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牧場物語・ルーンファクトリー小説保管スレッド Part1
14:名無しさん@カブ好き 2009/12/11(金) 13:13:29 ID:LfAy+aOs [sage] 41 名前:1/3[sage] 投稿日:2009/01/01(木) 20:11:25 ID:YOkks1ou はぁ、はぁ、と、高まったラグナの息づかいがその場を支配していた。 「ミストさん、ずっと僕を誘惑していたんですよね……?」 ラグナが迫る。二人の距離はつま先が触れるほど近くなっていた。 「今日のラグナさん、変ですよ」 「ミストさんがいけないんですよ」 ラグナは一歩前に出ると、ミストの腰に手を回して自らへ引き寄せた。 「やめてください、ラグナさん」 ぱしん 平手打ちだった。 ラグナの目がギラリと光る。 さらに一歩、今度は威圧的に、ミストに迫った。 ミストがもう一度、半身を逸らす……。 がしっ ラグナにとって、女性の平手打ちを見切って腕を掴むなど、容易な事だった。 しかしミストも怯まなかった。反対の手を振り上げる……。 ぐいっ ラグナは急に掴んだミストの腕を天へ引き上げると、露わになった腋へ顔を近づけた。 「え……っひあっ!?」 がくん、とミストの膝が落ちる。 身体に力が入らない。ラグナの腕一本で吊された格好になり、情けない姿だった。 「ミストさんが腋弱い事は知っているんですよ」 突然言うことを聞かなくなった身体に、何が起こったのか解らないでいたが ようやく理解する。ラグナに腋を舐められたのだ。 服が擦れる事すら嫌って、常に服装にも気を使っている腋を。 「はっ……あ……あ」 まともに声すら出ない。吊り上げられたまま、腋に這うラグナの舌を、ただ受け入れるしかなかった。 身体の隅々まで舌遣いの感覚が走り、指先を動かすことすらできなくなる。 だらしなく空いた口から涎が二滴、床までぽたぽたと落ちた。 永遠に思える時間。 42 名前:2/3[sage] 投稿日:2009/01/01(木) 20:12:35 ID:YOkks1ou ざさっ 気付いた時には、床へ仰向けに倒されていた。 すぐにラグナの身体が覆い被さり、服の胸元へ手を掛けた。 びりりりりっ! もはやミストの身体に、抵抗する力は微塵も残っていなかった。 首筋、鎖骨、胸へ、ラグナの舌が乱暴に這っていく。 「酷い人……ですね。お気に入りの服なんですよ……?」 「ミストさんはこんな時でも笑顔なんですね」 自らの唾液で口の周りをべったりと濡らしたラグナは、お互いの鼻が触れ合うほどミストの顔に近付いて言う。 その手は、ミストのへそを下って下腹部まで伸びていた。 「……そこは、女の子の一番大切な所なんですよ?」 「だからこそです」 ラグナはミストの両足を持ち上げてまんぐり返しにすると 白い桃のような尻に手を這わせ、下着を掴むと上まで一気に引き上げた。 最後の壁を破られ、露わになったそこは、陶器のような白さに、微かに一本朱がさしていた。 ラグナは上目遣いでミストの顔を見上げながら 見せつけるようにゆっくり、ゆっくりと顔を近づけていく。 「すごいミストさんの臭いがしますよ」 「酷い人ですね……っ!……っは」 ヌチュリ……ラグナの舌が秘部をなぞる。 執拗に上下を繰り返した後、目一杯伸ばした舌を、ピクピクと震える穴へ押し込んだ。 「んっ……く、んん……ぅあ」 ニュチ、ピチャと淫らな音と、ミストの低く耐える声だけが部屋を満たす。 「もう我慢できません」 ラグナが再びミストの身体に重なる。 強固に反り返ったモノが、ラグナの唾液で濡れそぼったミストの中心へあてがわれる。 「だ……だめ……です……」 「もう遅いですよ、ミストさん」 耳元で聞こえるラグナの息づかいは、獣のように荒々しかった。 43 名前:3/3[sage] 投稿日:2009/01/01(木) 20:13:27 ID:YOkks1ou ず、ぐ、ぐ、ぐ 入り口の傷みを感じる暇もなく、次の痛みが襲ってくる。 螺旋を描いて身体を貫くような感覚の連鎖に、ミストの頭はがくがくと痙攣した。 ラグナはそんなミストに今まで感じたこともないような優越感を感じながら 一気に腰をミストの身体へ打ち付けた。 「っくぅぅぅぅぅぅっ!」 しゃああああ……ぱしゃぱしゃぱしゃ……。 結合部のすぐ上から、黄色い液体が勢いよく流れ出た。 ラグナの身体に掛かり、ミストの身体を濡らし、二人の境界をさらに無くすようであった。 「ミストさん、あったかいですよ。入れただけでイッちゃいましたか?」 「はあ、はあっ……ひ、ひっ」 「『酷い人』ですか?」 「一目惚れした相手とっ、繋がったのですから当然です、……はっぁ」 ラグナはその時、初めて気付いた。 痛々しいミストの笑顔に、気丈な頑張りと切なさが入り交じっている事に。 「そ……そ、んな……ミストさん……」 思わず後ずさるラグナ。あれだけ頑固に押し入っていた結合部は、あっけなくヌルリと抜けた。 黄色で濡れそぼった全体に、赤い鮮血がとくとく、と細く流れ出る様はあまりに悲惨だった。 しかし、ラグナはその様を見ることなく、むしろ焦点も定まらないまま壁まで後ずさると、 脅えるように後ろ手でノブを探し、下も履かないまま外へ飛び出した。 足音が、遠く遠くへ消えていく。 後には、キイキイ……と、ラグナの開け放った扉だけが空しく音を立てている。 「……女の子をこんな状態で……置いていかないで下さい……よ……」 首だけをそっと横に向けるミスト。 髪が垂れてその表情は隠れたが、ひとすじ、水滴が頬を伝って床へと落ちた。
15:蕪は無慈悲な畑の女王 2009/12/11(金) 13:14:30 ID:LfAy+aOs [sage] 69 名前:蕪は無慈悲な畑の女王[sage] 投稿日:2009/01/16(金) 16:36:46 ID:jPZN87y6 「ラグナさん、今日のお夕飯、何か食べたいものあります?」 「いやぁ、今はあんまり食欲がないんですよ」 「それはいけません、食欲がないからって食べないでいるとどんどん悪くなる一方ですから。 栄養はきちんと取ったほうがいいですよ」 「ごもっともです。でも食事の前にもっともっと大事なことがあると思うんです」 そう言うとミストさんはきょとんとした顔で、 「そうなんですか。ごめんなさい、あたしったら気が回らなくて。でも、大事なことって何でしょう?」 「まあ、言いたい事はいろいろありますけど、とりあえずこのロープほどいてくれませんか?」 「ああ、それはダメですよぉ。ラグナさんにはもうしばらくの間そのままでいてもらわないといけませんから」 「ですよねー」 窓にはカーテンがかかっていて外の様子はよく分からないけど、もう日が落ちてからだいぶ経っているのだろう。 あまり自由にならない体で辺りを見回してみる。 何度か来たことがあるので間違いない。ここはミストさんの家だ。 ……こんな形で訪れる羽目になろうとは夢にも思わなかったけど。 自分がいるのはおそらくベッドの上か。ほのかに甘い香りがするのはやっぱり女の子だからだろう。 ……両手両足を縛られていなきゃ格好のシチュエーションだったろうに。 改めて自分のおかれた状況を整理してみる。 ……改めて考えるでもなく、まごうことなき拉致監禁であった。 70 名前:蕪は無慈悲な畑の女王[sage] 投稿日:2009/01/16(金) 16:37:46 ID:jPZN87y6 「えーっと、ミストさん、聞きたいことがあるんですがいいでしょうか」 「やだなぁ、あたしとラグナさんの仲じゃないですか。遠慮なんてしなくてもいいんですよ」 拉致監禁されるとか、どんな仲ですか。 「まずですね、どういった訳で僕はこんな目にあってるんでしょう」 するとミストさんはほのかに頬を赤らめ、 「えぇ、言わなきゃいけないんですか? それはちょっと恥ずかしいですね……」 「いやいやいや、人を掻っ攫っといて今さら恥も外聞もないでしょう!」 いやもうホントに、何でこんな目にあうのか皆目見当もつかないんで、せめて理由だけは教えてほしいんですが。 「そうですね。そこまで言うなら」 そう言うとミストさんは目を閉じ、かすかに深呼吸をし、ゆっくりと口を開いた 「ラグナさん、好きです。愛しています」 ……告白された。こんなところで、こんな状況で。しかも答えになってないし。 「お分かりいただけましたか?」 「はっはっは、もうなにがなにやら」 あれー、おかしいですねー、見たいな表情で首をかしげるミストさん。 おかしいのはあなたです。別に愛の告白くらい誘拐せんでも出来るじゃないですか。 「あ、そうだ、ラグナさんはこの街に来て日が浅いので知らないのかもしれませんが、 カルディアでは好きな人が出来たら攫って自分のものにしてもいいっていう風習があるんですよ」 「嘘ですよね」 「はい、嘘です」 ここに来て一年くらいたつけどそんな話聞いたこともなかったです。てか何でそんなすぐばれるような嘘つくんですか。 「ん、別に全部嘘ってわけじゃないです。ラグナさんのことが好きなのは本当ですよ」 「だったら尚更です。こんなことしといて告白が成功するわけないじゃないですか」 「え、そんなことないですよ。成功させるためにわざわざラグナさんを誘拐したんですから」 うわぁ……。 前々からどっかずれた人だとは思っていたけどまさかここまでとは。 「あのー、つかぬ事をお伺いしますが」 「はい、何でしょう?」 「もし断ったりしたら、どうなっちゃうのかなー、なんて……」 「決まってるじゃないですか。首を縦に振るまでそのままですよぉ」 まぁ、そんなことだろうとは思ったけどさ。
16:蕪は無慈悲な畑の女王 2009/12/11(金) 13:15:16 ID:LfAy+aOs [sage] 71 名前:蕪は無慈悲な畑の女王[sage] 投稿日:2009/01/16(金) 16:38:39 ID:jPZN87y6 「ちなみに」 「はい?」 「ずっと首を縦に振らなかったら?」 「ずっとそのままです」 「死ぬまで?」 「はい、死ぬまでです」 「……」 「あ、もし死んじゃった場合はあたしもすぐ後を追いますから。 安心してください、ラグナさんを一人ぼっちにさせるようなことはしませんから」 なんて重い想い! いや、そんなこと言ってる場合じゃなくて。 「いや、でも真面目な話、ずっとこのままってわけにもいかないと思いますよ 言っちゃ何ですが体も汚れますし、トイレの問題もありますからね。人間一人を世話するって思ってるより大変ですよ」 「ふふ、こんな状況でもあたしのことを心配してくれるなんて、やっぱりラグナさんは優しい人です。 でも大丈夫。体は毎日きれいに拭いてあげます。排泄物だってきちんと世話してあげますから。 なんてったって愛する人のためですから。どんなことでもしてさしあげますよ」 やー、別に心配してるわけじゃないんですけどねー。 出来ればさっさと諦めてほしいなーとか思ってるんですけど。 「やっぱり僕なんかじゃミストさんとは釣り合いませんよ。もっといい人がいますって。 例えばザッハなんでどうです? ミストさんにぞっこんみたいですけど」 「もう、どんな時でも謙虚なんですね。でもあたしが好きなのは世界でただ一人、 ラグナさんだけなんですから。そういったお気遣いは無用ですよ」 ああ、なんという逆効果。 ていうかザッハはスルーですか。もうちょっと反応見せてくれてもいいんじゃないですか。 奴も浮かばれませんよ。 「まあ、そうは言ってもいつまでも監禁しておくわけにはいかないでしょうから」 「え?」 早くも方針転換? 「ラグナさんはとても責任感の強い人です」 「はあ」 そんな風に思われてたんですか、別に普通だと思ってますが。 「ですから」 「はい」 「既成事実さえ作ってしまえばきっとラグナさんはあたしのこと受け入れてくださるんです。きっとそうなんです」 「はい、って……ええええええ!」 そういうが早いかミストさんは着ている服に手をかけた。 スカートがすとん、と床に落ちる。 72 名前:蕪は無慈悲な畑の女王[sage] 投稿日:2009/01/16(金) 16:39:20 ID:jPZN87y6 「不束者ですが、よろしくお願いしますね、ラグナさん」 そういいながらにじり寄ってくるミストさん。まさかこんなところで貞操の危機を迎えることになろうとは、 いいや、もう、どうにでもなっちゃえー、とか思ってると、不意に、 「ミストー、いるんでしょー? ちょっといいかしらー」 ドンドン、と扉をたたく音とともになにやら声が聞こえてきた。 あれは……ロゼッタ?なんでまたこんな時に。 「むぅ、せっかくのいい雰囲気が台無しになっちゃいました。ちょっと待っててくださいね」 この状況をいい雰囲気といいますか。 一度いい雰囲気の定義についてとことんまで話し合う必要があるんじゃなかろうか。 ミストさんは脱ぎかけた服を再度着なおすと、こちらに向かって毛布をばっさりとかけてきた。 「お願いですからほんのちょっとの間、静かにしててくださいね。 もし大声を出したりなんかしたらどうなっちゃうか分かんないですから」 「はは、もうとっくに諦めはついてますよ。僕なんか今更どうなったっていいです」 「ロゼッタさんが、ですよ」 「……」 怖えー、ミストさん、超怖いです。 さすがにロゼッタまで巻き込むのは忍びないので、大人しくしていようか。 頭から毛布をかぶせられているせいで、周囲の状況がよく分からないが、どうやら玄関先でロゼッタを迎えているようだ。 この分なら中まで入ってくることはないだろう。 残念と思う気持ちと、安堵した思いがない交ぜになって微妙な気持ちになる。 毛布の中でじっと息を殺していると、二人の会話が耳に入ってくる。 「あらロゼッタさん。こんな時間にどうしたの?」 「うん、急に悪いわね。ところでさ、ラグナがどこにいるか知らない?」 一瞬、間があってから 「いえ、知らないわ」 「そう、おっかしいわねー。どこほっつき歩いているのかしら」 「ラグナさんがどうかしたの?」 「ん、まーね。野菜の在庫が無くなっちゃったからラグナに今日中に出荷するよう頼んどいたのよ。 なのにいつまでたっても来やしないし。約束破るようなヤツじゃないのは分かってるんだけどね、 ちょっと文句の一つ位は言ってやろうかと思って探してたらどこにもいないし。さすがに心配になってきたのよ」 まあ、モンスターにやられるようなことはないと信じたいんだけどねー、とつぶやく声が耳に入る。 ロゼッタ、惜しい! 相手はモンスターじゃない、もっと恐ろしい何かだ。 「ラグナさんならきっと大丈夫よ。しばらくしたら戻ってくるんじゃないかしら」 「え、あんたラグナがどこ行ったか知ってるの?」 「……ううん、なんとなく、そんな気がしただけ」 「ふーん? ま、いいわ。もしラグナを見つけたらお店のほうに顔出すように言っといてよ」 「ええ、分かったわ」 「じゃ、お願いするわ。ごめんね、こんな時間に来て」 「気にしないで、ロゼッタさんこそ、帰り道、気をつけてね」 「あは、あんたに言われなくても分かってるって、それじゃねー」
17:蕪は無慈悲な畑の女王 2009/12/11(金) 13:15:56 ID:LfAy+aOs [sage] 73 名前:蕪は無慈悲な畑の女王[sage] 投稿日:2009/01/16(金) 16:41:14 ID:jPZN87y6 バタン、と扉の閉まる音が聞こえた。ああ、ちょっとは期待してたのに。いや、ロゼッタが無事だったからいいけどさ。 ミストさんは、ふう、とため息をつくとこちらに向き直って、 「ラグナさん、ロゼッタさんとあんな約束なんかしてたんですか」 「まあ、約束といいいますか、なんといいますか。こんな目にあってなければ届けるつもりだったんですけどね」 「んー、困りましたねぇ。これじゃあんまり長い間閉じ込めておくわけにはいかなくなっちゃいました」 「いや、今すぐ放してくれれば解決する問題なんですけど。今回の件、別に誰にも言ったりしませんよ」 「まだダメですよぉ。ラグナさんがあたしのものになってないですから。でも、まぁ、それも時間の問題ですけどね」 そういうと再びミストさんは服を脱ぎ始めた。 今度は何の妨害もなく、あっという間に全裸になってしまった。 正直、両手両足が縛られていてよかったと思ってしまった。きっと我慢できずにこちらから襲ってしまったかもしれない。 それくらいミストさんの体は扇情的だった。 「や、あまり見ないでくださいよぉ、恥ずかしいですから……」 自分から脱いどいて何を、とは思わない。 こんな状況でなんだけど、これから起こることに対しての期待を、僅かながら持ってしまっているから。 男の性ってホントどうしようもないな。 そうこう思っているうちに、ミストさんは僕のズボンに手をかけ、ゆっくりとずり下ろしていった。 露になった一物は、それはもう、天を突くかの勢いでそそり勃っていて、なんかもう、恥ずかしいやら情けないやら。 「なぁんだ。やっぱりラグナさんもあたしのことが好きだったんですね。ほら、こんなに元気になって」 つんつん、と指で突くミストさん。やめてください、なんか出てきたらどうするんですか。 あと、元気なのはいわば男の生理現象というか、不可抗力みたいなものなんで、あまり突っ込まないでください。 「安心しました。ラグナさんはあたしを受け入れてくれるんですね。ふふ、もうすぐ二人は一つになれますよ」 ぜんぜん聞いてないし。まあ、最初からそうだけどさ。 「じゃ、まずはラグナさんから気持ちよくなってもらいますね」 何する気ですか、と言う暇もなく、ミストさんはあむっ、と言う感じで僕の一物を口に含んだ。 「うあっ!」 局部に走る違和感と快感。先端に走る刺激はミストさんの舌先か。 縛られているのがもどかしい。 腰が浮きそうになるくらい気持ちいいのに自由に動かすことすらままならない体。 やばい、出る出る出るっ!何とは言わないけどナニかが出るっ! くだけた言い方をすれば、射精するまさにその瞬間! 74 名前:蕪は無慈悲な畑の女王[sage] 投稿日:2009/01/16(金) 16:43:05 ID:jPZN87y6 バタン! 「ごめーん、ミストっ! さっき言い忘れたんだけどさ、明日のことなんだけど……って、えぇぇぇっ!!!!」 突如として開く扉。 そこにいたのは先ほど帰ったはずのロゼッタ。 ああ、なんか言い忘れたことがあったのね、なんて冷静に観察できたのは射精直後の賢者タイムだったからだろうか。 冷静になったついでに自分の周りを確認してみる 縛り上げられた上に下半身だけ露出した姿の自分、その両足の間にうずくまるように座っている全裸のミストさん。 口元からは僅かにこぼれ出ているのはさっき出したばかりの精液だろうか。 これを見た彼女はいったい何を思うのだろうか。 顔を上げ、ロゼッタの方を向く。あ、目が合った。 「なっ……、なっ……」 酸欠の金魚みたいに口をパクパクさせていたロゼッタの顔にほのかに赤みが差す。 「なにやってんのよあんたたちぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」 カルディアの夜空に、ロゼッタの悲鳴が響き渡ったのであった。 (続く) ※フロンティア全盛の今、申し訳ないですがDS版準拠の設定です。
18:蕪は無慈悲な畑の女王 2009/12/11(金) 13:17:16 ID:LfAy+aOs [sage] 「……で、結局こーなるわけね」 隣には見事なまでに縛り上げられたロゼッタの姿が。 てかこれ、亀甲縛りってヤツですよね。何でこんな妙ちくりんなスキル持ってるんですか。 「ま、大体のいきさつは分かったわ」 分かっちゃったんですか。話が早くて助かります。 「……ミストのやりそうなことだしね。それにしてもラグナ、あんたも災難よね」 さすがは幼馴染というべきか。ミストさんの奇行に対する耐性も人一倍高いようだ。 諦めの早さまで人一倍早いのもどうかと思うけど。 「そうは言うけどさ、アンタこの状況でどうにかできるの?」 「まさか、どうにか出来るんならとっくにどうにかしてますって」 「だよねー」 あっはっは、と乾いた声で笑う被害者二人。奇妙な連帯感が生まれつつあった。 「で、真面目な話、あんた、あたしをどうしたいわけ?」 確かに、ロゼッタまで捕まえて一体何をしようというのか。 まさか口封じのために始末するとか言い出すようなことはないと思いたいけれど。 「そうですねえ、せっかくなんでロゼッタさんには証人になってもらおうかと思ってます」 「証人?」 「ええ、あたしとラグナさんは今夜、晴れて結ばれることになってます。その一部始終を見届けて貰いたいんですよ」 「ちょっ……、何言ってんのよミスト!」 全身緊縛されていることも忘れてミストさんに食って掛かるロゼッタ。 その拍子に、ロープがどこに喰い込んだのやら「うえっ」と声を上げた。 126 名前:蕪は無慈悲な畑の女王[sage] 投稿日:2009/02/02(月) 02:03:32 ID:S46/WUcR 「と、とにかくっ! こんなバカなこと今すぐさっさと早急にやめなさい。ラグナだって嫌がってるでしょ!」 「え?」 急に話を振られ、思わず気の抜けた声で返してしまう。 「ちょっと待ちなさい、あんたまさかミストの裸見て変な気起こしてんじゃないでしょうね」 ロゼッタが不審者を見るような目つきで睨んでくる。 そう、このやり取りの最中ですら、何故かミストさんはすっぽんぽんのままでいたのだった。 ちなみに僕の下半身もすっぽんぽんのままだったり。 「あら、ラグナさんは別に嫌がってないですよね。ほら、こんなに元気になっちゃって」 そう言いつつ、思い切り反り返った一物を再びつんつんとつつくミストさん。 やめてください、さっき出したばかりですけどもう一回出てきたらどうするんですか。 「ちょ、だから止めなさいってば! ラグナもいつまでもおっ勃ててないでいい加減その……ソレをしまってよ!」 「そんなこと言われましても……」 見てのとおり、こっちも縛られたままなんでどうにも動きようがないといいますか。 「ああもう、ミスト、いい加減なんとかしなさいよ!」 業を煮やしたロゼッタがミストさんに非難の矛先を向ける。 体の自由が利かないにもかかわらず相手に食って掛かるその姿勢には感服せざるを得ないものがあるけど いかんせん今回は相手が悪すぎた。 「まあまあロゼッタさん、そんなに怒ったりしないで。別にとって食おうってわけじゃありませんから」 「普通に怒るわよ! ていうかさっさと服着なさい!」 「んー、もうちょっと待っててくださいね。すぐ終わりますから」 「終わるって、なにがよ?」 「それはですねぇ……」
19:蕪は無慈悲な畑の女王 2009/12/11(金) 13:18:32 ID:LfAy+aOs [sage] 127 名前:蕪は無慈悲な畑の女王[sage] 投稿日:2009/02/02(月) 02:04:40 ID:S46/WUcR すっぽんぽんのミストさんがこちらへと這い寄って来て、仰向けに寝ている僕の上に覆いかぶさってくる。 目の前には二つの膨らみが。いや、要するにおっぱいが目の前にでーんと置かれているわけだけど。 へー、ミストさんって着痩せするタイプだったのか、なんてことを考えていると、 「ラグナさん、準備はよろしいようですね」 「へ?」 「ほら、さっきからずっと、勃ちっ放しじゃないですかぁ」 「いや、だからこれはですね……」 「ちなみに」 そう言ってミストさんは自分の脚の付け根辺りに指を這わせて、 「あたしも、準備できてますから」 ほらほら見てください、糸引いてますよー、と言いながら差し出された手には、確かな湿り気と うっすらと粘り気のある糸が。いや、そんなもの見せられてどうしろと。 「ふふ、ラグナさんは何もしなくていいんですよ。あたしの方で全部、してあげますから」 「ちょ、ちょっと……」 迫りくるミストさんからどうにかして逃げられないものかと、不自由な体をずりずりと動かしてはみるものの、 ごつんと、頭がベッドのふちに当たってしまった。うあ、これは詰んでしまったかも。 「それじゃ、挿れますからね」 馬乗りになったミストさんが、ほんの少し腰を持ち上げる。 先っちょになにやら生暖かいものが触れたと思った瞬間、じゅるりと局部全体が柔らかい何かに覆われてしまった。 それと同時に、腹の上あたりに人間一人分の体重が、ゆっくりと降りてくる。 恐る恐る見上げると、うっすらはにかんだような笑顔を浮かべるミストさんと目が合った。 乗りかかった船というべきか、毒を食らわば皿までというか、はたまた後は野となれ山となれと言うべきか。 とにかく事ここに至ってしまっては、起こったことを嘆くよりも少しでも前向きな選択を取るべきだろう。 まあ、言ってしまえば気持ちいいからこのままやっちゃえー、ということなんだけれども。 「はぁっ、あっ…… は、入っちゃいましたね……」 上気した顔でミストさんが喘いでいる。 下腹部が熱い。人の体温がこんなにも高いものだということを今更ながらに理解する。 前のめりに倒れ掛かるミストさんの両手を握って支えると、小刻みな振動がよりはっきりと伝わってくる。 肌越しに微熱が移ったのか、こっちまで熱に浮かされたような気分になってくる。 昂ぶる気持ちに引きずらたのだろうか、体の方も勝手に動いてしまう。 128 名前:蕪は無慈悲な畑の女王[sage] 投稿日:2009/02/02(月) 02:05:40 ID:S46/WUcR 「……ラグナ、何でアンタまで一緒になって腰振ってんのよ」 火照った体に冷や水を浴びせるような、極北の氷河を思わせる声がすぐ真横から響いてきた。 背筋にぞっと冷たいものが走る。反射的に顔を向けると、目の前には不機嫌を隠そうともしないロゼッタの顔が。 ていうか、近い、近い。顔が近い。鼻先が触れ合ってもおかしくない位置にロゼッタの顔があった。 ミストさん相手に夢中になっているうちにこんなところまで移動してしまっていたらしい。 「あたしがすぐ隣で寝てるっていうのに、ラグナったらミストとエッチすることに夢中で気付かないんだ。 へー、そーなんだ。ふーん、もうあたしのことなんかどうでもいいのよね。そーだよねー、ラグナも男の子だもんねー。 誰でもいいからとにかくヤれたらそれでいいんだよねー」 「えーと、別にそういう訳じゃ……」 「どうだか。現にあたしが声掛けなかったらあんたそのまま続けてたでしょ」 「……」 いやもう、全くもってその通りなので反論のしようがない。 さらに言うなら、あまりにも気持ちよすぎて今更止めることが全然出来そうに無いわけで。 「まったく、男って気楽でいいわよねー。こんな状況でも欲望丸出しでいられるなんて ミストもミストだけどアンタも大概よ、ラグナ」 「ですからこれは別にぅあむっ!」 突然、口をふさがれた、というよりも口の中に何か生暖かいものを捻じ込まれてしまった。 何事かと思ったが、同時に視界も悪くなったので何が起こったかわからない。 口の中に侵入した異物が口内を蹂躙する。頭を振って逃れようとするが、両側をがっちりと挟みこまれてしまっていた。 しばしもがくこと数秒、 「ぷはぁっ!」 半ば強制的に止められていた呼吸が戻る。大きく息を吸い込み、気持ちを落ち着ける。 目の前にはミストさんの顔が。唇の端から唾液が糸を引いていて、その先はどうやら僕の唇とつながってるようだ。 えぇと、それじゃさっきのあれはミストさんにキスされてたのか? それもうんと濃いディープキス。 「ふふ」 ミストさんは口元を手の甲で拭うと、 「駄目ですよラグナさん。今はあたしだけを見ていてください」 そう言うと、こちらに向かって身体を預けるように倒れかかってきた。 互いの上半身が密着する。しっとりと吸い付くような肌触り、胸の辺りの一際柔らかい感触。 とどめと言わんばかりに両腕でしっかりと頭を抱え込み、再度のディープキス。
20:蕪は無慈悲な畑の女王 2009/12/11(金) 13:19:13 ID:LfAy+aOs [sage] 「……あぁ」 我ながら腑抜けたため息を吐く。自分の意思とは無関係に上下する胸板が妙に恨めしい。 で、その胸板の上に倒れこんで、こちらも荒い呼吸をしているのがさっきまで好き勝手やらかしていた我らがミストさん。 さすがの彼女も精根尽き果てたようだった。いや、どうかそのまま尽き果てていてください。 ああ、それにしても 「気持ち良かったなぁ」 思わず独り言がこぼれる。さて、これからどうしたもんかと考えてると。 ごっつっっ!!!!!!!!! 「ぁ痛っだあぁぁ!!」 突如目の前で星が散った。数瞬遅れて頭の中に衝撃と痛みが広がる。 何事かと思って顔を横に倒した瞬間、 「あっ……」 目の前に広がる綺麗なブロンドの髪。何故かそれが急接近してきて、 「ぅぶっ!!!」 今度は鼻先にまともに食らってしまった。 「あいたたたた……」 二度目の天体観測が収まると、目の前にはむすっと膨れたロゼッタの顔が。 うっすら涙目になっているのは痛みのせいか、それとも別の何かのせいなのか。 「ロゼッタさん、痛いですよ……」 何かと思えば隣に居たロゼッタから頭突きをお見舞いされていたのだった。 いくら縛られてるからってそれはないんじゃないでしょうか。 「うっさーい!! 何が気持ち良かったー、よ。人の隣でいつまでもよろしくさかってるんじゃないわよー」 「うっ……」 そういわれて急に後ろめたさが込み上げてくる。確かにこれは言い訳の仕様がない。 「いや、その、なんていうか、ごめんなさい」 「ふうん、別に謝らなくたっていいわよーだ。ラグナはあたしよりもミストとエッチしてる方がいいんでしょうよ」 「うぅ……面目ない」 気まずい沈黙が場を支配する。 132 名前:蕪は無慈悲な畑の女王[sage] 投稿日:2009/02/02(月) 02:09:01 ID:S46/WUcR 「お二人とも、お困りのようですねぇ」 「わっ」 「きゃっ」 胸の上から空気が読めてない声が降ってくる。ていうかいつまで乗ってるんですか。 ああ、でも今はその空気の読めなさっぷりが逆に頼もしい。 「ちょっとミスト! 元はといえば全部アンタのせいでしょーが。何暢気なこと言ってんのよ」 「ロゼッタさんったら、さっきから怒ってばっかりですねえ。もうちょっと落ち着いたほうがいいんじゃ……」 「だーかーらー、ぜ・ん・ぶ、あんたのせいだって言ってんでしょーがー!!!!」 ぜえぜえはあはあと息を荒げて思いのたけをぶちまけるロゼッタ。でも多分相手が悪い。 ロゼッタの魂の叫びを受けたミストさんは全く動じている様子もない、すごいなこの人。 そしてなにやらしばらく考え込んでいたミストさんは、ピコーンと何かがひらめいたような顔をして。 「分かりました。あたしにいい考えがあります」 あー、なんかすんごい嫌な予感がする。 ただ一つ確実なのは、この夜はまだまだ終わりそうもないことだった。
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