、
どうしてだろう。どうしてみんな、僕の思い通りに動いてくれるんだろう。
怖いからと嘯いて、残らず切り捨ててしまいたかった。出来ないって、初めから解ってた。
どうでもいいのに、どうでもいいならどうして、わたしは走っているのだろう。
私の幸せの反対側で誰かが泣いているのなら、そんなもの、私はいらない。
世界中すべてが不幸に見舞われても君ひとりが笑顔でいられるならばそれでもいいとさえ思うから。
神様お願いです。いるならどうぞ、一度だけ殴らせてください。
わたしはね、あなたを愛して、幸せなつもりだったの。ただ、恋してただけなのに。
君が僕を信じてくれるなら、それだけでいい。僕はそれだけで報われるから。
嗚呼、雨が降っていますね。貴方を失った日も、こんな雨の日でしたよ。
愛しいと紡ぐ度、気が触れていく。僕はもう、ぐちゃぐちゃになるくらいに。
その弾丸で撃ち抜いて。私の心を、体を、想いを、どうか。
ずっと見てたよ。ずっとずっと、好きだったんだよ。君があいつを見てた時から。
ねえあの子を君から奪ったらあの子はどんな顔をするんだろうね。泣くのかな、そして僕に縋ってくれる?
僕はいつだって君に尽くしてきたつもり。でもそれは、僕のためだ。
あいつの隣であの子が笑う度、俺は眩しさに何も見えなくなってしまうんだ。
あのね。わたし。あなたのこと、きらいになった。の。
救えない? 救うつもりもないくせに、優しい人のふりがお上手ね。…馬鹿みたい。
空は大地を穿つように雨を降らせ続けるけれど、この体を縫いつけてはくれなくて。
愛してた。愛してた。愛してた。――でもね、今は、どうして好きなのか、わからないよ。
抱きしめてるのに、消えてしまいそう。君はいつまでも僕を見ていないから。
空よどうか晴れないで。僕が涙を忘れるまで。