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牧場物語・ルーンファクトリー小説保管スレッド Part1
2:名無しさん@カブ好き2009/12/11(金) 12:41:02 ID:LfAy+aOs [sage]
8 名前:ユーニのダイエット大作戦1/7 ◆wemfKKHl/U [sage] 投稿日:2008/12/31(水) 18:38:41 ID:XLE6zzK6
「ラグナさんはスリムな女の子の方が好きですか!!」
ユーニにとってそのセリフはラグナへの告白と何ら変わらないくらいの勇気のいるセリフだった。
言ってしまった後も胸の鼓動が収まらなかった。
「う〜ん、そうですねぇ。どちらかといえば痩せている方が健康的で良いですね。でも、体型とかはそんなに気にしませんよ」
ガーン。痩せている方が良い…。
ユーニはその言葉を聞いてショックを受けていた。…とは言っても後半の部分はほとんど耳に入っていなかったのだが。
それと同時にユーニは心の中で一大決心をしていた。
「…わかりました!私、頑張ってダイエットします!」
心の中で言ったつもりだが、思わずその決意が言葉に出てしまった事に本人はまったく気づかなかった。
「え?あの…ユーニさん?」
ラグナもとっさの事にきょとんとしていた。
そんなラグナを他所にユーニは宿屋の方へと歩いていってしまった。
トランルピアの唯一の宿屋はターナーとリタ夫妻が経営している。
ユーニは、その二人の娘。顔はどちらかといえば美人であるリタに似ている。
…が、悲しい事に一番にて欲しくいない体型が父のターナーに似てしまっている。
「はぁ…。私ってどうしてこんなに太って…。はっ!?だめだめ…!ダイエット決意したばかりなのに」
その日からユーニのダイエット作戦は決行された。
(でも…どうやったら痩せられるだろう。村の皆に聞いてみようかな)
正直、この村の女の子は自分以外スリムな体の可愛い子ばかり。ロリっ子から大人な人まで数も豊富。
大好きなラグナを振り向かせるためにも、策は選んでられない。
さっそく、村の女の子に聞いて周る事に。
「こんにちは、ユーニさん。え?この体型の保ち方ですか?うふふ…、それはやはりカブを毎日食べる事でしょうか?」
「カブ…ですか?」
「はい。カブには…(以下省略)」
一番最初にミストに聞いたのが間違いだったと気づき、カブの事をまるで自分の事のように話すミストを放置して次へ。
「う〜ん、特に体のことに注意してないんだよね〜。まぁ、最近お尻に肉がついてきたのがちょっと気になる…かな」
「そうですね…。エルフだからというわけではないのですが、あまり体に肉がつかないようで…」
「私たちは、夜型の生活ですから…。あまり真似はしない方がいいと思います。」
ロゼッタやタバサ、酒場にいるエリスに聞いてみても解決策は見つからない。
正直、セルフィのような不規則な生活をすれば太る事確実(酷)
ドロップは興味ないだろうし、ラピスに至ってはダイエットなど言語道断とまで言われそう。
メロディに至っては変な調合薬を…(酷)
「はぁ…他に誰かいないのかな……。あっ!」
ユーニの頭に一筋の光明が刺す。
9 名前:ユーニのダイエット大作戦2/7 ◆wemfKKHl/U [sage] 投稿日:2008/12/31(水) 18:39:13 ID:XLE6zzK6
「え?太らない方法?」
早朝、ポストの前で掃除をしてアネットを待っていたユーニ。
普段から仲の良い彼女なら真剣に応えてくれる気がした。
「はい。アネットさんのように可愛いらしい体を維持するにはどうすれば…」
「あははー。あたしってそんなに子供っぽい体かな…。ミルク毎日飲んでるのに…」
目の前でアネットは軽くうなだれる。
「あ、いえ。そういうわけではなくて…」
「わかってるよ。そうだなぁ…。あたしって毎日郵便配達で走ってるじゃない?だからそんなに気にしない…かな?」
「走る…。あっ、そうです!じゃ、じゃあ私も朝の配達一緒に回っても良いですか?」
それだ!
運動すればきっと、私もスリムになれるはず。そう思い即答でアネットに頼み事。
翌日、町外れでアネットと待ち合わせするユーニ。
「おはよう。じゃあ、これからトランルピア村を回って手紙を配るよ?」
「は、はい!頑張ります」
「それじゃあ、レッツゴー♪」
その後。
「はぁ…。はぁ……。」
結果は見えていたという人もいるだろう。勿論、光速の足を持つアネットと一緒にいつまでも走れるわけも無く…。
ユーニはアネットに先に行ってもらい息を切らしながら家路へ着いた。
「もう…駄目。はぁ……はぁ」
良い作戦だと思ったのだが、大きな落とし穴であった。
この体では到底、アネットに追いつけるわけない。最初から予想できそうなことだった。
「ユーニ殿、こんな所で寝てどうしたのじゃ?」
疲れきって玄関先で倒れているユーニに声を掛けてきたのは、宿屋に泊まっている女の子うづき。
「うづきさん。実は…」
うづきに今までの事を思い切って話すユーニ。もはやダイエットを諦めかけていた時なのでつい話してしまった。
「それなら、薙刀なんてどうじゃ?」
「薙刀?」
うづきが自分の持つスペアの薙刀を取り出してきてユーニへ渡す。
「これを毎日振ればきっと痩せると思うのがのぉ」
「!!」
その日からユーニの真のダイエット作戦が始まった。うづきと共に家の用事の合い間を縫って薙刀を振る日々。
シュッシュッ……。
時には食べ物の誘惑もあった…。
「ユーニさん、これ僕が作ったんですけどどうですか?」
そんな言葉と共に大好きなケーキを作って誘惑してくる空気の読めないラグナ。
(うう…ラグナさん……。でもここは我慢…)
「あ、ありがとうございます」
時にはこんな事も…。
「ユーニ、一緒にモンブランでも食べないか?」
「お、お父さん…」
ユーニは瞳に涙を浮かばせながらも父親の誘惑に抵抗した。
「ちょっと、アンタ。ユーニの父親だったら娘の気持ちぐらい気づきなさい」
「え、ちょ…。おまえ……」
パンッ。
無論、リタさんの無敵ビンタを受けたターナーさんは昇天。
そんなこんなでダイエットは続けられていった。
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